| 【発明の名称】 |
電子部品搭載装置および電子部品搭載方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】永井 大介
【氏名】東 昇
|
| 【要約】 |
【課題】半田印刷量の偏在を考慮して電子部品を搭載する電子部品搭載装置および電子部品搭載方法を提供する。
【構成】基板側電極1a、1bに印刷されたクリーム半田30a、30bの体積中心の平面位置b1を算出する演算手段と、クリーム半田30a、30bの体積中心の平面位置b1を基準として電子部品20を基板側電極1a、1bに搭載する搭載手段と、を備え、半田印刷量の偏在を考慮した位置に電子部品を搭載するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 クリーム半田が印刷された基板側電極に電子部品を搭載する電子部品搭載装置であって、 前記基板側電極に印刷された前記クリーム半田の体積中心の平面位置を算出する演算手段と、前記クリーム半田の体積中心の平面位置を基準として電子部品を前記基板側電極に搭載する搭載手段と、を備えた電子部品搭載装置。 【請求項2】 クリーム半田が印刷された基板側電極に電子部品を搭載する電子部品搭載方法であって、 前記基板側電極に印刷された前記クリーム半田の体積中心の平面位置を算出する工程と、前記クリーム半田の体積中心の平面位置を基準として電子部品を前記基板側電極に搭載する工程と、を含む電子部品搭載方法。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電極にクリーム半田が印刷された基板に電子部品を搭載する電子部品搭載装置および電子部品搭載方法に関するものである。 【背景技術】 【0002】 電子部品の表面実装分野では、基板側電極と部品側電極との接合において、基板側電極に予めクリーム半田を印刷し、このクリーム半田を介して基板側電極上に部品側電極が位置するように電子部品を搭載し、リフローによりクリーム半田を溶融させることで両電極を接合する手法が広く用いられている。基板側には、電子部品の搭載に際して位置合わせの基準となる搭載基準位置が設定されており、この搭載基準位置を基準として電子部品を搭載すると、基板側電極上に部品側電極が正確に位置合わせされるようになっている。しかし、クリーム半田が基板側電極に対してずれた位置に印刷される等の印刷不良が発生している場合に、搭載基準位置を基準として電子部品を搭載すると、リフロー時の溶融半田による表面張力により、電子部品が当初の搭載位置すなわち搭載基準位置から変位したり、電子部品に偏った表面張力が作用して立ち上がるマンハッタン現象が生じたりする不具合が生じることがある。 【0003】 このような不具合を解決するため、クリーム半田の印刷位置ずれを考慮して電子部品を搭載することが行われている。このうち、特許文献1に記載された装置では、印刷されたクリーム半田の面積中心を基準として電子部品を搭載するようにしている。このように搭載された電子部品は、溶融半田が奏するセルフアライメント効果により基板側電極上を移動し、搭載基準位置まで自動的に位置補正される。 【特許文献1】特開2002−84097号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0004】 しかしながら、面積中心を基準として電子部品を搭載する従来の装置では、平面的な位置ずれのみが考慮され、立体的な印刷むらが考慮されていないので、半田印刷量の偏在に影響を受けるセルフアライメント効果による位置補正が十分に機能しない場合が生じ得る。 【0005】 そこで本発明は、半田印刷量の偏在を考慮して電子部品を搭載する電子部品搭載装置および電子部品搭載方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0006】 請求項1に記載の発明は、クリーム半田が印刷された基板側電極に電子部品を搭載する電子部品搭載装置であって、前記基板側電極に印刷された前記クリーム半田の体積中心の平面位置を算出する演算手段と、前記クリーム半田の体積中心の平面位置を基準として電子部品を前記基板側電極に搭載する搭載手段と、を備えた。 【0007】 請求項2に記載の発明は、クリーム半田が印刷された基板側電極に電子部品を搭載する電子部品搭載方法であって、 前記基板側電極に印刷された前記クリーム半田の体積中心の平面位置を算出する工程と、前記クリーム半田の体積中心の平面位置を基準として電子部品を前記基板側電極に搭載する工程と、を含む。 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、基板側電極に印刷されたクリーム半田の体積中心の平面位置を基準と して電子部品を基板側電極に搭載することで、半田印刷量の偏在を考慮した位置に電子部品を搭載することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 本発明の実施の形態について適宜図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態の電子部品実装ラインの構成図、図2(a)は基板に電子部品を実装した状態を示す側面図、図2(b)は基板側電極にクリーム半田を印刷した状態を示す側面図、図3(a)は基板側電極に正常位置でクリーム半田を印刷した状態を示す平面図、図3(b)は基板側電極に対してずれた位置にクリーム半田を印刷した状態を示す平面図、図3(c)は基板側電極に電子部品を搭載した状態を示す平面図、図4は本発明の実施の形態の電子部品実装ラインにおける位置管理フローチャートである。 【0010】 最初に、本発明の実施の形態の電子部品実装ラインについて図1乃至図3を参照しながら説明する。図1において、電子部品実装生産ラインは、基板に所定の処理を施す複数の装置を連続的に配置し、各装置における処理動作を管理コンピュータ2に備えられたライン制御部2aによってコントロールするように構成されている。ラインの最上流に配設された基板検査装置3は、電子部品の実装対象となる基板の状態検査を行う。基板検査装置3の下流に配設された印刷装置4は、基板に形成された電極に対してクリーム半田の印刷を行う。印刷装置4の下流に配設された印刷検査装置5は、電極に印刷されたクリーム半田の印刷位置を含めた印刷状態の検査を行う。印刷検査装置5の下流に配設された電子部品搭載装置6は、クリーム半田が印刷された電極に電子部品を搭載する。電子部品搭載装置6の下流に配設された搭載位置管理装置7は、電極上に搭載された電子部品の位置管理を行う。搭載位置管理装置7の下流に配設されたリフロー装置8は、クリーム半田を溶融させて電子部品の電極と基板の電極とを接合させる。リフロー装置8の下流に配設された実装位置管理装置9は、電極上に実装された電子部品の位置管理を行う。なお、ラインを構成する各装置間には、不良基板をラインから排出する基板排出機構が設けられており、上流の装置において不良と判断された基板を下流に搬送することなくラインから排出できるようになっている。 【0011】 図2(a)において、基板1に設けられた一対の基板側電極1a、1bに、電子部品20の両側に設けられた部品側電極20a、20bがそれぞれクリーム半田30a、30bによって接合されている。このように、相対する電極である基板側伝電極1aと部品側電極20a、基板側伝電極1bと部品側電極20bが精度よく接合されることで、電気的、物理的に強固な接合が実現され高い製品品質を確保することができる。図3(a)において、実装基準位置a1は、一対の基板側電極1a、1bの略中央にあたる位置に予め設定されており、この実装基準位置a1が、一対の基板側電極1a、1bの位置を示す基板側電極位置となっている。 【0012】 印刷装置4では、クリーム半田30a、30bが各基板側電極1a、1bからはみ出すことがない正常位置に印刷されるが(図3(a)参照)、基板1の製作精度や印刷精度等の影響で、各基板側電極1a、1bに対してずれた位置に印刷されることがある(図3(b)参照)。クリーム半田30a、30bが正常位置に印刷されていれば、実装基準位置a1を基準として電子部品20を一対の基板側電極1a、1bに搭載し、その後のリフローにより相対する電極同士が精度よく実装されるが、正常位置に印刷されていない場合にも実装基準位置a1を基準として搭載すると、接合の際に不具合が生じることがある。例えば、リフロー時に溶融するクリーム半田30a、30bの表面張力が電子部品20に作用し、電子部品20が当初の搭載位置である実装基準位置a1から変位したり、部分的に強い表面張力が作用し、電子部品20が立ち上がるマンハッタン現象が起きたりする等の接合不良が生じやすい。 【0013】 そのため、本実施の形態の電子部品実装ラインでは、基板側電極位置である実装基準位置a1を基準とするのではなく、クリーム半田30a、30bの印刷位置を基準として電子部品20の搭載を行うようにしている。このように搭載すると、リフロー時の溶融したクリーム半田30a、30bが基板側電極1a、1bの表面上を濡れ広がる際に、表面張力が基板側電極1a、1bと部品側電極20a、20bに適切に働くため 電子部品20の部品側電極20a、20bがそれぞれ基板側電極1a、1bの中央部に向けて移動する(セルフアライメント効果)。これにより、電子部品20は、リフロー前の搭載位置から実装基準位置a1近傍に位置補正された状態で一対の基板側電極1a、1bに接合される。 【0014】 図3(b)において、電子部品20を搭載する際の基準となるクリーム半田30a、30bの印刷位置は、クリーム半田30a、30bの体積中心b1の平面位置である。クリーム半田30a、30bの印刷不良には、図3(b)に示す平面的な位置ずれの他に、図2(b)に示す立体的な印刷量の不均一があるため、クリーム半田30a、30bの印刷量を体積で測定し、その体積中心b1の平面位置を電子部品20の搭載基準位置とすることで、セルフアライメント効果による位置補正機能が十分発揮できるようにしている。 【0015】 印刷検査装置5は、クリーム半田30a、30bの体積中心b1を測定する体積分布測定手段5aを備えている。体積分布測定手段5aは、各クリーム半田30a、30bの表面の各測点にレーザ光を照射し、各測点にて反射されたレーザ光の反射角から、三角測量の応用により各測点の高さを測定する。このようにして測定された各測点の高さを基板面方向に積算するとクリーム半田30a、30bの立体形状を得ることができる。なお、クリーム半田30a、30bに混入していたエアや、クリーム半田30a、30bを基板側電極1a、1bに印刷する際に巻き込まれたエアがクリーム半田30b内に残留しボイド31が発生していることがある。この場合、クリーム半田30bの表面で反射してしまうレーザ光ではボイド31の存在を捕捉できないので、X線をクリーム半田30bの各測点に高さ方向に照射し、透過画像の濃度レベルにより各測点の高さ方向におけるクリーム半田量を測定し、これらのクリーム半田量を基板面方向に積算してクリーム半田の体積分布を算出することにより、ボイドの影響を考慮したクリーム半田の真の体積分布を得ることができる。 【0016】 演算部2bは、基板側電極に印刷されたクリーム半田の印刷位置を算出する演算手段として機能し、体積分布測定手段5aにより上述した方法で測定されたクリーム半田30a、30bの立体形状あるいは体積分布から、各クリーム半田30a、30bの体積中心b2、b3を測定し、さらに一対のクリーム半田30a、30b全体の体積中心b1を測定する。また、体積中心b2、b3の平面位置のずれからクリーム半田30a、30bの印刷位置のずれ角θを算出する演算手段としても機能する。 【0017】 記憶部2cには、実装基準位置a1が実装基準位置データとして記憶されている。また、演算部2bにより算出された体積中心b1およびずれ角θが搭載基準位置データおよび搭載基準角データとして記憶される。なお、記憶部2cには、一対の基板側電極1a、1bに対するクリーム半田30a、30bの印刷位置のずれ量を許容する印刷位置ずれ許容値が予め記憶されている。位置ずれ量が許容値内であれば、セルフアライメントによる位置補正が可能であると判断され、電子部品搭載工程に移行するが、許容値を超えていると、セルフアライメントによる位置補正が不可能であると判断され、当該基板1を下流に搬送することなく排出するとともに報知部10からオペレータにエラー警告を報知する。 【0018】 電子部品搭載装置6は、クリーム半田の印刷位置を基準として基板側電極に電子部品を搭載する搭載手段6aを備え、記憶部2cに記憶された搭載基準位置データおよび搭載基準角データに基づいて電子部品20を一対の基板側電極1a、1bに搭載する(図3(c )参照)。 【0019】 搭載位置管理装置7は、クリーム半田の印刷位置を基準として電子部品の搭載位置の管理を行う搭載位置管理手段として機能し、記憶部2cに記憶された搭載基準位置データおよび搭載基準角データに基づいて、一対の基板側電極1a、1bに搭載された電子部品20の位置管理を行う。記憶部2cには、一対の基板側電極1a、1bに搭載された電子部品20のクリーム半田30a、30bの印刷位置に対する搭載位置ずれ量を許容する搭載位置ずれ許容値が予め記憶されている。位置ずれ量が許容値内であれば、クリーム半田30a、30bの印刷位置に電子部品20が搭載されていると判断され、リフロー工程に移行する。一方、位置ずれ量が許容値を超えていると、当該基板1を下流に搬送することなく排出するとともに報知部10からオペレータにエラー警告を報知する。 【0020】 リフロー装置8は、加熱によりクリーム半田30a、30bを溶融させ、電子部品20の部品側電極20a、20bと基板側電極1a、1bとを接合させる接合手段として機能する。 【0021】 実装位置管理装置9は、基板側電極位置を基準として電子部品の実装位置を管理する実装位置管理手段として機能し、記憶部2cに記憶された実装基準位置データに基づいて、一対の基板側電極1a、1bに実装された電子部品20の位置管理を行う。記憶部2cには、一対の基板側電極1a、1bに実装された電子部品20の実装基準位置a1に対する実装位置ずれ量を許容する実装位置ずれ許容値が予め記憶されている。位置ずれ量が許容値内であれば、溶融したクリーム半田30a、30bの奏するセルフアライメント効果により、電子部品20が基準実装位置a1近傍まで位置補正された状態で一対の基板側電極1a、1bに適切に接合されていると判断される。一方、位置ずれ量が許容値を超えていると、電子部品20が一対の基板側電極1a、1bに適切に接合されていないと判断され、当該基板1を下流に搬送することなく排出するとともに報知部10からオペレータにエラー警告を報知する。 【0022】 次に、本発明の実施の形態の電子部品実装ラインにおける電子部品の実装位置管理方法について図1の電子部品実装ラインの構成図および図4の位置管理フローチャートを参照しながら説明する。 【0023】 前工程から移行された基板に設けられた基板側電極にクリーム半田が印刷され(ST1)、クリーム半田の印刷状態の検査が行われる(ST2)。この検査において、基板側電極に印刷されたクリーム半田の印刷位置が算出される(ST3)。クリーム半田の印刷位置の基板側電極位置印刷位置に対する印刷位置ずれ量がずれ量許容値と比較され(ST4)、印刷位置ずれ量が許容値内であれば、クリーム半田の印刷位置が搭載基準位置データと搭載基準角データとして記憶され(ST5)、次工程に移行する。一方、印刷位置ずれ量が許容値を超えていれば印刷位置が不良であると判断され、エラー警告が報知される(ST6)。次工程においては、搭載基準位置データおよび搭載基準角データに基づいて基板側電極に電子部品が搭載される(ST7)。なお、基板には複数の基板側電極が設けられているため、全ての基板側電極に対する印刷状態の検査結果が搭載基準位置データと搭載基準角データとして記憶され、対応するデータに基づいて全ての基板側電極に電子部品が搭載される(ST8)。 【0024】 全ての基板側電極に電子部品が搭載されると、クリーム半田の印刷位置を基準として電子部品の搭載位置管理が行われる(ST9)。クリーム半田の印刷位置に対する電子部品の搭載位置ずれ量が搭載位置ずれ量許容値と比較され(ST10)、搭載位置ずれ量が許容値内であれば次工程に移行し、許容値を超えていれば搭載位置が不良であると判断され、エラー警告が報知される(ST11)。次工程においては、リフローによる加熱処理が 行われ、クリーム半田を溶融させて電子部品と基板側電極とを接合させる(ST12)。リフロー後、基板側電極位置を基準として電子部品の実装位置管理が行われる(ST13)。基板側電極位置に対する電子部品の実装位置ずれ量が実装位置ずれ許容値と比較され(ST14)、実装位置ずれ量が許容値内であれば次工程に移行し、許容値を超えていれば電子部品の実装位置が不良であると判断され、エラー警告が報知される(ST15)。 【0025】 このように、本実施の形態の電子部品実装ラインでは、リフロー前の電子部品の搭載位置を管理するための搭載基準位置と、リフロー後の電子部品の実装位置を管理するための実装基準位置の2つの異なる基準位置を設定し、それぞれの基準位置に基づいて位置管理を行うようになっている。従って、電子部品実装ラインにおける各段階で最適な位置管理を行うことが可能となり、より上流で不良基板を排出することで、歩留まりの向上を図るとともに製品品質の向上を図ることができる。 【産業上の利用可能性】 【0026】 本発明によれば、本発明によれば、基板側電極に印刷されたクリーム半田の体積中心の平面位置を基準として電子部品を基板側電極に搭載することで、半田印刷量の偏在を考慮した位置に電子部品を搭載することができるという利点を有し、電子部品の表面実装分野において有用である。 【図面の簡単な説明】 【0027】 【図1】本発明の実施の形態の電子部品実装ラインの構成図 【図2】(a)基板に電子部品を実装した状態を示す側面図(b)基板側電極にクリーム半田を印刷した状態を示す側面図 【図3】(a)基板側電極に正常位置でクリーム半田を印刷した状態を示す平面図(b)基板側電極に対してずれた位置にクリーム半田を印刷した状態を示す平面図(c)基板側電極に電子部品を搭載した状態を示す平面図 【図4】本発明の実施の形態の電子部品実装ラインにおける位置管理フローチャート 【符号の説明】 【0028】 1a、1b 基板側電極 2b 演算部 6 電子部品搭載装置 6a 搭載手段 20 電子部品 30a、30b クリーム半田 b1 体積中心の平面位置(クリーム半田の印刷位置)
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年9月15日(2006.9.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄
【識別番号】100109667 【弁理士】 【氏名又は名称】内藤 浩樹
【識別番号】100109151 【弁理士】 【氏名又は名称】永野 大介
|
| 【公開番号】 |
特開2008−72034(P2008−72034A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−251065(P2006−251065) |
|