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【発明の名称】 カテーテル動作検出装置およびコンピュータプログラム
【発明者】 【氏名】寺脇 勝彦
【課題】操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得可能な装置を提供する。

【解決手段】カテーテル動作検出装置(30)は、基体(31)と、レール(32)と、レール移動体(33)と、外パイプ(21)が長手方向を軸として回転可能で且つ軸方向には不動となるように固定する外パイプ固定体(34)と、外パイプ(21)の先端から突出するカテーテル本体(22)の先端近傍を固定するカテーテル本体固定体(35)と、そのカテーテル本体固定体を移動可能とすると共に操作体(23)による屈曲操作がない場合にはレール移動体(33)における所定位置へ位置させるための弾性体(36)とを備える。さらにレール移動体(33)の移動量を検出する挿入長さ検出手段(37)と、外パイプ(21)の回転角度を検出する回転角検出手段(38)と、カテーテル本体固定体(35)の移動量を検出する先端移動量検出手段(39)とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルの動きを検出可能なカテーテル動作検出装置であって、
前記カテーテルは模擬カテーテルであって、 外パイプと、 その外パイプの内側を貫通するカテーテル本体と、そのカテーテル本体の先端の屈曲および前記外パイプの回転を操作するための操作体とを備えており、
前記カテーテル動作検出装置は、 基体と、
その基体の長手方向に沿って備えられたレールと、
そのレールに対して移動可能なレール移動体と、
そのレール移動体において前記外パイプが長手方向を軸とした回転が可能で且つ軸方向には不動となるように固定する外パイプ固定体と、
前記外パイプの先端から突出する前記カテーテル本体の先端近傍を固定するカテーテル本体固定体と、
そのカテーテル本体固定体を移動可能とするとともに前記操作体による屈曲操作がない場合には前記レール移動体における所定位置へ位置させるための弾性体と、を備えるとともに、
前記基体に対する前記レール移動体のレール方向の移動量を検出する挿入長さ検出手段と、
前記外パイプの前記レール移動体に対する回転角度を検出する回転角検出手段と、
前記レール移動体における所定位置からの前記カテーテル本体固定体の移動量を検出する先端移動量検出手段とを備えたことを特徴とするカテーテル動作検出装置。
【請求項2】
前記挿入長さ検出手段が検出した移動量、前記回転角検出手段が検出した回転角度、および前記先端移動量検出手段が検出した移動量をデジタル変換して出力可能なAD変換手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のカテーテル動作検出装置。
【請求項3】
複数の模擬カテーテルの動きを検出可能としたことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載のカテーテル動作検出装置。
【請求項4】
模擬カテーテルの種類が複数存在する場合において、前記先端移動量検出手段は、該当する模擬カテーテルに適合した先端移動量検出が可能であるように形成したことを特徴とする請求項3に記載のカテーテル動作検出装置。
【請求項5】
臓器の映像データを予め記憶した臓器映像データ記憶手段と、
前記AD変換手段が変換したデジタルデータを入力するカテーテル動作データ入力手段と、
そのカテーテル動作データ入力手段から入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する演算手段と、
その演算手段が演算した合成データを出力する出力手段とを備えたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載のカテーテル動作検出装置。
【請求項6】
カテーテルの操作を臓器の映像データの中で再現するためのコンピュータプログラムであって、
臓器の映像データを予め記憶している臓器映像データ記憶手順と、
AD変換手段が変換したカテーテルの操作に伴うデジタルデータを入力するカテーテル動作データ入力手順と、
入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する演算手順と、
その演算手段が演算した合成データを出力する出力手順と、をコンピュータに実行させることとしたことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテルの動きをデジタル変換して、二次元で表示したり、三次元の動きをシミュレーションしたりすることに応用するための装置に関する技術である。
【背景技術】
【0002】
図5に基づいて説明する。医療行為に用いられるカテーテル(10)は、外パイプ(11)と、 その外パイプ(11)の内側を貫通するカテーテル本体(12)と、 そのカテーテル本体(12)の先端に点固定されるとともに前記外パイプ(11)の内側を貫通する操作ワイヤ(13)と、 前記カテーテル本体(11)の先端を定常状態に保つとともに前記操作ワイヤ(13)によって操作された後に定常状態に戻すための弾性部材(例えば板バネ14)とを備えるとともに、 前記カテーテル本体(11)の進退および回転と前記操作ワイヤ(13)の操作とが行える操作ハンドル(19)とを備える。
【0003】
特許文献1には、心臓カテ−テルの挿入練習、冠状動脈狭窄部の発見、除去の訓練、血管内視鏡の診断検討、練習等に適した心臓血管模型が開示されている。
【0004】
しかし、特許文献1では、カテーテル検査中にどのような生体情報が検出されていくのか示されないという問題点があった。
【0005】
特許文献2では、カテーテルが挿入可能であって、臓器を模擬した臓器モデルと、臓器モデル内に挿入されたカテーテルの位置を判定するカテーテル位置判定手段と、カテーテル位置判定手段によって判定されたカテーテルの位置に対応して模擬的に生体情報データを生成する模擬データ生成手段と、その生体情報データを表示する表示部とを備えたカテーテル検査シミュレーションシステムが開示されている。
【0006】
この文献では、臓器モデルを用いたシミュレーションが可能であり、特許文献1よりも心臓カテ−テルの挿入練習にリアルな体験が可能である。
【0007】
【特許文献1】実開平5−50477号公報
【特許文献2】特開2005−241883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献2に開示された技術では、臓器を模擬した臓器モデルを用意しなければならないことが、心臓カテ−テルの挿入練習を必要とするものにとっての負担となっていた。すなわち、臓器モデルは複雑な形状であり、作成費用が少なくない。そのため、経済的な負担が大きく、広い普及が困難だった。
【0009】
また、臓器モデルを設置する物理的なスペースも必要であった。
【0010】
一方、現実の手術においては、実際の臓器を直視することができる場面は稀であり、造影剤や超音波などを用いて二次元映像に加工し、その二次元映像を見ながらカテーテルを操作するのが一般的である。つまり、特許文献2に開示された技術は、カテーテルの挿入やその後の動きを練習することはできるものの、現実の手術との乖離は小さくなかった。
【0011】
従来技術と現実の手術との乖離を小さくする技術としては、実際の臓器を二次元データ化する技術と、カテーテルの動きを二次元データ化する技術とが求められる。
【0012】
ここで、請求項1から請求項5に記載の発明の目的は、操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得することが可能なカテーテル動作検出装置を提供することにある。
【0013】
また、請求項6に記載の発明は、操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得することが可能なコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
(請求項1)
請求項1に記載の発明は、カテーテルの動きを検出可能なカテーテル動作検出装置(30)に係る。
【0015】
前記カテーテルは模擬カテーテル(20)であって、外パイプ(21)と、 その外パイプ(21)の内側を貫通するカテーテル本体(22)と、そのカテーテル本体(22)の先端の屈曲および前記外パイプ(21)の回転を操作するための操作体(23)とを備えている。
【0016】
前記カテーテル動作検出装置(30)は、 基体(31)と、 その基体(31)の長手方向に沿って備えられたレール(32)と、 そのレール(32)に対して移動可能なレール移動体(ヘッドユニット33)と、 そのレール移動体(33)において前記外パイプ(21)が長手方向を軸とした回転が可能で且つ軸方向には不動となるように固定する外パイプ固定体(34)と、 前記外パイプ(21)の先端から突出する前記カテーテル本体(22)の先端近傍を固定するカテーテル本体固定体(35)と、 そのカテーテル本体固定体(36)を移動可能とするとともに前記操作体(23)による屈曲操作がない場合には前記レール移動体(33)における所定位置へ位置させるための弾性体(36)と、を備える。
【0017】
そして、前記基体(31)に対する前記レール移動体(33)のレール(32)方向の移動量を検出する挿入長さ検出手段(37)と、 前記外パイプ(21)の前記レール移動体(33)に対する回転角度を検出する回転角検出手段(38)と、 前記レール移動体(33)における所定位置からの前記カテーテル本体固定体(35)の移動量を検出する先端移動量検出手段(39)とを備える。
【0018】
(用語説明)
それぞれの「検出手段(37,38,39)」は、例えば、エンコーダおよびそのエンコーダにかみ合うギアの組み合わせを用いる。ロータリーエンコーダを採用した場合には、物理的な移動量を直接デジタル化することができる。
【0019】
「先端移動量検出手段(39)」が検出する「先端移動量」は、模擬カテーテル(20)が想定しているカテーテルの種類によって異なる。カテーテルは、カテーテル本体の太さ、先端の曲がり方などによって複数の種類が存在する。換言すれば、操作体(23)の操作が同じであっても、カテーテルの種類に応じて、検出される「先端移動量」は異なるように、種類や移動量調整係数などを予め設定することとしている。
【0020】
装置に用いられるカテーテルは模擬カテーテル(20)であり、その模擬カテーテル(20)は、外パイプ(21)と、 その外パイプ(21)の内側を貫通するカテーテル本体(22)とを備えているが、 そのカテーテル本体(12)の先端に点固定されるとともに前記外パイプ(11)の内側を貫通する操作ワイヤ(13)および前記カテーテル本体(11)の先端を定常状態に保つとともに前記操作ワイヤ(13)によって操作された後に定常状態に戻すための弾性部材(例えば板バネ14)は備えていない。
【0021】
(作用)
まず、カテーテル動作検出装置(30)に模擬カテーテル(20)をセットする。すなわち、外パイプ固定体(34)に模擬カテーテル(20)の外パイプ(21)を固定し、カテーテル本体固定体(35)にカテーテル本体(22)の先端近傍を固定する。操作体(23)を操作していなければ、カテーテル本体(22)およびカテーテル本体固定体(35)は、弾性体(36)によってレール移動体(33)における所定位置に位置している。
【0022】
模擬カテーテル(20)の操作者が操作体(23)をカテーテル動作検出装置(30)に対して進退させたとする。すると、模擬カテーテル(20)はカテーテル動作検出装置(30)に押し込まれ、あるいはカテーテル動作検出装置(30)から模擬カテーテル(20)が引き出される。模擬カテーテル(20)の外パイプ(21)と外パイプ固定体(34)とがレール(32)の長手方向には移動しないように固定されているため、レール移動体(33)がレール(32)に沿って移動する。その移動量については、挿入長さ検出手段(37)が検出する。
【0023】
模擬カテーテル(20)の操作者が、操作体(23)を操作することによって模擬カテーテル(20)を回転させたとする。すると、外パイプ固定体(34)は、外パイプ(21)の回転を拘束していないため、模擬カテーテル(20)は回転する。その回転角度は、回転角検出手段(38)が検出する。
【0024】
模擬カテーテル(20)の操作者が、操作体(23)を操作することによってカテーテル本体(22)の先端の屈曲を操作したとする。すると、先端移動量検出手段(39)が前記レール移動体(33)における所定位置からの前記カテーテル本体固定体(35)の移動量を検出する。それによって、カテーテル本体(22)の先端の移動量を算出することができる。
【0025】
操作者による操作体(23)の操作は、模擬カテーテル(20)の全体を移動させる、全体を回転させる、カテーテル本体(22)の先端の屈曲させる、という三種類しかないが、その三種類の操作による模擬カテーテル(20)の動きを、移動量を介して算出することができる。したがって、本願に係るカテーテル動作検出装置(30)によれば、操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得することができる。
【0026】
(請求項2)
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のカテーテル動作検出装置を限定したものである。
【0027】
すなわち、 前記挿入長さ検出手段(37)が検出した移動量、前記回転角検出手段(38)が検出した回転角度、および前記先端移動量検出手段(39)が検出した移動量をデジタル変換して出力可能なAD変換手段を備えたことを特徴とする。
【0028】
(作用)
前記挿入長さ検出手段(37)が検出した移動量、前記回転角検出手段(38)が検出した回転角度、および前記先端移動量検出手段(39)が検出した移動量は全てアナログデータであるが、AD変換手段を備えているので、画面出力させるためのデータとして使用することができる。
【0029】
(請求項3)
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のカテーテル動作検出装置を限定したものであり、 複数の模擬カテーテルの動きを検出可能としたことを特徴とする。
【0030】
すなわち、前記挿入長さ検出手段(37)、前記回転角検出手段(38)、および前記先端移動量検出手段(39)を複数備えている。
【0031】
(作用)
複数の模擬カテーテルの動きを検出可能なので、現実の手術にて複数のカテーテルを操作する場合と同じような画面出力をさせるためのデータを取得することができる。
【0032】
(請求項4)
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のカテーテルを限定したものである。
【0033】
すなわち、模擬カテーテルの種類が複数存在する場合において、前記先端移動量検出手段は、該当する模擬カテーテルに適合した先端移動量検出が可能であるように形成したことを特徴とする。
【0034】
異なる種類のカテーテルを操作しなければならない現実の手術と同じように、操作者による複数種類のカテーテルの操作を画面出力させるためのデータを取得することができる。
【0035】
(請求項5)
請求項5に記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれかに記載のカテーテル動作検出装置を限定したものである。
【0036】
すなわち、臓器の映像データを予め記憶した臓器映像データ記憶手段と、 前記AD変換手段が変換したカテーテル動作のデジタルデータを入力するカテーテル動作データ入力手段と、 そのカテーテル動作データ入力手段から入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する演算手段と、 その演算手段が演算した合成データを出力する出力手段とを備えたことを特徴とする。
【0037】
「臓器の映像データ」とは、カテーテルによる手術、検査などの対象となる臓器(たとえば心臓、脳)の映像データである。挿入されたカテーテルの位置や動きが確認でき、画面切り替えなどによって異なる方向からの表示が可能な3Dデータであることが一般的である。
【0038】
「演算手段」は、臓器映像データに対して、カテーテル動作データをリアルタイムに(演算時間が極めて短く)組み合わせる演算を行うものである。
【0039】
「出力手段」とは、一般的にはディスプレイなどの二次元画像の出力装置である。所定の空間に対して三次元画像を出力可能な出力装置であると、より好ましい。
【0040】
(作用)
臓器映像データ記憶手段は、臓器の映像データを予め記憶している。一方、カテーテル動作データ入力手段からは、AD変換手段が変換したカテーテル動作のデジタルデータが随時入力される。演算手段は、そのカテーテル動作データ入力手段から入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する。そして、演算した合成データを出力手段に出力する。
【0041】
以上により、操作者が操作した模擬カテーテルの動きは、予め用意された臓器映像データと合成され、出力手段によって出力される映像データによって確認できる。ここにおいて、カテーテルのリアルな操作と、その操作によるカテーテルの動きのデータと、バーチャルな臓器映像データとが合成されて出力されるので、手術や検査のためのカテーテル操作の練習に適切な装置となる。
【0042】
(請求項6)
請求項6に記載の発明は、カテーテルの操作を臓器の映像データの中で再現するためのコンピュータプログラムに係る。
【0043】
そのプログラムは、臓器の映像データを予め記憶している臓器映像データ記憶手順と、 AD変換手段が変換したカテーテルの操作に伴うデジタルデータを入力するカテーテル動作データ入力手順と、 入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する演算手順と、 その演算手段が演算した合成データを出力する出力手順と、をコンピュータに実行させることとしたことを特徴とする。
【0044】
前記AD変換手段は、たとえば、請求項1に記載のカテーテル動作検出装置(30)を用いる。
【0045】
請求項6に記載のコンピュータプログラムを、記録媒体へ記憶させて提供することもできる。ここで、「記録媒体」とは、それ自身では空間を占有し得ないプログラムを担持することができる媒体である。例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−R、CD−RW、MO(光磁気ディスク)、DVD±R、DVD-RW、フラッシュメモリなどである。また、この発明に係るプログラムを格納したコンピュータから、通信回線を通じて他の端末装置へ伝送することも可能である。
【発明の効果】
【0046】
請求項1から請求項5に記載の発明によれば、操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得することが可能なカテーテル動作検出装置を提供することができた。
【0047】
また、請求項6に記載の発明は、操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得することが可能なコンピュータプログラムを提供することができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本願発明を実施形態および図面に基づいて更に具体的に説明する。ここで用いる図は、図1から図4である。図1には、カテーテルの動きを二次元データ化することが可能なカテーテル動作検出装置を示している。図2は、出力モニタまでを含めたカテーテル動作検出装置を示している。図3は、ハードウェア構成を示すブロック図である。
【0049】
(図1)
図1は、カテーテルの動きを擬似的に検出可能なカテーテル動作検出装置(30)であり、アクチュエータが主要部分となっている。そのアクチュエータとは、実際のカテーテルの動き(全体の挿入量、本体の回転量、先端の曲げ量)をアクチュエータが測定容易な動作に変換し、更にその測定容易な動作に変換された物理量をデジタル化する装置である。より具体的には、ギアおよびそのギアに連動する回転角度検出センサなどによって、全体の挿入量、本体の回転量、および先端の曲げ量を検出し、その物理的な値をデジタル化する装置である。
【0050】
カテーテルは模擬カテーテル(20)であって、外パイプ(21)と、 その外パイプ(21)の内側を貫通するカテーテル本体(22)と、そのカテーテル本体(22)の先端の屈曲および前記外パイプ(21)の回転を操作するための操作体(23)とを備えている。しかし、そのカテーテル本体(12)の先端に点固定されるとともに前記外パイプ(11)の内側を貫通する操作ワイヤ(13)、および前記カテーテル本体(11)の先端を定常状態に保つとともに前記操作ワイヤ(13)によって操作された後に定常状態に戻すための板バネ(14)は備えていない。
【0051】
カテーテル動作検出装置(30)は、 基体(31)と、 その基体(31)の長手方向に沿って備えられたレール(32)と、 そのレール(32)に対して移動可能なヘッドユニット(33)と、 そのレール移動体(33)において前記外パイプ(21)が長手方向を軸とした回転が可能で且つ軸方向には不動となるように固定する外パイプ固定体(34)と、 前記外パイプ(21)の先端から突出する前記カテーテル本体(22)の先端近傍を固定するカテーテル本体固定体(35)と、 そのカテーテル本体固定体(36)を移動可能とするとともに前記操作体(23)による屈曲操作がない場合には前記ヘッドユニット(33)における所定位置へ位置させるための弾性体(コイルスプリング36)と、を備える。
【0052】
そして、前記基体(31)に対する前記ヘッドユニット(33)のレール(32)方向の移動量を検出する挿入長さ検出手段(37)と、 前記外パイプ(21)の前記レール移動体(33)に対する回転角度を検出する回転角検出手段(38)と、 前記レール移動体(33)における所定位置からの前記カテーテル本体固定体(35)の移動量を検出する先端移動量検出手段(39)とを備える。
【0053】
図2に示すように、このカテーテル動作検出装置(30)は、 複数の模擬カテーテルの動きを検出可能としている。すなわち、前記挿入長さ検出手段(37)、前記回転角検出手段(38)、および前記先端移動量検出手段(39)を複数セット備えている。そして、模擬カテーテルの種類に応じて、前記のコイルスプリング(36)の種類を異ならせている。例えば、細くて繊細な動きのカテーテルを模擬したものであれば、弾性係数が小さなコイルスプリングを選択することとし、操作感が軽くなるようにしている。
【0054】
なお、該当する模擬カテーテルに適合した先端移動量検出が可能であるように、カテーテルの種類に応じた変換テーブルを備える子としても良い。
【0055】
カテーテル動作検出装置(30)には、前記挿入長さ検出手段(37)が検出した移動量、前記回転角検出手段(38)が検出した回転角度、および前記先端移動量検出手段(39)が検出した移動量をデジタル変換して出力可能なAD変換手段を、詳細な図示は省略するが備えている。 なお、カテーテル動作検出装置(30)、前記挿入長さ検出手段(37)、前記回転角検出手段(38)にロータリーエンコーダを採用した場合には、それら手段がAD変換手段を兼ねることとなる。
【0056】
更に、図3に示すように、臓器の映像データを予め記憶した臓器映像データ記憶手段と、 前記AD変換手段が変換したカテーテル動作のデジタルデータを入力するカテーテル動作データ入力手段と、 そのカテーテル動作データ入力手段から入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する演算手段と、 その演算手段が演算した合成データを出力する出力手段とを備えている。
【0057】
以上のような実施形態に係るカテーテル動作検出装置(30)によれば、以下のような作用をなす。
【0058】
まず、カテーテル動作検出装置(30)に模擬カテーテル(20)をセットする。すなわち、外パイプ固定体(34)に模擬カテーテル(20)の外パイプ(21)を固定し、カテーテル本体固定体(35)にカテーテル本体(22)の先端近傍を固定する。操作体(23)を操作していなければ、カテーテル本体(22)およびカテーテル本体固定体(35)は、弾性体(36)によってヘッドユニット(33)における所定位置に位置している。
【0059】
模擬カテーテル(20)の操作者が操作体(23)をカテーテル動作検出装置(30)に対して進退させたとする。すると、模擬カテーテル(20)はカテーテル動作検出装置(30)に押し込まれ、あるいはカテーテル動作検出装置(30)から模擬カテーテル(20)が引き出される。模擬カテーテル(20)の外パイプ(21)と外パイプ固定体(34)とがレール(32)の長手方向には移動しないように固定されているため、ヘッドユニット(33)がレール(32)に沿って移動する。その移動量については、挿入長さ検出手段(37)が検出する。
【0060】
模擬カテーテル(20)の操作者が、操作体(23)を操作することによって模擬カテーテル(20)を回転させたとする。すると、外パイプ固定体(34)は、外パイプ(21)の回転を拘束していないため、模擬カテーテル(20)は回転できる。その回転角度は、ギヤなどを介して回転角検出手段(38)が検出する。
【0061】
模擬カテーテル(20)の操作者が、操作体(23)を操作することによってカテーテル本体(22)の先端の屈曲を操作したとする。すると、先端移動量検出手段(39)が前記レール移動体(33)における所定位置からの前記カテーテル本体固定体(35)の移動量を検出する。それによって、カテーテル本体(22)の先端の移動量を算出することができる。
【0062】
操作者による操作体(23)の操作は、模擬カテーテル(20)の全体を移動させる、全体を回転させる、カテーテル本体(22)の先端の屈曲させる、という三種類しかないが、その三種類の操作による模擬カテーテル(20)の動きを、移動量を介して算出することができる。したがって、本願に係るカテーテル動作検出装置(30)によれば、操作者によるカテーテルの操作を、現実の手術と同じように、画面出力させるためのデータを取得することができる。
【0063】
前記挿入長さ検出手段(37)が検出した移動量、前記回転角検出手段(38)が検出した回転角度、および前記先端移動量検出手段(39)が検出した移動量は全てアナログデータであるが、AD変換手段を備えているので、画面出力させるためのデータとして使用することができる。図4には、カテーテルの操作データから作成された映像と、予め用意された臓器映像データとを組み合わせて出力された映像の例を示す。
【0064】
複数の模擬カテーテルの動きを検出可能なので、現実の手術にて複数のカテーテルを操作する場合と同じような画面出力をさせるためのデータを取得することができる。
【0065】
臓器映像データ記憶手段は、臓器の映像データを予め記憶している。一方、カテーテル動作データ入力手段からは、AD変換手段が変換したカテーテル動作のデジタルデータが随時入力される。演算手段は、そのカテーテル動作データ入力手段から入力されたデジタルデータと、前記臓器映像データ記憶手段に記憶された映像データとを合成する。そして、演算した合成データを出力手段に出力する。
【0066】
以上により、操作者が操作した模擬カテーテルの動きは、予め用意された臓器映像データと合成され、出力手段によって臓器映像データと組み合わされて出力される映像データによって確認できる。ここにおいて、カテーテルのリアルな操作と、その操作によるカテーテルの動きのデータと、バーチャルな臓器映像データとが合成されて出力されるので、手術や検査のためのカテーテル操作の練習に適切な装置となる。
【0067】
詳細な説明は省略するが、前記挿入長さ検出手段(37) 、前記回転角検出手段(38)、および前記先端移動量検出手段(39)、またはAD変換手段において、操作感のリアリティを向上させるためのフィードバックを採用すると、より好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本願発明は、心臓カテーテルに限られない。臓器データが脳であれば、脳カテーテルなど各種の医療シミュレーションにも用いることができる。
【0069】
また、下水道のメンテナンス工事、発電所の配管点検などにおいても用いることができる技術である。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】カテーテルの動きを二次元データ化することが可能なカテーテル動作検出装置を示した斜視図である。
【図2】出力モニタまでを含めたカテーテル動作検出装置を示した斜視図である。
【図3】ハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】カテーテルの操作映像と予め用意された臓器映像とを組み合わせた映像の例である。
【図5】カテーテルの構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0071】
10 カテーテル 11 外パイプ
12 カテーテル本体 13 操作ワイヤ
14 板バネ 19 操作ハンドル
20 模擬カテーテル 21 外パイプ
22 カテーテル本体 23 操作体
30 カテーテル動作検出装置 31 基体
32 レール 33 ヘッドユニット
34 外パイプ固定体 35 カテーテル本体固定体
36 弾性体 37 挿入長さ検出手段
38 回転角検出手段 39 先端移動量検出手段
【出願人】 【識別番号】508003114
【氏名又は名称】株式会社マクロウェア
【出願日】 平成19年12月28日(2007.12.28)
【代理人】 【識別番号】100101384
【弁理士】
【氏名又は名称】的場 成夫

【識別番号】100101742
【弁理士】
【氏名又は名称】麦島 隆
【公開番号】 特開2009−162920(P2009−162920A)
【公開日】 平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願番号】 特願2007−340810(P2007−340810)