トップ :: H 電気 :: H01 基本的電気素子

【発明の名称】 圧着端子
【発明者】 【氏名】猪越 健一
【課題】芯線バレルと加締め圧着される芯線が芯線バレルの後端エッジで断線するのを防止する。

【解決手段】複数の素線からなる芯線を絶縁被覆層で被覆している電線の端末側で、絶縁被覆層より突出させた芯線に加締め圧着される芯線バレルのみを備え、絶縁被覆バレルを備えていない圧着端子であって、電気接触部2に連続する基板部4の左右両端から前記芯線12に加締め圧着する前記芯線バレル3が突出し、芯線に前記芯線バレルを加締め圧着した状態で、芯線に加えられる芯線バレルの圧縮荷重を、該芯線バレルの電気接触部側の前端より後端を減少させている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の素線からなる芯線を絶縁被覆層で被覆している電線の端末側で、絶縁被覆層より突出させた芯線に加締め圧着される芯線バレルのみを備え、絶縁被覆バレルを備えていない圧着端子であって、
電気接触部に連続する基板部の左右両端から前記芯線に加締め圧着する前記芯線バレルが突出し、
芯線に前記芯線バレルを加締め圧着した状態で、芯線に加えられる芯線バレルの圧縮荷重を、該芯線バレルの電気接触部側の前端より後端を減少させていることを特徴とする圧着端子。
【請求項2】
前記芯線バレルは、前記基板部の左右両端の全長より突出した左右一対の長尺バレルを備え、該左右一対の長尺バレルは電気接触部側の前端より後端にかけて突出量を増加させた傾斜形状としている請求項1に記載の圧着端子。
【請求項3】
前記芯線バレルは、前記基板部の前端側に左右両端から突出した左右一対の第1バレルと、該第1バレルと間隔をあけて後端側から突出した左右一対の第2バレルを備え、第2のバレルの突出量は第1バレルの突出量より大としている請求項1に記載の圧着端子。
【請求項4】
前記芯線バレルは、前記基板部の前端側から後端側にかけて間隔をあけて左右交互に基板部の側端縁から突出した少なくとも3個以上のバレルを備えている請求項1に記載の圧着端子。
【請求項5】
前記芯線バレルは、前記基板部の前端側の左右両側から突設した左右一対のバレルと、該バレルから間隔をあけた後部側に長さ方向に左右交互に突出するバレルを備えている請求項1に記載の圧着端子。
【請求項6】
前記左右交互に設けたバレルは、後端側の突出量を大としている請求項4または請求項5に記載の圧着端子。
【請求項7】
前記電気接触部は、ボルト孔を備えたボルト締め端子部、メス端子部またはオス端子部からなる請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の圧着端子。
【請求項8】
前記電気接触部にボルト孔を設けたボルト締め用の圧着端子であり、該圧着端子に接続される電線は自動車に配線され、前記電気接触部は車体パネルにボルト締め固定されるものである請求項7に記載の圧着端子。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は電線に加締め圧着される圧着端子に関し、特に、自動車に配索されるワイヤハーネスの電線端末に接続される圧着端子の振動耐久性を高めるものである。
【背景技術】
【0002】
電線端末に接続される端子として、加締め圧着される圧着端子は、撚線からなる芯線に対する電気接続信頼性が高いことより汎用されている。
該圧着端子については、種々の提案がなされており、例えば、加締められる芯線の断線を防止するものとして、特開2001−332314号公報(特許文献1)が提供されている。
【0003】
前記特許文献1のネジ止め用接続端子は図9に示すように、電線100の先端に露出させた芯線100aと絶縁被覆部100bとをそれぞれ加締め圧着する芯線バレルと絶縁被覆バレルとを有する圧着端子101からなる。該圧着端子101では、ボルト孔を設けた接続部102に対して屈曲して段差を設けて高位置に連続する電線接続部103に、基板の幅方向の両側から位置ずれさせて芯線圧着バレル104Aと104Bを突設し、続いて、絶縁被覆バレル105Aと105Bも位置ずれさせて突設している。
該特許文献1では、芯線圧着バレル104A、104Bを芯線100aに加締め時に屈曲に伴う芯線100aの断線を防止している。
【0004】
前記特許文献1の圧着端子は、芯線バレルと絶縁被覆バレルとを備え、芯線バレルで芯線を加締め圧着していると共に、電線の絶縁被覆部100bも絶縁被覆バレル105A、105Bで加締め圧着している。よって、電線100に振動や曲げ応力が負荷された時、絶縁被覆部100bが絶縁被覆バレル105A、105Bで加締め圧着されているため、芯線バレル103Bに加締め圧着された芯線100aは直接的に振動や曲げが負荷されず、電線側の振動や曲げにより芯線バレルの後端で芯線100aに断線が発生することは少ない。
【0005】
しかしながら、図10(A)(B)に示す圧着端子200では、電気接触部200aに連続する電線加締め部200bには、比較的長尺な芯線圧着バレル201Aと201Bのみを設けて、絶縁被覆バレルは設けていない。該圧着端子200は、芯線バレル201A、201Bに夫々に長さ方向に均等の圧縮比をかけて芯線と加締め圧着しており、電線100の絶縁被覆100bとは圧着されていない。
【0006】
前記圧着端子200では、電線100に振動や曲げが負荷された時、芯線圧着バレル201A、201Bの後端201Aa、201Baで芯線100aに応力が集中しやすい。そのため、この後端201Aa、201Baと接触する位置で芯線100aに断線が発生する恐れがある。
即ち、図10(C)に示すように、芯線100aに曲げが生じた時、芯線バレルの後端201Aa、201Baが芯線100aに対して鋭角のエッジとなる。芯線100aを構成する多数の素線106は、夫々直径0.32mmの非常に細い線からなるため、前記エッジで断線されることとなる。
【0007】
【特許文献1】特開2001−332314号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、前記図10に示す芯線圧着バレルのみを有し、絶縁被覆バレルを有しない圧着端子において、芯線圧着バレルの後端位置で芯線に断線が生じないようにした圧着端子を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明は、複数の素線からなる芯線を絶縁被覆層で被覆している電線の端末側で、絶縁被覆層より突出させた芯線に加締め圧着される芯線バレルのみを備え、絶縁被覆バレルを備えていない圧着端子であって、
電気接触部に連続する基板部の左右両端から前記芯線に加締め圧着する前記芯線バレルが突出し、
芯線に前記芯線バレルを加締め圧着した状態で、芯線に加えられる芯線バレルの圧縮荷重を、該芯線バレルの電気接触部側の前端より後端を減少させていることを特徴とする圧着端子を提供している。
【0010】
前記のように、本発明の圧着端子は、芯線に対する芯線バレルの圧縮荷重を、電線の長さ方向に対応する芯線バレルの長さ方向で均等とせず、芯線の断線が発生する恐れがある芯線バレルの後端側に向けて圧縮荷重を低減している。このように、芯線バレルの後端位置での芯線に対する圧縮荷重を低減し、芯線に屈曲自由度を付与できるクリアランスを設けているため、芯線が屈曲しても芯線の素線に断線が生じるのを低減、防止できる。
一方、電気接触部側の芯線バレルの前側位置では、圧縮比を大とし強く加締め圧着しているため、芯線バレルと芯線との電気接続信頼性を確保することができる。
【0011】
前記のように、芯線バレルの電気接触部側の前端に対して後端の圧縮荷重を小さくする具体的な芯線バレルの形状および配置として、下記の形態がある。
【0012】
第1の形態では、前記芯線バレルは、前記基板部の左右両端の全長より突出した左右一対の長尺バレルを備え、該左右一対の長尺バレルは電気接触部側の前端より後端にかけて突出量を増加させた傾斜形状としている。
【0013】
前記のように、芯線バレルを左右一対の2個の長尺バレルとし、これらの左右の長尺バレルの形状を後方に向けて突出量が大となるように傾斜させると、芯線への芯線バレルの加締め圧着時に、加締め治具で同一の圧縮荷重をかけても、前側より後端側にむけて圧縮荷重は低減する。よって、加締め後の芯線バレルの高さは後端側が前端側より高くなり、芯線との間に確実にクリアランスを設けることができる。
前記左右一対の長尺な芯線バレルの長さは10mm〜40mm程度であり、芯線バレルの前端の突出端から5度〜10度で後端に向けて突出させていることが好ましい。
なお、前記長尺な左右一対の芯線バレルの突出量は前端から後端にかけて同一とし、加締め治具での加締め時に、前端側から後端側に向けて圧縮荷重が小さくなるように加締めてもよい。
【0014】
第2の形態では、前記芯線バレルは、前記基板部の前端側に左右両端から突出した左右一対の第1バレルと、該第1バレルと間隔をあけて後端側から突出した左右一対の第2バレルを備え、第2のバレルの突出量は第1バレルの突出量より大としている。
前記第1バレルは長さ方向の突出量は一定とし、第2バレルも長さ方向の突出量は一定とし、該突出量は第1バレルと第2バレルとでは相違させて、第2バレルの突出量を大としている。
このように、第2の形態では、芯線バレルを前端側と後端側とに分割し、かつ、各バレルの突出端は傾斜させずに水平方向に一定としている。該形状とすると、各芯線バレルには加締め圧縮時に均等の圧縮荷重を負荷して無理無く加締め作業ができ、かつ、前端側の第1バレルと後端側の第2バレルとでは後端側の第2バレルの圧縮荷重を小さくできる。
【0015】
第3の形態では、前記芯線バレルは、前記基板部の前端側から後端側にかけて間隔をあけて左右交互に基板部の側端縁から突出した少なくとも3個以上のバレルを備えたものとしている。
第4の形態では、前記芯線バレルは、前記基板部の前端側の左右両側から突設した左右一対のバレルと、該バレルから間隔をあけた後部側に長さ方向に左右交互に突出するバレルを備えたものとしている。
前記第3および第4の形態のいずれも、左右交互に設けたバレルは、後端側の突出量を大としている。
【0016】
本発明の圧着端子は、前記電気接触部がボルト孔を備えたボルト締め端子部としたアース端子、メス端子部またはオス端子部としたコネクタ接続端子のいずれにも適用できる。
その中でも、特に、車体に固定され、振動が負荷されたり曲げ負荷が直接的に作用するボルト止め端子として好適に用いられる。
【0017】
具体的には、本発明の圧着端子がアース端子とされ、該アース端子に接続される電線が、自動車に配線され、圧着端子が車体パネルにボルトで締結固定される場合に最も好適に用いられる。
特に、エンジンルームに配線される電線に圧着接続されると共に車体パネルにボルト締め締結される圧着端子には、自動車走行時に振動が直接的に負荷され、他の箇所よりも芯線バレルの後端エッジでの芯線の断線が発生しやすいため、本発明の圧着端子は最適となる。
【発明の効果】
【0018】
上述したように、本発明の絶縁被覆バレルが無く、芯線バレルのみからなる圧着端子において、芯線に対する芯線バレルの圧縮荷重を、電線の長さ方向に対応する芯線バレルの長さ方向で均等とせず、芯線の断線が発生する恐れがある芯線バレルの後端側に向けて圧縮荷重を低減している。これにより、芯線バレルの後端位置で芯線と芯線バレルとの間にクリアランスを発生させて、芯線の曲げ自由度を高めることができる。よって、電線が振動して芯線に曲げ負荷が生じた時に、芯線バレルの後端エッジでの芯線の素線の断線を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の圧着端子の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図5に第一実施形態を示す。
【0020】
第一実施形態の圧着端子1(1−A)は、ボルト締め用の圧着端子からなる。図1(A)〜(C)に示すように、円形とした電気接触部2にボルト孔2aを有し、該電気接触部2の一側部から延在する長方形状の基板部4の幅方向の左右両端から長尺な左右一対の2個の芯線バレル3(3A、3B)を上向きに突設し、図1(B)に示すように、断面U形状としている。
該圧着端子1は、図2の展開図に示すように、銅系金属からなる導電性金属板50を打ち抜いた後に、芯線バレル3A、3Bを曲げ加工して基板部4より垂直方向に立ち上げている。
【0021】
前記左右一対の芯線バレル3A、3Bは基板部4の後端まで延在させ、絶縁被覆バレルは設けていない。電線長さ方向と対応する各芯線バレル3A、3Bの長さLは3mm〜20mmとしている。
これら芯線バレル3A、3Bは電気接触部2側の前端3aより後端3bにむけて、突出量(t)を増加するように上端面3cを傾斜している。該傾斜角度θは5〜10程度としている。該傾斜は図2の展開形状に示すように、導電性金属板50の打ち抜き時に傾斜となるように打ち抜いている。
【0022】
図3に示すように、前記圧着端子1を加締め圧着する電線10は被覆丸電線からなり、その端末側で絶縁被覆部11を所要寸法皮剥して、多数の素線12aを撚った芯線12を露出して突出している。前記露出させた芯線12の長さは、圧着端子1の芯線バレル3の長さLと略同等としている。
【0023】
前記電線10に圧着端子1を加締め圧着する圧着工程では、電線10の露出させた芯線12を圧着端子1の芯線バレル3A、3Bで挟まれた基板部4の上面に載置するように挿入し、芯線バレル3A、3Bの後端3bは絶縁被覆部11の切除面11aに近接して位置させている。
【0024】
この状態で、圧着装置(図示せず)にセットし、加締め治具で芯線バレル3A、3Bを芯線12をハート状に囲むように円弧状に変形し、かつ、所要の圧縮荷重をかけて、図5(A)(B)に示す状態に加締めている。図4(A)は芯線バレル3A、3Bの前端の加締め状態の断面図であり、図4(B)は後端の断面図である。
【0025】
図4(A)(B)に示すように、芯線バレル3A、3Bの突出側は芯線12の上側部を両側から円弧状に変形して芯線12の上面に密着している。其の際、図4(A)に示す前端では芯線バレル3A、3Bの突出量は小さいため、下面となる基板部4から芯線バレル3の上端までの高さはH1と低くなる。一方、図4(B)に示す後端では、芯線バレル3A、3Bの突出量は大きいため、下面となる基板部4から芯線バレル3の上端までの高さはH2と高くなる。即ち、基板部4と芯線バレル3A、3Bで囲まれる容積が前端より後端の方が大きくなり、芯線12に対して芯線バレル3A、3Bにより負荷される圧縮荷重は、電気接触部側の前端3aより後端3bで減少している。その結果、図4(B)に示す後端では芯線12と芯線バレル3および基板部4との間にクリアランスが生じ、かつ、芯線12を構成する素線12aが強固に密着されず、各素線12aの自由度が高くなる。
【0026】
このように芯線12は芯線バレル3の後端位置で自由度が高くなっているため、電線10に振動や曲げが負荷され、芯線12が屈曲しても、芯線バレル3の後端3bのエッジに強く接触せず、芯線12の素線12aが断線するのを防止できる。
【0027】
前記圧着端子1を加締め圧着した電線10には、自動車のエンジンルームに配索される電線の端末にアース端子として接続する場合に好適に用いられる。
即ち、図5に示すように、電線10の端末に圧着接続した圧着端子1を、車体パネル15の取付孔16に、電気接触部2のボルト孔2aを位置合わせし、ボルト17を挿入して車体パネル15の裏面に固定したナット18にネジ締めで固定している。
自動車走行時に車体パネル15が振動し、電線10が共振して芯線12が芯線バレル3の後端に接触しても、前記のように、芯線12の断線を防ぐことができる。
【0028】
図6(A)(B)に第2実施形態の圧着端子1(1−B)を示す。
第2実施形態の圧着端子1ーBでは、芯線バレル3として、基板部3の前端側に左右両端から対向して突出した左右一対の第1バレル3C、3Dと、第1バレル3C、3Dと間隔をあけて後端側から突出した左右一対の第2バレル3Eと3Fを設け、芯線バレル3を前後方向で間隔をあけて分割している。
【0029】
前記第1バレル3Cと3Dの突出量(t1)は長さ方向で一定とし、第2バレル3Eと3Fも突出量(t2)は長さ方向で一定としている。かつ、第1バレル3C、3Dの突出量(t1)より第2バレル3E、3Fの突出量(t2)を大としている。
【0030】
該第2実施形態においても、芯線バレル3を芯線12に加締めると、第1バレル3C、3Dにより形成される上端と基板部4との間の高さより、第2バレル3E、3Fで形成される上端と基板部4との間の高さが大となる。よって、後端側の第2バレル3Eと3Fと基板2で囲まれた容積が大となって、芯線12との間にクリアランスが発生し、芯線12の自由度を高めることができる。その結果、第1実施形態と同様に、電線10に振動や曲げが負荷され、芯線12が屈曲しても、第2バレル3E、3Fの後端のエッジに強く接触せず、芯線12の素線12aが断線するのを防止できる。かつ、第1バレル3C、3Dは芯線12に強く加締められているため、芯線12と第1バレル3C、3Dの電気接続信頼性を確保することができる。
他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0031】
図7(A)(B)に第3実施形態の圧着端子1(1−C)を示す。
第3実施形態の圧着端子1−Cでは、芯線バレル3として、基板部4の前端側から後端側にかけて間隔をあけて左右交互に基板部の側端縁から突出した少なくとも3個の第1バレル3G、第2バレル3H、第3バレル3Iを設けている。
各第1〜第3バレル3G〜3Iの突出量(t)はそれぞれ長さ方向で一定とし、第1バレル3Gの突出量(t1)、第2バレル3Hの突出量(t3)、第3バレル3Iの突出量(t2)は、t1<t3<t2としている。
【0032】
前記第1〜第3バレル3G〜3Iを設けることにより、後端の第3バレル3Iの上端の基板部4との間の高さは第1、第2バレル3G、3Hより高くなり、第3バレル3Iで加締められた芯線12の自由度を高めることができる。かつ、第3バレル3Iでは左右方向の一方側からのみ加締めているため、他方側へと移動する自由度がある。さらに、第2バレル3Hは他方側から加締めているため、第1〜第3バレル3G〜3Iを組み合わせることにより、芯線バレル3で芯線12をしっかりと保持して電気接続信頼性も確保できる。
他の構成は第1実施形態と同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0033】
図8(A)(B)に第4実施形態の圧着端子1(1−D)を示す。
第4実施形態の圧着端子1−Dでは、芯線バレル3として、基板部4の前端側の左右両側から突設した左右一対の第1バレル3J、3Kと、該第1バレル3J、3Kから間隔をあけた後部側に長さ方向に左右交互に突出する第2バレル3L、第3バレル3Mを設けている。
前記第1バレル3J、3Kは突出量(t1)、第2バレル3Lは突出量(t3)、第3バレル3Mは突出量(t2)とし、これら各バレルの突出量は長さ方向において一定とし、かつ、t1<t3<t2としている。
【0034】
該第4実施形態の圧着端子1−Dでは、圧縮荷重が大となる前端側では左右対向した第1バレル3J、3Kとしているため、前端側で芯線12を第1バレル3J,3Kで強固に加締めることができる一方、後端側では第3実施形態の圧着端子と同様に、左右方向の一方側からのみ加締めているため、他方側へと移動する自由度がある。
【0035】
なお、本発明の圧着端子は前記実施形態に限定されず、芯線に加えられる芯線バレルの圧縮荷重を、芯線バレルの電気接触部側の前端より後端側で減少させることができる形状であればよい。
また、実施形態ではボルト締め用の圧着端子で示しているが、ボルト締め用に限定されず、電気接触部がタブ状のオス端子でも良いし、ボックス状としてメス端子でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施形態の圧着端子を示し、(A)は斜視図、(B)は側面図、(C)は(B)のC−C線断面図である。
【図2】第1実施形態の圧着端子の展開図である。
【図3】電線に圧着端子を圧着接続した状態の斜視図である。
【図4】(A)は芯線バレルの前端部で芯線を加締めた状態の断面図、(B)は芯線バレルの後端部で芯線を加締めた状態の断面図である。
【図5】前記圧着端子を電線に接続して車体に締結固定している状態を示す図面である。
【図6】第2実施形態の圧着端子を示し、(A)は斜視図、(B)は電線への圧着状態を示す平面図である。
【図7】第3実施形態の圧着端子を示し、(A)は斜視図、(B)は電線への圧着状態を示す平面図である。
【図8】第4実施形態の圧着端子を示し、(A)は斜視図、(B)は電線への圧着状態を示す平面図である。
【図9】従来例の圧着端子を示す図面である。
【図10】他の従来の圧着端子を示す図面である。
【符号の説明】
【0037】
1(1−A、1−B、1−C、1−D) 圧着端子
2 電気接触部
3(3A〜3M) 芯線バレル
4 基板部
10 電線
12 芯線
12a 素線

特許の図
【出願人】 【識別番号】000183406
【氏名又は名称】住友電装株式会社
【出願日】 平成20年6月3日(2008.6.3)
【代理人】 【識別番号】100072660
【弁理士】
【氏名又は名称】大和田 和美
【公開番号】 特開2009−295352(P2009−295352A)
【公開日】 平成21年12月17日(2009.12.17)
【出願番号】 特願2008−146291(P2008−146291)