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【発明の名称】 電磁波吸収体
【発明者】 【氏名】原川 健一

【氏名】遠藤 和雄

【氏名】佐竹 知夫

【氏名】丸山 信幸

【要約】 【課題】電磁波吸収性が周波数に依存しない電磁波吸収体を提供する。

【構成】電磁波吸収体18の面抵抗値を30π(Ω□)〜120π(Ω□)とすることにより、照射された電磁波エネルギーの45%〜50%を吸収することができる。また、単層の導電層26によって電磁波吸収特性が周波数に依存しない。よって、広帯域の電磁波に対して利用できる。また、この導電層26は、所定のパターンに形成されているので、安定して形成することができる範囲の面抵抗値とした導電層26を用いることができ、この導電層26のパターン形状の違いによって電磁波吸収体18の面抵抗値を制御する。これにより、電磁波吸収体18の面抵抗値を特定の値に容易に制御することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
単層の導電層を備え、
面抵抗値が30π(Ω□)〜120π(Ω□)であることを特徴とする電磁波吸収体。
【請求項2】
前記導電層は、所定のパターンに形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁波吸収体。
【請求項3】
溶剤溶解性材料で誘電体上にマスク部を印刷する工程と、
真空蒸着によって前記誘電体上の全面に導電性材料を積層させる工程と、
前記マスク部を溶剤で除去して前記導電層を形成する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項4】
前記溶剤溶解性材料は水溶性樹脂を含有する印刷材料であり、
所定のパターンに形成された前記導電層の線幅は10μm〜200μmであり、
前記線幅の精度は±10%以内であり、
前記真空蒸着はアルミニウムの真空蒸着であって該真空蒸着量が可視光透過率換算の値で20%〜60%であることを特徴とする請求項3に記載の電磁波吸収体。
【請求項5】
誘電体の表面に粗面化処理を施す工程と、
導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インクで前記誘電体上に所定のパターンを印刷する工程と、
印刷された前記導電性インクを加熱し、金属を析出させて前記導電層を形成する工程と、
前記誘電体上を洗浄する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項6】
誘電体の表面に粗面化処理を施す工程と、
還元液を混合した無電解メッキ液で前記誘電体上に所定のパターンを印刷して金属を析出させる工程と、
析出させた前記金属を定着させて前記導電層を形成する工程と、
前記誘電体上を洗浄する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項7】
誘電体の表面に粗面化処理を施す工程と、
無電解メッキ液を前記誘電体上の全面に印刷する工程と、
還元液で前記誘電体上に所定のパターンを印刷し、金属を析出させる工程と、
析出させた前記金属を定着させて前記導電層を形成する工程と、
前記還元液が印刷されていない前記誘電体上に金属が析出する前に、前記誘電体上を洗浄する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項8】
無電解メッキ液で誘電体上に所定のパターンを印刷し、前記誘電体中に浸透させる工程と、
前記無電解メッキ液を浸透させた誘電体に還元液を印刷し、前記誘電体中に浸透させ、前記誘電体中の構造に絡めて金属を析出及び固定させる工程と、
前記誘電体上を洗浄する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項9】
メッキ液の透過を阻止し、電子を透過させる薄膜を備えた誘電体をメッキ液に浸す工程と、
前記薄膜をメッキ処理し、金属を前記薄膜上に付着させて前記導電層を形成する工程と、
前記誘電体上を洗浄する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項10】
誘電体の表面極性を化学的処理及び光エネルギーの付与の少なくとも一方によってパターニングする工程と、
パターニングされた表面に導電性素材を含有する親水性液体又は疎水性液体を付与して、前記パターニングに対応した形状に前記導電層を形成する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項11】
誘電体上にパターン状に印刷されたインク樹脂の表面に、平均粒子径が0.1nm〜100nmの導電性ナノ金属粉末を付着させる工程と、
前記導電性ナノ金属粉末に圧力を加えて前記インク樹脂の表面に付着した前記導電性ナノ金属粉末同士を密着させる工程と、
前記導電性ナノ金属粉末及び前記インク樹脂を加熱して、前記導電性ナノ金属粉末を融着し、加熱硬化させる前記インク樹脂の表面に導電性金属被膜を形成して前記導電層を形成する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項12】
スパッタ法、レーザーアブレーション法、クラスターイオン蒸着法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、化学気相成長法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、ゾルゲル法、水溶液電解法、スピンコート法、又はスプレー熱分解法によって、ITO系、ZnO系、SnO系、CuI、InSbO、ZnMgO、CuInO、MgIn、CdO、又はZnSnOの透明導電膜を誘電体上に蒸着させて前記導電層を形成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項13】
誘電体上の全面に導電性材料を真空蒸着する工程と、
真空蒸着した前記導電性材料の一部を前記誘電体と一体に型抜きして前記導電層を形成する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項14】
誘電体上の全面に導電性材料を真空蒸着する工程と、
真空蒸着した前記導電性材料と、該導電性材料と一体化した前記誘電体とに、互い違いになるように複数列の切れ目を入れる工程と、
前記誘電体及び真空蒸着した前記導電性材料の両端を前記切れ目に対して直交方向外側に引っ張って前記導電層を形成する工程と、
で製造されることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項15】
格子構造又はハニカム構造を構成する板状の誘電体の側面の一方、又は上端面及び下端面の少なくとも一方に導電性材料を真空蒸着させて前記導電層を形成することを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項16】
前記導電層は、導電性を有する複数の導電糸を所定の間隔で平行に配置することによって形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電磁波吸収体。
【請求項17】
前記溶剤溶解性材料、前記導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インク、前記無電解メッキ液、又は前記還元液は、グラビア印刷又はインクジェット印刷で印刷されることを特徴とする請求項3〜8の何れか1項に記載の電磁波吸収体。
【請求項18】
前記導電層は金属であり、
該導電層を加熱して、前記導電層の表面に絶縁層を生成することを特徴とする請求項1〜16の何れか1項に記載の電磁波吸収体。
【請求項19】
前記導電層は、導電性樹脂であることを特徴とする請求項1〜3及び13〜16の何れか1項に記載の電磁波吸収体。
【請求項20】
前記誘電体は、透明であることを特徴とする請求項3〜15の何れか1項に記載の電磁波吸収体。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁波を吸収する電磁波吸収体に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁波を放射する機器を扱う室内から外部への電磁波の漏洩を防ぐために、電磁波の反射率が高い金属材料で室全体を覆うシールド技術が一般に用いられている。
【0003】
しかし、この場合、機器から放射された電磁波が多重反射を起こすために室内の電磁エネルギー密度が高くなり、機器の使用に支障を来すことが問題となる。また、このような室空間は人間に対しても好ましい環境ではなく、特に、ペースメーカをつけている人などは危険度が高くなる。
【0004】
このような問題を解決する方法として、室内に電磁波吸収体を配置することが考えられている。
【0005】
しかし、例えば、厚さを波長の1/4程度にした電磁波吸収体は、特定の周波数に合わせて設計されているために、室内に設置する機器の変更等によって機器から放射される電磁波の周波数が変わる場合には、その周波数に対応できる電磁波吸収体に変えなければならない。また、異なる比誘電率を有する複数の誘電体を重ねた多重膜による電磁波吸収体は厚さを有するので、設置場所の自由度に制約があり、価格も高価になる。
【0006】
また、導電性部材を支持体表面に積層した導電性基材が電磁波吸収体として提案されている。
【0007】
導電性基材の面抵抗値の制御は、導電性部材の塗工量の調節によって行う。例えば、導電性塗料の塗布量調節やアルミニウム等の金属の蒸着量調節によって面抵抗値の制御を行う。
【0008】
引用文献1の透明導電体の製造方法は、透明基体の表面極性を、化学的処理や光エネルギーの付与によってパターニングし、この表面に導電性素材を含有する親水性液体又は疎水性液体を付与することにより、パターニングした形状に導電性素材を形成するものである。これにより、低温で任意のパターンの透明導電性素材を簡便に形成することができる。
【0009】
引用文献2の回路の製造方法は、図29に示すように、まず、印刷法を用いて予め基板250上に印刷したパターン状のインキ樹脂252の表面252Aに、平均粒子径が0.1nm〜100nmの導電性ナノ金属粉末254を付着させる。次に、導電性ナノ金属粉末254に圧力を加えた後に、導電性ナノ金属粉末254及びインキ樹脂252を加熱して、インキ樹脂252の表面252Aに導電性金属被膜を形成するものである。これにより、簡易な工程で導電性の極めて良好な回路を容易に形成することができる。
【0010】
そして、優れた電磁波吸収性を得るためには、電磁波吸収体の面抵抗値を電磁波エネルギーが吸収される割合が最も高くなる付近の特定の値に制御する必要がある。
【特許文献1】特開平11−232940号公報
【特許文献2】特開2004−172283号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は係る事実を考慮し、電磁波吸収性が周波数に依存しない電磁波吸収体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
請求項1に記載の発明は、単層の導電層を備え、面抵抗値が30π(Ω□)〜120π(Ω□)であることを特徴としている。
【0013】
請求項1に記載の発明では、電磁波吸収体の面抵抗値が30π(Ω□)〜120π(Ω□)なので、優れた電磁波吸収性(照射された電磁波エネルギーの45%〜50%を吸収)を得ることができる。
また、導電層が単層なので電磁波吸収特性が周波数に依存しない。よって、広帯域の電磁波に対して利用できる。
【0014】
請求項2に記載の発明は、前記導電層は、パターン状に形成されていることを特徴としている。
【0015】
請求項2に記載の発明では、導電層がパターン状になっているので、安定して形成することができる範囲の面抵抗値で導電層を形成することができる。そして、この導電層のパターン形状の違いによって電磁波吸収体の面抵抗値を制御する。
【0016】
これにより、電磁波吸収体の面抵抗値を特定の値に容易に制御することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明は、溶剤溶解性材料で誘電体上にマスク部を印刷する工程と、真空蒸着によって前記誘電体上の全面に導電性材料を積層させる工程と、前記マスク部を溶剤で除去して前記導電層を形成する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0018】
請求項3に記載の発明では、誘電体上に溶剤溶解性材料でマスク部を印刷し、この誘電体上の全面に真空蒸着によって導電性材料を積層させる。
【0019】
そして、マスク部を溶剤で除去することによって導電層が形成される。
【0020】
よって、従来の印刷技術を利用することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、前記溶剤溶解性材料は水溶性樹脂を含有する印刷材料であり、パターン状に形成された前記導電層の線幅は10μm〜200μmであり、前記線幅の精度は±10%以内であり、前記真空蒸着はアルミニウムの真空蒸着であって該真空蒸着量が可視光透過率換算の値で20%〜60%であることを特徴としている。
【0022】
請求項4に記載の発明では、溶剤溶解性材料を水溶性樹脂を含有する印刷材料とし、パターン状の導電層の線幅が10μm〜200μmとなっている。この線幅の精度は±10%以内である。
【0023】
また、アルミニウムの真空蒸着によって導電性材料を積層させ、この真空蒸着量を可視光透過率換算の値で20%〜60%としている。
【0024】
よって、真空蒸着量を可視光透過率換算の値で20%〜60%とすることによって、より安定した面抵抗値を有する電磁波吸収体を製造することができる。
【0025】
また、線幅及びこの線幅の精度を限定することによって、特定の面抵抗値に精度よく制御することができる。
【0026】
請求項5に記載の発明は、誘電体の表面に粗面化処理を施す工程と、導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インクで前記誘電体上にパターンを印刷する工程と、印刷された前記導電性インクを加熱し、金属を析出させて前記導電層を形成する工程と、前記誘電体上を洗浄する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0027】
請求項5に記載の発明では、誘電体の表面に粗面化処理を施し、この誘電体上に導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インクでパターンを印刷する。
【0028】
次に、印刷された導電性インクを加熱して金属を析出させる。ここで、この析出した金属が導電層となる。
【0029】
そして、導電層を形成した後に誘電体上を洗浄する。
【0030】
よって、従来の印刷技術を利用することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0031】
請求項6に記載の発明は、誘電体の表面に粗面化処理を施す工程と、還元液を混合した無電解メッキ液で前記誘電体上に所定のパターンを印刷して金属を析出させる工程と、析出させた前記金属を定着させて前記導電層を形成する工程と、前記誘電体上を洗浄する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0032】
請求項6に記載の発明では、誘電体の表面に粗面化処理を施し、この誘電体上に還元液を混合した無電解メッキ液で所定のパターンを印刷して金属を析出させる。析出時に、誘電体の表面の凹凸や繊維等に絡めることで金属を定着(固定化)する。ここで、この定着させた金属が導電層となる。
【0033】
そして、金属を定着させた後に誘電体上を洗浄する。
【0034】
よって、従来の印刷技術を利用することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0035】
請求項7に記載の発明は、誘電体の表面に粗面化処理を施す工程と、無電解メッキ液を前記誘電体上の全面に印刷する工程と、還元液で前記誘電体上に所定のパターンを印刷し、金属を析出させる工程と、析出させた前記金属を定着させて前記導電層を形成する工程と、前記還元液が印刷されていない前記誘電体上に金属が析出する前に、前記誘電体上を洗浄する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0036】
請求項7に記載の発明では、誘電体の表面に粗面化処理を施し、この誘電体上の全面に無電解メッキ液を印刷する。
【0037】
次に、全面に導電性インクが印刷された誘電体上に還元液でパターンを印刷する。これによって金属を析出させる。
【0038】
次に、金属が析出された部分を例えば収束レーザーにより加熱して析出させた金属を定着させる。または、誘電体上の凹凸部、又は繊維等に絡めて定着させる。ここで、この定着させた金属が導電層となる。
【0039】
そして、還元液が印刷されていない誘電体上に金属が析出する前に、誘電体上を洗浄する。
【0040】
よって、従来の印刷技術を利用することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0041】
また、還元液の作用によって金属の析出が早まるので、電磁波吸収体の製造時間を短縮することができる。
【0042】
請求項8に記載の発明は、無電解メッキ液で前記誘電体上に所定のパターンを印刷し、前記誘電体中に浸透させる工程と、前記無電解メッキ液を浸透させた誘電体に還元液を印刷し、前記誘電体中に浸透させ、誘電体中の構造に絡めて金属を析出及び固定させる工程と、前記誘電体上を洗浄する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0043】
請求項8に記載の発明では、誘電体上に無電解メッキ液で所定のパターンを印刷して、無電解メッキ液を誘電体中に浸透させる。
【0044】
次に、無電解メッキ液を浸透させた誘電体に還元液を印刷し、還元液を誘電体中に浸透させて、金属を析出させる。
【0045】
次に、析出させた金属を誘電体中の構造に絡めて定着させる。ここで、この定着させた金属が導電層となる。
【0046】
そして、金属を定着させた後に誘電体上を洗浄する。
【0047】
よって、従来の印刷技術を利用することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0048】
請求項9に記載の発明は、メッキ液の透過を阻止し、電子を透過させる薄膜を備えた誘電体をメッキ液に浸す工程と、前記薄膜をメッキ処理し、金属を前記薄膜上に付着させて前記導電層を形成する工程と、前記誘電体上を洗浄する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0049】
請求項9に記載の発明では、誘電体をメッキ液に浸す。この誘電体は、メッキ液の透過を阻止するが、電子を透過させる薄膜を備えている。
【0050】
次に、メッキ処理によって薄膜上に金属を付着させる。ここで、この付着させた金属が導電層となる。
【0051】
そして、金属を付着させた後に誘電体上を洗浄する。
【0052】
よって、印刷によりパターニングする場合に必要となる表面処理を行わなくてよい。
【0053】
請求項10に記載の発明は、誘電体の表面極性を化学的処理及び光エネルギーの付与の少なくとも一方によってパターニングする工程と、パターニングされた表面に導電性素材を含有する親水性液体又は疎水性液体を付与して、前記パターニングに対応した形状に前記導電層を形成する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0054】
請求項10に記載の発明では、化学的処理及び光エネルギーの付与の少なくとも一方によって、誘電体の表面極性をパターニングする。
【0055】
次に、パターニングされた表面に導電性素材を含有する親水性液体又は疎水性液体を付与する。
【0056】
これにより、誘電体に施された表面極性のパターニングに対応した形状の導電層が形成されるので、低温で任意のパターンの導電層を簡便に形成することができる。
【0057】
請求項11に記載の発明は、誘電体上にパターン状に印刷されたインク樹脂の表面に、平均粒子径が0.1nm〜100nmの導電性ナノ金属粉末を付着させる工程と、前記導電性ナノ金属粉末に圧力を加えて前記インク樹脂の表面に付着した前記導電性ナノ金属粉末同士を密着させる工程と、前記導電性ナノ金属粉末及び前記インク樹脂を加熱して、前記導電性ナノ金属粉末を融着し、加熱硬化させる前記インク樹脂の表面に導電性金属被膜を形成して前記導電層を形成する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0058】
請求項11に記載の発明では、誘電体上にインク樹脂でパターンを印刷し、このインク樹脂の表面に、平均粒子径が0.1nm〜100nmの導電性ナノ金属粉末を付着させる。
【0059】
次に、導電性ナノ金属粉末に圧力を加えてインク樹脂の表面に付着した導電性ナノ金属粉末同士を密着させる。
【0060】
そして、導電性ナノ金属粉末及びインク樹脂を加熱して、導電性ナノ金属粉末を融着し、インク樹脂を加熱硬化させる。
【0061】
これによって、インク樹脂の表面に導電性金属被膜が形成されて導電層となる。
【0062】
よって、簡易な工程で導電性の極めて良好な導電層を容易に形成することができる。
【0063】
請求項12に記載の発明は、スパッタ法、レーザーアブレーション法、クラスターイオン蒸着法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、化学気相成長法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、ゾルゲル法、水溶液電解法、スピンコート法、又はスプレー熱分解法によって、ITO系、ZnO系、SnO系、CuI、InSbO、ZnMgO、CuInO、MgIn、CdO、又はZnSnOの透明導電膜を誘電体上に蒸着させて前記導電層を形成することを特徴としている。
【0064】
請求項12に記載の発明では、既存の蒸着法により、誘電体上に透明導電膜を蒸着させることによって、電磁波吸収体を構築することができる。
【0065】
特に、ITO系の透明導電膜は50Ω□以上の範囲においても安定した面抵抗値を得ることができ、ベタの蒸着においても面抵抗値の安定的な制御が可能なので、パターニングする必要がない。
【0066】
請求項13に記載の発明は、誘電体上の全面に導電性材料を真空蒸着する工程と、真空蒸着した前記導電性材料の一部を前記誘電体と一体に型抜きして前記導電層を形成する工程と、で製造されることを特徴としている。
【0067】
請求項13に記載の発明では、誘電体上の全面に導電性材料を真空蒸着する。
【0068】
次に、真空蒸着した導電性材料の一部を誘電体と一体に型抜きする。ここで、型抜きされて残った導電性材料が導電層を形成する。
【0069】
よって、真空蒸着した後の堅い導電性部材を型抜きしてパターニングするので、印刷等によるパターニングよりも導電層のパターン形状を精度よく形成することができる。
【0070】
請求項14に記載の発明は、誘電体上の全面に導電性材料を真空蒸着する工程と、真空蒸着した前記導電性材料と、該導電性材料と一体化した前記誘電体とに、互い違いになるように複数列の切れ目を入れる工程と、前記誘電体及び真空蒸着した前記導電性材料の両端を前記切れ目に対して直交方向外側に引っ張って前記導電層を形成する工程と、
で製造されることを特徴としている。
【0071】
請求項14に記載の発明では、誘電体上の全面に導電性材料を真空蒸着する。
【0072】
次に、真空蒸着した導電性材料と、導電性材料と一体化した誘電体とに複数列の切れ目を入れる。この複数列の切れ目は互い違いになっている。
【0073】
そして、切れ目に対して直交方向外側に、誘電体及び真空蒸着した導電性材料の両端を引っ張る。ここで、真空蒸着した導電性材料に開口が形成されて導電層となる。
【0074】
よって、導電層を構成する各線間の導通性が保たれるので、より安定した面抵抗値を確保でき、長期間の使用においても面抵抗値が変化せずに、初期の電磁波吸収性を維持できる。
【0075】
請求項15に記載の発明は、格子構造又はハニカム構造を構成する板状の誘電体の側面の一方、又は上端面及び下端面の少なくとも一方に導電性材料を真空蒸着させて前記導電層を形成することを特徴としている。
【0076】
請求項15に記載の発明では、板状の誘電体によって格子構造又はハニカム構造が構成されている。
【0077】
そして、この誘電体の側面の一方、又は上端面及び下端面の少なくとも一方に導電性材料を蒸着させて導電層を形成する。
【0078】
よって、格子構造又はハニカム構造を構成する板状の誘電体のスパンを変更するだけの簡単な方法で、面抵抗値を制御することができる。
【0079】
請求項16に記載の発明は、前記導電層は、導電性を有する複数の導電糸を所定の間隔で平行に配置することによって形成されていることを特徴としている。
【0080】
請求項16に記載の発明では、導電性を有する導電糸が所定の間隔で平行に複数配置されて導電層を形成している。
【0081】
よって、市販品である導電糸を用いることができ、低コストで電磁波吸収体を製造できる。
【0082】
請求項17に記載の発明は、前記溶剤溶解性材料、前記導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インク、前記無電解メッキ液、又は前記還元液は、グラビア印刷又はインクジェット印刷で印刷されることを特徴としている。
【0083】
請求項17に記載の発明では、溶剤溶解性材料、導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インク、無電解メッキ液、又は還元液での印刷は、グラビア印刷又はインクジェット印刷なので、マスク部又はパターンを精度よく印刷することができる。
【0084】
特にグラビア印刷の場合、印刷される導電性インクの厚さを厚くすることができるので、面抵抗値の制御範囲が広くなる。
【0085】
請求項18に記載の発明は、前記導電層は金属であり、該導電層を加熱して、前記導電層の表面に絶縁層を生成することを特徴としている。
【0086】
請求項18に記載の発明では、金属の導電層を加熱し、この導電層の表面に絶縁層を生成する。
【0087】
よって、生成する絶縁層の量を調節することにより、面抵抗値を制御することができる。
【0088】
請求項19に記載の発明は、前記導電層は、導電性樹脂であることを特徴としている。
【0089】
請求項19に記載の発明では、導電層となる導電性樹脂は錆びないので、長期間の使用においても面抵抗値が変化せずに、初期の電磁波吸収性を維持できる。
【0090】
請求項20に記載の発明は、前記誘電体は、透明であることを特徴としている。
【0091】
請求項20に記載の発明では、誘電体が透明なので、窓ガラス等の透き通った部材に、電磁波吸収体を貼った場合においても、視界を遮ることなく、また採光性も確保することができる。
【発明の効果】
【0092】
本発明は上記構成としたので、電磁波吸収性が周波数に依存しない電磁波吸収体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0093】
図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る電磁波吸収体を説明する。
【0094】
なお、本実施形態の電磁波吸収体は、電磁波の吸収を必要とする様々な場所に配置することができ、例えば、壁、天井、床やパーテション等に設けることができる。
【0095】
まず、本実施形態の電磁波吸収体の面抵抗値が30π(Ω□)〜120π(Ω□)である場合に、優れた電磁波吸収性が得られることについて説明する。
【0096】
図1の各曲線は、フィルムに電磁波を照射したときの、フィルムの面抵抗値(横軸)に対する電磁波の反射、透過、及び吸収エネルギーの割合(縦軸)を示している。実線10は吸収エネルギー、一点鎖線12は透過エネルギー、二点鎖線14は反射エネルギーをそれぞれ示している。これらの値は、有限要素法シミュレーションにより計算した結果である。
【0097】
例えば、フィルムの面抵抗値が十分に低い1.E−01Ω□程度の金属等の場合には、照射された電磁波は、ほぼ全て反射される。また逆に、フィルムの面抵抗値が十分に高い1.E+06(Ω□)程度のビニールシート等の絶縁膜の場合には、照射された電磁波は、ほぼ全て透過される。
【0098】
そして、フィルムの面抵抗値が60π(Ω□)(A点)のときに吸収エネルギーが最大となり、入射エネルギーの50%が吸収されて、25%が透過され、25%が反射される。
【0099】
このように電磁波の吸収特性は、面抵抗値が60π(Ω□)(A点)のときの吸収エネルギーの値50%を頂点とする正規分布の曲線になり、さらに、図1より、面抵抗値が30π(Ω□)(B点)、120π(Ω□)(B点)のときに入射エネルギーの45%が吸収され、面抵抗値が45π(Ω□)(C点)、90π(Ω□)(C点)のときに入射エネルギーの47.5%が吸収されるので、優れた電磁波吸収性(照射された電磁波エネルギーの45%〜50%を吸収)を得るためには、電磁波吸収体の面抵抗値を30π(Ω□)〜120π(Ω□)とすればよく、45π(Ω□)〜90π(Ω□)とするのが好ましく、60π(Ω□)とするのがより好ましい。
【0100】
また、これらの特性は、電磁波吸収体の導電層が単層であれば周波数に依存しないので、広帯域の電磁波に対して利用できる。
【0101】
後述する第1〜14の実施形態の電磁波吸収体は、面抵抗値がこれらの条件(30π(Ω□)〜120π(Ω□)とすればよく、45π(Ω□)〜90π(Ω□)とするのが好ましく、60π(Ω□)とするのがより好ましい)を満たし、単層の導電層を備えるものなので、優れた電磁波吸収性を得ることができ、広帯域の電磁波に対して利用できる。
【0102】
なお、面抵抗値が60π(Ω□)のときの吸収エネルギーの値が最大になることは、等価回路をキルヒホッフの法則によって解くことからも立証できる。
【0103】
図2に示す、フィルムに電磁波を照射したモデルの等価回路16にキルヒホッフの法則を適用し、フィルムに到達する電磁波の起電力をV、等価回路に流れる電流をI、I、空間のインピーダンスをZ、フィルムの面抵抗値をRとすると、式(1)、(2)が得られる。
【0104】
【数1】


【0105】
【数2】


この式(1)、(2)より、フィルムで消費される電力Pは式(3)によって算出される。
【0106】
【数3】


さらに、フィルムの面抵抗値Rで式(3)を偏微分して電力吸収の極値を求め、空間のインピーダンスZを120π(Ω)とすると、式(4)よりフィルムの面抵抗値は60π(Ω)となり、シミュレーション結果と一致する。
【0107】
【数4】


次に、本発明の第1の実施形態に係る電磁波吸収体18について説明する。
【0108】
電磁波吸収体18は、図3(A)〜(C)の手順によって製造される。
【0109】
まず、図3(A)に示すように、誘電体としての透明な支持体20上に、溶剤溶解性材料としての印刷材料でマスク部22を印刷する。
【0110】
支持体20には、フィルム等の絶縁性材料が用いられる。比誘電率が低く、対象とする電磁波の波長に対して厚さが薄いものの方が、高い電磁波吸収性が得られるので好ましい。
【0111】
フィルムには、例えば、ポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等のプラスチックフィルムを用いることができるが、ポリエステルフィルムが好ましい。
【0112】
フィルムの場合、厚さは10μm〜400μm程度であることが好ましい。また、表面にコロナ放電処理等を施してもよい。なお、厚さが比較的厚い100μm程度を超えるものの場合、シートと称することもある。
【0113】
印刷材料としては、印刷に適する溶剤溶解性の材料であればよく、樹脂を主成分とする材料を用いてもよい。水溶性樹脂成分を含有する材料は、溶剤の取り扱いが容易であるので溶剤溶解性材料として適しており、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂等を用いることができる。
【0114】
これらの印刷材料の中でも、より好ましい例として、例えば、以下の水溶性アクリル樹脂を主成分とする印刷材料を挙げることができる。
【0115】
例えば、酸価が50〜200、Tgが50゜C〜100゜Cの水溶性アクリル樹脂を5質量%〜25質量%と、酸化チタン、炭酸マグネシウム及び沈降性硫酸バリウムから成る群から選ばれる一種類以上の無機顔料を5質量%〜30質量%とを含有する印刷材料が挙げられる。
【0116】
酸価は水洗性の観点から、より好ましくは100〜140であり、Tgは良好な網点を形成するために、より好ましくは60゜C〜90゜Cである。
【0117】
また、無機顔料としては、沈降性硫酸バリウムが水洗性及び網点形成に優れた好適な材料である。
【0118】
そして、これらの印刷材料で、グラビア印刷、インクジェット印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷等の印刷方法によってマスク部22を支持体20に印刷し、図3(B)に示すように、アルミニウムの真空蒸着によって支持体20の全面に導電性材料としてのアルミニウム24を積層させる。
【0119】
印刷方法としては、マスク部22を精度よく印刷することができるグラビア印刷やインクジェット印刷が好ましい。
【0120】
第1の実施形態の電磁波吸収体18は、マスク部22の印刷精度とアルミニウム24の蒸着量制御の組合せによって、特定の面抵抗値を精度よく得ることができる。
【0121】
マスク部22のパターン形状としては、直交格子、斜め格子等の各種の形状が可能であるが、面抵抗値を特定の値に設定するために計算しやすい点で、直交格子状のパターン形状が好ましい。
【0122】
以下、直交格子状のパターン形状の場合について説明する。最終的な図3(C)の段階ではマスク部22が除去されて、図4に示すように、支持体20上に蒸着したアルミニウム24によって格子状の導電層26が形成される。
【0123】
よって、図3(A)の段階でマスク部22は、図4の領域U上に正方形状又は長方形状に印刷される。このとき、導電層としてのアルミニウム24の線幅dを10μm〜200μm程度、アルミニウム24の線間隔wを100μm〜1000μm程度となるようにする。
【0124】
また、支持体20上に蒸着させたアルミニウム24の線幅をd(μm)、線間隔をw(μm)、面抵抗値をR(Ω□)とすると、電磁波吸収体18の面抵抗値R(Ω□)は、式(5)によって算出される。
【0125】
【数5】


ここで、先に述べたように、優れた電磁波吸収性(照射された電磁波エネルギーの45%〜50%を吸収)を得るためには、電磁波吸収体の面抵抗値を30π(Ω□)〜120π(Ω□)とする必要があるので、アルミニウム24の線幅d(μm)、線間隔w(μm)、面抵抗値R(Ω□)は、電磁波吸収体18の面抵抗値R(Ω□)が式(6)の関係を満たす値であればよい。
【0126】
また、電磁波が電磁波吸収体18を透過してしまわないように、線幅d(μm)を吸収対象となる電磁波の波長の1/10〜1/20としている。
【0127】
【数6】


また、式(7)の関係を満たすことが好ましく、さらには、式(8)の関係を満たすことがより好ましい。
【0128】
【数7】


【0129】
【数8】


例えば、アルミニウム24の線幅dを100μm、線間隔wを500μmとし、面抵抗値Rを、安定して形成することができる範囲の38Ω□とした格子状のパターンが繰り返される電磁波吸収体18の場合、図3(A)では、一辺が400μmの正方形のマスク部22が複数印刷される。また、式(5)より面抵抗値Rは190Ω□となり、式(8)の条件をほぼ満たす好適な電磁波吸収体18となる。
【0130】
また、特定の面抵抗値を精度よく得るためには、格子を形成するアルミニウム24の線幅dの精度を±10%以内とすることが望ましく、これを実現するためにはグラビア印刷が有効である。グラビア印刷は印刷精度以外にも、版のセルの大きさ、深さを製版時に自由に調節できるといった利点を有する。以下、グラビア印刷での好ましい条件を説明する。
【0131】
通常の印刷条件における印刷材料の粘度は、例えば、株式会社トキメック製のB型粘度計による測定(ローター#3、60回転)において、500mPa・S〜3000mPa・S程度が好ましく、より好ましくは700mPa・S〜1500mPa・Sである。
【0132】
グラビア印刷によってマスク部分を印刷する場合の印刷スピードは、25m/分〜75m/分が好ましい。より好ましくは30m/分〜50m/分である。
【0133】
一例として、富士機械工業株式会社製グラビア輪転印刷機(型式FD095−3−413)を用いて印刷する場合を示すと、ドクター圧は0.8kg/cm〜3kg/cmが好ましい。より好ましいドクター圧は0.8kg/cm〜2.5kg/cmである。
【0134】
好ましい印刷条件の一例を挙げると、印刷スピードは50m/分、印圧は4kg/cm、ドクター圧は1kg/cm、乾燥温度は80°C程度である。
【0135】
真空蒸着では、例えば、面抵抗値として200Ω□を設定し、パターン無しの全面ベタで蒸着をした場合、面抵抗値は概ね50Ω□〜300Ω□とバラツキ、安定した面抵抗値を得ることは難しい。
【0136】
そこで、アルミニウムの真空蒸着量の制御方法としては、透明な支持体20に蒸着する場合、蒸着部分の可視光透過率と面抵抗値との相関を検量線に取る方法が採用されている。それでも、可視光透過率が70%〜90%程度の蒸着量の場合、面抵抗値は場所によって100Ω□〜1000Ω□と大きくバラツキ、安定した蒸着量を確保することは困難である。
【0137】
これに対して、可視光透過率が20%〜60%程度の範囲では、可視光透過率すなわち蒸着量と面抵抗値の相関が制御しやすいことが判明した。そこで、印刷精度とのバランスから、例えば、面抵抗値を200Ω□程度に設定した場合、マスク部22の印刷において、導電層としてのアルミニウム24の線間隔wを500μm、線幅dを120μm程度とし、蒸着における制御項目として可視光透過率を約40%とすることで、安定した面抵抗値を有する電磁波吸収体18を製造することができる。
【0138】
支持体20上に導電性材料としてのアルミニウム24が積層された後、溶剤によってマスク部22を溶解して除去する。このとき、除去されるマスク部22と共に、その上に積層されたアルミニウム24も除去されて、単層の導電層26が支持体20上にパターン状に形成される(図3(C))。
【0139】
溶剤としては印刷材料に用いた樹脂を溶解するものであればよい。環境への負荷を考慮して、水溶性樹脂を用いた印刷材料で印刷し、その除去には水又は温水を用いることが好ましい。
【0140】
同様に、例えば、面抵抗値を300Ω□程度に設定し、面抵抗値が200Ω□のときと同様の線間隔w及び線幅dとした場合、可視光透過率を約50%とすることで安定した面抵抗値を有する電磁波吸収体18を得ることができる。
【0141】
次に、本発明の第1の実施形態に係る電磁波吸収体18の作用及び効果について説明する。
【0142】
第1の実施形態の電磁波吸収体18は、面抵抗値が30π(Ω□)〜120π(Ω□)であるので、優れた電磁波吸収性(照射された電磁波エネルギーの45%〜50%を吸収)を得ることができる。
【0143】
また、透明な支持体20上に積層されたアルミニウム24による導電層26が単層であるので、電磁波吸収特性が周波数に依存しない。よって、広帯域の電磁波に対して利用することができる。
【0144】
また、図4に示すように、導電層26が所定のパターンに形成されている。
【0145】
よって、安定して形成することができる範囲の面抵抗値で導電層を形成することができる。そして、この導電層のパターン形状の違いによって電磁波吸収体18の面抵抗値を制御する。
【0146】
これにより、電磁波吸収体18の面抵抗値を特定の値に容易に制御することができる。
【0147】
導電性材料を支持体の表面に積層した電磁波吸収体を製造する場合、この面抵抗値の制御は、例えば導電性塗料の塗布量の調節やアルミニウム等の金属の蒸着量の調節といった、導電性材料の塗工量の調節によって行う。
【0148】
面抵抗値が1Ω□〜50Ω□程度の低い抵抗値の範囲では、導電性塗料の塗工や真空蒸着等で比較的安定して導電層を形成することができるが、50Ω□程度以上の特定の抵抗値を有する全面ベタの導電層を形成することは極めて困難であった。例えば、アルミニウム真空蒸着の場合には蒸着ムラを生じ易く、50Ω□程度以上の面抵抗値を有するアルミニウム薄膜を形成することは難しい。
【0149】
第1の実施形態の電磁波吸収体18は、安定して形成することができる範囲の面抵抗値で導電層26を形成し、この導電層のパターン形状の違いによって電磁波吸収体18の面抵抗値を制御するものなので、50Ω□程度以上の特定の面抵抗値にも安定して制御することができる。
【0150】
また、マスク部22は従来の印刷技術によって形成することができるので、容易に電磁波吸収体18を製造することができる。
【0151】
さらに、真空蒸着量を可視光透過率換算の値で20%〜60%とすることによって、より安定した面抵抗値を有する電磁波吸収体18を製造することができる。
【0152】
なお、電磁波吸収体18に照射する電磁波の垂直及び水平の偏波面に対応させる場合には、図4に示すような、直交格子状パターンの導電層にする必要があるが、
どちらか一方の偏波面のみに対応させる場合には、並行格子状パターンの導電層であっても構わない。
【0153】
また、第1の実施形態では、導電層となる蒸着したアルミニウム24の面抵抗値を38(Ω□)としたが、これに限らず、安定して形成することができる範囲の面抵抗値を用いればよい。
【0154】
次に、本発明の第2の実施形態に係る電磁波吸収体28とその作用及び効果について説明する。
【0155】
第2の実施形態は、第1の実施形態の支持体20上に導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インクでパターンを印刷して導電層を形成するものである。
【0156】
第2の実施形態の電磁波吸収体28は、図5(A)〜(D)の手順によって製造される。
【0157】
まず、図5(A)に示すように、誘電体としての透明な支持体20の表面Sに粗面化処理を施して、後述する導電性インク30が付着しやすい表面を形成しておく。
【0158】
次に、図5(B)に示すように、インクジェットプリンタ32によって、導電性ナノ金属粉末を含有する導電性インク30で、支持体20上に並行格子状のパターンを任意の線間隔で印刷すると共に、導電性インク30の照射量を調節することによって面抵抗値を制御する。
【0159】
ナノ金属粉末は、導電性インク30に印刷材料としての性状を持たせるために、平均粒子径が0.1nm〜100nm程度の金属であればよく、Au、Ag、Cu、Ni等を用いることができる。
【0160】
次に、図5(C)に示すように、支持体20上に印刷された導電性インク30を加熱し、金属34を析出させて、単層の導電層36をパターン状に形成する(図5(D))。
【0161】
そして、金属34を析出させた後に、支持体20上を洗浄する。
【0162】
ここで、並行格子状のパターンを形成する金属34の線の単位長さ当りの抵抗値をR(Ω/m)、線間隔をw(m)とすると、1m当たり1/w(本)の線が存在することになるので、電磁波吸収体28の面抵抗値R(Ω□)は、式(9)によって算出される。
【0163】
【数9】


そして、抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)は、式(9)によって算出される面抵抗値R(Ω□)が、第1の実施形態と同様に式(6)〜(8)の関係を満たす値であればよい。
【0164】
第2の実施形態では、パターンの印刷をインクジェットプリンタ32によって行ったが、凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷を用いてもよい。この場合は、線間隔のパターンと導電性インク30の盛り具合を調節して転写し、面抵抗値を制御する。特に、図6に示すようなインクローラ38によるグラビア印刷の場合、印刷される導電性インク30の厚さを厚くすることができるので、面抵抗値の制御範囲が広くなる。
【0165】
また、導電性インク30を重ねるように複数回印刷したり、支持体20の両面に導電性インク30を印刷したり、複数の支持体20を重ね合わせて電磁波吸収体28の面抵抗値を制御してもよい。
【0166】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0167】
また、導電性インク30のパターンは、従来の印刷技術によって形成することができるので、容易に電磁波吸収体28を製造することができる。
【0168】
次に、本発明の第3の実施形態に係る電磁波吸収体40とその作用及び効果について説明する。
【0169】
第3の実施形態は、第1の実施形態の支持体20上に無電解メッキ液でパターンを印刷して導電層を形成するものである。
【0170】
第3の実施形態の電磁波吸収体40は、図7(A)〜(D)の手順によって製造される。
【0171】
まず、図7(A)に示すように、誘電体としての透明な支持体20の表面Sに粗面化処理を施して、後述する無電解メッキ液42が付着しやすい表面を形成しておく。
【0172】
次に、図7(B)に示すように、インクジェットプリンタ32によって、無電解メッキ液42で、支持体20上に並行格子状のパターンを任意の線間隔で印刷して金属44を析出させる。面抵抗値の制御は、無電解メッキ液42の照射量を調節することによって行う。
【0173】
無電解メッキ液42は、析出させる金属を含む溶剤に還元剤を混ぜて金属を析出させればよく、金属としては、Au、Ag、Cu、Ni等を用いることができる。
【0174】
次に、図7(C)に示すように、支持体20上に印刷された無電解メッキ液42を加熱し、析出させた金属44を定着させて、単層の導電層46をパターン状に形成する(図7(D))。
【0175】
そして、金属44を定着させた後に、支持体20上を洗浄する。
【0176】
並行格子状のパターンを形成する金属44の線の単位長さ当りの抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)は、第2の実施形態と同様に、式(9)によって算出される電磁波吸収体40の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす値であればよい。
【0177】
第3の実施形態では、パターンの印刷をインクジェットプリンタ32によって行ったが、凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷を用いてもよい。この場合は、線間隔のパターンと無電解メッキ液42の盛り具合を調節して転写し、面抵抗値を制御する。特に、図8に示すようなインクローラ38によるグラビア印刷の場合、印刷される無電解メッキ液42の厚さを厚くすることができるので、面抵抗値の制御範囲が広くなる。
【0178】
また、無電解メッキ液42を重ねるように複数回印刷したり、支持体20の両面に無電解メッキ液42を印刷したり、複数の支持体20を重ね合わせて電磁波吸収体40の面抵抗値を制御してもよい。
【0179】
また、金属44の析出を早めるために、インクジェットノズルから射出する直前に、金属44の析出を促進する還元液を混合してもよい。
【0180】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0181】
また、無電解メッキ液42のパターンは、従来の印刷技術によって形成することができるので、容易に電磁波吸収体40を製造することができる。
【0182】
次に、本発明の第4の実施形態に係る電磁波吸収体とその作用及び効果について説明する。
【0183】
第4の実施形態は、第1の実施形態の支持体20の全面に無電解メッキ液を印刷し、この上に還元液でパターンを印刷して導電層を形成するものである。
【0184】
第4の実施形態の電磁波吸収体48は、第3の実施形態の手順において、図7(B)の工程を図9の工程に換えることによって製造される。
【0185】
まず、図7(A)と同様に、誘電体としての透明な支持体20の表面Sに粗面化処理を施して、無電解メッキ液42が付着しやすい表面を形成しておく。
【0186】
次に、図9に示すように、平版のインクローラ52によって支持体20上の全面に無電解メッキ液42を印刷する。そして、インクジェットプリンタ32によって、この印刷された無電解メッキ液42上に還元液50で並行格子状のパターンを任意の線間隔で印刷して金属54を析出させる。面抵抗値の制御は、無電解メッキ液42の転写量(盛り具合)を調節することによって行う。
【0187】
次に、図7(C)と同様に、析出させた金属54を支持体表面の凹凸部または繊維状の構成体に絡めて定着させて、単層の導電層46をパターン状に形成する。
【0188】
そして、金属54を定着させた後、還元液が印刷されていない支持体20上に金属が析出する前に支持体20上を洗浄する。
【0189】
並行格子状のパターンを形成する金属54の線の単位長さ当りの抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)は、第3の実施形態と同様に、式(9)によって算出される面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす値であればよい。
【0190】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0191】
また、無電解メッキ液42及び還元液50は、従来の印刷技術によって形成することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0192】
また、還元液50の作用によって金属54の析出を早めて製造時間を短縮することができる。
【0193】
次に、本発明の第5の実施形態に係る電磁波吸収体とその作用及び効果について説明する。
【0194】
第5の実施形態は、第3の実施形態の支持体20を紙材とし、この紙材に無電解メッキ液で所定のパターンを印刷して導電層を形成するものである。
【0195】
第5の実施形態の電磁波吸収体は、第3の実施形態の図7の手順において、図7(B)の工程を図10の工程に換えることによって製造される。
【0196】
まず、図7(A)と同様の方法で、誘電体としての紙材60に無電解メッキ液42及び還元液50が浸透し易くかつ過度に滲まないようにしておく。
【0197】
次に、図10に示すように、インクジェットプリンタ32によって、無電解メッキ液42で、紙材60上に並行格子状のパターンを任意の線間隔で印刷して紙材60中に浸透させる。
【0198】
次に、無電解メッキ液42を浸透させた紙材60に、裏側からインクジェットプリンタ58によって還元液50を印刷し、この還元液50を紙材60中に浸透させて金属62を析出させる。面抵抗値の制御は、無電解メッキ液42の噴射量を調整することによって行う。
【0199】
次に、紙材60中で金属を析出させ、析出した金属62を紙の繊維に絡めて定着させて、単層の導電層46をパターン状に形成する。
【0200】
そして、金属62を析出させた後に、紙材60上を洗浄する。
【0201】
並行格子状のパターンを形成する金属62の線の単位長さ当りの抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)は、第2の実施形態と同様に、式(9)によって算出される電磁波吸収体の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす値であればよい。
【0202】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0203】
また、無電解メッキ液42及び還元液50は、従来の印刷技術によって形成することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0204】
また、還元液50の作用によって金属62の析出を早めて製造時間を短縮することができる。
【0205】
なお、第5の実施形態では、無電解メッキ液42及び還元液50をインクジェットプリンタ32、58によって印刷したが、凸版印刷、グラビア印刷、オフセット印刷によって印刷してもよい。この場合は、線間隔のパターンと導電性インク42の盛り具合を調整して転写し、電磁波吸収体の面抵抗値を制御する。特に、グラビア印刷の場合、印刷される導電性インク42の厚さを厚くすることができるので、面抵抗値の制御範囲が広くなる。
【0206】
また、誘電体として紙材60を用いたが、両面から無電解メッキ液42及び還元液50を浸透させることができる誘電性材料であればよく、透明であってもよいし、石膏ボード、岩綿吸音板、不織布、布地、塗膜等を用いてもよい。
【0207】
また、紙材60の裏から還元液50を印刷したが、無電解メッキ液42を印刷したのと同じ側から還元液50を印刷してもよい。
【0208】
次に、本発明の第6の実施形態に係る電磁波吸収体72とその作用及び効果について説明する。
【0209】
第6の実施形態は、第1の実施形態の支持体20を紙材とし、この紙材にメッキ処理によってパターン状の導電層を形成するものである。
【0210】
第6の実施形態の電磁波吸収体72は、図11(A)〜(D)の手順によって製造される。
【0211】
まず、図11(A)に示すような、下面にメッキ液の透過を阻止する薄膜74が設けられた紙材76を、メッキ液78に浸して紙材76全体にメッキ液78を浸透させる(図11(B))。
【0212】
次に、図11(C)に示すように、薄膜74の下面に接し、かつ導電層のパターンを形成する位置の下方にカソード電極80を設け、また、メッキ液78の上面に接するようにアノード電極82を設置する。
【0213】
そして、アノード電極82からカソード電極80へ電流を流し、メッキ処理によって、薄膜74上に金属84を付着させて単層の導電層86をパターン状に形成する。薄膜74は電子を透過し、紙材76はメッキ液78を透過するので、アノード電極82とカソード電極80の間には電流が流れる。
【0214】
カソード電極80は移動可能であり、カソード電極80を順次移動させることによって、任意の線間隔のパターン形状を形成することができる。電磁波吸収体72の面抵抗値の制御は、アノード電極82からカソード電極80へ流す電流の強さや時間を調節することによって行う。
【0215】
そして、金属84を付着させた後に、紙材76上を洗浄する。このとき、薄膜74は必要に応じて除去してもよい。
【0216】
並行格子状のパターンを形成する金属84の線の単位長さ当りの抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)は、第2の実施形態と同様に、式(9)によって算出される電磁波吸収体72の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす値であればよい。
【0217】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0218】
また、導電層86を従来のメッキ処理技術によって形成することができるので、容易に電磁波吸収体72を製造することができる。
【0219】
また、導電層を印刷によりパターニングする場合に必要となる表面処理を行わなくてよい。第6の実施形態では、メッキ処理によって紙材76の下側から金属84を析出させるので、金属84が紙材76のセルロース繊維に絡むことにより、確実な導通性が確保できると共に、強固なメッキが実現できる。
【0220】
なお、第6の実施形態で用いる薄膜74は、電圧をかけて電子を透過させたり、異方性導電膜(厚さ方向のみ導電率がある)、又は電極で引掻いて電極がメッキ液と導通できる程度の薄い膜、高周波を重畳させて高周波損により溶けたり物性が変化して導通するものであればよく、極薄樹脂膜、シリコン膜、疎水膜、蝋材等を用いることができる。
【0221】
また、誘電体として紙材76を用いたが、メッキ液78を透過するものであればよく、透明でもよいし、不織布、布地、塗膜等を用いてもよい。例えば、極薄なフィルムがラミネートされた紙や、一方の面に防水処理が施された紙を用いてもよい。
【0222】
また、図12に示すように、紙材76を用いずに、電子を透過すると共にメッキ液の透過を阻止する誘電性の極薄フィルム88のみにより、図11と同じ方法で金属90を極薄フィルム88上に付着させて、導電層92を形成してもよい。
【0223】
次に、本発明の第7の実施形態に係る電磁波吸収体とその作用及び効果について説明する。
【0224】
第7の実施形態の電磁波吸収体の製造方法は、まず、化学的処理及び光エネルギーの付与の少なくとも一方によって、誘電体としての透明基体の表面極性をパターニングする。
【0225】
次に、パターニングされた表面に導電性素材を含有する親水性液体又は疎水性液体を付与する。
【0226】
これにより、透明基体に施された表面極性のパターニングに対応した形状の単層の導電層が形成されるので、低温で任意のパターンの導電層を簡便に形成することができる。
【0227】
透明基体は、透明なものであればよく、透明合成樹脂フィルム、例えば、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリウレタン樹脂、メラニン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ノルボルネン樹脂等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は光硬化性樹脂等が用いられる。
【0228】
具体的にはポリエチレンテレフタート、ポリエチレンナフタート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリロニトリル、ポリアリレート、ポリ塩化ビニル、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、ポリエーテルスホン、ポリメチル(メタ)アクリレート等が用いられる。
【0229】
樹脂フィルムの厚みは10μm〜500μmが好ましく、50μm〜200μmがより好ましい。
【0230】
透明基体上に設けられる透明塗膜としては、透明なポリマー膜ならばよく、例えば、表面に光を照射して酸を発生させたり、架橋させることにより極性や親和性を変化させたり、架橋によって導電性素材を含有する液の速度を変化させたりすることができる。
【0231】
ポリマー膜の厚みは0.001μm〜10μmが好ましく、0.01μm〜2μmがより好ましい。
【0232】
光学的なパターニング法としては、いわゆるフォトマスクを介して各種光線を照射して光エネルギーを付与し、表面特性をパターン化することができる。
【0233】
光線種としては、紫外線、ガンマ線、X線、電子線、可視光、赤外光、レーザー光の他、グロー放電光やアーク放電光等も用いることができる。紫外線、電子線、レーザー光、グロー放電光、アーク放電光が好ましい。
【0234】
光照射により、例えば、疎水性的な極性を持つ表面の結合の一部が切断されたり、結合や極性基の回転で表面を親水性にすることができる。
【0235】
また、基体上に化学的にパターニングする方法としては何でも良いが、例えば親水性基体の上にパターン付与したフォトレジストエッチングを行い、その後に導電性素材を含む疎水性液を付与するとか、逆に疎水性基体の上にパターン付与したフォトレジストエッチングを行い、その後に導電性素材を含む親水性液を付与するなどの手法が可能である。
【0236】
このようにして基体表面上に親水及び疎水の少なくとも一方のパターンを作成した上に導電性素材を付与することができる。
【0237】
また、導電性素材は、アルミニウム、Cu、Au、Ag等の金属や、Ge、Si等の半導体を用いることができる。
【0238】
ここで、形成される導電層のパターンを直交格子状にする場合には、式(5)によって算出される電磁波吸収体の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす線幅d(μm)、線間隔w(μm)、付与された導電性素材の面抵抗値R(Ω□)であればよく、並行格子状にする場合には、式(9)によって算出される電磁波吸収体の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)であればよい。
【0239】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0240】
次に、本発明の第8の実施形態に係る電磁波吸収体98とその作用及び効果について説明する。
【0241】
第8の実施形態の電磁波吸収体98の製造方法は、図13に示すように、まず、誘電体としての透明な支持体20上にインク樹脂100でパターンを印刷し、このインク樹脂100の表面100Aに、平均粒子径が0.1nm〜100nmの導電性ナノ金属粉末102を付着させる。
【0242】
次に、導電性ナノ金属粉末102に圧力を加えてインク樹脂100の表面に付着した導電性ナノ金属粉末102同士を密着させる。
【0243】
そして、導電性ナノ金属粉末102及びインク樹脂100を加熱して、導電性ナノ金属粉末102を融着し、インク樹脂100を加熱硬化する。
【0244】
これによって、インク樹脂100の表面100Aに導電性金属被膜が形成されて単層の導電層104がパターン状に形成される。
【0245】
支持体20の材料は、第1の実施形態の材料と同様である。
【0246】
導電性ナノ金属粉末には、金、銀、銅、白金、パラジウムの何れか、又はこれらの混合物からなることが好ましい。これらの金属は、ある程度の導電性を有する上に、ナノ粒子とすることができる。特に、コスト面と導電性の面から銀が好ましい。
【0247】
金属粉末の形状は、球状、楕円球状、柱状、鱗片上、繊維状等の種々の形状とすることができる。
【0248】
導電性金属粉末の粒子径を0.1nm〜100nm程度に小さくすることで、金属表面の活性が非常に高くなり、金属の融着温度が著しく低下し、金属粉末同士が低温で融着可能となる。
【0249】
インク樹脂は、非導電性樹脂又は導電度が低い樹脂を用いることができる。第8の実施形態によれば、このような非導電性又は導電度が低い樹脂を用いた場合でも導電層104に良好な導電性を付与することができる。
【0250】
なお、インク樹脂として導電性樹脂を用いることもでき、このような導電性を有するインク樹脂の表面に金属被膜を形成することで、導電性をより高めることができる。
【0251】
ここで、形成される導電層のパターンを直交格子状にする場合には、式(5)によって算出される電磁波吸収体98の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす線幅d(μm)、線間隔w(μm)、インク樹脂100の表面100Aに形成された導電性ナノ金属粉末の面抵抗値R(Ω□)であればよく、並行格子状にする場合には、式(9)によって算出される電磁波吸収体98の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)であればよい。
【0252】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0253】
また、簡易な工程で導電性の極めて良好な導電層104を容易に形成することができる。
【0254】
次に、本発明の第9の実施形態に係る電磁波吸収体とその作用及び効果について説明する。
【0255】
第9の実施形態は、導電性材料を透明導電膜とし、各種の蒸着方法によって支持体20に透明導電膜を積層させるものである。
【0256】
第9の実施形態の電磁波吸収体は、スパッタ法、レーザーアブレーション法、クラスターイオン蒸着法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、化学気相成長法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、ゾルゲル法、水溶液電解法、スピンコート法、又はスプレー熱分解法によって、ITO系、ZnO系、SnO系、CuI、InSbO、ZnMgO、CuInO、MgIn、CdO、又はZnSnOの透明導電膜を支持体20上に蒸着させて単層の導電層をパターン状に形成する。
【0257】
ここで、形成される導電層のパターンを直交格子状にする場合には、式(5)によって算出される電磁波吸収体の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす線幅d(μm)、線間隔w(μm)、蒸着された透明導電膜の面抵抗値R(Ω□)であればよく、並行格子状にする場合には、式(9)によって算出される電磁波吸収体の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす抵抗値R(Ω/m)、線間隔w(m)であればよい。
【0258】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0259】
また、透明導電膜は、既存の蒸着法によって蒸着することができるので、容易に電磁波吸収体を製造することができる。
【0260】
特に、ITO系の透明導電膜は50Ω□以上の範囲においても安定した面抵抗値を作ることができるので、ベタの蒸着においても面抵抗値の制御が可能であり、パターニングする必要がない。この場合には、電磁波吸収体の面抵抗値Rが式(6)〜(8)を満たすように透明導電膜の蒸着量を調整する。
【0261】
また、スパッタ法、レーザーアブレーション法、クラスターイオン蒸着法、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法、化学気相成長法、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、ゾルゲル法、水溶液電解法、スピンコート法、又はスプレー熱分解法の方法を用いて半導体膜を支持体20に蒸着する。そして、キャリア濃度を変化させるドナー、アクセプタ等の種類や濃度、半導体膜に照射する光、又は半導体の温度を変化させたり、キャリア移動度に関係する欠陥密度、又はダングリングボンド密度等を変化させて、この電磁波吸収体の面抵抗値Rが式(6)〜(8)を満たすようにしてもよい。
【0262】
次に、本発明の第10の実施形態に係る電磁波吸収体110とその作用及び効果について説明する。
【0263】
第10の実施形態は、第1の実施形態の支持体20の全面に導電性材料としてのアルミニウムを蒸着させ、この蒸着したアルミニウムを支持体20と一体に型抜きして導電層を形成するものである。
【0264】
第10の実施形態の電磁波吸収体110は、図14(A)〜(C)の手順によって製造される。
【0265】
まず、図14(A)に示すように、誘電体としての透明な支持体20の全面に導電性材料としてのアルミニウム24を真空蒸着する。
【0266】
次に、図14(B)に示すように、水ジェット112によって、真空蒸着したアルミニウム24の一部を支持体20と一体に四角形状に型抜きする。
【0267】
そして、図14(C)に示すように、型抜きされて残ったアルミニウム24の部分がパターン形状の単層の導電層114になる。
【0268】
ここで、形成された導電層114のパターンは、図4と同じ直交格子状なので、式(5)によって算出される電磁波吸収体110の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす線幅d(μm)、線間隔w(μm)、導電層の面抵抗値R(Ω□)であればよい。
【0269】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0270】
また、真空蒸着した後の堅いアルミニウム24の膜を型抜きしてパターニングするので、印刷等によるパターニングよりも導電層のパターン形状を精度よく形成することができる。
【0271】
なお、第10の実施形態では、水ジェット112による型抜きの例を示したが、精度のよい型抜きができるものであればよく、レーザー加工、放電加工、ケミカルエッチング、型による打ち抜き、カッティングプロッター等によって型抜きを行ってもよい。
【0272】
また、四角状に型抜いた例を示したが、丸や多角形状に型抜いてもよい。例えば、図15(A)に示すように、誘電体としての支持体20の全面に面抵抗値がR(Ω□)となるように、誘電性材料としてのアルミニウム24をベタで真空蒸着する。そして、図15(B)に示すように、円筒状の型116により、アルミニウム24の膜及び支持体20を一体に打ち抜いて、図15(C)に示すような複数の穴122を有するパンチメタル状の導電層118を有する電磁波吸収体120にしてもよい。図16に示すように、穴122の配列によって、さまざまなパターン形状を形成することができる。
【0273】
図16(A)の場合、隣接する穴間の距離をL、穴の半径をr、蒸着された導電膜の面抵抗値をR(Ω□)として、図17のグラフに示すような、x(=r/L)に対する面抵抗値R(Ω□)の関係を満足させれば、電磁波吸収体120の面抵抗値R(Ω□)をほぼ60πにすることができる。このことは、有限要素法シミュレーションの計算により判明した。図17は、穴間の距離Lを1mmとし、3GHzの電磁波を対象として行った有限要素法シミュレーション結果であるが、他の穴間の距離Lや周波数においても同様の効果を得ることができる。
【0274】
図16(B)の場合は、45゜回転させれば図16(A)と同じになるので、図16(A)と同様の考え方により、L、r、Rの調節で電磁波吸収体120の面抵抗値Rをほぼ60πにすることができる。
【0275】
なお、図17のグラフの典型的な近似式は、2r<Lのときに式(10)のようになるので、この式(10)を満たすL、r、Rであればよい。ただし、グラフからRが0.9以上であれば、多項式の係数は変化してもよいものとする。近似式の係数は多少ばらつくので、式(10)に限らずに、図17のグラフの曲線上におおよそ乗る式を用いればよい。
【0276】
【数10】


また、導電性材料としてのアルミニウム24を透明な支持体20に蒸着した例を示したが、導電性を有する材料の蒸着であればよいし、支持体20は透明でなくてもよい。
【0277】
また、電磁波吸収体120には穴が開いているため、音や空気を透過させる用途に向いている。さらに、接着剤で合板を作る際に挟み込めば、開口を通して接着剤が有効に上下の板を接着することが可能になる。
【0278】
また、穴が円形であるため、力が加わっても、特定の角部に力が加わることがなく、丈夫なシートとして使用することができる。
【0279】
次に、本発明の第11の実施形態に係る電磁波吸収体124とその作用及び効果について説明する。
【0280】
第11の実施形態は、第1の実施形態の支持体20の全面に導電性材料としてのアルミニウムを蒸着させ、この蒸着したアルミニウムを支持体20と一体に複数の切り目を入れて引っ張ることによって開口を形成し、導電層を形成するものである。
【0281】
第11の実施形態の電磁波吸収体124は、図18(A)、(B)の手順によって製造される。
【0282】
まず、図18(A)に示すように、誘電体としての透明な支持体20の全面に導電性材料としてのアルミニウム24を真空蒸着する。
【0283】
さらに、この真空蒸着したアルミニウム24と、アルミニウム24と一体化した支持体20とに複数の切れ目126を入れる。この複数の切れ目は互い違いになっている。
【0284】
そして、切れ目126に対して直角方向(矢印J)に、支持体20及び真空蒸着したアルミニウム24の両端を引っ張る。
【0285】
これによって、図18(B)に示すように、開口部Eが形成されてアルミニウム24がエキスパンドされた膜となり、パターン形状の単層の導電層128になる。
【0286】
図18、19に示すように、切れ目126の長さw(m)で導電層128のメッシュ粗さが決まり、切れ目126同士の縦方向の間隔d(m)で導電層の線幅が決まる。さらに、切れ目の横方向の間隔h(m)で接合部の大きさが決まる。
【0287】
ここで、図18(B)に示す開口部Eの角度θが90゜の場合、hを最小にしてdも極力小さくし、導電層124の線幅をd(μm)、線間隔をw(μm)、蒸着されたアルミニウム24の面抵抗値をR(Ω□)とすれば、電磁波吸収体124の面抵抗値Rは、近似的に式(11)によって算出される。
【0288】
【数11】


よって、この式(11)によって算出される面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たす線幅d(μm)、線間隔w(μm)、面抵抗値R(Ω□)であればよい。
【0289】
また、角度θは、電磁波吸収体124の面抵抗値Rが式(6)〜(8)の関係を満たせば90゜でなくてもよく、この開口部Eの角度θを変えることによって電磁波吸収体124の面抵抗値Rを自由に調整することができる。
【0290】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0291】
また、導電層を構成する各線間の導通性が保たれるので、より安定した面抵抗値を確保でき、長期間の使用においても表面抵抗値が変化せずに、初期の電磁波吸収性を維持できる。
【0292】
なお、導電性材料としてのアルミニウム24を透明な支持体20に蒸着した例を示したが、導電性を有する材料の蒸着であればよいし、支持体20は透明でなくてもよい。透明な支持体20を用いれば窓ガラス等の透き通った部材に電磁波吸収体を貼っても、視界を遮ることなく、また採光性も確保することができる。
【0293】
次に、本発明の第12の実施形態に係る電磁波吸収体130とその作用及び効果について説明する。
【0294】
第12の実施形態は、第1の実施形態の支持体20を短冊状に切って、これらの側面に導電性材料を蒸着し、さらに平織りすることによって導電層を形成するものである。
【0295】
第12の実施形態の電磁波吸収体130は、図20(A)〜(C)の手順によって製造される。
【0296】
まず、図20(A)に示すように、誘電体としての支持体20を切り、板状の誘電体としての短冊部材20Aに分割する。
【0297】
次に、図20(B)に示すように、短冊部材20Aを複数重ね合わせて揃え、側面の一方にアルミニウム24を真空蒸着する。
【0298】
次に、図20(C)に示すように、短冊部材20Aを平織りすることによって格子構造体144を構築し、単層の導電層132をパターン状に形成する。図20(C)では、縦の短冊部材20Aの左側面と横の短冊部材20Aの下側面にアルミニウム24が蒸着されている。
【0299】
ここで、例えば、図20(C)の縦の短冊部材20Aの左側面のみにアルミニウム24が形成されている場合に、蒸着されたアルミニウム24の線の単位長さ当りの抵抗値をR(Ω/m)、線間隔をk(m)とすると、1m当たり1/k(本)の線が存在することになるので、電磁波吸収体130の面抵抗値R(Ω□)は、式(12)によって算出される。
【0300】
【数12】


よって、この式(12)によって算出される面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たすような、線間隔k(m)、抵抗値R(Ω□)であればよい。
【0301】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0302】
また、格子構造を構成する短冊部材20Aのスパンを変更するだけの簡単な方法で、電波吸収体130の面抵抗値を制御することができる。
【0303】
なお、第12の実施形態では、短冊部材20Aを平織りした例を示したが、格子構造を形成できれば他の織り方でもよい。また、必要に応じて、短冊部材20A同士が交差する部分を接着固定してもよい。
【0304】
さらに、第12の実施形態の変形例として、図21、23の電磁波吸収体134、136が挙げられる。
【0305】
電磁波吸収体134は、図21(A)〜(C)の手順によって製造される。
【0306】
まず、図20(A)と同様に、支持体20を切って板状の誘電体としての短冊部材20Aに分割する。
【0307】
次に、図21(A)に示すように、短冊部材20Aを部分的に接合してハニカム構造体138を構築する。
【0308】
次に、図21(B)に示すように、ハニカム構造体138を折畳んでから、一方の端面にアルミニウム24を真空蒸着する。
【0309】
そして、図21(C)に示すように、折畳まれたハニカム構造体138を再度展開して、ハニカム構造体138の上面又は下面に単層の導電層140をパターン状に形成する。図21(C)では、ハニカム構造体138の上面にアルミニウム24が蒸着されている。
【0310】
ここで、図21(C)に示すハニカム構造体138のハニカムの幅をw(m)、短冊部材20Aの厚さをd(m)、蒸着されたアルミニウム24の面抵抗値をR(Ω/m)としたときに、電磁波吸収体134の面抵抗値R(Ω□)は、第1の実施形態の電磁波吸収体18と同様に、式(5)によって算出されるので、この算出される面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たすような、ハニカムの幅w(m)、短冊部材20Aの厚さd(m)、蒸着されたアルミニウム24の面抵抗値R(Ω/m)であればよい。
【0311】
これによって、電磁波吸収体130と同様の効果を得ることができる。
【0312】
なお、必要に応じてハニカム構造体138を挟み込むように両面に板材や紙材等を張り付けた電磁波吸収体としてもよい。
【0313】
ハニカム構造体138を再度展開するときに、短冊部材20Aの変形する部分にクラック等が生じて導通性が悪くなることを防ぐために、図21(B)の状態で、蒸着したアルミニウム24の上面にメッキ、蒸着、アニール等の処理を施すことが好ましい。
【0314】
また、ハニカムは六角形以外の形状にしてもよく、例えば、図22に示すような円筒形のハニカムにしてもよい。この場合には、電磁波吸収体の面抵抗値Rが式(6)〜(8)を満たすような円筒サイズにする。
【0315】
電磁波吸収体136は、図23(A)〜(C)の手順によって製造される。
【0316】
まず、図23(A)では、図20(B)と同じ方法で重ねられた短冊部材20Aの下面半分に、短冊部材20Aの長手方向に等間隔で切り込み142を入れる。
【0317】
次に、図23(B)に示すように、切り込み142が下側にくるように、複数の短冊部材20Aを並行格子状に並べ、この下方に、切り込み142が上側にくるように、複数の短冊部材20Aを並行格子状に並べる。このとき、上方に並べられた短冊部材20Aと下方に並べられた短冊部材20Aは直交し、それぞれの切り込み142は対向している。
【0318】
そして、図23(C)に示すように、上方に並べられた短冊部材20Aと下方に並べられた短冊部材20Aの切り込み142を嵌め合わせて、上方に並べられた短冊部材20Aと下方に並べられた短冊部材20Aを一体化させた格子構造体146を構築し、この格子構造体146の上面及び下面にそれぞれ単層の導電層148A、148Bをパターン状に形成する。図23(C)では、格子構造体146の上面及び下面にアルミニウム24が蒸着されている。
【0319】
ここで、図23(C)に示す格子構造体146の格子の幅をw(m)、短冊部材20Aの厚さをd(m)、蒸着されたアルミニウム24の面抵抗値をR(Ω/m)としたときに、電磁波吸収体136の面抵抗値R(Ω□)は、第1の実施形態の電磁波吸収体18と同様に、式(5)によって算出されるので、この算出される電磁波吸収体136の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たすような、格子の幅w(m)、短冊部材20Aの厚さd(m)、蒸着されたアルミニウム24の面抵抗値R(Ω/m)であればよい。
【0320】
これによって、電磁波吸収体130と同様の効果を得ることができる。
【0321】
なお、必要に応じて格子構造体146の両面に補強板を設けてもよいし、短冊部材20Aの接合部を接着固定してもよい。
【0322】
また、図24に示すように、支持体20Aに穴150を設け、格子構造体146内の空間に樹脂152等を充填して一体化させてもよい。
【0323】
次に、本発明の第13の実施形態に係る電磁波吸収体154とその作用及び効果について説明する。
【0324】
第13の実施形態の電磁波吸収体154は、図25(A)に示すように、導電糸156が所定の間隔で平行に複数配置されている。そして、この導電糸156は、複数の非導電糸158によって織り込まれている。導電糸156、非導電糸158の断面は共に、円形である。
【0325】
導電糸156は、導電性を有する材料であればよく、ステンレス繊維、カーボンファイバー、カーボナノチューブ、導電糸(例えば、ベルトロン(カネボウ)、導電性ビニロン、金属メッキ糸)、導電性樹脂等を用いることができる。また、非導電糸158は、非導電性を有する材料であればよく、ナイロン、アラミド、テトロン等を用いることができる。
【0326】
そして、織り込まれた複数の導電糸156によって、単層の導電層160がパターン状に形成される。
【0327】
ここで、図26(A)に示すように、導電糸156の体積抵抗率をρ(Ωm)、断面半径をr(m)、線間隔をk(m)としたときの面抵抗値は、図26(B)に示すような、導電糸156をt(m)の厚さに延ばした平板162の面抵抗値と等価なものになり、電磁波吸収体154の面抵抗値R(Ω□)は式(13)によって算出される。
【0328】
【数13】


よって、この式(13)によって算出される電磁波吸収体154の面抵抗値R(Ω□)が、式(6)〜(8)の関係を満たすような、導電糸156の体積抵抗率ρ(Ωm)、半径r(m)、線間隔k(m)であればよい。
【0329】
例えば、導電糸156を、体積抵抗率ρが0.72μ(Ωm)、半径rが4μmのステンレス繊維とし、電磁波吸収体154の面抵抗値Rを60π(Ω□)にするためには、式(13)から逆算すると、線間隔kは13.1mmとなり、約13mm毎に1本の導電糸156を混紡すればよいことになる。この場合、UHF帯よりも波長の長い領域での使用が可能となる。
【0330】
また、導電糸156を、体積抵抗率ρが0.001μ(Ωm)、半径rが10μmの導電性繊維とし、電磁波吸収体154の面抵抗値Rを60π(Ω□)にするためには、線間隔kは59μmとなる。この場合、ミリ波帯にも使用することができる。
【0331】
なお、第13の実施形態では、導電糸156を平織りした例を示したが、電磁波吸収体154の面抵抗値R(Ω□)が式(6)〜(8)の関係を満たせば、他の織り方でもよい。
【0332】
例えば、図25(B)に示すように、導電糸156の間に非導電糸158を設けてもよいし、図25(C)に示すように、導電糸156のみで平織りしてもよい。
【0333】
また、円断面の導電糸156と非導電糸158を用いた例を示したが、他の断面形状の導電糸156や非導電糸158を用いてもよい。この場合、式(13)のπ・rの値を導電糸156の断面積の値に置き換えればよい。
【0334】
また、導電糸156の単位長さ当りの抵抗値をR(Ω/m)、線間隔をk(m)とすると、電磁波吸収体154の面抵抗値R(Ω□)は、式(12)によって算出できるので、この面抵抗値R(Ω□)が式(6)〜(8)の関係を満たすように、単位長さ当りの抵抗値R(Ω/m)、線間隔k(m)を調整してもよい。
【0335】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0336】
また、市販品である導電糸156と非導電糸158を編むだけでよいので、多種の工程や設備を必要としない。よって、低コストで製造できる。
【0337】
次に、本発明の第14の実施形態に係る電磁波吸収体64とその作用及び効果について説明する。
【0338】
第14の実施形態は、第1の実施形態と同様の方法で電磁波吸収体を製造した後に、この電磁波吸収体の面抵抗値を制御するものである。したがって、以下の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。
【0339】
第14の実施形態の電磁波吸収体164は、図27(A)〜(C)の手順によって製造される。
【0340】
まず、図27(A)に示すように、第1の実施形態の製造方法で、導電性材料としてのアルミニウム24を誘電体としての透明な支持体20上に積層して導電層26を形成する。
【0341】
次に、図27(B)に示すように、酸素の雰囲気中でレーザー加熱を行い、導電層26を構成するアルミニウム24の表層を酸化させて、表面に絶縁層としての酸化物166を生成する。
【0342】
そして、図27(C)に示すように、生成する酸化物166の量を調節することにより、電磁波吸収体164の面抵抗値を制御して、導電層170を形成する。
【0343】
図27(C)の状態のアルミニウム24は、図27(A)の状態に比べて、断面積が小さくなって面抵抗値が大きくなる。
【0344】
よって、例えば、第1の実施形態のように、アルミニウム24の線幅dを100μm、線間隔wを500μmとした図4のパターン形状の導電層26において、アルミニウム24の面抵抗値Rが38Ω□よりも小さくなるように支持体20上に蒸着しておいて、後からレーザー加熱によってこの面抵抗値を調節し、電磁波吸収体164の面抵抗値を制御することができる。
【0345】
これらのことから、電磁波吸収体が30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値を有することによって優れた電磁波吸収性を発揮し、単層の導電層によって広帯域の電磁波への利用が可能であり、パターン状に形成された導電層によって面抵抗値の容易な制御ができるといった、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0346】
また、支持体20に蒸着した導電層に対して面抵抗値の調整をするものなので、第1の実施形態のような、パターン状の導電層に対してだけでなく、全面ベタの導電層に対しても適用することができる。
【0347】
なお、第14の実施形態では、酸素の雰囲気中でレーザー加熱することによって絶縁層としての酸化物166を生成したが、窒素等の雰囲気中で加熱してもよく、また、その加熱方法は、レーザー加熱の他にヒーター加熱、光照射過熱等を用いてもよい。
【0348】
さらに、第14の実施形態では、導電層26を構成するアルミニウム24の表層を酸化させ、導電部の断面積を減少させて面抵抗値を下げる調節を行ったが、導電層26を構成するアルミニウム24の表層にメッキによって更に金属層を生成し、導電層26の断面積を増大させて面抵抗値を下げる調整を行うようにしてもよい。
【0349】
ここで、アルミニウムのような金属は、空気中に放置すると酸化等がさらに進み、工場で初期に設定した面抵抗値からずれてくることがあるが、表面の酸化膜が厚くなると、酸化膜自体がさらなる酸素等の侵入を防止するために、図28に示すように、安定した面抵抗値が維持できるようになる。
【0350】
図28の符号168A、168B、168Cは、初期の面抵抗値を48Ω□、102Ω□、183Ω□に設定したアルミニウム膜を室内に放置したときの経過日数(日)に対する抵抗変化率(%)の値である。
【0351】
第14の実施形態は、第1の実施形態によって形成された導電層に対して、面抵抗値の制御を行ったものであるが、第2〜13の本実施形態に対しても適用することができる。
【0352】
なお、第1〜12の実施形態では、誘電体を透明な支持体20としたが、透明でなくてもよい。透明な導電体の場合には、窓ガラス等の透き通った部材に電磁波吸収体を貼っても、視界を遮ることなく、また採光性も確保することができる。
【0353】
また、湾曲、引張り、又は圧縮可能な支持体上に導電性材料を真空蒸着して導電層を形成し、この支持体と一体となった導電層を湾曲、引張り、又は圧縮することによって、この電磁波吸収体の面抵抗値Rが式(6)〜(8)を満たすようにしてもよい。
【0354】
また、淡白質の自己組織化現象を利用して導電層となる膜を形成し、この膜を有する電磁波吸収体の面抵抗値Rが式(6)〜(8)を満たすようにしてもよい。この膜の形成方法は、基板上の導電層を形成する位置に、特定の材料を配列させ、この上に特定の材料や物質に対して選択的な結合性を備える淡白質の層と、特定の物質である金属や化合物等の層とをこの順に積層させる。そして、淡白質の自己組織化現象により、特定の材料を配列した位置のみに金属や化合物等の層が残り、導電層となる膜を形成することができる。この膜は、パターン化された膜でも、ベタ膜でもよく、膜を積層してもよい。また、パターン化された膜、ベタ膜、及び積層した膜を組合せて用いてもよい。
【0355】
また、第1、10、11、12及び14の実施形態では、アルミニウムの真空蒸着としたが、導電性を有する材料の蒸着であればよい。
【0356】
また、導電層のパターンを、第1及び7〜13の実施形態では直交格子状、第2〜6、9、及び13の実施形態では並行格子状としたが、30π(Ω□)〜120π(Ω□)の面抵抗値が得られるパターン形状であればよい。
【0357】
また、第1及び10〜14の実施形態の導電層に導電性樹脂を用いてもよい。導電層を導電性樹脂にした場合、導電性樹脂は錆びないので、長期間の使用においても面抵抗値が変化せずに、初期の電磁波吸収性を維持することができる。導電性樹脂としては、金属分散高導電プラスチック、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチオフェン等を用いることができる。
【0358】
また、第1〜14の実施形態の導電層に酸化防止フィルム等の保護膜を形成すれば、人の手が触れて面抵抗値すなわち電磁波吸収性が変化してしまうことが防げるので有効である。また、支持体20に耐紫外線化等の処理を施せば、劣化を防止することができる。
(実施例)
第1の実施形態の実施例によって本発明を具体的に説明する。
【0359】
溶剤溶解性材料としての印刷材料Aの調製は、水溶性アクリル樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製:WDW−859(N.V.30%))55g(なお、N.V.は不揮発分を表す)、顔料(三菱ガス化学株式会社製:沈降性硫酸バリウム)25g、IPA(イソプロピルアルコール)18g、二酸化珪素(日本アエロジル株式会社製:アエロジルR−972)2gをアトライター(三井三池化工機株式会社製)で1時間練肉分散して行った。B型粘度計による粘度は1620mPa・S(25±2°C)であった。
[実施例1]
マスク部の印刷は、東洋紡績株式会社製ポリエステルフィルム(厚み25μm)に次の条件でグラビア印刷によりマスクパターンを形成した。
【0360】
印刷ピッチ(線間隔):500μm、グラビア版深:30μm、グラビア版のセルサイズ(正方形の一辺):380μm、グラビア版の線幅:120μm、印刷機:富士機械工業株式会社製グラビア輪転印刷機(型式FD095−3−413)、印刷スピード:50m/分、印圧:4kg/cm、ドクター圧:1kg/cm、乾燥温度:80゜C。
【0361】
蒸着工程は、マスク部の印刷で得られたマスクパターンを形成したフィルムに、可視光透過率40%の条件でアルミニウムを蒸着した。このフィルムを40゜Cの温水に浸漬し、ウエス等でふき取る方法で水洗し、導電性パターンを有するフィルムを形成した。
[実施例2]
実施例1と同様の印刷ピッチ500μm、グラビア版深30μm、グラビア版のセルサイズ(正方形の一辺)380μm、グラビア版の線幅120μmで得られたマスクパターンを形成したフィルムに、可視光透過率50%の条件でアルミニウムを蒸着した。
【0362】
このフィルムを40゜Cの温水に浸漬し、ウエス等でふき取る方法で水洗し、導電性パターンを有するフィルムを形成した。
[比較例1]
実施例1と同様の東洋紡績株式会社製ポリエステルフィルム(厚み25μm)に、実施例1に用いたものと同じ真空蒸着装置で、アルミニウムを計算値で200Ω□になるべき蒸着量を蒸着した。
[比較例2]
比較例1と同様の東洋紡績株式会社製ポリエステルフィルム(厚み25μm)に、実施例1に用いたものと同じ真空蒸着装置で、アルミニウムを計算値で300Ω□になるべき蒸着量を蒸着した。
[面抵抗値測定方法]
面抵抗測定器は、ロレスターGP MCP−T610(三菱化学製)を用いた。
【0363】
実施例1、2及び比較例1、2で得られたフィルムから、各5箇所についてサンプリングして面抵抗値を測定した。得られた結果を表1に示す。
【0364】
【表1】


表1において、蒸着量は何れも可視光透過率と面抵抗値の相関を得る検量線に基く可視光透過率(換算)%を表す。
【0365】
実施例1、2では、設定した200Ω□及び300Ω□の高い抵抗値をバラツキが少ない状態で得られるが、設定が200Ω□である比較例1では、約50〜約300Ω□の間で、設定が300Ω□である比較例2では、約100〜約900Ω□の間でそれぞれバラツキが多く、電磁波吸収体としての導電性フィルムを安定的に製造することが、比較例1、2では困難なことがわかる。
【0366】
このように、これまで述べた第1〜14の実施形態の電磁波吸収体は、優れた電磁波吸収性を有し、その電磁波吸収特性は周波数に依存しない。
【0367】
また、これらの電磁波吸収体の製造方法により、特定の面抵抗値を有する電磁波吸収体を安定的かつ低コストで製造することができる。
【0368】
このような電磁波吸収体を室内に多数配置することにより、室内で放射される電磁波をこの電磁波吸収体が徐々に吸収し、電磁的に静かな室内環境を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【0369】
【図1】本発明の実施形態に係る電磁波吸収体の面抵抗値に対する電磁波エネルギーの反射、透過、及び吸収特性を示す線図である。
【図2】本発明の実施形態に係る電磁波吸収体の等価回路を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る電磁波吸収体を示す平面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図11】本発明の第6の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図12】本発明の第6の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図13】本発明の第8の実施形態に係る電磁波吸収体を示す側面図である。
【図14】本発明の第10の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す説明図である。
【図15】本発明の第10の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す説明図である。
【図16】図15(C)の平面拡大図である。
【図17】本発明の第10の実施形態に係る電磁波吸収体の穴形状(r/L)に対する最適シート面抵抗値Rを示す線図である。
【図18】本発明の第11の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す説明図である。
【図19】図18(A)の拡大図である。
【図20】本発明の第12の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す説明図である。
【図21】本発明の第12の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す説明図である。
【図22】本発明の第12の実施形態に係る電磁波吸収体の変形例を示す斜視図である。
【図23】本発明の第12の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す説明図である。
【図24】本発明の第12の実施形態に係る電磁波吸収体の変形例を示す斜視図である。
【図25】本発明の第13の実施形態に係る電磁波吸収体を示す説明図である。
【図26】本発明の第13の実施形態に係る電磁波吸収体の面抵抗値の計算方法を示す説明図である。
【図27】本発明の第14の実施形態に係る電磁波吸収体の製造方法を示す側面図である。
【図28】本発明の第14の実施形態に係る電磁波吸収体の経過日数に対する抵抗変化率を示す線図である。
【図29】従来の回路の製造方法を示す側面図である。
【符号の説明】
【0370】
18 電磁波吸収体
20 支持体(誘電体)
22 マスク部
24 アルミニウム(導電性材料)
26 導電層
28 電磁波吸収体
30 導電性インク
34 金属
36 導電層
40 電磁波吸収体
42 無電解メッキ液
44 金属
46 導電層
50 還元液
54 金属
62 金属
72 電磁波吸収体
74 薄膜
78 メッキ液
84 金属
86 導電層
90 金属
92 導電層
98 電磁波吸収体
100 インク樹脂
102 導電性ナノ金属粉末
104 導電層
110 電磁波吸収体
114 導電層
118 導電層
120 電磁波吸収体
124 電磁波吸収体
126 切れ目
128 導電層
130 電磁波吸収体
132 導電層
134 電磁波吸収体
136 電磁波吸収体
138 ハニカム構造体(ハニカム構造)
140 導電層
144 格子構造体(格子構造)
146 格子構造体(格子構造)
148 導電層
154 電磁波吸収体
156 導電糸
160 導電層
164 電磁波吸収体
166 酸化物(絶縁層)
170 導電層
【出願人】 【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
【識別番号】000002886
【氏名又は名称】大日本インキ化学工業株式会社
【出願日】 平成18年7月28日(2006.7.28)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳

【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳

【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一

【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志


【公開番号】 特開2008−34651(P2008−34651A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−206946(P2006−206946)