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【発明の名称】 空気電池
【発明者】 【氏名】中西 真二
【氏名】水野 史教
【課題】本発明は、出力特性およびサイクル特性に優れた空気電池を提供することを主目的とする。

【解決手段】本発明は、導電性材料を含有する空気極層および上記空気極層の集電を行う空気極集電体を有する空気極と、負極活物質を含有する負極層および上記負極層の集電を行う負極集電体を有する負極と、上記空気極層および上記負極層の間に設置されたセパレータと、上記空気極層および上記負極層の間で金属イオンの伝導を担う電解液と、を有する空気電池であって、上記電解液に、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いたことを特徴とすることを特徴とする空気電池を提供することにより、上記課題を解決する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性材料を含有する空気極層および前記空気極層の集電を行う空気極集電体を有する空気極と、負極活物質を含有する負極層および前記負極層の集電を行う負極集電体を有する負極と、前記空気極層および前記負極層の間に設置されたセパレータと、前記空気極層および前記負極層の間で金属イオンの伝導を担う電解液と、を有する空気電池であって、
前記電解液に、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いたことを特徴とする空気電池。
【請求項2】
前記フッ素含有化合物が、カーボネートのフッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の空気電池。
【請求項3】
前記カーボネートのフッ化物が、エチレンカーボネート、プロピオンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートまたはエチルメチルカーボネートのフッ化物であることを特徴とする請求項2に記載の空気電池。
【請求項4】
前記フッ素含有化合物が、環状エステルのフッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の空気電池。
【請求項5】
前記環状エステルのフッ化物が、ガンマブチルラクトンまたはガンマバレロラクトンのフッ化物であることを特徴とする請求項4に記載の空気電池。
【請求項6】
前記フッ素含有化合物が、鎖状エステルのフッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の空気電池。
【請求項7】
前記鎖状エステルのフッ化物が、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチルまたはプロピオン酸エチルのフッ化物であることを特徴とする請求項6に記載の空気電池。
【請求項8】
前記フッ素含有化合物が、ジエステルのフッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の空気電池。
【請求項9】
前記ジエステルのフッ化物が、マロン酸エステル、クエン酸エステル、マレイン酸エステルまたはリンゴ酸エステルのフッ化物であることを特徴とする請求項8に記載の空気電池。
【請求項10】
前記フッ素含有化合物が、芳香族炭化水素のフッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の空気電池。
【請求項11】
前記芳香族炭化水素のフッ化物が、ベンゼン、ベンゼン誘導体、ナフタレンまたはナフタレン誘導体のフッ化物であることを特徴とする請求項10に記載の空気電池。
【請求項12】
前記フッ素含有化合物が、ニトリル類のフッ化物であることを特徴とする請求項1に記載の空気電池。
【請求項13】
前記ニトリル類のフッ化物が、アセトニトリルのフッ化物であることを特徴とする請求項12に記載の空気電池。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、出力特性およびサイクル特性に優れた空気電池に関する。
【背景技術】
【0002】
空気電池は、空気(酸素)を正極活物質として用いた電池であり、エネルギー密度が高い、小型化および軽量化が容易である等の利点を有する。そのため、現在、広く使用されているリチウムイオン二次電池を超える高容量二次電池として、注目を浴びている。ここで、例えば負極活物質として金属Liを用いた空気二次電池では、主に下記の反応(1)〜(6)が生じることが知られている。
【0003】
【化1】


【0004】
従来から、空気電池の電解質に着目し、空気電池の性能を向上させる試みがなされている。例えば特許文献1においては、特定のカチオンとリチウムイオンとを有する常温溶融塩を含有する非水電解質を用いた空気電池が開示されている。この技術は、蒸気圧の低い常温溶融塩を用いることにより、非水電解質が揮発することを抑制し高温環境下での保管性を向上させたり、空気中の水分が非水電解質に吸収することを抑制し高湿環境下での保管性を向上させたりするものであり、その結果、高温保管および高湿保管による放電容量の低下を低減することを目的とするものであった。
【0005】
また、従来の空気電池として、例えば特許文献2に開示されているように、特定の直径および細孔容積を有する炭素質物を主体とする正極(空気極)と、金属イオンを吸蔵・放出する負極活物質を具備する負極と、正極および負極に挟まれた非水電解質層と、空気孔を有する収納ケースとを有する非水電解質電池が知られている。
【0006】
【特許文献1】特開2004−119278号公報
【特許文献2】特許3515492号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の空気電池は、出力特性およびサイクル特性が充分に高いとはいえなかった。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、出力特性およびサイクル特性に優れた空気電池を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、空気電池の出力特性およびサイクル特性を向上させるためには、電解液の酸素溶解性を高くすることが有効であり、そのためには、電解液にフッ素含有化合物を用いることが効果的であることを見出した。本発明は、このような知見に基づいてなされたものである。
【0009】
すなわち、本発明においては、導電性材料を含有する空気極層および上記空気極層の集電を行う空気極集電体を有する空気極と、負極活物質を含有する負極層および上記負極層の集電を行う負極集電体を有する負極と、上記空気極層および上記負極層の間に設置されたセパレータと、上記空気極層および上記負極層の間で金属イオンの伝導を担う電解液と、を有する空気電池であって、上記電解液に、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いたことを特徴とすることを特徴とする空気電池を提供する。
【0010】
本発明によれば、フッ素含有化合物を用いることで、酸素溶解性が高い電解液とすることができる。その結果、空気極表面における酸素のやり取りがスムーズになり、出力特性およびサイクル特性に優れた空気電池とすることができる。
【0011】
上記発明においては、上記フッ素含有化合物が、カーボネートのフッ化物であることが好ましい。さらに、上記カーボネートのフッ化物が、エチレンカーボネート、プロピオンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートまたはエチルメチルカーボネートのフッ化物であることがより好ましい。出力特性およびサイクル特性の更なる向上を図ることができるからである。
【0012】
上記発明においては、上記フッ素含有化合物が、環状エステルのフッ化物であることが好ましい。さらに、上記環状エステルのフッ化物が、ガンマブチルラクトンまたはガンマバレロラクトンのフッ化物であることがより好ましい。出力特性およびサイクル特性の更なる向上を図ることができるからである。
【0013】
上記発明においては、上記フッ素含有化合物が、鎖状エステルのフッ化物であることが好ましい。さらに、上記鎖状エステルのフッ化物が、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチルまたはプロピオン酸エチルのフッ化物であることがより好ましい。出力特性およびサイクル特性の更なる向上を図ることができるからである。
【0014】
上記発明においては、上記フッ素含有化合物が、ジエステルのフッ化物であることが好ましい。さらに、上記ジエステルのフッ化物が、マロン酸エステル、クエン酸エステル、マレイン酸エステルまたはリンゴ酸エステルのフッ化物であることがより好ましい。出力特性およびサイクル特性の更なる向上を図ることができるからである。
【0015】
上記発明においては、上記フッ素含有化合物が、芳香族炭化水素のフッ化物であることが好ましい。さらに、上記芳香族炭化水素のフッ化物が、ベンゼン、ベンゼン誘導体、ナフタレンまたはナフタレン誘導体のフッ化物であることがより好ましい。出力特性およびサイクル特性の更なる向上を図ることができるからである。
【0016】
上記発明においては、上記フッ素含有化合物が、ニトリル類のフッ化物であることが好ましい。さらに、上記ニトリル類のフッ化物が、アセトニトリルのフッ化物であることがより好ましい。出力特性およびサイクル特性の更なる向上を図ることができるからである。
【発明の効果】
【0017】
本発明においては、出力特性およびサイクル特性に優れた空気電池を提供することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の空気電池について詳細に説明する。
【0019】
本発明の空気電池は、導電性材料を含有する空気極層および上記空気極層の集電を行う空気極集電体を有する空気極と、負極活物質を含有する負極層および上記負極層の集電を行う負極集電体を有する負極と、上記空気極層および上記負極層の間に設置されたセパレータと、上記空気極層および上記負極層の間で金属イオンの伝導を担う電解液と、を有する空気電池であって、上記電解液に、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いたことを特徴とするものである。
【0020】
本発明によれば、フッ素含有化合物を用いることで、酸素溶解性が高い電解液とすることができる。その結果、空気極表面における酸素のやり取りがスムーズになり、出力特性およびサイクル特性に優れた空気電池とすることができる。本発明においては、電解液の酸素溶解性が高くなると、空気極近傍における酸素のやり取りがスムーズになると考えているが、その理由は、おそらく電解液の酸素溶解性が高くなることで、空気極表面における酸素の授受速度が速くなるためであると考えられる。そのため、後述するように、本発明の空気電池は、電極反応時に、空気極層のより多くの領域が電解液に浸漬している方が、より大きな効果を発揮し得る。
【0021】
次に、本発明の空気電池について図面を用いて説明する。図1(a)は、本発明の空気電池の一例を示す概略断面図である。図1(b)は、図1(a)で示される空気電池の外観を示す斜視図である。図1(a)に示される空気電池は、下部絶縁ケース1aの内底面に形成された負極集電体2と、負極集電体2に接続された負極リード2´と、負極集電体2上に形成され金属Liからなる負極層3と、導電性材料を含有する空気極層4と、空気極層4の集電を行う空気極メッシュ5および空気極集電体6と、空気極集電体6に接続された空気極リード6´と、負極層3および空気極層4の間に設置されたセパレータ7と、酸素を供給するために設けられた微多孔膜8を有する上部絶縁ケース1bと、負極層3および空気極層4を浸し、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いた電解液9と、を有する。
以下、本発明の空気電池について、構成ごとに説明する。
【0022】
1.電解液
本発明に用いられる電解液は、空気極層および負極層の間で金属イオンの伝導を担うものである。さらに電解液は、通常、支持塩と、フッ素含有化合物を含有する溶媒とを有する。
【0023】
(1)電解液の溶媒
まず、本発明に用いられる電解液の溶媒について説明する。上述したように、本発明に用いられる電解液には、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いる。
【0024】
(i)フッ素含有化合物
本発明に用いられるフッ素含有化合物は、フッ素を含有し、空気電池の出力特性およびサイクル特性を向上させるものであれば特に限定されるものではないが、通常、支持塩としての機能を有しないものである。そのため、支持塩として機能するLiN(CFSO等のフッ素含有イミド塩は、本発明におけるフッ素含有化合物には含まれない。すなわち、本発明に用いられるフッ素含有化合物は、通常、空気電池の伝導金属イオンとなる金属元素を有しないものである。なお、フッ素含有化合物は、金属元素を全く有しないものであっても良い。
【0025】
また、フッ素含有化合物は、常温で固体であっても良く、常温で液体であっても良いが、中でも常温で液体であることが好ましい。容易に混合溶媒を形成できるからである。なお、フッ素含有化合物が常温で固体である場合、通常、他の溶媒と混合することで均一な溶媒を形成可能なことが必要である。
【0026】
本発明に用いられるフッ素含有化合物としては、具体的には、カーボネートのフッ化物、環状エステルのフッ化物、鎖状エステルのフッ化物、ジエステルのフッ化物、芳香族炭化水素のフッ化物、およびニトリル類のフッ化物等を挙げることができる。
【0027】
なお、「カーボネートのフッ化物」とは、カーボネートの水素をフッ素に置換した化合物をいう。置換するフッ素の数は、例えば1個〜6個の範囲内であることが好ましい。また、これらの事項は、カーボネート以外の化合物のフッ化物についても同様である。
【0028】
上記カーボネートのフッ化物としては、例えば環状カーボネートおよび鎖状カーボネートのフッ化物を挙げることができる。具体的には、エチレンカーボネート、プロピオンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートおよびエチルメチルカーボネート等のフッ化物を挙げることができる。中でも、本発明においては、カーボネートのフッ化物が、フルオロエチレンカーボネートであることが好ましい。
【0029】
上記環状エステルのフッ化物としては、例えばガンマブチルラクトンおよびガンマバレロラクトン等のフッ化物を挙げることができる。中でも、本発明においては、環状エステルのフッ化物が、γ−メチル−α−トリフルオロメチル−γバレルラクトンであることが好ましい。
【0030】
上記鎖状エステルのフッ化物としては、例えば酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチルおよびプロピオン酸エチル等のフッ化物を挙げることができる。中でも、本発明においては、鎖状エステルのフッ化物が、メチルトリフルオロアセテート、エチルトリフルオロアセテート、メチルジフルオロアセテート、エチルジフルオロアセテートまたは3−フルオロプロピオン酸メチルであることが好ましい。
【0031】
上記ジエステルのフッ化物としては、例えばマロン酸エステル、クエン酸エステル、マレイン酸エステルおよびリンゴ酸エステル等のフッ化物を挙げることができる。中でも、本発明においては、ジエステルのフッ化物が、ジメチルジフルオロマロネートであることが好ましい。
【0032】
上記芳香族炭化水素のフッ化物としては、例えばベンゼン、ベンゼン誘導体、ナフタレンおよびナフタレン誘導体等のフッ化物を挙げることができる。さらに、ベンゼン誘導体のフッ化物としては、例えばフルオロベンゼン、ジフルオロベンゼン、トリフルオロベンゼン、ヘキサフルオロベンゼン、フルオロトルエン、フルオロアニリン、フルオロ安息香酸、フルオロピリジンおよびフルオロフェニル酢酸等を挙げることができる。一方、ナフタレン誘導体のフッ化物としては、例えば1−フルオロナフタレンおよび2−フルオロナフタレン等を挙げることができる。中でも、本発明においては、芳香族炭化水素のフッ化物が、フルオロベンゼンであることが好ましい。
【0033】
上記ニトリル類のフッ化物としては、例えばアセトニトリル等のフッ化物を挙げることができる。中でも、本発明においては、ニトリル類のフッ化物が、フルオロアセトニトリルであることが好ましい。
【0034】
また、電解液の溶媒全体におけるフッ素含有化合物の含有量は、フッ素含有化合物の種類等により大きく異なるものであり、特に限定されるものではないが、例えば1vol%以上、中でも5vol%以上、特に9vol%以上であることが好ましい。フッ素含有化合物の含有量が少なすぎると、電解液の酸素溶解性が充分に高くならない可能性があるからである。一方、電解液の溶媒全体におけるフッ素含有化合物の含有量の上限は特に限定されるものではない。電解液の酸素溶解性が高くなるという観点からは、フッ素含有化合物の含有量が多いことが好ましく、電解液の溶媒全てが液状のフッ素含有化合物であっても良い。しかしながら、一般的に、フッ素含有化合物の含有量が多すぎると、支持塩の溶解性が低下することが想定される。そのため、所望の支持塩濃度を実現可能な範囲で、フッ素含有化合物の含有量を設定することが好ましい。電解液の溶媒全体におけるフッ素含有化合物の含有量は、例えば80vol%以下であることが好ましい。
【0035】
(ii)フッ素含有化合物以外の溶媒
本発明に用いられる、フッ素含有化合物以外の溶媒としては、フッ素含有化合物と均一な混合溶媒を形成可能なものであれば特に限定されるものではなく、一般的な空気電池の電解液に用いられる非水溶媒と同様のものを用いることができる。具体的には、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、スルホラン、アセトニトリル、1,2−ジメトキシメタン、1,3−ジメトキシプロパン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、およびこれらの混合溶媒等を挙げることができる。中でも本発明においては、ECまたはPCと、DECまたはEMCとを組合せた混合溶媒が好ましい。また、本発明に用いられる電解液は、イオン性液体を含有するものであっても良い。
【0036】
(2)支持塩
次に、本発明に用いられる支持塩について説明する。本発明に用いられる支持塩の種類は、伝導する金属イオンの種類に応じて適宜選択することが好ましい。以下、電解液の一例として、リチウム空気電池に用いられる支持塩について説明する。
【0037】
リチウム空気電池に用いられる支持塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClOおよびLiAsF等の無機リチウム塩;およびLiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiC(CFSO等の有機リチウム塩等を挙げることができる。電解液における支持塩の含有量は、特に限定されるものではないが、例えば0.2mol/l〜5mol/lの範囲内、中でも0.5mol/l〜3mol/lの範囲内であることが好ましい。
【0038】
なお、本発明においては、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いたことを特徴とする空気電池用電解液を提供することもできる。
【0039】
2.空気極
次に、本発明に用いられる空気極について説明する。本発明に用いられる空気極は、導電性材料を含有する空気極層および上記空気極層の集電を行う空気極集電体を有する。
【0040】
上記空気極層は、少なくとも導電性材料を含有する。導電性材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば炭素材料等を挙げることができる。さらに、炭素材料は、多孔質構造を有するものであっても良く、多孔質構造を有しないものであっても良いが、本発明においては、多孔質構造を有するものであることが好ましい。比表面積が大きく、多くの反応場を提供することができるからである。多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。空気極層における導電性材料の含有量としては、例えば65重量%〜99重量%の範囲内、中でも75重量%〜95重量%の範囲内であることが好ましい。導電性材料の含有量が少なすぎると、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があり、導電性材料の含有量が多すぎると、相対的に触媒の含有量が減り、充分な触媒機能を発揮できない可能性があるからである。
【0041】
本発明において、導電性材料は、触媒を担持していることが好ましい。電極反応がよりスムーズに行われるからである。上記触媒としては、例えばコバルトフタロシアニンおよび二酸化マンガン等を挙げることができる。空気極層における触媒の含有量としては、例えば1重量%〜30重量%の範囲内、中でも5重量%〜20重量%の範囲内であることが好ましい。触媒の含有量が少なすぎると、充分な触媒機能を発揮できない可能性があり、触媒の含有量が多すぎると、相対的に導電性材料の含有量が減り、反応場が減少し、電池容量の低下が生じる可能性があるからである。
【0042】
上記空気極層は、少なくとも導電性材料を含有してれば良いが、さらに、導電性材料を固定化する結着材を含有することが好ましい。結着材としては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を挙げることができる。空気極層における結着材の含有量としては、特に限定されるものではないが、例えば30重量%以下、中でも1重量%〜10重量%の範囲内であることが好ましい。
【0043】
上記空気極層の厚さは、空気電池の用途等により異なるものであるが、例えば2μm〜500μmの範囲内、中でも5μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。
【0044】
一方、上記空気極集電体は、空気極層の集電を行う機能を有するものである。空気極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばステンレス、ニッケル、アルミニウム、鉄、チタン、カーボン等を挙げることができる。空気極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。中でも、本発明においては、空気極集電体の形状がメッシュ状であることが好ましい。集電効率に優れているからである。この場合、通常、空気極層の内部にメッシュ状の空気極集電体が配置される。さらに、本発明の空気電池は、メッシュ状の空気極集電体により集電された電荷を集電する別の空気極集電体(例えば箔状の集電体)を有していても良い。また、本発明においては、後述する電池ケースが空気極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
【0045】
3.負極
次に、本発明に用いられる負極について説明する。本発明に用いられる負極は、負極活物質を含有する負極層および上記負極層の集電を行う負極集電体を有する。
【0046】
上記負極層は、少なくとも負極活物質を含有する。負極活物質としては、一般的な空気電池の負極活物質を用いることができ、特に限定されるものではない。なお、本発明の空気電池が二次電池である場合、負極活物質は、通常、金属イオンを吸蔵・放出することができるものである。本発明の空気電池がリチウム空気二次電池である場合、用いられる負極活物質としては、例えば金属リチウム、リチウム合金、金属酸化物、金属硫化物、金属窒化物、およびグラファイト等の炭素材料等を挙げることができ、中でも金属リチウムおよび炭素材料が好ましく、高容量化の観点から金属リチウムがより好ましい。
【0047】
上記負極層は、少なくとも負極活物質を含有してれば良いが、必要に応じて、負極活物質を固定化する結着材を含有していても良い。結着材の種類、使用量等については、上述した「2.空気極」に記載した内容と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0048】
一方、上記負極集電体は、負極層の集電を行う機能を有するものである。負極集電体の材料としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば銅、ステンレス、ニッケル、カーボン等を挙げることができる。負極集電体の形状としては、例えば箔状、板状およびメッシュ(グリッド)状等を挙げることができる。本発明においては、後述する電池ケースが負極集電体の機能を兼ね備えていても良い。
【0049】
4.セパレータ
次に、本発明に用いられるセパレータについて説明する。本発明に用いられるセパレータは、上記空気極層および上記負極層の間に設置されるものである。セパレータとしては、空気極層と負極層とを電気的に分離する機能を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等の多孔膜;樹脂不織布、ガラス繊維不織布等の不織布;およびリチウムポリマー電池に使用されているポリマー材料等を挙げることができる。
【0050】
5.電池ケース
次に、本発明に用いられる電池ケースについて説明する。本発明に用いられる電池ケースの形状としては、上述した空気極、負極、セパレータ、電解液を保持することができれば特に限定されるものではないが、具体的にはコイン型、平板型、円筒、ラミネート型等を挙げることができる。また、電池ケースは、開放型電池ケースであっても良く、密閉型電池ケースであっても良い。ここで、開放型電池ケースとは、大気と接触可能な電池ケースをいい、上述した図1に示すような電池ケースをいう。一方、電池ケースが密閉型電池ケースである場合は、密閉型電池ケースに、空気(酸素)の供給管および排出管を設けることが好ましい。
【0051】
6.空気電池
本発明の空気電池は、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いた電解液を有するものであれば特に限定されるものではない。中でも、本発明の空気電池は、電極反応時に、空気極層のより多くの領域が電解液に浸漬していることが好ましい。空気極層と電解液との接触面積が増加することで、酸素溶解性を向上させた電解液を用いるという本発明の効果をさらに有利に発揮することができるからである。特に、本発明の空気電池は、放電または充放電に伴う電極の体積変化が生じた際に、空気極層および負極層が常に電解液で満たされていることが好ましい。空気極層および負極層が常に電解液で満たされていれば、上記の効果に加えて、電解液不足に起因する内部抵抗の増加を抑制することができるからである。
【0052】
なお、空気電池には、放電または充放電に伴い電極(空気極および負極)の体積が大きく変化し、電解液が不足する状況が生じるという問題がある。具体的には、放電時に、負極では、LiがLiイオンとして溶出し、空気極では、リチウム酸化物が析出する。この際、リチウム酸化物(例えばLi)の密度が、Liの密度よりも大きいことから、電極全体として体積比35%もの収縮が起こる。その結果、放電末期に電解液量が不足し、空気極等の一部が電解液に浸されない状態となり、内部抵抗が増えるという問題があった。また、金属Li以外の材料として、グラファイト等の炭素材料を負極活物質に用いた場合は、負極での体積変化が少ないが、空気極でLi等が生成し、空気極中の電解液が外に押し出されると、電池内の空隙等に電解液が移動してしまい、充電時Liが溶解した後に、電解液が空気極に戻り難くなり、結果として電解液量が不足して、やはり内部抵抗につながるという問題がある。これに対して、放電または充放電に伴う電極の体積変化が生じた際であっても、空気極層および負極層が常に電解液を満たすことで、電解液不足に起因する内部抵抗の増加を抑制することができるのである。
【0053】
放電または充放電に伴う体積変化が生じた際に、空気極層および負極層が常に電解液で満たされている状態にする構成としては、例えば、電解液を循環させる構成を挙げることができる。電解液を循環させることにより、従来の空気電池を使用する場合に存在した、電解液と大気との気液界面を生じさせないで充放電を行うことができ、電極の体積変化が生じた場合であっても、空気極層および負極層を常に電解液で満たすことができる。また、揮発による電解液の減少を防止することができるという利点も有する。また電解液を循環させることにより、充電反応により生じる酸素を、空気極層から効率良く除去することも可能である。
【0054】
電解液を循環させる構成としては、具体的には、図2に示すように、モーター等の電解液移動手段11を用いて、電解液9を、負極層3、セパレータ7および空気極層4の順に循環させる構成を挙げることができる。放電時には、バブリング等の酸素供給手段12を用いて酸素13を空気極層4に供給し、過剰の酸素は、排気手段14により除去する。酸素供給手段12が、電解液9に溶存する酸素濃度を適度に上昇させることができるものであれば、排気手段14は特に必要ない。また、充電時には、図2に示した電解液の流れと反対の方向に電解液を循環させても良い。なお、図2においては、便宜上、空気極集電体および負極集電体は省略してあるが、適切な方法で集電を行えば良い。
【0055】
放電または充放電に伴う体積変化が生じた際に、空気極層および負極層が常に電解液で満たされている状態にする別の構成としては、電解液を多く用いる構成を挙げることができる。充分に多くの電解液を用いることで、空気極層が電解液不足になることを防止することができる。
【0056】
すなわち、本発明においては、放電または充放電に伴う電極の体積変化により上記電解液の液面の高さが変化する場合に、上記電解液の液面の最も下がった位置が、上記空気極層および上記負極層の最上面の位置よりも高いことが好ましい。電解液の量を、上記の位置となるように設定することで、電解液が不足することを防止できるからである。なお、例えば負極層に金属Liを用いた場合は、放電によりリチウムが溶出する反応が起き、電極全体の体積が減少する。従って、通常は、放電終了時の電解液の液面が、最も下がった位置に相当する。
【0057】
「空気極層および負極層の最上面」は、空気電池の構成によって、空気極層の最上面を意味する場合と、負極層の最上面を意味する場合と、空気極層および負極層の最上面を意味する場合とがある。それぞれの場合について図3を用いて説明する。なお、便宜上、空気極集電体および負極集電体は省略してある。
【0058】
図3(a)は、電解液の液面の最も下がった位置が、空気極層の最上面よりも高い態様を示す概略断面図である。図3(a)に示される空気電池は、電池ケース1の内底面から、負極層3、セパレータ7および空気極層4の順に形成された空気電池であって、電解液9の最も下がった位置が、空気極層4の最上面よりも高い位置になるものである。この空気電池は、酸素の供給が容易であるという利点を有する。
【0059】
図3(b)は、電解液の液面の最も下がった位置が、負極層の最上面よりも高い態様を示す概略断面図である。図3(b)に示される空気電池は、電池ケース1の内底面から、空気極層4、セパレータ7および負極層3の順に形成された空気電池であって、電解液9の最も下がった位置が、負極層3の最上面よりも高い位置になるものである。さらに、この空気電池は、空気極層が負極層よりも下となる構造を有するため、必要に応じて、酸素供給手段12や排気手段14を設けても良い。
【0060】
図3(c)は、電解液の液面が最も下がった位置が、空気極層および負極層の最上面よりも高い態様を示す概略断面図である。図3(c)に示される空気電池は、セパレータ7と、セパレータ7の一方の表面に配置された負極層3と、セパレータ7の他方の表面に配置された空気極層4と、を有する円柱状の空気電池であって、電解液9の最も下がった位置が、負極層3および空気極層4の最上面よりも高い位置になるものである。
【0061】
本発明においては、上記電解液の最も下がった位置が、上記空気極層および上記負極層の最上面の位置よりも高いことが好ましい。上記電解液の最も下がった位置と、上記空気極層および上記負極層の最上面の位置との高さの差としては、用いられる電池ケースの容積等により異なるものであるが、例えば1mm〜30mmの範囲内、中でも3mm〜10mmの範囲内であることが好ましい。上記高さの差が小さすぎると、溶媒等の揮発により電解液不足が生じ易くなり、上記高さの差が大きすぎると、酸素の供給が遅くなってしまい、高率放電特性が悪くなる恐れがあるからである。また、電解液の初期投入量は、放電または充放電に伴う電極の体積変化を予め測定または計算しておき、最適な投入量を決定することが好ましい。
【0062】
また、本発明の空気電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良い。さらに、空気電池の種類としては、例えばリチウム空気電池、ナトリウム空気電池、マグネシウム空気電池、カルシウム空気電池およびカリウム空気電池等を挙げることができ、中でもリチウム空気電池が好ましい。また、本発明の空気電池の用途は、特に限定されるものではないが、例えば車両搭載用途、定置型電源用途、家庭用電源用途等を挙げることができる。
【0063】
7.空気電池の製造方法
次に、本発明の空気電池の製造方法について説明する。本発明の空気電池の製造方法は、上述した空気電池を得ることができる方法であれば、特に限定されるものではなく、一般的な空気電池の製造方法と同様の方法を用いることができる。例えば、コインセル型の空気電池を製造する場合は、不活性ガス雰囲気下において、まず、負極層および負極集電体を有する負極を負極側電池ケースに配置し、次に、その負極層上にセパレータを配置し、次に、そのセパレータ上から、フッ素含有化合物を含有する溶媒を用いた電解液を注液し、次に、空気極層および空気極集電体を有する空気極を、空気極をセパレータ側に向けて配置し、次に、空気極側電池ケースに配置し、最後にこれらをかしめる方法等を挙げることができる。
【0064】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【実施例】
【0065】
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
本実施例においては、コインセル型のリチウム空気二次電池を作製した。なお、コインセルの組立はアルゴンボックス内で行った。
コインセルの模式図を図4に示す。負極ケース22、空気極ケース20はともにSUS材からなり、空気極ケース20は、直径2mmの貫通孔29を複数有している。まず、負極ケース22の上に、金属リチウム箔24を配置した。金属リチウム箔24として、厚み250μmのシートを直径18mmで打ち抜いたものを使用した。次に、金属リチウム箔24の上にポリエチレン製セパレータ25を設置した。セパレータ25として、厚み25μmのシートを直径19.5mmに打ち抜いたものを使用した。次に、セパレータ25の上から、電解液23をスポイトで注液した。電解液23には、エチレンカーボネート(キシダ化学製):ジエチルカーボネート(キシダ化学製):フルオロエチレンカーボネート(関東電化工業製)=5:5:1(体積比)で混合した混合溶媒中にLiClO(キシダ化学製)を濃度1Mで溶解させたものを使用した。
【0066】
次に、空気極メッシュ26に空気極合材27を押さえつけて、空気極メッシュ26に空気極合材27をめり込ませた。空気極メッシュ26として、厚み150μm、直径15mmのNiメッシュを使用した。空気極合材27として、ケッチェンブラック(KB)82重量部と、ポリテトラフルオロエタン(PTFE)3重量部と、電解二酸化マンガン15重量部とをめのう乳鉢にて混練したものを使用した。次に、一体化した空気極メッシュ26および空気極合材27を、空気極集電体28が溶接にて接合された空気極ケース20上に設置した。空気極集電体28として、厚み150μm、直径15mmのNiメッシュを使用した。次に、空気極ケース20にガスケット21をはめ込んだ。
【0067】
次に、得られた負極ケースおよび空気極ケースを、コインセル用かしめ機(宝泉製)を用いて接合した。このようにしてコインセルを得た。
【0068】
[実施例2〜10]
電解液23の組成を、下記表1に示したように変更したこと以外は、実施例1と同様にしてコインセルを得た。なお、実施例2では、γ−メチル−α−トリフルオロメチル−γバレルラクトン(アルドリッチ製)を用い、実施例3では、メチルトリフルオロアセテート(ダイキン工業製)を用い、実施例4では、エチルトリフルオロアセテート(ダイキン工業製)を用い、実施例5では、メチルジフルオロアセテート(ダイキン工業製)を用い、実施例6では、エチルジフルオロアセテート(ダイキン工業製)を用い、実施例7では、3−フルオロプロピオン酸メチル(ダイキン工業製)を用い、実施例8では、ジメチルジフルオロマロネート(ダイキン工業製)を用い、実施例9では、フルオロベンゼン(キシダ化学製)を用い、実施例10では、フルオロアセトニトリル(東京化成工業製)を用いた。
【0069】
[比較例]
電解液23として、エチレンカーボネート(キシダ化学製):ジエチルカーボネート(キシダ化学製)=1:1(体積比)で混合した混合溶媒中にLiClO(キシダ化学製)を濃度1Mで溶解させたものを使用したこと(すなわち、フッ素含有化合物を用いなかったこと)以外は、実施例1と同様にしてコインセルを得た。
【0070】
【表1】


【0071】
[評価]
実施例1〜10および比較例で得られたコインセルを用いて、放電容量試験およびサイクル試験を行った。
【0072】
(1)放電容量試験
放電容量試験により、一次電池としての機能を評価した。まず、得られたコインセルをセルケースにはめ込み、それをガラス容器に入れ、アルミニウム製の蓋で密閉した。なお、正極端子および負極端子の配線は、アルミニウム製の蓋から取り出せるようにした。このガラス容器をアルゴンボックスから取り出し、アルミニウム製の蓋に備え付けられた配管を用いて、ガラス容器内をアルゴンから酸素にガス置換した。その後、以下の放電条件で放電を行い、放電容量を測定した。その結果を表2に示す。なお、下記(g−carbon)とは、正極層中のカーボン重量をいう。
・放電条件:50mA/(g−carbon)の電流で電池電圧2Vになるまで放電を行う
【0073】
(2)サイクル試験
サイクル試験により、二次電池としての機能を評価した。まず、得られたコインセルをセルケースにはめ込み、それをガラス容器に入れ、アルミニウム製の蓋で密閉した。なお、正極端子および負極端子の配線は、アルミニウム製の蓋から取り出せるようにした。このガラス容器をアルゴンボックスから取り出し、アルミニウム製の蓋に備え付けられた配管を用いて、ガラス容器内をアルゴンから酸素にガス置換した。その後、以下の放電条件および充電条件で充放電を行い、10サイクル目の放電容量を測定した。その結果を表2に示す。
・放電条件:50mA/(g−carbon)の電流で電池電圧2Vになるか、1500mAh/(g−carbon)の電気量に到達するまで放電を行う
・充電条件:25mA/(g−carbon)の電流で電池電圧4.3Vになるまで充電を行う
なお、サイクル試験は放電から開始した。
【0074】
【表2】


【0075】
放電容量試験の結果に示されるように、実施例1〜10で得られたコインセルは、比較例で得られたコインセルと比較して、非常に高い放電容量を示すことが確認された。これは、フッ素含有化合物を用いることにより、電解液の酸素溶解性が向上し、放電反応における酸素の供給がスムーズに行われたためであると考えられる。
【0076】
一方、サイクル試験の結果、比較例で得られたコインセルと比較して、初回、1500mAh/(g−carbon)に対し、実施例1〜10で得られたコインセルはいずれも高い容量維持率を示すことが明らかになった。この現象についても、上記と同様に、フッ素含有化合物を用いることにより、電解液の酸素溶解性が向上し、充放電反応における酸素の授受がスムーズに行われたためであると考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の空気電池を説明する説明図である。
【図2】本発明の空気電池を例示する概略断面図である。
【図3】本発明の空気電池を例示する概略断面図である。
【図4】実施例1で作製した空気電池を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0078】
1 … 電池ケース
1a … 下部絶縁ケース
1b … 上部絶縁ケース
2 … 負極集電体
2´ … 負極リード
3 … 負極層
4 … 空気極層
5 … 空気極メッシュ
6 … 空気極集電体
6´ … 空気極リード
7 … セパレータ
8 … 微多孔膜
9 … 電解液
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【出願日】 平成20年4月9日(2008.4.9)
【代理人】 【識別番号】100101203
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 昭彦

【識別番号】100104499
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 達人

【識別番号】100108800
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 哲郎
【公開番号】 特開2009−252637(P2009−252637A)
【公開日】 平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願番号】 特願2008−101470(P2008−101470)