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【発明の名称】 エネルギー産生代謝向上組成物
【発明者】 【氏名】池内 眞弓
【氏名】矢澤 一良
【氏名】高橋 二郎
【氏名】山下 栄次
【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キサントフィルを有効成分として含有する細胞内での脂肪酸からのエネルギー産生代謝向上組成物。
【請求項2】
エネルギー産生代謝向上が、TCAサイクル(クエン酸回路)活性の向上である請求項1の組成物。
【請求項3】
エネルギー産生代謝向上が、脂肪酸のβ−酸化活性の向上である請求項1〜2のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項4】
向上効果の要因である活性化酵素が、3−ヒドロキシル−CoAデハイドロゲナーゼ、キトレイトシンセサーゼ、サクシネイトデハイドロゲナーゼ、マレートデハイドロゲナーゼのいずれか1種以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
キサントフィルがアスタキサンチンである請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
ミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質の1種以上をさらに含む請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を含有する医薬品、機能性食品、飲食物、化粧品。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を含有する有酸素運動向上、疲労改善、筋肉疲労改善、眼精疲労改善、免疫改善、メタボリックシンドローム改善、肝機能改善用の医薬品、機能性食品、飲食物。
【請求項9】
1日の摂取量がキサントフィル0.1〜100mg、さらに必要に応じてトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質0.1〜1000mg及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質0.1〜1000mgとなるように摂取量を制限可能な形態である請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物を製造する方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、キサントフィルを有効成分とする脂肪酸のβ−酸化及びTCAサイクル(クエン酸回路)の活性を促進することによってエネルギー産生代謝向上効果を有する組成物に関する。さらには、脂肪酸による細胞内エネルギー産生の向上、代謝活性の向上、脂質消費の向上する組成物を含有する医薬品、食品、機能性食品、化粧品に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食事の高カロリー化や生活習慣の変化、運動不足、ストレス、高齢化などの原因によって生活習慣病、特に肥満化やメタボリックシンドロームが増加しており、大きな社会問題となっている。特に体脂肪率が増加する肥満や過体重は、日本人全体の2割以上を占める大きな問題である。肥満とは、消費エネルギーよりも摂取エネルギーの方が過剰となり、脂肪組織が通常以上に蓄積した身体状況のことをいい、日本人では体脂肪率が成人男性では25%以上、女性では30%以上を指す。肥満になると、体脂肪が多く蓄積することにより高血圧症、心血管障害、高脂血症、動脈硬化、糖尿病等の種々の疾病を引き起こし、血管障害、視力障害、神経障害、抵抗力低下等の合併症を併発する。また、医学的な面だけでなく、美容・容姿といった関心も高い。生活習慣病の大きな要因を占める肥満を解消する手段について多くの研究が行われており、食事、運動、薬物やダイエット食など様々な改善方法が実施されている。
【0003】
一般的には、肥満や肥満気味の改善方法として、食事の制限(ダイエット)や運動が行われているが、食事のエネルギー摂取の増大や労働環境の変化など現代社会においては継続的なカロリー摂取制限や適当な運動を行うための時間や空間を必要とする運動は、実際に行うのが困難である。肥満の薬物やダイエット食の摂取方法としては、脂肪組織での脂肪分解の亢進などによるエネルギー消費を促進する方法と、脂質、糖質などの消化管からの吸収阻害や摂食抑制などのエネルギー摂取を抑制する方法などが行われている。
【0004】
キサントフィルはカロテノイドの中でも抗酸化能力が優れ、特にアスタキサンチンは、エビ、カニ等の甲殻類、サケ、タイ等の魚類、緑藻ヘマトコッカス等の藻類、赤色酵母ファフィア等の酵母類等、天然、特に海洋に広く分布しており、赤色色素として用いられ、ビタミンEの約1000倍、β−カロテンの約40倍の抗酸化作用を有することが見いだされている。
【0005】
アスタキサンチンの身体的な機能の改善効果として、体脂肪率減少効果(特許文献1)、メタボリックシンドロームの改善効果(特許文献2)、脂肪蓄積抑制効果(特許文献3)、メタボリックシンドローム予防効果(特許文献4)などが知られている。
【0006】
しかし、キサントフィル、特にアスタキサンチンが、脂肪酸のβ−酸化及びTCAサイクル活性を向上することによってエネルギー産生代謝向上効果を有することは知られてはいない。
【特許文献1】国際公開WO2006/59730号パンフレット
【特許文献2】国際公開WO2007/37438号パンフレット
【特許文献3】日本国特開2007−153845号公報
【特許文献4】日本国特開2007−246504号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
脂肪酸のβ−酸化の促進、及びTCA(クエン酸)サイクルの促進することによって、脂肪酸の代謝を促進し、かつエネルギーの効率的産出を行う組成物、及び飲食物、機能性食品、医薬品、化粧品を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、キサントフィル、特にアスタキサンチンが脂肪酸のβ−酸化の活性を向上、及びTCAサイクル(クエン酸回路)の活性を向上する効果を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は以下の構成よりなる。
(1) キサントフィルを有効成分として含有する細胞内での脂肪酸からのエネルギー産生代謝向上組成物。
(2) エネルギー産生代謝向上が、TCAサイクル(クエン酸回路)活性の向上である(1)の組成物。
(3) エネルギー産生代謝向上が、脂肪酸のβ−酸化活性の向上である(1)〜(2)のいずれか1に記載の組成物。
(4) 向上効果の要因である活性化酵素が、3−ヒドロキシル−CoAデハイドロゲナーゼ、キトレイトシンセサーゼ、サクシネイトデハイドロゲナーゼ、マレートデハイドロゲナーゼのいずれか1種以上である(1)〜(3)のいずれか1に記載の組成物。
(5) キサントフィルがアスタキサンチンである(1)〜(4)のいずれか1に記載の組成物。
(6) ミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質の1種以上をさらに含む(1)〜(5)のいずれか1に記載の組成物。
(7) (1)〜(6)のいずれか1に記載の組成物を含有する医薬品、機能性食品、飲食物、化粧品。
(8) (1)〜(6)のいずれか1に記載の組成物を含有する有酸素運動向上、疲労改善、筋肉疲労改善、眼精疲労改善、免疫改善、メタボリックシンドローム改善、肝機能改善用の医薬品、機能性食品、飲食物。
(9) 1日の摂取量がキサントフィル0.1〜20mg、さらに必要に応じてトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質0.1〜100mg及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質0.1〜100mgとなるように摂取量を制限可能な形態である(1)〜(6)のいずれか1に記載の組成物を製造する方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明はキサントフィル、特にアスタキサンチンかを有効成分とする脂肪酸のβ−酸化の促進、及びTCA(クエン酸)サイクルの促進の組成物である。さらには、この組成物を含有する飲食物、機能性食品、医薬品である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明において、キサントフィルとは、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン、クリプトキサンチン、ツナキサンチン、サルモキサンチン、パラシロキサンチン、ビオラキサンチン、アンテラキサンチン、ククルビタキサンチン、ディアトキサンチン、アロキサンチン、ペクテノール、ペクテノロン、マクトラキサンチン、カプサンチン、カプサンチノール、フコキサンチン、フコキサンチノール、ペリジニン、ハロシンチアキサンチン、アマロウシアキサンチン、カンタキサンチン、エキネノン、ロドキサンチン、ビキシン、ノルビキシンなどであり、好ましくはアスタキサンチン、クリプトキサンチン、ゼアキサンチン、ルテイン、カンタキサンチン、カプサンチン、フコキサンチンであり、特に好ましくはアスタキサンチンである。これらのキサントフィルは、植物、動物、微生物などの天然物から抽出されたものや化学合成品を用いることができる。天然物からの物質の抽出物は、その原料種類、産地及び製造方法は特に限定されない。
【0012】
本発明の記載で、特に記載がない限り、キサントフィルはキサントフィル及び/又はそのエステル体を含む。さらに、キサントフィルのエステルにはモノエステル体及び/又はジエステル体を含む。
【0013】
本発明のキサントフィルとしては、キサントフィルの遊離体、モノエステル体、ジエステル体の少なくとも一種を用いることができる。ジエステル体は2つの水酸基がエステル結合により保護されているため化学的及び物理的に遊離体やモノエステル体よりも安定性が高く本発明の組成物中で酸化分解されにくい。しかし、腸内で酵素により、又は生体中に取り込まれると生体内酵素により速やかにキサントフィルに加水分解され、効果を示すものと考えられている。
【0014】
キサントフィルのモノエステルとしては、低級又は高級飽和脂肪酸、あるいは低級又は高級不飽和脂肪酸によりエステル化されたエステル類をあげることができる。前記低級又は高級飽和脂肪酸、あるいは低級又は高級不飽和脂肪酸の具体例としては、酢酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、パルミトオレイン酸、へブタデカン酸、エライジン酸、リシノール酸、ベトロセリン酸、バクセン酸、エレオステアリン酸、プニシン酸、リカン酸、パリナリン酸、ガドール酸、5−エイコセン酸、5−ドコセン酸、セトール酸、エルシン酸、5,13−ドコサジエン酸、セラコール酸、デセン酸、ステリング酸、ドデセン酸、オレイン酸、ステアリン酸、エイコサオペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸などをあげることができる。また、カロテノイドのジエステルとしては前記脂肪酸からなる群から選択される同一又は異種の脂肪酸によりエステル化されたジエステル類をあげることができる。
【0015】
さらに、キサントフィルのモノエステルとしては、グリシン、アラニンなどのアミノ酸;酢酸、クエン酸などの一価又は多価カルボン酸;リン酸、硫酸などの無機酸;グルコシドなどの糖;グリセロ糖脂肪酸、スフィンゴ糖脂肪酸などの糖脂肪酸;グリセロ脂肪酸などの脂肪酸;グリセロリン酸などによりエステル化されたモノエステル類をあげることができる。なお、考えられ得る場合は前記モノエステル類の塩も含む。脂肪酸の誘導体としては、上記脂肪酸のリン脂質型、アルコール型、エーテル型、ショ糖エステル型、ポリグリセリンエステル型があげられる。
【0016】
キサントフィルのジエステルとしては、前記低級飽和脂肪酸、高級飽和脂肪酸、低級不飽和脂肪酸、高級不飽和脂肪酸、アミノ酸、一価又は多価カルボン酸、無機酸、糖、糖脂肪酸、脂肪酸及びグリセロリン酸からなる群から選択される同一又は異種の酸によりエステル化されたジエステル類をあげることができる。なお、考えられ得る場合は前記ジエステル類の塩も含む。グリセロリン酸のジエステルとしては、グリセロリン酸の飽和脂肪酸エステル類、又は高級不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸又は飽和脂肪酸から選択される脂肪酸類を含有するグリセロリン酸エステル類などをあげることができる。
【0017】
アスタキサンチンとは、天然物由来のもの又は合成により得られるものを意味する。天然物由来のものとしては、例えば、緑藻ヘマトコッカスなどの微細藻類、赤色酵母ファフィアなどの酵母類、エビ、オキアミ、カニなどの甲殻類の甲殻、イカ、タコなどの頭足類の内臓、種々の魚介類の皮やヒレ、ナツザキフクジュソウなどのAdonis属植物の花弁、Paracoccus sp. N81106、Brevundimonas sp. SD212、Erythrobacter sp. PC6などのα−プロテオバクテリア類、Gordonia sp. KANMONKAZ-1129などの放線菌、Schizochytriuym sp. KH105などのラビリンチュラ類(特にヤブレツボカビ科)やアスタキサンチン産生遺伝子組み換え生物体などから得られるものをあげることができる。天然からの抽出物及び化学合成品は市販されており、入手は容易である。
【0018】
アスタキサンチンは、3,3'−ジヒドロキシ−β,β−カロテン−4,4'−ジオンであり、立体異性体を有する。具体的には、(3R,3'R)−アスタキサンチン、(3R,3'S)−アスタキサンチン及び(3S,3'S)−アスタキサンチンの3種の立体異性体が知られているが、本発明にはそのいずれも用いることができる。本発明はこれらアスタキサンチン異性体のモノエステル及びジエステルを含む。
【0019】
本発明において、アスタキサンチンの脂肪酸エステルは、天然物由来のもの又は合成により得られるもののいずれも用いることができるが、体内での吸収からアスタキサンチンエステルが各種の油脂に溶解した天然物由来が好ましい。天然物由来には、例えば、オキアミ抽出物、ファフィア酵母抽出物、ヘマトコッカス藻抽出物があるが、特に好ましいのはアスタキサンチンの安定性とアスタキサンチンのエステルの種類によりヘマトコッカス藻抽出物である。
【0020】
アスタキサンチンの脂肪酸エステルは突然変異原性が観察されず、安全性が高い化合物であることが知られて、食品添加物として広く用いられている(高橋二郎ほか:ヘマトコッカス藻アスタキサンチンの毒性試験―Ames試験、ラット単回投与毒性試験、ラット90日反復経口投与性毒性試験―,臨床医薬,20:867−881,2004)。
【0021】
ヘマトコッカス藻は、ボルボックス目クラミドモナス科に属する緑藻類であり、通常は緑藻であるためクロロフィル含量が高く緑色であり、2本の鞭毛によって水中を遊泳しているが、栄養源欠乏や温度変化等の飢餓条件では休眠胞子を形成し、アスタキサンチン含量が高くなり赤い球形となる。本発明においては、いずれの状態でのヘマトコッカスを用いることができるが、アスタキサンチンを多く含有した休眠胞子となったヘマトコッカスを用いるのが好ましい。また、ヘマトコッカス属に属する緑藻類では、例えば、ヘマトコッカス・プルビイアリス(Haematococcus pluvialis)が好ましい。
【0022】
ヘマトコッカス緑藻類の培養方法としては、異種微生物の混入・繁殖がなく、その他の夾雑物の混入が少ない密閉型の培養方法が好ましく、例えば、一部解放型のドーム形状、円錐形状又は円筒形状の培養装置と装置内で移動自在のガス吐出装置を有する培養基を用いて培養する方法(国際公開第99/50384号公報)や、密閉型の培養装置に光源を入れ内部から光を照射して培養する方法、平板状の培養槽やチューブ型の培養層を用いる方法が適している。
【0023】
本発明のヘマトコッカス藻から抽出物を得る方法としては、ヘマトコッカス藻を乾燥粉砕した後アセトンやアルコールなどの有機溶媒で抽出する方法、ヘマトコッカス藻を有機溶媒に懸濁させて粉砕し同時に抽出する方法、二酸化炭素などを用いる超臨界抽出する方法などで行うことができる。
【0024】
超臨界抽出法は、常法によって行うことができ、例えば、広瀬(Ind Eng Chem Res、2006、45(10)、3652-3657、Extraction of Astaxanthin from Haematococcus pluvialis Using Supercritical CO2 and Ethanol as Entrainer)らの方法で行うことができる。
【0025】
前記培養物又は前記甲殻類から有機溶媒を用いて抽出及び精製する方法については種々の方法が知られている。例えば、アスタキサンチン及びそのエステルは油溶性物質であることから、アスタキサンチンを含有する天然物からアセトン、アルコール、酢酸エチル、ベンゼン、クロロホルムなどの油溶性有機溶媒でアスタキサンチン含有成分を抽出することができる。また、二酸化炭素や水などを用い超臨界抽出を行うこともできる。抽出後、常法に従って溶媒を除去してモノエステル型のアスタキサンチンとジエステル型のアスタキサンチンの混合濃縮物を得ることができる。得られた濃縮物は、所望により分離カラムやリパーゼ分解によりさらに精製することができる。
【0026】
前記のドーム型培養装置や密閉型の培養装置で培養したヘマトコッカス藻を乾燥させ、粉砕後にアセトンで抽出又は、アセトン中で粉砕と抽出を同時に行ったのち、アセトンを除去してアスタキサンチン抽出する製法(特開2006−70114)が、空気に触れることがないことからアスタキサンチンの酸化がほとんどなく、夾雑物が少なく、すなわち本発明の効果を阻害する物質が少なく、アスタキサンチンとトリグリセリドを純度良く多く含むことができ好適である。
【0027】
本発明の組成物は、キサントフィルを有効成分として含有する。本発明の組成物に用いられるキサントフィルの量は、キサントフィル遊離体換算量で、成人では1日あたり、0.01〜100mg、好ましくは0.1〜20mgの服用量で経口投与又は非経口投与で行う。服用量は、服用するヒトの年齢、体重、症状の程度、投与形態によって異なる。本発明の組成物におけるキサントフィルの量は0.01〜99重量%、好ましくは0.1〜90重量%の量で含有させることができる。
【0028】
本発明の組成物には、キサントフィルにミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質を共に配合することによって、さらに効果を高めることができる。ミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質の配合量としては、キサントフィルに対してミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質は、1:0〜1000:0〜1000の割合で配合でき、好ましくは1:0.1〜100:0.1〜100である。
【0029】
ミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質としては、例えば、L−カルニチン、カプサイシン、イソフラボン、ラズベリーケトン、ローヤルゼリー、CoQ10、大豆ペプチド、ギムネマ・シルベスタ、ジアシルグリセロール、アミノ酸、ガルシニア、キトサン、(−)−ヒドロキシクエン酸、共役リノール酸、ギャバなどであり、好ましくはL−カルニチンである。また、これらを体内で産生を促進する物質も含まれる。
【0030】
細胞脂肪酸取込活性向上物質としては、キサントフィル、脂肪酸及びミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質の細胞内への取り込みを促進する物質であり、例えば、L−カルニチン、カプサイシン、イソフラボン、ラズベリーケトン、ローヤルゼリー、CoQ10、大豆ペプチド、ギムネマ・シルベスタ、ジアシルグリセロール、アミノ酸、ガルシニア、キトサン、(−)−ヒドロキシクエン酸、共役リノール酸、ギャバなどであり、好ましくはL−カルニチンである。また、これらを体内で産生を促進する物質も含まれる。
【0031】
本発明の組成物には、さらにTCAサイクルの補助物質を含有していても良い。補助物質としては、例えば、ビタミンB1、クエン酸、マレイン酸、フラボノイド、セサミン、クルクミノイド、没食子酸、ピロガロール、カテキン、エピカテキン、ガロカテキン、カテキンガレート、ガロカテキンガレート、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレート、エピガロカテキン、グルコガリン、プロアントシアニジン及びそのポリマー、エラグ酸、タンニンなどのポリフェノール、SOD様物質、コエンザイムQ10、α−リポ酸、デオキシリボ核酸及びその塩、アデノシン三リン酸、アデノシン一リン酸などのアデニル酸誘導体及びそれらの塩、リボ核酸及びその塩、グアニン、キサンチン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩などの核酸関連物質、血清除蛋白抽出物、脾臓抽出物、胎盤抽出物、鶏冠抽出物、ローヤルゼリーなどの動物由来の抽出物;酵母抽出物、乳酸菌抽出物、ビフィズス菌抽出物、霊芝抽出物などの微生物由来の抽出物、ヘチマ抽出物、センキュウ抽出物、パパイヤ末、高麗人参抽出物、ブルーベリー抽出物、ビルベリー抽出物、カシツ抽出物、イチョウ葉抽出物、ニンジン抽出物、センブリ抽出物、ローズマリー抽出物、オウバク抽出物、ニンニク抽出物、ヒノキチオール、セファランチンなどの植物由来の抽出物、α−又はγ−リノレイン酸、エイコサペンタエン酸及びそれらの誘導体、コハク酸及びその誘導体並びにそれらの塩、エストラジオール及びその誘導体並びにそれらの塩、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、サリチル酸などのα−ヒドロキシ酸及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸、メフェナム酸、フェニルブタゾン、インドメタシン、イブプロフェン、ケトプロフェン、アラントイン、グアイアズレン及びそれらの誘導体並びにそれらの塩、ε−アミノカプロン酸、酸化トコトリエノール、ジクロフェナクナトリウム、ヒアルロン酸、コンドロイチン、コラーゲン、アロエ抽出物、サルビア抽出物、アルニカ抽出物、カミツレ抽出物、シラカバ抽出物、オトギリソウ抽出物、ユーカリ抽出物及びムクロジ抽出、チロシナーゼ活性阻害剤が、システイン及びその誘導体並びにその塩、センプクカ抽出物、ケイケットウ抽出物、サンペンズ抽出物、ソウハクヒ抽出物、トウキ抽出物、イブキトラノオ抽出物、クララ抽出物、サンザシ抽出物、シラユリ抽出物、ホップ抽出物、ノイバラ抽出物及びヨクイニン抽出物、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘパラン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸並びにこれらの塩類、コラーゲン、エラスチン、ケラチン及びこれらの誘導体並びにその塩類、グルタチオン、ビタミンB、D−アスコルビン酸、海洋深層水、DHA、漢方薬類、海草類、無機物など、並びにそれらの混合物からなる群から1種又は2種以上選択することができる。また、これらを含んだ果実や葉芽、表皮、藻類、菌類などの乾燥粉体を配合することによっても、同様の効果を得ることができる。これらの成分は、キサントフィルに対して補助成分は1:0.01〜1000、好ましくは1:0.1〜100の比率で配合することができる。
【0032】
本発明の記載で、特に記載がない限り、向上・改善効果には促進効果、予防効果、抑制効果、治療効果も含むものとする。
【0033】
本発明の組成物の有効成分であるキサントフィルは、ミトコンドリア中において脂肪酸の代謝活性を向上させて、脂肪酸の消費及び脂肪酸からのアデノシン三リン酸(ATP)産生を増加させる。ミトコンドリア中の脂肪酸の代謝は、β−酸化によって脂肪酸が分解されてアセチル−CoAを生じ、アセチル−CoAがTCAサイクル(クエン酸回路)で消費されてNADHやFADH2を生じ、さらにそれらからアデノシン三リン酸を産生され、脂肪酸の代謝を高めるにはβ−酸化とTCAサイクルを高める必要がある。β−酸化とTCAサイクルのどちらか一方の活性が低いと低い側が律速となり、脂肪酸の代謝を高めることはできない。β−酸化においては、3−ヒドロキシアシル−CoA脱水素酵素活性が律速となっており、TCAサイクルにおいては、クエン酸合成酵素活性、コハク酸脱水素酵素活性、マレイン酸脱水素酵素活性が律速、特にクエン酸合成酵素活性が重要となっている。キサントフィルは、これらの酵素活性を向上させることによって、β−酸化とTCAサイクルの両方の活性を向上させることによって、脂肪酸の代謝を高めることができる。また、β−酸化の活性を高めるため、通常、TCAサイクルでは糖が用いられるが、脂肪酸の使用率を高めることができる。
【0034】
キサントフィルによって高められる脂肪酸の代謝は生体内のいずれの組織や細胞によっても生じるが、より脂肪酸消費が大きい筋肉や肝臓などの組織や細胞の方がより効果が大きく、基礎代謝の向上させることができる。特に、基礎代謝はヒトの1日当たりのエルギー量の消費が60〜70%を占め、エネルギー消費の管理で最も重要な位置にあり、基礎代謝をコントロールすることによって脂肪の蓄積を抑制・改善することができる。肝臓では、脂肪蓄積と各種の代謝を行っていることから、肝臓機能を向上させ、脂肪肝の抑制に効果的である。肝機能が低下することによって生じる各種疾病を改善することができる。
【0035】
運動時にはエネルギー産出を多くする必要があり、通常は糖が消費されたあとに脂肪を消費するが、本発明の組成物を摂取ことによって、脂肪の消費を促進することによって、例えば、有酸素運動ではより短時間に脂肪酸消費を行わせるようにする。体脂肪の減少や筋肉増加を目的とした、いわゆるエクササイズではより効率的に行うことができる。また、長時間運動するスポーツでの疲労を低減し運動能力の低下を押さえ、より長時間より多くの運動を行うことができる。さらには、運動効率が上がるため、筋組織の発達を促し、効率的に基礎代謝を向上させうる。
【0036】
その他の効果として、体脂肪の減少、メタボリックシンドロームの改善、高脂血症、動脈硬化、虚血性疾患改善、糖尿病性腎症・網膜症・神経症などの合併症進展抑制、血中乳酸蓄積阻害、筋肉損傷軽減、筋肉持久力向上や目の調節機能改善、冷え性などの効果を有する。
【0037】
本発明の組成物は、医薬品、機能性食品、飲食物、化粧品に配合又は、それらの形態で用いることができる。
【0038】
本発明の医薬品は、経口又は非経口で投与することがでる。経口用の剤形としては、例えば、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル、顆粒、細粒などの固形投薬形態、シロップ及び懸濁液のような液体投薬形態で投与される。非経口の剤形としては、点鼻剤、貼付剤、軟膏剤、坐剤の形態で投与される。なお、ここで医薬品には医薬部外品も含まれる。
【0039】
本発明の医薬品は、一般製剤の製造に用いられる種々の添加剤を適当量含んでいてもよい。このような添加剤として、例えば賦形剤、結合剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、pH調整剤、界面活性剤などが挙げられる。賦形剤としては、例えばトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファー化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類、乳糖、ショ糖、ブドウ糖などの糖、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、マルチトールなどの糖アルコール、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ハイドロタルサイト、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などの無機化合物などがあげられる。結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。崩壊剤としては、例えばデンプン、寒天、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、結晶セルロース、F−MELT(商標、富士化学工業(株)製)などがあげられる。酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などがあげられる。発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられる。甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。香料としては、例えばレモン油、オレンジ油、メントールなどが挙げられる。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄などが挙げられる。安定化剤としては、エデト酸ナトリウム、トコフェロール、シクロデキストリン等が挙げられる。pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。界面活性剤として、ポリソルベート80、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、アラビアガム、粉末トラガントなどがあげられる。アスタキサンチンやトコトリエノールの吸収や製剤化を良くするためには粉末状態にすることができる。
【0040】
シロップ、ドリンク剤、懸濁液などの液剤は、有効成分を必要に応じてpH調製剤、緩衝剤、溶解剤、懸濁剤等、張化剤、安定化剤、防腐剤などの存在下、常法により製剤化することができる。懸濁剤としては、例えば、ポリソルベート80、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ナトリウムカルボキシルメチルセルロース、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、アラビアガム、粉末トラガントなどを挙げることができる。溶解剤としては、例えば、ポリソルベート80、水添ポリオキシエチレンヒマシ油、ニコチン酸アミド、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、マクロゴール、ヒマシ油脂肪酸エチルエステルなどを挙げることができる。安定化剤としては、例えば亜硫酸ナトリウム、メタ亜硫酸ナトリウムなどを挙げることができる。防腐剤としては、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、ソルビン酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾールなどを挙げることができる。
【0041】
皮膚外用剤や化粧品の形態には、特に限定されず、例えば、乳液、クリーム、化粧水、パック、分散液、洗浄料、メーキャップ化粧料、頭皮・毛髪用品等の化粧品や、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等の医薬品などとすることができる。上記成分以外に、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、美白剤、保湿剤、各種皮膚栄養成分、紫外線吸収剤、酸化防止剤、油性成分、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、色剤、水、防腐剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0042】
本発明の組成物は、飲食物や飼料に配合して用いることができ、同様の効果を得ることができる。
【0043】
飲食物としては、一般の飲食物や機能性食品に配合して用いることができる。機能性食品は、栄養機能食品や特定保健用食品などの保健機能食、特別用途食品など、政府や団体などによって効用効果の表示許可したものである。一般の飲食物としては、健康食品、サプリメント、一般食品や一般飲料として用いることができる。一般の飲食物や機能性食品の形状としては、摂取量が決めやすいことから、前述医薬品と同様の形態、錠剤、口腔内速崩壊錠、カプセル、顆粒、細粒などの固形投与形態、シロップ及び懸濁液のような液体投与形態で摂取することができる。上記医薬品用製剤で用いる成分のうち、食品で使用可能なものを選択でき、その他に乳蛋白質、大豆蛋白質、卵アルブミン蛋白質など、又は、これらの分解物である卵白オリゴペプチド、大豆加水分解物、アミノ酸単体の混合物を併用することもできる。また、ドリンク形態で提供する場合は、栄養バランス、摂取時の風味を良くするためにアミノ酸、ビタミン類、ミネラル類などの栄養的添加物、甘味料、香辛料、香料及び色素などを配合してもよい。本発明の飲食物の形態は、これらに限定されるものではない。
【0044】
一般食品、すなわち飲食物の形態例としては、マーガリン、バター、バターソース、チーズ、生クリーム、ショートニング、ラード、アイスクリーム、ヨーグルト、乳製品、ソース肉製品、魚製品、漬け物、フライドポテト、ポテトチップス、スナック菓子、かきもち、ポップコーン、ふりかけ、チューインガム、チョコレート、プリン、ゼリー、グミキャンディー、キャンディー、ドロップ、キャラメル、パン、カステラ、ケーキ、ドーナッツ、ビスケット、クッキー、クラッカー、マカロニ、パスタ、ラーメン、蕎麦、うどん、サラダ油、インスタントスープ、ドレッシング、卵、マヨネーズ、みそなど、又は果汁飲料、清涼飲料、スポーツ飲料などの炭酸系飲料又は非炭酸系飲料など、茶、コーヒー、ココアなどの非アルコール又はリキュール、薬用酒などのアルコール飲料などの一般食品への添加例を挙げることができる。
【0045】
飲食品では、キサントフィル、必要に応じてミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質を飲食物の原料と共に配合し、常法に従って加工製造することにより製造される。アスタキサンチン、ミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質の配合量は食品の形態などにより異なり特に限定されるものではないが、一般にはキサントフィル、必要に応じてミトコンドリア脂肪酸取込活性向上物質及び/又は細胞脂肪酸取込活性向上物質の使用量は当業者が飲食物の種類に応じて適宜選択でき、前述の量を配合することができる。
【0046】
本発明の組成物を飼料に配合した場合も、医薬品や飲食品と同様の効果を得ることができ、例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、犬、猫、ハムスター、豚、牛、羊、馬、ワニ、ヘビ、トカゲ、鳥に投与することができる。
【実施例】
【0047】
本発明をさらに詳細に説明にするために以下に実施例をあげるが、本発明がこの実施例のみに限定されない。
【0048】
ここで用いたアスタキサンチンは、ヘマトコッカス藻から抽出したアスタキサンチンを遊離体換算で5%含有するオイル(アスタリール50F、富士化学工業社製)である。
【0049】
[実施例1]
4週齢の雄性のddYマウスをそれぞれ10匹ずつ以下の4群にわけ、各サンプルを1日に1回、6週間にわたって投与した。運動ありの群は、トレッドミルに慣れさせた後、トレッドミル20m/minの速度で40分間、週に3回の運動を行わせた。運動なしの群は、投与中ゲージ中で飼育した。投与開始6週間後、解剖し、骨格筋のミトコンドリア中の酵素活性(3−ヒドロキシアシル−CoA脱水素酵素活性、クエン酸合成酵素活性、コハク酸脱水素酵素活性)を測定した。
<群>
1)Control群、運動なし
2)アスタキサンチン6mg/kg投与群、運動なし
3)Control群、運動あり
4)アスタキサンチン6mg/kg投与群、運動あり
【0050】
[3−ヒドロキシルアシル-CoA脱水素酵素活性の測定方法]
Bassらの方法によって測定した。筋肉ホモジネート液に、5 mM EDTA、0.45 mM NADHを含む100 mM triethanolamine-HCl bufferを加え、25℃の温水中に10分間静置し温度平衡に達した後、0.1 mM acetoacetyl-CoAを添加して反応を開始させた。反応開始後5分間にわたり分光光度計を用いて340nmにて吸光度の変化を測定した。
Bass A., Brdiczka D., Eyer P., Hofer S., and Pette D., Metabolic differentiation of distinct muscle types at the level of enzymatic organization. European J. Biochem. 10, 198-206 (1969).
【0051】
[クエン酸合成酵素活性の測定方法]
Srereらの方法によって測定した。筋肉ホモジネート液に1mM DTNB、10mM acetyl-CoAを含む0.1M Tris-HCL bufferを加え、25℃の温水中に10分間静置し温度平衡に達した後、10mM oxaloacetateを添加して反応を開始させた。反応開始後5分間にわたり分光光度計を用いて412nmにて吸光度の変化を測定した。
Srere PA., Citrate synthase. Methods Enzymol. 13, 3-6 (1969).
【0052】
[コハク酸脱水素酵素活性の測定方法]
Ackrellらの方法によって測定した。0.3M リン酸緩衝液、30mM EDTA、0.4M コハク酸、3%ウシ血清アルブミン、10mM フェリシアン化カリウムを加え、25℃の温水中に10分間静置した。筋肉ホモジネート液を加え、反応を開始させた。反応開始後10分間の455nmの吸光度の変化を測定した。
Ackrell BA., Kearney EB., and Singer TP., Mammalian succinate dehydrogenase. Methods Enzymol. 53, 466-483 (1978).
【0053】
表1〜表3において、「Ax 6mg/kg」は1日に体重1kg当たり6mgのアスタキサンチンを投与することを示す。得られた結果は、t試験(対control)においてp<0.05であり、いずれも有効であった。
【0054】
[表1] 3−ヒドロキシアシル−CoA脱水素酵素(3−HAD)活性


p<0.05(t-test、vs.A)
【0055】
[表2] クエン酸合成酵素(CS)活性


p<0.05(t-test、vs.A)
【0056】
[表3] コハク酸脱水素酵素(SDH)活性


【0057】
運動無し及び運動有りの両方において、Control群に対して、それぞれのアスタキサンチン投与群は、3−ヒドロキシアシル−CoA脱水素酵素活性、クエン酸合成酵素活性、コハク酸脱水素酵素活性のいずれ数値も大きくなり、これらの酵素活性の有意に向上させていた。特に、3−ヒドロキシアシル−CoA脱水素酵素活性は脂肪酸のβ酸化の律速酵素であり、クエン酸合成酵素活性はTCAサイクルの律速酵素であり、この両方の活性が増加していることにより、β−酸化とTCAサイクルの両方の活性化向上していることがわかる。
【0058】
[製造例1] 錠剤
常法に従って、下記成分を下記組成比で均一に混合・打錠し、1粒300mgの錠剤とした。
アスタリールパウダー20F 50重量部
L−カルニチン 25重量部
α−リポ酸 5重量部
CoQ10 4重量部
カプサイシン 1重量部
乳糖 5重量部
バレイショデンプン 10重量部
ポリビニルアルコール 2重量部
ステアリン酸マグネシウム 1重量部
アスタリールパウダー20F〔富士化学工業(株)製〕はフリー体換算で2重量%のアスタキサンチンを含むヘマトコッカス藻抽出オイルから製造した粉末である。
【0059】
[製造例2] 口腔内速崩壊錠剤
常法に従って、下記成分を下記組成比で均一に混合・打錠し、1粒300mgの錠剤とした。
アスタリールパウダー20F 25重量部
L−カルニチン 11重量部
CoQ10 2重量部
F−MELT 30重量部
ライススターチ 10重量部
ステアリン酸マグネシウム 1重量部
F−MELT〔富士化学工業(株)製〕は、口腔内崩壊錠用の賦形剤である。
【0060】
[製造例3] 脂肪燃焼用カプセル剤
常法に従って、ソフトカプセル剤皮100mg(ゼラチン70重量部、グリセリン25重量部)に下記成分を下記組成比で混練して300mgを充填し、1粒400mgのソフトカプセルを得た。
内容物
アスタリールオイル50F 32重量部
L−カルニチン 20重量部
カプサイシン 8重量部
タウリン 2重量部
ビタミンB2 2重量部
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】3−ヒドロキシアシル−CoA脱水素酵素(3−HAD)活性
【図2】クエン酸合成酵素(CS)活性
【図3】コハク酸脱水素酵素(SDH)活性

特許の図
【出願人】 【識別番号】390011877
【氏名又は名称】富士化学工業株式会社
【出願日】 平成20年3月6日(2008.3.6)
【代理人】
【公開番号】 特開2009−215170(P2009−215170A)
【公開日】 平成21年9月24日(2009.9.24)
【出願番号】 特願2008−57085(P2008−57085)