| 【発明の名称】 |
電磁波遮蔽材料の製造方法、電磁波遮蔽材料、プラズマディスプレイパネル及び周波数選択性電磁波シールド材料 |
| 【発明者】 |
【氏名】小山 博和
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| 【要約】 |
【課題】本発明の目的は、ハロゲン化銀粒子を含む層を有する原版(電磁波遮蔽材料用原版)を用いて、高い導電性と、光透過性を有し、電子ディスプレイ機器の画像表示面からの電磁波をシールドするのに好適な透光性の電磁波遮蔽材料を得ることにある。
【構成】支持体上に、少なくともハロゲン化銀粒子と、架橋性バインダー樹脂、及び前記架橋性バインダー樹脂に架橋していない水溶性化合物、を含有する層を有する電磁波遮蔽材料用原版に、パターン露光、現像処理、物理現像及び/又はメッキ処理、を順次行うことを特徴とする電磁波遮蔽材料の製造方法。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支持体上に、少なくともハロゲン化銀粒子と、架橋性バインダー樹脂、及び前記架橋性バインダー樹脂に架橋していない水溶性化合物、を含有する層を有する電磁波遮蔽材料用原版に、パターン露光、現像処理、物理現像及び/又はメッキ処理、を順次行うことを特徴とする電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項2】 前記架橋性バインダー樹脂が、ゼラチンであることを特徴とする請求項1に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項3】 前記水溶性化合物が、架橋性バインダー樹脂と異なる水溶性のポリマーであることを特徴とする請求項1または2に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項4】 前記水溶性のポリマーが、デキストリンまたはデキストランであることを特徴とする請求項3に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項5】 前記水溶性化合物は、架橋性バインダー樹脂100質量部に対して10質量部〜200質量部添加されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項6】 現像処理工程と、物理現像工程及び/又はメッキ処理工程を有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法において、現像処理工程には実質的な乾燥工程を有せず、現像処理工程に連続して行われる物理現像工程及び/又はメッキ処理工程の後に、少なくとも1つの乾燥工程を有することを特徴とする電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項7】 前記物理現像工程及び/又はメッキ処理工程、あるいはそれ以降に架橋剤による架橋工程を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項8】 前記架橋剤がアルミニウムイオンであることを特徴とする請求項7に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【請求項9】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法により作製されたことを特徴とする電磁波遮蔽材料。 【請求項10】 請求項9に記載の電磁波遮蔽材料を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 【請求項11】 請求項9に記載の電磁波遮蔽材料を用いたことを特徴とする周波数選択性電磁波シールド材料。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、ハロゲン化銀粒子を含有する層を設けた原版を用いて、これを露光、現像することで金属銀部、光透過部からなる所望の導電性金属パターンを有する透光性の電磁波遮蔽材料を作製する製造方法に関するものであり、また該製造方法により作製された電磁波遮蔽材料、プラズマディスプレイ等で用いる電磁波シールド材料に関する。 【背景技術】 【0002】 近年、各種の電気設備や電子応用設備の利用の増加に伴い、電磁波障害(Electro−Magnetic Interference:EMI)が急増し、電子電気機器では、電磁波放出の強さを規格又は規制内に抑えることが要求されている。 【0003】 電磁波をシールドには金属の電磁波を貫通させない性質を利用すればよい。例えば、筐体を金属体又は高導電体にする方法や、回路基板間に金属板を挿入する、ケーブルを金属箔で覆う方法などである。しかし、CRT、PDPなどでは観察者が画面に表示される文字等を認識する必要があり、透光性が要求される 。 【0004】 特に、PDPは、CRT等と比較すると多量の電磁波を発生し強い電磁波シールド能が求められるため、PDP用の透光性電磁波シールド材料では極めて高い導電性が要求されている。 【0005】 また透明性に関する要求レベルとしても70%以上、PDP用として80%以上という高い透明性が望まれている。 【0006】 これらの透光性電磁波遮蔽材料としては、波長選択性を必要としない場合には導電性メッシュパターンが、また特定の周波数の電磁波を選択的に反射するアンテナ素子パターンが用いられているが、いずれにおいても、高い開口率(光透過性)と高い電磁波遮蔽能が求められる。 【0007】 例えば、導電性メッシュパターンの電磁波シールド性と透光性とを両立させる材料、方法については、上記の問題を解決するために、これまでにも、種々の材料・方法が提案されており、無電解メッキ触媒を印刷法で格子状パターンに印刷、次いで無電解メッキを行う方法が(例えば、特許文献1、2)、また、無電解メッキ触媒を含有するフォトレジストを塗布して露光と現像を行うことにより無電解メッキ触媒のパターンを形成した後、無電解メッキする方法が提案されている(例えば、特許文献3)。 【0008】 更に、金属薄膜のフォトリソグラフィー法を利用したエッチング加工により、透明基体上に金属薄膜のメッシュを形成する方法も提案されている(例えば、特許文献4〜7)。 【0009】 しかし、印刷による無電解メッキ加工においては、線幅が太く、緻密なパターンがむずかしいこと、また、無電解メッキとフォトレジストの組み合わせは、微細加工が可能で高開口率のメッシュが作製でき電磁波遮蔽にも優れるものの、透明性が不十分であること、更には、高価なパラジウムを用いる必要があり、また工程が煩雑かつ複雑で、生産コストが高い等の問題があることが知られている。 【0010】 また、これらとは別に、銀塩感光材料により容易に金属銀(導電性)パターンを形成できることを利用し、銀塩拡散転写法によって金属銀の薄膜パターンを形成する方法が知られている。また、銀塩含有層を露光し、現像処理し、金属銀部と光透過性部とを形成したのち、物理現像及び/又はメッキ処理することにより金属銀部に導電性金属粒子を担持させ、高い導電性と透光性を同時に満たす電磁波シールド膜を、容易に得ることができることが開示されている(例えば、特許文献8)。 【0011】 しかしながら、この方法においても、銀メッシュに充分な導電性が常に得られるとは限らず、安定して充分な電磁波遮蔽効果を得るためには、特に、金属銀パターン形成後の物理現像工程或いはメッキ工程による導電性金属粒子担持の効率を高める必要がある。 【特許文献1】特開平11−170420号公報 【特許文献2】特開平5−283889号公報 【特許文献3】特開平11−170421号公報 【特許文献4】特開2003−46293号公報 【特許文献5】特開2003−23290号公報 【特許文献6】特開平5−16281号公報 【特許文献7】特開平10−338848号公報 【特許文献8】特開2004−221564号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 従って、本発明の目的は、ハロゲン化銀粒子を含む層を有する原版(電磁波遮蔽材料用原版)を用いて、高い導電性と、光透過性を有し、電子ディスプレイ機器の画像表示面からの電磁波をシールドするのに好適な透光性の電磁波遮蔽材料を得ることにある。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明の上記課題は、以下の手段により達成される。 【0014】 1.支持体上に、少なくともハロゲン化銀粒子と、架橋性バインダー樹脂、及び前記架橋性バインダー樹脂に架橋していない水溶性化合物、を含有する層を有する電磁波遮蔽材料用原版に、パターン露光、現像処理、物理現像及び/又はメッキ処理、を順次行うことを特徴とする電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0015】 2.前記架橋性バインダー樹脂が、ゼラチンであることを特徴とする前記1に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0016】 3.前記水溶性化合物が、架橋性バインダー樹脂と異なる水溶性のポリマーであることを特徴とする前記1または2に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0017】 4.前記水溶性のポリマーが、デキストリンまたはデキストランであることを特徴とする前記3に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0018】 5.前記水溶性化合物は、架橋性バインダー樹脂100質量部に対して10質量部〜200質量部添加されていることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0019】 6.現像処理工程と、物理現像工程及び/又はメッキ処理工程を有する前記1〜5のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法において、現像処理工程には実質的な乾燥工程を有せず、現像処理工程に連続して行われる物理現像工程及び/又はメッキ処理工程の後に、少なくとも1つの乾燥工程を有することを特徴とする電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0020】 7.前記物理現像工程及び/又はメッキ処理工程、あるいはそれ以降に架橋剤による架橋工程を有することを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0021】 8.前記架橋剤がアルミニウムイオンであることを特徴とする前記7に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法。 【0022】 9.前記1〜8のいずれか1項に記載の電磁波遮蔽材料の製造方法により作製されたことを特徴とする電磁波遮蔽材料。 【0023】 10.前記9に記載の電磁波遮蔽材料を用いたことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 【0024】 11.前記9に記載の電磁波遮蔽材料を用いたことを特徴とする周波数選択性電磁波シールド材料。 【発明の効果】 【0025】 物理現像及び/又はメッキ処理による電磁波遮蔽向上効果が大きい。又、高い透過率を得ることが可能。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 以下本発明を実施するための最良の形態について説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。 【0027】 本発明は、支持体上に少なくともハロゲン化銀粒子と、架橋性バインダー樹脂と、前記架橋性バインダー樹脂に架橋していない水溶性化合物、を含有する層を設けた電磁波遮蔽材料用原版を作製し、これに、パターン露光を行い、これを水溶液を用いる現像処理、更に物理現像及び/又はメッキ処理と、順次処理することにより支持体上に金属からなる導電性金属パターンを形成し、透光性の電磁波遮蔽材料を製造するものである。 【0028】 先ず、電磁波遮蔽材料に形成される導電性金属パターンについて説明する。 【0029】 導体片が空中にある場合、この面に電波が入射すると、線状アンテナ素子においては、例えば、端部を開放した形状とし、中心から伸びるその一辺の長さ(電気長)を遮蔽しようとする電波の1/4波長(一本形状では1/2波長)として、遮蔽しようとする波長に共振させるようにすると、電磁波を反射、散乱させ減衰させることができる。 【0030】 また、端部開放形状でなく、閉じた環状形状とした場合には、周囲長(電気長)を遮蔽しようとする電磁波の波長と同じくすればよい。 【0031】 こうした線状アンテナ素子を、その素子の電磁界反射等価面積(散乱開口面積)または電磁界反射等価体積(散乱開口体積)を考慮して、空間中あるいは非導電性材料上に平面的あるいは立体的に所定の間隔で配列させてやることで(アンテナ素子パターン)、共振させた周波数の電磁波を減衰させ遮蔽することができる。線状アンテナ素子の導線の太さを視界の妨げにならないように細くすれば、導線部分は全面を覆うことがないので、透光性・可視性を損なうことがない。 【0032】 図1には、アンテナ素子パターンを有する電磁波反射面の幾つかの例を示した。 【0033】 このようにパターン化した小さな線状アンテナ素子はその長さを特定することにより、特定の周波数を遮蔽でき、その結果、他の波長の電磁波を通過させるので、無線、テレビ電波等、外部からの情報の収集が必要なものは遮蔽せず、特定の電波のみを遮蔽できる。 【0034】 また、特に波長選択性を必要としない場合、アンテナ素子パターンの代わりに、開口率を大きくした導電性材料例えば金属からなるメッシュパターンをもちいても、透光性で、かつ電磁波遮蔽性を備えたパターンが形成される。メッシュの形状は、開口率が大きく、透光性に優れたものであれば、いかなる形状であってもよく、例えば線幅10μm、ピッチ200μm等の正方形格子状のパターン等がある。 また、三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形などを組み合わせた幾何学図形からなるメッシュ状のパターンであってもよい。 【0035】 本発明において、導電性金属パターンは、これらアンテナ素子パターンまた、メッシュパターンのいずれを指すものであってよく、本発明においては、これらの導電性金属パターンを支持体上に有する材料を併せて電磁波遮蔽材料という。 【0036】 本発明は、例えばポリイミドフィルムやポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム等非導電性のフィルム材からなる連続したるウエブ上に、周波数選択性や透過率等、異なった電磁波遮蔽条件に対応した導電性金属部からなるアンテナ素子パターンや、メッシュパターンを有する電磁波遮蔽材料を、支持体上に少なくともハロゲン化銀粒子を有する層を設けた電磁波遮蔽材料用原版から作製する方法に関するものである。 【0037】 本発明に係わる電磁波遮蔽材料用原版は、感光材料であり光センサーとしてハロゲン化銀写真乳剤が用いられる。従って、本発明に係わる電磁波遮蔽材料用原版とはハロゲン化銀写真感光材料であり、ハロゲン化銀粒子がゼラチン等のバインダー樹脂に分散され、支持体上に塗布されているものである。 【0038】 電磁波遮蔽材料として、高い導電性を得るには厚い銀膜が必要であるが、電磁波遮蔽材料用原版の現像時間の延長或いは電磁波遮蔽材料用原版に用いるハロゲン化銀量を増加させる等の手段で導電性の高い厚い膜を得ようとすると、どうしても光透過部の透明性が犠牲となり、透光率が低下する。 【0039】 電磁波遮蔽材料として、光透過部の透明性を犠牲にせず、充分な導電性を有する金属膜を得るために、前記電磁波遮蔽材料用原版を、露光工程、現像工程に通すことから形成された金属銀の膜からなるパターンには、金属銀のパターンの形成後、更に、これを現像核とした物理現像、或いはやはりこれをメッキの核(電極)としたメッキ処理を施す。 【0040】 物理現像及び/又はメッキ処理により、最初の現像処理により得られた金属銀のパターンに充分な導電性を与え、また、透光率を高く保つことができる。 【0041】 しかしながら、高い導電性を有する金属膜を得るには、物理現像或いはメッキ処理を充分に行わなければならないが、本来は光透過部である部分にも金属が析出形成し、全体の透過率がやや低下してしまう現象がある。 【0042】 これは、物理現像液、また、メッキ処理液のバインダー樹脂マトリクス中への浸透が遅いため、また、金属部の物理現像或いはメッキ処理による金属の沈積と同時に、最初の現像処理において光透過部に形成されたカブリ銀がやはり物理現像核、又メッキの核(電極)として作用し、光透過部にも金属が析出形成するために、全体の透過率がやや低下してしまうと考えられる。 【0043】 本発明は、電磁波遮蔽材料用原版を作製するときに、ハロゲン化銀粒子を含有する層中に、架橋性バインダー樹脂(好ましくはゼラチン等の水溶性樹脂)とともに、該架橋性バインダー樹脂に架橋していない水溶性化合物を含有させるものである。電磁波遮蔽材料用原版においてはこれらの水溶性化合物もバインダーの一部として架橋性バインダー樹脂とともにハロゲン化銀粒子を支持体上に支えるが、これを所望のパターンで露光後、現像処理する際には、架橋していない水溶性化合物は処理液中に流出する。 【0044】 電磁波遮蔽材料用原版を露光後、現像処理する工程において、これら水溶性化合物が処理液中に流出することで、バインダー樹脂マトリクス中のこれらの流出部に適度な空隙が形成されるため、後の物理現像工程或いはメッキ処理工程において、この空隙が処理液の浸透性を向上させ、これにより、緻密で充分な導電性を有する金属部が形成が促進され、これにより高い電磁波遮蔽向上効果をうることができるものと考えている。 【0045】 又、このような空隙が存在することで、水溶性化合物の溶出がない場合に比べ、物理現像や、メッキ処理による、金属部分の成長が、平面方向(支持体面方向)に拡がりにくくなる効果もあり、パターンの線太りが起こりにくく、開口率の低下が抑えられるため、電磁波遮蔽材料の透光性の低下も起こりにくい。 【0046】 さらに、水溶性化合物を添加することでハロゲン化銀粒子を含有する層のハロゲン化銀に対するバインダー成分は増えることから、電磁波遮蔽材料の製造に用いるハロゲン化銀粒子を含む層を設けた電磁波遮蔽材料用原版(ハロゲン化銀感光材料)の搬送時の圧力かぶりを低減できることや、水溶性剤が溶出することで定着での脱銀性が改良されることにより、光透過部の光透過性が向上する。 【0047】 本発明においては、これらの相乗効果で電磁波遮蔽材料の透光性(光透過性)がより高くなると考えられる。 【0048】 次に、本発明の電磁波遮蔽材料用原版及び電磁波遮蔽材料の製造方法についてさらに詳細に説明する。 【0049】 なお、本明細書において「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味として使用される。 【0050】 [支持体] 本発明において電磁波遮蔽材料、従って電磁波遮蔽材料用原版(ハロゲン化銀感光材料)に用いられる支持体としては、プラスチックフィルム、プラスチック板、ガラスなどを用いることができる。 【0051】 プラスチックフィルム及びプラスチック板の原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、環状オレフィン系樹脂などを用いることができる。 【0052】 透明性、耐熱性、取り扱いやすさ及び価格の点から、上記プラスチックフィルムはポリエチレンテレフタレートフィルムであることが好ましい。 【0053】 ディスプレイ用としては透明性が要求されるため、支持体の透明性は高いことが望ましく、プラスチックフィルム又はプラスチック板の全可視光透過率は好ましくは70〜100%であり、より好ましくは90〜100%である。 【0054】 本発明におけるプラスチックフィルム等は、単層で用いることもできるが、2層以上を組み合わせ多層フィルムとして用いることも可能である。 【0055】 支持体がガラス板である場合、表面に強化層を設けた強化ガラスを用いることが好ましい。強化ガラスは、強化処理していないガラスに比べて破損を防止できる。 【0056】 本発明において、電磁波遮蔽材料用原版には光センサーとして銀塩を含有する層(銀塩含有層)が支持体上に設けられる。銀塩含有層は、銀塩のほか、架橋性バインダー樹脂、また、本発明においては、前記架橋性バインダー樹脂に架橋していない水溶性化合物が含有され、また、溶媒等を含有することができる。 【0057】 〈銀塩〉 用いられる銀塩としては、ハロゲン化銀などの無機銀塩及び酢酸銀などの有機銀塩が挙げられるが、光センサーとしての特性に優れるハロゲン化銀を用いることが好ましい。 【0058】 本発明で好ましく用いられるハロゲン化銀についてさらに説明する。 【0059】 本発明で用いられるハロゲン化銀においては、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等で用いられるハロゲン化銀技術をそのまま用いることができる。 【0060】 ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素及びフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。例えば、AgCl、AgBr、AgIを主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらにAgBrを主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。 【0061】 ここで、「AgBr(臭化銀)を主体としたハロゲン化銀」とは、ハロゲン化銀組成中に占める臭化物イオンのモル分率が50%以上のハロゲン化銀をいう。このAgBrを主体としたハロゲン化銀粒子は、臭化物イオンのほかに沃化物イオン、塩化物イオンを含有していてもよい。 【0062】 ハロゲン化銀は固体粒子状であり、露光、現像処理後に形成されるパターン状金属銀層の画像品質の観点からは、ハロゲン化銀の平均粒子サイズは、球相当径で0.1〜1000nm(1μm)であることが好ましく、0.1〜100nmであることがより好ましく、1〜50nmであることがさらに好ましい。尚、ハロゲン化銀粒子の球相当径とは、ハロゲン化銀粒子の投影面積を同面積の円像に換算したときの直径(円相当径)をいう。走査型電子顕微鏡を用い1000個の粒子の平均から求める。 【0063】 ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(6角平板状、三角形平板状、4角形平板状など)、八面体状、14面体状など様々な形状であることができる。 【0064】 本発明で用いられるハロゲン化銀は、さらに他の元素を含有していてもよい。例えば、写真乳剤において、硬調な乳剤を得るために用いられる金属イオンをドープすることも有用である。特にロジウムイオンやイリジウムイオンなどの遷移金属イオンは、金属銀像の生成の際に露光部と未露光部の差が明確に生じやすくなるため好ましく用いられる。ロジウムイオン、イリジウムイオンに代表される遷移金属イオンは、各種の配位子を有する化合物であることもできる。そのような配位子としては、例えば、シアン化物イオンやハロゲンイオン、チオシアナートイオン、ニトロシルイオン、水、水酸化物イオンなどを挙げることができる。具体的な化合物の例としては、K3Rh2Br9及びK2IrCl6などが挙げられる。 【0065】 本発明において、ハロゲン化銀に含有されるロジウム化合物及び/又はイリジウム化合物の含有率は、ハロゲン化銀の銀のモル数に対して、10-10〜10-2モル/モルAgであることが好ましく、10-9〜10-3モル/モルAgであることがさらに好ましい。 【0066】 その他、本発明では、Pd(II)イオン及び/又はPd金属を含有するハロゲン化銀も好ましく用いることができる。Pdはハロゲン化銀粒子内に均一に分布していてもよいが、ハロゲン化銀粒子の表層近傍に含有させることが好ましい。ここで、Pdが「ハロゲン化銀粒子の表層近傍に含有する」とは、ハロゲン化銀粒子の表面から深さ方向に50nm以内において、他層よりもパラジウムの含有率が高い層を有することを意味する。このようなハロゲン化銀粒子は、ハロゲン化銀粒子を形成する途中でPdを添加することにより作製することができ、銀イオンとハロゲンイオンとをそれぞれ総添加量の50%以上添加した後に、Pdを添加することが好ましい。またPd(II)イオンを後熟時に添加するなどの方法でハロゲン化銀表層に存在させることも好ましい。 【0067】 このPd含有ハロゲン化銀粒子は、物理現像や無電解メッキの速度を速め、所望の電磁波シールド材の生産効率を上げ、生産コストの低減に寄与する。Pdは、無電解メッキ触媒としてよく知られて用いられているが、本発明では、ハロゲン化銀粒子の表層にPdを偏在させることが可能なため、極めて高価なPdを節約することが可能である。 【0068】 本発明において、ハロゲン化銀に含まれるPdイオン及び/又はPd金属の含有率は、ハロゲン化銀の銀のモル数に対して10-4〜0.5モル/モルAgであることが好ましく、0.01〜0.3モル/モルAgであることがさらに好ましい。 【0069】 使用するPd化合物の例としては、PdCl4やNa2PdCl4等が挙げられる。 【0070】 本発明では、さらに光センサーとしての感度を向上させるため、写真乳剤で行われる化学増感を施すこともできる。化学増感としては、例えば、金増感などの貴金属増感、イオウ増感などのカルコゲン増感、還元増感等を利用することができる。 【0071】 本発明で使用できる乳剤としては、例えば、特開平11−305396号公報、特開2000−321698号公報、特開平13−281815号公報、特開2002−72429号公報の実施例に記載されたカラーネガフィルム用乳剤、特開2002−214731号公報に記載されたカラーリバーサルフィルム用乳剤、特開2002−107865号公報に記載されたカラー印画紙用乳剤などを好適に用いることができる。 【0072】 〈バインダー〉 本発明の銀塩含有層において、架橋性バインダー(樹脂)は、銀塩粒子を均一に分散させ、かつ銀塩含有層と支持体との密着を補助する目的で用いることができる。本発明においては、非水溶性ポリマー及び水溶性ポリマーのいずれも架橋性バインダーとして用いることができるが、水溶性ポリマーを用いることが好ましい。 【0073】 水溶性の架橋性バインダーとしては、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、澱粉等の多糖類、セルロース及びその誘導体、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアミン、キトサン、ポリリジン、ポリアクリル酸、ポリアルギン酸、ポリヒアルロン酸、カルボキシセルロース等が挙げられる。これらは、官能基のイオン性によって中性、陰イオン性、陽イオン性の性質を有する。 【0074】 ハロゲン化銀粒子として写真用ハロゲン化銀ゼラチン乳剤をもちいるため架橋性バインダー(樹脂)としてゼラチンが最も好ましい。 【0075】 ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼラチン、また、フタル化ゼラチン或いはフェニルカルバモイル化ゼラチン等、各種修飾ゼラチンも含むものである。 【0076】 本発明の銀塩含有層中に含有されるバインダーの含有量は、特に限定されず、分散性と密着性を発揮し得る範囲で適宜決定することができる。銀塩含有層中のバインダーの含有量は、Ag/バインダー体積比で1/4〜100であることが好ましく、1/3〜10であることがより好ましく、1/2〜2であることがさらに好ましい。1/1〜2であることが最も好ましい。銀塩含有層中にバインダーをAg/バインダー体積比で1/4以上含有すれば、物理現像及び/又はメッキ処理工程において金属粒子同士が互いに接触しやすく、高い導電性を得ることが可能であるため好ましい。 【0077】 また、上記架橋性パインダーは、銀塩含有層を形成する際には、架橋剤によって架橋され所定の膜強度を保つように形成されている。 【0078】 架橋性バインダーの架橋剤としては実質的に架橋性バインダーのみを架橋して、水溶性化合物と架橋しない剤であれば、特に限定されない。 架橋性バインダーがゼラチンの場合は特開昭61−249045号、同61−245153号広報記載のビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤などを使用することができる。 【0079】 また、本発明においては、電磁波遮蔽材料用原版は、上記の架橋性バインダー樹脂に加えて、架橋性バインダー樹脂とは実質的に架橋されていない水溶性化合物を含んでいる。 【0080】 〈水溶性化合物〉 これらの水溶性化合物は、電磁波遮蔽材料用原版の現像処理工程においてこれを処理液に浸漬した際、該ハロゲン化銀粒子を含むバインダー樹脂層から溶出するように選択される。 【0081】 これら水溶性化合物の溶出によりバインダー樹脂マトリクス間に適度な空隙が形成され現像処理により形成された銀のメッシュパターンに、物理現像或いはメッキ処理によって捕力する際、各処理液成分の浸透速度を向上させ導電性金属粒子担持の効率を高めることができる。 【0082】 これらのバインダー樹脂と実質的に架橋していない水溶性化合物(以下水溶性剤ともいう)しては、前記バインダー樹脂とは異なる水溶性ポリマーが挙げられる。 【0083】 本発明に用いられる水溶性ポリマーとしては、例えば合成水溶性ポリマーと天然水溶性ポリマーが挙げられるが、いずれも好ましく用いることができる。 【0084】 このうち、合成水溶性ポリマーとしては、分子構造中に例えばノニオン性基を有するもの、アニオン性基を有するもの並びにノニオン性基及びアニオン性基を有するものが挙げられる。ノニオン性基としては、例えばエーテル基、エチレンオキサイド基、ヒドロキシ基等が挙げられ、アニオン性基としては、例えばスルホン酸基あるいはその塩、カルボン酸基あるいはその塩、リン酸基あるいはその塩、等が挙げられる。 【0085】 これらの合成水溶性ポリマーとしては、ホモポリマーのみならず1種又はそれ以上の単量体とのコポリマーでもよい。さらにこのコポリマーは、そのものが水溶性を保持する限り、部分的に疎水性の単量体とのコポリマーであってもよい。但し、添加の際に副作用を生じない組成範囲にする必要がある。 【0086】 また、天然水溶性ポリマーとしても分子構造中に、例えばノニオン性基を有する物、アニオン性基を有するもの並びにノニオン性基及びアニオン性基を有するものが挙げられる。 【0087】 本発明では、水溶性ポリマーとは、20℃における水100gに対し0.05g以上溶解れすればよく、好ましくは0.1g以上のもの、かつ、分子量は1000以上で4万以下が好ましく、より好ましくは2万以下、更に好ましくは1万以下のものである。 【0088】 尚、分子量は、低分子材料の場合には、質量分析装置等によって測定することができる。また、ポリマー、オリゴマー等の場合には、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による測定によって算出する。市販のポリスチレンジェルカラムの組み合わせ、例えば、昭和電工社製のShodex GPC KF−801、802、803、804、805、806、807の組合せを用い、分子量分布が単分散のポリスチレン標準粒子を用いて作成した検量線を用いて算出する。検出器としては、屈折率検出器(RI検出器)、または、紫外線(UV)検出器等を用いればよい。また、検量線作成用のポリスチレンとしては10点程度用いるとよい。 【0089】 更に又、本発明の水溶性ポリマーは現像処理工程における現像液や定着液への溶解度が高い程好ましく、その溶解度が現像液100gに対して、0.05g以上溶解するものであり、好ましくは0.5g以上特に好ましいのは1g以上である。 【0090】 添加量としては架橋性バインダー樹脂100質量部に対して5〜300質量部であることが好ましく、10〜200質量部であることがより好ましい。 【0091】 合成水溶性ポリマーとしては、下記一般式〔P〕の繰り返し単位をポリマー1分子中10〜100モル%含むものが挙げられる。 【0092】 【化1】
【0093】 式中、R1及びR2は同じでも異なってもよくそれぞれは水素原子、アルキル基、好ましくは炭素原子数1〜4のアルキル基(置換基を有するものも含まれる。例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)、ハロゲン原子(例えば塩素原子)または−CH2COOMを表し、Lは−CONH−、−NHCO−、−COO−、−OCO−、−CO−、−SO2−、−NHSO2−、−SO2NH−または−O−を表し、Jはアルキレン基、好ましくは炭素原子数1〜10のアルキレン基(置換基を有するものも含まれる。例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基、ブチレン基、ヘキシレン基等)、アリーレン基(置換基を有するものも含まれる。例えばフェニレン基等)、アラルキレン基(置換基を有するものも含まれる。例えば−CH2−C6H4−)、または−(CH2CH2O)m−(CH2)n−、−(CH2CH(OH)CH2O)m−(CH2)n−、(ここにおいてmは0〜40の整数、nは0〜4の整数を表す。)を表し、 【0094】 【化2】
【0095】 水素原子またはR3を表す。 【0096】 Mは水素原子またはカチオン基を表し、R9は炭素原子数1〜4のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等)を表し、R3、R4、R5、R6、R7およびR8は水素原子、炭素原子数1〜20のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、デシル基、ヘキサデシル基等)アルケニル基(例えばビニル基、アリール基等)、フェニル基(例えばフェニル基、メトキシフェニル基、クロフェニル基等)、アラルキル基(例えばベンジル基等)を表し、Xはアニオンを表し、またpおよびqはそれぞれ0または1を表す。特にアクリルアミド又はメタクリルアミドを含有するポリマーが好ましい。 【0097】 Yは水素原子又は−(L)p−(J)q−Qを表す。 【0098】 また、本発明の合成水溶性モノマーはエチレン性不飽和モノマーと共重合させることができる。共重合可能なエチレン性不飽和モノマーの例は、スチレン、アルキルスチレン、ヒドロキシアルキルスチレン(アルキル基は炭素数1〜4までのものたとえばメチル、エチル、ブチル等)、ビニルベンゼンスルホン酸およびその塩、α−メチルスチレン,4−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、脂肪酸のモノエチレン性不飽和エステル(たとえば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等)エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸およびその塩(例えばアクリル酸、メタクリル酸)無水マレイン酸、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸のエステル(例えばn−ブチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート)、エチレン性不飽和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸のアミド(例えば、アクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ、N,N−ジメチル−N′−メタクリロイルプロパンジアミンアセテートベタイン)などである。 【0099】 次に一般式〔P〕の合成水溶性ポリマーの具体例を挙げる。 【0100】 【化3】
【0101】 【化4】
【0102】 【化5】
【0103】 【化6】
【0104】 【化7】
【0105】 【化8】
【0106】 本発明の合成水溶性ポリマーの分子量は4万以下が好ましく、より好ましいのは2万以下である。更に好ましくは1万以下である。より好ましくは5000以下である。 【0107】 天然水溶性ポリマーとしては、水溶性高分子水分散型樹脂の総合技術資料集(経営開発センター出版部)に詳しく記載されているが、リグニン、澱粉、プルラン、セルロース、アルギン酸、デキストラン、デキストリン、グアーガム、アラビアゴム、ペクチン、カゼイン、寒天、キサンタンガム、シクロデキストリン、ローカストビーンガム、トラガントガム、カラギーナン、グリコーゲン、ラミナラン、リケニン、ニゲラン等、及びその誘導体が好ましい。 【0108】 また天然水溶性ポリマーの誘導体としては、スルホン化、カルボキシル化、リン酸化、スルホアルキレン化、又はカルボキシアルキレン化、アルキルリン酸化したもの、及びその塩、ポリオキシアルキレン(例えばエチレン、グリセリン、プロピレンなど)化、アルキル化(メチル、エチル、ベンジル化など)が好ましい。 【0109】 また、天然水溶性ポリマーの中では、グルコース重合体、及びその誘導体が好ましく、グルコース重合体、及びその誘導体中でも、澱粉、グリコーゲン、セルロース、リケニン、デキストラン、デキストリン、シクロデキストリン、ニゲラン等が好ましく、特にデキストリン、シクロデキストリン及びその誘導体が好ましい。 【0110】 これらの天然水溶性ポリマーの分子量は、4万以下が好ましく、2万以下がより好ましいが、特に好ましいのは1万以下である。また、更に好ましくは、5千以下である。 【0111】 本発明に用いられる合成あるいは天然水溶性ポリマーは、単独で用いても良いが、必要ならば2種以上組み合わせて用いても差し支えない。 【0112】 デキストリンは、α−1,4結合したD−グルコースの重合体であり、一般にデンプンを加水分解して麦芽糖に至るまでの種々の分解生成物の総称を指す。学術上重要なものとして化学構造上特徴ある物がいくつかある他は、特に構造上の特徴を持たず、分子量も一定のものではない。デンプンをわずかに加水分解した高分子量のものから、ヨウ素デンプン反応を呈しない低分子量のものまであり、加水分解の方法および用途に従って多くの種類がある。 【0113】 デキストリンの具体例としては、名糖産業(株)(日本、東京)からはLLD等の商品名で、日澱化学(株)(日本、東京)からは、アミコール1、デキストリン102S等の商品名で市販されているものが挙げられる。 【0114】 次に、シクロデキストリン誘導体である分岐シクロデキストリンについて説明する。 【0115】 本発明に用いられる分岐シクロデキストリンとは公知のシクロデキストリンにグリコース、マルトース、セロビオース、ラクトース、ショ糖、ガラクトース、グルコサミン等の単糖類や二糖類等の水溶性物質を分岐付加ないし結合させたものであり、好ましくは、シクロデキストリンにマルトースを結合させたマルトシルシクロデキストリン(マルトースの結合分子数は1分子、2分子、3分子等いずれでもよい)やシクロデキストリンにグルコースを結合させたグルコシルシクロデキストリン(グルコースの結合分子数は1分子、2分子、3分子等いずれでもよい)が挙げられる。 【0116】 これら分岐シクロデキストリンの具体的な合成方法は、例えば澱粉化学、第33巻、第2号、P.119〜132(1986)等に記載された公知の合成法で合成可能であり、例えばマルトシルシクロデキストリンはシクロデキストリンとマルトースを原料とし、イソアミラーゼやプルラナーゼ等の酸素を利用して、シクロデキストリンにマルトースを結合させる方法で製造できる。グルコシルシクロデキストリンも同様の方法で製造できる。 【0117】 好ましく用いられる分岐シクロデキストリンとしては、以下に示す具体的例示化合物を挙げることができる。 【0118】 〔例示化合物〕 D−1 マルトースが1分子結合したα−シクロデキストリン、 D−2 マルトースが1分子結合したβ−シクロデキストリン、 D−3 マルトースが1分子結合したγ−シクロデキストリン、 D−4 マルトースが2分子結合したα−シクロデキストリン、 D−5 マルトースが2分子結合したβ−シクロデキストリン、 D−6 マルトースが2分子結合したγ−シクロデキストリン、 D−7 マルトースが3分子結合したα−シクロデキストリン、 D−8 マルトースが3分子結合したβ−シクロデキストリン、 D−9 マルトースが3分子結合したγ−シクロデキストリン、 D−10 グルコースが1分子結合したα−シクロデキストリン、 D−11 グルコースが1分子結合したβ−シクロデキストリン、 D−12 グルコースが1分子結合したγ−シクロデキストリン、 D−13 グルコースが2分子結合したα−シクロデキストリン、 D−14 グルコースが2分子結合したβ−シクロデキストリン、 D−15 グルコースが2分子結合したγ−シクロデキストリン、 D−16 グルコースが3分子結合したα−シクロデキストリン、 D−17 グルコースが3分子結合したβ−シクロデキストリン、 D−18 グルコースが3分子結合したγ−シクロデキストリン、 これら分岐シクロデキストリンの構造については、HPLC,NMR,TLC(薄層クロマトグラフィー),INEPT法(Insensitive nuclei enhanced by polarization transfer)等の測定法で種々検討されてきているが、現在の科学技術をもってしてもいまだ確定されておらず推定構造の段階にある。しかしながら、各単糖類又は二糖類等がシクロデキストリンに結合していることは上記測定法で誤りのないことである。この故に、単糖類や二糖類の多分子がシクロデキストリンに結合している際には、シクロデキストリンの各ぶどう糖に個々に結合している場合や、1つのぶどう糖に直鎖状に結合しているものの両方を包含する。 【0119】 既存のシクロデキストリンの環構造はそのまま保持されているので、既存のシクロデキストリンと同様に包接作用を示し、かつ水溶性の高いマルトースないしグルコースが付加し、水への溶解性が飛躍的に向上しているのが特徴である。 【0120】 そして上記例示化合物におけるシクロデキストリンは、下記一般式〔A〕で表される。 【0121】 【化9】
【0122】 このうち特に有用なものはn1=4のα−シクロデキストリン、n1=5のβ−シクロデキストリン、n1=6のγ−シクロデキストリンである。 【0123】 また、これら分岐シクロデキストリンのうち本発明において、とりわけ特に有効なものは、分岐β-シクロデキストリンである。 【0124】 更に本発明に係るシクロデキストリン部分は包接作用を行い包接化合物を形成するが、本発明においては該包接化合物を使用することも可能である。 【0125】 該シクロデキストリンの包接化合物とは、例えばエフ・クラマー著(F.Cramer).「アインシェルフェルビンドゥンゲン」(Einschluβ verbindangen)Soringer(1954)あるいはエム・ハーゲン著(M.Hagan)「クラスレートインクルージョンコンパウント」(Clathrate Inclusion Conpounde)Reinhld(1962)に記載の如く「原子または分子が結合してできた3次元構造の内部に適当な大きさの空孔があって、その中にほかの原子または分子が一定の組成比で入りこんで特定の結晶構造をつくっている物質」のことをいう。 【0126】 該シクロデキストリンの包接化合物の製造例の引用文献を以下に記載するが、これは単にその数例であって勿論これらに限定されるものではない。 【0127】 ◎ジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(Journal of the American Chemical Society) 第71巻 第354頁 1949年 ◎ケミッシュ ベリッヒテ(Chemishe Berichte) 第90巻 第2572頁 1957年 ◎同第90巻 第2561頁 1957年 本発明に用いられる分岐シクロデキストリンは市販品としての入手も可能であり、例えばマルトシルシクロデキストリンは塩水港精糖社製イソエリート(登録商標)として市販されている。本発明に用いられる分岐シクロデキストリンは粉末であってもよいし、液状(例えば70%液)であってもよい。 【0128】 本発明に用いられるシクロデキストリンポリマーとしては、下記一般式〔B〕で表されるものが好ましい。 【0129】 【化10】
【0130】 本発明に用いられるシクロデキストリンポリマーは、シクロデキストリンを例えばエピクロルヒドリンにより架橋高分子化して製造できる。 【0131】 前記シクロデキストリンポリマーは、その水溶性すなわち水に対する溶解度が、25℃で水100mlに対し20g以上であることが好ましく、そのためには上記一般式〔B〕における重合度n2を3〜4とすればよく、この値が小さい程シクロデキストリンポリマー自身の水溶性が高い。 【0132】 これらシクロデキストリンポリマーは、例えば特開昭61−97025号や、ドイツ特許3,544,842号明細書等に記載された一般的な方法で合成できる。 【0133】 該シクロデキストリンポリマーについても、前記の如くシクロデキストリンポリマーの包接化合物として使用してもよい。 【0134】 また、本発明においては、水溶性化合物として、多糖類の1種であるデキストランが用いられる。デキストランはD−グルコースの重合体である。例えばデキストランは蔗糖溶液にデキストラン生成菌(ロイコノストック、メゼンテロイデス等)を作用して得られるネイティブデキストランや酸、アルカリ、酵素により部分分解重合法により分子量を低下させ得ることができる。 【0135】 本発明に用いられるデキストランの重量平均分子量は、1,000〜40,000、好ましくは1,000〜20,000、更に好ましくは1,000〜10,000である。 【0136】 本発明に用いられるデキストランは、単独もしくは分子量の異なる数種を混合して用いてもよく、特に2種以上を混合して用いるのが好ましい。デキストランは、例えば、Dextran Chemical Pure(〔株〕トーメンケミカル販売)等から容易に入手することができる。 【0137】 本発明には水溶性化合物として糖アルコール類を用いることができる。 【0138】 糖アルコール類とは、糖のアルデヒド基やカルボキシル基を還元することでそれぞれ第1アルコール、第2アルコール基にしたものに相当するアルコール類であり、鎖状のものと環状のものがある。相当する糖をナトリウムアマルガム、電気分解、高圧接触法などで還元して作る方法や発酵法によって合成することができる。このような糖アルコール類としては鎖状のものとしては、たとえば、エリトリット(D,L−エリトリット、meso−エリトリット)、ペンチット(D,L−アラビット、アドニット、キシリット)、ヘキシット(D,L−ソルビット、D,L−マンニット、D,L−イジット、D,L−タリット、ズルシット、アリット)、ヘプチット、オクチット、ノニット、デシット、ドデシットなどがあげられる。環状のものとしては、イノシット、クエルシット、ケブラキト、コンズリット、ビブルニット、ミチリットなどがあげられる。どちらも好ましく用いることができるが、特に好ましくは鎖状糖アルコールである。 【0139】 糖アルコール類として、好ましくは下記一般式で表される化合物である。中でも炭素数が6(n=4)以下の化合物が好ましい。 【0140】 HOCH2(CH(OH))nCH2OH 上記一般式において、4(n=2)の化合物が特に好ましく用いられる。本発明に用いられる糖アルコール類の水に対する溶解度は20℃に水100mlに少なくとも5g以上溶解するのが好ましく、特に好ましくは20g以上である。 【0141】 糖アルコール類は、単独もしくは数種を混合して用いてもよい。 【0142】 本発明に用いられる合成あるいは天然水溶性ポリマー等前記水溶性化合物の添加量としては、前記(架橋された)バインダー樹脂成分100質量部に対して5〜300質量部、より好ましくは10質量から20質量部である。これにより水溶性化合物がバインダーマトリクスから溶出後、メッキ処理液等の浸透を速めることができる。 【0143】 〈溶媒〉 本発明のハロゲン化銀粒子含有層において用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ホルムアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、酢酸エチルなどのエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、及びこれらの混合溶媒を挙げることができる。写真用ハロゲン化銀ゼラチン乳剤が用いられることから水を主体とする溶媒が好ましい。水を主体とする溶媒とは水を70質量%以上、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上含有する溶媒である。水単独も好ましい。 【0144】 [露光] 本発明では、支持体上に設けられた銀塩含有層に、所望の導電性金属パターンが得られるよう露光を行う。 【0145】 露光は、電磁波を用いて行うことができる。電磁波としては、例えば、可視光線、紫外線などの光、X線などの放射線等が挙げられる。さらに露光には波長分布を有する光源を利用してもよく、特定の波長の光源を用いてもよい。 【0146】 上記光源としては、例えば、陰極線(CRT)を用いた走査露光を挙げることができる。陰極線管露光装置は、レーザーを用いた装置に比べて、簡便でかつコンパクトであり、低コストになる。また、光軸や色の調整も容易である。画像露光に用いる陰極線管には、必要に応じてスペクトル領域に発光を示す各種発光体が用いられる。例えば、赤色発光体、緑色発光体、青色発光体のいずれか1種又は2種以上が混合されて用いられる。スペクトル領域は、上記の赤色、緑色及び青色に限定されず、黄色、橙色、紫色或いは赤外領域に発光する蛍光体も用いられる。特に、これらの発光体を混合して白色に発光する陰極線管がしばしば用いられる。また、紫外線ランプも好ましく、水銀ランプのg線、水銀ランプのi線等も利用される。 【0147】 また本発明では、露光は種々のレーザービームを用いて行うことができる。例えば、本発明における露光は、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザー又は半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いた走査露光方式を好ましく用いることができ、さらにKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2レーザー等も用いることができる。システムをコンパクトで、安価なものにするために、露光は、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を用いて行うことが好ましい。特にコンパクトで、安価、さらに寿命が長く、安定性が高い装置を設計するためには、露光は半導体レーザーを用いて行うことが好ましい。 【0148】 レーザー光源としては、具体的には、波長430〜460nmの青色半導体レーザー(2001年3月の第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学発表)、半導体レーザー(発振波長約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザー、波長約685nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6738MG)、波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)などが好ましく用いられる。 【0149】 銀塩含有層をパターン状に露光する方法は、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。この際、レンズを用いた屈折式露光でも反射鏡を用いた反射式露光でもよく、コンタクト露光、プロキシミティー露光、縮小投影露光、反射投影露光などの露光方式を用いることができる。 【0150】 [現像処理] 本発明において現像処理(工程)とは下記のように現像処理から定着処理までをあらわす。 【0151】 本発明では、ハロゲン化銀粒子含有層を有する電磁波遮蔽材料用原版を露光した後、現像処理が行われる。現像処理は、発色現像主薬を含有しない、いわゆる黒白現像処理であることが好ましい。 【0152】 現像処理液としては、現像主薬としてハイドロキノン、ハイドロキノンスルホン酸ナトリウム、クロルハイドロキノン等のハイドロキノン類の他に、1−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン等のピラゾリドン類及びN−メチルパラアミノフェノール硫酸塩等の超加成性現像主薬と併用することができる。また、ハイドロキノンを使用しないでアスコルビン酸やイソアスコルビン酸等レダクトン類化合物を上記超加成性現像主薬と併用することが好ましい。 【0153】 また、現像処理液には保恒剤として亜硫酸ナトリウム塩や亜硫酸カリウム塩、緩衝剤として炭酸ナトリウム塩や炭酸カリウム塩、現像促進剤としてジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミノプロパンジオール等を適宜使用できる。 【0154】 現像処理で用いられる現像処理液は、画質を向上させる目的で、画質向上剤を含有することができる。画質向上剤としては、例えば、1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール、5−メチルベンゾトリアゾール等の含窒素へテロ環化合物を挙げることができる。また、リス現像液を利用する場合、特に、ポリエチレングリコールを使用することも好ましい。 【0155】 本発明においては、露光後に行われる現像処理が、定着前物理現像を含んでいることが好ましい。ここで言う定着前物理現像とは、後述の定着処理を行う前に、露光により潜像を有するハロゲン化銀粒子の内部以外から銀イオンを供給し、現像銀を補強するプロセスのことを示す。現像処理液から銀イオンを供給するための具体的な方法としては、例えば予め現像処理液中に硝酸銀等を溶解しておき銀イオンを溶かしておく方法、あるいは現像液中に、チオ硫酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム等のようなハロゲン化銀溶剤を溶解しておき、現像時に未露光部のハロゲン化銀を溶解させ、潜像を有するハロゲン化銀粒子の現像を補力する方法等が挙げられる。 【0156】 本発明においては、現像液中に予めハロゲン化銀溶剤を溶解しておく処方を用いた方が、未露光部でのカブリ発生による、フィルムの透過率低下を抑制できるため好ましい。 【0157】 本発明における現像処理においては、露光されたハロゲン化銀粒子の現像終了後に、未露光部分のハロゲン化銀粒子を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を行う。本発明における定着処理は、ハロゲン化銀粒子を用いた写真フィルムや印画紙等で用いられる定着液処方を用いることができる。定着処理で使用する定着液は、定着剤としてチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウム等を使用することができる。定着時の硬膜剤として硫酸アルミウム、硫酸クロミウム等を使用することができる。定着剤の保恒剤としては、現像処理液で述べた亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、アスコルビン酸、エリソルビン酸等を使用することができ、その他にクエン酸、蓚酸等を使用することができる。 【0158】 本発明では、上記の露光及び現像処理を行うことにより金属銀部、好ましくはパターン状金属銀部が形成されると共に光透過性部が形成される。 【0159】 本発明の電磁波遮蔽材料の製造方法においては、特に、定着液中に水溶性アルミニウム化合物などの硬膜剤を含まない定着液で現像処理をすることが好ましい。 【0160】 最初の現像処理に於いては硬膜は強くない方が好ましい。また水溶性化合物の流出に伴って形成される前記のバインダー樹脂中(層中)の空隙(パス)を有効に利用できることから、現像処理後に実施される物理現像処理及び/又はメッキ処理の前には、水溶性アルミニウムを含有する定着浴によって、バインダー樹脂の硬膜が強化され、膜の膨潤度が低下することは好ましくない。 【0161】 従って、特に、定着液中に水溶性アルミニウム化合物などの硬膜剤を含まない定着液で現像処理をすることが好ましい。 【0162】 一方、電磁波遮蔽材料としては電磁波遮蔽金属パターンを含む層に一定の強度を持たせる必要があるので、物理現像及び/又はメッキ処理の後では、膜を架橋して膜強度を高める必要があり、金属パターンを含む層中のバインダー樹脂を架橋、硬膜することが好ましく、例えばバインダー樹脂がセラチンの場合、グルタルアルデヒド、グルタルアルデヒドの亜硫酸付加物などのアルデヒド化合物や塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、カリ明礬などの水溶性アルミニウム塩などで膜を架橋することが好ましい。従って、物理現像やメッキ処理浴の後に、例えば、ゼラチン硬膜剤を含有する硬膜浴を設け、バインダー樹脂を架橋したのち乾燥する。 【0163】 或いは、物理現像及び/又はメッキ処理工程に架橋剤を含有させて硬膜浴とかねても良い。 【0164】 特に、アルミニウムイオンを含有する硬膜浴は、物理現像及び/又はメッキ処理の後、硬膜浴に電磁波遮蔽材料を浸漬するだけでよく、硬膜浴自体の安定性もよく、ゼラチンの架橋によって強固な膜を得ることができるため特に好ましい。 【0165】 又、水溶性剤が溶出する現像液で、現像処理後、物理現像やメッキ処理前に塗膜を乾燥させると、収縮応力でパターン状の金属銀部にミクロな亀裂が入りやすくなることがある。現像処理から物理現像やメッキ処理までの工程を途中で乾燥することなく連続処理し乾燥は物理現像やメッキ処理の後に行うことが好ましい。 【0166】 高い導電性を得るためには、現像処理後の露光部に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。 【0167】 本発明における現像処理後の階調は、特に限定されるものではないが、4.0を超えることが好ましい。現像処理後の階調が4.0を超えると、光透過性部の透明性を高く保ったまま、導電性金属部の導電性を高めることができる。階調を4.0以上にする手段としては、例えば、前述のロジウムイオン、イリジウムイオンのドープが挙げられる。 【0168】 [物理現像及びメッキ処理] 本発明では、前記露光及び現像処理により形成された金属銀部に導電性を付与する目的で、前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させるための物理現像及び/又はメッキ処理を行う。 【0169】 本発明における「物理現像」とは、金属や金属化合物の核上に、銀イオンなどの金属イオンを還元剤で還元して金属粒子を析出させることをいう。この物理現象は、インスタントB&Wフィルム、インスタントスライドフィルムや、印刷版製造等に利用されており、本発明ではその技術を用いることができる。 【0170】 また、物理現像は、露光後の現像処理と同時に行っても、現像処理後に別途行ってもよい。 【0171】 本発明において、メッキ処理は、無電解メッキ(化学還元メッキや置換メッキ)、電解メッキ、又は無電解メッキと電解メッキの両方を用いることができる。本発明における無電解メッキは、公知の無電解メッキ技術を用いることができ、例えば、プリント配線板などで用いられている無電解メッキ技術を用いることができ、無電解メッキは無電解銅メッキであることが好ましい。 【0172】 無電解銅メッキ液に含まれる化学種としては、硫酸銅や塩化銅、還元剤としてホルマリンやグリオキシル酸、銅の配位子としてEDTAやトリエタノールアミン等、その他、浴の安定化やメッキ皮膜の平滑性を向上させるための添加剤としてポリエチレングリコール、黄血塩、ビピリジン等が挙げられる。電解銅メッキ浴としては、硫酸銅浴やピロリン酸銅浴が挙げられる。 【0173】 本発明におけるメッキ処理時のメッキ速度は、緩やかな条件で行うことができ、さらに5μm/hr以上の高速メッキも可能である。メッキ処理において、メッキ液の安定性を高める観点からは、例えば、EDTAなどの配位子など種々の添加剤を用いることができる。 【0174】 [酸化処理] 本発明では、現像処理後の金属銀部、並びに物理現像及び/又はメッキ処理後に形成される導電性金属部には、好ましくは酸化処理が行われる。酸化処理を行うことにより、例えば、光透過性部に金属が僅かに沈着していた場合に、該金属を除去し、光透過性部の透過性をほぼ100%にすることができる。 【0175】 酸化処理としては、例えば、Fe(III)イオン処理など、種々の酸化剤を用いた公知の方法が挙げられる。酸化処理は、銀塩含有層の露光及び現像処理後、あるいは物理現像又はメッキ処理後に行うことができ、さらに現像処理後と物理現像又はメッキ処理後のそれぞれで行ってもよい。 【0176】 本発明では、さらに露光及び現像処理後の金属銀部を、Pdを含有する溶液で処理することもできる。Pdは、2価のパラジウムイオンであっても金属パラジウムであってもよい。この処理により無電解メッキ又は物理現像速度を促進させることができる。 【0177】 [導電性金属部] 次に、本発明において形成された導電性金属パターンについて説明する。 【0178】 本発明では、導電性金属部からなる電磁波遮蔽性のバターンは、前述した露光及び現像処理により形成された金属銀部からなるパターンを物理現像又はメッキ処理することにより前記金属銀部に導電性金属粒子を担持させることにより形成されることが好ましい。 【0179】 金属銀は、本発明においては、透明性を高めるために露光部に形成させることが好ましい。 【0180】 前記金属銀部に、物理現像及び/又はメッキ処理により担持させる導電性金属粒子としては、上述した銀のほか、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄、金、コバルト、スズ、ステンレス、タングステン、クロム、チタン、パラジウム、白金、マンガン、亜鉛、ロジウムなどの金属、又はこれらを組み合わせた合金の粒子を挙げることができる。導電性、価格等から、銅、アルミニウム又はニッケルの粒子が好ましい。また、磁場シールド性を付与する場合、常磁性金属粒子を用いることが好ましい。 【0181】 上記導電性金属部において、コントラストを高め、かつ導電性金属部が経時的に酸化され退色するのを防止する観点から、導電性金属部に含まれる導電性金属粒子は銅粒子であることが好ましく、その表面が黒化処理されたものであることがさらに好ましい。黒化処理は、プリント配線板分野で行われている方法を用いて行うことができる。例えば、亜塩素酸ナトリウム(31g/l)、水酸化ナトリウム(15g/l)、リン酸三ナトリウム(12g/l)の水溶液中で、95℃で2分間処理することにより黒化処理を行うことができる。 【0182】 上記導電性金属部は、該導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して、銀を50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがさらに好ましい。銀を50質量%以上含有すれば、物理現像及び/又はメッキ処理に要する時間を短縮し、生産性を向上させ、かつ低コストとすることができる。 【0183】 さらに、導電性金属部を形成する導電性金属粒子として銅及びパラジウムが用いられる場合、銀、銅及びパラジウムの合計の質量が導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。 【0184】 本発明における導電性金属部は、導電性金属粒子を担持するため良好な導電性が得られる。このため、本発明の透光性電磁波シールド膜(導電性金属部)の表面抵抗率は、103Ω/□以下であることが好ましく、102Ω/□以下であることがより好ましく、10Ω/□以下であることがさらに好ましく、1.0Ω/□以下であることが最も好ましい。 【0185】 透光性電磁波遮蔽材料の用途において、上記導電性金属部の線幅は20μm以下、線間隔は50μm以上であることが好ましい。また、導電性金属部は、アース接続などの目的においては、線幅は20μmより広い部分を有していてもよい。また画像を目立たせなくする観点からは、導電性金属部の線幅は18μm未満であることが好ましく、15μm未満であることがより好ましく、14μm未満であることがさらに好ましく、10μm未満であることがさらにより好ましく、7μm未満であることが最も好ましい。 【0186】 アンテナ素子パターンの場合、また、メッシュパターンの場合においても、光透過性部の比率(即ち開口率)は、可視光透過率の点から85%以上であることが好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、メッシュをなす細線のない部分が全体に占める割合であり、例えば、線幅10μm、ピッチ200μmの正方形の格子状メッシュの開口率は、90%である。 【0187】 [光透過率] 本発明において、可視光域の平均透過率とは、400〜700nmまでの可視光領域の透過率を、少なくとも5nm毎に測定して求めた可視光域の各透過率を積算し、その平均値として求めたものと定義する。 【0188】 測定においては、測定アパチャーを、前述のメッシュパターンより十分大きくとっておく必要があり、少なくともメッシュの格子面積よ100倍以上大きな面積で測定して求める。 【0189】 本発明においては、可視光域による平均透過率が、80%以上であることが好ましく、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90%以上である。 【0190】 [電磁波遮蔽材料の層構成] 本発明の電磁波遮蔽材料における支持体の厚さは、5〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることがさらに好ましい。5〜200μmの範囲であれば所望の可視光の透過率が得られ、かつ取り扱いも容易である。 【0191】 物理現像及び/又はメッキ処理前の支持体上に設けられる金属銀部の厚さは、支持体上に塗布されるハロゲン化銀粒子含有層用の塗布液の塗布厚みで適宜決定することができる。金属銀部の厚さは、30μm以下であることが好ましく、20μm以下であることがより好ましく、0.01〜9μmであることがさらに好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。また、金属銀部はパターン状であることが好ましい。金属銀部は1層でもよく、2層以上の重層構成であってもよい。金属銀部がパターン状であり、かつ2層以上の重層構成である場合、異なる波長に感光できるように、異なる感色性を付与することができる。これにより、露光波長を変えて露光すると、各層において異なるパターンを形成することができる。このようにして形成された多層構造のパターン状金属銀部を含む透光性電磁波シールド膜は、高密度なプリント配線板として利用することができる。 【0192】 ディスプレイの電磁波シールド材の用途としては、導電性金属部の厚さが薄いほどディスプレイの視野角が広がり好ましい。導電性配線材料としては、薄膜化、高密度化が要求され、このような観点から、導電性金属部に担持された導電性金属からなる層の厚さは、9μm未満であることが好ましく、0.1μm以上5μm未満であることがより好ましく、0.1μm以上3μm未満であることがさらに好ましい。 【0193】 本発明では、上述した銀塩含有層の塗布厚みをコントロールすることにより所望の厚さの金属銀部を形成し、さらに物理現像及び/又はメッキ処理により導電性金属粒子からなる層の厚みを自在にコントロールできるため、5μm未満、好ましくは3μm未満の厚みを有する透光性電磁波シールド膜であっても容易に形成することができる。 【0194】 [電磁波遮蔽以外の機能] 本発明の製造方法で得られる電磁波遮蔽材料は、回路配線などの各種の導電性配線材料として用いることもできるが、良好な電磁波遮蔽性及び光透過性を有するため、透光性の電磁波遮蔽材料として有利に用いることができる。 【0195】 本発明の電磁波遮蔽材料には、必要に応じて、別途、機能層を設けていてもよく、例えば、ディスプレイ用電磁波シールド材料用途として用いるとき、屈折率や膜厚を調整した反射防止層や、ノングレア層またはアンチグレア層(共にぎらつき防止機能を有する)、近赤外線吸収層、特定の波長域の可視光を吸収する色調調節機能層、指紋などの汚れを除去しやすい機能を有した防汚層、ハードコート層、衝撃吸収機能を有する層などを設けることができる。これらの機能層は、導電性金属膜からなるアンテナ素子パターンまたはメッシュパターン含有層(ハロゲン化銀含有層)とは支持体を挟んで反対側の面に設けてもよく、さらに同一面側に設けてもよい。 【0196】 本発明に係わる電磁波シールド材料はPDPに直接貼合してプラズマディスプレイパネルとしてもよく、また、ディスプレイパネル本体とは別に、ガラス板やアクリル樹脂板などの透明基板に貼合してもよい。 【0197】 このように本発明の透光性電磁波遮蔽材料は、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、EL(エレクトロルミネッセンス)などのディスプレイ前面に用いる電磁波シールド材料として、用いることができる。 【0198】 また、電子レンジ、電子機器、プリント配線板など、特定周波数を遮蔽する透光性の周波数選択性電磁波シールド材料として好適に用いることができる。 【実施例】 【0199】 以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。 【0200】 《電磁波遮蔽材料の作製》 (ハロゲン化銀の調製) 35℃に保温した0.5%ゼラチン水溶液1リットル中に下記(A1液)及び(B1液)を銀電位(EAg)=85mV、pH=5.8に制御しつつ同時添加し、さらに下記(C1液)及び(D1液)をEAg=85mV、pH=5.8に制御しつつ同時添加した。この時、銀電位の制御は10%臭化カリウム水溶液を用い、pHの制御は酢酸または水酸化ナトリウム水溶液を用いて行った。 【0201】 (A1液) 臭化カリウム 104g 沃化カリウム 3.0g 水を加えて 1300ml (B1液) 硝酸銀 150g 水を加えて 1360ml (C1液) 臭化カリウム 310g ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム 4×10-8モル ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム 2×10-5モル 沃化カリウム 10g 水を加えて 4000ml (D1液) 硝酸銀 480g 水を加えて 4200ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.04μm、粒径分布の変動係数0.13のハロゲン化銀乳剤を得た。 【0202】 上記ハロゲン化銀乳剤に対し、チオ硫酸ナトリウムをハロゲン化銀1モル当たり2.0mg用い40℃にて80分間化学増感を行い、化学増感終了後に4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン(TAI)をハロゲン化銀1モル当たり500mg添加して、ハロゲン化銀乳剤EM−1を得た。 【0203】 このハロゲン化銀乳剤EM−1を用いて、ハロゲン化銀粒子とゼラチンの体積比(ハロゲン化銀粒子/ゼラチン)が0.6となるように追加のゼラチンを調整し、さらに硬膜剤(H−1:テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン)をゼラチン1g当たり30mgの比率となるようにして添加し、表1記載の水溶性化合物を表1記載の量添加した。また塗布助剤として、界面活性剤(SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナトリウム)を添加し、表面張力を調整した。こうして得られた塗布液を、ゼラチンの付き量が1.0g/m2となるように下記下引き済みPETフィルム支持体上に塗布し、電磁波遮蔽材料用原版を作製した。 【0204】 (下引き済みPETフィルム支持体) 100μmの二軸延伸PET支持体の両面に12W・min/m2のコロナ放電処理を施し、下引き塗布液B−1を乾燥膜厚0.4μmになるように塗布し、その上に12W・min/m2のコロナ放電処理を施し、下引き塗布液B−2を乾燥膜厚0.06μmになるように塗布した。 【0205】 〈下引き塗布液B−1〉 ブチルアクリレート30質量%、t−ブチルアクリレート20質量%、スチレン25質量%、2−ヒドロキシエチルアクリレート25質量%の共重合体ラテックス液(固形分30%) 50g 化合物(UL−1) 0.2g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.05g 水で仕上げる 1000ml 〈下引き塗布液B−2〉 ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g シリカ粒子(平均粒径3μm) 0.1g 硬膜剤(UL−3) 1g 水で仕上げる 1000ml 【0206】 【化11】
【0207】 上述のようにして製造した電磁波遮蔽材料用原版に対して、ライン幅が6μm、ライン同士の間隔が194μmの格子状のフォトマスクを介して、紫外線ランプを用いて露光を行った後、表1記載したシーケンスに従って処理を行って、透明電磁波遮断材料S101〜S115を作成した。 現像処理;下記現像液(DEV−1)を用いて25℃で60秒間 定着処理;下記定着液(FIX−1あるいは2)を用いて25℃で120秒間 メッキ処理;下記メッキ液(PL−1)を用いて45℃で無電解銅メッキ処理 架橋処理;必要に応じて、下記架橋液(B-1あるいはB-2)で架橋処理 (DEV−1) 純水 500ml メトール 2g 無水亜硫酸ナトリウム 80g ハイドロキノン 4g ホウ砂 4g チオ硫酸ナトリウム 10g 臭化カリウム 0.5g 水を加えて全量を1リットルとする (FIX−1) 純水 750ml チオ硫酸ナトリウム 250g 無水亜硫酸ナトリウム 15g 氷酢酸 15ml カリミョウバン 15g 水を加えて全量を1リットルとする (FIX−2) 純水 750ml チオ硫酸ナトリウム 250g 無水亜硫酸ナトリウム 15g 氷酢酸 15ml 水を加えて全量を1リットルとする (PL−1) 硫酸銅 0.04モル ホルムアルデヒド(37%) 0.08モル 水酸化ナトリウム 0.10モル トリエタノールアミン 0.05モル ポリエチレングリコール 100ppm 水を加えて全量を1リットルとする。 (B−1) 純水 750ml 硫酸アルミニウム 15g (B−2) 純水 750ml グルタルアルデヒド 15g (水洗処理及び乾燥処理) 水洗処理は水道水で5分間洗い流した。また乾燥処理は、乾燥風(40℃)を用いてドライ状態になるまで乾燥した。 【0208】 このようにして得られた、導電性の金属メッシュ部分を有する透明な電磁波遮蔽材料S101〜S128の各々に対して、表面比抵抗率と透過率を、それぞれ抵抗率計(ロレスタGP(MCP−T610型):(株)ダイヤインスツルメンツ社製)と分光光度計(日立分光光度計U−3210:(株)日立製作所製)を用いて測定した。 【0209】 尚、透過率は、400〜700nmまでの可視光領域の透過率を、少なくとも5nm毎に測定して求めた可視光域の各透過率を積算し、その平均値として求めた。 【0210】 【表1】
【0211】 以上の様に、本発明に係わる水溶性化合物をゼラチンと共に用いた電磁波遮蔽材料用原版を用いて作製した電磁波遮蔽材料(フィルム)は、用いないものに比べ、遮蔽性能、又透光性にも優れていることが判る。また、現像処理後に一旦乾燥を行った試料、また、アルミニウムイオンを含有する定着浴を用いたものに比べ、そこで乾燥を行わない、またアルミニウムイオンを含まない定着浴を用いて、メッキ処理を施した試料の方が、透過率に優れており、表面比抵抗率も小さいことがわかる。 【0212】 実施例2 次に、線状アンテナ素子の単位長79mm、線幅40μm、線状アンテナ素子間隔300μmとなるよう形成されたフォトマスクを介して、紫外線ランプを用いてアンテナパターンの露光を行った以外は、実施例1の電磁波遮蔽材料S104と同様にして、選択性電磁波遮蔽フィルムを作製したところ、2G帯(1.90HHz;波長158mm)の反射特性を確認できた。 【0213】 尚、反射特性の評価方法として、以下の方法で減衰率を評価した。図2に減衰率の評価装置の配置を表す模式図を示した。対向させて設置した一対の誘電体レンズ1,2にベクトルネットワークアナライザー(HP社製 8150B)を接続しその間に、作製した選択性電磁波遮蔽フィルムサンプルを置き、周波数1.90HHz(波長158mm)における減衰率(dB)により確認した。 【図面の簡単な説明】 【0214】 【図1】アンテナ素子パターンを有する電磁波反射面の幾つかの例を示す図である。 【図2】減衰率の評価装置の配置を表す模式図である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001270 【氏名又は名称】コニカミノルタホールディングス株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月23日(2006.6.23) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−4797(P2008−4797A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月10日(2008.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2006−173558(P2006−173558) |
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