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【発明の名称】 システムキッチン
【発明者】 【氏名】清本 英嗣
【氏名】大月 敦史
【氏名】河合 治彦
【課題】システムキッチンを床面から浮き上がらせるように見せるとともに、そのための脚の位置を自由に選べるようにする。

【解決手段】複数の箱状のユニットを組合せ連結して一体的なシステムキッチンにする組み合わされた状態で1つの厨房家具とされるシステムキッチンである。このシステムキッチンは、複数の箱状のパーツ家具が隣同士互いに連なるように所定の連結方向において組み合わされた組合せユニットと、その組合せユニットの下面において、複数のパーツ家具同士の連結部を横断し、それらのパーツ家具に跨がるように前記組合せユニットの下面に固定されて、個々のパーツ家具を連結し固定する長手状の下面連結部材と、その長手状の下面連結部材によって連結・固定された前記組合せユニットの下面に固定され、その下面が床面から所定の高さ位置を維持するように前記組合せユニットを支持する複数の脚と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
組み合わされた状態で1つの厨房家具とされるシステムキッチンにおいて、複数の箱状のパーツ家具が隣同士互いに連なるように所定の連結方向において組み合わされた組合せユニットと、
その組合せユニットの下面において、複数のパーツ家具同士の連結部を横断し、それらのパーツ家具に跨がるように前記組合せユニットの下面に固定されて、個々のパーツ家具を連結し固定する長手状の下面連結部材と、
その長手状の下面連結部材によって連結・固定された前記組合せユニットの下面に固定され、その下面が床面から所定の高さ位置を維持するように前記組合せユニットを支持する複数の脚と、
を備えることを特徴とするシステムキッチン。
【請求項2】
前記複数の脚は、前記組合せユニットを構成する各パーツ家具同士の連結部の位置に限られることなく、正面視で等間隔に前記組合せユニットの下面に固定されている請求項1に記載のシステムキッチン。
【請求項3】
前記組合せユニットは複数のパーツ家具が直線状の連結方向において連結されたものであり、前記下面連結部材は直線的な長手板状をなす連結プレートであって、前記組合せユニットの下面には、その手前側と奥側とに所定の間隔をおいて互いに平行に複数の前記連結プレートが前記連結方向に延びるように固定されている請求項1又は2に記載のシステムキッチン。
【請求項4】
前記組合せユニットは、その底面に固定された複数の脚により床面から所定高さ隙間を生じるように支持され、それら複数の脚の全部又は一部のものは、前記連結プレートに固定されることにより前記組合せユニットの底面に固定され、前記連結プレートが前記複数のパーツ家具を連結する機能と、前記複数の脚を固定する機能とを兼ねている請求項3に記載のシステムキッチン。
【請求項5】
前記組合せユニットは、その底面に固定された複数の脚により床面から所定高さ隙間を生じるように支持され、それら複数の脚の全部又は一部のものは、前記連結プレートに固定されることにより前記組合せユニットの底面に固定され、前記連結プレートが前記複数のパーツ家具を連結する機能と、前記複数の脚を固定する機能とを兼ねており、かつ前記複数の脚は、正面視で横方向に均等間隔で配置されている請求項3に記載のシステムキッチン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、組み合わされた状態で1つの厨房家具とされるシステムキッチンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の箱状のパーツ家具が隣同士互いに連なるように所定の連結方向において組み合わされた組合せユニット、例えば流し台、収納引出し、作業台、加熱装置等が一体的に連結されたものが知られている。従来のシステムキッチンでは、特許文献1に示すように、複数の箱状のパーツ家具が隣同士互いに連なるように所定の方向において組み合わされた組合せユニットにおいて、それらの連結部(境界部)を連結固定した状態で、その組合せユニットを床面上に支持しなければならない。そのために枠上の台座を設置し、その上に組合せユニットを載置するものがある。しかし、このタイプでは、システムキッチンの底面と床面との間に空間が形成されないため、その底面と床面との間の通気性が悪く、カビ等の発生する心配もある。
【0003】
一方、システムキッチンの床面に複数本の脚を設置し、この脚が床面に着座するようにすることによって、システムキッチンの底面を床面から一定量上げて、隙間を設けるタイプのものもある。この場合、組合せユニットの各パーツ家具の連結部(境界部)に、パーツ家具の連結部材を兼ねて脚を配置することとなる。その場合、各パーツ家具の幅が等しい場合は、脚の間隔も均等になるが、一般には各パーツ家具の幅が等しいとは限らず、互いに異なる場合のほうが多い。そうすると、それらの連結部に設置される脚の、システムキッチンの正面から見た横方向の脚間隔がばらついて、アンバランスな形態となりやすい。
【0004】
【特許文献1】特開2007−190261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明はこのような事情の下に、各種のパーツ家具同士を組み合わせて一体化するシステムキッチンにおいて、脚の配置の自由度を増し、スマートで統一感のあるシステムキッチンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決するために、本発明は、組み合わされた状態で1つの厨房家具とされるシステムキッチンにおいて、
複数の箱状のパーツ家具が隣同士互いに連なるように所定の連結方向において組み合わされた組合せユニットと、
その組合せユニットの下面において、複数のパーツ家具同士の連結部を横断し、それらのパーツ家具に跨がるように前記組合せユニットの下面に固定されて、個々のパーツ家具を連結し固定する長手状の下面連結部材と、
その長手状の下面連結部材によって連結・固定された前記組合せユニットの下面に固定され、その下面が床面から所定の高さ位置を維持するように前記組合せユニットを支持する複数の脚と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
このようにすれば、長手状の下面連結部材によって個々のパーツ家具同士の連結状態が確保されるから、複数の脚の設置場所がそれらパーツ家具の連結部に限定されることがない。よって、複数の脚を正面視で均等に配置することや、従来に比べて脚の数を減らすこと、特に耐荷重の許容範囲で最小限の脚数とすること等が容易にできるようになり、システムキッチンとしての形態的な美しさ、統一感を高める脚の配置形態が実現する。
【0008】
本発明において、前記複数の脚は、前記組合せユニットを構成する各パーツ家具同士の連結部の位置に限られることなく、正面視で等間隔に前記組合せユニットの下面に固定される。これにより、組合せユニットの荷重が均等に受けられ、強度的にも好ましいものになるとともに、意匠的にも統一された脚バランスとなり美観が高められる。
【0009】
また、前記組合せユニットは複数のパーツ家具が直線状の連結方向において連結されたものであり、前記下面連結部材は直線的な長手板状をなす連結プレートであって、前記組合せユニットの下面には、その手前側と奥側とに所定の間隔をおいて互いに平行に複数の前記連結プレートが前記連結方向に延びるように固定される。このようにすれば、互いに平行に延びる連結プレートによって各パーツ家具がより強固に連結され、例えばアイランド型のシステムキッチンで、前側も後ろ側もそれぞれ使用される場合でも、連結部の強度が保たれる。
【0010】
また、前記組合せユニットは、その底面に固定された複数の脚により床面から所定高さ隙間を生じるように支持され、それら複数の脚の全部又は一部のものは、前記連結プレートに固定されることにより前記組合せユニットの底面に固定され、前記連結プレートが前記複数のパーツ家具を連結する機能と、前記複数の脚を固定する機能とを兼ねる。
【0011】
このようにすれば、複数の脚が連結プレートを支え、その連結プレートが組合せユニットを支持することとなるから、組合せユニットの荷重が連結プレートを介して分散され、各パーツ家具の荷重が異なる場合でも、特定の脚に局部的な荷重がかかることを回避できる。
【0012】
また、前記組合せユニットは、その底面に固定された複数の脚により床面から所定高さ隙間を生じるように支持され、それら複数の脚の全部又は一部のものは、前記下面連結プレートに固定されることにより前記組合せユニットの底面に固定され、前記下面連結プレートが前記複数のパーツ家具を連結する機能と、前記複数の脚を固定する機能とを兼ねており、かつ前記複数の脚は、正面視で横方向に均等間隔で配置される。このようにすれば、上述の効果とともに、複数の脚が均等配置され、各脚の荷重バランスも、また意匠的な統一感もともに向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1に示すシステムキッチン1は、複数のパーツ家具2が隣同士互いに直線的に連なるように組み合わされたもので、全体として組合せユニット3が構成される。図3に示すように、組合せユニット3の裏面には下面連結部材としての連結プレート4が設けられ、この連結プレート4が複数のパーツ家具2の連結部を横断し、図3の下端のごく小さいものを除く全てのパーツ家具2に跨るように組合せユニット3の下面に固定されて、それら個々のパーツ家具2を互いに連結し固定している。
【0015】
図3では、組合せユニット3の長さ方向に1枚の連結プレート4が設けられているが、これは図2に示すように、壁付タイプに好適な連結プレート4の配置例である。壁付タイプは、図2に示すように、組合せユニット3の背面が壁面に接するタイプである。また、図4に示すように、いわゆるアイランドキッチンの組合せユニット3の場合(対面がカウンター5等)は、背面側は空間となる。図5は、そのアイランドキッチンに好適な連結プレート4の配置例を示すもので、この例では、2本の連結プレート4が互いに平行に組合せユニット3の各パーツ家具2の連結部を横断して、下端のごく小さいものを除く全てのパーツ家具に跨るようにそれらの下面に固定されている。
【0016】
図6、図7は、アイランド式のキッチンであるが、背面(対面)側がアイランドユニット(例えば棚板等のある対面オープンユニット)5’とされた例であり、連結プレート4の配置形態は図5のものと同様である。そして、このように複数のパーツ家具2が連結プレート4によって横断的に連結されることにより、各パーツ家具2の連結部に、連結金具を兼ねて脚を設ける必要はなくなる。従って、図1(図7)に示すように、前側に3個、後ろ側に3個の都合6本の脚、具体的にはセンター脚7とコーナー脚8とが設けられている。これら脚7及び8の正面視において横方向の間隔は等しくされている。すなわち、センター脚7と両側のコーナー脚8との間隔はいずれもLとされる。その結果、センター脚7は、隣り合うパーツ家具同士の連結部から外れた位置に固定されている。なお、後ろ側(背面側)においてもセンター脚7及び両側のコーナー脚8,8が設けられている。
【0017】
連結プレート4の一例を図12及び図13に示す。この連結プレート4は、前述の組合せユニット3の全長より一定量短い長手状の板材であって、図13に示すように、扁平な箱型に曲げ加工されるとともに、両側に固定用のフランジ4cを備えたプレート本体4aと、その箱型のプレート本体4aの裏側に組み込まれ、断面が凹凸状に形成され、かつ両側がプレート本体4aのフランジ4cに重ね合わされるフランジ4dとされた補強板部4bとが溶接等によって一体化されたものである。そして、両側のフランジ4c(4d)には所定の間隔で取付孔4eが複数形成され、これらの取付孔4eに挿入されて下側から組合せユニット3の底面側へ絞め込まれるねじ部材によって、連結プレート4が組合せユニット3の底面に固定される。このような連結プレート4の長さは、例えば450〜3500mm程度のものが、組合せユニット3の全長に対応して、それと同様な長さかそれより短いものが用いられる。
【0018】
図10は、連結プレート4が組合せユニット3の長さ方向に互いに平行に2本設けられた例において、それら連結プレート4にセンター脚7及び7’を固定する例を示したものである。図10においてセンター脚7は連結プレート4の下面にねじ部材で固定され、その固定部分から前側へ張り出して、組合せユニット3の前面と脚7とがほぼ面一になるように(例えば組合せユニット3の扉2aの下端面、引出し前板2aの下端面と脚7(特に脚部7b)とがほぼ面一になるように)配置される。また、センター脚7’は壁付けされるもので、これも連結プレート4の下面にねじ部材等により固定される。これらセンター脚7及び7’はほぼ同様のものであるが、壁付け側のセンター脚7’は上方への突起部(7d)がない点で異なる。この点については後で説明する。
【0019】
図11は同様に、連結プレート4にセンター脚7,7が固定された例を示すもので、図11はアイランドタイプのものであるため、前側も後ろ側も同じセンター脚7が使用されている。前側では扉(引出し等)2aの下端と脚7とが上下(高さ)方向に所定の隙間を隔てて対向し(図10も同様)、後ろ側では脚7の上端とフロントパネル(対面側パネル)2bとが上下(高さ)方向において所定の隙間を隔てて対向する。なお、図3、図5及び図7に示すように、センター脚7が連結プレート4から外れた位置において組合せユニット3の底面に固定される場合がある。この場合でも、連結プレート4に固定するためのセンター脚7又は7’と同じ脚を共用するため、スペーサ11が設けられる。図14及び15に示すように、スペーサ11は所定の厚さ(連結プレート4と同様の厚さ)を有する比較的短い長さの板材であり、板厚方向に貫通する複数の取付孔11aにおいてねじ部材により組合せユニット3の底面に固定され、このスペーサ11の下面にセンター脚7又は7’がボルト止等されることにより、組合せユニット3の底面とセンター脚7との間に隙間が生ずることなく、連結プレート4に固定する場合と同様のセンター脚7が共通に使用できる。
【0020】
図8及び9は、このようなスペーサ11に対してセンター脚7又は7’を固定した例を示すもので、図8は図2のC部、図9は図4のD部に対応するものとなっており、脚の固定形態や組合せユニット3との関係は、図10又は図11に示すものと同様である。
【0021】
次に、図16に基づいてセンター脚7をより具体的に説明する。センター脚7は、組合せユニット3の底面に固定される板状に横方向へせり出す固定部7aと、その固定部7aの一端中央から下方へ伸びる棒状の脚部7bとを備え、脚部7bの下端部は、脚部7bの長さを調整するアジャスタ7cとされ、これが脚部7bの本体部分にねじ込まれている。脚部7bの上側には上方へ若干突出する立上り部7dが形成され、この立上り部7dが組合せユニット3の例えば図10、図11に示す引出し前板2aもしくは扉2aの下端との間、あるいはフロントパネル2bの下端との間に適当な隙間を生じ、一種の目地を構成する。固定部7aには、組合せユニット3の底面に対する複数の取付孔7eが形成され、下側からこれらの取付孔7eを通じて組合せユニット3の底面側(例えば前述の連結プレート4やスペーサ11)にねじ込まれるねじ部材によりセンター脚7が固定される。その固定部7aから前方へオフセットして脚部7bが位置し、この脚部7bの前面と組合せユニット3の例えば引出し前板2aの前面、あるいは扉2aの前面もしくはフロントパネル2bの前面とがほぼ面一に連続する形態となるように、このセンター脚7が固定される。
【0022】
脚部7bの横断面は、図16(c)に示すように、楕円状ないしはラグビーボール状をなし、側方視より前方から見たほうが細く見える。また、図20に示すように、アジャスタ7cもこれと同様な楕円状ないしはラグビーボール状の形態をなし、このアジャスタ7cを含んで脚部7bが一体的な形態となる。アジャスタ7cは上方に突出するねじ部7fを備え、このねじ部7fが脚部7bの本体部分に形成された雌ねじ孔にねじ込まれ、このアジャスタ7cを例えば右回りに回転させれば脚長が短くなり、左回りに回転させれば脚長が長くなる。脚長の調整の際は、アジャスタ7cと脚部7bの本体部分との楕円状の形態が一致するようにすると、見栄えが良い。
【0023】
図16に戻って、脚部7bと組合せユニット3ひいてはシステムキッチン1の壁面(2a,2b等)とをほぼ面一に連続させることによって、センター脚7がシステムキッチン1の一部として看者の目に付く構成要素になるとともに、この例ではセンター脚7を側方から見るより前方から見るほうが細く見えるため、脚の存在をあまり認識させず、かつスマートな形態となり、システムキッチンが浮き上がったような浮揚感、軽快感が生じる。
【0024】
図17にセンター脚7’を示す。このセンター脚7’は、図16に示すセンター脚7に比べてその立上り部7dが省略された形態となっており、後の部分は同様である。この立上り部7dがない形態の意味は、壁付のセンター脚として使用される場合、壁側には引出しもなければ扉等もないため、そうした機能部との隙間(目地)を形成するための立上り部7dは不要であり、逆に立上り部7dがあると、そこが組合せユニット3の底面と干渉するため取り除いたものと言うことができる。その他の部分は図16と共通であるため同一の符号を付して説明を省略する。
【0025】
次に図18に基づいて、コーナー脚8について説明する。コーナー脚8は組合せユニット3の底面に固定される固定部8aと、その角部の1箇所から下方に延びる棒状の脚部8bとを備え、脚部8bはアジャスタ8cを含んでいる。これら脚部8b(アジャスタ8cも含んで)は断面形状が図18(c)に示すように、楕円状ないしはラグビーボール状をなし、図18(a)の左斜め下方から見たG視で脚部8bがG視と直交するH視に比べて細く見えるようになっている。
【0026】
この脚部8bが固定部8aの1角部に設置されているため、図18(a)の正面、側面のいずれの方向から見ても、比較的脚部8bが細く見えるように、脚部8bの横断面における長軸方向を、正面視に対して45°傾けて設置している。つまり、正面視に対して45°方向から見たときが脚部8bが最も細く見えるようになっている。この趣旨は、全方向から見えるアイランドキッチンの場合に、最も効果的に脚部8bを見せることを考慮した結果である。
【0027】
固定部8aの2辺には、L字状の枠部8dが一定量上方へ突出して形成され、また固定部8aの板状の部分には複数の取付孔8eが形成されている。そして、組合せユニット3の角部分が固定部8aのL字状の枠部8dの内側に合うように組み込まれ、下側から取付孔8eを経て組合せユニット3の底面にねじ込まれるねじ部材により、このコーナー脚8が固定される。このL字状の枠部8dの一方の辺部分が、正面視で組合せユニット3の下端縁近傍に視認されることとなり、また、L字状の枠部8dの他方の辺部分は、その組合せユニット3の側方下縁部近傍に現れることとなり、固定部8aの枠部8dが一種の装飾効果を生ずる。つまり、このコーナー脚8は壁付のシステムキッチンであれば、壁付されない前方側、また、アイランド型のシステムキッチンであれば、全てのコーナーに使用されるものとなる。
【0028】
次に図19に基づいて、壁付側のコーナーに固定されるコーナー脚8’を説明する。このコーナー脚8’は、図18に示したコーナー脚8と比較するとL字状の枠部8dのうち、一方の辺の枠部が削除された形態をなし、他は同じである。つまり、図19(a)の平面図に示すように、固定部8aの直線状の枠部8d’が組合せユニット3の側面と対応し、枠部8d’がない後端部が組合せユニット3の背面とともに壁付されることとなる。つまり、図18(a)の平面図に示すL字状の枠部8dを持っているものだと、一方の辺の枠部が壁面に当たってユニット3の背面が壁付できないため、図19(a)に示すように、壁側の枠部を除去し、ユニット3の背面が壁付可能としたものである。
【0029】
なお、図3、図5、図7に示すように、センター脚7又は7’は複数のパーツ家具2の境界部(連結部)とは外れた位置に固定されるが、それら隣り合うパーツ家具2の境界である連結部に、補助的にその連結部の荷重を受けるアジャストパーツ13を設けることもできる。このアジャストパーツ13は、一種の補助脚となるもので、システムキッチンの通常の使用時には見えない位置(例えば奥行き方向の中間部分)に、隣り合うパーツ家具2に跨るように組合せユニット3の底面に固定されるものである。図21にその一例を示す。
【0030】
図21(a)に示すように、このアジャストパーツ13は断面円形の軸状をなし、固定脚部13aと、これにねじ込まれたアジャスト脚部13bとを備え、固定脚部13aの上部に固定される取付プレート13cを介して、組合せユニット3の隣り合うパーツ家具2,2の連結部(境界)を跨ぐように、取付プレート13cに形成された図示しない取付孔を経て下側からねじ込まれるねじ部材によって組合せユニット3の下面に固定される。固定脚部13aのフランジ13dの中心部には、図21(b)に示すように、取付金具13cを固定脚部13aに固定するねじ部材を締め込む雌ねじ孔13gが形成されている。アジャストパーツ13の上端は平面四角形状のフランジ13dとされているが、図21(a)に示すように、そのフランジ13dから下方に伸びる固定脚部13aは漸次直径が滑らかに減少する湾曲凹状の外周曲面を有し、その固定脚部13aの下端がアジャスト脚部13bの直径と等しくなるように連なっている。
【0031】
図21(c)に示すように、固定脚部13aの内周には雌ねじ13eが形成され、アジャスト脚部13bの外周には雄ねじ13fが形成されて、これらが螺合されて、アジャスト脚部13bを適宜の方向に回転させることによって、アジャストパーツ13の全長が増減する。これによってアジャスト脚部13bの下端と床面とに隙間が生じないようにアジャスト脚部13bを回転させ、それによってアジャストパーツ13により補助的に組合せユニット3の連結部が連結されるとともにその荷重が受けられ、連結部の強度が増加する。もっとも、前述のように、パーツ家具2同士は連結プレート4によって連結されるため、こうしたアジャストパーツ13は必須というわけではない。
【0032】
以上説明した図3、図5、図7の例では、システムキッチン1の前側に3本、後ろ側に3本、都合6本の脚が正面視で左右均等に配置された例を示したが、脚の本数は適宜変更できる。例えば、図22、図23に示す例では、前側に4本、後ろ側に4本の都合8本の脚が設けられ、例えば図23に示すように、前側に2個のセンター脚7、コーナーに2個のコーナー脚8、また、後ろ側(背面側)にも2個のセンター脚7及び2個のコーナー脚8が固定されている。ただし、この例はアイランドタイプであり、壁付タイプの場合、壁付側は前述のセンター脚7’及びコーナー脚8’となる。
【0033】
図23において、組合せユニット3の前面近傍の底面に幅方向に1本の連結プレート4が、それから所定の間隔後方へ距離を置いて平行に別の1本の連結プレート4が複数のパーツ家具2に跨って組合せユニット3の下面に固定されている。なお、アイランドタイプの対面側のセンター脚7又は壁付タイプの壁付側のセンター脚7’は、スペーサ11を介してユニット3の底面に固定されている。また、このシステムキッチン1の両端の狭い引出しも1つのパーツ家具2であるが、これと内側のパーツ家具2の境界を各連結プレート4が横断するようにはなっていない。つまり、パーツ家具2の全ての連結部を連結プレート4が横断する必要はなく、この図23の例のように、例えば幅がごく狭いパーツ家具であって、端部に位置するもの等は主にコーナー脚8や8’等で支持される形態でも構わない。
【0034】
図24、図25も、8本の脚の構造をなすシステムキッチン1であり、複数のパーツ家具2を横断して2本の連結プレート4が組合せユニット3の底面に互いに平行に固定されている。なお、図22、23、図24、25、図26、27では、前述のアジャストパーツ13が存在しない例が示されている。
【0035】
さらに、図26及び図27に示す例は6本脚のシステムキッチン1であるが、その組合せユニット3を構成するパーツ家具2の幅寸法の関係で、例えばセンター脚7がたまたまパーツ家具2の連結部(境界)に位置している。このように、どのようなパーツ家具2の組合せになるかによって、センター脚7又はセンター脚7’がパーツ家具2の境界に位置する場合もある。この場合でも、センター脚7とコーナー脚8との間隔は均等でバランスがとれたものとなっている。
【0036】
以上説明したシステムキッチン1のコンセプトは、一般の家具のようにキッチン全体を一体でデザインすることであり、必ずしもユニット連結部直下に脚が設置されるものではなく、必要最小限の脚数で構成できるキッチン、またキッチン全体で単体の家具のように完成された美しさを持つことをテーマに構成されている。さらには、キッチンと脚とのデザイン的な一体感を高めるために、引出し扉(引出し前板)、サイドパネル、フロントパネル等のメイン位置に脚の取付位置を合わせた形態とすることによって、パネルときれいに揃った脚が、一般の家具のような一体感のある形態を実現している。
【0037】
また、上述の実施例で楕円形状(ラグビーボール状)の断面を持つ脚は、特に脚としての安定感に不安を感じるほどか細く、繊細な印象を与え、キャビネット、つまりシステムキッチン(組合せユニット3)をまるで宙に浮かせているかのように演出している。上述の脚は例えば、亜鉛ダイキャストの鋳造成形で製作され、金属の強度によってキッチン全体が浮いているような浮遊感や、形態的な繊細さ、軽やかさを実現している。また、例えば、上述の脚を鏡面クロムメッキ等で仕上げると、そのスラリとした脚部分はインテリアを映しこむことでその存在感をより希薄に、儚げに演出し、キッチン全体にますます浮遊感を漂わせる。そして脚の間隔が均等な統一感を持たせることができるのは、前述の連結プレート4がキャビネット(組合せユニット3)の底面に取り付けられ、コーナー脚8、8’、センター脚7、7’(必要に応じてアジャストパーツ13)が組合せユニット3と連結プレート4を支えるように取り付けられているため、荷重の分散も図られ、形態的な美観とともに技術的な利点を生じさせている。
【0038】
なお、以上説明したシステムキッチンのパーツ家具の組合せはあくまで一例であり、種々の組合せが可能である。また、センター脚やコーナー脚も、図示したもの以外に、例えば図28(a)、(b)に示すように、単純な平板状の固定部17a又は18aと、それから延びる軸状の脚部17b又は18b(必要に応じてアジャスタ17c,18c)とを備えた単純な形態でももちろん構わない。ここで、17eは取付用孔である。
【0039】
このようなセンター脚17を前述のセンター脚7又は7’と置換すること、同様にコーナー脚18を前述のコーナー脚8又は8’と置換することができる。どのような脚を使用するかに拘らず、脚を組合せユニットの壁面とほぼ面一となるように配置する以外に、それらの脚が組合せユニットの壁面から少しだけ内側に入り込んだ位置に配置してもよい。図25や図27の例は、前側のセンター脚7及びコーナー脚8が、組合せユニット3の引出し前板や開き扉のほぼ厚さ分だけ内方へ入り込んだ位置に図示された例を示している。さらに、下面連結部材としての連結プレートも、プレート状のものに限らず、アングル状のものでもよく、要するに、組合せユニットの各パーツ家具を横断してそれらを連結できるものであればよい。
【0040】
さらに、図9、図20(d)に示すように、位置決め機能を有するアジャスタ7cを用いることもできる。つまり、組合せユニット3の位置決め部材として、例えば位置決めボス15等の固定部材を固定ねじ16によって床面から上方へ突出するように固定する。アジャスタ7cにはこの位置決めボス15に、上方からかぶさるように嵌まり込む嵌合穴7i(又は装着穴)が形成されていて、アジャスタ7cの嵌合穴7iが位置決めボス15に嵌まる(又はその位置決めボス15を中心にして床面に着座する)ことにより、これらアジャスタ7cと位置決めボス15とを介して組合せユニット3の床面上での移動が規制される。さらに、位置決めボス15が、その外周に形成されたV形の環状溝19その他の係合部を有し、アジャスタ7cの外周から嵌合穴7iに貫通するねじ孔7hにねじ込まれてロックねじ10が、位置決めボス15の環状溝19に押し込まれるようにすれば、アジャスタ7cを介して組合せユニット3の動きがさらに強く規制される。つまり、この状態では、アジャスタ7cと位置決めボス15とが、ロックねじ10によりロックされることにより、脚7,7’,8,8’,17,18等を介して組合せユニット3の水平方向及び垂直方向の位置が固定され、例えば水平方向にずれたり、垂直方向に浮き上がったりすることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例であるシステムキッチンの正面図。
【図2】その壁付の場合の側面図。
【図3】その底面図。
【図4】アイランドキッチンでかつ対面側がカウンターの場合の側面図。
【図5】その底面図。
【図6】アイランドキッチンで対面側がアイランドユニットの場合の側面図。
【図7】その底面図。
【図8】スペーサを介して壁付のセンター脚を固定する場合の側面図。
【図9】スペーサを介して壁付でないセンター脚を固定する場合の側面図。
【図10】壁付の場合のセンター脚を連結プレートを介して組合せユニットの底面に固定する場合の側面図。
【図11】アイランドタイプの組合せユニットの、センター脚を連結プレートを介して組合せユニットの底面に固定する場合の側面図。
【図12】下面連結部材としての連結プレートの一例を示す底面図。
【図13】その側面図。
【図14】スペーサの一例を示す底面図。
【図15】その側面図。
【図16】壁付されないセンター脚の一例を示す図。
【図17】壁付側のセンター脚の一例を示す図。
【図18】壁付されないコーナー脚の一例を示す図。
【図19】壁付側のコーナー脚の一例を示す図。
【図20】センター脚又はコーナー脚におけるアジャスタの一例を示す図。
【図21】アジャストパーツの一例を示す図。
【図22】本発明のシステムキッチンの別の実施例を示す正面図。
【図23】その底面図。
【図24】本発明のさらに別の実施例であるシステムキッチンを示す正面図。
【図25】その底面図。
【図26】本発明のさらにまた別の実施例であるシステムキッチンを示す正面図。
【図27】その底面図。
【図28】センター脚及びコーナー脚の別の実施例を示す図。
【符号の説明】
【0042】
1 システムキッチン
2 パーツ家具
3 組合せユニット
4 連結プレート(下面連結部材)
7,7’,17 センター脚
8,8’,18 コーナー脚
11 スペーサ
13 アジャストパーツ
【出願人】 【識別番号】592017286
【氏名又は名称】トーヨーキッチンアンドリビング株式会社
【出願日】 平成20年3月25日(2008.3.25)
【代理人】 【識別番号】100095751
【弁理士】
【氏名又は名称】菅原 正倫
【公開番号】 特開2009−232885(P2009−232885A)
【公開日】 平成21年10月15日(2009.10.15)
【出願番号】 特願2008−78926(P2008−78926)