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【発明の名称】 電源機器のレールユニット
【発明者】 【氏名】平野 博之

【要約】 【課題】ラックに取り付けられて電源機器を支持する電源機器のレールユニットにおいて、重量の大きい電源機器を的確に載置する。

【構成】ラックR1に取り付けられて電源機器P1を支持する電源機器のレールユニット1において、電源機器P1の重量を互いが離れている複数の部位7、9で分散して受けるように構成されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ラックに取り付けられて電源機器を支持する電源機器のレールユニットにおいて、
前記電源機器の重量を互いが離れている複数の部位で分散して受けるように構成されていることを特徴とする電源機器のレールユニット。
【請求項2】
ラックに取り付けられるベース部材と;
前記ベース部材に対してスライド自在に設けられたスライド部材と;
電源機器の重量を支持するために、前記スライド部材に設けられた第1の支持部と;
前記電源機器の重量を支持するために、前記第1の支持部材から離れ前記スライド部材に設けられた第2の支持部と;
を有することを特徴とする電源機器のレールユニット。
【請求項3】
請求項2に記載の電源機器のレールユニットにおいて、
前記ベース部材は、長さを調整することができるように構成されていることを特徴とする電源機器のレールユニット。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載の電源機器のレールユニットにおいて、
前記スライド部材に載置されている前記電源機器は、前記スライド部材の移動方向で前記スライド部材に対して移動自在であり、
前記載置されている電源機器の、前記スライド部材に対する移動ストロークが規制される構成であることを特徴とする電源機器のレールユニット。
【請求項5】
長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「コ」字状に形成されていると共に、前記長手方向の一端部に、ラックに取り付けるためのフランジ部を備えた第1のベース部材エレメントと;
長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「コ」字状に形成されており、前記長手方向が前記第1のベース部材エレメントの長手方向と一致するようにして前記第1のベース部材エレメントに設置され、このように設置された状態で、前記長手方向の一端部側が前記第1のベース部材エレメントの他端部側に係合して、前記第1のベース部材エレメントに対して前記長手方向で移動自在になっていると共に、前記長手方向の他端部に、前記ラックに取り付けるためのフランジ部を備えた第2のベース部材エレメントと;
長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「Z」字状に形成されており、前記長手方向が前記第1のベース部材エレメントの長手方向と一致するようにして、リニアガイドベアリングを介し前記第2のベース部材エレメントに前記長手方向で移動自在に設置されているスライド部材と;
を有し、電源機器の底面の端部を前記スライド部材の下部に当接させ、また、前記電源機器の側面に一体的に設けられた支持具を前記スライド部材の上部に当接させて前記電源機器の重量を支えるようになっていることを特徴とする電源機器のレールユニット。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電源機器のレールユニットに係り、特に、ラックと電源機器との間に設置されて使用されるものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ラックに対して電子機器を容易に出し入れするためのレールユニットであって前記ラックと前記電子機器との間に設置されて使用されるものが知られている。
【0003】
従来のレールユニットは、ラックに固定されるベース部とこのベース部に対してスライドするスライド部とを備えている。
【0004】
そして、前記従来のレールユニットに前記電子機器を設置する場合には、前記ベース部を前記ラックに固定した状態で、前記スライド部を前記ラックの前方に突出させておき、前記スライド部に前記電子機器を設置している。
【0005】
前記従来のレールユニットへの前記電子機器の設置が終わった後に、前記スライド部を前記電子機器と共に後側に移動し、前記電子機器を前記ラック内に収納している。
【0006】
なお、前記従来のレールユニットに関する文献として、たとえば特許文献1を掲げることができる。
【特許文献1】特許第3606568号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、前記従来のレールユニットでは、電子機器が軽量であるならば特に問題は発生しない。しかし、電子機器が電源機器である場合には、重量が大きいので(電源機器では質量が100kgを超え大きい場合には170kg程度あるので)、前記スライド部を前方に突出した状態で電源機器を設置すると、前記スライド部がたとえば開くように変形してしまい電源機器を的確に載置することができないという問題がある。
【0008】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、ラックに取り付けられて電源機器を支持する電源機器のレールユニットにおいて、重量の大きい電源機器を的確に載置することができる電源機器のレールユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の発明は、ラックに取り付けられて電源機器を支持する電源機器のレールユニットにおいて、前記電源機器の重量を互いが離れている複数の部位で分散して受けるように構成されている電源機器のレールユニットである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、ラックに取り付けられるベース部材と、前記ベース部材に対してスライド自在に設けられたスライド部材と、電源機器の重量を支持するために、前記スライド部材に設けられた第1の支持部と、前記電源機器の重量を支持するために、前記第1の支持部材から離れ前記スライド部材に設けられた第2の支持部とを有する電源機器のレールユニットである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の電源機器のレールユニットにおいて、前記ベース部材は、長さを調整することができるように構成されている電源機器のレールユニットである。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の電源機器のレールユニットにおいて、前記スライド部材に載置されている前記電源機器は、前記スライド部材の移動方向で前記スライド部材に対して移動自在であり、前記載置されている電源機器の、前記スライド部材に対する移動ストロークが規制される構成である電源機器のレールユニット。
【0013】
請求項5に記載の発明は、長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「コ」字状に形成されていると共に、前記長手方向の一端部に、ラックに取り付けるためのフランジ部を備えた第1のベース部材エレメントと、長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「コ」字状に形成されており、前記長手方向が前記第1のベース部材エレメントの長手方向と一致するようにして前記第1のベース部材エレメントに設置され、このように設置された状態で、前記長手方向の一端部側が前記第1のベース部材エレメントの他端部側に係合して、前記第1のベース部材エレメントに対して前記長手方向で移動自在になっていると共に、前記長手方向の他端部に、前記ラックに取り付けるためのフランジ部を備えた第2のベース部材エレメントと、長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「Z」字状に形成されており、前記長手方向が前記第1のベース部材エレメントの長手方向と一致するようにして、リニアガイドベアリングを介し前記第2のベース部材エレメントに前記長手方向で移動自在に設置されているスライド部材とを有し、電源機器の底面の端部を前記スライド部材の下部に当接させ、また、前記電源機器の側面に一体的に設けられた支持具を前記スライド部材の上部に当接させて前記電源機器の重量を支えるようになっている電源機器のレールユニットである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ラックに取り付けられて電源機器を支持する電源機器のレールユニットにおいて、重量の大きい電源機器を的確に載置することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、電源機器P1および本発明の実施形態に係るレールユニット1の概略構成を示す斜視図である。図2は、レールユニット1を用いて電源機器P1をラックR1に収納した状態を示す平面図である。図3は、図1におけるIII―III断面を示す図である。図4は、スペーサの概略構成を示す図であり、図2におけるIV−IV矢視を示す図である。
【0016】
なお、図1は、ベース部材からスライド部材が突出している状態であって、電源機器P1がレールユニット1に載置される前の状態を示している。また、図2や図3では、中心線CL1の片側だけを描いてある。したがって、レールユニット1や電源機器P1等は、実際には、中心線CL1に対して対称になっている。
【0017】
電源機器P1のレールユニット(以下、単に「レールユニット」という場合がある。)1は、ラックR1に取り付けられて電源機器P1を支持するためのものであり、より詳しくは、ラックR1と電源機器P1との間に設置されて、電源機器P1を、ラックR1から出し入れ可能にすると共にラックR1内に収納し固定するために使用されるものである。
【0018】
レールユニット1は、図1等から理解できるように、電源機器P1の左右に設置され1対で使用されるようになっている。1対のレールユニットは、鏡面(平面)に対して対称な形状に形成されている。以下1対のレールユニットのうちで、図1の手前側に示されているものを例に掲げて詳しく説明する。
【0019】
レールユニット1は、ラックR1に取り付けられるベース部材3と、ベース部材3に対してスライド自在に設けられたスライド部材5とを備えて構成されている。
【0020】
スライド部材5には、電源機器P1の重量を支持するための第1の支持部7と、電源機器P1の重量を支持するための第2の支持部9とが設けられている。なお、第1の支持部7と、第2の支持部9とは、互いが離れたところに設けられている。
【0021】
ベース部材3は、長さ(図1の示す前後方向の長さ)を調整することができるように構成されている。
【0022】
より詳しく説明すると、ベース部材3は、この長手方向で長さを調整可能なようになっており、スライド部材5は、この長手方向がベース部材3の長手方向と一致するようにしてベース部材3に設けられていると共に、スライド部材5は、この長手方向でベース部材3に対してスライド自在になっている。
【0023】
レールユニット1は、スライド部材5をラックR1の手前側に引き出す(突出させる)ことができるように、ラックR1に取り付けて使用されるものである。なお、レールユニット1がラックR1に取り付けられた状態では、ベース部材3、スライド部材5は、これらの長手方向がラックR1の前後方向(図1の前後方向;水平方向であってラックR1の手前側と奥側とを互いに結ぶ方向)になる。
【0024】
電源機器P1は直方体状に形成されており、長方形状の底面や上面が水平になり、長方形状の前面がラックR1の手前側に位置し、長方形状の後面がラックR1の奥側に位置するようにして、レールユニット1を用いて、ラックR1に設置される。
【0025】
第1の支持部7は、電源機器P1の底面の一部に接触して電源機器P1の重量を支持する部位である。第2の支持部9は、長方形状の電源機器P1の側面に一体的に設けられた支持具(電源機器P1の側面に取り付けられる支持具)11に接触して電源機器P1の重量を支持する部位である。
【0026】
さらに、レールユニット1をラックR1に取り付けて、スライド部材5をラックR1の前側に引き出した状態で、側面に支持具11を設置した電源機器P1を、レールユニット1の上方からスライド部材5に載置し設置することができるようになっている。
【0027】
また、スライド部材5に載置されスライド部材5で重量を支持されている電源機器P1は、スライド部材5と滑り対偶をなし、スライド部材5の移動方向(図1の前後方向)で、スライド部材5に対して移動自在になっている。ただし、この場合の移動ストロークは、スライド部材5に設けられている当接部(ストッパー)と、支持具11に設けられている当接部(ストッパー)とが互いに当接することによって、規制されるように構成されている。
【0028】
ここで、レールユニット1についてさらに詳しく説明する。
【0029】
ベース部材3は、第1のベース部材エレメント13と、第2のベース部材エレメント15とを備えて構成されている。
【0030】
第1のベース部材エレメント13は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、ほぼ「コ」字状に形成されていると共に、前記長手方向の一端部に、ラックR1に取り付けるためのフランジ部17を備えている(図3参照)。
【0031】
さらに、説明すると、第1のベース部材エレメント13は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、第1の部位19、第2の部位21、第3の部位23、第4の部位25、第5の部位27を備えて、ほぼ「コ」字状に形成されている。
【0032】
詳しく説明すれば、第1のベース部材エレメント13は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、所定の細い幅(図3における左右方向の寸法)で所定の長さ(図3における上下方向の寸法)だけ延びている第1の部位19と、この第1の部位19の延伸方向(図3における上下方向)に直交する方向(図3における左方向)に第1の部位19の延伸方向の一端部(図3における下部)から所定の短い長さだけ第1の部位19とほぼ同じ細い幅で延びている第2の部位21と、第1の部位19の延伸方向に直交する方向であって第2の部位21が延びている側の方向(図3における左方向)に第1の部位19の延伸方向の他端部(図3における上部)から第2の部位21とほぼ同じ所定の短い長さだけ第1の部位19とほぼ同じ細い幅で延びている第3の部位23と、第1の部位19の延伸方向と平行な方向であって第1の部位19の延伸方向の他端部側の方向(図3の上方向)に第2の部位21の延伸方向の先端部(図3における第2の部位の左端部)から所定の短い長さだけ第1の部位19とほぼ同じ細い幅で延びている第4の部位25と、第1の部位19の延伸方向と平行な方向であって第1の部位19の延伸方向の一端部側の方向(図3の下方向)に第3の部位23の延伸方向の先端部(図3における第3の部位の左端部)から第4の部位25とほぼ同じ所定の短い長さだけ第1の部位19とほぼ同じ細い幅で延びている第5の部位27とを備えてほぼ「コ」字状に形成されている。
【0033】
第1のベース部材エレメント13は、薄い平板状の部材を切断加工や打ち抜き加工や曲げ加工することによって生成されている。フランジ部17は、第1の部位19の延伸方向から眺めた場合、図2に示すように「コ」字状に形成されており、この「コ」字状の先端部の平板状部位が、平板状のスペーサ29を間にして、ボルト等の締結具を用いて、ラックR1に固定されることにより、第1のベース部材エレメント13(ベース部材3)が、ラックR1に固定されるようになっている。
【0034】
なお、スペーサ29は、サラビス30等の締結具によって、フランジ部17に位置決めされて固定されている。また、スペーサ29には、プレス加工等によって僅かな高さの突起(図4の紙面の奥側の突出している突起)31が設けられており、これらの突起31が、ラックR1に設けられた孔R3に係合することにより、第1のベース部材エレメント13が、図1の上下方向および左右方向で位置決めされてラックR1に取り付けられるようになっている。
【0035】
第2のベース部材エレメント15は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、第5の部位が存在しない点は異なるが、第1のベース部材エレメント1とほぼ同様になっている。
【0036】
すなわち、第1のベース部材エレメント13の第1の部位19とほぼ同じ所定の細い幅で、第1のベース部材エレメント13の第1の部位19よりも僅かに短い所定の長さだけ延びている第1の部位33と、第1の部位33の延伸方向に直交する方向に第1の部位33の延伸方向の一端部から第1のベース部材エレメント13の第2の部位21よりも僅かに短い所定の長さだけ第1の部位33とほぼ同じ細い幅で延びている第2の部位35と、第1の部位33の延伸方向に直交する方向であって第2の部位35が延びている側の方向に第1の部位33の延伸方向の他端部から第2の部位35とほぼ同じ所定の長さだけ第1の部位33とほぼ同じ細い幅で延びている第3の部位37と、第1の部位33の延伸方向と平行な方向であって第1の部位33の延伸方向の他端部側の方向に第2の部位35の延伸方向の先端部(第1の部位33とは反対側の端部)から所定の短い長さだけ第1の部位33とほぼ同じ細い幅で延びている第4の部位39とを備え、第1のベース部材エレメント13の断面よりも僅かに小さくほぼ「コ」字状に形成されている。
【0037】
そして、第2のベース部材エレメント15の長手方向が第1のベース部材エレメント13の長手方向と一致するようにして、第2のベース部材エレメント15が第1のベース部材エレメント13に設置され、このように設置された状態で前記長手方向から眺めると、図3から理解することができるように、第1のベース部材エレメント13の内側に第2のベース部材エレメント15が位置し、第2のベース部材エレメント15の第1の部位33と第1のベース部材エレメント13の第1の部位19とが互いに係合し(ほぼ接触して摺動するように係合し)、また、各エレメントの各部位も同様に係合し、第1のベース部材エレメント13に対して第2のベース部材エレメント15がこの長手方向で移動自在になっている。そして、ベース部材3の長さを調整することができるようになっている。
【0038】
なお、第2のベース部材エレメント15は、図2から理解されるように、この長手方向の一端部側で第1のベース部材エレメント13の他端部側に係合している。また、第2のベース部材エレメント15の長手方向の他端部には、ラックに取り付けるためのフランジ部41が設けられている。
【0039】
第2のベース部材エレメント15は、第1のベース部材エレメント13とほぼ同じ厚さの薄い平板状の部材を切断加工や打ち抜き加工や曲げ加工することによって生成されている。フランジ部41は、平板状に形成されており、この平板状の部位が、第1のベース部材エレメント13の固定に用いたスペーサ29と同様な平板状のスペーサ43を間にして、ボルト等の締結具を用いて、ラックR1に固定されることにより、第2のベース部材エレメント15(ベース部材3)が、図1の上下方向および左右方向で、ラックR1に位置決めされて固定されるようになっている。
【0040】
また、第1のベース部材エレメント13の長さと第2のベース部材エレメント15の長さとは、たとえば、互いがほぼ同じになっており、第2のベース部材エレメント15を、第1のベース部材エレメント13の最も一端部側寄り(図1の矢印AR1の方向)に移動した場合には、ベース部材3の長さ(第1のベース部材エレメント13の一端部から第2のベース部材エレメント15の他端部までの長さ)が最も短くなり、第1のベース部材エレメント13の長さより僅かに長い程度になる。
【0041】
一方、第2のベース部材エレメント15を、第1のベース部材エレメント13の最も他端部側寄り(図1の矢印AR1とは反対の方向)に移動した場合には、ベース部材3の長さが最も長くなる。このように、ベース部材3の長さが最も長くなった場合であっても、各ベース部材エレメント13、15の長手方向において、第2のベース部材エレメント15の一端部から中間部にかけての所定の長さ(たとえば、第2のベース部材エレメント15の長さの1/3の長さ)の部位が、第1のベース部材エレメント13に係合している。
【0042】
前述したように構成されていることによって、ラックR1の大きさに合わせてベース部材3の長さを調節し、ベース部材3をラックR1に取り付けることができるようになっている。
【0043】
なお、第1のベース部材エレメント13に対して第2のベース部材エレメント15が無制限に移動し、たとえば、第1のベース部材エレメント13から第2のベース部材エレメント15が抜けおちてしまうことを防止するために、各ベース部材エレメント13、15には、ストッパー(図示せず)が設けられている。このストッパーは、たとえば、各ベース部材エレメント13、15の一部(小さい部位)を、折り曲げ加工等することによって形成されている。また、前記ストッパーが設けられていることにより、前述したような範囲で、ベース部材3の長さが変化するようになっている。
【0044】
スライド部材5は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、図3に示すように、第1の部位45、第2の部位47、第3の部位49を備えて、ほぼ「Z」字状に形成されている。
【0045】
詳しく説明すれば、スライド部材5は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、第1のベース部材エレメント13の第1の部位19とほぼ同じ所定の細い幅で、第1のベース部材エレメント13の第1の部位19よりも長い所定の長さ(図3における上下方向の寸法)だけ延びている第1の部位45と、第1の部位45の延伸方向に直交する方向(図3の左方向)に第1の部位45の延伸方向の一端部から第1の部位45よりも短い所定の長さだけ第1の部位45とほぼ同じ細い幅で延びている第2の部位47と、第1の部位45の延伸方向に直交する方向であって第2の部位47が延びている側の方向とは逆の方向(図3の右方向)に第1の部位45の延伸方向の他端部から第2の部位47よりも短い所定の長さだけ第1の部位45とほぼ同じ細い幅で延びている第3の部位49とを備えてほぼ「Z」字状に形成されている。
【0046】
また、スライド部材5は、この長手方向が第1のベース部材エレメント13の長手方向と一致するようにして、リニアガイドベアリング51を介し第2のベース部材エレメント15に前記長手方向で移動自在に設置されている。このように設置された状態で、前記長手方向から眺めると、図3で示すように、スライド部材5の第1の部位45が各ベース部材エレメント13、15の第1の部位19、33と平行に延伸し、スライド部材5の第1の部位45が、各ベース部材エレメント13、15の第2の部位21、35と第3の部位23、37とが設けられている側で、各ベース部材エレメント13、15から所定の距離だけ離れており、スライド部材5の第2の部位47が、第1の部位45の延伸方向で、第1のベース部材エレメント13の第2の部位21とほぼ同じところに位置しており、第3の部位49が、第1の部位45の延伸方向で、第1のベース部材エレメント13の第3の部位23から所定の距離だけ離れたところに位置している。
【0047】
そして、電源機器P1の底面の端部をスライド部材5の下部(第2の部位47)に当接させ、また、電源機器P1の側面に一体的に設けられた支持具11をスライド部材5の上部(第3の部位49)に当接させて電源機器P1の重量を分散して支えるようになっている。
【0048】
なお、スライド部材5の長さは、各ベース部材エレメント13、15の長さよりも僅かに短くなっていると共に、電源機器P1の奥行き寸法よりも僅かに長くなっている。
【0049】
リニアガイドベアリング51は、第2のベース部材エレメント15に一体的に設置されるベース部材側レール部材と、スライド部材5に一体的に設置されるスライド部材側レール部材と、前記各レール部材の間に設けられたボールユニット(リテーナで保持されたボールユニット)とを備えて構成されている。そして、前記ベース部材側レール部材に対して前記スライド部材側レール部材がこれらの長手方向で移動するようになっている。
【0050】
前記各レール部材の長さは、各ベース部材エレメント13、15の長さよりも僅かに短く、また、スライド部材5の長さよりも僅かに長くなっている。
【0051】
そして、前記ベース部材側レール部材は、この長手方向が第2のベース部材エレメント15の長手方向に一致するようにして、さらに、前記ベース部材側レール部材の長手方向の一端端部と、第2のベース部材エレメント15の長手方向の一端部とが互いにほぼ一致して、ボルト等の締結具を用い第2のベース部材エレメント15に一体的に設けられている。
【0052】
また、前記スライド部材側レール部材は、この長手方向がスライド部材5の長手方向に一致するようにして、さらに、前記スライド部材側レール部材の長手方向の両端部がスライド部材5の長手方向の両端部から僅かにはみ出すようにして、ボルト等の締結具を用いスライド部材5に一体的に設けられている。
【0053】
このように構成されていることにより、スライド部材5はベース部材3に対して転がり対偶をなして直線的に移動可能になっている。なお、スライド部材5を、第1のベース部材エレメント13の最も一端部側寄り(図1の矢印AR1の方向)に移動した場合には、長手方向(前後方向)においてスライド部材5がベース部材の内側に引っ込んだ状態になり、電源機器P1がスライド部材5の所定の位置に載置されていれば、電源機器P1がラックR1内に収納される。
【0054】
一方、スライド部材5を、第1のベース部材エレメント13の最も他端部側寄り(図1の矢印AR1とは反対の方向)に移動した場合には、長手方向(前後方向)においてスライド部材5がベース部材3から突出した状態になる。この突出した状態で、スライド部材5への電源機器P1の載置がなされもしくはスライド部材5に載置されている電源機器P1の取り出しがなされる。
【0055】
前記突出した状態では、スライド部材5(ベース部材エレメント13、15)の長手方向において、スライド部材5の一端部から中間部にかけての所定の長さ(たとえば、スライド部材5の長さの1/4の長さ)の部位が、第2のベース部材エレメント15と重なり合い、スライド部材5の他端部から中間部にかけての所定の長さ(たとえば、スライド部材の長さの3/4の長さ)の部位が、第2のベース部材エレメント15(ベース部材3)から突出している。
【0056】
なお、第2のベース部材エレメント15に対してスライド部材5が無制限に移動し、たとえば、第2のベース部材エレメント15からスライド部材5が抜けおちてしまうことを防止するために、第2のベース部材エレメント15やスライド部材5には、ストッパーが設けられている。このストッパーは、たとえば、第2のベース部材エレメント15やスライド部材5の一部(小さい部位)を、折り曲げ加工等することによって形成されている。また、前記ストッパーが設けられていることにより、前述したような範囲で、スライド部材5が移動するようになっている。
【0057】
また、リニアガイドベアリング51は、第2のベース部材エレメント15の第1の部位33の延伸方向やスライド部材5の第1の部位45の延伸方向に並んで、複数(図3等では3つ)設けられている。
【0058】
スライド部材5も、第2のベース部材エレメント15と同様に、第1のベース部材エレメント13とほぼ同じ厚さの薄い平板状の部材を切断加工や打ち抜き加工や曲げ加工することによって生成されている。
【0059】
次に、電源機器P1に取り付けられる支持具11についてより詳しく説明する。
【0060】
支持具11の長さは、電源機器P1の奥行きの寸法よりも僅かに短くなっている。また、支持具11は、この長手方向に対して垂直な平面による断面が、スライド部材5の第1の部位45とほぼ同じ所定の細い幅で、スライド部材5の第3の部位49よりも僅かに長い所定の長さだけ延びている第1の部位53と、この第1の部位53の延伸方向に直交する方向に第1の部位53の延伸方向の一端部から第1の部位53よりも長い所定の長さだけ第1の部位53とほぼ同じ細い幅で延びている第2の部位55と、第1の部位53の延伸方向に直交する方向であって第2の部位55が延びている側の方向とは逆の方向に第1の部位53の延伸方向の他端部から第1の部位53よりも短い所定の長さだけ第1の部位53とほぼ同じ細い幅で延びている第3の部位57とを備えてほぼ「Z」字状に形成されている。
【0061】
なお、支持具11の長手方向の両端部には、各ストッパー(当接部)59、61が形成されている(図1参照)。また、支持具11も、第2のベース部材エレメント15と同様に、第1のベース部材エレメント13とほぼ同じ厚さの薄い平板状の部材を切断加工や打ち抜き加工や曲げ加工することによって生成されている。
【0062】
支持具11は、この長手方向が電源機器P1の前後方向になるように、また、長手方向において、電源機器P1の内側に位置するようにして、さらに、図3に示すようい、第2の部位55が電源機器P1の側面に接触するようにして、ボルト等の締結具を用いて電源機器P1の側面の所定の位置に一体的に設置されて使用される。
【0063】
支持具11がこのように設置された状態では、支持具11の第1の部位53は、電源機器P1の側面から僅かに離れる方向に僅かに延伸し、また、支持具11の第1の部位53は、電源機器P1の前後方向に長く延伸している。さらに、支持具11の第3の部位57は、第2の部位55よりも下側(電源機器P1の底面側)に位置している。
【0064】
前述したように、支持具11が設置されて電源機器P1を、スライド部材5に載置すると、図3に示すように、電源機器P1の底面の両端部がスライド部材5の第2の部位47に当接し、また、支持具11の第1の部位53がスライド部材5の第3の部位49に当接し、スライド部材5の第2の部位47とスライド部材5の第3の部位49とで、電源機器P1の重量を支持するようになっている。
【0065】
なお、このようにしてスライド部材5で電源機器P1の重量を支持すると、スライド部材5が、ベース部材3から突出している状態においては、電源機器P1の重量によってスライド部材5が開く方向(図3に矢印AR3で示す方向)に変形するおそれがあるが、支持具11の第3の部位57が、スライド部材5の第3の部位49に当接するので、前述したスライド部材5の変形を確実に防止することができる。
【0066】
ところで、支持具11の長手方向の両側には、前述したストッパー(矩形な板状のストッパー)59、61が形成されている。また、スライド部材5の第3の部位49は、この長手方向において、スライド部材5の他端部(第2のベース部材エレメント15から突出する側の部位)から中間にかけて設けられており(図1に示すスライド部材5の全長L3に対して長さL1だけ設けられており)、スライド部材5の第3の部位49の長さL1は、支持具11の長さよりも短くなっている。このように構成されていることによって、スライド部材5の第3の部位49の長手方向の両端部が、支持具11のストッパー59、61に当接するストッパー(当接部)になり、スライド部材5に載置された電源機器(支持具11が設置された電源機器)P1を、スライド部材5に対して相対的に、図1に示す前後方向で所定のストロークだけ移動することができるようになっている。
【0067】
次に、レールユニット1を用いて電源機器P1をラックR1に設置する手順について説明する。
【0068】
まず、ベース部材3の長さを調整し、レールユニット1をラックR1に固定する。この固定によって、ベース部材3は、ラックR1の内側に存在する。
【0069】
続いて、スライド部材5を前側に突出させ、この突出したスライド部材5に、電源機器(支持具11が設置された電源機器)P1を載置する。この載置をするときの電源機器P1の前後方向における位置であるが、なるべく、ラックR1から離れた位置、すなわち、図1に示す前側であることが望ましい。すなわち、スライド部材5の第3の部位49が、長手方向において支持具11の内側に収まり、かつ、スライド部材5に対して、電源機器P1ができるだけ前側に位置するようにして、載置することが望ましい。このようにすれば、作業者がラックR1から離れており載置の作業がしやすい。
【0070】
このように載置した状態で、ベース部材3に対してスライド部材5を後側に移動し、スライド部材5と電源機器P1とをラックR1の内部に位置させ、図1に示す支持具11のストッパー(前側のストッパー)59が、スライド部材5の第3の部位49に当接するまで、電源機器P1をスライド部材5に対して移動し位置決めする。
【0071】
次に、電源機器P1のフランジ部P3を、ボルト等の締結具を用いてラックR1に一体的に固定し、電源機器P1をラックR1に一体的に設置する。
【0072】
レールユニット1によれば、第1の支持部7、第2の支持部9のように互いが離れた複数の部位で、電源機器P1の重量を分散して支持するので、スライド部材5が突出している状態で電源機器P1が載置された場合、スライド部材5の剛性を上げなくても、スライド部材5が開く等のスライド部材5の変形を小さくすることができ、重量の大きい(たとえば、170kg程度)電源機器P1を的確に載置することができる。
【0073】
また、レールユニット1によれば、ベース部材3の長さが調整可能になっているので、サイズの異なるラックR1へのレールユニット1の設置が容易になっている。
【0074】
さらに、レールユニット1によれば、ストッパー59、61を設けて、スライド部材5に載置された電源機器P1のストロークを規制しているので、スライド部材5に載置された状態で電源機器P1を移動し位置決めする際に、電源機器P1が落下すること等を防止することができる。
【0075】
また、レールユニット1によれば、スライド部材5の第3の部位49で電源機器P1の重量の一部を支えているので、図3から理解されるように、剛性が大きいもの(スライド部材5の第1の部位45が上下方向に長く延びていることによりスライド部材5の断面二次モーメントが大きくなっているもの)で、スライド部材5が電源機器P1の重量を支持していることになり、スライド部材5が変形しにくくなっている。
【0076】
また、部材5や各エレメント13、15や支持具11の厚さが同じになっているので、1種類の板状の素材から部材5や各エレメント13、15や支持具11を効率よく製造することができる。
【0077】
なお、レールユニット1は、ラックに取り付けられて電源機器を支持する電源機器のレールユニットにおいて、前記電源機器の重量を互いが離れている複数の部位で分散して受けるように構成されているレールユニットの例である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】電源機器および本発明の実施形態に係るレールユニットの概略構成を示す斜視図である。
【図2】レールユニットを用いて電源機器をラックに収納した状態を示す平面図である。
【図3】図1におけるIII―III断面を示す図である。
【図4】スペーサの概略構成を示す図であり、図2におけるIV−IV矢視を示す図である。
【符号の説明】
【0079】
1 レールユニット
3 ベース部材
5 スライド部材
7 第1の支持部
9 第2の支持部
11 支持具
13 第1のベース部材エレメント
15 第2のベース部材エレメント
P1 電源機器
R1 ラック
【出願人】 【識別番号】000106276
【氏名又は名称】サンケン電気株式会社
【出願日】 平成18年8月18日(2006.8.18)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和

【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦

【識別番号】100100929
【弁理士】
【氏名又は名称】川又 澄雄

【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和

【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一

【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄


【公開番号】 特開2008−47748(P2008−47748A)
【公開日】 平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願番号】 特願2006−223005(P2006−223005)