| 【発明の名称】 |
印刷配線板の製造方法および加工ステージ |
| 【発明者】 |
【氏名】岡野 達広
【氏名】石橋 正朗
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| 【要約】 |
【課題】フレーム(印刷配線板)2を多面付けしたシート基板1のフォトマスクの作製コストを低減する、シート基板1を保持する保温プレート9の温度を所定の温度に速やかにコントロールできる低コストで使用し易い加工ステージを得、それによる印刷配線板の製造方法を得る。
【構成】シート基板を設置し温度を合わせる保温プレートを有し、前記シート基板の複数のアライメントマークの位置に位置を合わせるアライメント位置検出手段を有し、前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測定することで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する手段を有し、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する加工温度計算手段を有し、前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する加工温度制御手段を有する加工ステージにより印刷配線板を製造する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート基板に複数のアライメントマークと配線パターンを形成する第1の工程と、前記シート基板に絶縁層を形成し、前記絶縁層の所定位置に穴あけ加工を行う第2の工程と、前記絶縁層全面に導電層を形成する第3の工程と、前記シート基板に感光層を形成する第4の工程と、前記シート基板を加工ステージの保温プレート上に設置し温度を合わせる第5の工程と、前記シート基板の前記複数のアライメントマークの位置にアライメント位置検出手段の位置を合わせ前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測ることで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する第6の工程と、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する第7の工程と、前記アライメントマーク間の距離を前記レーザ測長機で測定しつつ前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する第8の工程と、前記シート基板にフォトマスクを位置合わせする第9の工程と、露光装置により、前記シート基板の感光層にフォトマスクのパターンを露光しレジストパターンを形成する第10の工程と、前記レジストパターンを利用して前記導電層による配線パターンを形成する第11の工程を有することを特徴とする印刷配線板の製造方法。 【請求項2】 前記第10の工程が、前記シート基板と前記保温プレートを前記加工ステージから取り外し露光装置に移設し、前記シート基板の感光層にフォトマスクのパターンを露光し前記レジストパターンを形成することを特徴とする請求項1記載の印刷配線板の製造方法。 【請求項3】 シート基板に複数のアライメントマークと配線パターンを形成する第1の工程と、前記シート基板に絶縁層を形成する第2の工程と、前記シート基板を加工ステージの保温プレート上に設置し温度を合わせる第3の工程と、前記シート基板の前記複数のアライメントマークの位置にアライメント位置検出手段の位置を合わせ前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測ることで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する第4の工程と、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する第5の工程と、前記アライメントマーク間の距離を前記レーザ測長機で測定しつつ前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する第6の工程と、穴あけ装置により、前記シート基板の前記絶縁層の所定位置に穴あけ加工を行う第7の工程と、前記絶縁層全面に導電層を形成する第8の工程と、前記シート基板に感光層を形成する第9の工程と、前記シート基板にフォトマスクを位置合わせし前記シート基板の感光層にフォトマスクのパターンを露光しレジストパターンを形成する第10の工程と、前記レジストパターンを利用して前記導電層による配線パターンを形成する第11の工程を有することを特徴とする印刷配線板の製造方法。 【請求項4】 前記第7の工程が、前記シート基板と前記保温プレートを前記加工ステージから取り外し穴あけ装置に移設し、前記絶縁層の所定位置に穴あけ加工を行うことを特徴とする請求項3記載の印刷配線板の製造方法。 【請求項5】 シート基板を設置し温度を合わせる保温プレートを有し、前記シート基板の複数のアライメントマークの位置に位置を合わせるアライメント位置検出手段を有し、前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測定することで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する手段を有し、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する加工温度計算手段を有し、前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する加工温度制御手段を有することを特徴とする加工ステージ。 【請求項6】 前記保温プレートを取り外し可能としたことを特徴とする請求項5記載の加工ステージ。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、シート基板に多面付けされた印刷配線板の製造方法およびその製造に用いる加工ステージに関し、特に、印刷配線板のパターン位置を熱膨張により補正する加工ステージ、及びそれを用いた印刷配線板の製造方法に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、半導体実装技術の発展によりLSI等の半導体チップを実装する印刷配線板においては、高密度、高精度の配線パターン25を有する半導体装置用印刷配線板が要求されている。この種の印刷配線板は、シート基板1上に個々の印刷配線板(フレーム2と称す)を多面付けし、絶縁層、配線層及びビア等の形成を行い、所望の層数の配線板ができたところで、断裁加工を行って、個々の印刷配線板を作製する。図1に、シート基板1上にフレーム(印刷配線板)2をX方向に4面付け、Y方向に3面付けした12面付印刷配線板を示す。このシート基板1は、露光、現像、エッチング、めっき等の各製造工程毎に加熱処理が行われ、シート基板に伸縮等が発生する。 【0003】 従来の印刷配線板の製造方法では、特許文献1にあるように、シート基板1に配線パターンやソルダーレジストパターンをパターン露光する際に、シート基板1の伸縮のバラツキに合わせて伸縮のスケールファクタを変えた多くのフォトマスクを作製しておいた。 そして、フォトマスクによる露光の際に、シート基板1に形成された複数のアライメントマーク3の位置を位置合わせカメラで観察することで、シート基板1の伸縮量を算出し、その伸縮量に応じたフォトマスクを選んで、そのフォトマスクによりパターン露光を行っていた。 【0004】 また、特許文献2の技術では、ウェハを加工ステージのウェハチャックに設置し、ウェハチャックを温度制御し、ウェハと非接触のフォトマスクの位置合わせをした。位置合わせの際に、ウェハとフォトマスクのパターンを同時に読み取りその伸縮誤差を検出していた。そして、その伸縮誤差を補正するように、ウェハを設置したウェハチャックを、ヒーターの発熱エネルギーで加熱し、同時に冷却用空気を吹付け冷却することで温度を制御する。そのウェハチャックの温度でウェハを熱膨張させることでウェハの伸縮を補正してフォトマスクのパターンを露光していた。このウェハはシート基板1に対応させることができる。 【0005】 以下に公知文献を示す。 【特許文献1】特開2005−148531号公報 【特許文献2】特開昭62−169330号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかし、特許文献1の技術では、シート基板1の伸縮のバラツキに合わせてフォトマスクを作製するため、多くのフォトマスクが必要になり、フォトマスクの作製のコストを増大させる問題があった。 【0007】 特許文献2の技術では、加工ステージのウェハチャックをヒーターで加熱するとともに冷却することで温度制御するが、熱伝導率が低い空気で冷却するため冷却効率が悪く、ウェハチャックを所定の温度まで冷却するまで多大な時間を要する問題があった。また、ウェハの伸縮による位置ずれを補正するためには、ウェハの画像とフォトマスクの画像を同時に読み取り両者の位置ズレを補正するため、ウェハとフォトマスクを同時に観察するた めの光学系統が大規模になりコストが大きくなる問題があった。更に、有機樹脂のシート基板は熱伝導率が低いため、シート基板をその上に設置し馴染ませるべきウェハチャックは温度を長時間安定的に維持する必要があるが、熱良導体のシリコンのウェハを扱う特許文献2の技術では、ウェハチャックの温度安定性が不十分である問題があった。 【0008】 本発明は、上記問題点に鑑み鋭意検討した結果考案されたもので、フレーム(印刷配線板)2を多面付けしたシート基板1のフォトマスクの作製コストを低減する。そして、シート基板1を保持する保温プレートの温度を所定の温度に速やかにコントロールし、また、それを実現する機構のコストを低減した印刷配線板の製造方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 本発明は、この課題を解決するために、シート基板に複数のアライメントマークと配線パターンを形成する第1の工程と、前記シート基板に絶縁層を形成し、前記絶縁層の所定位置に穴あけ加工を行う第2の工程と、前記絶縁層全面に導電層を形成する第3の工程と、前記シート基板に感光層を形成する第4の工程と、前記シート基板を加工ステージの保温プレート上に設置し温度を合わせる第5の工程と、前記シート基板の前記複数のアライメントマークの位置にアライメント位置検出手段の位置を合わせ前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測ることで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する第6の工程と、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する第7の工程と、前記アライメントマーク間の距離を前記レーザ測長機で測定しつつ前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する第8の工程と、前記シート基板にフォトマスクを位置合わせする第9の工程と、露光装置により、前記シート基板の感光層にフォトマスクのパターンを露光しレジストパターンを形成する第10の工程と、前記レジストパターンを利用して前記導電層による配線パターンを形成する第11の工程を有することを特徴とする印刷配線板の製造方法である。 【0010】 また、本発明は、上記第10の工程が、前記シート基板と前記保温プレートを前記加工ステージから取り外し露光装置に移設し、上記シート基板の感光層にフォトマスクのパターンを露光し上記レジストパターンを形成することを特徴とする上記の印刷配線板の製造方法である。 【0011】 また、本発明は、シート基板に複数のアライメントマークと配線パターンを形成する第1の工程と、前記シート基板に絶縁層を形成する第2の工程と、前記シート基板を加工ステージの保温プレート上に設置し温度を合わせる第3の工程と、前記シート基板の前記複数のアライメントマークの位置にアライメント位置検出手段の位置を合わせ前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測ることで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する第4の工程と、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する第5の工程と、前記アライメントマーク間の距離を前記レーザ測長機で測定しつつ前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する第6の工程と、穴あけ装置により、前記シート基板の前記絶縁層の所定位置に穴あけ加工を行う第7の工程と、前記絶縁層全面に導電層を形成する第8の工程と、前記シート基板に感光層を形成する第9の工程と、前記シート基板にフォトマスクを位置合わせし前記シート基板の感光層にフォトマスクのパターンを露光しレジストパターンを形成する第10の工程と、前記レジストパターンを利用して前記導電層による配線パターンを形成する第11の工程を有することを特徴とする印刷配線板の製造方法である。 【0012】 また、本発明は、上記第7の工程が、上記シート基板と上記保温プレートを前記加工ス テージから取り外し穴あけ装置に移設し、上記絶縁層の所定位置に穴あけ加工を行うことを特徴とする上記の印刷配線板の製造方法である。 【0013】 また、本発明は、シート基板を設置し温度を合わせる保温プレートを有し、前記シート基板の複数のアライメントマークの位置に位置を合わせるアライメント位置検出手段を有し、前記アライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機で測定することで前記複数のアライメントマーク間の距離を測定する手段を有し、前記アライメントマーク間の距離の測定値からアライメントマーク間ズレ長を計算し、前記ズレ長を最小にする加工温度を計算する加工温度計算手段を有し、前記保温プレートの温度を前記加工温度に変更する加工温度制御手段を有することを特徴とする加工ステージである。 【0014】 また、本発明は、上記保温プレートを取り外し可能としたことを特徴とする上記の加工ステージである。 【発明の効果】 【0015】 本発明で用いる加工ステージ4は、保温プレート9の温度を変更することでシート基板1の温度を変更し長時間安定的に維持できる効果がある。また、シート基板1の基準穴の位置にアライメント位置検出手段を合わせ、そのアライメント位置検出手段の位置をレーザ測長機13で測定する単純な光学系統でシート基板1の伸縮量を測定しつつ、シート基板1の伸縮を補正できるので、低コストで実現できる効果がある。また、保温プレート9を加工ステージ4から取り外して既存の加工設備のテーブル上に移設できるため、既存設備上で容易に使用できる効果がある。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 図1に、本発明の製造方法で製造する印刷配線板の一例を示す。この印刷配線板は、510mm×340mmのサイズのシート基板1上にフレーム(印刷配線板)2を、X方向に4面付け、Y方向に3面付けし12面付けした多面付け印刷配線板である。シート基板1の一定位置にアライメントマーク3が複数形成されている。 【0017】 図2(a)は、本発明の加工ステージ4にシート基板1を設置した状態の側面図を示し、図2(b)は平面図により、特に、ホットプレート14と冷却プレート17の構造を示す。 【0018】 以下、上記の多面付け印刷配線板の製造方法について説明する。図3(a)〜(e)及び図4(f)〜(h)は、本発明の実施形態の印刷配線板の製造手順を示す部分断面図である。 【0019】 (工程1)まず、熱硬化型ポリフェニレンエーテル樹脂やガラスエポキシ樹脂等の有機樹脂から成る絶縁基材の両面に銅箔5が積層された両面銅張積層板のシート基板1の所定位置にドリル等により貫通孔6及び基準穴(特に、図示せず)を形成する(図3(a)参照)。 【0020】 (工程2)次に、貫通孔6内のデスミア処理を行って、無電解銅めっきにてめっき下地導電層を形成し、更にその上に電解銅めっきのパネルめっきの層を形成することにより、銅箔5上に所定厚の導体層7及び貫通孔6内にスルーホール8を形成する(図3(b)参照)。 【0021】 (工程3)次に、シート基板1に感光性レジストを塗布するか、感光性ドライフィルムレジストをラミネートする等の方法で感光層を形成する。 【0022】 (加工ステージの第1の実施形態)本実施形態で用いる加工ステージ4は、図2に示すように、ステンレスやアルミニウムや銅などの金属製から成る熱伝導率の高い保温プレート9を有し、この保温プレート9上にシート基板1およびフォトマスクを設置してそれらの温度を保温プレート9の温度に馴染ませる。保温プレート9は、シート基板1の大きさ以上に形成し、例えば寸法が550mm×400mmで厚さが5mmから20mm程度の板状に形成する。保温プレート9の下方に、金属製で熱伝導率の高いホットプレート14を用意する。このホットプレート14は、保温プレート9の面積の数分の一程度の面積で保温プレート9の下面に接触する構造で、その熱容量を保温プレート9の数倍から10倍にし、ホットプレート保温室15内に設置したヒーター16に接触させて加熱する。ホットプレート14に温度センサーを設置し、ホットプレート14が所定温度に達するとヒーター16との接触を切り離し、所定温度に維持する。同様に、保温プレート9の下方に、金属製で熱伝導率の高い冷却プレート17を用意する。この冷却プレート17は、保温プレート9の面積の数分の一程度の面積で保温プレート9の下面に接触する構造で、その熱容量を保温プレート9の数倍から10倍にし、冷却プレート保温室18内に設置した冷却部19に接触させて冷却する。冷却プレート17に温度センサーを設置し、冷却プレート17が所定温度に達すると冷却部19との接触を切り離し、所定温度に維持する。冷却部19は別個所に設置した冷却器で冷却した冷却液あるいはヒートシンクにより冷却する。 【0023】 保温プレート9の下面に、ホットプレート14あるいは冷却プレート17を上昇させ所定時間接触させることで、保温プレート9との間で熱量を移動させ、保温プレートの温度を所定温度に変更する。保温プレート9の加工温度は、加工ステージ4の加工温度制御手段が、指定された温度値に基づき、ホットプレート14および冷却プレート17を接触する時間により制御する。また、保温プレート9に有機樹脂のシート基板1を設置した部分では有機樹脂の熱伝導率が低いためその面が断熱される。保温プレート9は、加工ステージ4から取り外して既存の設備の加工テーブル上に移設できるようにする。従来技術の特許文献2のヒーターと一体化されたウェハチャックは加工ステージ4から取り外すことができなかったが、本実施例では、保温プレート9をヒーター16から分離したことにより加工ステージ4から取り外すことができる。なお、保温プレート9を加工ステージ4から取り外す際に、シート基板1の設置面以外の保温プレート9の部分を有機樹脂の断熱材で被覆し、保温プレート9の当初の温度を維持させる構造で用いる。保温プレート9の放熱部の面積に対する熱容量を大きくすることで保温プレート9の温度安定性を増すことができる。 【0024】 本実施形態の加工ステージ4は、このように、熱良導体の保温プレート9に、その数倍から十倍の熱容量を持つ熱良導体のホットプレート14あるいは熱良導体の冷却プレート17を、保温プレート9の数分の一の広い面積で接触させることで熱量を速やかに移動させて保温プレート9の温度を変更させることにより、保温プレート9の温度を、速やかに、かつ、一様に変更できる効果がある。また、保温プレート9が加工ステージ4から取り外せるため、保温プレート9を種々の加工設備のテーブル上に設置して使用することができる効果がある。 【0025】 (工程4)シート基板1を、加工ステージ4の所定温度の保温プレート9上に設置し、シート基板1の基準穴に保温プレート9に設置したピンを貫通させることによりシート基板1の一端を固定し、保温プレート9の温度にシート基板1を馴染ませる。また、密着露光用のフォトマスクも保温プレート9の別の個所に設置し、保温プレート9の温度に馴染ませる。ただし、フォトマスクが、シート基板1に非接触状態で露光する場合は、フォトマスクの温度は、シート基板1とは異なる所定温度に保つためシート基板1とは別の加工ステージ4で温度を制御することもできる。 (工程5)次に、シート基板1の一端の基準穴をアライメントマーク3として、加工ステージ4のCCDカメラ、CMOSカメラ、レーザ走査光学系やその他の画像読み取り方式 によりアライメントマーク3を検出する位置合わせカメラ、あるいは、電磁誘導を利用して位置を検出する手段などによるアライメントマーク位置検出手段12で観察し、基準穴の位置にアライメントマーク位置検出手段12の位置を合わせる。また、シート基板1のもう一つの基準穴をもう一つのアライメントマーク3として、もう一台のアライメントマーク位置検出手段12で観察し、その基準穴の位置にアライメントマーク位置検出手段12の位置を合わせる。ただし、アライメントマーク位置検出手段12は1台で両用することもできる。次に、加工ステージ4のレーザ測長機13により、これらのアライメントマーク位置検出手段12の位置を測定することで、基準穴間の距離を測定する。加工ステージ4の加工温度計算手段が、予め所定温度で測定したフォトマスクのアライメントマーク間の距離からフォトマスクの熱膨張率(ガラス乾板のフォトマスクの熱膨張率は8ppm/℃)でシート基板1の測定温度における距離に補正した距離(フォトマスクアライメントマーク間距離)を計算する。そして、加工温度計算手段が、その測定温度における、シート基板1のアライメントマーク3間の距離と、フォトマスクのアライメントマーク間距離の差を、アライメントマーク間ズレ長計算値として計算する。そして、ガラス繊維入り有機樹脂のシート基板1の熱膨張率は、XY方向の熱膨張率が14ppm/℃から20ppm/℃程度であるが、加工温度計算手段が、その熱膨張率とフォトマスクの熱膨張率の差から、フォトマスクをシート基板1に密着させ同一温度で加工する場合の、アライメントマーク間ズレ長を最小にする温度(加工温度)を計算し、その加工温度の値を制御すべき加工温度データとして加工温度制御手段に伝達する。 【0026】 加工ステージ4の加工温度制御手段が、その加工温度データに基づき、保温プレート9の温度を速やかに変更し、保温プレート9上に設置したXY方向の熱膨張率が14ppm/℃から20ppm/℃程度のガラス繊維入り有機樹脂のシート基板1と、熱膨張率が8ppm/℃のガラス乾板のフォトマスクの温度を保温プレート9に馴染ませる。この加工温度を加工温度制御手段が0.5℃以内で制御することで、シート基板1の伸縮量のフォトマスクに対するズレ長を、510mmの距離で3μm以内に留まらせる。特に、XY方向の熱膨張率が14ppm/℃から15ppm/℃のシート基板1を用いる場合は、シート基板1のフォトマスクに対する伸縮のズレ長を1.5μm以内に制御できる。 【0027】 (工程6)以下のようにして、レーザ測長機13で基準穴の位置を測定しつつ、アライメントマーク間ズレ長を計算し、保温プレート9の温度を先に計算した加工温度に変更する。すなわち、保温プレート9へのホットプレート14の接触時間と冷却プレート17の接触時間を計算し、保温プレート9の下面にホットプレート14と冷却プレート17を所定時間接触させる。これにより保温プレート9を加熱あるいは冷却させ、保温プレート9の温度を加工温度近くに変更する。それとともに、レーザ測長機13により、シート基板1の複数の基準穴の位置に設置したアライメントマーク位置検出手段12の位置を測定することで、基準穴間の距離を測定する。この測定の結果のデータを加工ステージ4の加工温度計算手段が受け取り、アライメントマーク間ズレ長を計算し、そのズレ長を予め指定された管理基準値(例えば1.5μm)と比較し、その値よりズレ長が大きい場合は、加工温度計算手段が加工温度制御手段に指令し、加工温度制御手段が、再度、保温プレート9の下面にホットプレート14と冷却プレート17を所定時間接触させる。こうして、加工ステージ4が、アライメントマーク間ズレ長を2μm以内に収める。 【0028】 ここで、シート基板1の伸縮量は、シート基板1の基準穴の位置にアライメントマーク位置検出手段12を合わせ、そのアライメントマーク位置検出手段12の位置をレーザ測長機13で測定する単純な光学系統で伸縮量を測定できるので、この伸縮制御機構を低コストで構築できる効果がある。 【0029】 (工程7)以上の処理により、10℃から40℃まで間の所定の温度に設定した保温プレート9の温度に合わせたシート基板1の基準穴に、フォトマスクのアライメントマーク の位置を合わせ、フォトマスクをシート基板1に密着させる。そのシート基板1とフォトマスクを設置した保温プレート9を加工ステージ4から取り外し、露光装置の露光テーブルに移設する。そして露光装置で、そのフォトマスクの上から露光することで、シート基板1の片面づつ、フォトマスクのパターンをシート基板1の感光層に焼き付ける。また、この露光作業は、シート基板1を挟むよう、2枚のフォトマスクをシート基板1の表裏に密着させ、両面から露光することも可能である。 【0030】 (工程8)次に、現像等の一連のパターニング処理を行い、レジストパターン21及び22を形成する(図3(c)参照)。 【0031】 (工程9)次に、レジストパターン21及び22をマスクにして、所定のエッチング液にて銅箔5及び導体層7をエッチングし、アライメントマーク3及び配線パターン25を形成する(図3(d)参照)。 【0032】 (工程10)次に、エポキシ樹脂等の樹脂溶液を塗布するか、樹脂シートをラミネートする等の方法で、所定厚の樹脂層を形成し、加熱硬化して絶縁層26を形成する(図3(e)参照)。 【0033】 有機樹脂から成るシート基板1は、以上の加工工程での各製造工程での加熱処理により伸縮する。特に、シート基板1は、各製造工程を経る毎にどんどん縮んで行く傾向にある。その伸縮は、多くの製造工程を経た後ほどバラツキが大きくなる。そこで、以下のようにして工程11から工程14の処理により伸縮のバラツキを補正してシート基板1に穴あけ加工する。 【0034】 (工程11)次に、加工ステージ4において、所定温度の保温プレート9上にシート基板1を設置し、シート基板1の一端の基準穴に保温プレート9に設置したピンを貫通させることによりシート基板1の一端を固定し、保温プレート9の温度にシート基板1を合わせる。 【0035】 (工程12)次に、シート基板1の第1のアライメントマーク3をアライメントマーク位置検出手段12で観察し、アライメントマーク3の位置に第1のアライメントマーク位置検出手段12の位置を合わせる。更に、第2のアライメントマーク3を第2のアライメントマーク位置検出手段12で観察し、第2のアライメントマーク3の位置に第2のアライメントマーク位置検出手段12の位置を合わせる。次に、レーザ測長機13により、これらのアライメントマーク位置検出手段12の位置を測定することで、アライメントマーク3間の距離を測定する。加工温度計算手段が、シート基板1の、その測定温度におけるアライメントマーク3(基準穴)間の距離の測定値から、レーザ穴あけ加工データにおいて、加工すべきシート基板1のアライメントマーク間の距離として定められた距離(設計距離)を引き算し、その値をアライメントマーク間ズレ長計算値として記憶する。そして、シート基板1の熱膨張率から、アライメントマーク間ズレ長を最小にするシート基板1の温度(加工温度)を計算する。その加工温度でシート基板1のアライメントマーク3とレーザ穴あけ加工データの設計位置の間のズレ長を最小化する。 【0036】 (工程13)次に、以下のようにして、レーザ測長機13でアライメントマーク3の位置のズレ長を測定しつつ、保温プレート9の温度を、10℃から40℃までの間の所定の温度で、先に計算した加工温度に変更する。すなわち、保温プレート9へのホットプレート14と冷却プレート17の接触時間を計算し、保温プレート9の下面にホットプレート14と冷却プレート17を所定時間接触させることにより保温プレート9の温度を変更する。同時に、レーザ測長機13により、複数のアライメントマーク3の位置に設置したアライメントマーク位置検出手段12の位置を測定することで、アライメントマーク3間の 距離を測定する。この測定の結果のシート基板1の伸縮量の設計値からのズレ長がまだ大きい場合は、再度、保温プレート9の下面にホットプレート14と冷却プレート17を接触させることにより、シート基板1の伸縮量の設計値からのズレ長を2μm以内に収める。 【0037】 (工程14)次に、レーザ穴あけ加工をするため、シート基板1を設置した保温プレート17を加工ステージ4から取り外しレーザ穴あけ加工装置の加工テーブルに設置する。この保温プレート17上で温度を制御することでシート基板1の伸縮量を補正し、その上の絶縁層26の所定位置にレーザー穴あけ加工を行う。これにより、位置ズレのないビア用穴27をシート基板1の絶縁層26に形成する(図3(e)参照)。 【0038】 (工程15)次に、デスミア、めっき触媒付与及び無電解銅めっきを行って、めっき下地導電層(特に図示せず)を形成する。 (工程16)次に、シート基板1に感光性レジストを塗布するか、感光性ドライフィルムをラミネートする等の方法で感光層を形成する。 【0039】 (工程17)次に、工程4と同様にして、保温プレート9上にシート基板1およびフォトマスクを設置しシート基板1を保温プレート9の温度に合わせる。 (工程18)次に、工程5と同様にして、シート基板1の第1のアライメントマーク3の位置に第1のアライメントマーク位置検出手段12の位置を合わせ、第2のアライメントマーク3の位置に第2のアライメントマーク位置検出手段12の位置を合わせ、レーザ測長機13によりこれらのアライメントマーク位置検出手段12の位置を測ることでアライメントマーク3間の距離を測定する。この測定結果から、アライメントマーク間ズレ長を計算し、そのズレ長を最小化するシート基板1の加工温度を計算する。 (工程19)次に、工程6と同様にして、レーザ測長機13でアライメントマーク3の位置のズレ長を測定しつつ、保温プレート9の温度を先に計算した加工温度に変更する。また、密着露光用のフォトマスクも保温プレート9の別の位置に設置し、保温プレート9の温度に合わせる。 (工程20)次に、所定の温度に設定した保温プレート9の上で、シート基板1の複数のアライメントマーク3をフォトマスクのアライメントマークと位置を合わせ、保温プレート9上のシート基板1の上にフォトマスクを密着させる。そのフォトマスクの上から露光することで、シート基板1の片面づつ、フォトマスクのパターンをシート基板1の感光層に焼き付ける。また、この露光工程は、工程7と同様に両面から露光することでシート基板1の表裏の感光層にフォトマスクのパターンを焼き付けることも可能である。 【0040】 (工程21)次に、現像等の一連のパターニング処理を行い、パターンめっき用のレジストパターン23及び24を形成する(図4(f)参照)。 (工程22)次に、めっき下地導電層をカソードにして、電解銅めっきを行い、めっき下地導電層上に所定厚の導体層を形成する。次に、レジストパターン23及び24を専用の剥離液で剥離する。次に、レジストパターン23及び24下部にあっためっき下地導電層をクイックエッチングにて除去し、アライメントマーク3、半導体実装パッド28、ビア29、はんだボール用パッド30及び配線パターン25を形成する(図4(g)参照)。(工程23)次に、シート基板1にスクリーン印刷にてソルダーレジスト溶液を塗布して、ソルダーレジスト感光層を形成する。 (工程24)次に、工程17と同様にして、保温プレート9上にシート基板1およびフォトマスクを設置しシート基板1を保温プレート9の温度に合わせる。 (工程25)次に、工程18と同様にしてシート基板1の加工温度を計算する。 (工程26)次に、工程19と同様にして、レーザ測長機13でアライメントマーク3の位置を測定しつつ、アライメントマーク間ズレ長を計算し、保温プレート9の温度をそのズレ長を最小にする加工温度に変更する。 (工程27)次に、工程20と同様にして、シート基板1の表裏のソルダーレジスト感光層にフォトマスクのパターンを焼き付ける。 (工程28)次に、現像等のパターニング処理を行って、ソルダーレジストパターン31を形成し、半導体実装パッド28及びハンダボール用パッド30上にニッケル、金皮膜を形成する(図4(h)参照)。 (工程29)次に、スライサーにて12面付けのシート基板1を断裁加工し、半導体パッケージ用の4層の印刷配線板を得る。この工程では、プレス型の打ち抜き加工あるいはルータ加工により個別の印刷配線板を分離形成することも可能である。 【0041】 このように、本発明では、加工ステージ4が保温プレート9の温度を制御し、その温度にシート基板1とフォトマスクを馴染ませることで両者の伸縮量を一致させ、シート基板1の基準穴あるいはアライメントマーク3とフォトマスクのアライメントマークの位置を一致させ、パターン露光をする。また、レーザー加工によるビア用穴27形成工程でも、シート基板1の伸縮量を補正して、シート基板1の伸縮、変形等によるビア用穴27形成の位置ズレを最小に抑えることができる。 【0042】 以上の実施形態では、4層の印刷配線板について述べたが、これは印刷配線板の一例であって、絶縁層、配線パターンの形成工程を繰り返すことにより、任意の層数の印刷配線板を得ることができるのは言うまでもない。また、この印刷配線板の製造方法は、工程15は、工程2と同様にめっき下地導電層の上に更に電解銅めっき層を形成する工程で製造し、工程21と工程22は、工程8と工程9と同様にエッチングにより配線パターン25等を形成することもできる。更に、レーザ測長機13で測定するパターンは、特にアライメントマーク3として形成したパターンに限らず、前工程で形成された所定のパターンを測定して構わない。 【図面の簡単な説明】 【0043】 【図1】本発明の印刷配線板の一例を示す平面図である。 【図2】本発明の加工ステージにシート基板を設置した状態の側面図と平面図である。 【図3】本発明の実施形態の印刷配線板の製造手順を示す部分断面図である。 【図4】本発明の実施形態の印刷配線板の製造手順を示す部分断面図である。 【符号の説明】 【0044】 1・・・シート基板 2・・・フレーム(印刷配線板) 3・・・アライメントマーク 4・・・加工ステージ 5・・・銅箔 6・・・貫通孔 7・・・導体層 8・・・スルーホール 9・・・保温プレート 12・・・アライメントマーク位置検出手段 13・・・レーザ測長機 14・・・ホットプレート 15・・・ホットプレート保温室 16・・・ヒーター 17・・・冷却プレート 18・・・冷却プレート保温室 19・・・冷却部 21、22、23、24・・・レジストパターン 25・・・配線パターン 26・・・絶縁層 27・・・ビア用穴 28・・・半導体実装パッド 29・・・ビア 30・・・はんだボール用パッド 31・・・ソルダーレジストパターン
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003193 【氏名又は名称】凸版印刷株式会社 【識別番号】000236931 【氏名又は名称】株式会社トッパンNECサーキットソリューションズ
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| 【出願日】 |
平成18年8月11日(2006.8.11) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−47599(P2008−47599A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−219406(P2006−219406) |
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