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【発明の名称】 実装機の安全装置
【発明者】 【氏名】緒方 雄二

【要約】 【課題】安全カバーが開いた状態のときにメイン電源が供給されることのない実装機の安全装置を提供する。

【構成】函体2に開閉可能な安全カバー3を設けた実装機の安全装置であって、安全カバー3に設けられた安全カバー側電極21と、函体2に設けられ、安全カバー3が閉じた状態のときに安全カバー側電極21と導通する函体側電極22と、安全カバー側電極21と函体側電極22が導通状態のときに電子部品実装装置1にメイン電源を供給し、安全カバー側電極21と函体側電極22が非導通状態のときにメイン電源を遮断する制御基板18と、を備え、安全カバー3が開いた状態のときにメイン電源が供給されることのないようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
函体に開閉可能な安全カバーを設けた実装機の安全装置であって、
前記安全カバーに設けられた安全カバー側電極と、前記函体に設けられ、前記安全カバーが閉じた状態のときに前記安全カバー側電極と導通する函体側電極と、前記安全カバー側電極と前記函体側電極が導通状態のときに前記実装機にメイン電源を供給し、前記安全カバー側電極と前記函体側電極が非導通状態のときに前記メイン電源を遮断する制御基板と、を備えた実装機の安全装置。
【請求項2】
前記安全カバー側電極と導通可能な素材で形成され、前記安全カバー側電極と接触した状態で前記安全カバーに装着されたアクチュエータと、前記函体側電極と導通可能な素材で形成され、前記函体側電極と接触した状態で前記函体に装着されたアクチュエータと、をさらに備えた請求項1に記載の実装機の安全装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、実装機を操作するオペレータの安全を確保する安全装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子部品の実装分野では、複数の異なる機能を備えた実装機が連続する実装ラインに基板を流し、上流から下流に向けて各実装機を経由させる手法が広く用いられている。実装機には、例えば、基板にクリーム半田を塗布するスクリーン印刷機や基板に電子部品を搭載する電子部品搭載機等があり、これらの実装機を経由することで基板に電子部品が実装される。各実装機には、操作を行うオペレータの安全確保のための安全カバーが設けられており、オペレータが実装機内に容易にアクセスできないようになっている(特許文献1および2参照)。
【特許文献1】特開2002−111297号公報
【特許文献2】特開2004−343023号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
実装機内には、基板を搬送するための機構や電子部品を移載するための機構等の可動機構が備えられている。そのため、機械的、電気的な不具合の修理や定期的なメンテナンス等のため、安全カバーを開放して実装機内にアクセスしなければならない状況が生じる。この場合、実装機に供給されるメイン電源を遮断する等の処置により可動機構を一時的に不動にすることで、オペレータの安全を確保している。
【0004】
しかしながら、安全カバーを開く動作とメイン電源を遮断する動作が別系統になっているので、メイン電源を遮断し忘れたまま安全カバーを開く状況が生じやすい。可動機構に通電された状態で実装機内にアクセスすると、可動機構に手や指を挟まれたり感電したりするなどの事故が発生する可能性が高い。
【0005】
そこで本発明は、安全カバーが開いた状態のときにメイン電源が供給されることのない実装機の安全装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、函体に開閉可能な安全カバーを設けた実装機の安全装置であって、前記安全カバーに設けられた安全カバー側電極と、前記函体に設けられ、前記安全カバーが閉じた状態のときに前記安全カバー側電極と導通する函体側電極と、前記安全カバー側電極と前記函体側電極が導通状態のときに前記実装機にメイン電源を供給し、前記安全カバー側電極と前記函体側電極が非導通状態のときに前記メイン電源を遮断する制御基板と、を備えた。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記安全カバー側電極と導通可能な素材で形成され、前記安全カバー側電極と接触した状態で前記安全カバーに装着されたアクチュエータと、前記函体側電極と導通可能な素材で形成され、前記函体側電極と接触した状態で前記函体に装着されたアクチュエータと、をさらに備えた。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、安全カバーの開動作に連動して実装機に供給されるメイン電源が遮断されるので、安全カバーが開いた状態においてメイン電源が供給されることに起因する事
故の発生を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本実施の形態の電子部品実装装置の斜視図、図2は本実施の形態の電子部品実装装置の電気回路を示す電気回路図、図3は本実施の形態の電子部品実装装置における安全カバーの開閉状態を示す側面図である。
【0010】
図1において、電子部品実装装置1は、実装機の一種であり、基板に複数の電子部品を実装するための機構部を備えた装置である。電子部品実装装置1の機構部は、外部に露出しないように函体2で覆われている。函体2の上部には、開閉可能な安全カバー3が設けられており、メンテナンス時などにオペレータが函体2の内側の機構部にアクセスできるように構成されている。函体2の側面には、基板を函体2の内側に搬入するための搬入口4が開口されている。搬入口4が開口された側面と対向する側面には、基板を搬出するための搬出口(図示せず)が開口されている。基板搬送レール5は、この両開口部を通じて函体2の内外に基板の搬出入を行う。函体2の別の側面には、複数のパーツフィーダ6が着脱自在に装着されており、パーツフィーダ6に内蔵された複数の電子部品を函体2の内側に供給する。函体2の内側には、電子部品を基板に移載する移載ヘッドや基板の搬送を行う搬送機構等の可動機構が備えられており、外側に設けられた操作パネル7により内側に設けられた可動機構の操作が可能なように構成されている。パトライト8は、電子部品実装装置1に何らかの異常や事故が発生した場合に点滅して周囲のオペレータの注意を喚起する。
【0011】
図2において、電子部品実装装置の電気回路は、可動機構の駆動源となるサーボモータ10にメイン電源11を供給するためのメイン回路と、メイン回路に組み込まれたMC(マグネットコンタクタ)12に励磁するための電流を形成するサブ回路とで構成されている。MC12は、電磁接触部12aの接触と非接触によりメイン回路を開閉する機能を有しており、サブ回路の通電状態に対応して電磁接触部の接触と非接触の切り換えが行われる。サブ回路が通電状態になると、MC12の電磁接触部12aが接触してメイン回路が閉じ、サーボモータ10へのメイン電源11の供給が開始される。一方、サブ回路が非通電状態になると、電磁接触部が非接触に切り換えられてメイン回路が開き、サーボモータ10へのメイン電源11の供給が遮断される。電子部品実装装置のメンテナンス時には、メイン電源11を遮断して可動機構への給電を一時停止することで、函体2内部にアクセスするオペレータの安全を確保する。
【0012】
サブ回路には、それぞれ電気的接触部を備えた安全リレー13、非常停止スイッチ14、安全装置15が組み込まれており、これら全ての電気的接触部が接触してサブ回路が閉じると、サブ電源16からの給電によりサブ回路が通電状態となる。このうち安全リレー13は、非常時に自ら回路を開き通電を遮断する自律的な安全装置であり、通常時は閉じた状態にある。また、非常停止スイッチ14は、非常時に外力を加えることで回路を開き通電を遮断する他律的な安全装置であり、通常時は閉じた状態にある。安全装置15は、函体2に設けられた安全カバー3の開閉状態を電気的に検知する機能を備え、電気的接触部17と、制御基板18と、アクチュエータ19と、アクチュエータ19が抜き挿しされるヘッド20とで構成されている。
【0013】
図3において、安全カバー3側に設けられたアクチュエータ19は、函体2側に設けられたヘッド20に抜き挿しされる構造となっており、安全カバー3を閉じた状態においてアクチュエータ19がヘッド20に挿入され(図3(b)参照)、安全カバー3を開いた状態においてアクチュエータ19がヘッド20から抜脱される(図3(a)参照)。安全カバー3には安全カバー側電極21が設けられ、安全カバー側電極21と導通可能な素材
で形成されたアクチュエータ19は、安全カバー側電極21と接触した状態で装着されている。同様に、函体2には函体側電極22が設けられ、函体側電極22と導通可能な素材で形成されたヘッド20は、函体側電極22と接触した状態で装着されている。
【0014】
制御基板18は、安全カバー側電極20と函体側電極21と電気的に接続されており、安全カバー側電極20と函体側電極21が導通状態にあるとき、すなわち、安全カバー3が閉じてアクチュエータ19がヘッド20に挿入されたインターロック解除状態にあるときに電気的接触部17を閉じ(図3(b)参照)、安全カバー3が開いてアクチュエータ19がヘッド20から抜脱されたインターロック作動状態にあるときに電気的接触部17を開く(図3(a)参照)制御を行う。これにより、安全カバー3が開いた状態にあるときには、サブ回路が非通電状態となり、サーボモータ10へのメイン電源11の供給が遮断される。また、安全カバー3が閉じた状態にあるときには、サブ回路が通電状態となり、サーボモータ10へのメイン電源11の供給が開始される。従って、アクチュエータ19を安全カバー3から離脱させてヘッド20に挿入しても、アクチュエータ19と安全カバー側電極21との導通が解除されている場合はサブ回路を閉じることはない。また、予備のアクチュエータ19を使用した場合であっても、安全カバー側電極21と導通されていないのでサブ回路は閉じることはない。
【0015】
このように、本実施の形態の安全装置によれば、アクチュエータ19がヘッド20に挿入されるとともに安全カバー側電極21と函体側電極22とが導通した状態においてのみサーボモータ10にメイン電源11が供給され、安全カバー3の開動作に連動してサーボモータ10に供給されるメイン電源11が遮断される制御が行われるので、安全カバーを開いて函体2の内側にアクセスするオペレータの手や指が可動機構に挟まれたり感電したりするなどの事故の発生を防止することができる。
【0016】
なお、本実施の形態においては、アクチュエータ19とヘッド20の組み合わせによるインターロック機構を介して安全カバー側電極21と函体側電極22との電気的な導通を実現しているが、インターロック機構を省略し、安全カバー3が閉じた状態において安全カバー側電極21と函体側電極22とが直接導通するように構成することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明によれば、安全カバーの開動作に連動して実装機に供給されるメイン電源が遮断されるので、安全カバーが開いた状態においてメイン電源が供給されることに起因する事故の発生を防止することができるという利点を有し、オペレータの安全確保が要求される実装分野において有用である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施の形態の電子部品実装装置の斜視図
【図2】本実施の形態の電子部品実装装置の電気回路を示す電気回路図
【図3】本実施の形態の電子部品実装装置における安全カバーの開閉状態を示す側面図
【符号の説明】
【0019】
1 電子部品実装装置
2 函体
3 安全カバー
10 サーボモータ
11 メイン電源
17 電気的接触部
18 制御基板
19 アクチュエータ
20 ヘッド
21 安全カバー側電極
22 函体側電極
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年9月1日(2006.9.1)
【代理人】 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄

【識別番号】100109667
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 浩樹

【識別番号】100109151
【弁理士】
【氏名又は名称】永野 大介


【公開番号】 特開2008−60437(P2008−60437A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−237244(P2006−237244)