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【発明の名称】 接合体
【発明者】 【氏名】山田 靖

【氏名】八木 雄二

【氏名】高尾 尚史

【氏名】石田 清仁

【氏名】大沼 郁雄

【氏名】高久 佳和

【要約】 【課題】Biを主成分とするハンダ材料を用いたときの濡れ性の向上によって、被接合部材が均一に接合された接合体を提供する。

【構成】2つの部品の間を、Biを主成分とするハンダ材料により接合してなる接合体であって、前記2つの部品のそれぞれの被接合面にCu層を備え、前記Cu層の表面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が形成され、接合後には前記薄膜が消失していることを特徴とする接合体である。被接合部品である上記2つの部品は、半導体モジュールを構成するような部品、例えば、半導体素子、放熱部材、絶縁部であってもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの部品のそれぞれの被接合面にCu層を備え、
前記Cu層の表面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が形成された後に、前記2つの部品の間を、Biを主成分とするハンダ材料により接合してなる接合体。
【請求項2】
前記Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は、Biを主成分とするハンダ材料が接する部分において接合後には消失していることを特徴とする請求項1に記載の接合体。
【請求項3】
接合前の前記薄膜の膜厚が、3nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体。
【請求項4】
接合前の前記薄膜の膜厚が、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体。
【請求項5】
前記2つの部品が、パワー半導体素子と絶縁基板、及び、絶縁基板と放熱板、のうち少なくとも1つの組み合わせであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項6】
前記パワー半導体素子が、GaN又はSiCを用いて形成されてなることを特徴とする請求項5に記載の接合体。
【請求項7】
前記絶縁基板がAlN層であり、AlN層の両表面にCuで形成される導電層を有してなることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の接合体。
【請求項8】
前記放熱板が、Mo層の両面にCu層を有するCu層/Mo層/Cu層の積層体であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の接合体。
【請求項9】
前記放熱板におけるCu層/Mo層/Cu層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1であることを特徴とする請求項8に記載の接合体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、接合体に関し、詳細には、Biを主成分とするハンダ材料により接合してなる接合体に関する。
【背景技術】
【0002】
Biを主成分とする材料をハンダ材料として用いると、Bi単体の融点が270℃であるため、耐熱性に優れた接合体となる。特に、接合体がGaN等半導体素子を搭載した次世代のパワー半導体モジュールの場合、パワー半導体素子から発生する大量の熱に耐えることができるよう、200℃以上の耐熱性が要求されるので、パワー半導体モジュールの各部材を接合するハンダ材料に、Biを主成分とする材料を用いることは、耐熱性の面から極めて好適である。
【0003】
パワー半導体モジュールでは、半導体素子と絶縁体との間、及び絶縁体と放熱板との間の2箇所でハンダにより接合することが一般的である。これまではパワー半導体モジュールの2箇所のハンダ接合では、作業性や溶融温度の観点から、Pb系ハンダ材料やSn系ハンダ材料が用いられていた(例えば、非特許文献1参照。)。
しかし、Pbは毒性を有するために使用廃止の方向にあり、Pbフリーのハンダ材料の開発が望まれている。これまでに検討されている半導体モジュール用Pbフリーのハンダ材料の融点は220℃前後であり、従来のPb−Snハンダ材料の融点300℃前後に比べると低くなっており、半導体モジュールを接合するにあっては、特に高融点ハンダ材料の開発が望まれている。
【0004】
上述のように、Biを主成分とする材料をハンダ材料は耐熱性には優れるものの、従来から用いられているPb系やSn系のハンダ材料と比較すると、被接合面への濡れ性が低く、部材間の接合が均一となりにくいという問題があった。そのため、Biを主成分とするハンダ材料によって接合する際には、加熱とともに、いわゆるスクラブと呼ばれる外圧・摺動を加えることで、均一に接合するという方法が採用されていた。
また、パワー半導体モジュールの接合では、大きな面積で接合する必要があるが、Biは脆性が高く、常温における圧延が困難な材料であるために、箔状のハンダ材料を作製することが困難である。したがって、パワー半導体モジュールの接合では、従来のハンダ材料以上に高い濡れ性が要求される。
【0005】
このような状況の下、Biを主成分とするハンダ材料の濡れ性を向上させるため、ハンダ材料へSnやInを添加する試みが行われている(例えば、非特許文献2参照。)。
【非特許文献1】馬場陽一郎「HVインバータ品質確保の取り組み」溶接学会全国大会講演概要、第77章(2005−9)
【非特許文献2】上島稔ら「Bi基合金におけるSn、In添加による濡れ性、及び、界面組織改善」12th Symposium on ”Microjoining and Assembly Technology in Electronics” February 2−3, 2006, Yokohama
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、Biを主成分とするハンダ材料にSnやInを添加する上記方法では、有機物であるフラックスの併用が前提となっている。これを例えばHVインバータ用パワー半導体素子のように素子の端部に高電界がかかるような接合体に適用する場合には、フラックス残渣のような有機物の存在によって、耐圧不良やリーク電流などの支障が生じることがあり、また濡れ性の改善についても更なる改良が望まれている状況にあった。
【0007】
そこで、本発明の課題は、Biを主成分とするハンダ材料を用いたときの被接合面の濡れ性の向上によって、被接合部材が均一に接合された接合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の発明は、2つの部品のそれぞれの被接合面にCu層を備え、前記Cu層の表面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が形成された後に、前記2つの部品の間を、Biを主成分とするハンダ材料により接合してなる接合体である。
【0009】
請求項1に記載の発明では、Biを主成分とするハンダ材料が接する界面に、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が設けられている。溶融Biは、PdないしNi薄膜と接触することで合金を形成し、さらにPdやNiを求めてBiが濡れ拡がり易いことが明らかとなり、本発明に至った。本発明のように、ハンダ材料が接する「界面の材質」を変えることは、濡れ性に最も影響のある界面の状態を直接的に変えることになるので、「ハンダ材料の材質」を変更するのに比べて、ハンダ材料の濡れ性の向上には極めて有効である。
また、請求項1に記載の発明ではCu層を設けているが、これは、Biとの接合界面において、不要な反応生成物を生成させないためである。例えば、半導体モジュールのように、半導体素子から発せられた熱によって接合部分が高温になると、接合部の界面での反応が顕著になり、接合部が接触する部材表面の材質によっては反応生成物が生成する。この反応生成物は、硬かったり脆かったりする物質であるため、反応生成物が存在する位置を起点にクラックが発生したり、反応生成物が割れてクラックの発生の原因となったりする。このクラックの進展によって、接合界面で剥離するなどの不具合を発生させやすくなる。
本発明ではCu層を設けているので、本発明の接合体は、高温になっても接合界面で不要な反応生成物を生成させ難いので、反応生成物を起点としたクラックの発生が防止でき、その結果、界面での剥離などの不具合の発生が抑えられる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、前記Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は、Biを主成分とするハンダ材料が接する部分において接合後には消失していることを特徴とする請求項1に記載の接合体である。
【0011】
請求項2に記載の発明では、接合後の接合体において、Biを主成分とするハンダ材料で接合した部分については、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は消失している。つまり、接合時に加熱によって、Biを主成分とするハンダ材料のハンダ浴中にPdやNiは取り込まれ、最終的に得られる接合界面には残存せず、接合界面はBiとCuとが強固に接合している。Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が最終製品に残存すると、製品の使用中に、接合面で不要な反応生成物が生成する場合がある。この反応生成物は、周りに存在する材料よりも硬かったり脆かったりするので、反応生成物の存在によって、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合が発生する場合がある。
本発明では、Biを主成分とするハンダ材料が接する界面において接合後の接合体では、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は消失しているので、不要な反応生成物の発生が抑制され、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合が発生し難い。
なお、この場合、Pd又はNiが残存して高温に晒されたときに、BiとPd或いはBiとNiとが反応することで不具合が発生するのを防止しているので、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は、Biを主成分とするハンダ材料が接する部分において消失していればよく、Biを主成分とするハンダ材料が接していない部分については、残存していても構わない。
【0012】
請求項3に記載の発明は、接合前の前記薄膜の膜厚が、3nm以上1000nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体である。
【0013】
請求項4に記載の発明は、接合前の前記薄膜の膜厚が、10nm以上200nm以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の接合体である。
【0014】
請求項2に記載の発明において説明したように、本発明の接合体は、Biを主成分とするハンダ材料と接する部分において、接合後にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が消失していることが望ましい。薄膜が消失するような条件は、接合時の加熱温度や加熱時間などによって調節することができるが、薄膜の膜厚としては、3nm以上1000nm以下であることが好ましく、より好ましくは10nm以上200nm以下である。
【0015】
請求項5に記載の発明は、前記2つの部品が、パワー半導体素子と絶縁基板、及び、絶縁基板と放熱板、のうち少なくとも1つの組み合わせであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の接合体である。
【0016】
パワー半導体素子と絶縁基板とが接合された接合体、或いは、絶縁基板と放熱板とが接合された接合体、つまりパワー半導体モジュールにおいて、本発明の構成を備えた接合体を適用することで、パワー半導体モジュールの接合部分における耐熱性が向上し、また接合部分の濡れ性が向上することで部材どうしが傾斜して接合するなどの不具合が抑えられたパワー半導体モジュールを得ることができる。
【0017】
請求項6に記載の発明は、前記パワー半導体素子が、GaN又はSiCを用いて形成されてなることを特徴とする請求項5に記載の接合体である。
【0018】
パワー半導体素子が、次世代のGaN又はSiCを用いて形成されたものであるときには、パワー半導体素子から発せられる熱量は極めて大きくなり、約200℃程度にまで達する場合がある。
しかし、本発明の接合体では、Biを主成分とするハンダ材料で接合されているため、接合部分の耐熱性は約270℃程度は確保され、また、ハンダ材料が接する界面の濡れ性が向上しているために、均一な接合が可能であるので、部材が傾斜して接合する等という不具合が抑えられている。
さらに、本発明では、接触する部材間の材質を選択しているため、次世代のGaN又はSiCで形成されたパワー半導体によって過酷な冷熱サイクル条件となっても、接合界面に不要な生成物を発生させ難く、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合が発生し難いパワー半導体モジュールを得ることができる。
【0019】
請求項7に記載の発明は、前記絶縁基板がAlN層であり、AlN層の両表面にCuで形成される導電層を有してなることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の接合体である。
【0020】
絶縁基板としてAlN層を用いると絶縁性が向上し、またAlN層の両表面にCuで形成される導電層を有すると、Biを主成分するハンダ材料が接触しても、接合界面に不要な反応生成物を生成せず、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合を発生させ難い。
【0021】
請求項8に記載の発明は、前記放熱板が、Mo層の両面にCu層を有するCu層/Mo層/Cu層の積層体であることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の接合体である。
【0022】
前記放熱板としてMo層を用いると熱伝導率が高く、優れた放熱性を示す。またMo層の両表面にCu層を設けると、Biを主成分するハンダ材料が接触しても、接合界面に不要な反応生成物を生成せず、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などの不具合を発生させ難い。更に、Cu層/Mo層/Cu層の積層体は、熱伝導率と熱膨張係数との調整を図る観点から好適である。
【0023】
請求項9に記載の発明は、前記放熱板におけるCu層/Mo層/Cu層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1であることを特徴とする請求項8に記載の接合体である。
【0024】
Cu層/Mo層/Cu層の積層体の中でも、各層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1の場合に、熱伝導率と熱膨張係数とのバランスが良好となり、放熱板としての機能を効果的に発揮する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、Biを主成分とするハンダ材料を用いたときの濡れ性の向上によって、被接合部材が均一に接合された接合体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の接合体は、2つの部品のそれぞれの被接合面にCu層を備え、前記Cu層の表面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が形成された後に、前記2つの部品の間を、Biを主成分とするハンダ材料により接合してなる接合体である。この接合体においては、少なくとも1箇所がBiを主成分とするハンダ材料で接合されていればよく、したがって、2箇所以上についてBiを主成分とするハンダ材料で接合していてもよい。
【0027】
被接合体である2つの部品の種類は特に制限されず、様々な部品を適用することができる。したがって、この2つの部品がそれぞれパワー半導体素子と絶縁基板、或いは絶縁基板と放熱板であるような接合体、つまり、接合体がパワー半導体モジュールであってもよい。本発明の構成をパワー半導体モジュールに適用することで、パワー半導体モジュールの接合部分における耐熱性が向上し、また接合部分の濡れ性が向上することで被接合部材どうしが傾斜して接合するなどの不具合の発生を抑えることができる。
【0028】
そこで、以下では、接合体がパワー半導体モジュールである場合について詳細に説明を行うが、上述の通り本発明の接合体は、パワー半導体モジュールに限定されず、様々な部材を接合した接合体をも包含する。
【0029】
<パワー半導体モジュール>
図1に、本発明の接合体の一例であるパワー半導体モジュール10の要部断面図を模式的に示す。
パワー半導体モジュール10は、少なくとも、パワー半導体素子20と絶縁部30と放熱板40とを有する。パワー半導体素子20と絶縁部30との間は第一接合部50によって接合される。絶縁部30と放熱板40との間は第二接合部60によって接合される。
【0030】
パワー半導体モジュール10は、車載用インバータなどに用いられるものである。パワー半導体モジュール10の周辺には図示しない内燃機関が設けられているために、パワー半導体モジュール10が置かれている環境はかなり高温となっている。さらに、パワー半導体素子として次世代のGaNやSiCを用いた場合には、パワー半導体素子20からの発熱が大きく、パワー半導体モジュール10の温度が上昇する。
【0031】
パワー半導体素子が自身の発する熱や高温の周囲環境によって、パワー半導体素子が破壊するのを防ぐよう、冷却水が流動する冷却管(図示せず)が設けられ、冷却管とパワー半導体素子との間に放熱板40が設けられる。
【0032】
したがって、一般的にパワー半導体モジュールに求められる性能としては、第一に、接合体全体が駆動しないときの大気温度と駆動時の高温状態で生じる冷熱サイクルに対して、半導体や絶縁基板の亀裂、接合部材のクラックの発生や、接合界面から生じる剥離などの不具合を生じさせないことであり、第二に絶縁基板によって確実に絶縁させることであり、第三にパワー半導体素子から発せられた熱を放熱板までなるべく蓄積することなく伝えることである。
冷熱サイクルに対して上記亀裂、クラック、剥離などを発生させないためには、半導体素子、絶縁基板、放熱板及び接合部材などの部材そのものが温度変化に対して耐久性がなければならず、加えて、冷熱サイクルにおいて、接合界面に不要な反応生成物が発生したり、この反応生成物が大きく成長しないことが重要である。かかる反応生成物は脆い物質であったり、逆に硬すぎる物質であったりして、反応生成物が発生した部位を起点として接合部材のクラックの発生や接合界面から生じる剥離等を起こしやすい。また、各部材の熱膨張係数が近い値であることも、冷熱サイクルによる上記亀裂やクラック、剥離などの発生を抑制するのに重要である。熱膨張係数が全く異なる部材を接合すると、冷熱サイクルによって繰り返し起こる部材の体積変化によって、上記亀裂やクラック、剥離等を発生させやすくなる。
【0033】
パワー半導体モジュールの接合部分に対して求められる性能としては、第一に接合が均一に行われ、部材が傾斜して接合されないこと、第二に冷熱サイクルに対して半導体や絶縁基板の亀裂、接合部材のクラックの発生や、接合界面から生じる剥離などの不具合を生じさせないことである。
【0034】
本発明の接合体であるパワー半導体モジュールでは、第一接合部50又は第二接合部60に、Biを主成分とするハンダ材料を用いて接合しているため、接合部分の耐熱性は高くなっている。またBiを主成分とするハンダ材料が接する界面に、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が設けられているので、Biを主成分とするハンダ材料の濡れ性が向上している。その結果、接合が均一に行われるので、部材が傾斜して接合される等の不具合を発生させず、また、熱伝導が阻害されるのを防ぐことができる。
【0035】
また、本発明ではCu層を設けているため、Biとの界面において不要な反応生成物を生成させず、反応生成物の発生に起因して、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離の発生を抑制することができる。
【0036】
更に、接合後のパワー半導体モジュールでは、Biを主成分とするハンダ材料が接する部分においては、ハンダ浴中にPdやNiが取り込まれて、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が消失していることが望ましい。
NiやPdがBiと接した状態で残存していると、パワー半導体モジュールを製品として使用している間、半導体素子から発せられる熱によって、BiとPd或いはBiとNiとが反応することで不要な反応生成物を生成することがある。Biを主成分とするハンダ材料が接する部分において、ハンダ浴中にPdやNiが取り込まれて、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が消失していれば、BiとCuが不要な反応生成物を生じることなく強固に接合する。その結果、反応生成物の生成に起因した上記クラックや剥離などの不具合の発生が抑制される。
この場合、BiとPd或いはBiとNiとの反応が瞬時に起こり、薄膜のPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は、Bi浴中に取り込まれて消失していればよく、Biを主成分とするハンダ材料が接していない部分については、残存していても構わない。
【0037】
図1のパワー半導体モジュールでは、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜24、38、39、48を図示しているが、接合後にはBiを主成分とするハンダ材料が接する部分において、これらの薄膜は消失していることが望ましい。
図2〜図4についても、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜を図示しているが、接合後にはBiを主成分とするハンダ材料が接する部分において、これらの薄膜は消失していることが望ましい。
【0038】
<接合部>
パワー半導体素子20では、少なくとも2箇所の接合部を有し、第一接合部50と第二接合部60が存在する。本発明における第一接合部50は、パワー半導体素子20と絶縁部30との間を接合するために設けられ、本発明における第二接合部60は、絶縁部30と放熱板40との間を接合するために設けられる。
【0039】
本発明にかかるBiを主成分とするハンダ材料は、第一接合部50及び第二接合部60のいずれに適用してもよいが、少なくとも一方の接合部に、Biを主成分とするハンダ材料を用いる。
Biを主成分とするハンダ材料としては、Bi単体であっても、他の成分を含むものであってもよい。Biに添加する他の成分としては、例えば、Cu、Ni、Ag、Sn、In、Zn、Sb、Ge、及びGaなどの金属や、CuAlMn合金粒子、NiないしAuメッキしたCuAlMn合金粒子、CuNiAl合金粒子及びCuZnAl合金粒子などを挙げることができる。このようにBiに他の成分を含有させると、Biの強度が改善され、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離が発生しにくい材料となる。
【0040】
なお、本発明において、「Biを主成分とするハンダ材料」とは、ハンダ材料中Biを80質量%〜100質量%含有することをいい、より好ましいBiの含有率は、添加する他の材料の材質によって種々異なるが、82質量%〜99.9質量%含有することが好ましく、85質量%〜99.8質量%含有することがより好ましい。Biの含有率が80質量%よりも低いと、Biが有するハンダ付け特性を奏し難くなる。
【0041】
ここで、Bi中にCuAlMn合金粒子を分散させたBi−CuAlMnについて説明する。
Biは270℃近辺の融点を有するため、接合部のハンダ材料としては好適である。しかし、Biはせん断応力が弱く、脆いという性質を有しているため、冷熱サイクルを行うとクラックや剥離を生じさせてしまう。しかし、CuAlMn合金の粒子をBiに分散させると強度を高めることができる。この機能について更に詳細に説明する。
【0042】
さらに、CuAlMn合金はマルテンサイト変態の性質を有する。マルテンサイト変態の性質を有する金属の合金相は、温度や応力に基づいてマルテンサイト相又は母相のいずれかの状態をとる。金属の合金相がマルテンサイト相の場合には、金属は極めて柔軟性に富んでおり、外力に基づいて容易に形状を変えることができる。このため、外力に基づく応力が緩和される。更に、冷熱サイクルが繰り返されたとしても、柔軟に形状を変えることができるので、応力に基づく疲労の蓄積が抑制される。また、金属の合金相が母相の場合は、金属は外力に基づいてマルテンサイト相に相移転し、弾性変形するので、外力が除荷されれば、記憶された元の形状に回復することができる。このため、金属にかかる応力が緩和されるとともに、その応力の蓄積が抑制される。
【0043】
したがって、マルテンサイト変態の性質を有するCuAlMn合金をバルク金属であるBiに加えることによって、外力からの応力を緩和するとともに、その応力の蓄積を制御することができる。その結果、Biを主成分とするハンダ材料の熱応力を局所的に緩和するハンダを提供できる。
【0044】
CuAlMn合金は毒性が少なく、添加するバルク金属の融点に与える影響も少ない。また、CuAlMn合金は電気抵抗が小さいため、CuAlMn合金に電流が流れる状況下においても好適に利用することができる。
【0045】
Bi−CuAlMn中のCuAlMn合金の含有率は、0.5〜20質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。CuAlMn合金の含有率が0.5質量%よりも少ないと、マルテンサイト変態の性質を有する物質を添加した上記効果が得られ難く、20質量%よりも多いと、溶融するBiの含有率が低くなり、被接合体との接合強度が得られない。
なお、BiとCuAlMnとの体積分率を90:10〜45:55まで変化させた場合であっても、Bi−CuAlMnの融点は、いずれも271℃である。
【0046】
CuAlMn合金において、Mnの含有率は0.01〜20質量%であり、Alの含有率は3〜13質量%であり、残部がCuであることが好ましい。この組成比に調整することによって、マルテンサイト変態の性質が顕著に表れ、ハンダによって形成された結合部が破壊されるのを抑制することができる。
【0047】
また、CuAlMn合金に、Ag、Ni,Au、Sn,P,Zn、Co,Fe、B、Sb、Geを添加すると、Biとの整合性を向上させ、マルテンサイト相を安定化させる効果があるので、これら添加元素を添加する態様も好ましい。
CuAlMn合金における上記添加元素の含有率は、0.001〜10質量%であることが好ましい。添加元素が0.001質量%よりも少ないと、添加元素を添加する上記効果が得られ難い。添加元素が10質量%よりも多いとCuAlMn合金がマルテンサイト相を呈することができなくなる。
【0048】
CuAlMn合金粒子の粒径を調整すると、Bi−CuAlMnの応力緩和能力等を調整することができる。具体的には、CuAlMn合金粒子の粒径は、0.01〜100μmであることが好ましく、0.01〜20μmであることが更に好ましい。
【0049】
CuAlMn合金粒子の調製方法は特に制限されず、合金粒子の公知の調製方法を適宜適用することができる。調整方法の一例を下記に示すがこれに限定されない。
まず、Cu、Al、MnをAr雰囲気下で高周波溶解炉によって溶解し前駆体であるCuAlMn合金インゴットを作製する。インゴットには必要に応じて、上記添加元素を添加しても良い。次に、得られたインゴットをアトマイズ法等の粉末作製技術を利用して粉末化し、CuAlMn合金粒子を得る。粉末化したCuAlMn合金粒子は滴下法等を利用して、粒子表面にNiやAuをメッキする。粒子表面のめっき層の膜厚を調整することによって、Bi−CuAlMn中のCuAlMn粒子の分散性を向上させることができる。好ましい該めっき層の膜厚は、0.01〜3μmである。
【0050】
Bi−CuAlMnによって被接合部材を接合する場合、Bi−CuAlMnの融点(270℃)よりも数十℃高い温度で接合することが、接合部を一様に溶融させ、充分な流動性を得る観点から好ましく、300〜350℃程度で接合することが好ましい。
【0051】
次に、Cuを添加したBiについて説明する。BiにCuを添加すると、Biの強度が上昇する。この原因は、Bi母相中にCuが微細分散することによる分散強化によると考えている。
【0052】
BiにCuを添加していくと、Cuの含有率が多くなるにつれ液相線温度が高くなる。液相線温度とは、全体が溶融し液体となる温度である。一方、Cuの含有率を多くしても、固相線温度は約270℃とほぼ一定の温度を示す。固相線温度とは、少なくとも一部が溶解し始める温度をいう。
すなわち、Cuの含有率が多くなるにつれ、溶融し始める温度と、全体が溶融し終わる温度との差が大きくなる。このような固液共存領域温度差が生じると、接合操作の際に均一に接合し難くなり、被接合部材が傾いて接合してしまうなどの不具合を発生させ易い。また、液相線温度が高くなったために高温の条件下で半導体素子を接合すると、半導体素子を破壊するおそれがある。
【0053】
そこで、液相線温度と固相線温度とを考慮すると、Bi中のCuの含有率は、0.01質量%〜5質量%であることが好ましく、0.3質量%〜4質量%であることがより好ましい。
【0054】
Cuを添加したBiの調製方法は特に制限されず、公知の調製方法を適宜適用することができる。調整方法の一例を下記に示すがこれに限定されない。
Cu、BiをAr雰囲気下で高周波溶解炉によって溶解し、前駆体であるBi−Cu合金インゴットを作製する。得られたインゴットを250℃の熱間圧延を施し、板材とし、ハンダ片として切り出す。
Bi中に他の金属を添加する場合も、Cuの場合と同様の方法で調製することができる。
【0055】
Niを添加したBiについて説明する。BiにNiを添加すると、Cuを添加した場合と同様に、Biの強度が上昇する。この原因についてもCuの場合と同様ではないかと推測される。なお、BiにNiを添加すると、NiはBi中で反応生成物のBiNiを形成して、Bi母相中に均一に分散する状態となっている。
【0056】
Bi中のNiの含有率は、液相線温度と固相線温度とを考慮すると、0.01質量%〜5質量%であることが好ましく、0.01質量%〜3質量%であることがより好ましい。
【0057】
半導体モジュールのように、過酷な冷熱サイクルにおいて、反応生成物を生成すると、この反応生成物が存在する位置を起点にクラックが発生したり、脆い反応生成物の場合には、反応生成物が割れてクラックの発生の原因となったりする。その結果、接合部材のクラックの発生や接合界面での剥離などを発生させ易くなる。
そこで、接合する部材の被接合面には、Cu層を備える。つまり、第一接合部50にBiを主成分とするハンダ材料を適用する場合、パワー半導体素子20と絶縁部30のそれぞれの被接合面にCu層を備え、第二接合部60にBiを主成分とするハンダ材料を適用する場合、絶縁部30と放熱板40のそれぞれの被接合面にCu層を備える。Cu層を備えることで、Biとの界面において不要な反応生成物の生成を抑えることができる。
【0058】
また、Biは濡れ性の低い物質であり、Cuに対しても濡れ拡がり難い。ハンダ材料が接合の加熱時に濡れ拡がらないと、均一に接合することができず、被接合部材が傾いた状態で接合してしまうなど、不具合を発生させる場合がある。
このような不具合を解消するため、従来の方法では、接合の加熱時に被接合部材に外圧を加えながら擦動させて、均一に且つ被接合部材が傾かないように接合していた。このような方法を採用すれば、Biを主成分とするハンダ材料であっても、被接合部材を均一に接合することができるが、加熱しながら外圧を加えることは、作業上煩雑な操作である上に、周辺部にはみ出し、電気的な不具合を生じる恐れがある。
【0059】
そこで本発明では、前記Cu層の表面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜を形成し、Biの濡れ性を改善している。以下では、Pd又はNiと、Biとの反応について説明する。
【0060】
Pd及びNiは、溶融したBiと反応して合金を作り易いということが、本発明に至る過程で明らかとなった。つまり接合時の加熱において、Biを主成分とするハンダ材料が融点を超えて溶融した際に、合金の生成反応を起こしながら自ら拡がる。この合金の生成のし易さを利用して、本発明では、Biを主成分とするハンダ材料に接触する面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜を形成して、Biの濡れ性を向上させている。
【0061】
なお、接合時の加熱において、PdとBiとは、現在のところ2種類の合金を生成することが分かり、NiとBiとは、BiNiという合金を生成することが明らかとなっているが、本発明では、生成する合金の種類に限定されず、Biを主成分とするハンダ材料に接触する面にPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜を形成するのであれば、本発明に包含される。
【0062】
ここで、濡れ性確保のために形成した上記薄膜が、ハンダ接合後も残存すると、パワー半導体モジュールを製品として使用する際に、冷熱サイクルによって接合界面に不要な反応生成物が生成する場合がある。そのような不要な反応生成物は、通常、脆い物質であったり、硬い物質であったりするので、その不要な反応生成物の存在する位置を起点にクラックが発生し、その結果、接合部材のクラックの発生や接合界面から生じる剥離などの不具合を発生させ易い。
【0063】
そこで、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は、ハンダ材料が濡れ拡がった後は、Biのハンダ浴中に取り込まれて、接合界面には残存しない膜厚であることが望ましい。このような膜厚は、ハンダ接合時の加熱温度や加熱時間、更にはハンダ材料の種類(Biに含有させる他の材料の種類)などによって異なるため、一概に決めることはできず、適宜好適な膜厚を採用することが望ましいが、概ね、3nm以上1000nm以下であることが好ましく、10nm以上200nm以下であることが好ましい。膜厚が薄すぎると、接合部分が島状となり均一に接合することができない場合がある。しかし当然ながら、均一に接合できるのであれば、接合部分が島状となっていても構わない。一方、1000nmよりも厚い場合には、Bi系ハンダ浴中に全てが取り込まれず、Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜が残存する場合がある。
【0064】
Pd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は、スパッタリングやめっき、蒸着等によって形成することができる。
【0065】
なお、Biを主成分とするハンダ材料によって接合した接合部については、図2に示すように、半導体素子20と絶縁基板32の接合の場合は、絶縁基板32の面積が半導体素子20より大きいため、絶縁基板32上にハンダ溶接部(第一接合部)50を外観観察することができる。このとき、絶縁基板32全体に前駆したNiないしPdの薄膜38を有する基板と、それらの薄膜がハンダ内に取り込まれたフェレット部(図2(B)の第一接合部50を参照。)と、半導体素子20と、を確認することができる。同様に、絶縁基板32と放熱板40にこのBiを主成分とするハンダを用いた場合は、放熱板40の面積が絶縁基板32より大きいため、放熱板40上を観察すると、同様に、残存している薄膜48、フェレット、及び絶縁基板32を観察することができる。
【0066】
なお具体的な接合方法については、後述する。
【0067】
<パワー半導体素子>
パワー半導体素子20としては、特に制限することなく用途に応じて適宜適用することができ、一般的なSi基板なども適用できる。
本発明では、次世代素子としてGaN基板やSiC基板などを用いた場合であっても、接合部に用いるBiの融点は約270℃のため、半導体素子の繰り返し使用によって放熱される200℃を超える高温に対しても、クラックや剥離などの不具合を生じさせない信頼性の高いパワー半導体モジュールとなる。
【0068】
第一接合部50にBiを主成分とするハンダ材料を適用する場合、上述の通り、パワー半導体素子20は、第一接合部50側の表面にCu層22を設ける。第一接合部50側の表面にCu層22を設けると、第一接合部50とCu層22との界面においては、冷熱サイクルによる不要な反応生成物を発生させることがないので、温度変化に対しても耐性が高くなる。
Cu層22の厚みは、0.1μm〜10μmであることが好ましく、0.5μm〜7μmであることがより好ましい。0.1μmよりも薄いと、接合時にハンダ材料中に溶け込み消失する恐れがあり、10μmよりも厚いと、パワー半導体モジュール全体の熱膨張係数に影響を与え、熱応力を生じさせるようになるため好ましくない。
Cu層22は、スパッタリングやめっき、蒸着等によって形成することができる。
【0069】
更に、上述の通り、第一接合部50の接合材料として、Biを主成分とするハンダ材料を適用する場合には、Cu層22の表面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜24が形成される。
【0070】
<絶縁部>
絶縁部30における絶縁基板32としては、絶縁性を確保できるものであれば特に制限されず適用することができるが、好ましくは冷却サイクル時に顕著な熱応力を生じさせないよう、半導体素子の熱膨張係数と同程度の熱膨張係数を有するものである。
【0071】
具体的に好適な絶縁基板32としては、AlN、Si、Alなどで形成されるものを挙げることができ、この中でも熱伝導率及び熱膨張係数の観点からAlNが好適である。
【0072】
また、絶縁基板32におけるパワー半導体素子側の表面から半導体素子に電気を通すためにAlNの表面に導電層34を設ける。また、温度変化に対するそりを抑制するために、放熱板40側にも導電層36を設けることが好ましい。このような導電層34、36としては、Al、Cu、Mo、Niなどを挙げることができ、この中でもCuが好ましい。AlNの表面にCu層を設けると、導電率が高いことから薄くすることができ、熱応力を緩和できるのに加え、第一接合部50又は第二接合部60にBiを主成分とするハンダ材料を適用するときに、接合部との界面において不要な反応生成物を生成させないように設けるCu層の機能を兼ねることができる。
【0073】
AlNの表面に備える導電層34、36の厚さは、0.01mm〜1mmであることが好ましく、0.05mm〜0.5mmであることがより好ましい。導電層の厚さが0.01mm未満の場合には、横方向への電流による損失及び発熱が無視できなくなり、1mmを超える場合には、パワー半導体モジュール全体の熱膨張係数に影響を与え、熱応力を生じさせるようになるため好ましくない。
【0074】
AlNの両表面に導電層34、36を貼付する方法は特に制限されず、ロウ付けなどの公知の方法を適宜採用することができる。
【0075】
更に、上述の通り、第一接合部50の接合材料として、Biを主成分とするハンダ材料を適用する場合には、導電層(Cu層)34の表面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜38が形成され、第二接合部60の接合材料として、Biを主成分とするハンダ材料を適用する場合には、導電層(Cu層)36の表面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜39が形成される。
【0076】
なお、第一接合部50及び第二接合部60の一方を、Biを主成分とするハンダ材料以外の材料で接合するときには、この材料に接する面側の表面に、更に他の層を設けてもよい。
例えば、亜鉛系合金で接合する場合には、亜鉛系合金で接合する面側の表面に、冷熱サイクルによる不要な反応生成物の成長速度を遅くすることのできるNi層を設けてもよい。さらにこのNi層の表面には、酸化防止や触れ性確保のために、薄いAu層が設けられていてもよい。なお、このAu層は、接合時にハンダ浴に溶け込み、最終的なパワー半導体モジュールには殆ど残存しないような膜厚とすることが好ましい。
【0077】
<放熱板>
放熱板40としては、放熱性を有するものであれば特に制限されず適用することができるが、熱伝導率が充分高く放熱板としての機能に優れ、また半導体素子の熱膨張係数に近いものを用いることが、接合部にかかる応力を緩和し剥離を防止する観点から好ましい。
【0078】
具体的に好適な放熱板40としては、Mo、Cu−Mo合金、Al−SiC、Cu、Alなどで形成されるものを挙げることができ、この中でも高い熱伝導率とパワー半導体素子に近い熱膨張係数を有することから、Moが好適である。
【0079】
Moを放熱板に用いる場合には、ハンダによる接合を可能とする観点から、Moの両面に他の金属層を設けることが好ましく、このような金属層としては、Cu、Niなどを挙げることができ、この中でもCuが好ましい。特に、放熱板40が、Moの表面にCu層を設けたCu層44/Mo層42/Cu層46の積層体であることが、熱伝導率と熱膨張係数との調整を図る観点から好適である。
【0080】
このように、放熱板40が、Cu層44/Mo層42/Cu層46で構成される積層体である場合、各層の厚さの比率が、1/5/1〜1/12/1であることが好ましく、1/7/1〜1/9/1であることがより好ましい。1/5/1よりもMo層が薄くなると、パワー半導体素子の熱膨張係数から離れた熱膨張係数を有することになるため好ましくない。1/12/1よりもMo層が厚くなると、放熱板としての放熱機能が充分に発揮され難くなり、好ましくない。
【0081】
具体的な層の厚さとしては、Cu層44、46は、0.05mm〜1mmであることが好ましく、0.2mm〜0.5mmであることがより好ましい。Mo層42の厚さは、1mm〜7mmであることが好ましく、2mm〜4mmであることがより好ましい。
【0082】
Cu層44/Mo層42/Cu層46で構成される積層体は、放熱機能を充分に発揮させるため、全体の厚さは1mm〜8mmであることが好ましく、2mm〜5mmであることがより好ましい。
【0083】
既述の通り、Biを主成分とするハンダ材料は、Cu層との界面においては、冷熱サイクルによる不要な生成物を発生させることがないので、放熱板としてCu層44/Mo層42/Cu層46で構成される積層体を有するパワー半導体モジュールは、温度変化に対しても耐性が高くなる。
【0084】
第二接合部60の接合材料として、Biを主成分とするハンダ材料を適用する場合には、Cu層44の表面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜48が形成される。
【0085】
ここで、図1のパワー半導体モジュール10では、第一接合部50及び第二接合部60に、Biを主成分とするハンダ材料を適用する場合として、第一接合部50に接する面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜24、38を、第一接合部60に接する面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜39、48を備えるよう図示したが、第一接合部50及び第二接合部60のいずれか一方には、Biを主成分とするハンダ材料を適用しない場合には、その接合面にはPd及びNiの少なくとも一方を含む薄膜は形成しなくてもよい。
また、Biを主成分とするハンダ材料以外の材料で第一接合部50又は第二接合部60を接合する場合には、そのハンダ材料に適した薄膜を形成してもよい。
【0086】
<パワー半導体モジュールの製造方法>
本発明にかかるパワー半導体モジュールは、上記構成を有するものであれば、製造方法について特に制限されず、公知の方法を適宜適用することができる。
製造手順としては、(1)まず、パワー半導体素子20と絶縁部30とを第一接合部50によって接合し、次に、パワー半導体素子20を備えた絶縁部30と放熱板40とを第二接合部60によって接合してもよいし、(2)まず先に、絶縁部30と放熱板40とを第二接合部60によって接合し、その後、パワー半導体素子20と放熱板40を備えた絶縁部30とを第一接合部50によって接合してもよい。
【0087】
具体的には、例えば、第一接合部50にBiを主成分とするハンダ材料を適用して、パワー半導体素子20と絶縁部30とを接合する方法としては、パワー半導体素子20/Biを主成分とするハンダ材料(第一接合部)50/絶縁部30をこの順に積層した状態で、不活性ガス又は還元ガス雰囲気下において、リフロー法等を利用して接合する。このとき、第一接合部50に接する面側の、パワー半導体素子20と絶縁部30の表面には、Pd又はNiの薄膜が設けられ、さらにその内側にはCu層が設けられている。
【0088】
接合温度は、Biを主成分とするハンダ材料の融点よりも30℃〜60℃程度以上高い温度で行うことが好ましい。具体的には、270℃〜600℃の接合温度とすることが、接合を確実に行い、且つ半導体素子の破壊を防ぐという観点から好ましく、300℃〜450℃の接合温度であることがより好ましい。
【0089】
接合の加熱によって、ハンダ浴中にPdやNiは取り込まれることが望ましく、この場合、接合後にはPd又はNiの薄膜が残存しない。
接合後の第一接合部50の層の厚さは、熱伝導及び熱応力の観点から5〜500μmであることが好ましく、10〜200μmであることがより好ましい。
なお、Biを主成分とするハンダ材料は、インゴット状の鋳塊から切り出すと酸化膜が生成するので、研磨及び酸洗浄を利用して酸化膜を除去することが好適である。
【0090】
ここで、Biの濡れ拡がる状態について説明する。
図2(A)に示すように、第一接合部50にBiを主成分とするハンダ材料を適用して、パワー半導体素子20と絶縁部30とを接合する場合、本発明においてはBiの濡れ性が向上しているため、図2(B)に示すように、接合の加熱によってハンダ材料が均一に濡れ拡がる。このとき、通常、パワー半導体素子の接合面よりも、絶縁基板の接合面の方が大きいため、ハンダ材料はフィレットと呼ばれる裾拡がりの形状となる。このような接合形状であっても均一に接合しているのであれば問題ないが、フィレットの拡がりを抑制する方法としては、以下の方法を例示することができる。
【0091】
例えば、図3(A)(B)に示すように絶縁基板に設けるPd又はNi薄膜38の面積を絶縁基板の接合面よりも小さくする方法が挙げられる。この方法では、絶縁基板上にマスキングシートなどを貼ってメッキしたり、開口部を有するマスク部材を装着してスパッタリングしたりすることで、マスクの開口部分のみにPd又はNiの薄膜を形成できるので、簡易な方法でハンダ材料の濡れ拡がる面積を制御することができる。このように、本発明では濡れ性に最も影響のある界面の状態を直接的に変えているため、ハンダ材料の濡れ拡がる範囲を制御することも容易である。
一方、従来のように、ハンダ材料自身の濡れ性を向上させるために、ハンダ材料に他の物質を添加するという方法では、濡れ性に直接影響を及ぼす界面のみならず、ハンダ材料全体も改質されているので、ハンダ材料が濡れ拡がる範囲を制御することは、本発明に比べて困難である。
【0092】
但し、従来の方法であっても、図4(A)(B)に示すように、ハンダ材料の拡がりを抑止する部分にレジスト70等をパターニングしておくことで、ハンダ材料の濡れ拡がりを制御することができる。接合後に不要なレジストを除去することも可能であり、耐熱性の高いレジストの場合には、そのまま残存させておいてもよい。この方法は、本発明の接合体の製造方法にも適用することができる。
【0093】
以上では、第一接合部50の接合方法について詳細に説明したが、第二接合部60についても同様の方法で接合することができる。
具体的には、第二接合部60による接合では、第一接合部50によってパワー半導体素子20と接合した絶縁部30/第二接合部60のハンダ材料/放熱板40の順に積層した状態で、第一接合部50による接合と同様に、不活性ガス又は還元ガス雰囲気下において、リフロー法等を利用して接合する。接合温度は、第二接合部60材料の融点よりも30℃〜60℃程度高い温度で行うことが好ましい。
【0094】
ここで、第二接合部60にBiを主成分とするハンダ材料を適用する場合には、第二接合部60に接する面側の、絶縁部30と放熱板40の表面には、Pd又はNiの薄膜39及び48がそれぞれ設けられ、さらにその外側にはCu層36、44がそれぞれ設けられている。
第二接合部60の厚さは、熱伝導及び熱応力の観点から5〜400μmであることが好ましく、10〜300μmであることがより好ましい。
【0095】
第一接合部50と第二接合部60の二箇所をハンダによって接合する場合、第一接合部50を先に接合し次に第二接合部60を接合してもよいし、第二接合部60を先に接合し他後、第一接合部50を接合してもよいが、いずれにしても2回目のハンダ付けの温度が、1回目に用いたハンダ材料の融点よりも高いと、2回目のハンダ付けの際に1回目にハンダ付けした部分が溶融して、位置ずれを起こしたり傾斜したりといった不具合を発生させてしまう。
この問題を回避するため、一般的に、1回目に用いるハンダ材料の融点は、2回目に用いるハンダ材料の融点よりも高くなるように、ハンダの材料を選択している。好適には、2回目の接合に用いるハンダ材料の融点は、1回目の接合に用いるハンダ材料の融点よりも50℃以上低いことが望ましい。
【0096】
つまり1回目の接合に、Biを主成分とするハンダ材料を適用した場合、Biを主成分とするハンダ材料の溶融温度は270℃前後であるので、2回目の接合に用いるハンダ材料は、Biを主成分とするハンダ材料が溶融しない程度の温度、約220℃程度以下の溶融温度を有するものとすることが好ましい。しかし、パワー半導体からの発熱を考慮すると、2回目の接合に用いるハンダ材料の溶解温度は200℃以上であることが望ましい。
一方、2回目の接合に、Biを主成分とするハンダ材料を適用した場合には、1回目の接合に用いるハンダ材料は、320℃程度以上の溶解温度を有するものであることが好ましい。
【0097】
<その他の接合体>
以上では、本発明の接合体として、パワー半導体モジュールを例に説明を行ったが、被接合部材としては、パワー半導体モジュールの各構成部品に限定されず、リフロー炉を用いて行うハンダ実装や、フロー炉を用いて溶接するときに被接合体にNiやPdの薄膜をCu膜の表面に施して用いるハンダ実装などの様々な部品を適用することができる。
【0098】
パワー半導体モジュールの場合には、過酷な冷熱サイクルに晒されるため、この冷熱サイクルによって不要な反応生成物が発生することを考慮して、濡れ性向上のために付設されたPd層又はNi層は、接合後には消失していることが望ましいが、このような冷熱サイクルに晒されないような接合体の場合には、不要な反応生成物が発生しないこともあるのでPd層又はNi層が接合後に消失してなくてもよい場合がある。
つまり、パワー半導体モジュール以外の接合体であっても、Pd層又はNi層は接合後に消失していることが望ましいが、必ずしもPd層又はNi層が接合後に消失していなくてもよい。
【0099】
また、パワー半導体モジュール以外の接合体であっても、Biを主成分とするハンダ材料によって接合する接合部分が1箇所のみでもよいし、2箇所以上であってもよい。
【実施例】
【0100】
以下では実施例により本発明を説明する。以下、実施例では、パワー半導体モジュールの一部分、詳細にはパワー半導体素子と絶縁部とを接合した接合体の製造方法の一例について述べるものであり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0101】
[実施例1]
図5(A)に実施例1の接合体を作製するための各部材の構成を示す。
【0102】
<パワー半導体素子の準備>
GaNを用いたパワー半導体素子20(面積1cm程度)を準備し、その最表面にCu層22をスパッタリングで形成した。Cu層22の表面には、膜厚50nmのPd層80をスパッタリングにより形成した。
【0103】
<絶縁部の準備>
一方、絶縁基板32としてのAlNの両面にロウ付けによってCu層34、36を貼り付け、Cu層34/AlN層32/Cu層36の積層体を作製した。更にこの積層体のパワー半導体素子側のCu層34の表面にPd層81をメッキにより形成し、絶縁部30(面積3cm程度)を作製した。Pd層81の膜厚は、50nmであった。なお、メッキの際には、メッキしない面はマスキングシートなどを貼って保護した。
【0104】
<Bi−CuAlMnの調製>
まず、CuAlMn合金の調製を行った。
所定の重量%に調整されたCuとAlとMnを、Ar雰囲気下において高周波溶解炉を利用して溶解し、前駆体であるCuAlMnのインゴットを得た。得られたインゴットをアトマイズ法を利用して微粉化した。
微粉化したCuAlMnは、滴下法を利用して、その粉末表面にNiをめっきした。
【0105】
次に、表面がNiめっきされたCuAlMn粉末とBiとを、透明石英管に真空封入し、Biの融点以上である400℃の温度にて5分間保持した。これにより、Biが溶融状態となり、CuAlMn粉末が均一に分散された。分散された試料を冷却凝固することによって、ハンダ材料であるBi−CuAlMnが得られた。
【0106】
鋳塊のBi−CuAlMnを放電加工法を利用して、4mm角程度の大きさに切り出しタブレット状のBi−CuAlMn52を得た。切り出されたBi−CuAlMn層の表面を覆っている酸化膜を、研磨及び酸洗浄を利用して除去した。
【0107】
<第一接合部の接合>
上記準備したパワー半導体素子20のPd層80と、絶縁部30のPd層81とを対向するように配置し、その間にタブレット状のBi−CuAlMn52を挟み込んだ状態で、5%H/Nの還元ガス雰囲気下においてリフロー法を利用して、400℃の接合温度で接合し、本発明の接合体−1を得た。
【0108】
[実施例2]
図5(B)に実施例2の接合体を作製するための各部材の構成を示す。
【0109】
<パワー半導体素子の準備>
実施例1のパワー半導体素子の準備において、Cu層22の表面に、膜厚50nmのPd層80をスパッタリングにより形成したところを、電子ビーム蒸着により膜厚50nmのNi層82を形成した以外は同様にして、パワー半導体素子を準備した。
【0110】
<絶縁部の準備>
実施例1の絶縁部の準備において、Cu層34の表面に膜厚50nmのPd層81をメッキにより形成したところを、膜厚50nmのNi層83をメッキにより形成した以外は同様にして、絶縁部を準備した。
【0111】
<第一接合部の接合>
準備したパワー半導体素子と絶縁部とを、実施例1と同様の方法によって接合し、本発明の接合体−2を作製した。
【0112】
[比較例1]
図6(A)に比較例1の接合体を作製するための各部材の構成を示す。
【0113】
<パワー半導体素子の準備>
実施例1のパワー半導体素子の準備において、Cu層22の表面に、膜厚50nmのPd層80をスパッタリングにより形成したところを、スパッタリングにより膜厚50nmのAu層84を形成した以外は同様にして、パワー半導体素子を準備した。
【0114】
<絶縁部の準備>
実施例1の絶縁部の準備において、Cu層34の表面に膜厚50nmのPd層81をメッキにより形成したところを、膜厚50nmのAu層85をメッキにより形成した以外は同様にして、絶縁部を準備した。
【0115】
<第一接合部の接合>
準備したパワー半導体素子と絶縁部とを、実施例1と同様の方法によって接合し、比較の接合体−1を作製した。
【0116】
[比較例2]
図6(B)に比較例2の接合体を作製するための各部材の構成を示す。
【0117】
<パワー半導体素子の準備>
実施例1のパワー半導体素子の準備において、Cu層22の表面に、膜厚50nmのPd層をスパッタリングにより形成したところを、Cu層22の表面には何も形成せずに、これ以外は実施例1と同様にして、パワー半導体素子を準備した。
【0118】
<絶縁部の準備>
実施例1の絶縁部の準備において、Cu層34の表面に膜厚50nmのPd層81をメッキにより形成したところを、Cu層34の表面には何も形成せずに、これ以外は実施例1と同様にして、絶縁部を準備した。
【0119】
<第一接合部の接合>
準備したパワー半導体素子と絶縁部とを、実施例1と同様の方法によって接合し、比較の接合体−2を作製した。
【0120】
[実施例3]
<Cuを含有するBiの調製>
Biに対して1質量%のCuをAr雰囲気下で高周波溶解炉によって溶解し、前駆体であるBi−Cu合金インゴットを作製した。得られたインゴットを250℃の熱間圧延を施し、板材とし、ハンダ片として切り出した。切り出されたBi−Cu層の表面を覆っている酸化膜を、研磨及び酸洗浄を利用して除去した。
【0121】
<接合体の作製>
実施例1において、ハンダ材料としてBi−CuAlMn52を用いたところを、上記調製のBi−Cuに変更した以外は同様にして、本発明の接合体−3を作製した。
同様に、実施例2において、ハンダ材料としてBi−CuAlMnを用いたところを、Bi−Cuに変更した以外は同様にして、本発明の接合体−4を作製した。
【0122】
[比較例3]
比較例1において、ハンダ材料としてBi−CuAlMnを用いたところを、実施例3で調製したBi−Cuに変更した以外は同様にして、比較の接合体−3を作製した。
【0123】
作製した接合体の構成を下記表1にまとめた。
【0124】
【表1】



【0125】
<濡れ拡がりの評価>
得られた本発明の接合体−1〜4、比較の接合体−1〜3を切断・研磨し、断面を電子顕微鏡にて観察した。
【0126】
その結果、Cu層の表面にPd層を形成した本発明の接合体−1,3及びNi層を形成した接合体−2,4に関しては、溶融前のハンダ材料のサイズが4mm角程度であったにも拘らず、10mm角以上に濡れ拡がり、かつ緻密な接合になっていた。
更に、本発明の接合体−1〜4では、Cu層とBiを主成分とするハンダ材料との界面には、Pd又はNiは残存しておらず、ハンダ浴中に取り込まれたと推測されるような様子が観察された。
なお、ハンダ材料として、Bi−CuAlMnを用いた場合と、Bi−Cuを用いた場合とでは、ほぼ同様の結果となった。
【0127】
一方、Cu層の表面にAu層を形成した比較の接合体−1,3、及びCu層の表面に何も形成しなかった比較の接合体−2については、Biを主成分とするハンダ材料は溶融し接合はされたものの、接合されたのは、試料中央付近の数mm角の部分だけで、その周辺部分は全く接合されていなかった。
【図面の簡単な説明】
【0128】
【図1】本発明の接合体の一例であるパワー半導体モジュール10の構成を示す図である。
【図2】本発明の接合体の一例であるパワー半導体モジュールの製造方法を説明する図である。
【図3】Biを主成分とするハンダ材料について、濡れ拡がりの制御方法の一例を示す図であり、(A)は接合前の状態を説明する図であり、(B)は接合後の状態を説明する図である。
【図4】Biを主成分とするハンダ材料について、濡れ拡がりの制御方法の他の一例を示す図であり、(A)は接合前の状態を説明する図であり、(B)は接合後の状態を説明する図である。
【図5】図5(A)は、実施例1の接合体を構成する部材を示し、(B)に実施例2の接合体を構成する部材を示す。
【図6】図6(A)は、比較例1の接合体を構成する部材を示し、(B)に比較例2の接合体を構成する部材を示す。
【符号の説明】
【0129】
10 パワー半導体モジュール
20 パワー半導体素子
22 Cu層
24 Pd層又はNi層
30 絶縁部
32 絶縁基板
34、36 導電層
38 Pd層又はNi層
39 Pd層又はNi層
40 放熱板
42 Mo層
44、46 Cu層
50 第一接合部
52 Bi−CuAlMn
60 第二接合部
80、81 Pd層
82、83 Ni層
85 Au層
【出願人】 【識別番号】000003609
【氏名又は名称】株式会社豊田中央研究所
【識別番号】504157024
【氏名又は名称】国立大学法人東北大学
【出願日】 平成18年9月15日(2006.9.15)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳

【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳


【公開番号】 特開2008−72006(P2008−72006A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−250621(P2006−250621)