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【発明の名称】 画像計測装置、医用画像システム及びプログラム
【発明者】 【氏名】南條 高史
【課題】計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止する。

【解決手段】医用画像を表示部のモニタ画面に表示させ、医用画像上の2点間の距離を算出する画像計測装置において、モニタ画面に表示された医用画像上に補助線Lを描画し、医用画像上の補助線Lに対応する部分の距離を算出し、算出された距離の値を計測結果表示領域51に表示するとともに、補助線Lの中点と計測結果表示領域51の中心点とを結ぶ引出し線52のうち、計測結果表示領域51と重ならない部分を描画する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された医用画像から計測結果を算出する画像計測装置であって、
前記モニタ画面に表示された医用画像において計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、
前記モニタ画面に表示された医用画像上に前記補助線を前記操作手段からの操作に基づいて描画し、当該描画された補助線に基づいて前記計測結果を算出し、当該算出された計測結果を前記モニタ画面に表示させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、更に、前記補助線と前記計測結果の表示領域とを結ぶ引出し線を前記モニタ画面に描画する画像計測装置。
【請求項2】
前記計測結果は、前記モニタ画面に表示された医用画像上の前記補助線に対応する部分の距離である、
請求項1に記載の画像計測装置。
【請求項3】
前記計測結果は、前記補助線が複数描画された場合の当該複数の補助線のうち二つの補助線のなす角度である、
請求項1に記載の画像計測装置。
【請求項4】
前記計測結果は、前記補助線が複数描画された場合の当該複数の補助線のうち二つの補助線の長さの割合である、
請求項1に記載の画像計測装置。
【請求項5】
医用画像を保存する画像サーバ装置と、当該画像サーバ装置から取得した医用画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された医用画像から計測結果を算出する画像計測装置とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、
前記画像計測装置は、
前記モニタ画面に表示された医用画像において計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、
前記モニタ画面に表示された医用画像上に前記補助線を前記操作手段からの操作に基づいて描画し、当該描画された補助線に基づいて前記計測結果を算出し、当該算出された計測結果を前記モニタ画面に表示させる制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、更に、前記補助線と前記計測結果の表示領域とを結ぶ引出し線を前記モニタ画面に描画する医用画像システム。
【請求項6】
医用画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された医用画像から計測結果を算出するコンピュータを、
前記モニタ画面に表示された医用画像において計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段、
前記モニタ画面に表示された医用画像上に前記補助線を前記操作手段からの操作に基づいて描画し、当該描画された補助線に基づいて前記計測結果を算出し、当該算出された計測結果を前記モニタ画面に表示させる制御手段、
として機能させるためのプログラムであって、
前記制御手段は、更に、前記補助線と前記計測結果の表示領域とを結ぶ引出し線を前記モニタ画面に描画するプログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、画像計測装置、医用画像システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、整形外科等の医療分野の診断において、X線等の放射線により患者を撮影した画像が用いられている。医師は、フィルムに出力した放射線画像を観察読影するとともに、診断に用いる数値や角度を得るために放射線画像上に計測すべき位置を赤鉛筆等でマーキングし、定規や分度器等の計測器具を用いてマーキングされた位置の距離や角度等を計測する。
【0003】
近年、医療分野においてもデジタル化が進み、病院内で生成される放射線画像は、ほとんどがデジタル画像としてワークステーション又はPACS(Picture Archiving and Communication System)で保存されている。デジタル画像の場合、画像をモニタ画面上に表示させ、この画面上で計測に用いる線(以下、補助線という。)を手動又は自動で指定することによって、距離や角度等の計測を自動化したり、一度引いた補助線を移動したりすることができるため、医師や放射線技師等の計測に要する負担を大幅に軽減させることが可能となった。
【0004】
また、医用画像から計測された距離や角度等の値(計測結果)も、モニタ画面上に表示される。通常は、モニタ画面上で補助線と計測結果とを別々に移動することができるようになっており、診断に影響のない位置に計測結果を配置することが可能となっている。
【0005】
また、医用画像から診断に用いるための特徴を示す角度を計測する場合には、角度を形成する2直線の位置を指定する必要がある。描画した2直線の位置を後から調整する際に、一対(ペア)でのみ調整を許可することとすると、一方の直線だけを引き直したり、移動させたりすることができない。そこで、表示部に表示された医用画像上に複数の直線を描画し、描画した2本の直線間の角度を計測する画像計測装置において、描画された各直線を独立して変更・編集・削除することができる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−192104号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、補助線と計測結果とを別々に移動した結果、補助線とその補助線に対応する計測結果とが離れた位置に配置されてしまった場合には、それらの対応関係がわかりづらくなるという問題があった。
【0007】
図20(a)に示す例では、モニタ画面上に、補助線T1,T2,T3,T4が描画され、補助線T1と補助線T2とのなす角度として「23.4°」という計測結果101が表示され、補助線T3と補助線T4とのなす角度として「38.2°」という計測結果102が表示されている。この状態で、図20(b)に示すように、補助線T1及び補助線T2からなる補助線対と、補助線T3及び補助線T4からなる補助線対との位置を入れ替えた場合には、補助線T1及び補助線T2からなる補助線対に計測結果102が対応し、補助線T3及び補助線T4からなる補助線対に計測結果101が対応していると誤認するおそれがあった。
【0008】
また、PACSは、登録された複数のユーザによって利用されるため、補助線を描画したユーザ以外のユーザが、補助線が描画された状態の画像を参照する場合もあり、各補助線と計測結果との対応関係を認識することができない場合があった。また、補助線とその補助線に対応する計測結果とが離れた位置に配置された状態で紙にプリントされたり、イメージャにより出力されたりした場合にも、補助線と計測結果との対応関係を認識することは困難であった。
【0009】
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、医用画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された医用画像から計測結果を算出する画像計測装置であって、前記モニタ画面に表示された医用画像において計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、前記モニタ画面に表示された医用画像上に前記補助線を前記操作手段からの操作に基づいて描画し、当該描画された補助線に基づいて前記計測結果を算出し、当該算出された計測結果を前記モニタ画面に表示させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、更に、前記補助線と前記計測結果の表示領域とを結ぶ引出し線を前記モニタ画面に描画する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像計測装置において、前記計測結果は、前記モニタ画面に表示された医用画像上の前記補助線に対応する部分の距離である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像計測装置において、前記計測結果は、前記補助線が複数描画された場合の当該複数の補助線のうち二つの補助線のなす角度である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の画像計測装置において、前記計測結果は、前記補助線が複数描画された場合の当該複数の補助線のうち二つの補助線の長さの割合である。
【0014】
請求項5に記載の発明は、医用画像を保存する画像サーバ装置と、当該画像サーバ装置から取得した医用画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された医用画像から計測結果を算出する画像計測装置とが通信ネットワークを介してデータ通信可能に接続された医用画像システムであって、前記画像計測装置は、前記モニタ画面に表示された医用画像において計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段と、前記モニタ画面に表示された医用画像上に前記補助線を前記操作手段からの操作に基づいて描画し、当該描画された補助線に基づいて前記計測結果を算出し、当該算出された計測結果を前記モニタ画面に表示させる制御手段と、を備え、前記制御手段は、更に、前記補助線と前記計測結果の表示領域とを結ぶ引出し線を前記モニタ画面に描画する。
【0015】
請求項6に記載の発明は、医用画像を表示手段のモニタ画面に表示させ、当該表示された医用画像から計測結果を算出するコンピュータを、前記モニタ画面に表示された医用画像において計測用の補助線を描画する位置を指定するための操作手段、前記モニタ画面に表示された医用画像上に前記補助線を前記操作手段からの操作に基づいて描画し、当該描画された補助線に基づいて前記計測結果を算出し、当該算出された計測結果を前記モニタ画面に表示させる制御手段、として機能させるためのプログラムであって、前記制御手段は、更に、前記補助線と前記計測結果の表示領域とを結ぶ引出し線を前記モニタ画面に描画するプログラムである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1、5、6に記載の発明によれば、補助線と計測結果の表示領域とを引出し線で結ぶことにより、補助線と計測結果とを対応付けるので、計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明によれば、距離の計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【0018】
請求項3に記載の発明によれば、角度の計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【0019】
請求項4に記載の発明によれば、二つの補助線の長さの割合の計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1の実施の形態]
まず、本発明に係る医用画像システムの第1の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、計測対象が医用画像上の2点間の距離である場合について説明する。
【0021】
図1に、第1の実施の形態における医用画像システム100のシステム構成を示す。図1に示すように、医用画像システム100では、RIS(Radiological Information System:放射線情報システム)10、モダリティ20、画像サーバ装置30及び画像計測装置40が、ネットワークNを介してデータ通信可能に接続されている。
【0022】
RIS10は、放射線科部門内における診療予約、診断結果のレポート、実績管理、材料在庫管理等の情報管理を行う。RIS10は、撮影や診断の内容を示す検査オーダ情報を生成し、モダリティ20に送信する。
【0023】
モダリティ20は、RIS10から送信された検査オーダ情報に基づいて、患者を撮影し、医用画像の画像データを生成する画像生成装置である。モダリティ20は、画像データを画像サーバ装置30に送信する。モダリティ20としては、CR(Computed Radiography)装置、CT(Computed Tomography)装置、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置等が用いられる。
【0024】
画像サーバ装置30は、PACSにより構成され、モダリティ20から受信した医用画像の画像ファイル361(図2参照)を保存し、画像計測装置40等の外部機器からの要求に応じて画像ファイル361を提供する。
【0025】
図2に、画像サーバ装置30の機能的構成を示す。図2に示すように、画像サーバ装置30は、制御部31、操作部32、表示部33、通信部34、ROM(Read Only Memory)35、記憶部36を備えて構成され、各部はバス37により接続されている。
【0026】
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、画像サーバ装置30の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部32から入力される操作信号又は通信部34により受信される指示信号に応じて、ROM35に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0027】
操作部32は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部31に出力する。
【0028】
表示部33は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部31から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。
【0029】
通信部34は、RIS10、モダリティ20、画像計測装置40等の外部機器との間でデータの送受信を行うインターフェースである。
【0030】
ROM35は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0031】
記憶部36は、ハードディスク等により構成され、各種データを記憶する。具体的には、記憶部36には、画像ファイル361、画像処理条件ファイル362、DB(Data Base)363等が記憶される。
【0032】
画像ファイル361は、モダリティ20から受信した医用画像の画像データのファイルである。画像ファイル361として、例えば、頚椎、心臓、胸郭を撮影した医用画像のファイルが保存されている。
【0033】
画像処理条件ファイル362は、画像処理条件を保存するためのファイルである。画像処理条件には、階調処理、拡大率、アノテーションの種類、補助線の描画位置を示す座標、線の太さ、線種(実線、破線等)、引出し線の描画位置を示す座標、計測結果、計測結果の表示位置を示す座標等の情報が含まれる。第1の実施の形態では、計測結果として距離が保存される。なお、画像処理条件には、システム独自の画像処理条件の他、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格のGSPS(Grayscale Softcopy Presentation State)準拠の画像の表示状態を示すパラメータが含まれていてもよい。
【0034】
DB363は、医用画像とその医用画像に施されている画像処理条件とを対応付けるためのものであり、画像テーブル364、画像処理条件テーブル365を含む。画像テーブル364には、画像ファイル361のそれぞれに対して、画像処理条件テーブル365の外部キーが設定されている。画像処理条件テーブル365には、画像テーブル364において参照されるキーのそれぞれに対して、画像処理条件ファイル362のパスが対応付けられている。
【0035】
制御部31は、画像計測装置40から画像ファイル361の取得要求があった場合に、要求された画像ファイル361を記憶部36から読み出し、画像計測装置40に送信する。また、制御部31は、画像計測装置40から画像処理条件を受信した場合に、受信した画像処理条件を画像処理条件ファイル362に保存し、画像ファイル361との対応関係をDB363に登録する。
【0036】
画像計測装置40は、画像サーバ装置30から取得した医用画像を表示させ、当該医用画像の診断に用いる数値や角度等の計測結果を算出するための装置であって、PC(Personal Computer)等から構成される。例えば、画像計測装置40は、頚椎、心臓、胸郭等の医用画像上の任意の2点間の距離を算出する。
【0037】
図3に、画像計測装置40の機能的構成を示す。図3に示すように、画像計測装置40は、制御部41、操作部42、表示部43、通信部44、ROM45、記憶部46を備え、各部はバス47により接続されている。
【0038】
制御部41は、CPU、RAM等から構成され、画像計測装置40の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、操作部42から入力される操作信号又は通信部44により受信される指示信号に応じて、ROM45に記憶されている各種処理プログラムを読み出し、RAM内に形成されたワークエリアに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
【0039】
操作部42は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部41に出力する。操作部42は、表示部43のモニタ画面に表示された医用画像において距離計測用の補助線L(図6(c)参照)を描画する位置を指定する際に用いられる。
【0040】
表示部43は、LCDにより構成され、制御部41から入力される表示データに基づいて各種画面を表示する。具体的には、表示部43は、医用画像を表示する。
【0041】
通信部44は、画像サーバ装置30等の外部機器との間でデータの送受信を行うインターフェースである。
【0042】
ROM45は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメータやファイル等を記憶している。
【0043】
記憶部46は、ハードディスク等により構成され、各種データを記憶する。
【0044】
制御部41は、通信部44を介して、画像サーバ装置30に対して、記憶部36に記憶されている医用画像の画像ファイル361の取得要求を送信し、画像サーバ装置30から医用画像の画像ファイル361を取得する。制御部41は、取得した医用画像の画像ファイル361に基づいて、表示部43のモニタ画面に医用画像を表示させる。
【0045】
制御部41は、操作部42のマウスからの操作に基づいて、表示部43のモニタ画面に表示された医用画像上に補助線Lを描画する。
【0046】
制御部41は、描画された補助線Lに基づいて、医用画像上の補助線Lに対応する部分の距離を算出する。そして、制御部41は、算出された計測結果(距離の値)を表示部43のモニタ画面に表示させる。
【0047】
制御部41は、補助線Lと計測結果の表示領域(以下、計測結果表示領域という。)51とを結ぶ引出し線52を表示部43のモニタ画面に描画する(図6(c)参照)。
【0048】
なお、補助線L、引出し線52、計測結果表示領域51等の位置を示す際には、画像座標系における座標(x,y)を用いる。画像座標系とは、画像ファイル361に固有の画像上における座標系をいう。
【0049】
次に、動作を説明する。
図4は、画像サーバ装置30において実行される画像提供処理を示すフローチャートである。この処理は、画像計測装置40に対して計測対象となる医用画像を提供する処理であって、制御部31のCPUと、ROM35に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0050】
まず、通信部34により、画像計測装置40から画像ファイル361の取得要求が受信された場合には(ステップA1;YES)、制御部31により、要求された画像ファイル361が記憶部36から読み出され、通信部34を介して画像計測装置40に送信される(ステップA2)。
【0051】
次に、通信部34により、画像計測装置40から画像処理条件が受信された場合には(ステップA3;YES)、制御部31により、受信した画像処理条件が記憶部36の画像処理条件ファイル362に保存され、計測対象の画像ファイル361との対応関係がDB363に登録される(ステップA4)。
以上で、画像提供処理が終了する。
【0052】
図5は、画像計測装置40において実行される画像計測処理αを示すフローチャートである。この処理は、制御部41のCPUと、ROM45に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0053】
まず、操作部42からの操作により、計測対象となる医用画像の画像ファイル361が選択され、制御部41の制御に従って、通信部44により、画像サーバ装置30に対して、選択された医用画像の画像ファイル361の取得要求が送信される。そして、制御部41により、通信部44を介して、画像サーバ装置30から医用画像の画像ファイル361が取得される(ステップB1)。そして、制御部41により、取得された医用画像の画像ファイル361に基づいて、表示部43のモニタ画面に医用画像が表示される(ステップB2)。
【0054】
次に、図6(a)に示すように、補助線Lの始点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、補助線Lの始点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、1点目の座標が決定される(ステップB3)。
【0055】
次に、図6(b)に示すように、補助線Lの終点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、補助線Lの終点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、2点目の座標が決定される(ステップB4)。
【0056】
次に、図6(c)に示すように、制御部41により、表示部43のモニタ画面に表示された医用画像上に、1点目の座標(画像座標系)と2点目の座標(画像座標系)とを結ぶ補助線Lが描画される(ステップB5)。そして、制御部41により、描画された補助線Lに基づいて、医用画像上の補助線Lに対応する部分の距離が算出され(ステップB6)、算出された計測結果(距離の値)が表示部43のモニタ画面に表示される(ステップB7)。図6(c)に示す例では、計測結果表示領域51に、補助線Lに対応する部分の距離の値が「17.4mm」と表示されている。計測結果表示領域51の位置は、予め定められていてもよいし、補助線Lの位置に応じて定められてもよい。例えば、画像座標系において、補助線Lの中点から予め定められた方向に予め定められた距離だけ離れた位置に、計測結果表示領域51の中心点が配置されるように計測結果を表示することとしてもよい。
【0057】
次に、制御部41により、補助線Lの中点の画像座標系における座標が取得される(ステップB8)。次に、制御部41により、計測結果表示領域51の中心点の画像座標系における座標が取得される(ステップB9)。
【0058】
次に、制御部41により、補助線Lの中点(画像座標系)と計測結果表示領域51の中心点(画像座標系)とを結ぶ引出し線52が算出され(ステップB10)、図6(c)に示すように、引出し線52のうち、計測結果表示領域51と重ならない部分が描画される(ステップB11)。
【0059】
次に、制御部41により、画像処理条件を保存するか否かが判断される(ステップB12)。例えば、操作部42からの操作により、表示部43のモニタ画面上で保存ボタンが選択された場合には、画像処理条件が保存される。
【0060】
画像処理条件を保存する場合には(ステップB12;YES)、制御部41により、描画された補助線Lの始点及び終点を示す座標(画像座標系)、計測結果(距離の値)、計測結果の表示位置を示す座標(画像座標系)、引出し線52の始点及び終点を示す座標(画像座標系)等の画像処理条件が画像サーバ装置30に送信される(ステップB13)。画像処理条件を保存しない場合には(ステップB12;NO)、そのまま処理が終了する。
以上で、画像計測処理αが終了する。
【0061】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、補助線Lと計測結果表示領域51とを引出し線52で結ぶことにより、補助線Lと計測結果とを対応付けるので、距離の計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【0062】
また、医用画像上に補助線L、計測結果及び引出し線52が描画された状態で紙やフィルムに出力した場合にも、補助線Lと計測結果との対応関係を認識することができる。
【0063】
なお、第1の実施の形態では、図6(c)に示すように、補助線Lの中点と計測結果表示領域51の中心点とを結ぶ引出し線52を描画することとしたが、図7(a)に示すように、補助線Lの始点S0と計測結果表示領域51の中心点とを結ぶ引出し線52を描画することとしてもよいし、図7(b)に示すように、補助線Lの終点E0と計測結果表示領域51の中心点とを結ぶ引出し線52を描画することとしてもよい。
【0064】
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態における医用画像システムは、第1の実施の形態に示した医用画像システム100と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
【0065】
第2の実施の形態では、計測対象がコブ角である場合について説明する。コブ角は、側弯症の診断に用いられる。側弯症とは、脊柱が側方へ曲がる病気である。高度の側弯では、胸郭が著しく変形し、そのため肺の機能が低下する。コブ角が25度未満の場合は3か月毎の経過観察、25〜40度の場合は装具療法が必要で季節休暇毎の観察、50〜60度以上の場合は手術療法等、コブ角が治療の目安となる。
【0066】
コブ角とは、脊椎において側弯を示している部分(湾曲部)の上下端にある終椎(傾斜角の最も大きな椎体)の上位終椎の上面と下位終椎の下面のなす角度をいう。具体的には、図8に示すように、脊椎を人体の正面から撮影した画像(以下、正面脊椎画像という。)をモニタ画面に表示させ、モニタ画面上で湾曲部の上位終椎の軸方向上端に沿って第一補助線L1を引き、下位終椎の軸方向下端に沿って第二補助線L2を引き、第一補助線L1と第二補助線L2とのなす角度θを計測する。
【0067】
画像サーバ装置30の記憶部36には、画像ファイル361として、正面脊椎画像のファイルが保存されている。画像処理条件ファイル362には、更に、正面脊椎画像から算出されたコブ角の値が含まれる。
【0068】
画像計測装置40の操作部42は、表示部43のモニタ画面に表示された正面脊椎画像においてコブ角計測用の補助線を描画する位置を指定する際に用いられる。表示部43は、正面脊椎画像等の医用画像を表示する。
【0069】
制御部41は、正面脊椎画像の画像ファイル361を取得し、表示部43のモニタ画面に正面脊椎画像を表示させる。
【0070】
制御部41は、操作部42のマウスからの操作に基づいて、表示部43のモニタ画面に表示された正面脊椎画像の湾曲部の上位終椎の軸方向上端に沿って第一補助線L1を描画し、下位終椎の軸方向下端に沿って第二補助線L2を描画する(図11(e)参照)。
【0071】
制御部41は、描画された第一補助線L1及び第二補助線L2に基づいて、第一補助線L1と第二補助線L2とのなす角度(コブ角)を算出する。ここで、図9(a)〜(c)を参照して、第一補助線L1及び第二補助線L2が描画された場合の、計測対象角について説明する。
【0072】
図9(a)に示すように、始点S1及び終点E1が指定されて第一補助線L1が描画され、始点S2及び終点E2が指定されて第二補助線L2が描画された場合には、第一補助線L1と第二補助線L2とのなす角度であって、第一補助線L1と第二補助線L2の交点を基準として各補助線の始点S1,S2側の角度θ1が計測対象角となる。図9(a)は、計測対象角が鋭角の場合の例である。
【0073】
図9(b)に示すように、始点S3及び終点E3が指定されて第一補助線L1が描画され、始点S4及び終点E4が指定されて第二補助線L2が描画された場合も同様に、第一補助線L1と第二補助線L2とのなす角度であって、第一補助線L1と第二補助線L2の交点を基準として各補助線の始点S3,S4側の角度θ2が計測対象角となる。図9(b)は、計測対象角が鈍角の場合の例である。
【0074】
図9(c)は、第一補助線L1と第二補助線L2とが交差していない場合の例である。図9(c)に示すように、始点S5及び終点E5が指定されて第一補助線L1が描画され、始点S6及び終点E6が指定されて第二補助線L2が描画された場合には、第一補助線L1を終点E5側に延長し、第二補助線L2を終点E6側に延長して、各延長線のなす角度θ3が計測対象角となる。
【0075】
図9(a)〜(c)のいずれの場合においても、描画された第一補助線L1又は第二補助線L2を平行移動させて第一補助線L1の終点位置と第二補助線L2の終点位置を一致させた後に、第一補助線L1の始点、第一補助線L1の終点(第二補助線L2の終点と一致)、第二補助線L2の始点の3点の位置座標に基づいて、三角関数により計測対象角を算出すればよい。
【0076】
制御部41は、算出された計測結果(コブ角の値)を表示部43のモニタ画面に表示させる。
【0077】
制御部41は、第一補助線L1及び第二補助線L2と、計測結果表示領域61とを結ぶ引出し線63を表示部43のモニタ画面に描画する(図11(e)参照)。また、制御部41は、計測対象角を明示するために、角度の存在を示す角度表示線62,64を描画する(図11(e)、図12(a)、図12(b)参照)。
【0078】
次に、動作を説明する。
図10は、画像計測装置40において実行される画像計測処理βを示すフローチャートである。この処理は、制御部41のCPUと、ROM45に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0079】
まず、操作部42からの操作により、計測対象となる正面脊椎画像の画像ファイル361が選択され、制御部41の制御に従って、通信部44により、画像サーバ装置30に対して、選択された正面脊椎画像の画像ファイル361の取得要求が送信される。そして、制御部41により、通信部44を介して、画像サーバ装置30から正面脊椎画像の画像ファイル361が取得される(ステップC1)。そして、制御部41により、取得された正面脊椎画像の画像ファイル361に基づいて、表示部43のモニタ画面に正面脊椎画像が表示される(ステップC2)。
【0080】
次に、図11(a)に示すように、第一補助線L1の始点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、第一補助線L1の始点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、1点目の座標が決定される(ステップC3)。なお、図11(a)には正面脊椎画像を破線で示したが、以下の図では省略する。
【0081】
次に、図11(b)に示すように、第一補助線L1の終点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、第一補助線L1の終点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、2点目の座標が決定される(ステップC4)。
【0082】
そして、制御部41により、表示部43のモニタ画面に表示された正面脊椎画像上に、1点目の座標(画像座標系)と2点目の座標(画像座標系)とを結ぶ第一補助線L1が描画される(ステップC5)。
【0083】
次に、図11(c)に示すように、第二補助線L2の始点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、第二補助線L2の始点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、3点目の座標が決定される(ステップC6)。
【0084】
次に、図11(d)に示すように、第二補助線L2の終点となる位置にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、第二補助線L2の終点位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、4点目の座標が決定される(ステップC7)。
【0085】
そして、制御部41により、表示部43のモニタ画面に表示された正面脊椎画像上に、3点目の座標(画像座標系)と4点目の座標(画像座標系)とを結ぶ第二補助線L2が描画される(ステップC8)。
【0086】
次に、制御部41により、描画された第一補助線L1及び第二補助線L2に基づいて、第一補助線L1と第二補助線L2とのなす角度がコブ角として算出される(ステップC9)。具体的には、図9(a)〜(c)を参照して説明したように、制御部41により、各補助線の始点位置及び終点位置に基づいて、計測対象角が決定され、計測対象角が算出される。
【0087】
次に、制御部41により、算出された計測結果(コブ角の値)が表示部43のモニタ画面に表示される(ステップC10)。図11(e)に示す例では、計測結果表示領域61にコブ角の値が「32.3°」と表示されている。計測結果表示領域61の位置は、予め定められていてもよいし、第一補助線L1及び第二補助線L2の位置に応じて定められてもよい。例えば、画像座標系において、第一補助線L1及び第二補助線L2を描画するために指定された1点目〜4点目の座標のうち、x座標の最小値と最大値、y座標の最小値と最大値を算出し、各点により形成される矩形領域の中心位置に、計測結果表示領域61の中心点が配置されるように計測結果を表示することとしてもよい。
【0088】
次に、制御部41により、第一補助線L1と第二補助線L2とが交差しているか否かが判断される(ステップC11)。ここで、「交差」には、一方の補助線の端点が他方の補助線上にある場合も含むものとする。
【0089】
第一補助線L1と第二補助線L2とが交差している場合には(ステップC11;YES)、制御部41により、第一補助線L1と第二補助線L2の交点の画像座標系における座標が取得される(ステップC12)。そして、図11(e)に示すように、制御部41により、交点から計測対象角側に弧状の角度表示線62が描画される(ステップC13)。図11(e)は、計測対象角が鋭角の場合の例であるが、計測対象角が鈍角の場合の例については、図12(a)に示す。
【0090】
一方、第一補助線L1と第二補助線L2とが交差していない場合には(ステップC11;NO)、図12(b)に示すように、制御部41により、第一補助線L1の終点(画像座標系)と第二補助線L2の終点(画像座標系)とを結ぶ直線状の角度表示線64が描画される(ステップC14)。
【0091】
ステップC13又はステップC14の後、制御部41により、計測結果表示領域61の中心点の画像座標系における座標が取得される(ステップC15)。
【0092】
次に、制御部41により、弧状の角度表示線62又は直線状の角度表示線64(画像座標系)と、計測結果表示領域61の中心点(画像座標系)とを結ぶ引出し線63が算出され(ステップC16)、引出し線63のうち、計測結果表示領域61と重ならない部分が描画される(ステップC17)。
【0093】
次に、制御部41により、画像処理条件を保存するか否かが判断される(ステップC18)。例えば、操作部42からの操作により、表示部43のモニタ画面上で保存ボタンが選択された場合には、画像処理条件が保存される。
【0094】
画像処理条件を保存する場合には(ステップC18;YES)、制御部41により、描画された第一補助線L1及び第二補助線L2の始点及び終点を示す座標(画像座標系)、計測結果(コブ角の値)、計測結果の表示位置を示す座標(画像座標系)、引出し線63の始点及び終点を示す座標(画像座標系)等の画像処理条件が画像サーバ装置30に送信される(ステップC19)。画像処理条件を保存しない場合には(ステップC18;NO)、そのまま処理が終了する。
以上で、画像計測処理βが終了する。
【0095】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、角度表示線62,64と計測結果表示領域61とを引出し線63で結ぶことにより、第一補助線L1及び第二補助線L2のなす角度と計測結果とを対応付けるので、角度の計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【0096】
また、医用画像上に第一補助線L1、第二補助線L2、角度表示線62,64、計測結果及び引出し線63が描画された状態で紙やフィルムに出力した場合にも、第一補助線L1及び第二補助線L2と計測結果との対応関係を認識することができる。
【0097】
図13(a)及び(b)を参照して、計測結果として、補助線L11と補助線L12とのなす角度、及び、補助線L21と補助線L22とのなす角度が表示される場合を説明する。図13(a)に示すように、計測結果表示領域71に補助線L11と補助線L12とのなす角度が表示されるとともに、弧状の角度表示線72及び引出し線73が描画される。また、計測結果表示領域74に補助線L21と補助線L22とのなす角度が表示されるとともに、弧状の角度表示線75及び引出し線76が描画される。
【0098】
この状態で、図13(b)に示すように、補助線L11及び補助線L12からなる補助線対と、補助線L21及び補助線L22からなる補助線対との位置を入れ替えた場合、補助線L11及び補助線L12からなる補助線対と計測結果表示領域71とは引出し線73により対応付けられており、補助線L21及び補助線L22からなる補助線対と計測結果表示領域74とは引出し線76により対応付けられているため、対応関係を一目で認識することができる。
【0099】
[第3の実施の形態]
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態における医用画像システムは、第1の実施の形態に示した医用画像システム100と同様の構成によってなるため、同一の構成部分については同一の符号を付し、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
【0100】
第3の実施の形態では、脊椎の圧迫骨折を診断する場合について説明する。脊椎の圧迫骨折を診断する際には、図14に示すように、脊椎を人体の側面から撮影した画像(以下、側面脊椎画像という。)をモニタ画面に表示させ、計測対象となる椎体の人体の前面側に対応する椎体前部(Anterior)の軸方向の上下端を結ぶ補助線(以下、前部補助線という。)La、人体の背面側に対応する椎体後部(Posterior)の軸方向の上下端を結ぶ補助線(以下、後部補助線という。)Lp、椎体前部と椎体後部の中間に位置する椎体中部(Center)の軸方向の上下端を結ぶ補助線(以下、中部補助線という。)Lcを引き、前部補助線Laの長さA、後部補助線Lpの長さP、中部補助線Lcの長さCをそれぞれ測定する。そして、C/A、C/P、A/Pを算出し、C/A、C/Pのいずれかが0.8未満の場合、又は、A/Pが0.75未満の場合に圧迫骨折と判定する。
【0101】
画像サーバ装置30の記憶部36には、画像ファイル361として、側面脊椎画像のファイルが保存されている。画像処理条件ファイル362には、更に、図15に示すように、計測対象椎体の人体の前面側に対応する椎体前部の軸方向の長さをA、人体の背面側に対応する椎体後部の軸方向の長さをP、椎体前部と椎体後部の中間に位置する椎体中部の軸方向の長さをCとして、C/A、C/P及びA/Pを算出した計測結果も含まれる。
【0102】
画像計測装置40の操作部42は、表示部43のモニタ画面に表示された側面脊椎画像においてC/A、C/P及びA/Pの計測用の補助線を描画する位置を指定する際に用いられる。表示部43は、側面脊椎画像等の医用画像を表示する。
【0103】
制御部41は、側面脊椎画像の画像ファイル361を取得し、表示部43のモニタ画面に側面脊椎画像を表示させる。
【0104】
制御部41は、操作部42のマウスからの操作に基づいて、表示部43のモニタ画面に表示された側面脊椎画像上に、前部補助線La、中部補助線Lc、後部補助線Lpを順に描画する(図18参照)。
【0105】
制御部41は、描画された各補助線の長さに基づいて、C/A、C/P及びA/Pを算出する。具体的には、制御部41は、
C/A=(中部補助線Lcの長さ)/(前部補助線Laの長さ)
C/P=(中部補助線Lcの長さ)/(後部補助線Lpの長さ)
A/P=(前部補助線Laの長さ)/(後部補助線Lpの長さ)
により、各値を算出する。
【0106】
制御部41は、算出された計測結果(C/A、C/P及びA/Pの値)を表示部43のモニタ画面に表示させる。
【0107】
制御部41は、前部補助線La、中部補助線Lc及び後部補助線Lpの補助線描画領域82と、計測結果表示領域81とを結ぶ引出し線83を表示部43のモニタ画面に描画する(図18参照)。
【0108】
次に、動作を説明する。
図16は、画像計測装置40において実行される画像計測処理γを示すフローチャートである。この処理は、制御部41のCPUと、ROM45に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
【0109】
まず、操作部42からの操作により、計測対象となる側面脊椎画像の画像ファイル361が選択され、制御部41の制御に従って、通信部44により、画像サーバ装置30に対して、選択された側面脊椎画像の画像ファイル361の取得要求が送信される。そして、制御部41により、通信部44を介して、画像サーバ装置30から側面脊椎画像の画像ファイル361が取得される(ステップD1)。そして、制御部41により、取得された側面脊椎画像の画像ファイル361に基づいて、表示部43のモニタ画面に側面脊椎画像が表示される(ステップD2)。
【0110】
次に、図17(a)に示すように、計測対象椎体の椎体前部の軸方向上端にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、椎体前部の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、1点目の座標が決定される(ステップD3)。なお、図17(a)には側面脊椎画像を破線で示したが、以下の図では省略する。
【0111】
次に、図17(b)に示すように、椎体前部の軸方向下端にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、椎体前部の下端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、2点目の座標が決定される(ステップD4)。
【0112】
そして、制御部41により、表示部43のモニタ画面に表示された側面脊椎画像上に、1点目の座標(画像座標系)と2点目の座標(画像座標系)とを結ぶ前部補助線Laが描画される(ステップD5)。
【0113】
次に、図17(c)に示すように、計測対象椎体の椎体中部の軸方向上端にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、椎体中部の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、3点目の座標が決定される(ステップD6)。
【0114】
次に、図17(d)に示すように、椎体中部の軸方向下端にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、椎体中部の下端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、4点目の座標が決定される(ステップD7)。
【0115】
そして、制御部41により、表示部43のモニタ画面に表示された側面脊椎画像上に、3点目の座標(画像座標系)と4点目の座標(画像座標系)とを結ぶ中部補助線Lcが描画される(ステップD8)。
【0116】
次に、図17(e)に示すように、計測対象椎体の椎体後部の軸方向上端にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、椎体後部の上端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、5点目の座標が決定される(ステップD9)。
【0117】
次に、図17(f)に示すように、椎体後部の軸方向下端にマウスカーソルMCが置かれた状態でユーザにより操作部42のマウスボタンが押下され、椎体後部の下端位置が指定されると、制御部41により、マウスボタンが押下された位置に対応する画像座標系における座標が取得され、6点目の座標が決定される(ステップD10)。
【0118】
そして、制御部41により、表示部43のモニタ画面に表示された側面脊椎画像上に、5点目の座標(画像座標系)と6点目の座標(画像座標系)とを結ぶ後部補助線Lpが描画される(ステップD11)。
【0119】
次に、制御部41により、描画された前部補助線La、中部補助線Lc、後部補助線Lpの長さに基づいて、C/A、C/P及びA/Pが算出される(ステップD12)。
【0120】
次に、制御部41により、表示部43のモニタ画面に計測結果(C/A、C/P及びA/Pの値)が表示される(ステップD13)。図18に示す例では、計測結果表示領域81に、C/A、C/P及びA/Pの値が「C/A 0.93、C/P 0.88、A/P 0.95」と表示されている。計測結果表示領域81の位置は、予め定められていてもよいし、前部補助線La、中部補助線Lc及び後部補助線Lpの位置に応じて定められてもよい。例えば、画像座標系において、前部補助線La、中部補助線Lc及び後部補助線Lpを描画するために指定された1点目〜6点目の座標のうち、x座標の最小値と最大値、y座標の最小値と最大値を算出し、各点により形成される矩形領域を補助線描画領域82とし、補助線描画領域82の中心点から予め定められた方向に予め定められた距離だけ離れた位置に、計測結果表示領域81の中心点が配置されるように計測結果を表示することとしてもよい。
【0121】
次に、制御部41により、前部補助線La、中部補助線Lc及び後部補助線Lpの補助線描画領域82の中心点の画像座標系における座標が取得される(ステップD14)。次に、制御部41により、計測結果表示領域81の中心点の画像座標系における座標が取得される(ステップD15)。
【0122】
次に、制御部41により、補助線描画領域82の中心点(画像座標系)と計測結果表示領域81の中心点(画像座標系)とを結ぶ引出し線83が算出され(ステップD16)、引出し線83のうち、補助線描画領域82及び計測結果表示領域81と重ならない部分が描画される(ステップD17)。
【0123】
次に、制御部41により、画像処理条件を保存するか否かが判断される(ステップD18)。例えば、操作部42からの操作により、表示部43のモニタ画面上で保存ボタンが選択された場合には、画像処理条件が保存される。
【0124】
画像処理条件を保存する場合には(ステップD18;YES)、制御部41により、描画された各補助線の始点及び終点を示す座標(画像座標系)、計測結果(C/A、C/P及びA/Pの値)、計測結果の表示位置を示す座標(画像座標系)、引出し線83の始点及び終点を示す座標(画像座標系)等の画像処理条件が画像サーバ装置30に送信される(ステップD19)。画像処理条件を保存しない場合には(ステップD18;NO)、そのまま処理が終了する。
以上で、画像計測処理γが終了する。
【0125】
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、補助線描画領域82と計測結果表示領域81とを引出し線83で結ぶことにより、補助線描画領域82内の各補助線と計測結果とを対応付けるので、C/A、C/P及びA/Pの計測における操作性を向上させるとともに、誤診を防止することができる。
【0126】
また、医用画像上に前部補助線La、中部補助線Lc、後部補助線Lp、計測結果及び引出し線83が描画された状態で紙やフィルムに出力した場合にも、前部補助線La、中部補助線Lc、後部補助線Lpと計測結果との対応関係を認識することができる。
【0127】
なお、第3の実施の形態では、図18に示すように、補助線描画領域82の中心点と計測結果表示領域81の中心点とを結ぶ引出し線83を描画することとしたが、図19に示すように、中部補助線Lcの中点と計測結果表示領域81の中心点とを結ぶ引出し線83を描画することとしてもよい。
【0128】
なお、上記各実施の形態における記述は、本発明に係る医用画像システムの一例であり、これに限定されるものではない。システムを構成する各装置の細部構成及び細部動作に関しても適宜変更可能である。
【0129】
例えば、上記各実施の形態では、医用画像上の距離を算出する場合、正面脊椎画像からコブ角を算出する場合、側面脊椎画像からC/A、C/P及びA/Pを算出する場合について説明したが、計測対象とする医用画像や計測対象値については、あらゆるものに適用可能である。
【0130】
[骨頭下降率]
上腕骨頭及び関節窩を含む肩画像から骨頭下降率を算出する場合には、関節窩の上端を通る水平な補助線、関節窩の下端を通る水平な補助線、上腕骨頭の下端を通る水平な補助線を描画し、関節窩の上端を通る補助線と関節窩の下端を通る補助線との距離に対する関節窩の下端を通る補助線と上腕骨頭の下端を通る補助線との距離の割合(%)を算出するが、各補助線の描画領域と計測結果表示領域とを結ぶ引出し線を描画することとしてもよい。
【0131】
[シャープ角]
左右の股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像からシャープ角を算出する場合には、左右の涙痕下端を通る基準補助線、右涙痕下端と右臼蓋外側縁とを通る右斜め補助線、左涙痕下端と左臼蓋外側縁とを通る左斜め補助線を描画し、基準補助線と右斜め補助線とのなす角度を右シャープ角として算出し、基準補助線と左斜め補助線とのなす角度を左シャープ角として算出するが、右シャープ角及び左シャープ角に対応する角部分に角度表示線を表示し、右シャープ角及び左シャープ角のそれぞれについて、角度表示線と計測結果表示領域とを結ぶ引出し線を描画することとしてもよい。
【0132】
[CE角]
左右の股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像からCE角を算出する場合には、左右の涙痕下端を通る基準補助線、右大腿骨頭の中心を通り基準補助線に垂直な右垂直補助線、右大腿骨頭の中心と右臼蓋外側縁とを通る右斜め補助線、左大腿骨頭の中心を通り基準補助線に垂直な左垂直補助線、左大腿骨頭の中心と左臼蓋外側縁とを通る左斜め補助線を描画し、右垂直補助線と右斜め補助線とのなす角度を右CE角として算出し、左垂直補助線と左斜め補助線とのなす角度を左CE角として算出するが、右CE角及び左CE角に対応する角部分に角度表示線を表示し、右CE角及び左CE角のそれぞれについて、角度表示線と計測結果表示領域とを結ぶ引出し線を描画することとしてもよい。
【0133】
[AHI]
左右の股関節部を人体の前面側から撮影した股関節画像からAHIを算出する場合には、左右の涙痕下端を通る基準補助線V1、右大腿骨頭外側端を通り基準補助線V1に垂直な垂直補助線V2、右臼蓋縁外側端を通り基準補助線V1に垂直な垂直補助線V3、右大腿骨頭内側端を通り基準補助線V1に垂直な垂直補助線V4、左大腿骨頭外側端を通り基準補助線V1に垂直な垂直補助線V5、左臼蓋縁外側端を通り基準補助線V1に垂直な垂直補助線V6、左大腿骨頭内側端を通り基準補助線V1に垂直な垂直補助線V7を描画し、垂直補助線V2と垂直補助線V4との距離に対する垂直補助線V3と垂直補助線V4との距離の割合(%)を右AHIとして算出し、垂直補助線V5と垂直補助線V7との距離に対する垂直補助線V6と垂直補助線V7との距離の割合(%)を左AHIとして算出するが、各補助線の描画領域と計測結果表示領域とを結ぶ引出し線を描画することとしてもよい。
【0134】
[横倉法]
足部を側面側から撮影した足立位側面画像において横倉法による計測を行う場合には、内側種子骨の下縁位置と踵骨隆起端位置とを結ぶ基準補助線V11を描画し、距骨と舟状骨の関節の中点位置、舟状骨と楔状骨の関節の中点位置、楔状骨と中足骨の関節の中点位置、踵立方関節の前下端位置、立方骨の下縁位置、第五中足骨の下縁位置のそれぞれを一端とし、基準補助線V11上の点を他端とする、基準補助線V11に垂直な垂直補助線V12,V13,V14,V15,V16,V17を描画し、垂直補助線V12〜V17の長さ、及び、基準補助線V11の長さに対する各垂直補助線V12〜V17の長さの割合(%)をそれぞれ算出するが、各補助線の描画領域と計測結果表示領域とを結ぶ引出し線を描画することとしてもよい。
【0135】
以上の説明では、各処理を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な媒体としてROMを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、CD−ROM等の可搬型記録媒体を適用することも可能である。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0136】
【図1】医用画像システムのシステム構成図である。
【図2】画像サーバ装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】画像計測装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】画像サーバ装置において実行される画像提供処理を示すフローチャートである。
【図5】画像計測装置において実行される画像計測処理αを示すフローチャートである。
【図6】(a)は、補助線の始点を指定する際の画面例である。(b)は、補助線の終点を指定する際の画面例である。(c)は、引出し線が描画された状態の画面例である。
【図7】(a)は、補助線の始点と計測結果表示領域の中心点とを結ぶ引出し線が描画された状態の画面例である。(b)は、補助線の終点と計測結果表示領域の中心点とを結ぶ引出し線が描画された状態の画面例である。
【図8】コブ角を説明するための図である。
【図9】計測対象角の決定方法を説明するための図である。
【図10】画像計測装置において実行される画像計測処理βを示すフローチャートである。
【図11】(a)は、第一補助線の始点を指定する際の画面例である。(b)は、第一補助線の終点を指定する際の画面例である。(c)は、第二補助線の始点を指定する際の画面例である。(d)は、第二補助線の終点を指定する際の画面例である。(e)は、角度表示線及び引出し線が描画された状態の画面例である。
【図12】(a)は、計測対象角が鈍角の場合の角度表示線及び引出し線が描画された状態の画面例である。(b)は、第一補助線と第二補助線とが交差していない場合の角度表示線及び引出し線が描画された状態の画面例である。
【図13】(a)は、計測結果が複数表示される場合の例である。(b)は、2組の補助線対の位置を入れ替えた場合の例である。
【図14】脊椎を人体の側面から撮影した画像の例である。
【図15】計測対象椎体の椎体前部の軸方向の長さ、椎体後部の軸方向の長さ、椎体中部の軸方向の長さを示す図である。
【図16】画像計測装置において実行される画像計測処理γを示すフローチャートである。
【図17】(a)は、椎体前部の軸方向上端を指定する際の画面例である。(b)は、椎体前部の軸方向下端を指定する際の画面例である。(c)は、椎体中部の軸方向上端を指定する際の画面例である。(d)は、椎体中部の軸方向下端を指定する際の画面例である。(e)は、椎体後部の軸方向上端を指定する際の画面例である。(f)は、椎体後部の軸方向下端を指定する際の画面例である。
【図18】補助線描画領域の中心点と計測結果表示領域の中心点とを結ぶ引出し線が描画された状態の画面例である。
【図19】中部補助線の中点と計測結果表示領域の中心点とを結ぶ引出し線が描画された状態の画面例である。
【図20】従来における問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
【0137】
10 RIS
20 モダリティ
30 画像サーバ装置
31 制御部
32 操作部
33 表示部
34 通信部
35 ROM
36 記憶部
361 画像ファイル
362 画像処理条件ファイル
363 DB
364 画像テーブル
365 画像処理条件テーブル
37 バス
40 画像計測装置
41 制御部
42 操作部
43 表示部
44 通信部
45 ROM
46 記憶部
47 バス
51 計測結果表示領域
52 引出し線
61 計測結果表示領域
62 角度表示線
63 引出し線
64 角度表示線
71 計測結果表示領域
72 角度表示線
73 引出し線
74 計測結果表示領域
75 角度表示線
76 引出し線
81 計測結果表示領域
82 補助線描画領域
83 引出し線
100 医用画像システム
N ネットワーク
MC マウスカーソル
L 補助線
L1 第一補助線
L2 第二補助線
La 前部補助線
Lc 中部補助線
Lp 後部補助線
【出願人】 【識別番号】303000420
【氏名又は名称】コニカミノルタエムジー株式会社
【出願日】 平成20年3月26日(2008.3.26)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司
【公開番号】 特開2009−232982(P2009−232982A)
【公開日】 平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願番号】 特願2008−80890(P2008−80890)