| 【発明の名称】 |
配線基板および電子機器 |
| 【発明者】 |
【氏名】阪口 光正
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| 【要約】 |
【課題】2つの基板の接合端子同士を熱硬化性接着剤で接続する場合に、加熱温度の低下を防止することによって全ての接合端子間の接続を確実に行う。
【構成】本発明のプリント配線基板13は、フレキシブルプリント配線基板の接合端子部と熱硬化性接着剤を介して接続される複数の接合端子部31を有している。複数の接合端子部31は、並んで配置されている。この複数の接合端子部31のうち、ベタ銅箔部38と接続されている接合端子部群31aは、隣接する複数個の接合端子部を、その接着剤塗布領域とベタ銅箔部38との間で1つに結合させることによって、ベタ銅箔部38と一本の配線39で接続されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 他の配線基板の接合端子部と熱硬化性接着剤を介して接続される複数の接合端子部を有し、上記複数の接合端子部が並んで配置されている配線基板であって、 上記複数の接合端子部のうち、銅箔部と接続されている接合端子部に関して、隣接する複数個の接合端子部が、その接着剤塗布領域と銅箔部との間で1つに結合されており、上記銅箔部と一箇所で接続されていることを特徴とする配線基板。 【請求項2】 上記の1つに結合された複数個の接合端子部は、共通の用途に使用するものであることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。 【請求項3】 2〜3個の互いに隣接する接合端子部を1つに結合させることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。 【請求項4】 上記他の配線基板がフレキシブルプリント基板であって、上記配線基板がプリント配線基板であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の配線基板を備える電子機器。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、配線および端子などがパターニングされた配線基板、および、この配線基板を備えた電子機器に関するものである。 【背景技術】 【0002】 ICチップ、チップコンデンサなどの各素子が実装された配線基板においては、接合端子同士、あるいは、接合端子と基板上の各素子(すなわち、IC、コンデンサなどの各種電子部品)とを接続することが必要となる。 【0003】 例えば、携帯型液晶表示装置では、液晶表示パネルとプリント配線基板(PWB)との間にフレキシブルプリント配線基板(FPC)を配置した構成を有している。他の多くの電子機器においても、このようにプリント配線基板とフレキシブルプリント配線基板とを組み合わせた構成を有している。このFPCとPWBとを有する電子機器においては、PWBの接合端子とFPCの接合端子とが、例えば異方導電性接着剤を介して結合されている。 【0004】 また、基板上に各素子を実装する場合には、例えば、TABテープなどの接着剤を用いて基板上の接合端子と各素子とを接続する方法が利用されている。 【0005】 このように、接着剤を用いて接合端子同士、あるいは、接合端子と各素子とを接続する場合には、加熱により硬化する熱硬化性接着剤を使用し、該接着剤の種類に応じて推奨される温度、圧力、時間をかけることによって、端子の接続が行われる。 【0006】 しかしながら、例えば、TABテープを用いて基板にICチップを加熱圧着搭載する場合に、各接合部の熱抵抗、熱放散性が異なるため、熱放散性のよい接合部には十分な熱が蓄積せず、温度が上昇しないために十分な接合強度が得られないという問題点があった。 【0007】 そこで、例えば特許文献1には、全ての接合端子の材質、形状、大きさ、並びに厚さを等しく設計したプリント基板が開示されている。つまり、特許文献1に記載の技術では、プリント基板の全接合端子の熱抵抗、熱放散性を等しくするように、全接合端子の形状、面積、材質、構造及び接合端子とつながる配線パターン幅を同一とする構成としている。これによって、全リード端子を一括接合で加熱圧着する時、接合部の強度は均一となり、接合部の信頼性を向上させることができる。 【特許文献1】特開昭64−77194号公報(昭和64年(1989年)3月23日公開) 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 ところで、配線基板の接合端子には、IC、チップコンデンサ、抵抗、ダイオード、コネクタなどの通常配線基板上に設けられる種々の電子部品と接続される端子と、このような電子部品とは接続されずパターン化された銅箔(他の配線と比較して幅の大きい配線(幅1mm以上の配線)であり、これを銅箔部と呼ぶ)と接続される端子が存在する。銅箔部(ベタ銅箔部)とは、基板上の多くの面積を占めるグランド部分(電気的には0Vを意味する)である。通常、配線基板は、基板上にCu層を形成し、当該Cu層をパターニングして配線を形成することによって製造されるが、電子部品接続用配線として使用されなかったCu層は、薄膜状のベタ銅箔部として配線基板上に存在する。 【0009】 このような配線基板の接合端子を他の基板の接合端子と接続する場合にも、上記特許文献1に示す手法を利用して、各種電子部品と接続されている接合端子において熱放散性を等しくすることを目的として、接合端子の大きさ、及び、端子同士の間隔(ピッチ)を全て等しくする。また、各接合端子の大きさ及びピッチを等しくすることによって、基板の上部から付加される圧力が各接合端子に均等にかかることになるため、接着剤層の厚さを均一にすることができる。 【0010】 しかしながら、このように全ての接合端子について大きさ及びピッチ(接合同士の間隔)が等しくなるように配線パターンを設計した場合、ベタ銅箔部と接続される接合端子が複数個隣接して配置される部分が存在することになる。このような場合、ベタ銅箔部は、その材質の性質上、及び、基板表面上での占有面積が大きいなどの理由によって、FPCとPWBとの接続作業時の加熱の際に熱放散性が高くなり、ベタ銅箔部と接続されている接合端子は、それ以外の接合端子と比較して温度の低下が大きくなるという問題点が発生する。具体的には、他の接合端子(ベタ銅箔部と接続されていない接合端子)よりも、10〜20℃程度温度が低くなる。 【0011】 一般に熱硬化性接着剤においては、推奨される加熱温度よりも10℃以上温度が低下すると、接着剤としての機能を十分に果たせなくなり(つまり、反応率が低下し)、接合端子間での接続の信頼性が低下してしまう。 【0012】 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、2つの基板の接合端子同士を熱硬化性接着剤で接続する場合に、加熱温度の低下を防止することによって全ての接合端子間の接続を確実に行うことを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明にかかる配線基板は、上記の課題を解決するために、他の配線基板の接合端子部と熱硬化性接着剤を介して接続される複数の接合端子部を有し、上記複数の接合端子部が並んで配置されている配線基板であって、上記複数の接合端子部のうち、銅箔部と接続されている接合端子部に関して、隣接する複数個の接合端子部が、その接着剤塗布領域と銅箔部との間で1つに結合されており、上記銅箔部と一箇所で接続されていることを特徴とする。 【0014】 上記の構成によれば、複数の接合端子部を、銅箔部の近傍の接着剤塗布領域と銅箔部との間で1つに結合させることによって、熱放散性の高い銅箔部と直接接続する接合端子部の数を少なくすることができるとともに、結合部分に熱をこもらせることができる。これによって、熱硬化性接着剤を加熱させて配線基板の接合端子部を他の基板の接合端子部と接着させる際に、銅箔部と接続されている接合端子部での温度の低下を少なくし、銅箔部と接続されていない接合端子部(すなわち、基板上のチップ、コンデンサ、抵抗などと接続されている接合端子部)における温度と、銅箔部と接続されている接合端子部での温度との差を小さくすることができる。したがって、全ての接合端子部で適切な接着剤の硬化が行われ、接着不良などの発生を防止することができ、端子接続の信頼性を向上させることができる。 【0015】 例えば、約200℃に加熱する場合においては、従来の構造では10〜20℃温度が低下していたものを、本発明の構造にすることによって、温度の低下を10℃以内にすることが可能となる。 【0016】 なお、上記銅箔部とは、一般的な配線基板において、パターン化された銅箔(幅1mm以上の他の配線と比較して幅の大きい配線)に相当する。 【0017】 また、本発明の配線基板は、上記の構成に加えて、上記の1つに結合された複数個の接合端子部は、共通の用途に使用するものであることが好ましい。 【0018】 上記の構成によれば、複数の接合端子部を1つに束ねた場合にも配線基板の機能を損なうことを防止することができる。 【0019】 また、本発明の配線基板は、上記の構成に加えて、2〜3個の互いに隣接する接合端子部を1つに結合させることが好ましい。 【0020】 複数の接合端子部を1つに結合させて銅箔部と接続させると、万が一銅箔部と接続している一箇所の配線が切れるなどした場合に、1つに結合された全ての接合端子部の機能が損なわれてしまう。そこで、あまり多くの接合端子部を一つに結合させて銅箔部と接続させると、当該接合端子部の信頼性が大きく低下してしまう。そこで、接合端子部の信頼性を維持するためには、2〜3個の接合端子部を1つに結合させることが好ましい。ここで、接合端子部の信頼性が低下するとは、接合端子部が途中で切断されるなどして接合端子部の機能が損なわれることを意味する。 【0021】 上記の構成によれば、接合端子部の信頼性を低下させることなく、他の配線基板との接続時の加熱温度の低下を適切に防止することができる。 【0022】 また、本発明の配線基板は、上記他の配線基板がフレキシブルプリント基板であって、上記配線基板がプリント配線基板であることが好ましい。 【0023】 上記の構成によれば、多くの電子機器(特に、小型及び携帯型の電子機器)において用いられるプリント配線基板とフレキシブルプリント配線基板との間で、接合端子部の接続を確実に行うことができる。 【0024】 また、本発明にかかる電子機器は、上記のいずれかの配線基板を備えるものである。 【0025】 本発明の電子機器は、本発明の配線基板を備えているため、機器内の他の基板と接続するときに、全ての接合端子部で接着温度の低下を抑え、接着不良などの発生を防止することができ、端子接続の信頼性を向上させることができる。そのため、良好な端子接続が達成された信頼性の高い電子機器を提供することができる。 【0026】 また、本発明の配線基板は、互いに並列配置された複数の接合端子部と、上記複数の接合端子部における一部の接合端子部に接続されている接地用端子(例えば、銅箔部38)とを備え、上記接合端子部のうち、上記接地用端子と接続されている接合端子部は、互いに隣り合う複数の接合端子部が各々の接合端子部における一方の端部で互いに結合されてなる結合部を含み、該結合部は、結合された接合端子部の数よりも少ない数の接続用配線(例えば、配線39)によって上記接地用端子(例えば、銅箔部38)と接続されていることを特徴とするものでもよい。 【0027】 ここで、上記接地用端子部とは、接地を目的として配線基板上に設けられた部材であり、例えば、導電性の薄膜状の部材、特に、銅、アルミニウムなどの金属からなる薄膜状の部材が挙げられる。また、結合された接合端子部の数よりも少ない数の接続用配線とは、例えば、3個の接合端子部が1つに結合されている場合に、接続用配線の数が3個よりも少ない1〜2個であることをいう。 【0028】 また、本発明の配線基板は、互いに並列配置され、他の配線基板に設けられた接合端子部(例えば、接合端子部41)に熱硬化性接着剤を介して接続される複数の接合端子部(例えば、接合端子部31)と、上記複数の接合端子部(接合端子部31)のうちの一部の接合端子部(例えば、接合端子部群31a)における上記熱硬化性接着剤が塗布される側の端部とは異なる端部に接続されている接地用端子部(例えば、銅箔部38)とを備え、上記接地用端子部(銅箔部38)に接続されている接合端子部(接合端子部31)は、互いに隣り合う複数個の接続端子部が、上記熱硬化性接着剤が塗布される領域と上記接地用端子部(銅箔部38)との間で1つに結合されており、上記接地用端子部(銅箔部38)に一箇所で接続されているものであってもよい。 【0029】 また、本発明の配線基板は、互いに並列配置され、他の配線基板に設けられた接合端子部(例えば、接合端子部41)に熱硬化性接着剤を介して接続される複数の接合端子部(例えば、接合端子部31)と、上記複数の接合端子部(接合端子部31)のうちの一部の接合端子部に接続された電子部品(例えば、ICチップ35、チップコンデンサ36、抵抗37)と、上記複数の接合端子部(接合端子31)のうちの残りの接合端子部における上記熱硬化性接着剤が塗布される側の端部とは異なる端部に接続された接地用端子部(銅箔部38)とを備え、かつ、該接地用端子部は、上記電子部品よりも放熱性の高い材料からなり、上記接地用端子部(銅箔部38)に接続されている接続端子部(例えば、接合端子部群31a)は、互いに隣り合う複数個の接続端子部が、上記熱硬化性接着剤が塗布される領域と上記接地用端子部(銅箔部38)との間で1つに結合されており、上記接地用端子部(銅箔部38)に一箇所で接続されているものであってもよい。 【発明の効果】 【0030】 本発明の配線基板は、上記のように、他の配線基板の接合端子部と熱硬化性接着剤を介して接続される複数の接合端子部を有し、上記複数の接合端子部が並んで配置されている配線基板であって、上記複数の接合端子部のうち、銅箔部と接続されている接合端子部に関して、隣接する複数個の接合端子部が、その接着剤塗布領域と銅箔部との間で1つに結合されており、上記銅箔部と一箇所で接続されていることを特徴とする。 【0031】 従って、本発明の配線基板は、全ての接合端子部での接着温度が均一となり、接着不良などの発生を防止することができ、端子接続の信頼性を向上させることができるという効果を奏する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0032】 本発明の一実施形態について図1〜図4に基づいて説明すると以下の通りである。なお、本発明はこれに限定されるものではない。 【0033】 本実施の形態では、本発明にかかる配線基板を備える電子機器の一例として、携帯電話などとして利用される携帯型の液晶表示装置を挙げて説明する。図2には、本実施の形態の液晶表示装置1の構成を示す。 【0034】 液晶表示装置1は、液晶表示パネル11、フレキシブルプリント配線基板(FPC)12(他の配線基板)、およびプリント配線基板(PWB)13(配線基板)を備えている。液晶表示パネル11は、PWB13から送信される信号に基づいて画像の表示を行うものである。FPC12は、液晶表示パネル11とPWB13との間での配線の橋渡しの役割を果たすものであり、柔軟な素材で形成され、液晶表示パネル11及びPWB13間で送受信される信号を送るための多数の配線を有している。PWB13は、液晶表示パネル11を駆動するための回路(ICチップ)、チップコンデンサ、抵抗など各種電子部品を備え、画像表示を行うための信号を液晶表示パネル11へ送信する。 【0035】 液晶表示装置1の内部には、信号の送受信を行うための配線が多数備えられているが、FPC12及びPWB13には、各基板の配線同士を互いに接続するために、図1には示さない接合端子部がそれぞれ設けられている。FPC12側の接合端子部は、その後さらに複数の配線に分岐するなどして、パネル側の配線と接続される。このような構成によって、液晶表示装置1は、液晶表示パネル11とPWB13との間で信号の送受信を行うことができる。PWB13及びFPC12それぞれの接合端子部同士の接続について、図3を用いて以下に説明する。 【0036】 図3には、図2に示す液晶表示装置1のA−A’線における断面の構成を示す。なお、図2に示す液晶表示装置1において斜線を付した領域は、PWB13とFPC12とが重なっている部分を示す。 【0037】 液晶表示装置1では、図3に示すように、PWB13の一部にFPC12の一部が重ねられた構成を有している。具体的には、PWB13の接合端子部31と、FPC12の接合端子部41とが、異方導電性フィルム(ACF)などの熱硬化性接着剤51を介して接続されている。つまり、接合端子部31と接合端子部41とは導通しており、これによってFPC12を介した液晶表示パネル11とPWB13との信号の送受信が実現する。なお、接合端子部31および接合端子部41は、それぞれCu層32・42にニッケル及び金からなるめっき層33・43が積層された構造を有している。また、PWB13上の端子を形成していないCu層(図示せず)は、表面の酸化を抑えるためにレジスト膜で被覆されている。 【0038】 次に、FPC12とPWB13とをその接合端子部を介して接続する方法について簡単に説明する。PWB13およびFPC12について、それぞれ基材上にCu層およびめっき層からなる各配線パターンを形成した後に、接合端子部31及び接合端子部41の少なくとも何れか一方に、熱硬化性接着剤を塗布し、PWB13の接合端子部31上に、FPC12の接合端子部41を重ね合わせる。その後、基板面に対して例えば図3の矢印で示す方向から加熱及び加圧することによって、熱硬化性接着剤51を硬化させ、接合端子部31と接合端子部41とを接続する。接合端子部31と接合端子部41とは、端子の数、大きさ、形状などが、各基板の端子同士で一対一に対応するように(つまり、PWB13とFPC12とを対向させた場合に一致するように)、構成されている。 【0039】 そして、本発明においては、PWB13側の接合端子部31のうち、ベタ銅箔部38と接続されている複数の接合端子部の隣接する一群(以下、第1の接合端子部群31aとする)が、隣接する複数(少なくとも2個)の端子同士で一つにまとめられた後にベタ銅箔部38に接続されている。この構成について、図1を用いてより詳しく説明する。図1は、PWB13の一部分であって、接合端子部31が設けられている部分周辺の構成を示す平面図である。 【0040】 なお、本実施の形態にかかる液晶表示装置1においては、PWB13の接合端子部31が形成されている部分周辺の構成のみが従来の液晶表示装置とは異なり、それ以外の部分の構成については、従来の液晶表示装置の構成と同一である。したがって、ここでは従来の液晶表示装置と異なる構成について詳細に説明し、従来の液晶表示装置と同一の構成についてはその説明を省略する。 【0041】 図1に示すように、PWB13(配線基板)には、図示しない基材上に接合端子部31、各種電子部品(ICチップ35、チップコンデンサ36、抵抗37・37など)、ベタ銅箔部38(銅箔部)などが設けられている。これら各部材は、配線39を介して互いに接続されている。なお、PWB13上に設けられる電子部品としてここで挙げたものは一例であり、本発明では上記のものに限定されることはない。上記電子部品には、液晶表示装置のPWB上に通常実装される各種電子部品が含まれる。ベタ銅箔部38とは、基板上に形成された薄膜状のCu層が配線あるいは端子として使用されなかった部分に相当する。 【0042】 接合端子部31は、FPC12(他の配線基板)の接合端子部41と異方導電性フィルムなどの熱硬化性接着剤51を介して接続される。複数個の接合端子部31は、FPC12の接合端子部41と加熱圧着する際に、接着剤が均一に硬化することを目的として、熱放散性が等しくなり、かつ、均一に加圧されるように、図1に示すように、同じ大きさに形成されているとともに、等間隔に並んで配置されている。接合端子部31の幅d1は、例えば0.10〜0.60mm程度になるように設定され、隣接する2つの接合端子部31の間隔(ピッチ)d2は、例えば0.10〜0.40mm程度になるように設定される。 【0043】 複数の接合端子部31のうち、一部の接合端子部(これらを第1の接合端子部群31aとする)は、ベタ銅箔部38(銅箔部)と接続されている。それ以外の接合端子部(これらを第2の接合端子部群31bとする)は、ICチップ35、チップコンデンサ36、抵抗37・37などの各種電子部品と接続されている。 【0044】 そして、第1の接合端子部群31aは、隣接する複数個(具体的には2または3個)の接合端子部31を、接着剤が塗布されてFPC12などの他の配線基板の接合端子部と接合される接着剤塗布領域(図1に示す接合端子部31の斜線を付した領域)とベタ銅箔部38との間で、1つに結合させる(つまり、複数本の接合端子部31を1本に束ねる)ことによって、複数個(具体的には2または3個)の接合端子部31とベタ銅箔部38とが、一本の配線39で接続されている。なお、複数(具体的には2または3個)の接合端子部31を1つに結合させた部分を結合部31cと呼ぶ。 【0045】 図4には、比較のために従来のプリント配線基板(PWB)13aの接合端子部31付近の構成を示す。図4に示すPWB13aにおいて、本実施の形態にかかるPWB13と同じ構造及び機能を有する部材については同じ部材番号を付す。図4に示すように、従来のPWB13aでは、ベタ銅箔部38と接続されている第1の接合端子部群31aの各接合端子部31が、それぞれ配線39を介してベタ銅箔部38と接続されている。つまり、従来のPWB13aには結合部31cが存在しない。 【0046】 ベタ銅箔部38は、PWB13上に存在する他の部分と比較して熱放散性が高い。そのため、第1の接合端子部群31aの接合端子部31が、図4に示すように、1個ずつベタ銅箔部38と接続していると、熱硬化性接着剤を用いてFPC12の接合端子部41と加熱圧着によって接着を行った場合、熱が配線39を伝ってベタ銅箔部38の方へ逃げてしまうため、各種電子部品と接続している第2の接合端子部群31bと比較して温度が大きく低下してしまう。 【0047】 一方、図1に示す本実施の形態の構成では、複数の接合部を、接着剤塗布領域とベタ銅箔部38との間で1つに結合させて結合部31cを形成している。これによって、熱放散性の高いベタ銅箔部38と直接接続する接合端子部の数を少なくすることができるためにベタ銅箔部38の方へ熱を逃げにくくすることができるとともに、結合部31cに熱をこもらせることができる。これによって、熱硬化性接着剤を加熱させてPWB13の接合端子部31をFPC12の接合端子部41と接着させる際に、ベタ銅箔部38と接続されている接合端子部31(すなわち、第1の接合端子部群31a)での温度の低下を少なくし、ベタ銅箔部38と接続されていない接合端子部(すなわち、第2の接合端子部群31b)での温度と、ベタ銅箔部38と接続されている接合端子部31(第1の接合端子部群31a)での温度との差を小さくすることができる。したがって、全ての接合端子部31で、接着不良などの発生を防止することができ、接合端子部31と接合端子部41との接続の信頼性を向上させることができる。 【0048】 なお、第1の接合端子部群31aは、全てベタ銅箔部38に接続されているため、隣接する少なくとも2本の接合端子部31であれば、任意のものを適宜選択して、1つに結合させることができる。言い換えれば、複数個の接合端子部31は、互いに共通の用途に使用するものであれば、液晶表示装置1におけるPWB13の機能を損なうことなく、1つに結合することができる。なお、結合される接合端子部に共通する用途としては、例えば、接地、電源供給などが挙げられる。つまり、結合される接合端子部は、接地用端子、電源供給用端子として使用される。 【0049】 また、本発明は、第1の接合端子部群31aのうち、2本以上の隣接する接合端子部31を1つに結合させてベタ銅箔部38と一箇所で接続するものであれば、特に限定はされない。しかし、あまり多くの接合端子部を1つに結合させて銅箔部と接続させると接合端子部の信頼性が低下する場合があるため、2〜3個の接合端子部を1つに結合させることが好ましい。これによれば、接合端子部31の信頼性を低下させることなく、FPC12との接着時の加熱温度の低下を適切に防止することができる。具体的には、加熱温度の低下を接着条件として問題のない範囲内(例えば、接着条件が200℃の異方導電性フィルムであれば、10℃以内)に抑えることができる。 【0050】 続いて、PWB13の接合端子部31と、FPC12の接合端子部41とを、例えば、熱硬化性接着剤として、接着条件が下記の異方導電性フィルム(ACF)を使用する場合について説明する。 【0051】 加熱温度:200℃、負荷圧力:3MPa、時間:10秒 各接合端子部31・41同士を重ねるようにPWB13上にFPC12を載せて、約200℃に加熱した加圧器具をその上から約3MPaの圧力で約10秒間押し付けることによって、ACFを硬化させる。これによって、PWB13の接合端子部31とFPC12の接合端子部41とが接着されて導通する。ACFを加熱して接合端子部31・41同士を接着させる場合、上記のように、用いる接着剤の種類に応じて推奨される温度、圧力、時間などが接着時の条件として要求される。 【0052】 つまり、ACFなどの接着剤においては、加熱温度が接着条件の一つとなる。例えば、接着時の推奨加熱温度が200℃の場合、その温度よりも10℃以上低下すると硬化が不完全となり、接合端子部同士が確実に接続されないという問題が発生する。例えば、異方導電性フィルム(ACF)においては、メーカー推奨の温度条件よりも10℃以上加熱温度が低下すると、反応率が70%以下となり、接続後の端子の性能が保証されない。したがって、接着剤を硬化させる場合には、推奨加熱温度にできるだけ近い温度を、複数個の接合端子部31全体に均等にかけることが要求される。 【0053】 そこで、PWB13の接合端子部31周辺の構造を、本実施の形態で説明したような構成とすることによって、加熱温度200℃の場合の第1の接合端子部群31aにおける温度低下を10℃以内に抑えることができる。 【0054】 なお、本発明の配線基板と他の配線基板とを接着させる接着剤としては、加熱によって硬化する熱硬化性接着剤であれば特に限定されることなく使用可能である。熱硬化性接着剤としては、例えば、ACF(Anisotropic Conductive Film)、ACP(Anisotropic Conductive Paste)、NCF(Non Conductive Film)、NCP(Non Conductive Paste)などが挙げられる。なお、半熱硬化性接着剤も本発明の熱硬化性接着剤に含まれる。 【0055】 本実施の形態にかかるPWB13は、第1の接合端子部群31aとベタ銅箔部38との間の配線のパターン形状のみが従来の配線基板と異なるものであるため、従来公知の配線のパターニング方法を利用して製造することができる。つまり、従来公知の配線のパターニング方法を用いて、図1に示すような、第1の接合端子部群31aの配線パターンを形成すればよい。 【0056】 また、複数個の接合端子部31を結合している結合部31cは、表面がレジストで被覆されていることが好ましい。これによって、接合端子部31を形成する銅が酸化されて流出することを防止することができる。一方、接合端子部31の接着剤塗布領域(斜線を付した領域)は、ニッケルおよび金によるめっきが施されているため、レジストによる被覆は行われない。 【0057】 本実施の形態では、本発明の電子機器の一例として携帯型の液晶表示装置1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の電子機器としては、少なくとも本発明の配線基板と、他の配線基板とが熱硬化性接着剤によって接続された構成を含むものであればよい。本発明の電子機器としては、ピッチの細かい配線パターンを有する配線基板(例えば、0.1〜0.8mm程度のピッチを有する配線基板)を備えるものであることが好ましい。 【0058】 また、本実施の形態では、本発明の配線基板の一例としてプリント配線基板13を、他の配線基板の一例としてフレキシブルプリント配線基板12を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、銅箔部と接続されている接合端子を有し、その接合端子が熱硬化性接着剤を介して他の配線基板の接合端子と接続される、あらゆる配線基板に適用可能である。また、本発明の配線基板には、回路、コンデンサ、抵抗などの各種電子部品が搭載されているものも含むものとする。このような配線基板としては、例えば、PWB(硬質基板)、FPC(フレキシブル基板)などを挙げることができる。 【0059】 なお、本実施の形態におけるフレキシブルプリント基板12についても、銅箔部と接続する接合端子部が存在する場合には、本発明の配線基板のように、隣接する複数個の接合端子部を接着剤塗布領域と銅箔部との間で一つに結合させる構成としてもよい。 【産業上の利用可能性】 【0060】 本発明の配線基板を用いれば、2つの基板の接合端子同士を熱硬化性接着剤で接続する場合に、加熱温度の低下を防止することによって全ての接合端子間の接続を確実に行い、接合端子の信頼性を向上させることができる。したがって、本発明の配線基板を利用すれば、それを備える各種電子機器の信頼性の向上にもつながる。 【図面の簡単な説明】 【0061】 【図1】図2に示す液晶表示装置の接合端子部周辺の構成を示す平面図である。 【図2】本発明の一実施の形態にかかる液晶表示装置の概略的な構成を示す模式図である。 【図3】図2に示す液晶表示装置のA−A’線の断面の一部を示す断面図である。 【図4】従来の液晶表示装置の接合端子部周辺の構成を示す平面図である。 【符号の説明】 【0062】 1 液晶表示装置(電子機器) 11 液晶表示パネル 12 フレキシブルプリント配線基板(他の配線基板) 13 プリント配線基板(配線基板) 13a プリント配線基板(配線基板) 31 接合端子部 31a 第1の接合端子部群(銅箔部と接合されている接合端子部) 31b 第2の接合端子部群 38 ベタ銅箔部(銅箔部) 39 配線 41 接合端子部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月23日(2006.6.23) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000338 【氏名又は名称】特許業務法人原謙三国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2008−4846(P2008−4846A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−174544(P2006−174544) |
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