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【発明の名称】 ペット収容体用の冷暖房システム
【発明者】 【氏名】マシュー・コウチー
【課題】効率的な冷暖房をもたらし、持ち運びが容易であるシステムを提供する

【解決手段】本発明の種々の実施形態は、ペットを取り巻く空気とペットが横になる面との両方を加熱並びに冷却するために、ペットを暖めたり涼しくしたりするのが効率的で、容易に搬送可能であるペット居住スペース用の冷暖房システムに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
暖房若しくは冷房を選択的にし得るように構成されている熱電モジュールと、
この熱電モジュールに暖房若しくは冷房を選択的にもたらすように命じることにより、熱電モジュールの動作を制御するように構成されている制御システムとを具備しているペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項2】
前記制御システムは、使用者が入力した所望の温度を達成するように前記熱電モジュールに命じるように構成されているサーモスタット制御システムを更に有している請求項1のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項3】
ペット若しくはペット居住スペースの状態に関する情報を遠隔監視装置に対して送受信する遠隔監視システムを更に具備している請求項1のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項4】
前記ペット若しくはペット居住スペースの状態に関する情報は、コマンド、音声信号、静止画信号、動画信号、物理的な振動情報、並びに温度情報のグループから選択された1つ以上の情報を含んでいる請求項3のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項5】
前記ペット居住スペースは、ペット小屋、ペットキャリア、ドッグハウス、並びにペット収容体のグループから選択されたペット居住スペースを構成している請求項1のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項6】
前記ペット居住スペースは、プラスチック、ポリウレタン、繊維強化プラスチック、抗菌剤がコーティングされたモールド成形プラスチック、厚紙、木材、金属合金、並びにガラス繊維のグループから選択された材料で形成されている請求項7のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項7】
前記遠隔監視装置は、コンピュータ、インターネットと互換性のある装置、携帯電話装置、パーソナルデータアシスタント、撮像装置、並びに閉回路のテレビのグループから選択された装置を構成している請求項3のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項8】
前記熱電モジュールは、バッテリ、充電可能なバッテリ、車両用のバッテリ、交流電力源、並びに直流電力源のグループから選択された電源により電力が供給される請求項1のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項9】
前記サーモスタット制御システムは、前記使用者が入力した所望の温度と測定された雰囲気の温度との間の差に比例して、前記熱電モジュールに供給される電力を増加させるシステムを有している請求項2のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項10】
暖房若しくは冷房を選択的にもたらし得るように構成されている熱電モジュールと、
この熱電モジュールから伝導面を通してペットの体に熱を伝導し得るように構成されている伝導面と、
前記熱電モジュールに固定して接続され、一部分が空気プレナム中にあるように配置されているヒートシンクと、
前記空気プレナム中のヒートシンクの前記一部分の上方と、前記ペット居住スペース中とに空気を通し得るように構成されている前記空気プレナムと、
前記空気プレナムを通して空気を吸引するように構成されているファンと、
前記熱電モジュールに暖房若しくは冷房を選択的にもたらすように命じることにより、前記熱電モジュールの動作を制御するように構成されている制御システムとを具備しているペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項11】
前記制御システムは、更に、使用者が入力した所望の温度を達成するように前記熱電モジュールに命じるように構成されたサーモスタット制御システムを有している請求項12のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項12】
ペット若しくはペット居住スペースの状態に関する情報を遠隔監視装置に対して送受信する遠隔監視システムを更に具備している請求項12のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項13】
前記ペット若しくはペット居住スペースの状態に関する情報は、コマンド、音声信号、静止画信号、動画信号、物理的な振動情報、並びに温度情報のグループから選択された1つ以上の情報を含んでいる請求項14のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項14】
前記ペット居住スペースは、ペット小屋、ペットキャリア、ドッグハウス、並びにペット収容体のグループから選択されたペット居住スペースを構成している請求項12のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項15】
前記ペット居住スペースは、プラスチック、ポリウレタン、繊維強化プラスチック、抗菌剤がコーティングされたモールド成形プラスチック、厚紙、木材、金属、金属合金、並びにガラス繊維のグループから選択された材料で形成されている請求項18のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項16】
前記遠隔監視装置は、コンピュータ、インターネットと互換性のある装置、携帯電話装置、パーソナルデータアシスタント、並びに閉回路のテレビのグループから選択された装置を有している請求項14のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項17】
前記ヒートシンクは、更に、前記伝導面を前記熱電モジュールに接続する装着装置として機能し、更に、前記熱電モジュールから前記伝導面へと熱を伝導する熱伝導装置として機能している請求項12のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項18】
第2のヒートシンクを更に具備し、この第2のヒートシンクは、前記ヒートシンクが装着されている前記熱電モジュールの反対側に固定して接続されている請求項12のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項19】
第2のファンを更に具備し、この第2のファンは、前記第2のヒートシンクの上方で前記ペット収容体から空気を吸引するように構成されている請求項12のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項20】
前記サーモスタット制御システムは、前記使用者が入力した所望の温度と、冷却プレートの測定された温度との間の差に比例して、前記熱電モジュールに供給される電力を増加させるシステムを有している請求項13のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項21】
前記熱電モジュールから前記伝導面を通してペットの体に熱を伝導させ得るように構成されている伝導面を更に具備している請求項1のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項22】
収容部に対するペットの出入りを可能にする開口部を有している、ペットを収容するのに適した収容体と、
暖房若しくは冷房を選択的にもたらし得るように構成されている熱電モジュールと、
この熱電モジュールから伝導面を通してペットの体に熱を伝導し得るように構成されている伝導面と、
前記熱電モジュールに固定して接続され、一部分が空気プレナム中にあるように配置されているヒートシンクと、
前記空気プレナム内のヒートシンクの前記一部分の上方と、前記ペット居住スペース中とへ空気を通し得るように構成されている前記空気プレナムと、
前記空気プレナムを通して空気を吸引するように構成されているファンと、
前記熱電モジュールに暖房若しくは冷房を選択的にもたらすように命じることにより前記熱電モジュールの動作を制御するように構成され、サーモスタット制御システムを有し、このサーモスタット制御システムは、ユーザが入力した所望の温度と測定された雰囲気の温度との間の差に比例して前記熱電モジュールに供給される電力を増加させるシステムを有している制御システムと、
ペット若しくはペットの居住スペースの状態に関する情報を遠隔監視装置に対して送受信し、この遠隔監視装置から命令を受け、ペット若しくはペットの居住スペースに関する前記情報は、音声信号、静止画信号、動画、物理的な振動情報、並びに温度情報のグループから選択された1つ以上の情報を含んでいる遠隔監視システムとを具備しているペットキャリア。
【請求項23】
前記ヒートシンクは、更に、前記伝導面を前記熱電モジュールに接続する装着装置として機能し、更に、前記熱電モジュールから前記伝導面に熱を伝導する熱伝導装置として機能する請求項40のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項24】
第2のヒートシンクを更に具備し、この第2のヒートシンクは、前記ヒートシンクが装着されている前記熱電モジュールの反対側の面に固定して接続されている請求項40のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【請求項25】
第2のファンを更に具備し、この第2のファンは、前記第2のヒートシンクの上方で前記ペット収容体から空気を吸引するように構成されている請求項40のペット居住スペース用の冷暖房システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明の種々の実施形態は、一般に、ペット小屋並びにペットキャリアに関し、より詳細には、ペット小屋並びにペットキャリア内の温度を調整するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
ペットが生活のいたるところで見られるようになるのに従って、ペットキャリアが、飼い主と一緒にペットを移動させるのを容易にし得るために、開発されている。比較的シンプルなデバイスが、ペットをケージに入れたり運んだりするには十分であるが、動物は極端な温度に敏感なため、シンプルなペットキャリアでは、ペットが極端な温度にさらされ得る状態において、不適切である。例えば、晴天の日に窓が閉じられた状態で車中に閉じ込められた場合、ペットは、危害を受け得る極端な温度にさらされることになる。同様に、非常に寒い日に車中若しくは屋外に取り残された場合、ペットは、このような天候により危害を受け得る。かくして、種々のペット小屋並びにペットキャリアは、ペットがキャリア内にいる間に受ける温度を調整し得るように、開発されている。
【0003】
例えば、Peeplesらによる特許文献1は、冷暖房機能を備えたペット用ベッドを開示している。Peeplesらによる装置は、ペット用ベッドのプラットホームと一体的なシンクに冷房若しくは暖房を電気接続に応じて与えるように、空気循環用の適切な配管を有した装置の下側に装着された熱電ユニットを使用して、動作する。このようにして、Peeplesらは、ペットが横になるベッドの温度を調整するためのシステムを開示している。しかし、Peeplesらは、ペットキャリアと一体的にされるのに十分にコンパクトであるシステムを開示していない。更に、Peeplesらによる装置は、ベッドの表面で得られる温度に対処しているが、ベッドを取り巻く雰囲気の雰囲気温度を調整することはない。表面温度と雰囲気の温度とを両方調整することが、多くの理由で、非常に望ましい。第1に、極端な温度からペットを保護するために、ペットの体の表面全てを取り巻く温度を調整しなければならない。第2に、ベッド若しくは下面はペットの体に直接接触するので、サーモスタット装置とペット自身との間の熱交換のために非常に効果的な手段を提供しなければならない。
【0004】
極端な温度からペットを保護するための手段を開示している他の装置が、Salahorの特許文献2と、Yeungの非特許文献1とに開示されている。Salahorの特許は、絶縁性の布のカバーを特徴とするペットキャリアを開示している。Yeungの特許は、空気調整パッドを挿入するためのコンパートメントを特徴とするペットキャリアを開示している。これら装置は、極端な温度の影響を最小にするための受動的な手段を開示しているが、これら装置は、ペットを積極的に涼しくするというよりはペットを隔離するので、ペットが特に高い空気の温度にさらされ得る応用例においては、不十分である。
【0005】
小屋並びにキャリア内にいる間にペットを涼しくさせるための更なる手段が、Whittaker並びにGreene, Jr.による特許文献3並びに4により夫々開示されている。Whittaker並びにGreeneの両者の装置は、動物が収容されたスペースに冷却された空気を供給する手段として氷を使用している。これら装置は、ある欠点を有している。氷は加熱されると溶けてしまうので、冷房を与えるにはもはや効果的ではない。また、氷は重く、大量に運ぶには厄介であり得る。更に、これら装置は、空気を冷却するために氷全体に空気を吹き付けるファンを使用している。この方法は、ペットを取り巻く雰囲気を冷却するが、熱交換を効果的に行ってペットを涼しくさせる効果的な手段である、動物の体に接した面を冷やすことはない。
【0006】
ペットホームを暖めるための様々な装置が、Allen, Jr.、Hawks et al.、並びにLittleの特許文献5,6,並びに7により夫々開示されている。Allenの装置は、取外し可能な電気加熱システムを有するロフトを特徴とするペットホームを有している。また、Hawkの装置は、ペットホームの内側のところの入口と出口とを特徴とする空気ダクトによりペットホームを暖めるためのシステムを開示している。この空気ダクトは、ペットホームの内部を暖める加熱部材を特徴としている。また、Littleの装置は、ペットが横になるベッドを加熱することによりホーム中のペットの暖かさを保つためのシステムを開示している。ペット用ベッドの下には、水を加熱して、伝導によりペット用ベッドを加熱する浸水可能なヒータを有したウォータタンクが備えられている。これら装置は、ペットがペットホーム内にいる間にペットを暖め続けるためのシステムを開示しているが、ペットを涼しく保つこともできるシステムを開示していない。更に、これら装置は、また、ペットキャリアと十分に互換性のある携帯可能、即ち軽量であるシステムを開示していない。
【0007】
ペットホームを冷却並びに加熱するためのシステムは、Sommers並びにDeCostaの特許文献8並びに9により夫々開示されている。Sommerの特許は、絶縁体により囲まれたペットホームの構造体と、この構造体の温度が調整され得るように空気冷却システムとを開示している。一方、DeCostaの特許は、外面に装着された冷暖房調整ユニットを特徴とする環境が制御されたドッグハウスを開示している。これら装置は、ドッグハウスを冷暖房し得るシステムを開示しているが、どちらの装置も、携帯可能なペットキャリアと互換性のあるシステムを開示していない。
【0008】
Bachの特許文献10は、前記システムと同様の他のシステムを開示している。Bachの特許は、中に動物がいるかいないかに応じた熱発生並びにセンサを特徴とするペットシェルター、即ち保育器を開示している。このように、Bachの特許は、生まれたばかりの幼い動物に適した保育器である装置を開示している。しかし、この装置は、比較的大きく、運びにくく、電力用の壁コンセントを必要とするので、ペットキャリアとしての使用に適していない。
【0009】
Mandell、Mandell、並びにDuddlestonの特許文献11、12、並びに13により夫々開示されている一連の他のシステムは、ペットの周囲の環境を制御するための手段を特徴とするペットキャリア並びに移動式のペット小屋を開示している。Mandellの特許文献11は、例えば、晴天の日に時々車中にペットを置かなければならない飼い主のために、移動用の付属品を開示している。ペットが熱中症にかかるのを防止するために、この付属品は、ペット収容体の内部に冷却された空気を供給するためのシステムを開示している。また、特許文献11は、冷却された空気を発生させるために、機械的な圧縮機の使用を開示している。この機械的な圧縮機は、車両用の電源若しくは別の電源により動作される。特許文献11は、また、ペットが収容体内にいる間、ペットを涼しく保つための手段を開示しているが、ペットを暖かく保つために使用され得るシステムを開示してはいない。さらに、この付属品は、雰囲気を冷却する機械的な圧縮機を使用するので、比較的重く、ペットの飼い主による持ち運びは容易ではない。
【0010】
Mandellの特許文献12は、このような装置と同様でありながら、空気を冷却するためにペルチェモジュールのような固体の装置を使用することにより特許文献11の携帯性を改善した装置を開示している。しかし、特許文献11のように、この特許文献12も、ペットの周囲を加熱する手段を開示していない。また、両方の装置は、ペットを取り巻く空気を冷却するだけなので、動物から熱を奪う機能は、幾らか限定されている。Peepleのような装置は、ペットの体に接するベッドの表面が温度調整されるので、ペットの体温をより効果的に調整する。
【0011】
Duddlestonの特許は、収容体の内部を冷却するためにペルチェモジュールを使用した携帯可能な冷却されたペットキャリアを開示している。このキャリアは、ペットのために空気を循環させること、若しくは、外部環境から収容体中に新鮮な空気を取り込むことを使用者が選択することのできる摺動可能な蓋部材を更に特徴としている。しかし、Duddlestonのキャリアは、上述されたのと同じ欠点を幾つか有している。第1に、このペットキャリアは、ペットに冷暖房の両方を与えるための手段を開示していない。第2に、ペットを涼しくさせるペットキャリアの効率は、ペットキャリアが、ペットが接する面ではなく、ペットを取り巻く空気を冷却するので、幾らか限定されている。
【特許文献1】米国特許第6,237,531号
【特許文献2】米国特許第6,446,577号
【特許文献3】米国特許第5,727,503号
【特許文献4】米国特許第6,490,995号
【特許文献5】米国特許第5,216,977号
【特許文献6】米国特許第6,637,374号
【特許文献7】米国特許第6,923,144号
【特許文献8】米国特許第4,827,872号
【特許文献9】米国特許第5,746,271号
【特許文献10】米国特許第6,725,805号
【特許文献11】米国特許第4,878,359号
【特許文献12】米国特許第4,939,911号
【特許文献13】米国特許第5,887,436号
【非特許文献1】米国特許出願第2003/0127060号
【発明の開示】
【0012】
かくして、ペットを取り巻く空気と、ペットが横になる面との両方を加熱若しくは冷却することによりペットを暖めたり涼しくさせたりするのが効率的であり、容易に搬送可能である、ペット小屋若しくはペットキャリアを暖めたり涼しくしたりするためのシステムの必要性が、本分野で長く感じられている。
【0013】
本発明の種々の実施形態は、ペットを取り巻く空気とペットが横になる面との両方を暖めるか冷やすことによりペットを暖かくしたり涼しくさせたりするのに効率的であり、かつ容易に持ち運ぶのに十分な携帯性を有するペットキャリア若しくはペット小屋のための冷暖房システムを開示することにより、上記の欠点を克服することに注意を向けている。
【0014】
本発明の種々の実施形態のための冷暖房メカニズムは、ペルチェモジュール、即ち熱電(TE)モジュールのような固体の装置である。バッテリ、シガレットライターのコンセントのような、車両用電源に接続する導体、壁コンセントに接続する導体、充電可能なバッテリ、電力アダプタ、並びに、このような他の電源のいずれかであり得る電源により、TEモジュールに電流が供給される。このTEモジュールは、TEモジュールを流れる電流の方向を切り替えることにより冷房若しくは暖房を選択的に供給するように、システム内に構成されている。
【0015】
本発明の種々の実施形態の冷暖房メカニズムは、サーモスタット制御システムを更に特徴としている。このサーモスタット制御システムは、使用者が冷暖房システム用に所望の温度を選択することを可能にし、従って、システムは、所望の温度調整を達成するように調整する。本発明の種々の実施形態において、サーモスタット制御システムは、入力された所望の温度と測定された温度との間の差に比例して、サーモスタットモジュールに供給される電力を増加するシステムを有している。
【0016】
本発明の種々の実施形態は、ペットを涼しくさせるために伝導手段と対流手段との両方を使用することにより従来技術のシステムを改良している。この伝導手段は、一般に、ペットの体に直接接する1つ以上の面を通してペットの体に熱を伝えるか、若しくはペットの体から熱を奪う。また、対流手段は、一般に、ペットの全身に空気を送風することによりペットの体に熱を伝えるか、若しくはペットの体から熱を奪う。このような熱伝達は、対流手段よりも伝導手段により効率良く行われ得るので、本発明の種々の実施形態により利用されるシステムは、一般に、対流式の冷暖房手段にのみ依存した関連技術のシステムよりも効率良く動作する。一方、伝導手段は、加熱/冷却面に直接接するペットの体の部分を冷やすように機能するだけなので、伝導手段と組み合わせて使用される対流手段は、全体を通して、どちらか一方を使用した方法よりも、効果並びに効率的な冷暖房を供給する。
【0017】
本発明の種々の実施形態の伝導システムは、TEモジュールによりもたらされる暖房若しくは冷房を伝導する伝導面を有している。この伝導面は、ペットの体が伝導面に直接接するように、ペット小屋若しくはペット収容体の床面に配置されている。本発明の種々の実施形態において、この伝導面は、加熱若しくは冷却されない別のエリアにペットを立たせることを可能にするように、冷却若しくは加熱されない更なるプラットホームエリアにより囲まれている。この伝導面は、直接若しくは中間の熱伝導部材を介して、TEモジュールに接続するように構成されている。どちらの場合でも、暖かさ若しくは涼しさがTEモジュールによりもたらされるので、伝導面の温度は、効率良く変更される。これは、伝導面が、TEモジュールに接触し、熱伝導が、両者の間で効率的に生じるためである。
【0018】
一方、伝導面は、ペット収容体内で、ペットの体に直接接触するように構成されているので、ペットへの効率的な熱伝導を果たす。かくして、TEモジュールによりもたらされる暖かさ若しくは涼しさは、伝導面によりペットの体に効率的に伝達される。伝導手段は、一般に、対流手段よりも効率的な熱伝達を行う手段であるため、このシステムは、対流式の冷暖房手段にのみ依存している従来技術のシステムに著しい改良を示している。この伝導面は、アルミニウム、スチール、マグネシウム、銅、黄銅、錫、若しくは、本分野で知られる他のこのような材料のような、本分野で知られる高い熱伝導性を有する材料のいずれかで製造されることができる。対流システムと組み合わされたとき、伝導システムは、ペットの全身を涼しくするか暖めるための効果並びに効率的な手段を与える。
【0019】
本発明の種々の実施形態の対流システムは、熱交換面と、空気プレナムと、ファンのような空気流を誘導するための手段とを有している。この熱交換面は、熱交換面とTEモジュールとの間の熱伝導がより効率的に生じるように、TEモジュールに直接接するように構成されたヒートシンクであり得る。このヒートシンクは、空気プレナム内に配置されたフィン状の突出部のアレイを更に特徴とすることができる。空気は、対流システムを助けるようにこれら突出部の上方を通る。
【0020】
前記空気プレナムは、冷暖房システム中に空気を取り込むためのエリアとして機能し、従って、ヒートシンクの上方に空気を通過させることにより熱対流を生じさせ、ペット収容体の内部に加熱された若しくは冷却された空気を排出することを可能にしている。本発明の種々の実施形態において、対流源は、ペットをより効果的に涼しくさせるために、ペットの顔面へと方向付けられている。本発明の種々の実施形態では、空気プレナムは、ペット収容体の外側の源から空気を取り込むが、他の実施形態では、ペット収容体中から空気を取り込む。
【0021】
本発明の種々の実施形態において、前記空気流を誘導するための手段は、本分野で知られた1つ以上のタイプの電気ファンを有している。種々のタイプの電気ファンが、本分野において知られ、本発明の実施の範囲内であり、アキシャルファン、遠心ファン、ラジアルファン、横流(cross flow)ファン、横流(tangential)ファン、並びに本文やで知られる他のこのようなファンのタイプを含むが、これらに限定されない。このファンは、一般に、空気流を空気プレナム内に誘導してヒートシンクの上方に通過させることにより、動作する。
【0022】
本発明の種々の実施形態において、ヒートシンクは、更に、伝導面を熱電モジュールに物理的かつ熱的に接続するための手段として機能している。
【0023】
本発明の種々の実施形態は、第2のヒートシンクと第2のヒートシンクファンとを更に特徴としている。この第2のヒートシンクは、前記第1のヒートシンクとは反対の熱電モジュールの側に配置されている。また、第2のヒートシンクファンは、ペット収容体内から第2のヒートシンクの上方に空気を取り込むように機能している。このように、第2のシートシンクは、冷暖房システムのより効率的な動作を容易にしている。
【0024】
熱伝達の手段のような伝導の相対的効率のために、本発明の原理は、本発明の他の実施形態で請求される対流方法を使用することなく、実施されることができる。かくして、伝導方法のみを利用したこれら実施形態では、対流のために必要とされる装置の部材は、除去され、かくして、製造コストが減じられる。一方、これら実施形態は、熱電技術に依存しつつ暖房並びに冷房を可能にするので、Peepleの特許のような関連技術に著しい改良点を示している。Peepleは、ペット用のベッドに対する加熱並びに冷却を果たす熱電モジュールの使用を開示しているが、対流と伝導との両方により冷房並びに暖房の両方を果たすペット収容体を開示してはいない。Peepleは、むしろ、ペット用のベッドを取り巻く空気の輪の対流式の暖房若しくは冷房に依存している。このシステムは、本発明の種々の実施形態により開示されているシステムと比較して、ペットとの熱交換において比較的効率が良くない。
【0025】
本発明の種々の実施形態は、ペットとペット収容体との状態を使用者が遠隔で監視することを可能にする遠隔監視システムを更に特徴にしている。この遠隔監視システムは、音声信号、静止画信号、動画信号、物理的な振動情報、若しくは温度信号を遠隔監視装置に伝達することを可能にし、撮像装置を特徴とすることができる。遠隔監視装置は、本分野で知られた遠隔監視用の種々の装置のいずれかであって良く、コンピュータ、インターネットと互換性のある装置、携帯電話装置、パーソナルデータアシスタント、並びに、閉回路のテレビを含むが、これらに限定されない。
【0026】
本発明の原理は、種々のペットキャリア、ペット小屋、ペット収容体、ドッグハウス、並びに、これと同様の、本分野で知られるペット居住スペース若しくはペット搬送ケースのいずれかで実施されることができる。このようなペット居住スペースは、プラスチック、ポリウレタン、繊維強化プラスチック、抗菌剤がコーティングされたモールド成形プラスチック、厚紙、木材、金属、金属合金、ガラス繊維、若しくは、ペット居住スペース若しくはペット搬送ケースを製造するために使用される、本分野で知られる他の材料から製造されることができる。本発明は、種々のペット居住スペース若しくはペット搬送ケースに選択的に適合され得る独立型のモジュラーユニットとしてまとめられても良いし、ペット居住スペース若しくはペット搬送ケースと一体的な部分としてまとめられても良い。冷暖房システムのこれら並びに他の実施形態は、本発明の構想の範囲内である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
本発明の種々の実施形態の以下の詳細な説明において、本発明の実施形態の種々の態様を全体的に理解するために、複数の特定の詳細部分が説明される。しかし、本発明の実施形態は、これら特定の詳細部分を説明することなく実施されることができる。他の場合において、良く知られた方法、手順、並びに/若しくは部品は、本発明の実施形態の態様を必ずしも明瞭にする必要がないために、詳細に説明されない。
【0028】
複数の実施形態が開示されているが、本発明の更なる他の実施形態が、本発明の例示的な実施形態を例示並びに記載している以下の詳細な説明から当業者に明らかになるだろう。理解されるように、本発明は、本発明の精神並びに範囲から逸脱することなく、種々の明瞭な態様の変形例が可能である。従って、図面並びに詳細な説明は、説明のためのものであり、限定的なものではない。また、本発明の特定の実施形態を参照若しくは非参照することは、本発明の範囲を限定するように意図するものと解釈されない。本発明の種々の実施形態は、互いに関連して若しくは互いに組み合わせて利用されることができる。
【0029】
この詳細な説明において、特定の用語が、本発明の実施形態の特定の特徴を説明するのに使用されている。例えば、「ペット居住スペース」は、ペット小屋、ペットキャリア、ドッグハウス、ペット収容体、若しくは、本分野で知られる他のこのようなペット居住スペースを意味し、また、「熱電(thermoelectric)モジュール」は、本分野で知られる冷暖房をもたらすためのペルチェ装置、TEモジュール、若しくは、他の個体の装置を意味する。
【0030】
図1並びに2には、本発明の第1の実施形態に従ったペットキャリア10が示されている。このキャリア10は、ペットが快適に収容され得るスペースを規定している上壁12と、下壁13と、側壁14と、後壁15と、開成可能なアクセスポート16とを備えたペット収容部11を有している。弾性のパネル34が、ねじ形態の取外し可能な留め部材(detent elements)により、開成可能なアクセスポート16の内側に取外し可能に装着されている。本分野の当業者により理解されるように、他の形態の留め部材が、所望に応じて用いられ得る。前記弾性のパネル34は、ドア16を完全にカバーしているわけではなく、ペット収容部の外側と内側との間で空気が交換され得るように、ドアの外周に渡って1ないし30cmの範囲のギャップを残している。ペット収容部11は、また、取外し可能な留め部材により、取外し可能に一緒に接続されている上側の着脱可能な収容部分17と下側の着脱可能な収容部分18とに分けられている。キャリアのこれら上側並びに下側の収容部分は、掃除時により良いアクセスを得るため、若しくは移送のために、必要であれば分解されることができる。上側の収容部分の両側部には、中の空気を新鮮な空気で再び満たし得る複数の通気孔21が形成されている。このハウジング/小屋の上部には、キャリアの移動を容易にするように、ハンドル19が設けられている。上側の収容部分17の天井側には、温度調整ユニット22が設けられている。
【0031】
温度調整ユニットを示しているペットキャリアの断面斜視図である図3は、温度調整ユニットを上側の収容部分17から分離している着脱可能な天井バリア33を明らかにしている。このバリア33は、取外し可能な幾つかの留め部材により、非係合されることができる。前記温度調整ユニット22は、外側の吸気ポート20と、内側の吸気ポート24と、外側の排気ポート23と、内側の排気ポート25と、上側のファン26と、下側のファン27と、単一の熱電部材28と、上側のチャンバ39と、下側のチャンバ40と、外側の熱交換フィン30と、内側の熱交換フィン29と、温度制御用のプリント回路基板32と、撮像装置35と、ユニットを手動、自動、若しくは遠隔操作する制御パネル38とを有している。
【0032】
前記外側の吸気ポート20並びに外側の排気ポート23は、水平の仕切り37により、内側の吸気ポート24並びに内側の排気ポート25に対してそれぞれ非接続並びに分離され、従って、上側のチャンバ39と下側のチャンバ40とが形成されている。この仕切り37は、ペット収容部からの空気と雰囲気とが混合するのを防止し、従って、温度調整ユニット22により温度調整される必要のある空気の体積を制限している。
【0033】
図4は、2つのファンと1つの熱電部材28とを利用している第1の実施形態のための好ましい温度調整ユニット22を示している。代表的な熱電部材は、一連のP型並びにN型にドープされたテルル化ビスマス半導体材料を間に狭持した2つの薄いセラミックウエハを使用して製造されているが、他の材料も、本発明の範囲内である。この熱電部材28には、外側の熱交換フィン30と内側の熱交換フィン29とが接続されている。これら外側並びに内側のフィンは、銅とアルミニウムとを含む材料からなっているが、これに限定されない。2つ以上の温度調整ユニット22が設けられることができ、各温度調整ユニットは、2つ以上の熱電部材28を有してよい。
【0034】
第1の実施形態において、この温度調整ユニット22は、このユニットに接続されたバッテリ(例えば、独立型のバッテリ、即ち車両用のバッテリ)31により充電される。このバッテリ31は、壁部43により前記上側並びに下側のチャンバからシールされた制御チャンバ44中に配置されている。好ましい一実施形態において、1つ以上の独立型のバッテリが、車両用の主バッテリの充電気が消耗されないように、使用される。また、バッテリは、キャリア自体の一部として含まれ得るか、車中に分離して位置されて適切なケーブルによりキャリアに接続され得ることは、理解される。他の態様において、ペットキャリアは、このキャリアが、家、オフィス、若しくは屋外で使用され得るように、110ボルトのACを12ボルトのDC電流に変換する変換装置を設けても良いし、ソーラパネルから生成されるエネルギーで動作されても良い。実際に、電源は、ユニットに電力を供給するために使用されることができる。所有者が、より快適な環境で、下側のフィンだけを動作し、上側のフィンと熱電部材とを動作しないように選択した場合、ユニットのバッテリ電力を消費することが可能である。
【0035】
また、前記温度調整ユニット22の制御チャンバ44中には、撮像装置35が設けられている。この撮像装置35は、調整ユニットの上側の天井に取外し可能に装着されている。この撮像装置は、天井に装着された角柱部45を有し、この角柱部は、天井の前記バリア33中に約1/4インチ(0.635cm)下降している小さなホールを介して突出している。しかし、撮像装置は、この他の所に装着されることもでき、異なるサイズ、形状、並びに/若しくは位置のホールを有することができる。これにより、撮像装置は、ユニット内のペットの動画並びに/若しくは静止画を取り込むように、収容部内の後方に向けられることができる。
【0036】
前記熱電部材が動作すると、この熱電部材中を流れる電流が、2つの可能な効果、(1)ペルチェ効果(冷却)と、(2)ジュール効果(加熱)とをもたらし得る。DC電流が異種の材料間に流されると、温度差が生じる。加熱モードで熱電装置を使用すると、低温側からの負荷並びに内部の熱(ジュール熱)の全てが、高温側に吐出されるので、非常に効率的である。これにより、所望の熱を得るために必要とされる電力は低減される。複数の熱電部材は、更に低い温度を得るように、重ねられることができる。
【0037】
第1の実施形態の場合、温度調整ユニットが加熱モードにあるとき、下側のファン27が、空気を内側の排気ポート25を通して収容部中に穏やかに押しやるように動作すると、収容部からの空気が内側の吸気ポート24を通って下側のチャンバ40中に穏やかに吸引される空気の流れが形成される。ここで、空気は、加熱された内側の熱交換フィン29に接触する。この結果、暖かい空気が、下側のファン27を通して戻される(図4を見よ)。これが生じると、上側のファン26が、外側の吸気ポート20を通して雰囲気を吸引する。そして、この雰囲気は、上側のチャンバ39中に送入され、このチャンバで、雰囲気が、冷却された外側の熱交換フィン30に接触する。この結果、冷たい空気が、外側の排気ポート23中に流れることにより、ペットキャリアの外側に排出される。
【0038】
温度調整ユニットが冷却モードにあるとき、下側のファン27が、空気を内側の排気ポート25を通して収容部中に穏やかに押しやるように動作すると、収容部の空気が内側の吸気ポート24を通って下側のチャンバ40中に穏やかに吸引される空気の流れが形成される。ここで、空気は、冷却された内側の熱交換フィン29に接触する。この結果、冷たい空気が、下側のファン27を通して戻される(図4を見よ)。これが生じると、上側のファン26が、外側の吸気ポート20を通して雰囲気を吸引する。そして、この雰囲気は、上側のチャンバ39中に送入され、このチャンバで、雰囲気が、加熱された外側の熱交換フィン30に接触する。この結果、暖かい空気が、外側の排気ポート23を通って、ペット収容部の外側に排出される。前記通気孔21と、ドア16並びに弾性のパネル34間の間隙とは、十分な新鮮な空気が、収容部と外部との間で交換され得ることを確実にしている。上述されたように、前記仕切り37があることにより、上側並びに下側のチャンバからの空気が混合することは、防止される。
【0039】
図5において、前記制御用のプリント回路基板32は、温度を制御/調整するように、閉ループの制御回路を有した温度センサのフィードバック(サーミスター、即ち固体のセンサ)を有している。このサーミスターを使用すると、例えば、調整ユニットが、ペット収容部中の現在の温度を決定し、温度調整ユニットが冷却モード、加熱モード、若しくはオフモードにされるべきかどうかを決定することができる。センサが、収容部中の過大な温度の状態を検出したとき、温度調整ユニット22は、収容部中の空気を冷却し始めるように、動作される。代わって、センサが、収容部中の過小の温度の状態を検出したとき、温度調整ユニット22は、空気を加熱し始めるように、動作される。他の実施形態において、所定の温度が、選択されることができ、ユニットは、選択された温度の範囲内にキャリア10を維持するように、オン並びにオフされることができる。
【0040】
また、前記プリント回路基板32中には、前記撮像装置35を制御する回路と、トランスミッタ/レシーバのユニットに対する回路とがある。このユニットは、ペットキャリアが、遠隔制御装置42に対して信号/画像を送受信することを可能にしている(図12を見よ)。好ましい実施形態では、キャリアは、この目的を達成するために、既存の携帯電話技術を組み込んだトランスミッタ/レシーバのユニットを使用する。遠隔装置42は、ペットの所有者がキャリア内の温度を遠隔で確認できるように、温度インジケーターを表示することができる。この遠隔装置42は、温度がある閾値に達したときに視覚並びに/若しくは聴覚のアラーム(若しくは、ページング装置に類似した振動モード)のような情報、並びに、収容部中の静止画及び動画を表示することができる。遠隔制御装置は、特別に製造されてペットキャリアに供給されることができるが、使用者の携帯電話/PDA/コンピュータであっても良い。後者の場合において、通常のソフトウェアは、これら装置が小屋に対して情報を送受信するのを可能にするように、導入される。ここに規定された情報は、文章、静止画、動画、音、振動、若しくは、これらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。また、地球規模測位衛星ユニットと、これの回路とが、この第1の実施形態と一緒に動作するように適合され得ることは、理解されるだろう。
【0041】
図6並びに7は、温度調整ユニット110が犬小屋の後端部に取外し可能に接続された携帯可能でない犬小屋46からなる本発明の第2の実施形態を示している。この温度調整ユニット110は、十分に露出されるように図示されている。しかし、温度調整ユニット110が、ユニットの部品を環境から保護するように、金属若しくは耐久性のあるプラスチックでカバーされることは、理解される。この温度調整ユニット110は、また、犬小屋の第1の壁部48、第2の壁部49、上壁50、若しくは、犬小屋自体の中に位置され得ることは、理解されるべきである。開成可能なアクセスポートが、通気孔として機能することができ、比較的小さなウィンド/開口部(図示されず)が、また、収容部の壁部に設けられ得ることは、理解される。本発明のこの第2の実施形態では、撮像装置35は、開成可能なアクセスポートの上方で前壁の一部分に設置されている。
【0042】
また、この第2の実施形態に使用されている温度調整ユニット110は、サイズ並びに部品に関して、本発明のペットキャリアの第1の実施形態と異なることに、注意すべきである。図8ないし10は、上側の加熱ユニット125と、下側のファンユニット115と、2つの熱電部材123,124と、外側の熱交換フィン113と、内側の熱交換フィン116と、垂直の仕切り114と、外側の偏向シールド112と、外側の吸気ポート120と、内側の排出/調節用の空気ポート119と、外側の排出ポート126と、ファン118と、外側のチャンバ121と、内側のチャンバ122とを有する本発明の好ましい第2の実施形態を示している。しかし、この第2の実施形態は、温度を検出並びに調整したり、犬小屋への情報及び犬小屋からの情報を遠隔の制御装置に伝送したりするように、第1の実施形態と同じプリント回路基板並びに電子装置を共用し得ることが可能である。2つ以上の温度調整ユニット22が設けられることができ、各温度調整ユニットは、2つ以上の熱電部材28を有して良い。実際に、任意の電源が、ユニットに電力を供給するために使用されることができる。
【0043】
この第2の実施形態の場合、温度調整ユニット110が、加熱モードにあるとき、ファン118が、環境から空気を穏やかに吸引して、互いに分離した内側のチャンバ122並びに外側のチャンバ121までこの空気を押しやる。尚、これらチャンバは、垂直の仕切り114により分離されている。そして、内側のチャンバ内の空気は、加熱された内側の熱交換フィン116に接触する。この結果、加熱された空気が、内側の空気排出/調節用のポート119を通して排出され、内側の偏向シールド(図示されず)により偏向される。この偏向シールドは、犬小屋にある吸気ポートを介して、犬小屋中に空気を方向付ける。また、外側のチャンバ内の空気は、冷却された外側の熱交換フィン113に接触する。この結果、冷却された空気が、外側の排出ポート126を通して排出され、偏向シールド112により偏向される。温度調整ユニット110が、冷却モードにあるとき、内側の熱交換フィンは、冷却され、この結果、冷却された空気が、犬小屋に排出される。
【0044】
第1(携帯可能な犬小屋)の実施形態と第2(固定の犬小屋)の実施形態とは、抗菌剤がコーティングされたモールド成形プラスチック、押出し成形若しくはモールド成形ポリマー、強化ポリマー、ボール紙、木材、金属、若しくは、繊維ガラスを含む様々な異なる材料を使用して製造されることができるが、これに限定されることはない。他の態様において、キャリアの内壁は、ポリファイバー(poly-fiber)を含む、絶縁体として本分野で知られる材料からなる絶縁された織物でコーティングされることができるが、これに限定されない。第1の実施形態において、開成可能なアクセスポート16は、キャリア自体と同じ材料で形成されることができるが、ゲートの内側に配置されたガスケットと、プレキシグラス(登録商標(Pohm and Haas Company, Independence Mall, West Philadelphia, Pennsylvania 19195))、ガラス、若しくはプラスチックを含む材料で形成された弾性のパネル34とを有しても良い。代わって、第1の実施形態のための開成可能なアクセスポートは、織物並びに織物及び金属のメッシュネット(mesh netting)を含む比較的可撓性のあるタイプの材料で形成されることができるが、これに限定されない。この場合、弾性のパネル34は、必要ない。第2の実施形態において、犬小屋用の開成可能なアクセスポートは、犬用のドアとして一般に使用されているプラスチックのフラップタイプ(flap type)であるか、代わって、アクセスポートは、冷蔵室に使用されるのと同様の、開成可能なアクセスポートフレームの上部から吊り下げられる織物若しくはプラスチック材料の複合ストリップを有しても良い。
【0045】
図12は、冷暖房システムの一実施形態を特徴とするペットキャリアの破断部分である。ペットキャリア1200は、冷暖房システム1210を含む、ペットキャリアの部品を示すために、破断部分が示されている。この冷暖房システム1210は、プラットホーム1215と、伝導面1220と、配管並びに絶縁アッセンブリ1225と、ヒートシンク並びにペルチェモジュール1230と、空気ファン1235とを特徴としている。前記プラットホーム1215は、ペットが立ったり横になったりする床面として機能している。このプラットホームは、伝導面1220に隣接して位置され、ペットがペットキャリア1200内で居住し、かつ伝導面1220の冷却若しくは加熱効果を受けないエリアを提供している。この伝導面1220は、本発明の種々の実施形態の冷却機能並びに加熱機能を助ける。この伝導面1220は、ペルチェモジュールに直接若しくは中間部材を介して取着されている。かくして、効果的な熱伝導が、ペルチェモジュールと伝導面1220との間に生じる。一方、ペットが、伝導面1220上に立っているか横になっているとき、効率的な熱伝導が、ペットと伝導面1220との間に生じる。かくして、伝導面1220は、ペットに冷暖房を与えるための効果的な手段を果たしている。尚、冷暖房システム1210は、送風システムと組み合わせて使用された場合、ペットの全身を効果的に冷やしたり暖めたりする。
【0046】
図13は、本発明の一実施形態の冷暖房システムの分解された詳細図である。この冷暖房システム1310の構造部分は、プラットホーム1315と、伝導面1320と、絶縁並びに配管アッセンブリ1325と、第1のヒートシンク1345と、第2のヒートシンク1330と、送風ファン1340と、ヒートシンクファン1335とを有するように、示されている。上述されたように、前記伝導面1320は、伝導作用による冷暖房機能の重要な態様を果たしている。本発明のこの実施形態において、冷房若しくは暖房が、第1のヒートシンク1345によりペルチェモジュールから伝導面1320に供給される。尚、冷暖房システム1310の他の部分は、対流作用により、ペットの体の残りの部分を冷やすか暖めるのを助ける。この対流システムは、一般に、ペルチェモジュールにより加熱若しくは冷却された空気をペットの全身に送風することにより、動作する。空気が送風ファン1340により吸引されると、空気は、伝導面1320並びに第1のヒートシンク1345上方を通過し、ここで空気が冷却若しくは加熱される。そして、空気は、ペット収容部中に送られ、ペットを冷やすか暖める。尚、第2のヒートシンク1330とヒートシンクファン1335とは、ペルチェモジュールの互いに対向した2つの面間に比較的大きな温度差を発生させ、かくして冷暖房システム1310の比較的効率の良い動作をもたらすように機能している。
【0047】
図14は、本発明の一実施形態の冷暖房システムの詳細な破断部分である。この詳細な破断部分の図において、ペット収容部用の冷暖房システム1410の種々の部分が、プラットホーム1415と、伝導面1420と、絶縁並びに空気ダクトアッセンブリ1425と、ペルチェモジュール1450と、第1のヒートシンク1460と、第2のヒートシンク1430と、第2のヒートシンクファン1435と、空気ダクトファン1440とを有するように、示されている。この図に示されているように、冷暖房システム1410は、伝導面1420を介した伝導作用と、空気ダクトシステムを介した対流作用との両方により、冷却を容易にしている。前記第1のヒートシンク1460は、熱若しくは寒さを温度調整モジュールから伝導面1420に伝える。本発明のこの実施形態において、第1のヒートシンク1460は、第1のヒートシンク1460上方の空気ダクトファン1440により吸引された空気が、加熱若しくは冷却されるように、空気ダクトアッセンブリ1425内に配置されている。この絶縁並びに空気ダクトアッセンブリ1425は、空気ダクトファン1440とは反対の端部に開口部1455を有することを特徴としている。この開口部は、吸引された空気をペット収容部中に排出することを可能にしている。本発明の種々の実施形態において、この開口部1455は、空気をペットの顔へと方向付け、かくしてペットを効果的に涼しくさせるように構成されることができる。前記第2のヒートシンク1430は、第1のヒートシンク1460のペルチェモジュール1450の反対の端部に配置され、第2のヒートシンク1430による熱交換を助ける第2のヒートシンクファン1435を特徴としている。このようにして、第2のヒートシンク1430と第2のヒートシンクファン1435とは、冷暖房システム1410のより効率の良い動作を容易にしている。
【0048】
図15は、本発明の一実施形態の冷暖房システムの斜視破断部分である。図15は、第1のヒートシンク1560が熱交換を改良するように空気ダクト1525内にフィンを有した実施形態を示している。
【0049】
図16は、本発明の一実施形態の冷暖房システムの斜視詳細図である。この図16は、2つのペルチェモジュールを使用し、かつ熱伝導部材が空気ダクト並びにヒートシンク1625の両方の役割を果たすように第1のヒートシンク1660の側部に装着されている実施形態を示している。単一若しくは複数のペルチェモジュール1650が、必要とされる冷暖房能力に応じて使用されることができる。第1のヒートシンク1660は、伝導面1620と、空気ダクト並びにヒートシンク1625とを同時に加熱若しくは冷却する。空気ダクトファン1640により移動された空気は、伝導する空気ダクト並びにヒートシンク1625により冷却若しくは加熱される。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の第1の実施形態に従ったキャリアの側方斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に従ったキャリアの正面斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の断面斜視図である。
【図4】本発明の第1の実施形態の断面斜視図である。
【図5】本発明に使用されている回路のブロック線図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に従った犬小屋の側方斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に従った犬小屋の側方斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に使用されている調整ユニットの側面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態に使用されている温度調整ユニットの側方斜視図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に使用されている温度調整ユニットの側方斜視図である。
【図11】本発明に含まれている部品の幾つかの関係を示しているブロック線図である。
【図12】冷暖房システムの一実施形態を特徴とするペットのキャリアの破断図である。
【図13】本発明の一実施形態の冷暖房システムの分解された詳細図である。
【図14】本発明の一実施形態の冷暖房システムの破断図である。
【図15】本発明の一実施形態の冷暖房システムの斜視破断図である。
【図16】本発明の一実施形態の冷暖房システムの斜視詳細図である。
【符号の説明】
【0051】
10…ペットキャリア、11…収容部、28,123,124…熱電モジュール(熱電部材)、35…撮像装置、38…制御パネル
【出願人】 【識別番号】508099243
【氏名又は名称】カブナント・パートナーズ、インコーポレイテッド
【出願日】 平成20年4月1日(2008.4.1)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久

【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎

【識別番号】100100952
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 鉄也
【公開番号】 特開2009−247216(P2009−247216A)
【公開日】 平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願番号】 特願2008−94824(P2008−94824)