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【発明の名称】 田植機の予備苗収容装置
【発明者】 【氏名】松村 哲也
【課題】苗載せ台支柱に上下複数段に並べて支持された予備苗載せ台を備え、上下複数段の予備苗載せ台のうちの最上段の予備苗載せ台に載置された苗すくい板または苗箱を最上段の予備苗載せ台に押し付けた下降作用姿勢と、苗すくい板または苗箱の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに苗載せ台支柱に揺動昇降自在に支持された押さえ体を備えた田植機の予備苗収容装置において、上下複数段の予備苗載せ台で空になった苗箱を最上段の予備苗載せ台に良好に押し付け固定することを可能にする。

【解決手段】押さえ体30が下降作用姿勢において機体前後方向視で機体上方向きに凸状になるように、押さえ体30の苗すくい板41または苗箱42に押圧作用する遊端部33と苗載せ台支柱21に連結した基端部との間に、屈曲部38を設けてある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
苗載せ台支柱に上下複数段に並べて支持された予備苗載せ台を備え、
前記上下複数段の予備苗載せ台のうちの最上段の予備苗載せ台に載置された苗すくい板または苗箱を前記最上段の予備苗載せ台に押し付けた下降作用姿勢と、苗すくい板または苗箱の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに前記苗載せ台支柱に揺動昇降自在に支持された押さえ体を備えた田植機の予備苗収容装置であって、
前記押さえ体が下降作用姿勢において機体前後方向視で機体上方向きに凸状になるように、前記押さえ体の苗すくい板または苗箱に押圧作用する遊端部と前記苗載せ台支柱に連結した基端部との間に、屈曲部を設けてある田植機の予備苗収容装置。
【請求項2】
前記苗載せ台支柱に、前記上下複数段の予備苗載せ台を支持する支柱本体と、前記支柱本体から前記予備苗載せ台が位置する側とは反対側に突出して前記押さえ体を支持する押さえ体支持部とを備えてある請求項1記載の田植機の予備苗収容装置。
【請求項3】
苗載せ台支柱に上下複数段に並べて支持された予備苗載せ台を備え、
前記上下複数段の予備苗載せ台のうちの最上段の予備苗載せ台に載置された苗すくい板または苗箱を前記最上段の予備苗載せ台に押し付けた下降作用姿勢と、苗すくい板または苗箱の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに前記苗載せ台支柱に揺動昇降自在に支持された押さえ体を備えた田植機の予備苗収容装置であって、
苗すくい板が最上段の予備苗載せ台に載置された苗箱に収容された状態で、かつ最上段の予備苗載せ台に複数の苗箱を積み重ねて載置された状態で、さらに前記押さえ体が下降作用姿勢にある状態において、前記押さえ体の苗すくい板に押圧作用する遊端部と前記苗載せ台支柱に連結した基端部との間に位置する中間部が、前記遊端部よりも高い配置高さに位置し、前記基端部が前記中間部よりも高い配置高さに位置する取り付け姿勢を前記押さえ体に備えてある田植機の予備苗収容装置。
【請求項4】
前記苗載せ台支柱に、前記上下複数段の予備苗載せ台を支持する支柱本体と、前記支柱本体から前記予備苗載せ台が位置する側に突出して前記押さえ体を支持する押さえ体支持部とを備えてある請求項3記載の田植機の予備苗収容装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、苗載せ台支柱に上下複数段に並べて支持された予備苗載せ台を備え、前記上下複数段の予備苗載せ台のうちの最上段の予備苗載せ台に載置された苗すくい板または苗箱を前記最上段の予備苗載せ台に押し付けた下降作用姿勢と、苗すくい板または苗箱の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに前記苗載せ台支柱に揺動昇降自在に支持された押さえ体を備えた田植機の予備苗収容装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上記した予備苗収容装置は、予備苗を苗すくい板に載せて、あるいは苗すくい板と共に苗箱に入れて予備苗載せ台に収容し、予備苗の使用によって苗すくい板や苗箱が空になると、空になった苗すくい板や苗箱を最上段の予備苗載せ台に載置して押さえ体を使用すれば、苗すくい板や苗箱の脱落を防止した状態での収容を行うことができるものである。
【0003】
図10(a)と図10(b)とは、従来の予備苗収容装置の空苗箱収容状態での断面図である。ただし、この従来の予備苗収容装置では、上下二段の予備苗載せ台22,23を備えている。
図10(a)に示すように、従来の予備苗収容装置では、最上段の予備苗載せ台22に収容した空苗箱42が一つであると、押さえ体30の遊端部33が苗箱内の苗すくい板41まで下降し、押さえ体30が苗すくい板41を介して苗箱42を予備苗載せ台22に押し付けるよう下降作用姿勢になっていた。
図10(b)に示すように、従来の予備苗収容装置では、最上段の予備苗載せ台22に収容した空苗箱42が二つであると、二つの空苗箱42,42が積み重ね状態になることから、押さえ体30の基端側が上段側の苗箱42の側壁42aの上端に当接して押さえ体30の遊端部33が苗箱内の苗すくい板41まで下降せず、押さえ体30が下降作用姿勢に切り換わらなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、上下複数段の予備苗載せ台に収容していた苗箱が空になった場合、一つの苗箱は、最上段の予備苗載せ台に押し付け固定することができても、他の苗箱は、下段側の予備苗載せ台に載置するだけで固定できないか、あるいは、全ての苗箱を最上段の予備苗載せ台に収容しても、良好な押し付け固定を行なえなくなっていた。
【0005】
本発明の目的は、上下複数段の予備苗載せ台で空になった苗箱を最上段の予備苗載せ台に良好に押し付け固定することを可能にした田植機の予備苗収容装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第1発明は、苗載せ台支柱に上下複数段に並べて支持された予備苗載せ台を備え、前記上下複数段の予備苗載せ台のうちの最上段の予備苗載せ台に載置された苗すくい板または苗箱を前記最上段の予備苗載せ台に押し付けた下降作用姿勢と、苗すくい板または苗箱の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに前記苗載せ台支柱に揺動昇降自在に支持された押さえ体を備えた田植機の予備苗収容装置において、
前記押さえ体が下降作用姿勢において機体前後方向視で機体上方向きに凸状になるように、前記押さえ体の苗すくい板または苗箱に押圧作用する遊端部と前記苗載せ台支柱に連結した基端部との間に、屈曲部を設けてある。
【0007】
本第1発明の構成によると、最上段の予備苗載せ台に複数の苗箱を積み重ね状態で収容しても、押さえ体が遊端部と基端部との間に屈曲部を備えて機体上方向きに凸状になっていることにより、押さえ体と苗箱とが当接せず、押さえ体が下降作用姿勢に切り換わって苗箱を最上段の予備苗載せ台に押し付けるようにできる。
【0008】
したがって、予備苗を苗箱に入れて上下複数段の予備苗載せ台に収容しても、空になった複数の苗箱を最上段の予備苗載せ台に押さえ体によって良好に押し付けて、苗箱脱落を防止しながら走行することができる。
【0009】
本第2発明では、前記苗載せ台支柱に、前記上下複数段の予備苗載せ台を支持する支柱本体と、前記支柱本体から前記予備苗載せ台が位置する側とは反対側に突出して前記押さえ体を支持する押さえ体支持部とを備えてある。
【0010】
本第2発明の構成によると、苗載せ台支柱の押さえ体支持部を低い配置高さに設置することにより、予備苗載せ台に積み重ね状態で収容された上段側の苗箱が、押さえ体の前記押さえ体支持部に連結している基端部と等しいあるいはそれに近い配置高さに位置することになっても、基端部が支柱本体に対して予備苗載せ台が位置する側とは反対側に位置ずれして押さえ体の基端側やこれに付設の部材と苗箱との当接を回避することができる。
【0011】
したがって、空になった複数の苗箱を最上段の予備苗載せ台に押さえ体によって良好に押し付けることができるものでありながら、押さえ体を極力低い配置高さに位置する押さえ体支持部に支持させ、苗押さえ体を上昇解除姿勢に切り換えた際、最上段の予備苗載せ台の付近で起立する押さえ体が極力低い配置高さに位置して予備苗や苗箱の予備苗載せ台に対する出し入れの障害になりにくいようにできる。
【0012】
本第3発明は、苗載せ台支柱に上下複数段に並べて支持された予備苗載せ台を備え、前記上下複数段の予備苗載せ台のうちの最上段の予備苗載せ台に載置された苗すくい板または苗箱を前記最上段の予備苗載せ台に押し付けた下降作用姿勢と、苗すくい板または苗箱の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに前記苗載せ台支柱に揺動昇降自在に支持された押さえ体を備えた田植機の予備苗収容装置において、
苗すくい板が最上段の予備苗載せ台に載置された苗箱に収容された状態で、かつ最上段の予備苗載せ台に複数の苗箱を積み重ねて載置された状態で、さらに前記押さえ体が下降作用姿勢にある状態において、前記押さえ体の苗すくい板に押圧作用する遊端部と前記苗載せ台支柱に連結した基端部との間に位置する中間部が、前記遊端部よりも高い配置高さに位置し、前記基端部が前記中間部よりも高い配置高さに位置する取り付け姿勢を前記押さえ体に備えてある。
【0013】
本第3発明の構成によると、最上段の予備苗載せ台に複数の苗箱を積み重ね状態で収容しても、押さえ体が下降作用姿勢にある状態において、押さえ体の前記中間部が前記遊端部よりも高い配置高さに位置し、前記基端部が前記中間部よりも高い配置高さに位置することにより、押さえ体と苗箱とが当接せず、押さえ体が下降作用姿勢に切り換わって苗箱を最上段の予備苗載せ台に押し付けるようにできる。
【0014】
したがって、予備苗を苗箱に入れて上下複数段の予備苗載せ台に収容しても、空になった複数の苗箱を最上段の予備苗載せ台に押さえ体によって良好に押し付けて、苗箱脱落を防止しながら走行することができる。
【0015】
本第4発明では、前記苗載せ台支柱に、前記上下複数段の予備苗載せ台を支持する支柱本体と、前記支柱本体から前記予備苗載せ台が位置する側に突出して前記押さえ体を支持する押さえ体支持部とを備えてある。
【0016】
本第4発明の構成によると、苗載せ台支柱の押さえ体支持部を低い配置高さに設置しても、押さえ体の前記押さえ体支持部に連結している基端部が支柱本体に対して予備苗載せ台が位置する側に位置ずれして押さえ体と苗箱とが当接せず、押さえ体が下降作用姿勢に切り換わって苗箱を最上段の予備苗載せ台に押し付けるようにできる。
【0017】
したがって、空になった複数の苗箱を最上段の予備苗載せ台に押さえ体によって良好に押し付けることができるものでありながら、押さえ体を極力低い配置高さに位置する押さえ体支持部に支持させ、苗押さえ体を上昇解除姿勢に切り換えた際、最上段の予備苗載せ台の付近で起立する押さえ体が極力低い配置高さに位置して予備苗や苗箱の予備苗載せ台に対する出し入れの障害になりにくいようにできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施例に係る田植機の全体側面図である。図2は、本発明の実施例に係る田植機の全体平面図である。これらの図に示すように、本発明の実施例に係る田植機は、左右一対の操向操作および駆動自在な前車輪1,1と左右一対の駆動自在な後車輪2,2とによって自走するよう構成され、かつ、機体前部に設けたエンジン3aを有した原動部3と、機体後部に設けた運転座席4aを有した搭乗型の運転部4とが装備された乗用型の自走機体を備え、この自走機体の機体フレーム5の後部にリンク機構6を介して連結された苗植え付け装置10を備えている。
【0019】
この田植機は、4条の苗植え作業を行う。
すなわち、前記苗植え付け装置10は、前記リンク機構6が油圧シリンダ7によって機体フレーム5に対して上下に揺動操作されることにより、植え付け機体11の下部に機体横方向に並べて設けた三つの接地フロート12が田面に接地した下降作業状態と、前記接地フロート12が田面から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降する。苗植え付け装置10を下降作業状態にして自走機体を走行させると、苗植え付け装置10は、前記エンジン3aの出力が回転軸8を介して伝達されて駆動され、植え付け機体11の後部に機体横方向に並べて設けた四つの苗植え付け機13によって苗植え付けを行なう。
【0020】
すなわち、各苗植え付け機構13は、植え付け機体11に駆動揺動自在なリンク機構を介して支持された植え付けアーム13aと、この植え付けアーム13aの先端部に設けた苗植え付け爪13bとを備え、前記植え付けアーム13aが駆動揺動されることにより、前記苗植え付け爪13bが、苗載せ台14の下端側に位置する苗取り出し口と圃場との間を上下に往復移動し、前記苗取り出し口を通過する際、苗載せ台14に載置されているマット状苗の下端部から一株分のブロック苗を切断して取り出し、このブロック苗を田面に下降搬送して植え付けるという苗植え運動を行なう。前記苗載せ台14は、各苗植え付け機構13の苗植え運動に連動させて植え付け機体横方向に往復移送され、各苗植え付け機構13によるマット状苗からのブロック苗取り出しがマット状苗の横一端側から他端側に向けて順次に行なわれるよう、各苗植え付け機構13に対応するマット状苗を苗植え付け機構13に対して植え付け機体横方向に往復移送する。
【0021】
図1,2に示すように、前記自走機体は、前記原動部3の両横側に第一実施構造を備えさせて設けた予備苗収容装置20を備えている。
【0022】
図3は、前記各予備苗収容装置20の正面図である。この図と図1とに示すように、前記各予備苗収容装置20は、機体フレーム5に立設された一本の苗載せ台支柱21と、この苗載せ台支柱21に上下二段に並べて支持された予備苗載せ台22,23とを備えている。
【0023】
前記上下二段の予備苗載せ台22,23は、苗載せ台支柱21から自走機体横外側に突出し、かつ予備苗載置面が自走機体横外側に至るほどより高い配置高さに位置する外上がり傾斜になった取り付け姿勢で支持されている。
【0024】
図3は、前記予備苗収容装置20の第一収容形態での予備苗収容状態を示している。図4(a)は、前記予備苗収容装置20の第一収容形態での予備苗収容状態における上段の予備苗載せ台22の縦断後面図である。これらの図に示すように、前記予備苗収容装置20は、上下二段の予備苗載せ台22,23において、予備苗載せ台22,23の前端部と後端部とに設けた滑り止め壁24の間に、一枚のマット状の予備苗40をこれの縦方向(長手方向)が自走機体前後向きになった載置姿勢して、かつ予備苗40を載置した苗すくい板41と共に苗箱42に入れた状態で載置されることにより、第一収容形態での予備苗収容状態になる。
【0025】
図6は、前記予備苗収容装置20の第二収容形態での予備苗収容状態の正面図である。図7(a)は、前記予備苗収容装置20の第二収容形態での予備苗収容状態における上段の予備苗載せ台22の縦断後面図である。これらの図に示すように、前記予備苗収容装置2は、前記上下二段の予備苗載せ台22,23において、予備苗載せ台22.23の前記前端部の滑り止め壁24と前記後端部の滑り止め壁24との間に、一枚の予備苗40をこれの縦方向(長手方向)が自走機体前後向きになった載置姿勢にして、かつ予備苗40を載置した苗すくい板42と共に載置されることにより、第二収容形態での予備苗収納状態になる。
【0026】
図3,4,5に示すように、前記左右の予備苗収容装置20において、前記苗載せ台支柱21を、前記上下二段の予備苗載せ台22,23を支持する支柱本体21aと、この支柱本体21aの上端部にブラケットを付設して設けた押さえ体支持部21bとを備えさせて構成し、前記押さえ体支持部21bに押さえ体30を支持させてある。
【0027】
図4に示すように、前記押さえ体30は、前記押さえ体支持部21bに回転自在に連結された基端部31と、この基端部31から延出したアーム部32と、このアーム部32の延出端部で成る遊端部33と、前記基端部31の近くに位置した位置決め部34とを備えるように、かつ押さえ体30の全体が矩形になるようにループ状に折り曲げ成形された丸棒材によって構成してある。
【0028】
前記押さえ体支持部21bは、前記上段の予備苗載せ台22の基端側よりも高い配置高さに配置してあり、かつ支柱本体21aから予備苗載せ台22,23が位置する側とは反対側に突出させてあり、前記押さえ体30の前記基端部31は、最上段の予備苗載せ台22の基端側よりも高い配置高さに位置し、かつ支柱本体21aに対して予備苗載せ台22,23が位置する側とは反対側に位置ずれした箇所に位置している。
【0029】
すなわち、前記押さえ体30は、最上段の予備苗載せ台22の基端側よりも高い配置高さに位置し、かつ支柱本体21aに対して予備苗載せ台22,23が位置する側とは反対側に位置ずれした箇所で苗載せ台支柱21に回転自在に支持されており、基端部31の自走機体前後向き軸芯Pまわりに揺動昇降操作されることにより、上段の予備苗載置台22に収容された苗すく板41や苗箱42を予備苗載せ台22に押し付け固定した下降作用姿勢と、苗すくい板41や苗箱42の押し付けを解除した上昇解除姿勢とに切り換わる。
【0030】
図4(b)は、予備苗収容装置20の空苗箱収容状態での縦断後面図である。この図に示すように、予備苗収容装置20は、空になった二つの苗箱42,42を積み重ねて上段の予備苗載せ台22に載置されることにより、空苗箱収容状態になる。この空苗箱収容状態では、空になった二枚の苗すくい板41,41を積み重ね状態にして上段の空の苗箱42に収納する。
このとき、押さえ体30を前記軸芯Pまわりに下降揺動操作し、押さえ体30の遊端部33を上段の苗すくい板41の上面に当接させると、押さえ体30が下降作用姿勢になる。すると、押さえ体30の基端部31の近くに設けたバネ掛け孔35(図5参照)に一端側が係止されたスプリング36が押さえ体30を下降付勢し、押さえ体30は、前記スプリング36による下降操作力によって遊端部33を苗すくい板41に押圧することにより、遊端部33によって二つの空の苗箱42,42を上段の予備苗載せ台22に押し付け固定する。
【0031】
図7(b)は、予備苗収容装置20の空苗すくい板収容状態での縦断後面図である。この図に示すように、予備苗収容装置20は、空になった二枚の苗すくい板41,41を積み重ね状態で上段の予備苗載せ台22に載置されることにより、空苗すくい板収容状態になる。
このとき、押さえ体30を前記軸芯Pまわりに下降揺動操作し、押さえ体30の遊端部33を上段の苗すくい板41の上面に当接させると、押さえ体30が下降作用姿勢になる。すると、押さえ体30は、前記スプリング36による下降操作力によって遊端部33を苗すくい板41に押圧することにより、遊端部33によって二枚の空の苗すくい板41,41を上段の予備苗載せ台22に押し付け固定する。
【0032】
図4(a)と図7(a)とは、前記押さえ体30の上昇解除姿勢を示している。これらの図に示すように、押さえ体30を前記軸芯Pまわりに上昇揺動操作し、前記位置決め部34が押さえ体支持部21bの側面に当接すると、押さえ体30が上昇解除姿勢になる。すると、押さえ体30の遊端部33が苗箱42や苗すくい板41から上昇離間し、押さえ体30は、遊端部33による苗箱42や苗すく板41の押し付けを解除する。このとき、押さえ体30は、前記スプリング36によって上昇解除姿勢に保持される。
【0033】
図4と図7とに示すように、前記スプリング36の押さえ体30に連結している側とは反対側の端部が、前記押さえ体支持部21aに設けたバネ掛けピン37に係止されている。スプリング36の押さえ体30に連結している端部は、押さえ体30に付いて昇降する。これにより、前記スプリング36は、下降作用姿勢に切り換えられた押さえ体30を下降付勢し、上昇解除姿勢に切り換えられた押さえ体30を上昇付勢して上昇解除姿勢に保持する。
【0034】
図4(b)に示すように、前記押さえ体30は、前記基端部31と前記遊端部33との間に設けた折れ曲がり形の屈曲部38を備え、下降作用姿勢において前記屈曲部38の作用によって自走機体前後方向視で自走機体上方向きに凸状となり、押さえ体30の基端側と二段積み状態の上段の苗箱42における側壁42aとの当接を回避して二段積み状態の空の苗箱42,42を上段の予備苗載せ台22に押し付ける。
【0035】
図8は、第二実施構造を有した予備苗収容装置20の空苗箱収容状態での縦断後面図である。第二実施構造を有した予備苗収容装置20と第一実施構造を有した予備苗収容装置20とは、マット状の予備苗40と空の苗すくい板41と空の苗箱42とを収容する点において同じ構成を備え、苗載せ台支柱21と押さえ体30との点において異なる構成を備えている。この異なる構成について、次に説明する。
【0036】
第二実施構造を有した予備苗収容装置20では、押さえ体30に、自走機体前後方向視で苗載せ台支柱21に連結する基端部31から、苗すくい板41に押圧作用する遊端部33に至る一直線形状を備えてある。
【0037】
苗載せ台支柱21を、上下二段の予備苗載せ台22,23を支持する支柱本体21aと、この支柱本体21aから予備苗載せ台22,23が位置する側に突出して前記基端部31を回転自在に支持する押さえ体支持部21bとを備えて構成してある。これにより、押さえ体30は、押さえ体30の基端側と上段の空の苗箱42における側壁42aとの当接を回避して二段積み状態の空の苗箱42,42を上段の苗載せ台22に押し付ける。
【0038】
図9は、第三実施構造を有した予備苗収容装置20の空苗箱収容状態での縦断後面図である。第三実施構造を有した予備苗収容装置20と第一実施構造を有した予備苗収容装置20とは、マット状の予備苗40と空の苗すくい板41と空の苗箱42とを収容する点において同じ構成を備え、押さえ体30と押さえ体支持との点において異なる構成を備えている。この異なる構成について、次に説明する。
【0039】
第三実施構造を有した予備苗収容装置20では、押さえ体30の基端部31を苗載せ台支柱21に回転自在に支持させている。押さえ体30に、自走機体前後方向視で前記基端部31から、苗すくい板41に押圧作用する遊端部33に至る一直線形状を備えてある。
【0040】
上段の予備苗載せ台22に二つの空の苗箱42,42を積み重ね状態で載置された状態で、かつこの積み重ね状態の上段の空の苗箱42に二枚の空の苗すくい板41,41を積み重ね状態で収容された状態で、押さえ体30の下降作用姿勢にある状態での取り付け姿勢を、前記基端部31と前記遊端部33との間に位置する中間部39が前記遊端部33よりも高い配置高さに位置し、前記基端部31が前記中間部39よりも高い配置高に位置する取り付け姿勢に設定してある。これにより、押さえ体30は、押さえ体30の基端側と上段の空の苗箱42における側壁42aとの当接を回避して二段積み状態の空の苗箱42,42を上段の苗載せ台22に押し付ける。
【0041】
〔別実施例〕
空の苗箱42を予備苗載せ台20に収容する際、苗箱42を積み重ね状態で上段の予備苗載せ台22に収容し、空の苗すく板41を苗箱に入れず、上段の予備苗載せ台22とは別の箇所に収容してもよい。
【0042】
上記した第一実施構造を有した押さえ体30の如く、山折れ形の機体上方向き凸状を備えさせる屈曲部38に替え、湾曲形の機体上方向き凸状を備えさせる構成の屈曲部を採用して実施してもよく、この場合も本発明の目的を達成することができる。
【0043】
上記した各押さえ体30の如く苗すくい板41に対して点接触で当接する遊端部33に替え、苗すくい板41に対して自走機体横方向の線接触で当接する構成を採用して実施しても、本発明の目的を達成することができる。
【0044】
上記各実施例に替え、上下三段以上の予備苗載せ台を有した構成を備えた予備苗収容装置の場合にも本発明を適用することができる。したがって、上段の予備苗載せ台22を最上段の予備苗載せ台22と呼称し、上段の苗箱42を最上段の苗箱42と呼称する。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】田植機の全体側面図
【図2】田植機の全体平面図
【図3】予備苗収容装置の正面図
【図4】(a)は、第一収容形態での予備苗収容状態における上段の予備苗載せ台の縦断後面図、(b)は、予備苗収容装置の空苗箱収容状態での縦断後面図
【図5】押さえ体の側面図
【図6】予備苗収容装置の第二収容形態での予備苗収容状態の正面図
【図7】(a)は、第二収容形態での予備苗収容状態における上段の予備苗載せ台の縦断後面図、(b)は、予備苗収容装置の空苗すくい板収容状態での縦断後面図
【図8】第二実施構造を有した予備苗収容装置の空苗箱収容状態での縦断後面図
【図9】第三実施構造を有した予備苗収容装置の空苗箱収容状態での縦断後面図
【図10】(a)は、従来の予備苗収容装置の一つの空苗箱収容状態での断面図、(b)は、従来の予備苗収容装置の二つの空苗箱収容状態での断面図
【符号の説明】
【0046】
21 苗載せ台支柱
22,23 予備苗載せ台
30 押さえ体
31 押さえ体の基端部
33 押さえ体の遊端部
38 押さえ体の屈曲部
39 押さえ体の中間部
41 苗すくい板
42 苗箱
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【出願日】 平成20年4月8日(2008.4.8)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎

【識別番号】100144750
【弁理士】
【氏名又は名称】▲濱▼野 孝

【識別番号】100149342
【弁理士】
【氏名又は名称】小副川 義昭
【公開番号】 特開2009−247298(P2009−247298A)
【公開日】 平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願番号】 特願2008−100637(P2008−100637)