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【発明の名称】 機器の蓋装置
【発明者】 【氏名】藤原 徹
【氏名】安部 孝行
【氏名】村上 公一
【課題】安価に製造でき、かつ蓋板の着脱も容易にできる蓋装置を提供する。

【解決手段】冷蔵庫本体10の上面の奥側領域には上面開口の隆起部28が設けられ、その上面開口部30の上方を覆うようにして、前面に傾斜した出入口48が形成された箱形をなすキャビネット40が設けられ、その出入口48を開閉する左右2枚の蓋板70が備えられる。蓋板70の後縁には、鈎状をなす被係止部73が設けられる一方、キャビネット40の天面壁41Cの前縁部の上面に、鈎状をなす係止部56を有する係止部材55が設けられ、蓋板70の被係止部73がキャビネット40側の係止部56に対して回動可能に係止される。被係止部73及び係止部56には、低摩擦係数を示す材質になるスライダ60が被着される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器本体の上部位置には、前面に出入口が形成された箱形部が設けられ、この箱形部の前記出入口を開閉可能な蓋板が備えられたものにおいて、前記蓋板の後縁には、この蓋板が水平姿勢を取った場合に下向きに突出する被係止部が設けられる一方、前記箱形部の天面の前縁には上向きに突出した係止部が設けられ、前記蓋板の前記被係止部が前記箱形部の前記係止部に回動可能に係止される構成となっていることを特徴とする機器の蓋装置。
【請求項2】
前記機器本体の上面には開口部が形成されてこの開口部の上方を覆うようにして前記箱形部が設けられ、この箱形部の前記出入口が、上縁よりも下縁の方が手前側に突き出した斜め姿勢に形成されていることを特徴とする請求項1記載の機器の蓋装置。
【請求項3】
前記蓋板の後縁に設けられた被係止部の突出端には前方に屈曲された屈曲部が形成されているとともに、前記箱形部の天面の前縁に設けられた係止部の突出端には後方に屈曲された屈曲部が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の機器の蓋装置。
【請求項4】
前記蓋板の前記被係止部と前記箱形部の前記係止部には、低摩擦係数を示す材質になるスライダが被着されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の機器の蓋装置。
【請求項5】
前記蓋板の前縁には、この蓋板が水平姿勢を取った場合において上向き続いて後向きに二度曲げされてなる把手が形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の機器の蓋装置。
【請求項6】
前記箱形部の天面の後縁には、前記蓋板の後縁の前記被係止部を当てるストッパが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の機器の蓋装置。
【請求項7】
前記箱形部の天面の左右の側縁には、前記蓋板の左右の側縁を沿わせるガイドが設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の機器の蓋装置。
【請求項8】
前記機器が、断熱箱体からなる貯蔵庫本体の内部が冷却される冷却貯蔵庫であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の機器の蓋装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却貯蔵庫等の機器の蓋装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば冷凍ショーケースは、断熱箱体製で内部を冷凍室としたケース本体の上部位置に、前面に斜め姿勢の出入口が形成された箱形部が設けられ、その出入口に、透明な蓋が開閉可能に装着された構造である。
そして従来、蓋を開閉する装置としては、スライド形式のもの(例えば特許文献1)と、回転形式のもの(例えば特許文献2)とが知られている。前者のスライド形式のものは、箱形部の天井部にレールを設けるとともに、蓋やレールにローラを設け、蓋が斜め姿勢を取って出入口を閉鎖する一方、水平姿勢を取りつつレール側にスライドされることで出入口を開放するものである。また、後者の回転形式のものは、箱形部の天井面の前縁に、蓋の上縁を跳ね上げ式の回転自由に軸支した構造である。
【特許文献1】実開昭61−6183号公報
【特許文献2】特公平4−57329号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら上記従来のものはいずれも、部品点数が多く、構造や製造工程も複雑であって、製造コストが高く付く不具合があり、また、蓋自身を簡単に取り外せないために掃除をする場合に不便であって、新たな装置の出現が切望されていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、その目的は、安価に製造でき、かつ蓋板の着脱も容易にできる蓋装置を提供するところにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の機器の蓋装置は、機器本体の上部位置には、前面に出入口が形成された箱形部が設けられ、この箱形部の前記出入口を開閉可能な蓋板が備えられたものにおいて、前記蓋板の後縁には、この蓋板が水平姿勢を取った場合に下向きに突出する被係止部が設けられる一方、前記箱形部の天面の前縁には上向きに突出した係止部が設けられ、前記蓋板の前記被係止部が前記箱形部の前記係止部に回動可能に係止される構成となっているところに特徴を有する。
【0005】
上記構成によれば、蓋板が箱形部の天面に載せられることで出入口が開放され、この状態から蓋板を天面に沿って手前にスライドさせると、蓋板の後縁の下向きの被係止部が、天面の前縁の上向きの係止部に係止することでスライドが停止され、それとともに蓋板は、同係止部分を回動中心として下方に回動することで出入口が閉鎖される。出入口を再度開く場合は、蓋板の前縁を持ち上げて略水平姿勢としたのち、箱形部の天面に沿うように後方にスライドさせればよい。
蓋板の後縁に被係止部を、箱形部の天面の前縁に係止部を設けただけの簡単な構造であるから、安価に対応でき、また蓋板を閉鎖状態から水平姿勢に向けて持ち上げれば引き続いて簡単に取り外すことが可能であって、蓋板を単体で掃除する場合に便利となる。
【0006】
また、以下のような構成としてもよい。
(1)前記機器本体の上面には開口部が形成されてこの開口部の上方を覆うようにして前記箱形部が設けられ、この箱形部の前記出入口が、上縁よりも下縁の方が手前側に突き出した斜め姿勢に形成されている。機器本体の上面の開口部付近に配された品物を、箱形部の前面の出入口を通して取り出す構造の機器について、適用することができる。
【0007】
(2)前記蓋板の後縁に設けられた被係止部の突出端には前方に屈曲された屈曲部が形成されているとともに、前記箱形部の天面の前縁に設けられた係止部の突出端には後方に屈曲された屈曲部が形成されている。被係止部と係止部とが鈎状をなして互いにかみ合う構造となるから、蓋板が前方に飛び出ようとするのをより確実に規制でき、また蓋板が閉じられた場合の係止部分での外れが防止できる。
【0008】
(3)前記蓋板の前記被係止部と前記箱形部の前記係止部には、低摩擦係数を示す材質になるスライダが被着されている。蓋板が箱形部の天面に沿って押し引きされる場合に、蓋板の被係止部が箱形部の天面上を、また箱形部の係止部が蓋板の裏面上を摺接されるが、被係止部と係止部には低摩擦係数を示す材質になるスライダが被着されていることで摩擦抵抗が低減され、蓋板の押し引き操作すなわち出入口の開閉操作を小さな力で行うことができる。
【0009】
(4)前記蓋板の前縁には、この蓋板が水平姿勢を取った場合において上向き続いて後向きに二度曲げされてなる把手が形成されている。蓋板は、把手に手を掛けて開閉操作される。
(5)前記箱形部の天面の後縁には、前記蓋板の後縁の前記被係止部を当てるストッパが設けられている。蓋板の後方への飛び出しが防止される。
【0010】
(6)前記箱形部の天面の左右の側縁には、前記蓋板の左右の側縁を沿わせるガイドが設けられている。蓋板の押し引き操作をよりスムーズに行うことができる。
(7)前記機器が、断熱箱体からなる貯蔵庫本体の内部が冷却される冷却貯蔵庫である。冷却貯蔵庫に適用することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、蓋板に被係止部を、箱形部の天面に係止部を設けただけの簡単な構造であるから安価に対応でき、また蓋板の着脱も容易にできることから蓋板を単体で掃除する場合等に便利となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
<実施形態>
以下、本発明の一実施形態を図1ないし図11に基づいて説明する。この実施形態では、例えばピザのトッピング作業に用いるべくトッピング材料の保冷部と調製台とを備えた冷蔵庫を例示している。
図1及び図2において、符号10は冷蔵庫本体であって、前面が開口された横長の断熱箱体により形成され、内部が冷蔵室11となっており、下面の四隅に設けられたキャスタ12により移動可能に支持されている。冷蔵室11の前面開口部13には、一対の断熱扉14が観音開き式に装着されている。
冷蔵庫本体10の正面から見た左側には機械室15が設けられており、この機械室15内の上部位置には、蒸発器室17が本体10内と連通して膨出形成され、その中に蒸発器18と庫内ファン19とが収納されている。一方、機械室15内の下部側には、圧縮機21、凝縮器22等を有する冷凍ユニット20が収納され、蒸発器18と冷媒配管により接続されている。
【0013】
そして、冷凍ユニット20(圧縮機21)並びに庫内ファン19が駆動されると、冷蔵室11の左側面の下部側に設けられた吸込口24から庫内空気が吸引されて、蒸発器18を通過する間に熱交換されて冷気が生成され、この冷気が同側面の上部位置の吹出口25から吹き出されて冷蔵室11内に強制対流される。一方、冷蔵室11内に設けられた温度センサ(図示せず)により冷蔵室11の温度が検知され、この検知温度に基づいて圧縮機21と庫内ファン19の運転がオンオフ制御されることで、冷蔵室11内が所定の冷蔵温度に冷却保持されるようになっている。
【0014】
冷蔵庫本体10と機械室15との天面にわたって断熱性の天面板27が張られている。天面板27における奥側の半分強の領域には、一段高くなった隆起部28が全幅にわたって形成されており、同天面板27の手前側の一段下がった領域が、ピザのトッピング作業を行うための調製台29となっている。
上記した隆起部28は上面に開口して形成され、かつこの上面開口部30は、手前側に向けて下り勾配となった傾斜状に形成されている。この隆起部28の上面開口部30には、ホテルパン等からなる複数のトレイTが、同上面開口部30を塞ぐようにして並んで嵌められるようになっている。
一方、上記した隆起部28における冷蔵庫本体10と対応する領域では、底面に連通開口31が形成され、冷蔵室11内の奥側の天井部と連通している。したがって、冷蔵室11に供給された冷気の一部が隆起部28内に流入して、トレイTの底面と接触するようになっている。
【0015】
隆起部28の上面開口部30の上面には、キャビネット40(本発明の箱形部に相当)が設けられている。このキャビネット40は、ステンレス鋼板等の金属板を組み付けて形成されており、大まかには、図3にも示すように、隆起部28の上面開口部30を全幅にわたって覆うことが可能な横長形状で、かつ下面と前面とが開口された箱形に形成されている。
より詳細には、キャビネット40の左右の側壁41Aと背壁41Bとは、それぞれ内板42と外板43とを所定間隔を開けて配した二重壁構造とされて簡易断熱が施されている。一方、天面壁41Cは一枚の板で形成されており、同天面壁41Cの前縁部の裏面には、チャンネル材からなる補強材44が装着されている。また、天面壁41Cの前縁には、斜め下方に折り曲げられた折曲部45(図6参照)が形成され、上記した左右の側壁41Aの前面における上端部と面一に接続されている。なお、折曲部45の先端部は裏側に折り重ねられて補強されている。
【0016】
キャビネット40は、天面壁41Cが水平姿勢を採った場合に、その底面46が、上記した隆起部28の上面と整合するように手前側に向けて下り勾配となった傾斜面となる形状に形成されている。
したがってキャビネット40は、その底面46における左右の側縁と奥縁とが、隆起部28の上面開口部30における左右両側と奥側の口縁部とに当てられて取り付けられ、このとき天面壁41Cが水平姿勢を採る。また、キャビネット40の天面壁41Cの前縁の折曲部45、左右の側壁41Aの前面、及び隆起部28における手前側の背の低い壁28Aの上縁との間に、キャビネット40内を手前側に開口する出入口48が形成されている。この出入口48は、横長の長方形をなすとともに、上縁よりも下縁の方が手前側に突き出した斜め姿勢に形成されている。
【0017】
キャビネット40の天面壁41Cの左右両端部、詳細には、左右の側壁41Aを構成する外板43の上縁位置から、側板50が所定寸法立ち上がり形成されている。一方、キャビネット40の天面壁41Cの奥縁部、詳細には、背壁41Bを構成する内板42の上縁位置から、ストッパ板51が同寸法立ち上がり形成されている。さらに、左右の側板50の中間位置には、同寸法立ち上がった仕切板52が、前縁からストッパ板51にわたって形成されている。したがって、キャビネット40の天面壁41Cの上には、仕切板52を挟んだ左右両側に、後記する蓋板70の収納領域53が形成されている。
【0018】
上記したキャビネット40の出入口48には、同出入口48を開閉する2枚の蓋板70が配設されている。この蓋板70は、同じくステンレス鋼板等の金属板製であって、同一形状に形成されている。
各蓋板70は基本的には、キャビネット40の間口寸法の半分、より詳細には仕切板52と側板50の間にほぼ緊密に挿通可能な横幅と、出入口48の上下の口縁間よりも少し大きい縦幅を持った長方形に形成されている。なお、蓋板70の縦幅はまた、天面壁41Cの前縁からストッパ板51までの奥行よりも少し長い寸法となっている。蓋板70の手前側の端縁には、当該蓋板70が水平姿勢を取った場合において、上方さらに後方に二度直角曲げされることで、把手71が形成されている。
【0019】
各蓋板70は、詳しくは後記するように、後縁側を天面壁41Cの前縁部に係止し、自身が斜め姿勢を取って出入口48の周縁部に当接しつつ出入口48の右または左半分を閉鎖し、一方、略水平姿勢を取って上記した収納領域53に載せられることで出入口48の右または左半分を開放するようになっている。
天面壁41Cの前縁部の上面には、ステンレス鋼板等の金属板をプレス成形してなる左右2本の係止部材55が取り付けられている。各係止部材55は同一形状であって、各収納領域53の間口に匹敵する長さ寸法を有し、その断面形状は、図4に示すように、上方に所定寸法(10数mm程度)立ち上がった係止部56の上端に、後方に同寸法程度直角曲げされた屈曲部57を設けた鈎形をなし、かつ係止部56の下縁に、前方に直角曲げされた取付部58が形成された形状である。
【0020】
係止部材55は、屈曲部57が後方を向いた姿勢を取って、取付部58が天面壁41Cの上面の前縁に沿って当てられ、長さ方向の複数箇所をねじあるいはリベットで止めることによって固定されている。
係止部材55の係止部56から屈曲部57にわたり、合成樹脂材、特にHDPE(高密度ポリエチレン)等の低摩擦係数を示す合成樹脂材からなるスライダ60が被着されている。スライダ60は押出成形によって形成され、係止部材55における係止部56の裏面、屈曲部57の下面、屈曲部57の上面並びに係止部56の表面の上端部にわたり連続的に密着して覆えるように、全体として間に溝61を設けた鈎形に形成されている。
【0021】
一方、蓋板70の後縁側には、上記したキャビネット40側の係止部材55に対して回動可能に係止する被係止部73が設けられている。この被係止部73は、蓋板70が水平姿勢を取った場合において、同蓋板70の後縁側が、上記の係止部材55の係止部56の高さの2倍強の寸法分だけ下方に向けて直角曲げされることで形成されている。また、同被係止部73の下端に、前方に向けて係止部材55側の屈曲部57と同寸法直角曲げされた屈曲部74が設けられている。すなわち、被係止部73の下部側は、係止部材55側と対向した鈎形に形成されている。
また、被係止部73の下端から屈曲部74にわたり、上記したと同じ材質でかつ同じ断面形状を持ったスライダ60が被着されている。改めるとスライダ60は、被係止部73の下端部の内面、屈曲部74の上面、屈曲部74の下面並びに被係止部73の外面の下端部にわたり連続的に密着して被着されている。
【0022】
したがって、蓋板70が水平姿勢を取ってキャビネット40の天面壁41C上を前方に摺動すると、図8に参照して示すように、ともにスライダ60が被着された状態において、蓋板70側の屈曲部74の先端が、係止部材55の係止部56の下端部の裏面に当たるとともに、係止部材55の屈曲部57の先端が被係止部73の内面に当たることで、蓋板70の前方への摺動が停止される。
係る状態から蓋板70の支持力を除去すると、図5及び図6に参照して示すように、蓋板70は自重により、係止部材55側の屈曲部57の先端と被係止部73の内面の当たり合った位置付近を回動中心Oとして、先下がりの斜め姿勢を取るように回動し、出入口48の周縁部に当接しつつ出入口48の右または左半分を閉鎖するようになっている。このとき蓋板70の把手71は、出入口48の下縁部において、斜め奥側の上方に開口した形態を取っている。
【0023】
続いて、本実施形態の作用を説明する。隆起部28の上面開口部30には、複数のトレイTが同上面開口部30を塞ぐようにして並んで装着され、各トレイT内には、ベーコン、チーズ、野菜等の各種トッピング材料が区分けして入れられる。トレイTの底部側は庫内に臨んで冷気に晒されるために、収容されたトッピング材料等は保冷状態とされる。また、キャビネット40の出入口48は、図5に示すように、蓋板70で閉じられた状態にある。
【0024】
ピザを調製する場合は、調製台29上にピザ生地を置いて、その上にトレイTから取り出した各種トッピング材料を並べる。その場合、キャビネット40の出入口48を開放するのであるが、それには、図5の状態から、把手71に手を掛けて蓋板70の前端側を持ち上げ、上記の回動中心Oを中心にして同図の時計回り方向に回動させて、図7に示すように略水平姿勢に持ち来す。この場合、回動中心Oでは、低摩擦係数になるスライダ60同士が当たり合っているから、蓋板70の回動操作もスムーズに行える。
【0025】
このように蓋板70が略水平姿勢に起こされたら、図9に示すように、キャビネット40の上面の対応する収納領域53において、天面壁41C上を押し込まれる。このとき、蓋板70における被係止部73の下端の屈曲部74が天面壁41C上を、また係止部材55側の屈曲部57が蓋板70の裏面上を摺接するのであるが、両屈曲部57,74には低摩擦係数を示すスライダ60が被着されていることで摩擦抵抗が低減される。また蓋板70は、側板50と仕切板52との間にほぼ緊密に挟まれているから、側板50と仕切板52とで案内されつつ、がたつくことなく真直に押し込まれ、もって、蓋板70の押し込み操作が小さな力でスムーズに行える。
【0026】
蓋板70の押し込みは、図10に示すように、蓋板70の被係止部73に被着されたスライダ60がストッパ板51に当たることで規制され、このとき蓋板70は、前端部寄りの位置の裏面を係止部材55で受けられた状態で収納領域53に支持され、これにより出入口48が開放された状態となる。そうしたら、出入口48を通して所望のトッピング材料を対応するトレイTから取り出し、調製台29上に置かれたピザ生地上に並べればよい。
【0027】
所定のトッピング作業が終了したら、出入口48を閉じる。その場合は、上記とほぼ逆の動作が行われ、まず図10の状態から把手71に手を掛けて、図9に示すように、蓋板70を手前側に引っ張る。同じく、蓋板70における被係止部73の下端の屈曲部74が天面壁41C上を、また係止部材55側の屈曲部57が蓋板70の裏面上を摺接するのであるが、両屈曲部57,74には低摩擦係数を示すスライダ60が被着されていることで摩擦抵抗が低減され、また蓋板70は、側板50と仕切板52との間に挟まれてそれらで案内されつつ真直に引っ張られ、同様に蓋板70の引っ張り操作が小さな力でスムーズに行える。
【0028】
図7及び図8に示すように、蓋板70側の屈曲部74の先端が、係止部材55の係止部56の下端部の裏面に当たるとともに、係止部材55の屈曲部57の先端が被係止部73の内面に当たることで、蓋板70の引っ張り操作が停止され、既述したように、蓋板70の支持力を除去すると、図5及び図6に示すように、蓋板70は自重により、係止部材55側の屈曲部57の先端と被係止部73の内面の当たり合った位置付近を回動中心Oとして、先下がりの斜め姿勢を取るように回動し、出入口48が閉鎖される。
【0029】
また、蓋板70を掃除する場合は、図7に示すように蓋板70を略水平姿勢に持ち上げたのち、図9若しくは図11の鎖線に示すように、蓋板70を奥側に押し込むと、被係止部73と係止部材55との係止状態が解除されるから、引き続いて図11の実線に示すように、蓋板70を持ち上げることで外すことができる。したがって、蓋板70をシンク等を備えた水場に持っていくことで、綺麗に水洗いすることができる。
洗浄後に蓋板70を装着する場合は、蓋板70を少し奥側に持ち来した状態で略水平姿勢として収納領域53に載せ、手前側に摺動させつつ被係止部73を係止部材55に係止させ、続いて係止部分を回動中心Oとして回動することにより、図5に示すように、閉鎖状態に装着できる。
【0030】
本実施形態によれば、以下のような数々の利点を得ることができる。
蓋板70の後縁に下向きの鈎状をなす被係止部73を設ける一方、キャビネット40の天面壁41Cの前縁に、上向きの鈎状をなす係止部56を対向して有する係止部材55を設けただけの簡単な構造により、キャビネット40の出入口48の開閉装置が達成できる。結果、安価に製造することができる。また、被係止部73、係止部56とも、寸法の変更等の要求があった場合に簡単に対応することができる。さらに小さな構成部品も不要であるから、外れてトッピング材料内に混入するおそれもない。
【0031】
被係止部73と係止部56とが鈎状をなして互いにかみ合う構造としたから、蓋板70を手前側にスライドさせて係止させた場合に、前方に飛び出ようとするのをより確実に規制でき、また、蓋板70が勢い良く回動して衝撃を持って出入口48を閉じるような場合も、係止部分で外れることが防止され、確実に閉蓋動作を行うことができる。
蓋板70を略水平姿勢に持ち上げて奥側に少し押し込めば、被係止部73と係止部56との係止状態が解除されるから、引き続いて蓋板70を持ち上げることで簡単に外すことができ、蓋板70を単体で掃除する場合に便利となる。
【0032】
上記のように蓋板70は被係止部73が設けられただけの構造であるから、軽量に留め置かれる。また、蓋板70がキャビネット40の天面壁41Cに沿って押し引きされる場合に、蓋板70の被係止部73(屈曲部74)がキャビネット40の天面壁41C上を、またキャビネット40の係止部56(屈曲部57)が蓋板70の裏面上を摺接されるが、被係止部73と係止部56にはスライダ60が被着されていることで摩擦抵抗が低減される。そのため蓋板70の押し引き操作、すなわち出入口48の開閉操作を小さな力で軽く行うことができる。また、押し引きする際に、擦れ合いに伴う異音の発生が抑制される。
【0033】
被係止部73と係止部56に被着される両スライダ60は、同一断面形状で形成されていて共用できるから、製造コストの低減に寄与できる。スライダ60を被着することで、被係止部73や係止部56のエッジから保護するように覆うことができる。蓋板70の押し込みは、被係止部73がストッパ板51に当たることで規制されるが、スライダ60がクッションとして機能して、衝撃が緩和される。
また係止部材55は、キャビネット40の天面壁41Cの前縁部において全幅にわたって取り付けられているから、同天面壁41Cを補強することに有効に機能する。
【0034】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)蓋板の被係止部やキャビネット側の係止部に被着したスライダは除去してもよく、そのようなものも本発明の技術的範囲に含まれる。
(2)また、被係止部や係止部に屈曲部を設けないものであってもよい。
(3)上記実施形態では、蓋板が2枚設けられた場合を例示したが、蓋板は1枚であっても、また3枚以上に分割されていてもよい。
【0035】
(4)本発明は、保冷用食材がアイスクリーム等の場合のように、庫内を冷凍温度に維持する形式の保冷部付きの冷凍庫にも適用することができる。
(5)また本発明は、冷蔵・冷凍ショーケースのように、上面開口のケース本体の上面を覆うようにして、前面に斜め姿勢の出入口が形成された箱形部が設けられ、その出入口に蓋板が設けられるようにした形式の保冷用機器にも同様にできる。
(6)さらに本発明は、機器本体の上部位置に、前面に出入口が形成された箱形部が設けられ、この箱形部の出入口を開閉可能な蓋板が備えられた機器全般の蓋装置に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施形態に係る冷蔵庫の正面図
【図2】同縦断面図
【図3】隆起部からキャビネットにわたる部分の斜視図
【図4】蓋板の収納途中を示す部分縦断面図
【図5】キャビネットの出入口の閉鎖状態の縦断面図
【図6】図5のA部の拡大図
【図7】蓋板が水平姿勢に起こされた状態の縦断面図
【図8】図7のB部の拡大図
【図9】蓋板が天面壁上を押し引きされている状態の縦断面図
【図10】キャビネットの出入口の開放状態の縦断面図
【図11】蓋板の着脱動作を示す縦断面図
【符号の説明】
【0037】
10…冷蔵庫本体(貯蔵庫本体;機器本体) 28…隆起部 30…開口部 40…キャビネット(箱形部) 41C…天面壁(天面) 48…出入口 50…側板(ガイド) 51…ストッパ板(ストッパ) 52…仕切板(ガイド) 55…係止部材 56…係止部 57…屈曲部 60…スライダ 70…蓋板 71…把手 73…被係止部 74…屈曲部 O…回動中心
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【出願日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【代理人】 【識別番号】100096840
【弁理士】
【氏名又は名称】後呂 和男

【識別番号】100124187
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 二郎

【識別番号】100124198
【弁理士】
【氏名又は名称】水澤 圭子
【公開番号】 特開2009−233146(P2009−233146A)
【公開日】 平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願番号】 特願2008−83870(P2008−83870)