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【発明の名称】 プリント配線板およびその製造方法
【発明者】 【氏名】中野 高宏

【要約】 【課題】半導体装置の実装領域において、リフロー時の表面絶縁樹脂層の反りを防止し得るプリント配線板を提供する。

【構成】コア基板11の両面に導体配線層12,14a,14bと層間絶縁樹脂層13とが交互に積層されるとともに、最表面の導体配線層上が表面絶縁樹脂層16により覆われてなる多層プリント配線板1であって、半導体装置の実装領域10内で、当該半導体装置の外部電極と接合される導体ランド14aを除いた当該半導体装置直下の領域において、上記層間絶縁樹脂層13上に形成された表面絶縁樹脂層16を方形状に除去して、中央に除去部17を形成したものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、当該半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた当該半導体装置直下の領域において、上記層間絶縁樹脂層上または上記導体配線層上に形成された上記表面絶縁樹脂層の一部が除去されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、当該半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた当該半導体装置直下の領域において、最表面の上記導体配線層の一部が除去されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項3】
コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記層間絶縁樹脂層上または上記導体配線層上に形成された上記表面絶縁樹脂層の一部および最表面の上記導体配線層の一部が除去されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項4】
半導体装置直下の領域に形成された導体ランド部を除いた導体配線層は、上記導体ランド部と電気的に接続されていないダミー配線であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のプリント配線板。
【請求項5】
導体配線層の一部が除去されている領域上に形成された表面絶縁樹脂層が凹状に形成されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のプリント配線板。
【請求項6】
コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、スルーホールまたはビアホールが複数形成されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項7】
スルーホールまたはビアホールは導体ランド部と電気的に接続されていないダミー配線であることを特徴とする請求項6記載のプリント配線板。
【請求項8】
コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が第1の表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記第1の表面絶縁樹脂層上に第2の表面絶縁樹脂層が形成されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項9】
コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が第1の表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記第1の表面絶縁樹脂層の一部が除去されるとともに、この除去部に第2の表面絶縁樹脂層が形成されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項10】
第2の表面絶縁樹脂層として、その熱膨張率が第1の表面絶縁樹脂層の熱膨張率よりも小さいものを用いたことを特徴とする請求項8または9に記載のプリント配線板。
【請求項11】
コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成するとともにに上記表面絶縁樹脂層の一部を除去する工程を具備したことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項12】
コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、最表面の上記導体配線層を形成するとともに最表面の上記導体配線層の一部を除去する工程を具備したことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項13】
コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記表面絶縁樹脂層の一部を除去する工程と、最表面の上記導体配線層を形成するとともに最表面の上記導体配線層の一部を除去する工程とを具備したことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項14】
コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成する工程の前にスルーホールまたはビアホールを形成する工程を具備したことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項15】
コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に第1の表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記第1の表面絶縁樹脂層上に第2の表面絶縁樹脂層を形成する工程を具備したことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項16】
コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に第1の表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記第1の表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記第1の表面絶縁樹脂層の一部を除去し、上記除去部に第2の表面絶縁樹脂層を形成する工程を具備したことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【請求項17】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載のプリント配線板を搭載したことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント配線板及びその製造方法並びにそれを用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、電子機器の小型・薄型化および高性能化のために、半導体装置の実装技術の高密度化が加速している。プリント配線板の小型・薄型化・多層化が進み、はんだの鉛フリー化に加え、実装ランド部(はんだ接合部)への供給はんだ高さ・量は減少する傾向にある。このため、プリント配線板の反りが実装品質・信頼性に与える影響は非常に大きくなり、プリント配線板の反り挙動によって発生する実装不具合が増加している。
【0003】
そこで、従来技術では、プリント配線板の全体の反り量を低減するため、プリント配線板の外周部と内周部とで配線層の形成面積比率を最適化して反りバランスを向上させる(例えば、特許文献1参照)、またはプリント配線板の外周部にダミー配線層を設け、プリント配線板全体の剛性を上げるなどの対策がとられている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
他の製造方法としては、ローラで圧力をかける、加熱方法を最適化するなどの対策を行っており、プリント配線板全体としての反り低減が図られている。
ここで、従来のプリント配線板における半導体装置の実装領域の構成について、図面を参照しながら説明する。
【0005】
図10および図11は、QFPやQFNに代表される表面実装リード型の半導体装置の実装領域100を示したものである。コア基板101の両側に導体配線層(内層)102を備え、この上に層間絶縁樹脂層103を形成して覆い、さらにこの上に導体配線層(外層)104bおよび半導体装置を実装(はんだ接合等)するための導体ランド104aを備え、最表面には表面絶縁樹脂層105を備えた4層板の例である。
【0006】
図10では、半導体装置の実装領域100内で、かつ、導体ランド104aを除いた半導体装置直下の領域において、表面絶縁樹脂層105は全面的に均一・平坦に形成されている。
【0007】
また、図11では、半導体装置の実装領域100内で、かつ、導体ランド104aを除いた半導体装置直下の領域において、放熱性・電気特性向上や剛性確保を目的とした導体配線層104bが全面的に形成され、さらにこの上に表面絶縁樹脂層105が全面的に均一・平坦に形成された状態となっている。
【0008】
このように、従来技術では、プリント配線板全体としての反り対策は実施されているが、各半導体装置の実装領域については何も対策されていないのが現状であり、プリント配線板全体の反りを低減できれば、必然的に各半導体装置の実装領域の反りも低減できると考えられている。
【特許文献1】特開昭59−202681号公報
【特許文献2】特開2002−76530号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、プリント配線板全体の反り挙動ではなく、各半導体装置の実装領域における最表面の表面絶縁樹脂層(ソルダーレジスト)の反り挙動(膨れ)が実装不具合につながるケースが増加している。QFP・SOP・QFN、または、外周部にのみ外部電極を備えるBGA・LGA等の表面実装型のものを実装する場合、各半導体装置の直下に形成された表面絶縁樹脂層がリフロー時の加熱(200℃以上)によって100μmレベルで反り(膨れ)あがり、半導体装置の裏面と接触することによって、半導体装置の浮き上がりや接続回路のオープン、または実装強度・信頼性の劣化といった実装不具合が発生するという課題があった。特に、表面絶縁樹脂層が広い面積で均一・平坦に形成された領域では顕著に発生する。
【0010】
そこで、本発明は、プリント配線板の各半導体装置の実装領域において、リフロー時の表面絶縁樹脂層の反り(膨れ)を防止し、実装歩留りおよび実装品質・信頼性を向上させ得るプリント配線板およびその製造方法並びにそれを用いた電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係るプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、当該半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた当該半導体装置直下の領域において、上記層間絶縁樹脂層上または上記導体配線層上に形成された上記表面絶縁樹脂層の一部が除去されたものである。
【0012】
また、請求項2に係るプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、当該半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた当該半導体装置直下の領域において、最表面の上記導体配線層の一部が除去されたものである。
【0013】
また、請求項3に係るプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記層間絶縁樹脂層上または上記導体配線層上に形成された上記表面絶縁樹脂層の一部および最表面の上記導体配線層の一部が除去されたものである。
【0014】
また、請求項4に係るプリント配線板は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の配線板において、半導体装置直下の領域に形成された導体ランド部を除いた導体配線層を、上記導体ランド部と電気的に接続されていないダミー配線としたものである。
【0015】
また、請求項5に係るプリント配線板は、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の配線板において、導体配線層の一部が除去されている領域上に形成された表面絶縁樹脂層を凹状に形成したものである。
【0016】
また、請求項6に係るプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、スルーホールまたはビアホールが複数形成されたものである。
【0017】
また、請求項7に係るプリント配線板は、請求項6に記載の配線板におけるスルーホールまたはビアホールを、導体ランド部と電気的に接続されていないダミー配線としたものである。
【0018】
また、請求項8に記載のプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が第1の表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記第1の表面絶縁樹脂層上に第2の表面絶縁樹脂層が形成されたものである。
【0019】
また、請求項9に係るプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が第1の表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記第1の表面絶縁樹脂層の一部が除去されるとともに、この除去部に第2の表面絶縁樹脂層が形成されたものである。
【0020】
また、請求項10に係るプリント配線板は、請求項8または9に記載の配線板において、第2の表面絶縁樹脂層として、その熱膨張率が第1の表面絶縁樹脂層の熱膨張率よりも小さいものを用いたものである。
【0021】
また、請求項11に係るプリント配線板の製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記表面絶縁樹脂層の一部を除去する工程を具備した方法である。
【0022】
また、請求項12に係るプリント配線板の製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、最表面の上記導体配線層を形成するとともに最表面の上記導体配線層の一部を除去する工程を具備した方法である。
【0023】
また、請求項13に係るプリント配線板の製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記表面絶縁樹脂層の一部を除去する工程と、最表面の上記導体配線層を形成するとともに最表面の上記導体配線層の一部を除去する工程とを具備した方法である。
【0024】
また、請求項14に係るプリント配線板の製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成する工程の前にスルーホールまたはビアホールを形成する工程を具備した方法である。
【0025】
また、請求項15に係るプリント配線板の製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に第1の表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記第1の表面絶縁樹脂層上に第2の表面絶縁樹脂層を形成する工程を具備した方法である。
【0026】
また、請求項16に係るプリント配線板の製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に第1の表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、
半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記第1の表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記第1の表面絶縁樹脂層の一部を除去し、上記除去部に第2の表面絶縁樹脂層を形成する工程を具備した方法である。
【0027】
さらに、請求項17に係る電子機器は、上述した請求項1乃至10のいずれか一項に記載のプリント配線板を搭載したものである。
【発明の効果】
【0028】
上述した各プリント配線板およびその製造方法並びにそれを用いた電子機器によると、各半導体装置の実装領域において、表面絶縁樹脂層の面積を小さく若しくは分割したので、または最表面の導体配線層の面積を小さくしてこの上に配置される表面絶縁樹脂層に凹状部を形成することにより表面絶縁樹脂層自体を分割したのと同じ作用を得るようにしたので、リフロー加熱時の各部での表面絶縁樹脂層の膨れ量を小さく抑えることができ、実装歩留りおよび実装品質・信頼性を向上させることができる。
【0029】
また、スルーホールまたはビアホールを形成する場合、および第1の表面絶縁樹脂層上に熱膨張率の小さい第2の表面絶縁樹脂層を形成する場合でも同様の作用が、すなわちリフロー加熱時の各部での表面絶縁樹脂層の膨れ量を小さく抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明に係るプリント配線板およびその製造方法並びにそれを用いた電子機器の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の説明に用いる図面は、プリント配線板の要部、すなわち半導体装置を実装するための実装領域を示している。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1に係るプリント配線板およびその製造方法について説明する(請求項1および請求項11に対応する)。
【0031】
まず、プリント配線板の構成を図1に基づき説明する。
本実施の形態1に係るプリント配線板1の実装領域10は、コア基板11の両側に導体配線層(内層)12を備え、この上に層間絶縁樹脂層13を形成して覆い、さらにこの上に導体配線層(外層)14bおよび半導体装置を実装(はんだ接合等)するための複数の導体ランド(導体ランド部)14aを備え、最表面には表面絶縁樹脂層16を備えた4層構造(4層板)にされている。これらの導体ランド14aは、実装領域10の周囲(周縁部)に配置されている。図1には、QFPやQFNに代表される表面実装リード型の半導体装置の実装領域10が示されている。
【0032】
なお、プリント配線板1の全体の厚さは、主に0.4〜1.6mmの範囲にされており、また層数は単層〜10層に、またはそれ以上とされる(制限はなく、図1では、4層の場合を示している)。
【0033】
上記コア基板11および層間絶縁樹脂層13には、紙基材やガラス基材、ガラス不織布基材、アラミド不織布といった補強用の基材に、フェノール樹脂やエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等を含浸させたものが多く用いられている。
【0034】
上述した導体配線層(内層)12、導体配線層(外層)14bおよび導体ランド14aには一般的にCu材が使用され、大きくはCu箔をエッチングによって配線を形成する方法とCuめっきにより配線を形成する方法とがある。なお、その厚さは約10〜40μmの範囲とされ、一般的に、内層の方が外層よりも薄く設定されている。
【0035】
上記導体ランド14aの表面処理には耐熱プリフラックス、またはNi、Pd、Auめっき等が施され、はんだ付け性が向上されており、また表面絶縁樹脂層16には、ソルダーレジストと呼ばれる感光性樹脂が多く用いられており、その厚さは約10〜40μmの範囲とされている。
【0036】
図示していないが、導体配線層(内層)12、導体配線層(外層)14bおよび導体ランド14aは、それぞれスルーホール、ビアホールなどを介して、互いに接続されて、所定(所望)の回路が形成されている。
【0037】
そして、さらに、プリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に配置された導体ランド14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)においては、表面絶縁樹脂層16が方形状(例えば、正方形)に除去されて、すなわち方形状の除去部17が形成されて下層の層間絶縁樹脂層13が露出されている。
【0038】
ここで、このプリント配線板1の製造方法を一般的な形で記載しておく。
すなわち、この製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記表面絶縁樹脂層の一部を選択的に除去する工程を具備した方法である。
【0039】
なお、この製造方法では、単層の場合も含めて記載したが、プリント配線板の構成についても、単層(この場合、上述した繰り返す所定回数は1回となる)であっても適用し得るものである(この単層の適用については、以下に示す各実施の形態についても同様に当てはまるものである)。
【0040】
このプリント配線板およびその製造方法によると、表面絶縁樹脂層16の中央部分が方形状に除去されているため、表面絶縁樹脂層16が膨れ上がる領域が極めて小さくなり、半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止することができる。
【0041】
なお、図1では、除去部17の形状を正方形としたが、この形状は長方形や多角形、または円形でもよく、要するに、表面絶縁樹脂層16が膨れ上がる領域を除去すればよい。
[実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2に係るプリント配線板およびその製造方法を、図2に基づき説明する(請求項1および請求項11に対応する)。
【0042】
上述した実施の形態1においては、層間絶縁樹脂層13の上方の表面絶縁樹脂層16を方形状に除去したが、本実施の形態2においては、スリット状に除去するようにしたもので、他の構成部分については、実施の形態1と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態1と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0043】
図2に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に複数配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)においては、表面絶縁樹脂層16がスリット状(短冊状ともいえる)に除去されて、すなわちスリット状の除去部17が複数形成されて、下層の層間絶縁樹脂層13が露出されている。
【0044】
この構成によると、表面絶縁樹脂層16が膨れ上がる領域を細分化し、それぞれの膨れ上がり量を低減させることによって、半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面すなわち表面絶縁樹脂層16が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止することができる。
【0045】
なお、本実施の形態2に係るプリント配線板1の製造方法については、実施の形態1と同一であるため、その説明を省略する。
[実施の形態3]
以下、本発明の実施の形態3に係るプリント配線板およびその製造方法を、図3に基づき説明する(請求項1および請求項11に対応する)。
【0046】
上述した実施の形態1においては、層間絶縁樹脂層13の上方の表面絶縁樹脂層16を方形状に除去したが、本実施の形態3においては、格子状に除去するようにしたもので、他の構成部分については、実施の形態1と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態1と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0047】
図3に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に複数配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)においては、表面絶縁樹脂層16が所定幅の溝により格子状に除去されて、すなわち格子状の除去部(溝部ともいえる)17が形成されて、下層の層間絶縁樹脂層13が露出されている。
【0048】
この構成によると、上述した実施の形態2と同様に、表面絶縁樹脂層16が膨れ上がる領域を細分化し、それぞれの膨れ上がり量を低減させることによって、半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面すなわち表面絶縁樹脂層16が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止することができる。
【0049】
なお、本実施の形態3に係るプリント配線板1の製造方法についても、実施の形態1と同一であるため、その説明を省略する。
ところで、実施の形態2または実施の形態3においては、除去部を縦方向のスリット状または格子状にしたが、この形状は横方向や斜め方向のスリットでもよく、また斜めのメッシュ状でもよい。さらに、各スリットや格子・メッシュの寸法・角度は統一されている必要もない。
【0050】
これら実施の形態2または実施の形態3に係る構成は、プリント配線板の吸湿特性・信頼性に悪影響があり、実施の形態1の構成が適用できない場合に有効である。
[実施の形態4]
以下、本発明の実施の形態4に係るプリント配線板およびその製造方法を、図4に基づき説明する(請求項2、請求項5および請求項12に対応する)。
【0051】
上述した実施の形態1においては、層間絶縁樹脂層13の上方の表面絶縁樹脂層16を方形状に除去したが、本実施の形態4においては、表面絶縁樹脂層16下に形成された導体配線層14bの一部を除去したもので、他の構成部分については、実施の形態1と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態1と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0052】
図4に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に複数配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)における表面絶縁樹脂層16下に形成された導体配線層(外層)14bが所定幅の溝でもって格子状に除去されている。すなわち、導体配線層14bに、格子状に除去部15が形成されて、複数個(図面上では、3×3=9個)の孤立した例えば正方形をした導体配線層14bが形成されたことになる(分割された形状にされている)。
【0053】
この構成により、導体配線層(外層)14b上の表面絶縁樹脂層16は均一・平坦ではなく、除去部15によって凹状にされ(凹状部が形成され)、導体配線層(外層)14bと同様に表面絶縁樹脂層16も擬似的に分割された状態にされている。
【0054】
このため、表面絶縁樹脂層16が膨れ上がる領域が細分化され、それぞれの膨れ上がり量が低減し、したがって半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面すなわち表面絶縁樹脂層16が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止することができる。
【0055】
ここで、上記プリント配線板1の構成および製造方法を、一般的な形で記載しておく。
すなわち、このプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、半導体装置を実装する領域内で、かつ、当該半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた当該半導体装置直下の領域において、最表面の上記導体配線層の一部が選択的に除去されて、当該除去された領域(除去部)上に形成された表面絶縁樹脂層が凹状に形成されたものである。
【0056】
また、その製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、最表面の上記導体配線層を形成するとともに最表面の上記導体配線層の一部を選択的に除去する工程を具備した方法である。
[実施の形態5]
以下、本発明の実施の形態5に係るプリント配線板およびその製造方法を、図5に基づき説明する(請求項2、請求項5および請求項12に対応する)。
【0057】
上述した実施の形態4においては、層間絶縁樹脂層13の上方の導体配線層14bを所定幅の溝でもって格子状に除去したが、本実施の形態5においては、逆に、表面絶縁樹脂層16下に形成された導体配線層14bを格子状に形成したもので、他の構成部分については、実施の形態4と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態4(つまり、実施の形態1)と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0058】
図5に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に複数配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)における表面絶縁樹脂層16下に形成された導体配線層(外層)14bを格子状に形成したものである。言い換えれば、導体配線層14bに、縦横に複数個ずつ除去部15が形成されたことになる(図面では、5×5=25個形成されている)。
【0059】
この構成によると、実施の形態4と同様の効果を得ることができる。
ところで、実施の形態4(図4)においては、導体配線層(外層)14bの形状を正方形としたが、長方形や多角形、円形でもよい。
【0060】
また、実施の形態5(図5)においては、導体配線層(外層)14bを格子状に形成したが、このスリット状でも斜めのメッシュ状であってよく、または各スリットや格子・メッシュなどの寸法・角度については、統一されていなくてもよい。また、導体配線層(外層)14bは半導体装置にすなわち導体ランド14aに電気的に接続されないダミー配線であってもよい(請求項4に対応)。
【0061】
これら実施の形態4および実施の形態5については、例えば実施の形態1〜実施の形態3の場合よりも、放熱性や電気特性の向上を図りたい場合に有効である。
[実施の形態6]
以下、本発明の実施の形態6に係るプリント配線板およびその製造方法を、図6に基づき説明する(請求項3および請求項13に対応)。
【0062】
上述した実施の形態4においては、層間絶縁樹脂層13の上方の表面絶縁樹脂層16下に形成された導体配線層14bを格子状に除去したが、本実施の形態6においては、さらに格子状の内側に複数形成された各導体配線層14bの上方の表面絶縁樹脂層16の一部を除去したもので、他の構成部分については、実施の形態4と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態4と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0063】
図6に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)における表面絶縁樹脂層16下に形成された導体配線層(外層)14bを所定幅でもって格子状に除去するとともに、この内側に複数個形成された例えば正方形の各導体配線部14bの上方の表面絶縁樹脂層16がそれぞれ正方形(勿論、正方形以外のものでもよい、つまり方形状でよい)に除去されている。すなわち、導体配線層14bに格子状の除去部(溝部)15が形成されるとともに、この除去部15の内側の導体配線層14b上の表面絶縁樹脂層16にも、正方形(方形状)の除去部17が形成されている。
【0064】
この構成により、導体配線層14b上の表面絶縁樹脂層16の面積が極小となるため、上述した実施の形態4よりも、さらに膨れ上がり量を低減させることができ、半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止することができる。また、導体配線層(外層)14bは半導体装置すなわち導体ランド14aと電気的に接続されないダミー配線であってもよい(請求項4に対応)。
【0065】
ここで、上記プリント配線板1の構成および製造方法を、一般的な形で記載しておく。
すなわち、このプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記層間絶縁樹脂層上または上記導体配線層上に形成された上記表面絶縁樹脂層の一部および最表面の上記導体配線層の一部が選択的に除去されたものである。
【0066】
また、その製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成するとともに上記表面絶縁樹脂層の一部を選択的に除去する工程と、最表面の上記導体配線層を形成するとともに最表面の上記導体配線層の一部を選択的に除去する工程とを具備した方法である。
【0067】
なお、本実施の形態6に係るプリント配線板の製造方法については、後で、詳しく説明する。
[実施の形態7]
以下、本発明の実施の形態7に係るプリント配線板およびその製造方法を、図7に基づき説明する(請求項6および請求項14に対応)。
【0068】
上述した実施の形態1においては、層間絶縁樹脂層13の上方の表面絶縁樹脂層16を方形状に除去したが、本実施の形態7においては、導体ランドの内側にスルーホールまたはビアホールを形成したもので、他の構成部分については、実施の形態1と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態1と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0069】
図7に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に複数配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)においては、格子状の格子点位置で、配線同士を接続するためのスルーホール18が複数形成されている。
【0070】
この構成により、各スルーホール18上には表面絶縁樹脂層16が形成されていないため、表面絶縁樹脂層16が膨れ上がる領域が分割され、膨れ上がり量を低減させることができる。
【0071】
なお、スルーホール18は半導体装置と電気的に接続されないダミー配線であってもよく、またスルーホールではなくビアホールであってもよい(請求項7に対応)。
ここで、上記プリント配線板1の構成および製造方法を、一般的な形で記載しておく。
【0072】
すなわち、このプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、スルーホールまたはビアホールが複数形成されたものである。
【0073】
また、その製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記表面絶縁樹脂層を形成する工程の前にスルーホールまたはビアホールを形成する工程を具備した方法である。
[実施の形態8]
以下、本発明の実施の形態8に係るプリント配線板およびその製造方法を、図8に基づき説明する(請求項8および請求項15に対応)。
【0074】
上述した実施の形態1においては、層間絶縁樹脂層13の上方の表面絶縁樹脂層16を方形状に除去したが、本実施の形態8においては、表面絶縁樹脂層の上方にさらに他の表面絶縁樹脂層を形成したもので、他の構成部分については、実施の形態1と同じであるため、この部分に着目して説明するとともに、実施の形態1と同じ構成部材については、同一番号を用いてその説明を省略する。
【0075】
図8に示すように、このプリント配線板1の実装領域10内で、かつ、周縁部に複数配置された導体ランド(導体ランド部)14aを除いた半導体装置直下の領域(中央部分)においては、第1の表面絶縁樹脂層16の上方にさらに第2の表面絶縁樹脂層19が形成されている。
【0076】
そして、この第2の表面絶縁樹脂層19としては、その熱膨張率が下方の第1の表面絶縁樹脂層16の熱膨張率よりも小さいものが用いられている。第1の表面樹脂層16にはソルダーレジストと呼ばれる感光性樹脂が多く用いられており、第2の表面樹脂層19は第1の表面樹脂層16と同様にソルダーレジスト(熱膨張率の小さい)、またはフィラーを含有した熱硬化性樹脂、金属薄膜等が用いられる。
【0077】
このように、第1の表面絶縁樹脂層16の上方に熱膨張率が小さい第2の表面絶縁樹脂層19を形成したので、下方の表面絶縁樹脂層16の膨れ上がり量を低減させることができ、したがって半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止することができる。
【0078】
ここで、上記プリント配線板1の構成および製造方法を、一般的な形で記載しておく。
すなわち、このプリント配線板は、コア基板の少なくとも片面に導体配線層と層間絶縁樹脂層が積層されまたは交互に積層されるとともに、最表面の上記導体配線層上が表面絶縁樹脂層により覆われてなる単層または多層プリント配線板であって、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域において、上記第1の表面絶縁樹脂層上に第2の表面絶縁樹脂層が形成されたものであり、またこの第2の表面絶縁樹脂層として、その熱膨張率が第1の表面絶縁樹脂層のそれよりも小さいものを用いたものである。
【0079】
また、その製造方法は、コア基板の少なくとも片面に設けられた導体層に配線パターンを形成して導体配線層を得る工程と、上記導体配線層上を覆うように層間絶縁樹脂層を形成する工程および上記層間絶縁樹脂層上に導体配線層を形成する工程を所定回数繰り返し行った後、最表面の上記導体配線層上に第1の表面絶縁樹脂層を形成する工程とを具備して単層または多層プリント配線板を製造する方法において、半導体装置を実装する領域内で、かつ、上記半導体装置の外部電極と接合される導体ランド部を除いた上記半導体装置直下の領域で、上記第1の表面絶縁樹脂層上に第2の表面絶縁樹脂層を形成する工程を具備した方法であり、またこの第2の表面絶縁樹脂層として、その熱膨張率が第1の表面絶縁樹脂層のそれよりも小さいものを用いた方法である。
【0080】
ところで、上記実施の形態8(図8)においては、第1の表面絶縁樹脂層16上に第2の表面絶縁樹脂層19を形成したが、上述した実施の形態1〜実施の形態3で説明した除去部17,15に形成してもよい(請求項9および請求項16に対応)。
【0081】
最後に、上述した実施の形態6に係るプリント配線板の製造方法を、図9に基づき、詳しく説明しておく。
まず、図9(a)に示すように、コア基板11の両側に導体層(内層)20を貼り付け、熱プレスにより密着・硬化させる。ここで、コア基板11には紙基材やガラス基材、ガラス不織布基材、アラミド不織布といった補強用の基材にフェノール樹脂やエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等を含浸させてから乾燥・半硬化させたものが多く用いられる。また、導体層(内層)20には一般的に厚み約10〜40μmのCu箔が使用される。導体層(内層)20は導体配線が必要な面にのみ貼り付けられるため、例えば単層基板の場合には、コア基板11の片面にのみ貼り付けられ、多層基板の場合には、両面に貼り付けられる。
【0082】
次に、図9(b)に示すように、導体層(内層)20の表面にエッチング用レジストを塗布して、露光・現像によりパターン形成後、導体層(内層)20をエッチングすることによって、導体配線層(内層)12を形成する。
【0083】
次に、図9(c)に示すように、導体配線層(内層)12を両面に形成したコア基板11に、層間絶縁樹脂層13および導体層(外層)21を両面に配置し、重ね合わせて熱プレスにより圧着する。ここで、層間絶縁樹脂層13にはコア基板11と同様に紙基材やガラス基材、ガラス不織布基材、アラミド不織布といった補強用の基材にフェノール樹脂やエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂等を含浸させたものが多く用いられる。また、導体層(外層)21には導体層(内層)20と同様に厚み約10〜40μmのCu箔が使用される。
【0084】
次に、図9(d)に示すように、導体層(外層)21の表面にエッチング用レジストを塗布、露光・現像してパターン形成後、導体層(外層)21をエッチングすることによって、半導体装置を実装・接合するための導体ランド14aおよび導体配線層(外層)14bを形成する。このとき、半導体装置の実装領域10内で、かつ、導体ランド14aを除いた半導体装置直下の領域において、導体層(外層)21が所定幅でもって格子状に除去され、この除去部15により、複数の導体配線層(外層)14bに分割される。
【0085】
次に、図9(e)に示すように、両面の導体ランド14aおよび導体配線層14b上の全面に、ロールコータまたはスピンコータにより表面絶縁樹脂層16を塗布し、乾燥させる。なお、単層基板の場合は、カーテンコートにより片面のみに表面絶縁樹脂層16を塗布してもよい。
【0086】
次に、図9(f)に示すように、フォトマスクを用いて表面絶縁樹脂層16を露光・現像により、導体ランド14a上に開口部を形成する。このとき、半導体装置の実装領域10内で、かつ、導体ランド14aを除いた半導体装置直下の領域において、導体配線層(外層)14b上の表面絶縁樹脂層16を一部除去(除去部17)する。
【0087】
この製造方法により、半導体装置の実装領域10内で、かつ、導体ランド14aを除いた半導体装置直下の領域において、導体配線層(外層)14bを格子状に除去(除去部15)して分割でき、導体配線層(外層)14b上の表面絶縁樹脂層16は均一・平坦ではなく、除去部15によって凹状部16aが形成されるため、導体配線層(外層)14bと同様に表面絶縁樹脂層16も擬似的に分割された状態となる。また、導体配線層14b上の表面絶縁樹脂層16の面積も極小となるため、表面絶縁樹脂層16の膨れ上がり量を低減させ、半導体装置を実装する際のリフロー加熱時において、配線板の表面が半導体装置裏面に接触するという不具合を防止し、実装歩留りおよび実装品質・信頼性を向上させることができる。なお、上記の製造方法は積層基板を例にとって説明したが、この他にもビルドアップ基板等の多種のプリント基板に適用することができる。
【0088】
さらに、上述した各実施の形態にて製造されたプリント配線板を、一つまたは複数搭載した電子機器についても本発明に係るものとすることができ、すなわち実装品質・信頼性が向上した電子機器が得られる(請求項17に対応)。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明のプリント配線板およびその製造方法は、高密度実装における実装品質・信頼性向上を可能にするため、情報通信機器や事務用電子機器等の小型・薄型化および高機能化に好適である。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の実施の形態1に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図である。
【図5】本発明の実施の形態5に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のE−E断面図である。
【図6】本発明の実施の形態6に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のF−F断面図である。
【図7】本発明の実施の形態7に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のG−G断面図である。
【図8】本発明の実施の形態8に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のH−H断面図である。
【図9】本発明の実施の形態6に係るプリント配線板の製造方法を示す断面図である。
【図10】従来例に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のI−I断面図である。
【図11】従来例に係るプリント配線板を示し、(a)は平面図、(b)は(a)のJ−J断面図である。
【符号の説明】
【0091】
1 プリント配線板
10 半導体装置の実装領域
11 コア基板
12 導体配線層(内層)
13 層間絶縁樹脂層
14a 導体ランド
14b 導体配線層(外層)
15 除去部
16 表面絶縁樹脂層(第1の表面絶縁樹脂層)
17 除去部
18 スルーホール
19 第2の表面絶縁樹脂層
【出願人】 【識別番号】000005821
【氏名又は名称】松下電器産業株式会社
【出願日】 平成18年7月6日(2006.7.6)
【代理人】 【識別番号】100113859
【弁理士】
【氏名又は名称】板垣 孝夫

【識別番号】100068087
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 義弘

【識別番号】100096437
【弁理士】
【氏名又は名称】笹原 敏司

【識別番号】100100000
【弁理士】
【氏名又は名称】原田 洋平


【公開番号】 特開2008−16630(P2008−16630A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−186152(P2006−186152)