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【発明の名称】 対流型熱流を用いるエネルギー変換効率の改善された熱発電装置
【発明者】 【氏名】ベル ロン イー.
【課題】効率の改善された熱発電システムを提供する。

【解決手段】熱電素子602のアレイを通して対流が活発に促進され、該熱電素子のアレイが発電に使用される。熱パワーの対流が、1つ又は複数の熱電素子のアレイを通って、該熱電素子のアレイの少なくとも一端へと引き起こされ、それによって効率が向上する。熱パワーがアレイに加えられて、アレイにわたって温度勾配が生じる。熱電システムを別の発電システム624と組み合わせて、コージェネレーションシステムを形成することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作中にそれらの間で温度勾配を示す、少なくとも1つの第1の端と、少なくとも1つの第2の端とを有する少なくとも1つの熱電素子のアレイを形成する複数の熱電素子を備えており、前記少なくとも1つの熱電素子のアレイの少なくとも一部が、前記熱電素子のアレイの少なくとも一部の少なくとも一方の端へのほぼ定常状態の対流式熱輸送を可能とするように構成されている熱発電装置のシステム。
【請求項2】
前記アレイの少なくとも一部を通る少なくとも1種の対流媒体が、前記ほぼ定常状態の対流式熱輸送を提供するものであり、前記少なくとも1種の対流媒体が、通常は前記少なくとも1つの第1の端から前記少なくとも1つの第2の端へ流れるものである請求項1記載の熱発電装置。
【請求項3】
前記少なくとも1種の対流媒体が、前記熱電素子の少なくとも幾つかに沿って流れるものである請求項2記載の熱発電装置。
【請求項4】
前記少なくとも1種の対流媒体が、前記熱電素子の少なくとも幾つかに沿って、且つ前記熱電素子の少なくとも幾つかを通って流れるものである請求項2記載の熱発電装置。
【請求項5】
少なくとも1種の対流媒体が、前記熱電素子の少なくとも幾つかを通って流れるものである請求項2記載の熱発電装置。
【請求項6】
前記熱電素子の少なくとも幾つかが透過性である請求項5記載の熱発電装置。
【請求項7】
前記熱電素子の少なくとも幾つかが多孔性である請求項6記載の熱発電装置。
【請求項8】
前記熱電素子の少なくとも幾つかがハニカム構造である請求項5記載の熱発電装置。
【請求項9】
前記熱電素子の少なくとも幾つかが筒状である請求項5記載の熱発電装置。
【請求項10】
前記筒状素子の少なくとも幾つかが、少なくとも1つの第1の導電型の熱電材料から構成されており、前記筒状素子の少なくとも幾つかが、少なくとも1つの第2の導電型の熱電材料から構成されている請求項9記載の熱発電装置。
【請求項11】
少なくとも1つの熱電素子が、少なくとも1つの第1の組の同心円状筒体で形成されている請求項9記載の熱発電装置。
【請求項12】
前記同心円状筒体の少なくとも幾つかが、第1の導電型の熱電材料と第2の導電型の熱電材料との間で交互になっている請求項11記載の熱発電装置。
【請求項13】
前記アレイの少なくとも一部が、前記対流媒体の少なくとも一部と、前記少なくとも1つの熱電素子のアレイとの間の熱輸送を改善する少なくとも1つの熱輸送における特徴を備える請求項2記載の熱発電装置。
【請求項14】
前記熱電素子の少なくとも幾つかが筒状であり、前記少なくとも1つの熱輸送における特徴が前記筒状の熱電素子の少なくとも幾つかの内部にある請求項13記載の熱発電装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの熱輸送における特徴が前記熱電素子の少なくとも幾つかの間にある請求項13記載の熱発電装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの熱輸送における特徴が少なくとも1種の対流媒体の流れ撹乱における特徴である請求項13記載の熱発電装置。
【請求項17】
第1の複数の熱電素子が熱輸送のために第1の型に構成されており、第2の複数の熱電素子が対流式熱輸送のために第2の型に構成されている請求項2記載の熱発電装置。
【請求項18】
前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部が、少なくとも1種の熱電素子であり、該対流媒体の熱電材料が、前記熱電素子の少なくとも幾つかを形成している請求項2記載の熱発電装置。
【請求項19】
前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部が、少なくとも1種の熱電素子であり、該対流媒体の熱電材料が、前記熱電素子の少なくとも幾つかの一部を形成しており、少なくとも1つの固体の熱電素子が、同じ前記熱電素子の第2の部分を形成している請求項2記載の熱発電装置。
【請求項20】
前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部が少なくとも1種の流体である請求項2記載の熱発電装置。
【請求項21】
前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部が少なくとも1種の気体である請求項20記載の熱発電装置。
【請求項22】
前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部が少なくとも1種の燃料である請求項20記載の熱発電装置。
【請求項23】
前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部が、コージェネレーションプロセスにおいても使用される少なくとも1種の作動材料である請求項20記載の熱発電装置。
【請求項24】
前記熱電素子の少なくとも幾つかがそれぞれ熱電素子のアレイから形成されている請求項2記載の熱発電装置。
【請求項25】
コージェネレータの作動流体として前記対流媒体を有し、前記熱発電装置のシステムと共に動作するように構成された少なくとも1つのコージェネレータをさらに含んでいる請求項1記載の熱発電装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つのコージェネレータの少なくとも一部が、前記少なくとも1種の対流媒体の燃焼を含んでいる少なくとも1つの燃焼プロセス部を有する請求項25記載の熱発電装置。
【請求項27】
前記少なくとも1つのコージェネレータが少なくとも1つの内燃機関を備えている請求項26記載の熱発電装置。
【請求項28】
前記少なくとも1つのコージェネレータが少なくとも1つの外燃機関を備えている請求項26記載の熱発電装置。
【請求項29】
前記少なくとも1つのコージェネレータが少なくとも1つのタービン発電機を備えている請求項26記載の熱発電装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つのコージェネレータの少なくとも一部が、前記少なくとも1種の対流媒体の膨張を含んでいる少なくとも1つの膨張プロセス部を有する請求項25記載の熱発電装置。
【請求項31】
前記少なくとも1つのコージェネレータが少なくとも1つのタービン発電機を備える請求項30記載の熱発電装置。
【請求項32】
前記少なくとも1つのコージェネレータの少なくとも一部が、前記少なくとも1種の対流媒体における少なくとも1つの相変化プロセス部を含んでいる請求項25記載の熱発電装置。
【請求項33】
前記コージェネレータの作動流体の少なくとも一部が水又は水蒸気である請求項25記載の熱発電装置。
【請求項34】
前記少なくとも1つのコージェネレータの少なくとも一部が、前記少なくとも1種の対流媒体を伴う少なくとも1つの電気化学プロセス部を含んでいる請求項25記載の熱発電装置。
【請求項35】
前記少なくとも1つの電気化学プロセス部が少なくとも1つの燃料電池を含んでいる請求項34記載の熱発電装置。
【請求項36】
少なくとも幾分か、前記少なくとも1種の対流媒体を用いて動作するように構成された少なくとも1つの加熱又は冷却システムをさらに含んでいる請求項1記載の熱発電装置。
【請求項37】
前記少なくとも1つの加熱又は冷却システムが、少なくとも1つの吸収システムを備えている請求項36記載の熱発電装置。
【請求項38】
熱発電装置のシステムへの熱の導入を通して該熱発電装置のシステムの動作中にそれらの間で少なくとも1つの温度勾配を示す、少なくとも1つの第1の端と、少なくとも1つの第2の端とを有する少なくとも1つの熱電素子のアレイを形成する複数の熱電素子を備えた熱発電装置のシステムにおける効率を改善する方法であって、
前記アレイの少なくとも一部を通して能動的に熱パワーをほぼ定常状態に対流させるステップと、
前記少なくとも1つの熱電素子のアレイからパワーを発生させるステップとを含む方法。
【請求項39】
前記熱を対流させるステップが、前記少なくとも1つの熱電素子のアレイの少なくとも一部を通して、少なくとも1種の対流媒体を流すステップを含む請求項38記載の方法。
【請求項40】
少なくとも幾分か、前記少なくとも1種の対流媒体を用いてパワーをコージェネレーティングするステップをさらに含む請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記コージェネレーティングするステップが、少なくとも1つのコージェネレータで、前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部を燃焼させるステップを含む請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つのコージェネレータが、少なくとも1つのタービン発電機を備えている請求項41記載の方法。
【請求項43】
前記コージェネレーティングするステップが、前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部を膨張させるステップを含む請求項40記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つのコージェネレータが、少なくとも1つのタービン発電機を備えている請求項43記載の方法。
【請求項45】
前記コージェネレーティングするステップが、前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部を用いた少なくとも1つの電気化学プロセス部を含む請求項40記載の方法。
【請求項46】
前記少なくとも1つの電気化学プロセス部が少なくとも1つの燃料電池プロセスを含む請求項45記載の方法。
【請求項47】
少なくとも幾分か、前記少なくとも1種の対流媒体を用いて加熱又は冷却を行うステップをさらに含む請求項40記載の方法。
【請求項48】
前記加熱又は冷却ステップが、少なくとも1つの吸収ステップである請求項47に記載の方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、より高い効率で温度差を電気エネルギーに変換するための改善された熱発電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
熱発電装置(TE:thermoelectric device)は、ある種の材料の特性を利用して、その熱電にわたる温度差があるとき、その端子間に電位を生じさせる。従来の熱発電装置は、その装置内で熱電材料としてP型及びN型半導体を利用する。熱電に関係する冷却及び加熱のための幾つかの基本方程式、理論、研究、テスト方法及びデータが、アングリスト・スタンレー.W(Angrist,StanleyW.)の「直接エネルギー変換第3版(Direct Energy Conversion,3rd edition)、アリン・アンド・バコン・インコーポレイテッド(Allynand Bacon,Inc.)アメリカ合衆国2210マサチューセッツ州ボストン(Boston,MA.2210,USA)」(1976年)に記載されている。熱発電装置において、今日使用されている最も一般的な構成を図1に示す。一般に、P型及びN型の熱電素子102は、2枚の基板104間のアセンブリ100内に配列されている。熱電素子102は、該熱電素子102の両端にはんだ付けされた銅の分路118によって直列に接続されている。温度THの熱源106及び温度TCの熱シンク108を介して、熱発電装置全体に温度差が加えられる。ペルティエ効果により、装置の端子116に電圧(V)110が生じ、この電圧を使用して、負荷(R0)114に電流(I)112を流すことができる。
【0003】
図2は、図1のシステム内でのパワーの流れを示す。簡単のために2つの熱電素子202だけが示されている。これらの熱電素子202は、高温及び低温の基板204の間に挟まれ、分路218によって電気的に直列に接続されている。入力熱エネルギーの熱源206は温度THに保たれ、低温側の熱源208は温度TCに保たれる。分路218の端子からパワーが引き出され、負荷に提供される。ここで仕事(W)214がなされる。熱QHが左から入り、廃熱QCが右から排出される。内部損失I2Rが、それぞれ半分ずつ高温端及び低温端に、均等に分配される。
【0004】
熱発電装置のための最も一般的な形の基本方程式は、次の通りである。
【0005】
【数1】


【0006】
【数2】


【0007】
【数3】


【0008】
ここで、qCは低温端から出る熱、qHは高温端に入る熱、Wは負荷内で消費されるパワーである。尚、ここでの各記号は以下のものを表す。
【0009】
α=ゼーベック係数
I=電流
C=低温端の絶対温度
H=高温端の絶対温度
ΔT=TH−TC、温度差
R=熱発電装置の電気抵抗
K=熱伝導率
L=外部負荷の電気抵抗
ここで、α、R及びKは、定数とされる値又は適切な温度範囲にわたって適切に平均された値である。また、熱流及び電流は1次元とし、条件は時間と共に変化しないと仮定する。
【0010】
さらに、熱発電装置の性能を定量化するために、効率を次式で表す。
【0011】
【数4】


【0012】
数式2と数式3を組み合わせると、次式が得られる。
【0013】
【数5】


【0014】
最大の性能を達成するには、熱発電装置の内部抵抗を、負荷の抵抗に適合させなければならない。
【0015】
【数6】


【0016】
負荷の抵抗と内部抵抗との比として上式を導入すると、数式5を以下のように書き換えることができる。
【0017】
【数7】


【0018】
上式で
【0019】
【数8】


【0020】
は性能指数として知られている材料特性である。
【0021】
mの最適値は、次式で求められる。
【0022】
【数9】


【0023】
ここで、TA=(TH+TC)/2は平均温度である。
【0024】
したがって、数式7に数式9を代入すると、次式の通り最大の効率が得られる。
【0025】
【数10】


【0026】
図3は、異なる高温端温度、及び異なる性能指数、Zに対する熱発電装置の効率を示している。このグラフから読み取れるように、熱発電装置の効率を上げるには、Z及びTHの高い値が必要である。市販の材料は、ZTA≒1であり、ある種の新しい実験材料は、ZTA≒1.5である。一般に使用される熱発電装置の材料には、TH≒500℃の場合、適切に不純物を添加した鉛テルル化合物(Pb熱電)が、或いはTHが1000℃の場合、シリコンゲルマニウム(SiGe)を含む。一般に、よりよい材料が市販されるようになっても、本発明の利益が生かせなくなることはない。
【0027】
図3から、25%を超える理論的効率が可能であることがわかる。避けられない損失、現在の材料上の制限及び信頼性を考慮すると、実際の効率は4%から8%が限界であった。今日の材料では、熱発電装置が、特定の航空産業用及び幾つかの商業用に使用されてきた。しかし、一般にシステム効率が、別のタイプの発電機のものと競争するには低すぎるので、使用は限定されていた。それにも拘わらず、熱電の別の性質からの利益がその低い効率よりまさる応用例において、熱発電装置の幾つかの構成が、現在使用されている。これらには、メンテナンスなしで、複数年の信頼性が要求される、熱流束のセンシング、廃熱の変換、及び特定の惑星間宇宙探査機用の電源などの応用例がある。つまり、従来の装置において、条件は上述したもので示される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0028】
商用の装置は、装置内の熱輸送が熱電素子の材料特性によって制約される点で共通している。既存の装置には、熱電アセンブリ内の熱輸送が改善されているものはなかった。
【0029】
熱発電装置の改善された効率が、装置自体の内部におけるほぼ定常状態の対流式熱輸送によって達成される。熱電システム(熱電素子又はそのアレイ)が、熱輸送流体の流れを可能とし、移動物質に熱エネルギーを輸送し、又は熱を輸送するために熱電材料自体が移動するように構成されたシステムを設計することにより、全体の効率を改善することができる。改善された効率の代わりに、或いはそれと組み合わせて、ほぼ定常状態の対流式熱輸送を使用して、廃熱(低温)側の熱束、qCを低減させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0030】
本発明の一態様は、少なくとも1つの熱電素子のアレイを使用する熱発電システムを含む。該アレイは、複数の熱電素子、又は1つ又は複数の熱電素子のアレイを含んで構成されているとよい。該アレイは、動作中にそれらの間で温度勾配を示す高温端及び低温端を有する。本発明によれば、熱電素子のアレイの少なくとも一部は、少なくとも1つのアレイを通る対流式熱輸送を促進するように構成されている。これを達成するために、前記アレイは、該アレイの少なくとも一部を通る少なくとも1種の対流媒体の流れを可能にし、前記アレイの少なくとも一部の一方の端から他方の端へのほぼ定常状態の対流式熱輸送を提供するように構成されている。一実施の形態では、前記流れは、前記熱電素子のアレイの少なくとも一部の前記低温端から前記高温端に流れる。
【0031】
一実施の形態では、前記対流媒体が、前記熱電素子の少なくとも幾つかを通って、又は前記熱電素子に沿って(該熱電素子の間及び/又は周辺を)流れる。別の実施の形態では、前記対流媒体が、前記熱電素子に沿って、且つその中を通って流れる。好ましい一実施の形態では、前記熱電素子中を流れることを可能とするために、熱電素子又はそのアレイは透過性又は中空であるとよい。あるアレイでは、透過性の熱電素子と中空の熱電素子との両方の組み合わせも使用される。一実施の形態では、前記熱電素子は透過性を提供するように多孔性となる。別の実施の形態では、素子は筒状であり、又はハニカム構造を有する。このような流れは、通常、(螺旋状を含めて)前記熱電素子の長手方向に沿って、又は前記熱電素子の中を通って、或いは、それらの組み合わせとして実現される。
【0032】
特定の一実施の形態では、前記熱電素子の少なくとも幾つかが、同心円状筒体を形成しており、該同心円状筒体の間を前記対流媒体が流れるようになっている。一実施の形態では、熱電素子が第1の組の同心円状筒体で形成されており、各筒状部分が前記第1の組の同心円状筒体における隣の筒状部分と同じ導電型の熱電材料で構成されている。このような実施の形態では、第2組の同心円状筒体が、前記第1組とは異なる導電型の熱電材料から形成される。或いは、筒体が、同心で、P型熱電材料とN型熱電材料との間で交互になっていてもよい。
【0033】
別の実施の形態では、前記対流媒体の少なくとも一部が熱電材料である。そして、前記対流媒体の熱電材料は、前記熱電素子の少なくとも幾つかを形成している。さらに、一実施の形態では、対流媒体の少なくとも一部が熱電材料であり、該対流媒体の熱電材料が、前記熱電素子の少なくとも幾つかの第1の部分を形成しており、固体の熱電材料が、同じ前記熱電素子の第2の部分を形成している。例えば、前記固体の熱電材料が筒状、或いは別の中空状の形状であり、前記対流媒体の熱電材料が、前記固体の熱電材料中を流れる。この組み合わせにより、熱電素子の少なくとも幾つかが形成される。一実施の形態では、前記対流媒体は、空気などの流体、固体、又はスラリーなど流体と固体との組み合わせである。
【0034】
一構成では、第1の複数の熱電素子が、対流式熱輸送のために第1の型に構成されており、第2の複数の熱電素子が、対流式熱輸送のために第2の型に構成されている。例えば、第1の複数の熱電素子が透過性のものであり、第2の複数の熱電素子が前記アレイ中を移動する前記対流材料で構成された熱電素子であるとよい。熱電素子を分ける一例としては、第1の複数の熱電素子が第1の導電型の熱電素子であり、第2の複数の熱電素子が第2の導電型の熱電素子であるものが挙げられる。
【0035】
別の実施の形態では、前記熱電素子の少なくとも幾つかは、対流を利用しないが、別の熱電素子は対流用に構成されている。例えば、対流を利用しない熱電素子が第1の導電型のもので、対流を利用する熱電素子が第2の導電型のものである。
【0036】
前記アレイの少なくとも一部には、少なくとも幾らかの対流媒体と、少なくとも幾つかの前記熱電素子又はそのアレイとの間の熱輸送を改善する少なくとも1つの熱輸送における特徴があることが好ましい。例えば、前記熱電素子又はそのアレイが筒状、或いは別の中空状の形状であるところでは、熱輸送における特徴は、前記筒状の熱電素子の少なくとも幾つかの内部にある。前記対流媒体が、前記熱電素子の外側に沿って流れるところでは、熱輸送における特徴は、前記熱電素子の少なくとも幾つかの間にある。このような熱輸送における特徴の一例としては、対流媒体の流れ攪乱における特徴がある。
【0037】
さらなる別の実施の形態では、少なくとも1つのコージェネレータが、前記熱発電装置のシステムと共に動作するように構成されている。一実施の形態では、前記コージェネレータの少なくとも一部が、前記対流媒体の燃焼を含む少なくとも1つの燃焼プロセス部を含んでいる。該燃焼プロセスは、少なくとも1つの内燃機関、或いは少なくとも1つの外燃機関で行われ得る。別の燃焼プロセスも可能である。例えば、一実施の形態では、前記コージェネレータが、少なくとも1つのタービン発電機を備えている。タービン発電機は、膨張を含む膨張プロセス、前記対流媒体の相変化プロセス、又は燃焼プロセスの少なくとも1つを使用して動作することができる。例えば、作動流体は、水蒸気に相変化する水でもよい。
【0038】
一実施の形態では、前記コージェネレータは、燃料電池などの前記対流媒体を使用する少なくとも1つの電気化学プロセス部を含む。別の実施の形態では、吸収システムなどの加熱及び/又は冷却システムは、少なくとも幾分か、前記熱発電装置からの前記対流媒体を用いて動作するように構成されている。
【0039】
本発明の別の態様は、熱発電装置のシステムへの熱の導入を通して該システムの動作中にそれらの間で少なくとも1つの温度勾配を示す、少なくとも1つの第1の端と、少なくとも1つの第2の端とを有する少なくとも1つの熱電素子のアレイを備えた熱発電システムにおける効率を改善する方法を含む。該方法は、前記アレイの少なくとも一部を通して能動的に熱パワーをほぼ定常状態に対流させるステップと、少なくとも1つの熱電素子のアレイからパワーを発生させるステップとを含む。
【0040】
一実施の形態では、熱を対流させるステップが、前記少なくとも1つの熱電素子のアレイの少なくとも一部を通して、少なくとも1種の対流媒体を流すステップを含む。さらなる別の実施の形態では、少なくとも幾分か、前記少なくとも1種の対流媒体を用いてパワーをコージェネレーティングするさらなるステップが提供される。一実施の形態では、コージェネレーティングするステップは、少なくとも1つのコージェネレータで、前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部を燃焼させるステップを含む。一実施の形態では、コージェネレータは、少なくとも1つのタービン発電機を備えている。或いは、前記コージェネレーティングするステップは、前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部の膨張を含んでもよい。同様に、前記コージェネレーティングするステップは、さらに、又はその代わりに、前記少なくとも1種の対流媒体の少なくとも一部を用いた、燃料電池などの少なくとも1つの電気化学プロセス部を含んでもよい。
【0041】
さらに別の実施の形態では、上記方法は、少なくとも幾分か、前記少なくとも1種の対流媒体を用いて加熱又は冷却を行うステップをさらに含む。加熱及び/又は冷却システムの一例としては、少なくとも幾分か、前記熱発電装置を通して流す対流媒体を用いる吸収システムの動作がある。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】従来の熱発電装置を示す図である。
【図2】従来の熱発電装置内及び該熱発電装置からのパワーの流れを示す図である。
【図3】従来の熱発電装置によって達成され得る理論的効率を示す図である。
【図4】装置内での対流式熱輸送を使用する熱発電装置及びその内部でのパワーの流れを示す図である。
【図5】対流式熱輸送を使用し、その内部で加熱された対流流体が別の目的に完全に利用される、熱発電装置によって達成され得る理論的効率を示す図である。
【図6】コージェネレータと共に働き、装置内で対流式熱輸送を使用する熱発電装置、及び該システム内のパワーの流れを示す図である。
【図7】関連するコージェネレータと共に、装置内での対流式熱輸送を使用する熱発電装置によって達成され得るシステム全体の効率を示す図である。
【図8】コージェネレータと共に働き、対流式熱輸送を使用する熱発電装置を利用するシステム内で達成され得るキャパシティゲインを示す図である。
【図9】筒状熱電素子を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図10】混合羽根を有する筒状熱電素子を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図11A】入れ子状の同心円状筒体から構成された熱電素子を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図11B】入れ子状の同心円状筒体から構成された熱電素子を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図12】熱電素子の長手方向に沿った対流を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図13A】羽根によって生じる追加的な混合を伴う熱電素子の長手方向に沿った対流を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図13B】羽根によって生じる追加的な混合を伴う熱電素子の長手方向に沿った対流を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図14A】ハニカム構造を有する熱電素子を示す熱電素子のアレイの部分を詳細に示した図である。
【図14B】ハニカム構造を有する熱電素子を示す熱電素子のアレイの部分を詳細に示した図である。
【図15】筒状熱電素子のアレイの一部を示した図である。
【図16】熱電素子のアレイに入る前に混合される対流式熱輸送流体としての反応物流体の使用を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図17】熱電素子のアレイから出た後に混合される対流式熱輸送流体としての反応物流体の使用を示す熱電素子のアレイの一部を詳細に示した図である。
【図18】対流式熱輸送流体として液体熱電材料を使用する対流式熱輸送を伴う熱発電装置の一部を詳細に示した図である。
【図19】コージェネレータの作動流体として使用される対流式流体を利用する熱発電装置の統合例を示す図である。
【図20】タービン発電機の作動流体として空気を有する熱発電装置の別の統合例を示す図である。
【図21】吸収加熱及び冷却システムを有する熱発電装置の統合例を示す図である。
【図22】燃料電池システムを有する熱発電装置の統合例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
例及び具体的な実施の形態を説明の目的で使用して、本発明を紹介する。以下に述べる様々な例により、所望の改善を得るために利用できる様々な構成が例示される。本発明によれば、特定の実施の形態及び例は、例示的なものにすぎず、示された発明及びこれらの発明の様々な態様を限定するための方法として意図されたものではない。さらに、冷却側、加熱側、低温端、高温端、より低温端、より高温端などの用語は、特定の温度を示すものではなく、相対的な意味での用語であることを理解されたい。例えば、熱電素子又はそのアレイの「高温」、「加熱」又は「より高温」側が周囲温度の場合、「低温」「冷却」又は「より低温」側は周囲温度より低い。逆に、熱電素子又はそのアレイの「低温」、「冷却」又は「より低温」側が周囲温度の場合、「高温」、「加熱」又は「より高温」側は周囲温度より高い。したがって、これらの用語は互いに相対的であり、熱電素子の一方の側が、反対側よりも、より高い又はより低い温度であることを示す。
【0044】
図4は、第1の実施の形態に係る熱発電装置を示す。P型及びN型の熱電素子402が、アセンブリ内で2枚の基板404の間に配列されている(簡単のため2つの熱電素子だけを示す)。この特定の実施の形態では、熱電素子402は、多孔性であること、又はその別の方法で流体を通し得るものであることが好ましい。一般に、2つより多い素子が使用される。しかし、説明のためには2つの素子で十分である。さらに、「熱電素子」という用語は、この説明の文脈で、個別のP型又はN型の熱電素子を示すように取られがちであるが、熱電素子のアレイも使用される。したがって、熱電素子のアレイが示されるとき、その用語は、アレイのアレイも指す。例えば、いわゆる熱電素子402の各々が、多くの個別のP型及びN型の熱電素子のアレイから構成されていてもよい。一実施の形態では、アセンブリは長方形である。最後に、熱電素子は、文献で論じられているような従来の素子、ヘテロ構造、固体と液体のスラリー、ナノ構造などのタイプのものとなり得、また、熱電/熱イオン構造又は材料の組み合わせともなり得る。したがって、本明細書で使用される熱電素子又は熱電材料という用語は、広い意味を意図している。
【0045】
熱電素子402は、該熱電素子402の両端にはんだ付けされた銅の分路418によって直列に接続されている。温度THの熱源406及び温度TCの熱シンク408を介して熱発電装置全体に温度差が加えられ、熱発電装置の端子418に生成されるべき電圧が起こされ、それにより、負荷を介して電流Iが駆動され、仕事414(W)がなされる。低温側多岐筒体410及び高温側多岐筒体412は、それぞれ熱シンク408及び熱源406に組み込まれている。多岐筒体410及び412は、基板404及び分路418の孔420を介して、熱電素子402の端部に接続されている。温度TCの対流流体422が導入され、アセンブリを通ってポンプ416によって輸送される。
【0046】
動作中、熱QHが熱発電装置の左からに入り、熱QCが熱発電装置の右から出る。(非常に一般的に使用される)対流流体422は、熱電素子402を通るときに加熱されるので、内部で発生した熱(I2R熱)の一部が左から右に移動する。対流流体422は、温度TCで装置に入り、温度THで装置から出る。本発明に係るシステムの特性が対流熱の輸送によって、どのように影響されるかをより理解するために、対流式熱輸送を利用する熱発電装置で発電及び熱流を制御する方程式を以下に展開し、上述した従来の熱発電装置のものと比較する。従来の熱発電装置での発電の説明における場合と同様に、材料の特性は電流及び温度によって変化せず、熱流及び電流は1次元であり、条件は時間と共に変化しないと仮定する。今回の場合、新しいパラメータδが導入され、これは装置内での伝導熱輸送と対流熱輸送の比である。即ち以下の通りである。
【0047】
【数11】


【0048】
【数12】


【0049】
【数13】


【0050】
【数14】


【0051】
【数15】


【0052】
【数16】


【0053】
熱発電装置を出る対流流体の熱容量が完全に利用される場合(例えば、燃焼の前に燃料を予熱する場合)、又は別の目的で、数式13及び数式14が組み合わされ、対流流体の熱容量が差し引かれる。効率は、次式で与えられる。
【0054】
【数17】


【0055】
δ→∞で、qC→αITCとなり、低温シンクをTCに保持するラジエータがより小さくなり得ることに留意されたい。また、K(δ)はδの関数であり、δ→0で伝導の値Kに近づくことに留意されたい。また、δ>0の場合、I2R熱損失の大部分が、高温端に輸送される。予想されるように、δ→0で項ξ(δ)/2→1/2である。ξ(δ)及びK(δ)/Kの近似値を表1に示す。
【0056】
【表1】


【0057】
表1から読み取れるように、δが増加すると、効率方程式である数式17の分母が小さくなり、それにより効率が増加する。図5は、このような対流があるシステムの効率を示しており、(対流がない場合の)図3と比較される。曲線301は、両図で同一であり、即ち対流がなく、TH=1200°Kの場合である。対流(δ)が増加すると、すべてのZの値で効率が改善されている。δ≒5の場合、非常に小さいZの値に対しても、効率が大きく増加している。図示のように、(Zの値がより低い)熱電対に使われるようなごく普通の合金を、熱電素子に使用することができ、それによって、材料及び製造の両方のコストを削減することができる。例えば、図5の曲線301上のポイント501は、銅55%、ニッケル45%のN型材料と共に作用するニッケル90%、クロム10%のP型材料では、20%を少し超える効率を示す。
【0058】
図6は、別の実施の形態に係る改善された熱発電装置を示す。この場合、熱発電装置は、蒸気発生装置などのコージェネレータと共に作動して電気を発生させる。(上述のように、熱電素子のアレイを含む)P型及びN型の熱電素子602は、アセンブリ内の2枚の基板604間に配列されている(簡単のため2つの熱電素子だけを示す)。一実施の形態では、アセンブリは長方形である。上記と同様に、一実施の形態では、熱電素子(或いは、熱電素子のアレイ)は多孔性である、又はその別の方法で対流流体を該熱電素子、或いは熱電素子のアレイ内に通し得るものである。熱電素子602は、該熱電素子602の両端にろう付けされた銅の分路618によって直列に接続されている。温度THの熱源606及び温度TCの熱シンク608を介して、熱発電装置全体に温度差が加えられ、熱発電装置の端子618に生成されるべき電圧が起こされ、それにより、負荷を介して電流Iが駆動され、仕事614(W1)がなされる。低温側多岐筒体610及び高温側多岐筒体612は、それぞれ熱シンク608及び熱源606に組み込まれている。多岐筒体610及び612は、基板604及び分路618の孔620を介して、熱電素子602の端に接続されている。(広い意味で定義された)対流流体622は、温度TCで導入され、アセンブリを通ってポンプ616によって輸送される。
【0059】
動作中、熱QHが熱発電装置の左からに入り、熱QCが熱発電装置の右から出る。熱電素子602を通るときに対流流体622が加熱されることにより、内部で発生した熱I2Rが部分的に左から右に移動する。対流流体622は、熱発電装置に温度TCで入り、熱発電装置を温度THで出て、仕事626(W2)を生成するコージェネレータ624を駆動するために使用される。コージェネレータの効率をφとすると、コージェネレータが行う仕事は次式で表される。
【0060】
【数18】


【0061】
したがって、システム全体の効率は、次式で表される。
【0062】
【数19】


【0063】
この効率は、K(−δ)における増加のために減少するが、コージェネレータの効率によって、それ以上に十分に大きいδの値に回復する。このことは、コージェネレータの効率が小さい場合、システム全体の効率がコージェネレータ単独の場合より増加することを示す図7から読み取れる。効率の増加は、δ≒5の場合、ZTavが約0.1のところ(ポイント701)から、δ≒2の場合、ZTavが約0.85のところ(ポイント702)から、δ≒1の場合、ZTavが約1.6のところ(ポイント703)から始まっている。
【0064】
統合システムのキャパシティ出力において、重要なゲインを得ることができる。図8は、図6に示したようなシステムのキャパシティの増加を示す。これらのゲインは、Zが増加するにつれて、より大きくなっている。対流によって、意味のあるキャパシティZTが1.5まで増加される。Ghamaty等の米国特許第6,096,964号及び米国特許第6,096,965号に記載されているように、2〜4のような、より大きなZTの値の場合、30%のキャパシティ増加が可能である。
【0065】
図9から図14は、図4及び図6に示した熱電素子の代わりに使用される熱電素子の異なる実施の形態を示す。好ましくは、対流流体及び据え付けの素子は、熱電素子又は熱電素子のアレイ内における流れの方向に沿った位置において、それらの間で最小限の温度差を有するように設計されている。図9は、図6に示したように、高温側基板902と、低温側基板903と、回路906と、基板及び回路を貫通する孔905と、複数の中空、中実の熱電素子904とを備えるシステムにおいて使用される熱電素子の一部901を示す。(例えば、液体の熱電材料流体や、或いは、別の非熱電材料流体となり得る)熱輸送流体は、温度TCで低温端の孔に入り、温度THで高温端から出る。
【0066】
図10は、図6のものと同様に、高温側基板1002と、低温側基板1003と、回路1006と、基板及び回路を貫通する孔1005と、複数の中空の熱電素子1004とを備える熱電素子のアレイの一部1001を示す。図10は、熱輸送における特徴を示す。図10は1つの特別な例を示しており、流れを混合するための流れ撹乱における特徴がある。図10には、中空(例えば筒状)の熱電素子1004内部に配置された螺旋型羽根1008で熱輸送における特徴が示されている。螺旋型羽根1008は、熱輸送流体1009を回転させて混合する働きをし、それによって、熱電素子1004から熱輸送流体1009への熱輸送を増加させる。この特徴は、熱電素子を通って或いは貫通して対流媒体が流れるとき、熱電素子と対流媒体との間の熱輸送を改善するものであり、これによって流れが著しく妨げられないものであれば十分である。
【0067】
図11A及び図11Bは、同心円状筒体1114〜1116が形成された熱電素子のアレイにおける熱電素子のアレイ1101の構造を示す。図11Aは、熱電素子1114、1115及び1116の上面図を示す。図11Bは、図11Aの線11B−11Bにおける断面を示し、温度TCの底部から温度THの頂部への流体の流れを示すと共に、基板1102、1103及び回路1106を追加している。熱電素子のアレイ1101は、高温側基板1102及び低温側基板1103と、回路1106と、筒体1114、1115及び1116とから構成される。この特定の構成では、筒体は同心円状である。しかし、同心円状であることも筒状形状であることも必ずしも必要ではない。例えば、製造上の考慮により、特定の構造が要求されることもある。回路1106及び基板1105の孔は、筒体1114、1115、1116間の環状ギャップ1117で一列に並んでいる。熱輸送流体1118は、環状ギャップ1117を通る。図11には、一例として3つの同心円状筒体が示されている。この例で、筒体は、P型とN型で交互に同心円状に形成されていてもよい。或いは、その同心円状筒体は、各々が同じ導電型から構成され、他方の導電型の熱電素子が別の一組の同心円状筒体から形成されていてもよい。筒体の数は実用的な数であればよい。さらに、熱輸送流体1118は、外側の半径が最大の筒体を越えても導かれ得る。繰り返すと、筒体1114、1115及び1116は、基板1102と1103間で、且つこれらの基板に平行な線1119に沿って、流体1118と熱平衡に近づくように設計されている。
【0068】
図12は、その周辺を熱輸送流体1207が流れる複数の固体熱電素子1204で構成された、さらに別の熱電素子のアレイ1201の構成を示す。熱電素子のアレイ1201は、上述のアレイのように、高温側基板1202及び低温側基板1203と、回路1206と、熱輸送流体1207をアレイ内に通す回路及び基板の孔1205とを備えて構成されている。
【0069】
図13A及び図13Bは、図6の熱電素子のアレイと同様に構成され、熱輸送における特徴が付加された熱電素子のアレイを示す。本実施の形態では、熱輸送における特徴は、熱電素子1304の間にある。この図では、熱輸送における特徴は、羽根1307から形成された流れ撹乱における特徴にある。そのような羽根の一例を、図13Bに追加して詳細に示す。羽根は、螺旋状の経路で熱輸送流体1308を搬送する働きをし、それによって熱輸送を増加させる。断熱材1309が、羽根1307を囲む周囲の空間に配置されると、さらに熱輸送流体1308が搬送され、熱輸送が高められる。図10と同様に、熱電素子と対流媒体との間の熱輸送を改善する別の特徴を与えることも可能である。
【0070】
図14は、図6の熱電素子のアレイと同様に、高温側基板1402及び低温側基板1403と、回路1406とを有するが、図14Bに示されたような、その内部を流体が移動できるハニカム構造で構成された熱電素子1404を有するように構成された熱電素子のアレイ1401を示している。ハニカムの大きな表面積によって、熱輸送流体1405への熱輸送が増加する。
【0071】
図4及び図6は、特定されていないタイプの対流式熱輸送流体を使用する、対流式熱輸送を示す。図15〜図20では、特定のタイプの対流式熱輸送流体における幾つかの例を開示する。図15は、空気などの不活性流体の使用を示す。図15に示す熱電素子のアレイ1501の部分では、熱電素子1504は、回路1506に電気的に接続され、高温側基板1502と低温側基板1503との間に挟まれた中空の筒体として構成されている。空気1507は、低温側の基板及び回路1505中の孔から温度TCで入り、温度THで出る。このタイプの対流式熱輸送流体は、図15に示した筒状構造で使用されるだけでなく、図4及び図6の熱電素子の構造、図10及び図13に記載されたような流れ撹乱における特徴を有する熱電素子の構造、図11の同心円状筒体、図12の熱電素子の周囲を流れるもの、図14のハニカム構造、又は本出願に記載された対流式熱輸送を達成する別の構造においても使用され得る。
【0072】
図16及び図17は、1つ又は複数の反応物からなる対流流体を使用する熱電素子の構造を示しており、図4における熱電素子のアレイの部分を示している。図16に示した熱電素子のアレイ1601の部分では、熱電素子1604は、回路1606に電気的に接続され、高温側基板1602と低温側基板1603との間に挟まれた中空の筒体として構成されている。1つ又は複数の反応物流体1607及び1608が、混合チャンバ1610を通って入り、次いで低温側の基板及び回路1605中の孔を通って温度TCで熱電素子1604に入り、温度THで出る。混合され加熱された流体は、触媒セクション1609中を通って反応する。それ自身の温度THだけで反応することができる場合は、触媒セクション1609を設けなくてもよい。このタイプの対流式熱輸送流体は、図16に示した筒状構造で使用されるだけでなく、図4の熱電素子の構造、図10及び図13に記載された流れ撹乱における特徴を有する熱電素子の構造、図11の同心円状筒体、図12の熱電素子の周囲を流れるもの、図14のハニカム構造、又は本出願に記載された対流式熱輸送を提供し或いは可能とする別の構造においても使用され得る。
【0073】
図17に示した熱電素子のアレイ1701の部分は、図16のものと同様であるが、反応物の混合がアレイの出口で行われる。この特定の図では、熱電素子1704は、回路1706に電気的に接続され、高温側基板1702と低温側基板1703との間に挟まれた中空の筒体として構成されている。1つ又は複数の反応物流体1707及び1708は、低温側の基板及び回路1705中の孔を通って温度TCで熱電素子1704に入り、温度THで混合チャンバ1710内に出る。混合され加熱された流体は、触媒セクション1709中を通って反応する。それ自身の温度THだけで反応することができる場合は、触媒セクション1709を設けなくてもよい。このタイプの対流式熱輸送流体は、図17に示した筒状構造で使用されるだけでなく、図4の多孔性の熱電素子の構造、図10及び図13に記載された流れ撹乱における特徴を有する熱電素子の構造、図11の同心円状筒体、図12の熱電素子の周囲の流れ、図14のハニカム構造、又は本出願に記載された熱対流を可能とする別の構造においても使用され得る。
【0074】
反応物流体の混合を、熱電素子のアレイを通る前にするか、後にするかの選択は、反応物流体の特性、反応物流体の熱電素子材料への影響、或いは発電機全体に対する形状面での制約やコスト上の制約など別の考慮事項に基づいてなされる。図17に示されているように後に混合した場合、特定の熱電素子を通る反応物のそれぞれによって取られるルートは、対流式熱輸送のための任意なものとなり、別の考慮事項によって決まることもある。例えば、反応物の1種が、例えば、N型熱電材料を損傷することがある場合には、そのような反応物はP型材料だけを通過させる。
【0075】
図18は、液体の熱電材料が熱電素子の少なくとも一部を形成する熱発電装置の一部を示す。図示のように、アレイ1801は、温度THの熱源1812、温度TCの熱シンク1813を含んで構成されている。熱源1812及び熱シンク1813の内部に、P型及びN型流体熱電材料を、回路1806、高温側基板1802及び低温側基板1803中の孔1805に導くチャンネル1814がある。熱電流体1807及び1808は、高温側熱源1812に向かって筒体1811を通るとき温度THに加熱され、熱シンク1813で温度TCに戻る。筒体1811は、断熱性であることが好ましい。ポンプ1809(P型材料用)及びポンプ1810(N型材料用)は、熱電流体1807及び1808を推進させる。
【0076】
液体熱電材料の一例は、液体になる温度(室温以上)でのタリウム及びテルル(P型)の混合物、及び水銀/ルビジウム(N型)の混合物である。そのような材料の一部が、A.F.ロッフェ(A.F.Loffe)の「半導体熱電素子及び熱電冷却(SemiconductorThermal Elements,andThermoelectric Cooling)、インフォサーチ(Infoseach)、ロンドン(London)」(1957年)に記載されている。別の例は、水銀中でスラリーにしたP型ビスマステルル化合物及び水銀中でスラリーにしたN型ビスマステルル化合物である。
【0077】
図18は、N型及びP型の液体熱電材料の使用を示すが、応用例によっては、一方の型にだけ液体熱電材料を使用し、固体の、多孔性の、筒状の又はハニカム構造の熱電材料を他方の型に使用し、別の幾つかの流体をこれらの素子の間で対流式熱輸送エージェントとすることが望ましい。
【0078】
図19から22は、対流式熱輸送を伴う熱発電装置が、コージェネレータと統合される方法の例を示す。図19は、熱発電装置1902がコージェネレータ1903と統合されたコージェネレーションシステム1901を示す。熱発電装置1902は、上述のもののいずれかと同様に構成された熱電素子(又は熱電素子のアレイ)1904(簡単のために2つだけを示す)と、熱電素子を電気的に直列に接続する分路1905とで構成されている。負荷1906はRLで表され、直列の分路回路の両端で熱発電装置1902に取り付けられており、仕事WTEがなされる。熱電素子の低温端には、低温側分路と良好に熱的接触をするボイラー1907がある。対流流体1909は、流体の加圧もするポンプ1908によりシステム中を循環する。対流流体1909は、アルコール、ヘキサンなどの低分子量の炭化水素、水、又は比較的低い沸点の別の適当な流体でよく、膨張又は相変化のコージェネレーションシステムで使用される。例えば、水は水蒸気に相変化し、これによりタービンコージェネレータが駆動される。対流流体1909は、熱発電装置1902の高温端から出て、仕事WCGを生成するコージェネレータ1903に送られる。熱源qHが加えられると、熱の一部が熱電素子1904を通って高温端から低温端に輸送され、低温端でボイラー1907内の高圧の流体に吸収される。圧力、熱流、及び材料の特性が適切に選択されている場合、吸収された熱は、熱電素子の低温端1904で高圧の液体から高圧の気体へと、対流流体1909を相変化させる。したがって、ボイラー1907は、非常によい熱シンクとして働き、低温端の温度をTC又はそれに近い温度に保持する。(ここでは気体の)対流流体1909は、熱電素子1904の長手方向を横切って流れるとき、さらに多くの熱を吸収して、高温(qH)で且つ高圧の熱電素子1904の高温端から出る。次に、それは、コージェネレータ1903内で作動流体として使用される。次いで、コージェネレータ1903を通るとき幾分冷却された流体1910は、凝縮部1910により低圧で温度TCに戻され、システムを通って再度循環される。廃熱は、qCとして凝縮部1910からシステムを出る。
【0079】
図20は、熱発電装置2002をタービン2003などのコージェネレータと統合したコージェネレーションシステム2001を示す。一実施の形態では、空気2004が熱発電装置2002用の対流流体であり、コージェネレーションタービン2003用の作動媒体である。熱発電装置2002は、対流式発電ゾーン2005、空気吸入ゾーン2006、及びここでは非対流式で示されているが対流式でも非対流式でもよい発電ゾーン2007を含むセクションから構成されている。対流式発電ゾーン2005は、上述のタイプのものでよく、また対流式熱輸送を可能とする別のタイプのものでもよい熱電素子2008を含んで構成されている。図20では、簡単のため2本足の熱電素子のアレイだけが示されている。熱発電装置2002は、熱源qHによって温度THに保たれた高温端2010、及び廃熱QCTEを取り除くラジエータ2012によって温度TC(ほぼ周囲温度)に保たれた低温端2011を有する。対流式の熱電素子2008は、分路2013によって高温端で電気的に接続されている。非対流式の熱電素子2009は、同様の分路によって分路に低温端で電気的に接続されている。空気2004を空気吸入ゾーン2006に導入できる能力を維持しながら、対流式の熱電素子2008のより低温端と非対流熱電素子2009のより高温端とが互いに電気的に接続されている。全体として、熱電素子2008及び2009は、分路2013によって直列に接続されている。
【0080】
空気2004は、コンプレッサー2014において周囲温度TAでコージェネレーションシステム2001に入る。コンプレッサー2014を動作させるために必要なエネルギーをWCで表す。次いで、空気2004は、コンプレッサー2014によって起こされた圧縮加熱によって、温度TMで空気吸入ゾーン2006に入る。温度TMは、温度THより低く、温度TCより高い。したがって、対流式発電ゾーン2005にわたる温度差TH−TM、及び非対流式発電ゾーン2006にわたる温度差TM−TCが合わさって、両方のゾーンで熱発電が起こる。ここでのゾーンの概念は、タービン発電機が、高圧、高温の作動流体を必要とするので、好都合である。この作動流体は、対流流体としても使用され得るので、対流素子の低温端は周囲程低温でなくなる。非対流式発電ゾーンを追加することにより、追加しないときには廃熱であったものを利用することができる。
【0081】
空気2004は、熱発電装置2003の空気吸入ゾーン2006から高温端2010に移るとき、温度をTHまで増加させ、タービン発電機2003に移る。廃熱QCCGを運ぶ空気2004は、タービン発電機から比較的低い温度で排出される。
【0082】
コージェネレーションシステム2001の全体的効率は、次式で与えられる。
【0083】
η=(WTE+WCG−WC)/qH ・・・数式18
図20は、タービンコージェネレータと組み合わせた熱発電装置を示すが、コージェネレータの作動流体にかなりの熱を加える必要があるときには、別の型のコージェネレータとの組み合わせも可能である。この特徴をもつ多くの熱力学サイクルの例については、サアド・ミッシェル.A(Saad,MichelA.)の「熱力学:法則と演習(Thermodynamics: Principles andPractice)、プレンティス・ホール(Prentice Hall)、07458ニュージャージー州アッパーサドルリバー(Upper Saddle River,NJ, 07458)」(1997年)を参照されたい。例えば、ガソリン又はディーゼルの内燃機関を熱発電装置と組み合わせて、熱発電装置の高温端が燃焼位置に熱的に結合され、燃料及び/又は酸化剤が熱発電装置を通る対流流体として使用される。同様の考え方がスターリングエンジンなどの外燃機関にも適用される。これらの場合、熱源を第2の熱発電装置に供給することに加えて高温の燃焼生成物を利用することができる。熱源の熱発電装置の高温端への結合は、燃焼が高温端に接触して行われるようにしてもよく、また熱交換器によって熱源から熱発電装置の高温端へ輸送されるようにしてもよい。
【0084】
図21は、吸収システム2102などの冷却及び/又は加熱システムと組み合わせた熱発電装置2100を示す。吸収システム2101は、破線内で示されている。吸収システム2101は、上記サアド(Saad)著の文献の第442、443頁に記載されているように動作する。LiBrに吸収される水など別の作動流体も可能であるが、この例では水に吸収されたアンモニアを使用する。これは、流筒体の隣に矢印で示されているように溶液を機構全体に循環させるポンプ2102と、発熱反応によりアンモニアが水に吸収される吸収部2103と、吸熱反応によりアンモニアが水から分離する発電部2104と、アンモニア蒸気によって運ばれた水蒸気をさらに分離する分離部2105と、アンモニア蒸気を凝縮する凝縮部2106と、膨張弁2107と、蒸発部2108とから構成されている。分離された水は、弁2109を通って吸収部2103に戻される。発電機2104への動力源は、低質の熱(QL)2110である。発電部2104からの廃熱(QW1)2111がある場合は、図示していない熱交換器を通って排気される。吸収部2103は、より低温の温度をほぼ一定に維持するために冷却しなければならない。これは、空気を流すフィン付き熱交換器(図示せず)を使用した廃熱(QW2)2112の除去など、標準の手段で達成される。凝縮部2106から除去された熱(QH)2113は、加熱用に使用され、また、加熱機能が必要でなければ、廃熱として扱うこともできる。熱(QC)2114は、環境から蒸発部2108によって抽出される。
【0085】
高質の熱源2115は、全体システム2110の動力を供給する。例えば、燃焼プロセスからの熱(QI)は、高温の空気としてシステム内に導入され、熱交換器2116を通る。熱交換器2116は、分路2119によって電気的に直列に接続された熱電素子2118から構成された熱電素子のアレイ2117の高温端と良好に熱的に接触している。熱電素子のアレイ2117の低温端は、発電部2104と良好に熱的に接触しており、又は発電部2104と、熱パイプ又は別の熱輸送手段により熱的に接続されていてもよい。燃焼プロセスを使用することにより、反応物は、気体又は液体の場合、熱電素子2118中を通ることができ、熱電素子のアレイ2117の低温端から高温端への対流式熱輸送が達成される。熱交換器2116を出た空気は発電部2104に送られる。空気の温度、したがって熱交換器2116の温度は、発電機2104の温度より高い。熱電素子のアレイ2117全体にわたるこの温度差により、アレイ2117は上述のように熱発電装置となる。アレイの電気出力は、負荷2120で利用される。このように、熱電素子2117が、高質の熱源2115からパワーを発生させ、その「無駄な」熱が、吸収システムに動力を供給するために利用される。
【0086】
発電部2104中に、分路2123によって電気的に直列に接続された熱電素子2122から構成される第2の熱電素子のアレイ2121がある。熱電素子2122は、上述のものと同様に構成されており、吸収システムの作動流体が吸収システムを通ることを可能とする(図21に中空筒体として示されている)。熱電素子のアレイ2122の高温端は、低質の熱を輸送する手段と良好に熱的に接触している。熱電素子のアレイ2122の低温端は、熱シンク又は熱交換器(図示せず)と良好に熱的に接触している。熱電素子のアレイ2122全体にわたるこの温度差によって、アレイ2122は、熱発電装置としても働き、したがって追加の低質の熱を利用して電気を発生させる。熱電素子のアレイ2122の電力出力は、負荷2124で利用される。
【0087】
図22は、熱発電装置を電気化学コージェネレータと組み合わせた発電システム2200を示す。本実施の形態では、電気化学プロセスは燃料電池である。別の電気化学プロセスも可能である。一部の燃料電池システムに固有の通常浪費されている高温ガスが、追加の電気を発生させる熱発電装置に動力を供給するために利用される。図示したシステムの燃料電池の部分は、ベーム(Boehm)及びマアス(Maass)等によって開発され、アングリスト・スタンレー.W(Angrist,Stanley W.)の「直接エネルギー変換第3版(DirectEnergy Conversion,3rd edition)、アリン・アンド・バコン・インコーポレイテッド(Allynand Bacon,Inc.)アメリカ合衆国2210マサチューセッツ州ボストン(Boston,MA.2210,USA)」(1976年)の第401〜403頁に記載されたものに類似したものである。熱発電装置を燃料電池システムとどのように組み合わせるかを示す例として、この明細書中の以下の記載では、メタノールを燃料とし、水を酸化剤として使用する。異なる排気生成物を伴う異なる燃料を使用し、異なる温度で動作する別のタイプの燃料電池が、これらの相違に適合するように熱発電装置の性質を調整することにより、この明細書に記載された装置に代えることができる。このシステムにおける燃料電池部品の幾つかの要素は、本発明の主要部を記載する目的には付随的であるので、説明を省略する。
【0088】
空気及びメタノール2201が、第1の熱発電装置2203の低温端2202に導入されて、対流式熱伝導を生じさせる。対流式輸送を使用することにより、上述のように熱発電装置2203の性能を高めることができる。熱発電装置2203の高温端2204において、クラッカ2205を動作させるのに必要な熱が燃焼によって生成される。熱発電装置2203は、電力出力2206を発生させる。空気及びメタノール2207がクラッカ2205に導入され、その中で水素及び一酸化炭素に変換される。これらの気体は燃料電池2208に渡される。燃料電池2208内で電気2209が発生され、(蒸気として)水及び空気2210が排気され、以下に記載するようにさらに使用される。一酸化炭素は、第1の熱発電装置2203の高温端2204に戻され、元のメタノール−空気の混合物2201と共に燃焼される。
【0089】
例示したように、クラッカ2205からの廃熱2213及び燃料電池2208からの廃熱2214は、第2の熱発電装置2211及び2212に動力を供給するのに使用され、これらの熱発電装置2211及び2212は、システム動作時に、それぞれ電気パワー2215及び2216を発生させて純利益が得られる。別の燃料電池システムを使用する場合、その排気生成物2210は、十分高温であるので、第2の熱発電装置2211用の熱源に加えられ、第2の熱発電装置2211の高温端又は廃熱2213に導入される(図22中の破線)。図22に例示したように、燃料電池2208の排気生成物2210は、比較的低温であり、以下に述べるような補助的加熱に使用される。第2の熱発電装置2211、2212の一方又は両方を使用することもでき、また省略することもできる。第2の熱発電装置2211、2212の一方又は両方は、従来の熱発電装置であってもよく、また上述した原理に従う対流式熱輸送を使用したものであってもよい。図22に例示したように、第2の熱発電装置2212は、燃料電池2208を動作させるのに必要な空気2217を利用することによって対流式熱輸送を使用する。
【0090】
残っている廃熱源である、第1の熱発電装置2203からの廃熱2219、第2の熱発電装置2212からの廃熱2220、第2の熱発電装置2211を通過した冷却された排気2221及び第2の熱発電装置2212からの廃熱2222は、有利である場合、熱交換器2223に送られる。熱交換器2223では作動流体2224が加熱され、図示のように、図の右から左に通過し、高温の作動流体2225として排出される。次いで、この高温の作動流体2225は、暖房などの別の目的に使用される。作動流体2224は、熱交換器2223の右端に戻される。有利にも、作動流体2225のための実際の順序は、熱電システムにとってその冷却能力の利益が最大となるように選択される。すでに室温近くまで冷却され、熱交換器2223中を通過した流体からの排気2226は単純に排出される。

特許の図
【出願人】 【識別番号】503285689
【氏名又は名称】ビーエスエスティー エルエルシー
【出願日】 平成21年6月9日(2009.6.9)
【代理人】 【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
【公開番号】 特開2009−247206(P2009−247206A)
【公開日】 平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願番号】 特願2009−138531(P2009−138531)