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【発明の名称】 ハウスの送風及び/又は換気装置と、その方法
【発明者】 【氏名】古田 成広
【氏名】古田 昌士
【氏名】三浦 輝幸
【課題】従来、ハウス内における作物を効率的に栽培し、高品質を確保し、又は省資源と、環境維持を達成するために、最も必要とするのは、ハウス内における送風方法(装置)及び/又は換気方法(外気の吸込み/排気方法)である。しかし、このハウス内における送風方法「ハウスの送風」及び/又は換気方法「ハウスの換気」に関しては、改良の余地があった。

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内外張りビニールで構成し、この内外張りビニールの天井空間及び側面空間を設けた二重ビニール張り構造のハウスにおいて、
この内張りビニールの妻面を開口部とするとともに、この内張りビニールの妻面と、前記外張りビニールの妻面の間に、多目的スペースを設け、
この外張りビニールの棟方向の側面は、この側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とするとともに、前記内張りビニールの棟方向の側面は、この側面に開放した開口部を介して、開放する構成とし、
また、この外張りビニールの一方の妻面に吸込み用のファンを設け、他方の妻面にシャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置。
【請求項2】
請求項1に記載のハウスの送風及び/又は換気装置において、
前記外張りビニールの一方の妻面に、整流翼を備えたファンを、他方の妻面に風圧シャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置。
【請求項3】
請求項1に記載のハウスの送風及び/又は換気装置において、
前記内張りビニールは、地中に立設した湾曲形の枠材に、棟方向の側面を、開口して張装し、この棟方向の側面に開口部を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置。
【請求項4】
内外張りビニールで構成し、この内外張りビニールの天井空間及び側面空間を設けた二重ビニール張り構造のハウスにおいて、
この内張りビニールの妻面を開口部とするとともに、この内張りビニールの妻面と、前記外張りビニールの妻面の間に、多目的スペースを設け、
前記外張りビニールの棟方向の側面は、この側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とするとともに、前記内張りビニールの棟方向の側面は、この側面に開放した開口部を介して、開放する構成とし、
また、この外張りビニールの一方の妻面に吸込み用のファンを設け、他方の妻面にシャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気方法であって、
前記吸込み用のファンからの風を、前記内張りビニールで形成した、栽培室の棟方向に送風するとともに、前記開放された外張りビニールの開閉口からの外気を、この内張りビニールの開口部を介して、当該内張りビニールの栽培室内に導入し、前記吸込んだ外気との間で、調合空気を生成し、作物に最適な、風の流れ及び/又は温湿度環境を確保する構成としたハウスの送風及び/又は換気方法。
【請求項5】
請求項4に記載のハウスの送風及び/又は換気方法において、
前記外張りビニールの一方の妻面に設けられ、整流翼を備えたファンの風を、少なくとも前記天井空間の棟方向に、占有して送風することを介して、このハウスに最適な、温湿度調整を図る構成としたハウスの送風及び/又は換気方法。
【請求項6】
請求項4に記載のハウスの送風方法において、
前記天井空間に、一基又は数基の循環扇を配備し、この天井空間の空気の流れ、及び/又は、このハウスに最適な、温湿度調整を図る構成としたハウスの送風及び/又は換気方法。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウス及び作物(果菜類、根菜類、花き類)に最適な温湿度の管理を図るハウスの送風及び/又は換気装置と、その方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハウス内における作物を効率的に栽培し、かつその高品質を確保し、また省資源と、環境維持を達成するために、最も必要とするのは、ハウス内における送風方法(装置)及び/又は換気の方法(外気の吸込み/排気方法)である。そして、このハウス内における送風方法「ハウスの送風」及び/又は換気方法「ハウスの換気」に関しては、種々の方法があるが、その基本的な方法を、以下、説明する。
【0003】
この「ハウスの送風」では、ファンによる風を、ハウスの長手方向(棟方向)に略水平方向へ送風し、さらに望ましくは、広域的な空気の流れを確保する方法である。この方法を確保し、例えば、前述の要望と、またこのハウスに設置する送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を達成する方法である。
【0004】
また、この「ハウスの換気」では、[イ] 外張りビニールの棟方向の側面は、この側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を設け、この開閉口より外気を吸込み、「ハウスの送風」(本出願人の出願中の発明、例えば、「ハウスの送風システム」、特開2008−22749の「ハウスの降温・換気方法」、また特開2007−244336の「ハウスの換気システム」、等)を利用し、排気する方法、[ロ] ハウスの谷側の外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を設け、前述と同様送風等を介して、排気する方法、又は、[ハ] ハウス(ガラスハウス「温室」)の天井の開放で形成される開口を介して、外気を吸込み及び/又は内気の排気をする方法がある。この方法を確保し、例えば、前述の「ハウスの送風」と同じ特徴を発揮することにある。
【0005】
しかし、現状では、この送風及び/又は換気を、それぞれ個別に配置し、ハウス及び作物に最適な温湿度の管理を図るのが一般的である。従って、前述したハウスに設置する送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を、確実、かつ効率的に達成するに十分とは考えられないのが現況である。この要望に応え得る「ハウスの送風」と「ハウスの換気」を組合せたハウスの送風及び/又は換気方法と、その装置を、先行文献の中で、調査したので、その内容を、以下に説明する。
【0006】
文献(1)は、特開2004−313200の「ビニールシート巻き取り巻き戻し機」であり、この発明は、ビニールハウス内の換気を行なう換気装置であって、外張りビニールが巻かれている巻き取りパイプ(シャフト)を、モーター、ウォームギアー等を介して、可動し、このパイプを上下動し、外張りビニール(ハウスの側面、又は谷面、屋根面のビニールシート)を開閉する構造であり、この上下動を、リミットスイッチにより、確実に規制することを特徴とし、ビニールハウスの温度制御を、無人で、自動的に巻取り、巻戻しを図って管理することにある。
【0007】
文献(2)は、特開2005−124408の「ビニールハウス側面被覆材の巻き上げ部支持具」であり、この発明は、[0002]〜[0004]に記載の如く、外張りビニールの側面の外張りビニール部位(被覆材)を、巻上げて通気口を設け、ここより外気を取り込み、内部の温度や湿度を調整するため、換気が必要になる。また、一方で、降雨時に、この通気口から、雨が、ハウス内に浸入する恐れがあるので、作物に、水滴が直接当り、殊に、花卉類の栽培においては、うどんこ病が発生し易い。しかし、降雨時に、ビニールハウスを密閉しておくと、多湿状態になり、べと病、灰色かび病などの病害が多発するので、換気を中止することはできない。このような状況に対し、この文献(2)は、ビニールハウスの側面の外張りビニール部位を巻上げて通気口をつくる際に、外張りビニール部位の巻上げ部を外側に突き出させてひさし(庇、廂)を形成し、雨の侵入防止を図る、支持具を提供することを目的とする。
【0008】
【特許文献1】特開2004−313200
【特許文献2】特開2005−124408
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述した文献(1)と、文献(2)は、側面の外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とする構造であり、所謂、「ハウスの換気(システム)」に留まる。従って、「ハウスの送風(システム)」を備えていないので、ハウスの温湿度管理を効率的、かつ確実に達成するには、問題を残している。また、送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を、確実、かつ効率的に達成するには、改良の余地がある。そして、また、前述した、本出願人が提案する発明も、主として、「ハウスの送風」を主体とすることから、前述の要望に応え得る「ハウスの送風」と「ハウスの換気」を組合せた特徴を発揮するには、更なる改良が望まれる処である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1の発明は、「ハウスの送風」と「ハウスの換気」を組合せた構造を採用し、このハウス内における風の流れと、外気を有効利用し、ハウスの温湿度管理と、この温湿度管理を介して、作物の生育・生長の向上と、これらの均一化を図ること、品質の向上を図ること、さらに収穫量の増加を図ること、等を意図する。さらにこの請求項1の発明は、前述の組合せを採用し、ハウス内において、その棟方向に略水平方向へ送風し、さらに広域的な空気の流れを確保しつつ、外気を有効利用することで、送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を、確実、かつ効率的に達成することを意図する。
【0011】
請求項1は、内外張りビニールで構成し、この内外張りビニールの天井空間及び側面空間を設けた二重ビニール張り構造のハウスにおいて、
この内張りビニールの妻面(妻側)を開口部とするとともに、この内張りビニールの妻面と、前記外張りビニールの妻面の間に、多目的スペースを設け、
この外張りビニールの棟方向の側面は、この側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とするとともに、前記内張りビニールの棟方向の側面は、この側面に開放した開口部を介して、開放する構成とし、
また、この外張りビニールの一方の妻面に吸込み用のファンを設け、他方の妻面にシャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置である。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するに最適な、ファンと、シャッターを提供することを意図する。
【0013】
請求項2は、請求項1に記載のハウスの送風及び/又は換気装置において、
前記外張りビニールの一方の妻面に、整流翼を備えたファンを、他方の妻面に風圧シャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置である。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1の目的を達成すること、この目的を達成するに最適な、内張りビニールの構造を提供することを意図する。
【0015】
請求項3は、請求項1に記載のハウスの送風及び/又は換気装置において、
前記内張りビニールは、地中に立設した湾曲形の枠材に、棟方向の側面を、開口して張装し、この棟方向の側面に開口部を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置である。
【0016】
請求項4の発明は、「ハウスの送風」と「ハウスの換気」を組合せた構造を採用し、このハウス内における風の流れと、外気の有効利用、並びにハウス内空気と、外気との混合を介して、ハウスの温湿度管理と、この温湿度管理を介して、作物の生育・生長の向上と、これらの均一化を図ること、品質の向上を図ること、さらに収穫量の増加を図ること、等を意図する。さらにこの請求項4の発明は、前述の組合せ、及び/又は混合空気の生成を介して、ハウス内において、その棟方向に略水平方向へ送風し、さらに広域的な空気の流れを確保しつつ、外気を有効利用することで、送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を、確実、かつ効率的に達成することを意図する。
【0017】
請求項4は、内外張りビニールで構成し、この内外張りビニールの天井空間及び側面空間を設けた二重ビニール張り構造のハウスにおいて、
この内張りビニールの妻面(妻側)を開口部とするとともに、この内張りビニールの妻面と、前記外張りビニールの妻面の間に、多目的スペースを設け、
前記外張りビニールの棟方向の側面は、この側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とするとともに、前記内張りビニールの棟方向の側面は、この側面に開放した開口部を介して、開放する構成とし、
また、この外張りビニールの一方の妻面に吸込み用のファンを設け、他方の妻面にシャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気方法であって、
前記吸込み用のファンからの風を、前記内張りビニールで形成した、栽培室の棟方向に送風するとともに、前記開放された外張りビニールの開閉口からの外気を、この内張りビニールの開口部を介して、当該内張りビニールの栽培室内に導入し、前記吸込んだ外気との間で、調合空気を生成し、作物に最適な、風の流れ及び/又は温湿度環境を確保する構成としたハウスの送風及び/又は換気方法である。
【0018】
請求項5の発明は、請求項4の目的を達成すること、この目的を達成するに最適な、ファンと、このファンの風を有効利用することを意図する。
【0019】
請求項5は、請求項4に記載のハウスの送風及び/又は換気方法において、
前記外張りビニールの一方の妻面に設けられ、整流翼を備えたファンの風を、少なくとも前記天井空間の棟方向に、占有して送風することを介して、このハウスに最適な、温湿度調整を図る構成としたハウスの送風及び/又は換気方法である。
【0020】
請求項6の発明は、請求項4の目的を達成すること、この目的を達成するに最適な、天井空間の空気の流れを確保することを意図する。
【0021】
請求項6は、請求項4に記載のハウスの送風方法において、
前記天井空間に、一基又は数基の循環扇を配備し、この天井空間の空気の流れ、及び/又は、このハウスに最適な、温湿度調整を図る構成としたハウスの送風及び/又は換気方法である。
【発明の効果】
【0022】
請求項1の発明は、内外張りビニールで構成し、内外張りビニールの天井空間及び側面空間を設けた二重ビニール張り構造のハウスにおいて、
内張りビニールの妻面(妻側)を開口部とするとともに、内張りビニールの妻面と、外張りビニールの妻面の間に、多目的スペースを設け、
外張りビニールの棟方向の側面は、側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とするとともに、内張りビニールの棟方向の側面は、側面に開放した開口部を介して、開放する構成とし、
また、外張りビニールの一方の妻面に吸込み用のファンを設け、他方の妻面にシャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置である。
【0023】
従って、請求項1は、「ハウスの送風」と「ハウスの換気」を組合せた構造を採用し、このハウス内における風の流れと、外気を有効利用し、ハウスの温湿度管理と、この温湿度管理を介して、作物の生育・生長の向上と、これらの均一化を図ること、品質の向上が図れること、さらに収穫量の増加が図れること、等の特徴を有する。さらにこの請求項1は、前述の組合せを採用し、ハウス内において、その棟方向に略水平方向へ送風し、さらに広域的な空気の流れを確保しつつ、外気を有効利用できることで、送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を、確実、かつ効率的に達成できること等の実益を有する。
【0024】
請求項2の発明は、請求項1に記載のハウスの送風及び/又は換気装置において、
外張りビニールの一方の妻面に、整流翼を備えたファンを、他方の妻面に風圧シャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置である。
【0025】
従って、請求項2は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するに最適な、ファンと、シャッターを提供できること等の特徴を有する。
【0026】
請求項3の発明は、請求項1に記載のハウスの送風及び/又は換気装置において、
内張りビニールは、地中に立設した湾曲形の枠材に、棟方向の側面を、開口して張装し、棟方向の側面に開口部を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気装置である。
【0027】
従って、請求項3は、請求項1の目的を達成できること、この目的を達成するに最適な、内張りビニールの構造を提供できること等の特徴を有する。
【0028】
請求項4の発明は、内外張りビニールで構成し、内外張りビニールの天井空間及び側面空間を設けた二重ビニール張り構造のハウスにおいて、
内張りビニールの妻面(妻側)を開口部とするとともに、内張りビニールの妻面と、外張りビニールの妻面の間に、多目的スペースを設け、
外張りビニールの棟方向の側面は、側面箇所を構成する外張りビニール部位を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口を介して、開閉自在とするとともに、内張りビニールの棟方向の側面は、側面に開放した開口部を介して、開放する構成とし、
また、外張りビニールの一方の妻面に吸込み用のファンを設け、他方の妻面にシャッター付き換気口を設ける構成としたハウスの送風及び/又は換気方法であって、
吸込み用のファンからの風を、内張りビニールで形成した、栽培室の棟方向に送風するとともに、開放された外張りビニールの開閉口からの外気を、内張りビニールの開口部を介して、内張りビニールの栽培室内に導入し、吸込んだ外気との間で、調合空気を生成し、作物に最適な、風の流れ及び/又は温湿度環境を確保する構成としたハウスの送風及び/又は換気方法である。
【0029】
従って、請求項4は、「ハウスの送風」と「ハウスの換気」を組合せた構造を採用し、このハウス内における風の流れと、外気の有効利用、並びにハウス内空気と、外気との混合を介して、ハウスの温湿度管理と、この温湿度管理を介して、作物の生育・生長の向上と、これらの均一化が図れること、品質の向上が図れること、さらに収穫量の増加が図れること、等の特徴を有する。さらにこの請求項4は、前述の組合せ、及び/又は混合空気の生成を介して、ハウス内において、その棟方向に略水平方向へ送風し、さらに広域的な空気の流れを確保しつつ、外気を有効利用できることで、送風機の台数の減少化、並びに省資源化と、環境維持を、確実、かつ効率的に達成できる実益を有する。
【0030】
請求項5の発明は、請求項4に記載のハウスの送風及び/又は換気方法において、
外張りビニールの一方の妻面に設けられ、整流翼を備えたファンの風を、少なくとも天井空間の棟方向に、占有して送風することを介して、ハウスに最適な、温湿度調整を図る構成としたハウスの送風及び/又は換気方法である。
【0031】
従って、請求項5は、請求項4の目的を達成できること、この目的を達成するに最適な、ファンと、このファンの風を有効利用できること等の特徴を有する。
【0032】
請求項6の発明は、請求項4に記載のハウスの送風方法において、
天井空間に、一基又は数基の循環扇を配備し、天井空間の空気の流れ、及び/又は、ハウスに最適な、温湿度調整を図る構成としたハウスの送風及び/又は換気方法である。
【0033】
従って、請求項6は、請求項4の目的を達成できること、この目的を達成するに最適な、天井空間の空気の流れを確保できること等の特徴を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
本発明の一例を説明する。
【0035】
図面の説明をすると、図1は、内外張りビニールでなる二重ビニール張りハウス(ハウス)の構造を示した一部欠截の模式図、図2は、図1のハウスの枠材を示した模式図、図3は、図1の一部欠截の側面図、図4は、図1の断面図、図5は、二連ハウス(二連棟ハウス)の風の流れを示した断面図、図6は、多連ハウス(三連棟ハウス)の風の流れを示した断面図、また図7は、他の内外張りビニールでなる二重ビニール張りハウスの一部欠截の側面図である。
【0036】
以下、本発明の好ましい、一実施例を説明する。
【0037】
最初の内外張りビニール1、2を張装した二重ビニール張りハウスA(ハウスAとする)の構造を説明すると、この外張りビニール2は、枠材3を介して、構築されており、その棟方向Xの側面200は、側面箇所(両側面)を構成する外張りビニール部位2a、2b等を、巻取り、又は巻戻しによる開閉口4を介して、開閉自在とする。尚、この外張りビニール部位2a、2b等の、巻取り、又は巻戻しは、従来の方法(構造)と同様であり、例えば、回転可能な巻取り杆(パイプ)5とモーター等の駆動部5aを介して、操作することが望ましい。尚、他の方法で、外張りビニール部位2a、2b等の、巻取り、又は巻戻しを行なうことも可能である。
【0038】
また、内張りビニール1は、枠材6を介して、構築されており、その棟方向Xの側面100は、開口部7aを介して、開放する構成である。また、その妻面101は、開口部7bであり、この開口部7bは、妻面101の全面、又は一部とする。
【0039】
そして、この外張りビニール2の妻面201と、内張りビニール1の妻面101との間には、多目的スペース(隙間)8、9を設ける。そして、この多目的スペース8は、吸込み空気により、この妻面201と、妻面101との間に滞留する空気を誘引し、その棟方向Xの流れを確保し、例えば、温湿度の均一化と、ハウスAの環境維持を図る。また、この多目的スペース9を流れる排気で、この妻面201、101との間に滞留する空気と、内外張りビニール1、2間の上方に設けた天井空間11a(主として)、及び/又は内外張りビニール1、2間の側面に設けた側面空間11b(外張りビニール2の外張りビニール部位2a、2bの閉塞時)に滞留する空気を誘引し、ハウスAの外部に排気し、例えば、栽培室12及び/又はハウスAの温湿度の均一化と、栽培室12及び/又はハウスAの環境維持が図れる。尚、この天井空間11a及び/又は側面空間11bは、緩衝空気域として機能し、外気の温湿度と、栽培室12の温湿度の緩衝(断熱効果)を発揮する。さらには、多目的スペース8は、外気の寒冷又は熱暑状態から、例えば、栽培室12及び/又はハウスAの温湿度の変化を緩和できること(緩衝帯域としての機能)と、栽培室12及び/又はハウスAの環境維持が図れる。また、図7の如く、天井空間11aの棟方向X又は梁方向Yに、一基又は数基(一列又は数列)循環扇13(送風扇、ファン等の手段)を設け、この天井空間11aの空気の流れを確保することにより、前述した各特徴をより充実することが可能となり、有益である。
【0040】
また、外張りビニール2の一方の妻面201に吸込み用のファン15を設け、他方の妻面201にシャッター付き換気口(シャッター付き換気扇、又は換気扇)16を設ける構成である。
【0041】
続いて、本発明の送風及び/又は換気方法について説明すると、外張りビニール2の一方の妻面201に整流翼15aと、羽根15bを備えたファン15を介して、外気を吸込み、他方の妻面201にシャッター付き換気口16に向かって栽培室12内を棟方向Xに向かって送風20する(送風20される空気である)。この送風20に誘引されるようにして、外張りビニール2の開閉口4からの外気20aが、内張りビニール1の開口部7a、7bを介して、略ストレートに、かつ瞬時に、内張りビニール1の栽培室12内に導入される。この際に、外気20aは、栽培室12を、棟方向Xに流れる送風20により、誘引されるとともに、この外気20aは、送風20される空気と混合され、内外気の混合状態の空気(調合空気25)となり、この調合空気25を栽培室12に送風して活用することで、例えば、作物に最適な、風の流れ及び/又は略均一な温湿度環境の確保と、この温湿度環境の均一化が確保できる。また、この均一化を図ることで、品質の向上と、さらに収穫量の増加が図れる。
【0042】
また、内張りビニール1の栽培室12の天井12aのやや下側に、ファン15及び/又はシャッター付き換気口16を設けることで、この栽培室12内を棟方向Xに向かって送風20できる。そして、この送風20の際に、前述の如く、妻面201と、妻面101との間に滞留する空気21の誘引と、また、内外張りビニール1、2の天井空間11aに滞留する空気21aを誘引し、ハウスAの外部に排気できる。従って、例えば、栽培室12及び/又はハウスAの温湿度の均一化と、栽培室12及び/又はハウスAの環境維持を図れることは前述の通りである。
【0043】
尚、図5と、図6は連棟ハウスA1を示しており、その構造及び方法は、前述の説明に準ずる。そして、この実施例では、「谷換気方法」を合わせて採用することが基本である。図中30は、この谷換気の装置を示し、また谷換気に採用される外張りビニール部位2c、2d等は、巻取り、又は巻戻しによる開閉口31が形成される。そして、この開閉口31より、外気20aが、内張りビニール1の栽培室12内に導入される。その後の風の流れと、効果は、前述の例に準ずる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】図1は、内外張りビニールでなる二重ビニール張りハウス(ハウス)の構造を示した一部欠截の模式図
【図2】図2は、図1のハウスの枠材を示した模式図
【図3】図3は、図1の一部欠截の側面図
【図4】図4は、図1の断面図
【図5】図5は、二連ハウス(二連棟ハウス)の風の流れを示した断面図
【図6】図6は、多連ハウス(三連棟ハウス)の風の流れを示した断面図
【図7】他の内外張りビニールでなる二重ビニール張りハウスの一部欠截の側面図
【符号の説明】
【0045】
A 二重ビニール張りハウス(ハウス)
A1 連棟ハウス
1 内張りビニール
100 側面
101 妻面
2 外張りビニール
200 側面
201 妻面
2a 外張りビニール部位
2b 外張りビニール部位
2c 外張りビニール部位
2d 外張りビニール部位
3 枠材
4 開閉口
5 巻取り杆
5a 駆動部
6 枠材
7a 開口部
7b 開口部
8 多目的スペース
9 多目的スペース
11a 天井空間
11b 側面空間
12 栽培室
12a 天井
13 循環扇
15 ファン
15a 整流翼
15b 羽根
16 シャッター付き換気口
20 送風
20a 外気
21 空気
21a 空気
25 調合空気
30 谷換気の装置
31 開閉口
X 棟方向
Y 梁方向
【出願人】 【識別番号】391008294
【氏名又は名称】フルタ電機株式会社
【出願日】 平成20年4月9日(2008.4.9)
【代理人】 【識別番号】100083068
【弁理士】
【氏名又は名称】竹中 一宣

【識別番号】100137899
【弁理士】
【氏名又は名称】大矢 広文
【公開番号】 特開2009−247312(P2009−247312A)
【公開日】 平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願番号】 特願2008−101881(P2008−101881)