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【発明の名称】 電動昇降吊戸棚
【発明者】 【氏名】纐纈 忠明
【氏名】北村 一夫
【氏名】長谷川 光男
【氏名】岡安 和志
【課題】キャビネットの下方に設けたバーをバンパーとして有効に機能させて、内箱の下降時、キャビネットの衝突を緩衝し、キャビネット、食器類の損傷を最小限度に抑制できる電動昇降吊戸棚を提供する。

【解決手段】本電動昇降吊戸棚は、建物上部に電動式昇降機構によって昇降するキャビネットを設け、このキャビネットの下方部位に電動式昇降機構を操作するための昇降操作部を配置し、キャビネットの下方にこのキャビネットと一体動作し左右方向に沿うバーを設け、このバーは、キャビネットの左右方向の幅寸法の70%以上に亘る長さを有している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物上部に電動式昇降機構によって昇降するキャビネットを設け、このキャビネットの下方部位に前記電動式昇降機構を操作するための昇降操作部を配置した電動昇降吊戸棚において、
前記キャビネットの下方にこのキャビネットと一体動作し左右方向に沿うバーを設け、
このバーは、前記キャビネットの左右方向の幅寸法の70%以上に亘る長さを有していることを特徴とする電動昇降吊戸棚。
【請求項2】
前記バーは、前記キャビネットに脚部を介して接続されていることを特徴とする請求項1記載の電動昇降吊戸棚。
【請求項3】
前記脚部のいずれか一方に前記昇降操作部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電動昇降吊戸棚。
【請求項4】
前記昇降操作部は、前記バーの左右方向のいずれかの部位に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電動昇降吊戸棚。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、食器乾燥器等として適用される電動昇降吊戸棚に係り、特に電動スイッチ類の操作性向上、誤動作防止等を図った電動昇降吊戸棚に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばシステムキッチンに食器乾燥器等として適用される電動昇降吊戸棚においては、乾燥用の熱源や温風供給用駆動部等の電源操作用スイッチ類、昇降するキャビネットの移動、停止、方向選択等の動作制御用操作部を必要とする。
【0003】
この場合、キャビネットは調理台やシンクの上方に配置され、キャビネットの下方には種々の道具や機材、食材が置かれたり、水等が使用される環境であるため、キャビネットの下部前側中央に設けた比較的短いハンドルにスイッチ類や操作部が設けられる(特許文献1)。
【0004】
また、キャビネットの内部下部側にハンドルを設けた電動昇降吊戸棚が提案され(特許文献2)、さらに、キャビネットの下部前側で、キャビネットの底面より上方にハンドルを設けた電動昇降吊戸棚が提案されている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−9962号公報
【特許文献2】特開2002−262947号公報
【特許文献3】特開2002−58550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された電動昇降吊戸棚では、大型重量物である内箱が何らかの理由で急速に降下したり、調理台やシンクに背高の物品が置かれた状態で下降した時、電動昇降吊戸棚の下方に設置した調理台、シンクあるいは物品に比較的短いハンドルが最初に接触するが、ハンドルが短いため、ハンドルがバンパーとして有効に機能せず、内箱および内箱に収納された食器類に衝撃を与えて、内箱、食器類を損傷させる可能性が高い。
【0007】
また、特許文献2に記載された電動昇降吊戸棚では、キャビネットの内部下部側にハンドルを設けているため、ハンドルがバンパーとして有効に機能せず、内箱および内箱に収納された食器類に衝撃を与えて、内箱、食器類を損傷させる問題がある。
【0008】
さらに、特許文献3に記載された電動昇降吊戸棚では、キャビネットの下部前側で、キャビネットの底面より上方にハンドルを設けているため、ハンドルがバンパーとして有効に機能せず、キャビネットおよびキャビネットに収納された食器類に衝撃を与えて、キャビネット、食器類を損傷させる問題がある。
【0009】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、キャビネットの下方に設けたバーをバンパーとして有効に機能させて、内箱の下降時、キャビネットの衝突を緩衝し、キャビネット、食器類の損傷を最小限度に抑制できる電動昇降吊戸棚を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、建物上部に電動式昇降機構によって昇降するキャビネットを設け、このキャビネットの下方部位に前記電動式昇降機構を操作するための昇降操作部を配置した電動昇降吊戸棚において、前記キャビネットの下方にこのキャビネットと一体動作し左右方向に沿うバーを設け、このバーは、前記キャビネットの左右方向の幅寸法の70%以上に亘る長さを有していることを特徴とする電動昇降吊戸棚を提供する。
【0011】
請求項2に係る発明では、前記バーは、前記キャビネットに脚部を介して接続されていることを特徴とする請求項1記載の電動昇降吊戸棚を提供する。
【0012】
請求項3に係る発明では、前記脚部のいずれか一方に前記昇降操作部が設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の電動昇降吊戸棚を提供する。
【0013】
請求項4に係る発明では、前記昇降操作部は、前記バーの左右方向のいずれかの部位に配置されていることを特徴とする請求項1記載の電動昇降吊戸棚を提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る電動昇降吊戸棚によれば、キャビネットの下方に設けたバーをバンパーとして有効に機能させて、内箱の下降時、キャビネットの衝突を緩衝し、キャビネット、食器類の損傷を最小限度に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る電動昇降吊戸棚の一実施形態を示す概略斜視図。
【図2】図1における操作部を示す拡大図。
【図3】図2におけるスイッチ操作用のパネルを示す拡大図。
【図4】本発明の一実施形態におけるキャビネットの駆動機構等を示す斜視図。
【図5】本発明に係る電動昇降吊戸棚の一実施形態を示す概略平面図。
【図6】本発明に係る電動昇降吊戸棚の一実施形態を示す概略側面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明に係る電動昇降吊戸棚の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態は、一例として、システムキッチンにおける天井設置式の昇降式食器乾燥機として適用する場合について説明する。ただし、その他の電動昇降吊戸棚、例えば乾燥庫、水切り棚等、種々の吊戸棚に適用することができる。
【0017】
まず、図4により、昇降式食器乾燥機の全体構成について説明する。本実施形態の昇降式食器乾燥機は、基本的に、天井またはその付近に設置される外箱1と、この外箱1に昇降可能に設けられたキャビネットとしての内箱2とを有し、外箱1の前面には扉3が設けられている。
【0018】
外箱1は、天板1a、前垂板1b、両側板1c、背板1d等により構成され、下端全面および前面の前垂板1b以外の部分が開口している。この外箱1の両側板1cの内面に、内箱2を昇降ガイドするための縦長なガイドレール4がそれぞれ設けられ、天板1aの内面(下面)には部品支持用のフレーム5が設けられている。この外箱1の前垂板1bに、扉3がその上端縁部の例えば3個所に設けたヒンジ6を介して連結され、これにより扉3は上端縁部を支点として下端側を前後方向に回動し得る構成となっている。
【0019】
内箱2は食器乾燥機本体を構成するもので、上板2a、下板2b、両側板2cおよび背板2dにより前面が開口する形状とされ、内部に上下2段の食器籠7を有している。この内箱2の両側板2cの外面間の寸法が、外箱1の両側板1cの内面間の寸法よりも僅かに小さく設定され、これら各側板1c,2c間にそれぞれ縦長な幅狭い側方空間8が形成されている。なお、内箱2の高さは外箱1より十分小さく、内箱2上方に機器スペースが形成されるようになっている。
【0020】
内箱2は外箱1に昇降機構9により昇降可能に支持されている。この昇降機構9は例えばベルト式昇降機構であり、外箱1のフレーム5に取付けたモータ10と、このモータ10にギア等の動力伝達機構11を介して連結された巻取りドラム12と、このドラムに巻装されるベルト13と、ベルト13を下方に案内するベルトローラ14と、内箱2の天板2aにブラケット15を介して支持された内箱吊上げ用の吊上げローラ16と、ベルト13の端部をフレーム5部位で止着する止着具17とを有する。
【0021】
この昇降機構9のベルト13は例えば2本構成であり、その各ベルト13により内箱2の左右2箇所が吊上げられる方式となっている。各ベルト13は、一つの巻取りドラム12に同時に巻上げられ、それにより内箱2が常時一定姿勢で昇降することができる。内箱2の両側板2cの外面部にはそれぞれスライダ4aが設けられ、このスライダ4aが外箱1のガイドレール4に案内されることにより、確実に内箱2の昇降時の姿勢が安定する。
【0022】
内箱2の天板2a上には送風機18、ヒータ19およびダクト20が設けられ、送風口21を介して内箱2に温風が供給されるようになっている。なお、内箱2の内底部には傾斜したドレン受け用の集水部22が設けられ、この集水部で集められるドレンは排水口23を介して、底板2bの前方側に着脱可能に設けた水受皿50に貯留されるようになっている。すなわち、内箱2の下端位置に設けられた集水部22と、この集水部22の下方に配置され、内箱2の前方への抜き差しにより着脱可能とされた水受皿50とにより水受部が形成され、水受皿50は、内箱2の前面に設けられた扉3の閉塞時に当該扉3の下端部によって塞がれる配置とされている。また、この水受皿50は、内箱2の左右いずれか一方の端部側、例えば図面に向って左側(以下、この位置を「左側」といい、図面に向って右側を「右側」という。)に配置されている。
【0023】
操作部のスイッチを介しての下降指令の出力により巻取りドラム12が回転して内箱2が下降し、また上昇指令の出力により、内箱2が上昇する。
【0024】
本実施形態では、内箱2と扉3とが、外箱1と内箱2との各側板1c,2c間に形成される側方空間8に配設したリンク機構33によって連結されている。各リンク機構33は、各2本ずつのアーム34,35により構成され、内箱2の昇降に伴って扉3を開閉させるようになっている。また、扉3の上端側支点近傍位置と外箱1とは、引張りコイルばね36によって接続され、これにより扉3には常閉方向の付勢力が常時付与されている。
【0025】
次に、図1〜図3、図5、図6等により、キャビネットとしての内箱2の下方部位に電動式昇降機構を操作するための昇降操作部を配置した電動昇降吊戸棚について、電動スイッチ類の操作性向上、誤動作防止、安全性確保等のための構成について説明する。
【0026】
図1、図5および図6は、昇降式食器乾燥機の外観を全体的に示している。これらの図に示すように、キャビネットとしての内箱2の下方部位に、この内箱2と一体動作し左右方向に沿う水平なバー51が設けられている。このバー51は、少なくとも内箱2の左右方向の幅寸法の70%以上に亘る長さ、例えば図示の例では90%以上の長さを有し、内箱2の下端部の左右方向各端部近傍に前傾下向きに突出した1対の脚部52,53の下端部に接続されている。すなわち、バー51は、各脚部52,53よりも下方に配置されている。換言すれば、水平なバー51の上面の後部側から、後傾形状の斜面を有する脚部52,53が左右に分かれて立上り、それらの上端が内箱2の下端部前縁に連結されている。なお、バー51は図6に示すように、内箱2の前面よりも前方に出っ張らない配置とされており、内箱2が下降する際には、内箱2の前縁の下方において、常にバー51が先行して同一縦鉛直断面上で下降することになる。
【0027】
このバー51は、径方向断面を円形、長円、楕円、または多角形の把持容易な形状とされている。
【0028】
内箱2を昇降駆動する上記モータ10等の電動式昇降機構を操作するための昇降操作部は、少なくとも操作パネル55と、電源スイッチとを有するものとされ、これらは水受皿50が配置されている左側と逆の端部側、すなわち内箱2の右側の脚部53の傾斜した上面に設けられている。なお、本実施形態では、電源スイッチは操作パネル55の一部として組込まれている。すなわち、昇降操作部はバー51の左右方向のいずれかの部位(本実施形態では、水受皿50の逆である右側)に配置され、かつバー51の上方位置に配置されている。なお、昇降操作部は脚部52,53のいずれか一方に設けられていればよく、仮に水受皿50が右側にある場合には昇降操作部は左側配置となる。なお、このことは、内箱2の下部に、食器籠7に収納される食器類からの水を受ける水受部が設けられ、操作パネル55は、水受部に対して内箱2の左右方向における逆側に配置されていることを意味する。
【0029】
次に、図2および図3により、操作パネル55上のスイッチ類およびバー51に設けた昇降レバー54等について説明する。
【0030】
これらの図に示すように、操作パネル55上には、電源操作用の電源スイッチ56、内箱2の上昇動作を次の1回の操作により全ストロークの上昇を自動的に行うためのオートスイッチ57、食器乾燥用ヒータを起動する乾燥スイッチ58、図示省略の内箱下端に配置した照明ランプをオン・オフするための照明スイッチ、ならびにランプ類として電源オン・オフを知らせる電源ランプ60、オートスイッチオンを知らせるオートスイッチランプ61、設定する乾燥時間を表示する乾燥時間表示ランプ63、乾燥時間を自動制御とする自動制御表示ランプ62等が配置されている。
【0031】
昇降レバー54は、バー51に組込まれ、操作パネル55と左右方向略同一位置に配置されている。この昇降レバー54は回動式のものであり、図3に示すように、手動操作によりバー51の周方向に回動され、上向きに回動されると内箱2の上昇、下向に回動されると内箱2の下降を指令する。オートスイッチ57がオンの状態で昇降レバー54を上向きに一旦操作すると、後は放置状態としてもオート操作として内箱2が最大上昇位置(上述した扉全閉位置)まで連続的に上昇する。なお、オート上昇中、緊急停止機能が付与されている。この緊急停止機能は、オート操作中、いずれかのスイッチ,レバーを方向を問わず操作した場合に上昇動作が緊急停止するものである。
【0032】
オート操作でない場合には、昇降レバー54を上向きまたは下向押している間だけ上昇または下降する。すなわち、内箱2の上昇のみオート操作が利き、下降についてはオート操作が利かない設定である。
【0033】
以上の構成によると、バーは、内箱の左右方向の幅寸法の70%以上に亘る長さを有し、同一鉛直断面上で常に先行して下降するので、内箱2のいわばバンパーとして有効に機能する。すなわち、大型重量物である内箱が何らかの理由で急速に降下したり、調理台やシンクに背高の物品が置かれた状態で下降した時、電動昇降吊戸棚の下方に設置した調理台、シンクあるいは物品に比較的短いハンドルが最初に接触するが、バーが内箱の左右方向の幅寸法の70%以上と長いため、バーがバンパーとして有効に機能し、内箱の下降時、キャビネットの衝突を緩衝し、キャビネット、食器類の損傷を最小限度に抑制できる。
【0034】
また、バー51は内箱2に脚部52、53を介して接続され、この脚部52、53のいずれか一方に昇降操作部が設けられているので、昇降操作部上の操作を容易かつ確実に行うことができる。
【0035】
さらに、昇降操作部は、バー51の左右方向のいずれかの部位に配置されているので、操作すべき位置が明確であり、かつ脚部52,53等を利用して、効率よい構成として実施することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 外箱
2 内箱
3 扉
4 ガイドレール
4a スライダ
5 フレーム
6 ヒンジ
7 食器籠
8 側方空間
9 昇降機構
10 モータ
11 動力伝達機構
12 巻取りドラム
13 ベルト
14 ベルトローラ
15 ブラケット
16 吊上げローラ
17 止着具
18 送風機
19 ヒータ
20 ダクト
21 送風口
22 集水部
23 排水口
24 ドレン貯め
25 ランプ、入力スイッチ等
26 パネル
27 操作レバー
28 支点ピン
29 アクチュエータ
30,31 リミットスイッチ
32 制御装置
33 リンク機構
50 水受皿
51 バー
52,53 脚部
55 操作パネル
56 昇降レバー電源スイッチ
57 オートスイッチ
58 乾燥スイッチ
60 電源ランプ
61 オートスイッチランプ
62 自動制御表示ランプ
63 乾燥時間表示ランプ
【出願人】 【識別番号】502285664
【氏名又は名称】東芝コンシューマエレクトロニクス・ホールディングス株式会社
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ホームアプライアンス株式会社
【識別番号】000164140
【氏名又は名称】金澤工業株式会社
【出願日】 平成21年7月22日(2009.7.22)
【代理人】 【識別番号】100078765
【弁理士】
【氏名又は名称】波多野 久

【識別番号】100078802
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 俊三
【公開番号】 特開2009−233437(P2009−233437A)
【公開日】 平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願番号】 特願2009−170998(P2009−170998)