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【発明の名称】 プリント配線基板、電子部品の実装方法および画像形成装置の制御装置
【発明者】 【氏名】本橋 憲侍

【氏名】宮西 英司

【氏名】青木 一雅

【氏名】磯邊 滋

【氏名】秋田 泰宏

【要約】 【課題】高速差動信号等の高速信号の信号ラインを形成する配線パターンをパッドにつなげたときのインピーダンス不整合を抑え、更に、コネクタ部での半田付けによる強度の信頼性を確保することができるプリント配線基板を提供する。

【構成】コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群8と、パッド群8中のパッド8a,8bに接続される高速信号の信号ラインを形成する配線パターン6a,6bと、パッド群8中の複数のパッド8cに接続される高速信号以外の信号ラインを形成する配線パターン5a,5bとを有するプリント配線基板において、配線パターン6a,6bが接続されるパッド8a,8bのパッド幅を、配線パターン5a,5bが接続されるパッド8cのパッド幅よりも細くする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとを有するプリント配線基板において、
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される第2のパッドのパッド幅よりも細くする、
ことを特徴とするプリント配線基板。
【請求項2】
コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとを有するプリント配線基板において、
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくする、
ことを特徴とするプリント配線基板。
【請求項3】
コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとを有するプリント配線基板において、
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される第2のパッドのパッド幅よりも細くし、かつ前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくする、
ことを特徴とするプリント配線基板。
【請求項4】
前記高速信号は差動伝送方式信号である、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のプリント配線基板。
【請求項5】
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとした、
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線基板。
【請求項6】
前記第1の配線パターンが接続される第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとした、
ことを特徴とする請求項2に記載のプリント配線基板。
【請求項7】
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、前記第1の配線パターンが接続される第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとした、
ことを特徴とする請求項3に記載のプリント配線基板。
【請求項8】
前記第1の配線パターンと前記第2の配線パターンには、入出力デバイスがそれぞれ接続されている、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のプリント配線基板。
【請求項9】
基板の層構造が少なくとも4層以上からなる、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3に記載のプリント配線基板。
【請求項10】
コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとがプリント配線基板上に実装される電子部品の実装方法において、
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドのパッド幅よりも細くする、
ことを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項11】
コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとがプリント配線基板上に実装される電子部品の実装方法において、
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくする、
ことを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項12】
コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとがプリント配線基板上に実装される電子部品の実装方法において、
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドのパッド幅よりも細くし、かつ前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくする、
ことを特徴とする電子部品の実装方法。
【請求項13】
前記高速信号は差動伝送方式信号である、
ことを特徴とする請求項10又は請求項11又は請求項12に記載の電子部品の実装方法。
【請求項14】
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとした、
ことを特徴とする請求項10に記載の電子部品の実装方法。
【請求項15】
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとした、
ことを特徴とする請求項11に記載の電子部品の実装方法。
【請求項16】
前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、前記第1の配線パターンが接続される第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとした、
ことを特徴とする請求項12に記載の電子部品の実装方法。
【請求項17】
請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のプリント配線基板を備える、
ことを特徴とする画像形成装置の制御装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線基板、電子部品の実装方法および画像形成装置の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子部品のプリント配線基板への実装性を向上させるために、例えば、下記の特許文献1のように、プリント配線基板の電子部品実装用パッド列のうち、少なくとも一つのランドの大きさを小さくし、このランドを位置決めの基準として用いることが開示されている。
【特許文献1】特開2001−7491号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、前記特許文献1の製造方法を用いることにより、電子部品のプリント配線基板への実装性の向上を図ることができ、かつ電子部品の半田付け強度も確保することができるが、高速差動信号ラインが接続されるパッドに適用した場合は、インピーダンスを整合する必要がある。
【0004】
また、プリント配線基板上で動作する信号の高速化にともない、近年では、Serial−ATA、PCI−Express等といった高速差動信号伝送方式がとられてきている。プリント配線基板上で高速の信号を伝送させるためには、信号ラインを形成する配線パターンの送端から受端までのインピーダンスを整合させるように規格化されている。
【0005】
このようにインピーダンスを整合させるのは、特性インピーダンスにばらつきが生じるとインピーダンスの変化点でエネルギーの反射が起こり、波形が歪んでしまい波形品質を悪くしてしまうだけでなく、反射により定在波が立つため電波を放射してしまうことになるばかりでなく、EMC(電磁環境適合性)上も問題がある。
【0006】
例えば、図6に示すように、プリント配線基板101上のデバイス103に高速差動信号ライン用の配線パターン105aが接続され、プリント配線基板102上のデバイス4に高速差動信号ライン用の配線パターン105bが接続されており、各配線パターン105a,105bはコネクタ106を介して接続されている。この際、コネクタ106を実装するパッド部分のインピーダンスの値を伝送方式の規格内に合わせる必要がある。
【0007】
ここで、図7を参照して、差動方式の配線パターンのインピーダンスを決定するパラメータについて説明する。図7は、プリント配線基板の断面図である。
【0008】
図7に示すように、プリント配線基板200は、導体層202と誘電体203とを積層させて構成されており、プリント配線基板200の表層には高速差動信号方式の配線パターン201が這い回されており、高速差動信号方式の配線パターン201を覆うようにレジストが塗布されている。このようなプリント配線基板200においては、高速差動信号方式の配線パターン201と導体層202との間のインピーダンスが所定の規格値に設定されている。このような高速差動信号方式の配線パターン201のインピーダンスを決定するパラメータは、高速差動信号方式の配線パターン201の幅W、高速差動信号方式の配線パターン201間のパターン間ギャップG、高速差動信号方式の配線パターン201とその近傍にある誘電体203の厚みDで決定される。
【0009】
ところで、図6に示したプリント配線基板101上の各配線パターン105a,105bとプリント配線基板101,102間をつなぐコネクタ106については、一般的に伝送する規格に合わせてインピーダンス制御されているが、プリント配線基板101,102にコネクタ106を実装する部分については、実装するためのパッドがある。このため、このパッド部分では各配線パターン105a,105bの幅に比べて広くなることから、規格に対してこの部分でのインピーダンスは低くなってしまい、インピーダンス不整合が生じる。
【0010】
よって、各配線パターン105a,105bがコネクタ106を介して接続されているプリント配線基板101,102が、コピー機やプリンタなどの画像形成装置の制御装置に設けられている場合に、上記したようにインピーダンス不整合が生じると、高速差動信号としての画像信号に乱れが生じて画像品質が低下する。
【0011】
そこで、インピーダンス不整合を防止するために、プリント配線基板101,102上のコネクタ106を半田付けによって実装するパッド幅を細くすることで、コネクタ106を実装するパッド部分のインピーダンスを高くすることが考えられる。
【0012】
しかしながら、コネクタ106を半田付けによって実装するパッド群全部を細くすることで、コネクタのコネクタリードを実装するパッド部分を電気的に導通させるために半田付けをするときにおいて、コネクタのコネクタリードの直角に屈曲した部分とプリント配線基板上のパッドとの間に半田付けする半田量が少なくなる。このため、コネクタの半田付け強度が弱くなり、経時変化によるコネクタ部での強度の信頼性が確保できなくなってしまう。
【0013】
そこで、本発明は、高速差動信号等の高速信号の信号ラインを形成する配線パターンをパッドにつなげたときのインピーダンス不整合を抑え、更に、コネクタ部での半田付けによる強度の信頼性を確保することができるプリント配線基板、電子部品の実装方法および画像形成装置の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとを有するプリント配線基板において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される第2のパッドのパッド幅よりも細くすることを特徴としている。
【0015】
また、請求項2に記載の発明は、コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとを有するプリント配線基板において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくすることを特徴としている。
【0016】
また、請求項3に記載の発明は、コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとを有するプリント配線基板において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される第2のパッドのパッド幅よりも細くし、かつ前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくすることを特徴としている。
【0017】
また、請求項4に記載の発明は、前記高速信号が差動伝送方式信号であることを特徴としている。
【0018】
また、請求項5に記載の発明は、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとしたことを特徴としている。
【0019】
また、請求項6に記載の発明は、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとしたことを特徴としている。
【0020】
また、請求項7に記載の発明は、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、前記第1の配線パターンが接続される第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとしたことを特徴としている。
【0021】
また、請求項8に記載の発明は、前記第1の配線パターンと前記第2の配線パターンには、入出力デバイスがそれぞれ接続されていることを特徴としている。
【0022】
また、請求項9に記載の発明は、基板の層構造が少なくとも4層以上からなることを特徴としている。
【0023】
また、請求項10に記載の発明は、コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとがプリント配線基板上に実装される電子部品の実装方法において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドのパッド幅よりも細くすることを特徴としている。
【0024】
また、請求項11に記載の発明は、コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとがプリント配線基板上に実装される電子部品の実装方法において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくすることを特徴としている。
【0025】
また、請求項12に記載の発明は、コネクタリードとの半田付けにより表面実装用のコネクタが実装されるパッド群と、前記パッド群中の第1のパッドに接続される高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンと、前記パッド群中の第2のパッドに接続される前記高速信号以外の信号ラインを形成する第2の配線パターンとがプリント配線基板上に実装される電子部品の実装方法において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドのパッド幅よりも細くし、かつ前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさを、前記第2の配線パターンが接続される前記第2のパッドの前記コネクタリードとの半田付け部分であるスタブの大きさよりも小さくすることを特徴としている。
【0026】
また、請求項13に記載の発明は、請求項10又は請求項11又は請求項12に記載の電子部品の実装方法において、前記高速信号が差動伝送方式信号であることを特徴としている。
【0027】
また、請求項14に記載の発明は、請求項10に記載の電子部品の実装方法において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとしたとを特徴としている。
【0028】
また、請求項15に記載の発明は、請求項11に記載の電子部品の実装方法において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとしたことを特徴としている。
【0029】
また、請求項16に記載の発明は、請求項12に記載の電子部品の実装方法において、前記第1の配線パターンが接続される前記第1のパッドのパッド幅を0.2mmとし、前記第1の配線パターンが接続される第1のパッドの前記スタブの大きさを0.1mmとし、プリント配線基板の前記第1のパッドがある導体層の近傍にある誘電体の厚みを0.15mmとしたことを特徴としている。
【0030】
また、請求項17に記載の発明に係る画像形成装置の制御装置は、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載のプリント配線基板を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、高速信号の信号ラインを形成する第1の配線パターンが接続される第1のパッドとの間のインピーダンス不整合を抑えることができ、更に、パッド群とコネクタのコネクタリードとの半田付け部分での半田付け強度が十分に確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明を画像形成装置(コピー機やプリンタなど)の制御装置に適用した実施形態1に係るプリント配線基板を示す平面図である。
【0033】
図1に示すように、コピー機やプリンタなどの画像形成装置の制御装置は、画像処理ユニットとしてのプリント配線基板1と、装置全体の制御ユニットとしてのプリント基板2とを備えている。プリント配線基板1上には、画像処理部としてのデバイス3が設けられており、プリント基板2上には、全体制御部としてのデバイス4が設けられている。プリント配線基板1,2は、デバイス3からデバイス4へデータを送る際、高速差動伝送方式をとるので、一般には4層以上の層数を持つプリント配線基板となる。
【0034】
プリント配線基板1上のデバイス3と高速差動信号ラインとしての配線パターン6aの一端側が接続され、また、プリント配線基板2上のデバイス4と高速差動信号ラインとしての配線パターン6bの一端側が接続されており、各配線パターン6a,6bの各他端側がコネクタ7a,7bにそれぞれ接続されている。コネクタ7a,7bが嵌合すると、プリント配線基板1上のデバイス3の高速差動信号ラインと、プリント配線基板2上のデバイス4の高速差動信号ラインとが電気的に接続された状態になる。また、コネクタ7a,7bには、低速信号ラインとしての各配線パターン5a,5bも接続されており、低速信号ラインと高速差動信号ラインとが混在した状態となっている。
【0035】
プリント配線基板1,2上には、図2に示すように、コネクタ7a,7bを実装するためのパッド群8が形成されている。そして、パッド群8のうちの高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8b(第1のパッド)は、低速信号ライン用の配線パターン5が接続されている複数のパッド8c(第2のパッド)よりもパッド幅が細く形成されている。本実施形態では、0.5mmのピッチのコネクタ7a,7bをプリント配線基板1,2上のパッド群8にコネクタリードを介して半田付けする場合において、パッド8a,8bのパッド幅を0.2mmとした。なお、パッド8a,8bおよびパッド8c以外の複数のパッド8dは、電源、グランド用のパッドである。なお、本実施形態では、プリント配線基板1,2上のパッド群8がある導体層の近傍にある誘電体の厚みが0.15mmである。
【0036】
このように、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8bのパッド幅を細くすることにより、パッド8a,8b間の間隔が低速信号ライン用の配線パターン5a,5bが接続されている複数のパッド8cのそれぞれの間隔よりも広くなり、かつパッド8a,8bとその直下のプリント配線基板1,2の層(誘電体)との容量結合分が減少する。
【0037】
これにより、低速信号ライン用の配線パターン5a,5bが接続されている複数のパッド8c部分よりも、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8b部分の差動インピーダンスを高くすることができる。よって、パッド8a,8b部分の差動インピーダンスの値をこのプリント配線基板1,2で使用する伝送方式の規格内に入れることが可能となるので、インピーダンス不整合による反射が抑えられ、波形品質を良好に保つことができる。
【0038】
更に、本実施形態のように、画像形成装置の制御装置に適用している場合は、前記したように高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8b部分のインピーダンス不整合が抑えられることにより、高速差動信号としての画像信号に乱れが生じることはなく、良好な画像品質が得られる。
【0039】
また、パッド群8のうちのパッド8a,8b以外の複数のパッド8c、8dは、パッド8a,8bのパッド幅よりも広い通常のパッド幅となっているので、これらのパッド8c、8d部分におけるコネクタ7a,7bのコネクタリード(不図示)との半田付け部分では、コネクタ7a,7b自体の半田付け強度が十分に確保される。
【0040】
即ち、本実施形態におけるコネクタ7a,7bのコネクタリードとパッド幅の細いパッド8a,8bを有するパッド群8を半田付けした場合の半田付け強度は、コネクタ7a,7bを実装する全てのパッドのパッド幅を細くする場合に比べて強くなり、コネクタ7a,7bのコネクタリードとパッド群8の半田付けによる強度の信頼性を確保することができる。
【0041】
なお、前記実施形態1では、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが2本の場合であったが、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが2本以上の場合においても、同様に接続される各パッドのパッド幅を細くする。
〈実施形態2〉
図3は、本発明の実施形態2に係るプリント配線基板上のコネクタを実装するためのパッド群を示す平面図、図4は、パッド群上にコネクタが実装されている状態を示す平面図、図5は、図4のA−A線断面図である。なお、図2に示した実施形態1と同一機能を有する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、本実施形態においても、プリント配線基板上のパッド群がある導体層の近傍にある誘電体の厚みが0.15mmである。
【0042】
コネクタ7a,7bをプリント配線基板上のパッド群8(パッド8a,8b、8c、8d)に実装するときは、図5に示すように、コネクタリード9の直角に屈曲した部分にも半田付けがされるために、パッド群8(図5では、パッド8a、8d)にスタブ10が設けられている。そこで、本実施形態では、パッド群8のうちの高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8bのパッド幅を細くし(図3、図4参照)、かつ表面実装用のコネクタ7a,7bのコネクタリード9が半田付けされる部分であるパッド8a,8bのスタブ10を減らしている(図5参照)。なお、図5において、パッド8dのスタブ10は通常の長さである。パッド8a,8bのスタブ10を減らすことにより、図3に示すように、パッド群8中の他のパッド8c、8dよりも長手方向の長さが短くなっている。
【0043】
本実施形態では、0.5mmのピッチのコネクタ7a,7bをプリント配線基板上のパッド群8にコネクタリード9を介して半田付けする場合において、パッド8a,8bのパッド幅を0.2mmとし、パッド8a,8bのスタブ10の長さを0.1mmとした。
【0044】
このように、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8bのパッド幅を細くすることにより、パッド8a,8b間の間隔が低速信号ライン用の配線パターン5a,5bが接続されている複数のパッド8cのそれぞれの間隔よりも広くなり、かつパッド8a,8bのスタブ10を短くすることで、パッド8a,8bとその直下のプリント配線基板の層(誘電体)との容量結合分をさらに減少させることができる。
【0045】
これにより、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8b部分の差動インピーダンスをさらに高くすることができる。よって、パッド8a,8b部分の差動インピーダンスの値をこのプリント配線基板で使用する伝送方式の規格の中央値(100Ω)とすることが可能となるので、インピーダンス不整合による反射が抑えられ、波形品質を良好に保つことができる。
【0046】
更に、本実施形態のように、画像形成装置の制御装置に適用している場合は、前記したように高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8b部分のインピーダンス不整合が抑えられることにより、高速差動信号としての画像信号に乱れが生じることはなく、良好な画像品質が得られる。
【0047】
また、パッド群8のうちの高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8b以外のパッド(パッド8c)については、パッド8a,8bのパッド幅よりも広い通常のパッド幅となっているので、これらのパッド部分でのコネクタ7a,7bのコネクタリード9との半田付け部分でコネクタ7a,7b自体の半田付け強度が十分に確保される。
【0048】
この場合においても、パッド8a,8bとその直下のプリント配線基板の層(誘電体)との容量結合分を減少させることができ、パッド8a,8b部分の差動インピーダンスを高くすることができる。よって、パッド8a,8b部分の差動インピーダンスの値をこのプリント配線基板で使用する伝送方式の規格内に入れることが可能となるので、インピーダンス不整合による反射が抑えられ、波形品質を良好に保つことができる。さらに、この場合は、パッド群8の全てのパッドは通常の広いパッド幅となっているので、各パッド部分でのコネクタ7a,7bのコネクタリード9との半田付け部分でコネクタ7a,7b自体の半田付け強度が十分に確保される。
【0049】
なお、前記実施形態2では、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが2本の場合であったが、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが2本以上の場合においても、同様に接続される各パッドのパッド幅を細くし、かつスタブ10を減らすようにする。
【0050】
また、前記実施形態2では、高速差動信号ライン用の配線パターン6a,6bが接続されているパッド8a,8bのパッド幅を細くし、かつパッド8a,8bのスタブ10を減らした構成であったが、パッド8a,8bのパッド幅を細くすることなく、パッド8a,8bのスタブ10を減らすだけでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施形態1に係る画像形成装置の制御装置に適用したプリント配線基板を示す平面図。
【図2】本発明の実施形態1に係るプリント配線基板上のコネクタを実装するためのパッド群を示す平面図。
【図3】本発明の実施形態2に係るプリント配線基板上のコネクタを実装するためのパッド群を示す平面図。
【図4】本発明の実施形態2におけるパッド群上にコネクタが実装されている状態を示す平面図。
【図5】図4のA−A線断面図。
【図6】従来例における、低速信号ラインとしての配線パターンと高速差動信号ラインとしての配線パターンが混在し、コネクタを介して接続されているプリント配線基板を示す平面図。
【図7】従来例における、表面上に高速差動信号ラインとしての配線パターンが形成されているプリント配線基板の断面図。
【符号の説明】
【0052】
1、2 プリント配線基板
3、4 デバイス
5a,5b 配線パターン(第2の配線パターン)
6a,6b 配線パターン(第1の配線パターン)
7a,7b コネクタ
8 パッド群
8a,8b パッド(第1のパッド)
8c パッド(第2のパッド)
8d パッド
9 コネクタリード
10 スタブ
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【出願日】 平成18年9月14日(2006.9.14)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄


【公開番号】 特開2008−71948(P2008−71948A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−249437(P2006−249437)