| 【発明の名称】 |
電気回路部収容筐体 |
| 【発明者】 |
【氏名】酒井 嘉光
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| 【要約】 |
【課題】電気回路部収容筐体において、1個のアース金具24により2個の筐体要素であるケース26と蓋部28との表面に設けられた絶縁層を擦過し剥離させることである。
【構成】プリント基板10にアース金具24を固定する。アース金具24を、それぞれ断面U字形であるケース結合部分64と蓋部結合部分66とを備えた断面波形に形成する。ケース結合部分64の内側面と、蓋部結合部分66の内側面とに、鋸歯状歯部を形成する。ケース結合部分64の鋸歯状歯部は、ケース26の縦壁部48の表面に擦過し、縦壁部48の絶縁層を剥離する機能を有する。蓋部結合部分66の鋸歯状歯部は、蓋部28の片側板部44bの表面に擦過し、片側板部44bの絶縁層を剥離する機能を有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電気回路部と、 電気回路部を内部に納める筐体と、 アース金具とを備え、 前記筐体は、表面に絶縁層が設けられた2個以上の筐体要素を結合することにより構成されており、 前記アース金具は、片側係合部および他側係合部を有し、前記片側係合部が前記2個の筐体要素の一方に擦過し一方の絶縁層を剥離させる片側接触面を持っており、前記他側係合部が前記2個の筐体要素の他方に擦過し他方の絶縁層を剥離させる他側接触面を持っていることを特徴とする電気回路部収容筐体。 【請求項2】 請求項1に記載の電気回路部収容筐体において、 前記片側係合部の片側接触面が前記2個の筐体要素の一方と結合し、前記他側係合部の他側接触面が前記2個の筐体要素の他方と結合したことを特徴とする電気回路部収容筐体。 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の電気回路部収容筐体において、 前記アース金具は、前記電気回路部と接触させ導通させたことを特徴とする電気回路部収容筐体。 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれか1に記載の電気回路部収容筐体において、 前記アース金具はS字形部分を備え、前記S字形部分は、2個の端側舌片と中間の中間舌片と中間舌片および端側舌片の端部同士を連結する2個の連結部とを備えることにより、全体を断面S字形に形成しており、 前記2個の端側舌片の、片側の端側舌片と中間舌片および片側の連結部との側面により形成される片側のU字形部分により片側係合部を構成し、 前記2個の端側舌片の、他側の端側舌片と中間舌片および他側の連結部との側面により形成される他側のU字形部分により他側係合部を構成していることを特徴とする電気回路部収容筐体。 【請求項5】 請求項4に記載の電気回路部収容筐体において、 前記電気回路部は、基板にのった回路により構成しており、 前記S字形部分の他側の端側舌片に、L字形の基板固定部を連続させていることを特徴とする電気回路部収容筐体。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、電気回路部と、電気回路部を内部に納める筐体と、アース金具とを備える電気回路部収容筐体に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から、電気素子同士を導通させているプリント基板等の電気回路部の外部からの電磁波ノイズを抑える対策として、電気回路部を、導電性を有する導電材料製の筐体の内部に納めることが考えられている。このような筐体により、電気回路部が外部から電磁波の影響を受けにくくなるという、シールド効果を得られる可能性がある。ただし、筐体をアースしない場合には、筐体の電圧が上昇して、筐体自体が電磁波を発生させる原因となり、内部に納めた電気回路部が好ましくない影響を受ける可能性がある。このような事情から、電気回路部が電磁波の影響を受けることをより小さく抑えるために、導電材料製の筐体を構成する筐体要素をアースすることが考えられている。 【0003】 例えば、特許文献1には、筐体要素である天板と底板とをアースした電気回路部収容筐体が記載されている。特許文献1に記載された電気回路部収容筐体は、図8から図9に示すように、電気回路部であるプリント基板10と、プリント基板10を内部に納める筐体12と、アース金具14とを備える。また、筐体12は、金属製の天板16と、樹脂製のシャーシ(図示せず)と、端子板取り付け具18と、金属製の底板(図示せず)とを備え、端子板取り付け具18をシャーシの上側に支持している。また、天板16とシャーシと底板とを図示しないねじにより結合している。また、プリント基板10にアース金具14を結合するとともに、アース金具14に一体形成した弾性舌片20の鋸歯状の歯部を、天板16の裏面に形成された絶縁被膜に擦過させることにより、天板16をアース金具14を介してアースしている。また、底板に形成されたねじ孔の周辺部に設けた尖頭突起により、天板16の裏面の絶縁被膜を突き破らせることにより、底板もアースしている。 【0004】 【特許文献1】特許第2834934号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 上記の特許文献1に記載された構造の場合、絶縁被膜が形成された天板16の裏面にアース金具14を擦過させることにより、天板16をアース金具14を介してアースしている。ただし、アース金具14は、1部品である天板16のみを擦過するだけで、天板16以外の部品を擦過していない。一方、底板をアースするために、底板にねじ孔を形成するとともにねじ孔の周辺部に尖頭突起を設け、尖頭突起により天板16の絶縁被膜を突き破らせている。ただし、底板に尖頭突起を形成する作業は手間を要する。 【0006】 これに対して、底板に尖頭突起を形成せず、プリント基板10に固定したアース金具14と同様のものを、底板に固定して、固定したアース金具の鋸歯状の歯部を天板16の被膜に擦過させることも考えられる。ただし、この場合には、2個の筐体要素である天板16と底板とをアースするために、2個のアース金具14を設けることが不可避になり、部品点数が多くなりやすい。 【0007】 本発明の目的は、電気回路部収容筐体において、1個のアース金具により2個の筐体要素の表面に設けられた絶縁層を擦過し剥離させることができる電気回路部収容筐体を実現することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 本発明に係る電気回路部収容筐体は、電気回路部と、電気回路部を内部に納める筐体と、アース金具とを備え、前記筐体は、表面に絶縁層が設けられた2個以上の筐体要素を結合することにより構成されており、前記アース金具は、片側係合部および他側係合部を有し、前記片側係合部が前記2個の筐体要素の一方に擦過し一方の絶縁層を剥離させる片側接触面を持っており、前記他側係合部が前記2個の筐体要素の他方に擦過し他方の絶縁層を剥離させる他側接触面を持っていることを特徴とする電気回路部収容筐体である。 【0009】 また、好ましくは、前記片側係合部の片側接触面が前記2個の筐体要素の一方と結合し、前記他側係合部の他側接触面が前記2個の筐体要素の他方と結合する。 【0010】 また、より好ましくは、前記アース金具は、前記電気回路部と接触させ導通させる。 【0011】 また、より好ましくは、前記アース金具はS字形部分を備え、前記S字形部分は、2個の端側舌片と中間の中間舌片と中間舌片および端側舌片の端部同士を連結する2個の連結部とを備えることにより、全体を断面S字形状に形成するとともに、前記2個の端側舌片の、片側の端側舌片と中間舌片および片側の連結部との側面により形成される片側のU字形部分により片側係合部を構成し、前記2個の端側舌片の、他側の端側舌片と中間舌片および他側の連結部との側面により形成される他側のU字形部分により他側係合部を構成する。 【0012】 また、より好ましくは、前記電気回路部を基板にのった回路により構成しており、前記S字形部分の他側の端側舌片に、L字形の基板固定部を連続させる。 【発明の効果】 【0013】 本発明に係る電気回路部収容筐体によれば、アース金具は、片側係合部および他側係合部を有し、前記片側係合部が2個の筐体要素の一方に擦過し一方の絶縁層を剥離させる片側接触面を持っており、前記他側係合部が前記2個の筐体要素の他方に擦過し他方の絶縁層を剥離させる他側接触面を持っているため、1個のアース金具により2個の筐体要素の表面に設けられた絶縁層を擦過し剥離させることができる。このため、1個のアース金具に2個の筐体要素を導通させることができる。 【0014】 また、本発明に係る電気回路部収容筐体において、前記片側係合部の片側接触面が前記2個の筐体要素の一方と結合し、前記他側係合部の他側接触面が前記2個の筐体要素の他方と結合する構成によれば、1個のアース金具に2個の筐体要素を導通させながら、1個のアース金具により2個の筐体要素を結合することができる。 【0015】 また、本発明に係る電気回路部収容筐体において、前記アース金具は前記電気回路部と接触させ導通させる構成によれば、アース金具を電気回路部のアース側に導通させた場合に、アース金具に直接アース線を接続することなく、2個の筐体要素をアースすることができる。 【0016】 また、本発明に係る電気回路部収容筐体において、前記アース金具はS字形部分を備え、前記S字形部分は、2個の端側舌片と中間の中間舌片と中間舌片および端側舌片の端部同士を連結する2個の連結部とを備えることにより、全体を断面S字形に形成するとともに、前記2個の端側舌片の、片側の端側舌片と中間舌片および片側の連結部との側面により形成される片側のU字形部分により片側係合部を構成し、前記2個の端側舌片の、他側の端側舌片と中間舌片および他側の連結部との側面により形成される他側のU字形部分により他側係合部を構成する構成によれば、アース金具を挟んで両側に対向する2個の筐体要素に、アース金具を接触させ、導通させることができる。 【0017】 また、本発明に係る電気回路部収容筐体において、前記アース金具はS字形部分を備え、前記S字形部分は、2個の端側舌片と中間の中間舌片と中間舌片および端側舌片の端部同士を連結する2個の連結部とを備えることにより、全体を断面S字形に形成するとともに、前記2個の端側舌片の、片側の端側舌片と中間舌片および片側の連結部との側面により形成される片側のU字形部分により片側係合部を構成し、前記2個の端側舌片の、他側の端側舌片と中間舌片および他側の連結部との側面により形成される他側のU字形部分により他側係合部を構成し、前記S字形部分の他側の端側舌片にL字形の基板固定部を連続させる構成によれば、前記アース金具を基板に固定でき、しかも、基板固定部を弾性変形させることにより、片側係合部により2個の筐体要素の一方を、他側係合部により2個の筐体要素の他方を、それぞれ保持しやすくできる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0018】 [第1の発明の実施の形態] 以下において、図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。図1から図4は、第1の実施の形態を示している。本実施の形態に係る電気回路部収容筐体は、自動車用の電子機器に使用するもので、電気回路部であるプリント基板10と、プリント基板10を内部に納める筐体22と、アース金具24とを備える。プリント基板10は、基板にのった回路により構成しており、図示しない電気素子を基板上に設置している。筐体22は、図1に示すように、一端が開口した略直方体状のケース26と、ケース26の端部開口を塞ぐ蓋部28とを備える。ケース26と蓋部28とは、いずれも導電性を有する樹脂である導電樹脂により造っている。また、ケース26と蓋部28とを成形する場合に、ケース26と蓋部28との表面に、スキン層と呼ばれる絶縁層が形成されている。本実施の形態においては、ケース26および蓋部28が筐体要素となる。なお、本実施の形態では、ケース26および蓋部28を導電樹脂製としているが、本発明はこのような構造に限定するものではなく、例えば、導電樹脂の代わりに、表面に絶縁層である塗装被膜が設けられた導電性を有する金属等により、ケース26および蓋部28を造ることもできる。 【0019】 ケース26は、周壁部30の図示しない端部を、一体成形した図示しない底板部により塞いでいる。周壁部30の、図1の上下方向両端に位置する横壁部32(図1の下方に位置する横壁部の図示は省略する)の外側面(図1の上側面)の開口端(図1の表側端)寄り部分に、断面円弧形に突出させた山形突部34を設けている。また、図示は省略するが、周壁部30の、図2の下側に位置する横壁部32の外側面の開口端寄り部分にも、図1に示したものと同様の山形突部を設けている。 【0020】 また、蓋部28は、図2に示すように、板状の本体部36の長さ方向(図2の上下方向)中央部に貫通孔38を形成している。また、本体部36の裏側面(図2の表側面)の長さ方向両端部に、2個の弾性舌片40を設けている。弾性舌片40に、ケース26の山形突部34を引っ掛けるための孔部42を形成している。2個の山形突部34の頂部同士の間隔は、2個の弾性舌片40の互いに対向する側面同士の間隔よりも少し大きくしている。 【0021】 また、本体部36の裏側面の幅方向(図2の左右方向)両端部において、貫通孔38の幅方向片側(図1の表側、図2の右側)に長さ方向に長い2個の片側板部44a、44bを突出させるとともに、裏側面の貫通孔38に関して片側板部44a、44bと反対側に、2個の他側板部46a、46bを突出させている。このような蓋部28をケース26に結合する場合、2個の片側板部44a、44bの間、および、2個の他側板部46a、46bの間に、ケース26の周壁部30を構成する板状の2個の縦壁部48の端部を挿入配置する。また、図2に示すように、2個の片側板部44a、44bおよび他側板部46a、46bで、貫通孔38側の2個の板部44b、46bの長さ方向両端と、2個の弾性舌片40の内側面との間に、ケース26の周壁部30を構成する2個の横壁部32の端部を挿入配置する。 【0022】 さらに、ケース26の周壁部30の内側に、プリント基板10を支持している。このために、周壁部30を構成する、2個の横壁部32の内側面の幅方向中間部に、2個ずつの基板支持用突部50を突出させている。そして、互いに隣り合う2個ずつの基板支持用突部50の間に、プリント基板10の両端部を挿入している。 【0023】 特に、本実施の形態の場合には、プリント基板10にアース金具24を固定している。このアース金具24は、図3に詳しく示すように、プリント基板10側の断面L字形の基板固定部52と、プリント基板10と反対側のS字形部分54とを一体成形している。S字形部分54は、2個の端側舌片56と、2個の端側舌片56の間に設けた中間舌片58とを略平行に設け、中間舌片58の両端と2個の端側舌片56の端部とを、2個の連結部60により結合することにより、断面略S字形に形成している。 【0024】 また、端側舌片56と中間舌片58との相手舌片に対向する側面に、それぞれ鋸歯状歯部62を形成している。鋸歯状歯部62は、複数の先端が尖った直線状の山部を平行に配置している。そして、2個の端側舌片56の、プリント基板10とは反対側(図3の上側)の端側舌片56と、中間舌片58と、端側舌片56および中間舌片58を連結する連結部60との側面により形成されるU字形部分により、片側係合部であるケース結合部分64を構成している。また、2個の端側舌片56の、プリント基板10側(図3の下側)の端側舌片56と、中間舌片58と、端側舌片56および中間舌片58を連結する連結部60との側面により形成されるU字形部分により、他側係合部である蓋部結合部分66を構成している。 【0025】 ケース結合部分64に形成された鋸歯状歯部62は、ケース26を構成する2個の縦壁部48の一方(図1の左方)の縦壁部48の開口端部の表面に擦過し、一方の縦壁部48表面に設けられた絶縁層を剥離させる機能を有する。また、蓋部結合部分66に形成された鋸歯状歯部62は、図1に示す蓋部28に形成した片側板部44a、44bの貫通孔38側の片側板部44bの先端部の表面に擦過し、片側板部44bの表面に設けられた絶縁層を剥離させる機能を有する。 【0026】 また、基板固定部52は、図3に詳しく示すように、結合板部68の端部から直角方向に立板部69を連続させることにより、断面L字形に形成している。そして、基板固定部52の立板部69の端にS字形部分54の端側舌片56の端を連続させることにより、全体を断面略波形に一体形成したアース金具24としている。 【0027】 このようなアース金具24は、結合板部68をプリント基板10の端部にはんだ付けにより固定している。なお、アース金具24とプリント基板10との結合強度を高くするために、プリント基板10に孔を形成し、この孔を通じて挿入したアース金具24の断面U字形の端部によりプリント基板10を掴むようにすることもできる。 【0028】 また、S字形部分54のケース結合部分64により、ケース26を構成する一方(図1の左方)の縦壁部48の開口端部を狭持し、結合することにより、プリント基板10とケース26とにアース金具24を固定している。この場合、ケース結合部分64の内側面に形成した鋸歯状歯部62を、一方の縦壁部48の端部表面に擦過させ、0.4μm程度の厚さの絶縁層を剥離させる。 【0029】 この結果、ケース26の表面に設けられた絶縁層の一部がアース金具24により剥がされ、アース金具24とケース26とが導通、すなわち電気的に接続される。また、プリント基板10の、アース線70を接続し導通させた電気回路部の導体部72(図1、図3)に、アース金具24を接触させ導通させている。なお、アース線70を、アース金具24に直接接続することもできる。 【0030】 そして、図1に示すように、蓋部28に形成した貫通孔38を通じてアース線70を外部に導出させた状態で、図4に示すように、蓋部28をケース26に結合している。この場合、蓋部28の幅方向両側に形成した片側板部44a、44bと他側板部46a、46bとの外側の2個の板部44a、46aにより、ケース26の周壁部30の縦壁部48部分を両側から挟み込む。また、アース金具24の蓋部結合部分66により、蓋部28を構成する貫通孔38(図1,2参照)側の片側板部44bの端部を狭持し、結合することにより、蓋部28にアース金具24を介してケース26を固定している。この場合、蓋部結合部分66の内側面に形成した鋸歯状歯部62(図3)を、蓋部28の貫通孔38側の片側板部44bの端部表面に擦過させ、0.4μm程度の厚さの絶縁層を剥離させる。この結果、蓋部28の表面に設けられた絶縁層の一部がアース金具24により剥がされ、アース金具24と蓋部28とが導通、すなわち電気的に接続される。 【0031】 さらに、蓋部28に形成した2個の弾性舌片40を弾性変形させつつ、弾性舌片40をケース26の2個の山形突部34に押し付けて、弾性舌片40の孔部42内に山形突部34を挿入し、引っ掛かりさせることにより、ケース26に対し蓋部28が意図しないで外れることを阻止している。このようにして筐体22の完成品とする。また、ケース26外に導出したアース線70の端部を、図示しない自動車の車体や、バッテリのマイナス端子等に接続している。 【0032】 このような本実施の形態の電気回路部収容筐体によれば、1個のアース金具24により2個の筐体要素である、ケース26と蓋部28との表面に設けられた絶縁層を擦過し剥離させることができる。このため、アース金具24を挟んで両側に対向する2個のケース26と蓋部28とに、アース金具24を接触させ、導通させることができる。しかも、1個のアース金具24によりケース26と蓋部28とを結合するため、ケース26と蓋部28とを結合するためのねじ等の別の結合用部品をなくすことができる。このため、部品点数を削減できる。さらに、上記の図8から図9に示した特許文献1に記載された構造の場合と異なり、ねじ孔の周辺部に尖頭突起を形成することで、尖頭突起により相手部材の表面の絶縁層を破る必要もなくなり、尖頭突起を形成する手間をなくせる。 【0033】 また、本実施の形態の場合、アース金具24を構成するS字形部分54は、2個の端側舌片56と2個の端側舌片56の間に設けた中間舌片58とを備え、中間舌片58の両端と2個の端側舌片56の端部とを2個の連結部60により結合することにより断面S字形に形成しており、端側舌片56と中間舌片58との相手舌片に対向する側面に、それぞれ先端が尖った複数の山部からなる鋸歯状歯部62を形成している。また、2個の端側舌片56と中間舌片58と2個の連結部60とにより構成するケース結合部分64と蓋部結合部分66とにより、ケース26と蓋部28とを結合している。このため、ケース結合部分64と蓋部結合部分66との端部に、ケース26の縦壁部48および片側板部44bを圧入することにより、縦壁部48および片側板部44bを保持しやすくできる。 【0034】 また、S字形部分54に基板固定部52を連続させることにより、アース金具24をプリント基板10に結合でき、しかも、基板固定部52の立板部69を弾性変形させることにより、ケース結合部分64によりケース26を、蓋部結合部分66により蓋部28を、それぞれ保持しやすくできる。なお、筐体22は、図1に示したように、プリント基板10を上下に立てた状態で使用するものに限定するものではなく、例えばプリント基板10を水平方向に配置した状態で使用することもできる。 【0035】 [第2の発明の実施の形態] 図5は、本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の場合には、上記の第1の実施の形態の場合と異なり、電気素子を基板上に設置したプリント基板10(図1等参照)を設けず、複数の電気素子を単に電線により導通させることにより、電気回路部74を構成している。電気回路部74の電気素子は、筐体22を構成するケース26の内側に固定している。これに対して、アース金具24は、ケース26と蓋部28との間に設けて、ケース26と蓋部28とに導通させつつ、ケース26と蓋部28とを結合している。 【0036】 また、ケース26にコネクタ78を固定し、コネクタ78に電気回路部74の負極側の電線76aと正極側の電線76bとを接続している。負極側の電線76aには、アース金具24に接続した電線76cを接続している。なお、アース金具24とコネクタ78とを、電線76cを介して接続するのではなく、アース金具24に接続した電線76dを電気回路部74に接続することにより、アース金具24とコネクタ78とを、電気回路部74を介して接続することもできる。 【0037】 また、コネクタ78に接続しケース26外に導出させた負極側の電線76eは、自動車の車体80に接続し、アースしている。なお、電線76eを自動車の車体80に接続しないで、自動車用バッテリ82のマイナス端子に接続することもできる。また、コネクタ78に接続しケース26外に導出させた正極側の電線76fは、バッテリ82のプラス端子84に接続している。本実施の形態の場合には、このようにして筐体22をアースすることができる。 その他の構成および作用については、上記の第1の実施の形態と同様であるので、重複する説明を省略する。 【0038】 [第3の発明の実施の形態] 図6は、本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態の場合も、上記の図5に示した第2の実施の形態の場合と同様に、プリント基板10(図1等参照)を設けず、複数の電気素子を単に電線により導通させることにより、電気回路部74を構成している。特に、上記の図5に示した第2の実施の形態では、筐体22を、アース金具24およびコネクタ78を介してアースしていたのに対して、本実施の形態の場合には、筐体22を、コネクタ78を介さずにアースしている。すなわち、アース金具24に接続し筐体22外に導出させた電線86aを、コネクタ78の負極側と自動車の車体80(またはバッテリ82のマイナス端子)とをつなぐ電線76eに接続している。本実施の形態の場合には、このようにして筐体22をアースすることができる。 【0039】 なお、アース金具24に接続し筐体22外に導出させた電線86bを、コネクタ78の負極側に接続した電線76eに接続しないで、直接自動車の車体80(またはバッテリ82のマイナス端子)に接続することもできる。 その他の構成および作用については、上記の図5に示した第2の実施の形態と同様であるため、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。 【0040】 [第4の発明の実施の形態] 図7は、本発明の第4の実施の形態を示している。本実施の形態の場合には、筐体22を、アース金具24を介さずに直接アースしている。すなわち、筐体22の一部に直接接続した電線88aを、コネクタ78の負極側に接続した電線76eに接続することにより、電線88aを自動車の車体80(またはバッテリ82のマイナス端子)に接続している。この場合、筐体22の外側面に設けられた絶縁層の一部を剥離し、剥離した部分に電線88aを接続している。本実施の形態の場合には、このようにして筐体22をアースすることができる。 【0041】 なお、筐体22に接続した電線88bを、コネクタ78の負極側に接続した電線76eに接続しないで、直接自動車の車体80(またはバッテリ82のマイナス端子)に接続することもできる。 その他の構成および作用については、上記の図5に示した第2の実施の形態と同様であるため、同等部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。 【0042】 なお、本発明の場合、アース金具24の形状を、上記の図1、図3に示したような形状に限定するものではない。アース金具24は、筐体22の表面に擦過し表面に設けられた絶縁層を剥離する機能を有するものであれば、アース金具24の形状は限定しない。例えば、上記の図3に示したアース金具24で、端側舌片56および中間舌片58の側面に鋸歯状歯部62を形成しないで、その代わりに先端が尖った直線状の山部を1個ずつ形成することもできる。 【0043】 また、上記の各実施の形態においては、ケース26に対し蓋部28が意図しないで外れることを防止するために、ケース26を構成する横壁部32(図1)の外側面に形成した山形突部34を、蓋部28を構成する弾性舌片40に形成した孔部42内に挿入した、いわゆるスナップフィット部としている。ただし、本発明の場合には、ビスのようなねじ等の結合部品により、2個の筐体要素を結合することもできる。例えば、上記の図1から図4に示した第1の実施の形態において、山形突部34および孔部42を形成することなく、ビスによりケース26と蓋部28とをねじ結合することもできる。この場合、部品点数は増えるが、1個のアース金具24によりケース26と蓋部28とを、表面を擦過し導通させつつ結合できる効果は得られる。また、この場合、ねじを、導電性を有する金属等の材料により構成する必要がない効果も得られる。 【0044】 なお、このようなねじ等の結合部品を設けたり、山形突部34を孔部42に挿入し引っかかりさせる等の結合手段は、ケース26と蓋部28との結合強度を向上させるためのものであるので、アース金具24によりケース26と蓋部28との結合強度を十分に確保できれば、アース金具24を使用した以外の結合手段を省略できる。また、筐体を3個以上の筐体要素により構成する場合には、2個以上のアース金具を設けて、それぞれのアース金具に設けた片側接触部と他側接触部を、2個の筐体要素の表面に擦過させ、表面に設けられた絶縁層を剥離することもできる。例えば、筐体を構成し表面に絶縁層が設けられた筐体要素が4部品、5部品と増えていけば、それに対応してアース金具を増やすこともできる。また、2個の筐体要素の電気的接続をより向上させるために、2個の筐体要素の間に複数のアース金具を設けることもできる。 【図面の簡単な説明】 【0045】 【図1】第1の発明の実施の形態の電気回路部収納筐体において、ケースに蓋部を結合する直前の状態を示す部分斜視図である。 【図2】同じく蓋部のみを取り出して裏側から見た図である。 【図3】同じくプリント基板とアース金具とのみを取り出して示す部分斜視図である。 【図4】図1においてケースに蓋部を結合した場合のA−A断面に相当する図である。 【図5】第2の発明の実施の形態の電気回路部収容筐体において、筐体および電気回路部をアースする状態を示す模式図である。 【図6】第3の発明の実施の形態の電気回路部収容筐体において、筐体および電気回路部をアースする状態を示す模式図である。 【図7】第4の発明の実施の形態の電気回路部収容筐体において、筐体および電気回路部をアースする状態を示す模式図である。 【図8】電気回路部収容筐体の従来例を構成する天板と基板と端子板取り付け具とを分解して示す部分斜視図である。 【図9】図8において、天板と基板と端子板取り付け具とを結合した状態を示す部分断面図である。 【符号の説明】 【0046】 10 プリント基板、12 筐体、14 アース金具、16 天板、18 端子板取り付け具、20 弾性舌片、22 筐体、24 アース金具、26 ケース、28 蓋部、30 周壁部、32 横壁部、34 山形突部、36 本体部、38 貫通孔、40 弾性舌片、42 孔部、44a、44b 片側板部、46a、46b 他側板部、48 縦壁部、50 基板支持用突部、52 基板固定部、54 S字形部分、56 端側舌片、58 中間舌片、60 連結部、62 鋸歯状歯部、64 ケース結合部分、66 蓋部結合部分、68 結合板部、69 立板部、70 アース線、72 導体部、74 電気回路部、76a、76b、76c、76d、76e、76f 電線、78 コネクタ、80 車体、82 自動車用バッテリ、84 プラス端子、86a、86b 電線、88a、88b 電線。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000185617 【氏名又は名称】小島プレス工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月4日(2006.7.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二
【識別番号】100096976 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 純
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| 【公開番号】 |
特開2008−16568(P2008−16568A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−184949(P2006−184949) |
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