| 【発明の名称】 |
回路材および該回路材を収容した車載用の電気接続箱 |
| 【発明者】 |
【氏名】井戸 順二
【氏名】阪 雄次
【氏名】鬼塚 孝浩
【氏名】藪谷 博美
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| 【要約】 |
【課題】回路部にバスバーを設けることで、部分的に許容電流量を大きくする。
【構成】車載用の電気接続箱に収容する回路材であって、多層プリント基板の銅箔パターンを層間接続するための貫通孔を設け、該貫通孔の開口位置に一部を位置させるバスバーを前記多層プリント基板の表面に積層し、前記貫通孔に半田を充填してバスバーを前記多層プリント基板と固着すると共に、該バスバーと前記多層プリント基板の内外層を導通させている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車載用の電気接続箱に収容する回路材であって、 多層プリント基板の銅箔パターンを層間接続するための貫通孔を設け、該多層プリント基板の最外層の銅箔パターンの表面の少なくとも一部にバスバーを配置し、該バスバーの一部は前記貫通孔の開口表面に位置し、 前記貫通孔に充填する半田で、前記バスバーと前記多層プリント基板とを固着していると共に、前記バスバーと前記多層プリント基板の内外層の銅箔パターンを電気接続していることを特徴とする電気接続箱に収容する回路材。 【請求項2】 前記貫通孔の一端開口は前記バスバーで閉鎖し、該貫通孔の他端開口から充填している半田を前記バスバーの閉鎖部に固着している請求項1に記載の電気接続箱に収容する回路材。 【請求項3】 前記バスバーに前記多層プリント基板に設けた貫通孔の一端開口と連通する貫通孔を設け、これら連通させた貫通孔に導電性金属ピンを貫通させ、該導電性金属ピンと貫通孔の内周面に充填する半田を介して、導電性金属ピンとバスバーと各層の銅箔パターンを接続している請求項1に記載の電気接続箱に収容する回路材。 【請求項4】 前記多層プリント基板の表面の異なる回路の銅箔パターン上に1枚の前記バスバーを配置して固着し、該バスバーで銅箔パターンの回路接続している請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電気接続箱を収容する回路材。 【請求項5】 前記バスバーを分割バスバーから構成し、該分割バスバーを前記多層プリント基板の表面の異なる回路の銅箔パターン上に配置して夫々接続し、該分割バスバーの分割端に端子を突設し、これら端子間をジャンパー線で接続し、かつ、 前記ジャンパー線と前記多層プリント基板の表面との間に、別のバスバーあるいは電線を配置している請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の電気接続箱に収容する回路材。 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の回路材を収容している車載用の電気接続箱。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は電気接続箱に収容する回路材および該回路材を収容した車載用の電気接続箱に関し、ジャンクションボックス等の車載用電気接続箱の内部回路材として多層プリント基板を用い、各層の銅箔パターンを導通させると共に部分的に許容電流量を増大させるものである。 【背景技術】 【0002】 車載用の電気接続箱において、ジャンクションボックス等のメイン電源分配箱内に収容されるプリント基板として、通常、厚さ105μmの銅箔パターンを印刷したプリント基板が用いられている。該銅箔パターンの回路幅1mmあたりの許容電流値は6Aであるため、銅箔パターンに大電流が通電される場合には、銅箔パターンの幅あるいは厚さを大きくすることで許容電流量を増加させる必要がある。 【0003】 しかし、回路パターンの幅を大きくすると、回路の配索密度が低下しプリント基板全体が大型化してしまう問題がある。また、銅箔パターンの厚さを105μmより厚くすると、エッチング工程でのコストが増加し、現実的ではない。また、部分的に許容電流値を大幅に増加させる場合、銅箔パターンの幅を増大させても、大幅に許容電流値を高くすることはできない。 そこで、回路配索密度を低下させずに、部分的に銅箔パターンの回路幅1mm当たりの許容電流値を上げ、大電流回路とすることが望まれている。 【0004】 例えば、特開2000−332419号公報(特許文献1)において、図6に示す複数枚のプリント基板2を積層した多層プリント基板1が提供されており、複数層のプリント基板2の導体3を導電材4を介して層間接続している。 このような多層プリント基板1の層間接続する回路を電源回路とした場合、電線と接続される銅箔パターンが電源上流側回路となり、他の層間接続されるプリント基板の銅箔パターンは分岐接続回路となる。 その場合、電源上流側回路の通電量を増大させる必要があるが、前記のように銅箔パターンの幅を大きくすると、回路の配索密度が低下しプリント基板全体が大型化してしまう前記問題が生じる。 【0005】 【特許文献1】特開2000−332419号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 本発明は、多層プリント基板の銅箔パターンのうち、異なる層の銅箔パターンを層間接続した上流側回路となる銅箔パターンを、その幅を大きくすることなく、許容電流量を増加させた回路材を提供することを課題としている。 【課題を解決するための手段】 【0007】 前記課題を解決するために、車載用の電気接続箱に収容する回路材であって、 多層プリント基板の銅箔パターンを層間接続するための貫通孔を設け、該多層プリント基板の最外層の銅箔パターンの表面の少なくとも一部にバスバーを配置し、該バスバーの一部は前記貫通孔の開口表面に位置し、 前記貫通孔に充填する半田で、前記バスバーと前記多層プリント基板とを固着していると共に、前記バスバーと前記多層プリント基板の内外層の銅箔パターンを電気接続していることを特徴とする電気接続箱に収容する回路材を提供している。 【0008】 本発明の回路材によれば、前記貫通孔に充填した半田によりバスバーを多層プリント基板の表面に固着することができると共に、最外層の銅箔パターンおよび各層の銅箔パターンとバスバーとを導通させることができ、銅箔パターンに導通したバスバーでは銅箔パターンよりも大電流を通電することができる。このように大電流が必要な部分をバスバーにより構成しているため、銅箔パターンの幅を大きくする必要がなく、回路の配索密度が低下して多層プリント基板全体が大型化してしまうことがない。 特に、前記バスバーと接続する多層プリント基板の銅箔パターンを電源回路とすると、表面の銅箔パターンとバスバーとを重ね合わせて許容通電値を大とした電源上流側回路から層間接続した多層プリント基板の銅箔パターンへと通電することができる。 また、多層プリント基板の表面にバスバーを配置していることで放熱性を高めることもできる。 【0009】 具体的には、前記貫通孔の一端開口は前記バスバーで閉鎖し、該貫通孔の他端開口から充填している半田を前記バスバーの閉鎖部に固着している。 前記構成によれば、貫通孔に隙間なく半田を充填することができるので、半田によって各層の銅箔パターンとバスバーとを確実に電気接続することができ、電気接続信頼性をより高めることができる。 【0010】 あるいは、前記バスバーに前記多層プリント基板に設けた貫通孔の一端開口と連通する貫通孔を設け、これら連通させた貫通孔に導電性金属ピンを貫通させ、該導電性金属ピンと貫通孔の内周面に充填する半田を介して、導電性金属ピンとバスバーと各層の銅箔パターンを接続している。 前記構成によれば、多層プリント基板の貫通孔とバスバーの貫通孔に貫通させた導電性金属ピンにより多層プリント基板とバスバーを位置決めすることができ、半田の充填作業をより容易にすることができる。 【0011】 前記多層プリント基板の表面の異なる回路の銅箔パターン上に1枚の前記バスバーを配置して固着し、該バスバーで銅箔パターンの回路接続してもよい。 前記構成によれば、バスバーを介して回路を形成できることで、多層プリント基板の回路設計の自由度を高めることができる。また、多層プリント基板の銅箔パターンと導通させるバスバーの配置位置や形状を変更することにより、銅箔パターンを変更することなく回路変更に柔軟に対応することができる。 【0012】 さらに、前記バスバーを分割バスバーから構成し、該分割バスバーを前記多層プリント基板の表面の異なる回路の銅箔パターン上に配置して夫々接続し、該分割バスバーの分割端に端子を突設し、これら端子間をジャンパー線で接続し、かつ、 前記ジャンパー線と前記多層プリント基板の表面との間に、別のバスバーあるいは電線を配置してもよい。 前記構成によれば、多層プリント基板の同一面上で回路を交差させて設けることができ、回路密度を高めることができる。 【0013】 前記半田は、熱伝導率が高い鉛フリー半田が好ましい。なお、半田以外に銅入りペーストや導電性接着剤を用いることも可能であるが、熱伝導性の点で半田が好ましい。 【0014】 また、本発明では、前記回路材を収容したジャンクションボックス等の車載用の電気接続箱を提供している。 前記回路材を収容した電気接続箱では、バスバーを主たる回路材とした場合と比較して、多層プリント基板により信号回路等の小電流回路を高密度に設けることができると共に、前記バスバーによる大電流回路も多層プリント基板上に設けているため、多層プリント基板を主たる回路材とすることができ、回路材の簡素化および小型化を図ることができ、その結果、電気接続箱を小型化および軽量化することができる。 【発明の効果】 【0015】 前述したように、本発明によれば、多層プリント基板に設けた貫通孔に充填した半田によりバスバーを多層プリント基板の表面に固着することができると共に、各層の銅箔パターンとバスバーとを導通させることができ、銅箔パターンに導通したバスバーでは銅箔パターンよりも大電流を通電することができる。このように大電流が必要な部分をバスバーにより構成しているため、銅箔パターンの幅を大きくする必要がなく、回路の配索密度が低下して多層プリント基板全体が大型化してしまうことがない。 特に、前記多層プリント基板の層間接続部分が電源回路の分岐部を形成する場合、該分岐部の上流側では大電流の通電が必要となるが、この大電流が必要な上流側の回路を前記バスバーで構成することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 本発明の実施形態を図面を参照して説明する。 図1および図2は本発明の第1実施形態を示し、回路材10は車載用の電気接続箱20に収容するものであり、回路材10の表面にはリレーやヒューズ等の電子部品Pが実装される。 【0017】 前記回路材10を構成する多層プリント基板11は、図2に示すように、絶縁層13 と銅箔パターン14を交互に積層しており、本実施形態では4層の銅箔パターン14の間に3層の絶縁層13を配置している。 なお、銅箔パターン14の層数は4層に限らず、3層以上であればよい。 【0018】 前記銅箔パターン14のランド部および絶縁層13に貫通孔を設け、これら貫通孔を全て連通させて1つの貫通孔16としている。 【0019】 前記貫通孔16にはメッキ17を施しており、貫通孔16の内周面に露出した銅箔パターン14と該メッキ17とを導通させている。 【0020】 貫通孔16の図2中の下端側の一端開口を、最下層の銅箔パターン14Aに重ねるバスバー18で閉鎖している。該バスバー18は貫通孔16を設けたランド部に連続する銅箔パターン14の形状に沿わせると共に該銅箔パターン14の幅以下としている。 前記貫通孔16には先端開口より半田19を充填して、該半田19でバスバー18を多層プリント基板11に固着し、それによりバスバー18を銅箔パターン14Aとも固定している。 【0021】 前記回路材10の作製手順は、多層プリント基板11の貫通孔16にメッキ17を施し、最下層の銅箔パターン14にバスバー18を重ねて貫通孔16を閉鎖した状態でセットする。 この状態で、貫通孔16に先端開口から半田19を充填する。 半田19はバスバー18の貫通孔16に面した閉鎖部18aに固着すると共にメッキした貫通孔16の内周面に固着する。 これにより、バスバー18と多層プリント基板11とが半田19を介して固定されると共に、半田19およびメッキ17を介してバスバー18と各層の銅箔パターン14とが電気接続される。 なお、バスバー18と最下層の銅箔パターン14Aとは予め半田で固着しておいてもよい。 【0022】 本実施形態では、銅箔パターン14を厚さ105μm、幅10mmとし、バスバー18を0.64mm、幅9mmとして、銅箔パターン14Aとバスバー18を重ね合わせた部分では回路幅1mmあたりの許容電流値を20A、銅箔パターン14単体の部分では回路幅1mmあたりの許容電流値を6Aとしている。 また、半田19は、熱伝導率は66.6W/m・Kの鉛フリー半田からなり、接着剤等に比べるとはるかに熱伝導率が高いものを用いている。 【0023】 前記構成からなる回路材10では、多層プリント基板11に設けた貫通孔16のメッキ17および貫通孔16に充填した半田19により、各層の銅箔パターン14とバスバー18とを導通させることができ、該バスバー18により回路材10に部分的に大電流回路部を形成することができる。このように大電流が必要な部分をバスバー18により構成しているため、銅箔パターン14の幅を大きくする必要がなく、回路の配索密度が低下して多層プリント基板11全体が大型化してしまうことがない。 また、多層プリント基板11の各層の銅箔パターン14を層間接続した部分は回路の分岐部となるが、この層間接続部分に半田19およびメッキ17を介してバスバー18を接続しているため、大電流が必要な分岐部の上流側をバスバー18により容易に形成することができる。 さらに、多層プリント基板11の表面に配置したバスバー18により、銅箔パターン14のみを配索した場合と比較して放熱性を高めることもできる。 【0024】 図3に第2実施形態を示す。 第2実施形態では、最外層の銅箔パターン14Aに重ね合わせた前記バスバー18は、隙間Sをあけて配置した銅箔パターン14A−1、14A−2上に夫々重ねる分割バスバー18A、18Bとしている。これら分割バスバー18A、18Bの対向する分割端はそれぞれ折り曲げ加工して圧接端子18bを立設している。 前記圧接端子18b、18bの間にジャンパー線wを架け渡し、該ジャンパー線wの両端を前記圧接端子18b、18bに圧接接続している。 上記ジャンパー線wは多層プリント基板11の表面から離れて位置するため、分割バスバー18A、18B間の隙間Sの多層プリント基板11の表面には、他のバスバー18Cをジャンパー線wと非接触で配置している。 なお、前記隙間Sに配置する導体は電線でもよいし、銅箔パターン14でもよい。 【0025】 図4(A)に第3実施形態を示す。 第3実施形態では、バスバー18を4つの回路の接続用導体として用いている。 該バスバー18は所要の銅箔パターン14Aに重ねて配置するパターン部18cの先端に四角形状の集中接続部18dを設け、該集中接続部18dに他の銅箔パターン14B〜14Dの端部に重ねて接続している。 前記バスバー18と銅箔パターン14A〜14Bの接続形態は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。 【0026】 前記構成とすると、バスバー18のパターン部18cを重ねた銅箔パターン14Aの許容電流値を増大させると共に、該銅箔パターン14Aを他のバスバーを重ねていない銅箔パターン14B〜14Dと接続させることができる。 【0027】 図4(B)(C)は第3実施形態の変形例を示し、図4(B)に示すように、バスバー18の集中接続部18dをL形状として銅箔パターン14A、14B、14Cのみを接続している。 図4(C)では、バスバー18は、2つの銅箔パターン14Aと14B、14Cと14Dをそれぞれ接続できる形状としている。 このように、バスバー18の集中接続部18dの形状を変えることにより接続回路を任意に変更することができる。 【0028】 図5に本発明の第4実施形態を示す。 第4実施形態では、バスバー18にも貫通孔18eを設け、該貫通孔18eを多層プリント基板11に設ける貫通孔16と連通させている。この連通させた貫通孔16と18eとに導電性金属ピン21を貫通させている。 前記導電性金属ピン21を貫通させた状態で、連通した貫通孔16、18eの内周面と導電性金属ピン21の外周面の間に半田19を充填している。 これにより、半田19によりバスバー18と多層プリント基板11とを固着すると共に、バスバー18と各層の銅箔パターン14とを半田19と導電性金属ピン21とを介して電気接続している。 【0029】 前記構成によっても、第1実施形態と同様、各銅箔パターン14を層間接続することができると共に、バスバー18により大電流回路を形成することができる。 また、本実施形態では、多層プリント基板11の貫通孔16とバスバー18の貫通孔18eに導電性金属ピン21を貫通させて、半田19を充填する前に多層プリント基板11にバスバー18を位置決めすることができ、半田19の充填作業を容易にすることができる。 なお、他の構成及び作用効果は第1実施形態と同様のため、同一の符号を付して説明を省略する。 【図面の簡単な説明】 【0030】 【図1】本発明の第1実施形態の回路材を収容する電気接続箱の分解斜視図である。 【図2】第1実施形態の回路材の要部拡大断面図である。 【図3】第2実施形態を示し、(A)は斜視図、(B)は断面図である。 【図4】(A)は第3実施形態を示す概略平面図、(B)(C)は第3実施形態の変形例を示す概略平面図である。 【図5】第4実施形態の回路材の要部拡大断面図である。 【図6】従来例を示す図面である。 【符号の説明】 【0031】 10 回路材 11 多層プリント基板 14(14A〜14D) 銅箔パターン 16 貫通孔 17 メッキ 18 バスバー 18A、18B 分割バスバー 18a 閉鎖部 18b 圧接端子 18c パターン部 18d 集中接続部 18e 貫通孔 19 半田 20 電気接続箱 21 導電性金属ピン
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183406 【氏名又は名称】住友電装株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月6日(2006.9.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100072660 【弁理士】 【氏名又は名称】大和田 和美
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| 【公開番号】 |
特開2008−66468(P2008−66468A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月21日(2008.3.21) |
| 【出願番号】 |
特願2006−241823(P2006−241823) |
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