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【発明の名称】 ショートリング
【発明者】 【氏名】奥村 幸仁

【要約】 【課題】コイル又はトランスからなる電磁波発生体が放射している磁界である電磁波は、電磁波発生体を囲む導電性帯体に反対向きの反射波である反対磁界を発生させるような誘電電流を誘起させ、導電性帯体に囲まれた領域の磁界を相殺し、磁気遮蔽を行うことができる。電磁波発生体の外周に取付けるショートリングを複数の帯状片として曲折させ、容易に筒型に組立てられるショートリングを提供する。

【構成】ショートリングは、長手形状の導電性帯体2をその長手方向に沿って少なくとも3個の帯状片2A、2B、2Cより形成し、第2帯状片2Bを曲折させると共に第3帯状片2Cを第1帯状片2Aに重合させて筒状とする構成である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁波を発生する電磁波発生体(1)の外周を包囲して設けられた導電性帯体(2)よりなり、前記電磁波発生体(1)が放射している磁界(3)は前記導電性帯体(2)に前記磁界(3)の向きとは反対向きの反射磁界(4)を発生させる透導電流(5)を誘起し、前記導電性帯体(2)に囲まれた領域の前記磁界(3)を相殺し、前記導電性帯体(2)により前記電磁波発生体(1)の磁気遮蔽をするように構成したショートリングにおいて、
前記導電性帯体(2)は、長手帯状体にて形成され、前記長手帯状体はその長手方向に沿って一体形成された少なくとも3個の第1、第2、第3帯状片より形成され、前記第2帯状片(2B)を曲折させると共に前記第3帯状片(2C)を前記第1帯状片(2A)に重合させたことを特徴とするショートリング。
【請求項2】
前記第1、第3帯状片(2A,2C)には、前記第1、第3帯状片(2A,2C)を固定するねじを貫通させるための孔(13,14)が形成されていることを特徴とする請求項1記載のショートリング。
【請求項3】
前記第1帯状片(2A)には、この長手方向に沿う両端位置に一対の突片(11,12)が曲折して形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載のショートリング。
【請求項4】
前記第2帯状片(2B)は、半円筒形をなしていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のショートリング。
【請求項5】
前記第2帯状片(2B)は、半角筒形をなしていることを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のショートリング。
【請求項6】
前記電磁波発生体(1)は、コイル又はトランスからなることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のショートリング。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、ショートリングに関し、特に、一枚の導電性帯体を少なくとも3個の帯状片として曲折し、簡単に筒状の形状として電磁波発生体に対する磁気遮蔽を行うことができるようにするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種のショートリングとしては、非特許文献1に開示された構成を挙げることができる。
すなわち、前述の非特許文献1に開示された構成においては、全体形状が円筒形状をなすように構成されていた。
【0003】
【非特許文献1】ジャテック出版の昭和53年6月15日出版による「実践ノイズ逓減技法」の第6章の169頁から175頁。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のショートリングは、以上のように構成されているため、次のような課題が存在していた。
すなわち、非特許文献1の175頁に開示されたショートリングは、円筒形状のみであるため、実験的にコイル等を内部に収容することはできるが、トランス等の各種の電磁波発生体を収容することは難しく、円筒形状であるために、その内部に電磁波発生体を収容するには、横から挿入して収容する以外に方法は存在していなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によるショートリングは、電磁波を発生する電磁波発生体の外周を包囲して設けられた導電性帯体よりなり、前記電磁波発生体が放射している磁界は前記導電性帯体に前記磁界の向きとは反対向きの反射磁界を発生させる透導電流を誘起し、前記導電性帯体に囲まれた領域の前記磁界を相殺し、前記導電性帯体により前記電磁波発生体の磁気遮蔽をするように構成したショートリングにおいて、前記導電性帯体は、長手帯状体にて形成され、前記長手帯状体はその長手方向に沿って一体形成された少なくとも3個の第1、第2、第3帯状片より形成され、前記第2帯状片を曲折させると共に前記第3帯状片を前記第1帯状片に重合させた構成であり、また、前記第1、第3帯状片には、前記第1、第3帯状片を固定するねじを貫通させるための孔が形成されている構成であり、また、前記第1帯状片には、この長手方向に沿う両端位置に一対の突片が曲折して形成されている構成であり、また、前記第2帯状片は、半円筒形をなしている構成であり、また、前記第2帯状片は、半角筒形をなしている構成であり、また、前記電磁波発生体は、コイル又はトランスからなる構成である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によるショートリングは、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、ショートリングを構成する導電性帯体が、折りたたみ自在な一体形状の少なくとも3つの帯状片からなり、第2帯状片を曲折して第3帯状片を第1帯状片に重合させることにより形成でき、トランス等の電磁波発生体を内部に収容することも極めて容易である。
また、この第2帯状片の形状を半円筒、半角筒等とすることにより各種形状の電磁波発生体を容易に収容できる。
また、第1、第3帯状片に孔が形成されているため、電磁波発生体を収容した後の導電性帯体の巻付け固定が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明は、一対の導電性帯体を少なくとも3個の帯状片として曲折し、簡単に筒状の形状として電磁波発生体に対する磁気遮蔽を行うようにしたショートリングを提供することを目的とする。
【実施例】
【0008】
以下、図面と共に本発明によるショートリングの好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明によるショートリング10の全体構成を概略的に示すもので、例えば、トランス、コイル等の電磁波による磁界を強く放出する電磁波発生体1の外周には、長手帯状をなす導電性帯体2が巻付けられている。
【0009】
前述の図1の電磁波発生体1が放射している磁界である電磁波3は、この導電性帯体2に反対向きの反射波である反対磁界4を発生させるような誘導電流5を誘起し、この反対磁界4がこのショートリング10の導電性帯体2に囲まれた領域の磁界3を相殺し、ショートリング10による磁気遮蔽を行うことができる。
【0010】
前記ショートリング10を構成する導電性帯体2は、図2から図4で示すように構成され、図2から図4では肉厚を省略して構成されている。
すなわち、図2は導電性帯体2が、一体に形成された第1帯状片2A、第2帯状片2B及び第3帯状片2Cから構成され、第1帯状片2Aの長手方向に沿う両端には一対の突片11、12が折り曲げて第1帯状片2Aの面に対して垂直状となるようにした構成が示されている。
【0011】
前記第1帯状片2A及び第3帯状片2Cには、図3及び図4で示されるように孔13、14が形成されている。
前記各孔13、14は、前記第2帯状片2Bを曲折させ、第1帯状片2Aに対して第3帯状片2Cを重合してねじ(図示しない)を貫通させて固定する場合に用いられる。
尚、前記各孔13、14のうち、孔13は長孔で形成されているため、このショートリング10を図示しない装置側に固定する際の位置決め調整ができるように構成されている。
【0012】
次に、図5から図7は、前述の図2から図4の構成を実際の製品としてのショートリング10として示すものである。
すなわち、図5から図7はショートリング10を実際に組立てる場合の構成を示し、図5では、第1帯状片2Aを図示しない装置上に置くと共に、この第1帯状片2Aの各突片11、12間に収まるように前記電磁波発生体1を載置する。
【0013】
次に、前述の状態で、図6のように、第2帯状片2Bを半円状に曲折させ、第3帯状片2Cを、図7のように電磁波発生体1の下部に挿入すると共に、前記第1帯状片2A上に重合させると、導電性帯体2は全体形状が半円筒状となり、内部に前記電磁波発生体1を収容することができる。
【0014】
前記装置(図示せず)に対するショートリング10の取付けは、前記第3帯状片2Cの各孔14側からねじ(図示せず)を貫通させ、第1帯状片2Aの各孔13を貫通させて前記装置側へ螺合させることに完了することができるが、前記孔13の長孔を利用して装置に対する取付位置を微調整することができる。
【0015】
尚、前述の導電性帯体2の形状は、図5から図7のように、第2帯状片2Bが半円筒状となるだけではなく、この第2帯状片2Bが角型の半角筒状とすることも自在に可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明によるショートリングを示す原理構成図である。
【図2】図1の導電性帯体を示す概略構成図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】図2の導電性帯体の実際の製品を示す斜視図である。
【図6】図5の導電性帯体の組立途中を示す斜視図である。
【図7】図5の導電性帯体を組立てたショートリングを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0017】
1 電磁波発生体
2 導電性帯体
3 電磁波
4 反射波(反対磁界)
2A 第1帯状片
2B 第2帯状片
2C 第3帯状片
10 ショートリング
11、12 突片
13、14 孔
【出願人】 【識別番号】000203634
【氏名又は名称】多摩川精機株式会社
【出願日】 平成18年7月6日(2006.7.6)
【代理人】 【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治

【識別番号】100084010
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 秀利

【識別番号】100094695
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 憲七

【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順


【公開番号】 特開2008−16641(P2008−16641A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−186363(P2006−186363)