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【発明の名称】 加熱調理器
【発明者】 【氏名】長田 正史

【氏名】藤原 奨

【氏名】福田 正彦

【氏名】安藤 宏

【氏名】三井 健弘

【氏名】中村 宏

【要約】 【課題】従来の加熱調理器における表示手段は鍋内の被加熱物の温度に対応した表示をすることはできず、加熱手段の加熱入力設定レベルを表示することしかできなかった。

【構成】加熱調理器を、加熱容器を載置するためのトッププレートを有し、加熱容器内の被加熱物を加熱手段により加熱調理する加熱調理器本体と、加熱調理器本体に伝わる振動レベルを検出する振動センサと、振動センサの出力に基づいて前記加熱容器内の被加熱物の沸騰状態を報知する報知手段と、通常モードからデモンストレーションモードへの切替可能なデモ設定手段を備えて構成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱容器を載置するためのトッププレートを有し、前記加熱容器内の被加熱物を加熱手段により加熱調理する加熱調理器本体と、前記加熱調理器本体に伝わる振動レベルを検出する振動センサと、通常モードからデモンストレーションモードへの切り換えが可能なデモ設定手段と、前記通常モードでは前記加熱手段に対する加熱入力設定レベルを表示する入力設定表示手段とを有し、
前記デモ設定手段によって前記デモンストレーションモードが選択された場合には、前記入力設定表示手段が前記振動センサの出力に基づいて前記加熱調理器本体に伝わる振動の様子を表示する振動レベル表示手段へと切り替わる事を特徴とする加熱調理器。
【請求項2】
前記デモンストレーションモードにおける前記振動レベル表示手段は、前記加熱手段が非活性の場合でも動作可能であることを特徴とする請求項2に記載の加熱調理器。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、インダクションヒーティング式の加熱調理器(以降IH加熱調理器と称す)式やハロゲンヒータなどを熱源に有する加熱調理器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の加熱調理器としては、トッププレートと、このトッププレートに載置された鍋(加熱容器に相当)の温度を検知する温度検知部と、加熱手段と、この加熱手段に入力される電力に相当する加熱入力設定レベルを表示する表示手段とを備えているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
従来の上記温度検知部は鍋が載置されるトッププレートの裏面中央部に配置され、トッププレートを介した熱伝導により鍋の底面中心温度を検出するように構成される。そして、温度検知部によって検知される温度が所定値以上になると、加熱手段への加熱入力設定レベルが低下するよう動作する。また、表示部も低下した加熱入力設定レベルに相当する表示に移行する。
【0004】
【特許文献1】特開平8−270957号公報(第1頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、この種の加熱調理器のトッププレートには通常耐熱絶縁材料が用いられる。このため、トッププレートを介した熱伝導により鍋の温度を検出する場合、実際の鍋内部の被加熱物の温度変化に対して検知される温度変化が時間的に遅れるという問題がある。また、上述のような従来の加熱調理器では鍋の性状(材質・形状等)により温度計測に大きな誤差を与える可能性も高い。即ち鍋の材質や厚さ等による熱伝導率の違いにより温度上昇勾配が異なる。また鍋底が凹んでいる反り鍋では、鍋底はトッププレートに接触しないため温度計測に大きな誤差が発生し、温度検知部によって鍋内の被加熱物の正確な温度を検出することが困難であった。
【0006】
このため、従来の加熱調理器における表示手段は鍋内の被加熱物の温度に対応した表示をすることはできず、加熱手段の加熱入力設定レベルを表示することしかできなかった。
【0007】
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、鍋の材質や形状に影響されずに加熱容器内の被加熱物の状態を報知することが可能とし、さらに当該機能をデモンストレーションすることを可能とする加熱調理器を提供する事を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明に係る加熱調理器は、加熱容器を載置するためのトッププレートを有し、加熱容器内の被加熱物を加熱手段により加熱調理する加熱調理器本体と、加熱調理器本体に伝わる振動レベルを検出する振動センサと、振動センサの出力に基づいて加熱容器内の被加熱物の沸騰状態を二形態以上報知可能な報知手段とを備えて構成されたものであり、
加熱容器を載置するためのトッププレートを有し、前記加熱容器内の被加熱物を加熱手段により加熱調理する加熱調理器本体と、前記加熱調理器本体に伝わる振動レベルを検出する振動センサと、通常モードからデモンストレーションモードへの切り換えが可能なデモ設定手段と、前記通常モードでは前記加熱手段に対する加熱入力設定レベルを表示する入力設定表示手段とを有し、
前記デモ設定手段によって前記デモンストレーションモードが選択された場合には、前記入力設定表示手段が前記振動センサの出力に基づいて前記加熱調理器本体に伝わる振動の様子を表示する振動レベル表示手段へと切り替わるようにしたものである。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る加熱調理器は、振動センサにより、正確な沸騰状態を検出することが出来るとともに、沸騰状態を表示出来るレベルメータ等を通じて、店頭販売時にデモンストレーションすることにより、顧客に対して説得力のある実演効果を得る事が出来、販売促進効果に繋げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る加熱調理器の好適な実施の形態について添付図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す断面図である。また図2は、実施の形態1に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す平面図である。
【0011】
図1及び図2において、この実施の形態に係る加熱調理器は、箱状の筐体2内に収容され、一平面内に渦巻き状に巻回された加熱手段である通電コイル1と、この通電コイル1の上方に近接して配置され、加熱容器である鍋6を載置する平面状のトッププレート3と、通電コイル1に流れる高周波の交番電流の電流量を増減させる制御手段4と、筐体2の上面前端に配置され、能力制御部4に対する加熱開始/停止の信号や被加熱物の温度設定等の信号を入力させる操作パネル5とを備えている。
【0012】
ここで、トッププレート3には、結晶化ガラス等の透過性の耐熱絶縁材料が用いられる。また、トッププレート3の上面には、被加熱物が収容された鍋6を、通電コイル1と対向する位置に載置させることができる。鍋6は、一般には鉄等の金属材料で構成され、操作パネル5からの指示により通電コイル1への通電に伴いコイル周辺に形成される交番磁界中に置かれた状態となる。
【0013】
また、実施の形態1の加熱調理器は、トッププレート3の後方裏面に、振動センサ7を備える。この振動センサ7は、トッププレート2上に載置した鍋6内の被加熱物が沸騰により発生する気泡による振動を検知する。この振動センサ7の出力である振動強度信号は振動信号平滑手段8によって平滑化される。図3は振動信号平滑手段8によって平滑化された波形を示す概略図である。横軸は振動平滑手段8の出力、横軸は時間である。この振動信号平滑手段8の出力は、前記制御手段4に入力される。制御手段4は、入力された波形から沸騰状態を検出した場合、通電コイル1への加熱入力設定レベルをダウンさせるか或いは停止させる信号を出す。
【0014】
一方、前記操作パネル5からの設定情報や、制御手段4の出力情報は、表示パネル9によって表示及び報知される。より詳しくは、図2に示すように、操作パネル5上のスイッチ5aにより通電コイル1への加熱入力設定レベルを設定し、その設定レベルが入力設定表示手段9aに表示される。図2に示す入力設定表示手段9aでは8段階の入力設定と表示が可能となっている。
【0015】
また、表示パネル9は、沸騰表示手段9bと大沸騰表示手段9cとを有する。これら2つの表示手段は振動センサ7の出力に基づいて被加熱物の沸騰状態を二形態以上報知可能な報知手段である。これら沸騰表示手段9bと大沸騰表示手段9cは、振動信号平滑手段8によって平滑化された波形を制御手段4が分析する事により検知された鍋6内の沸騰状態を表示する。
【0016】
図4は沸騰表示手段9bが点灯する際の鍋の状態を示した平面図、図5は大沸騰表示手段9cが点灯する際の鍋の状態を示した平面図である。図4に示すように、初期沸騰時には鍋内に細かい気泡が沢山発生し増加していく。これに伴って振動レベルも増加していくが、沸騰表示手段9bはこの振動レベルが最大値となる時点近傍で点灯する(図3の『沸騰』を参照)。一方、図5に示すように、さらに沸騰が継続し温度が上昇すると大きな気泡が発生するようになるが、これに伴い、振動レベルは最大値を経由して若干減少する状態となる。大沸騰表示手段9cはこのように振動レベルが最大値を経由して若干減少した状態において点灯する(図3の『大沸騰』を参照)。
尚、この実施の形態では表示手段は2段階としたが、振動信号平滑手段8の出力、制御手段4の解析能に応じて複数段階に設定しても良い。
【0017】
また9dはスイッチ5a押下時の受付音や、沸騰及び大沸騰検出時報知音を発生するスピーカ(発音手段)である。2形態以上報知を行う報知手段としては沸騰表示手段9b、大沸騰表示手段9cのように視覚に訴える表示手段でも良いし、このスピーカ9dのように聴覚に訴える発音手段でもよい。
【0018】
次に、実施の形態1の加熱調理器の動作について説明する。まず、被加熱物が収容された鍋6がトッププレート3に載置される。そして、操作パネル5から目標温度設定等の調理選択が行われ、入力設定表示9aにその設定値が表示される。続いて、操作パネル5からスタート信号が入力され、被加熱物の調理がスタートする。このスタート信号を受け、制御手段4と振動センサ7とが動作を開始する。制御手段4は、高周波の交番電流を温度設定に合わせた電流量で通電コイル1に通電する。通電コイル1の内部を流れる渦電流の作用によって鍋6の全体が加熱源として加熱され、鍋6内の被加熱物が加熱される。
【0019】
被加熱物が加熱されるに伴い、鍋内の水温が80℃を越えた辺りから鍋底に細かい気泡が発生する。この気泡が鍋底から離脱する時の衝撃によって鍋底が加振され、この加振力によってトッププレート3に振動が伝わり、振動センサ7の出力が序々に上昇を始める。この振動強度信号の上昇は水温が95℃前後で最大となる。完全にグラグラと沸騰する100℃時には、鍋底からの気泡が大きくなり鍋底からの気泡離脱時の加振力が弱まるため、振動センサ7の出力が低下傾向を示す。沸騰センサ7からの振動強度信号は、交流の半波波形であり振動強度によってピーク値が大きくなる出力が得られる。この沸騰センサ7の生波形を振動信号平滑手段8により平滑化し、上述の図3の波形が得られる。
【0020】
表示パネル9上の沸騰表示手段9bは、前記振動強度が最大に達する信号、即ち95℃前後を検出した時点で点灯表示する。この点灯表示は例えば鍋が載置された側(例では右側)の表示部のみ動作させる。更にスピーカ9dによって報知音を発音する。この時点において使用者が停止操作を行わず、運転が継続されると、加熱コイル1への通電継続により被加熱物は過熱される。上述のように過熱により100℃の沸騰まで進むにつれて平滑化された信号強度は序々に下降方向となる。制御手段4はこれを検出して大沸騰表示手段9cを点灯させ、報知音を発生させて、加熱コイル1への通電を遮断する。
【0021】
また、沸騰表示手段9b点灯後は、加熱コイル1への通電率を下げても良い。更に、大沸騰表示手段9c点灯後も加熱コイル1への通電率を下げるだけでも良い。
【0022】
以上のように、この実施の形態に係る加熱調理器は、振動センサ7を用いることにより、鍋の材質や形状に影響されずに高精度な沸騰検知およびその表示をを可能とすることができる。更に、沸騰状態の推移を表示できる複数の表示装置によって、目に見える被加熱物の沸騰状態に連動したより正確な状態検出が可能となる。このため、必要温度、例えばお茶を入れる最適温度約80℃で装置を停止する事が可能となり使い勝手を向上することが出来る。
【0023】
尚、この実施の形態では、振動センサ7をトッププレート3の後方裏面に配置した場合について説明した。しかし、この発明はこれに限定されるものではない。即ち、振動センサ7は、筐体2やトッププレート3によって構成される加熱調理器本体に伝わる振動レベルを検出することができれば良いのであって、加熱調理器本体の内側あるいは外側のいずれに配置しても良い。
【0024】
実施の形態2.
図6はこの発明の実施の形態2に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す平面図である。図7はこの発明の実施の形態2に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す断面図である。なお実施の形態1と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0025】
図6に示すようにこの実施の形態に係る加熱調理器は、その操作パネル5にデモ設定手段5bを有する。操作者がこのデモ設定手段5bを操作することにより、通常モードからデモンストレーションモードへ加熱調理器を切り換える事ができる。尚、デモンストレーションモードとは例えば店頭での実演販売の際に利用されるモードのことである。
【0026】
また、表示パネル9にはスピーカ9eが設けられる。図7に示すようにこのスピーカ9eは制御手段4及び振動信号平滑手段8を介して振動センサ7に接続される。このスピーカ9eは制御手段4とともに被加熱物の沸騰状態を検知して報知する第1の報知手段を構成する。
【0027】
更に、表示パネル9には通常モード時においては加熱手段1に対する加熱入力設定レベルを表示する入力設定表示手段として機能し、デモンストレーションモード時には振動センサ7の出力に基づいて加熱調理器本体に伝わる振動の様子を表示する振動レベル表示手段(第2の報知手段)として機能するレベルメータ9gが設けられる。即ち、レベルメータ9gは図7に示すように通電コイル1への加熱入力設定レベルを設定するスイッチ5aと制御手段4を介して接続される。また、レベルメータ9gは振動センサ7からの出力を振動信号平滑手段8を経由することなくレベルメータ9gに直接伝達可能な生波形出力手段7aにも接続される。レベルメータ9gはその接続を切り換える事によりスイッチ5a側あるいは生波形出力手段7a側のいずれの出力も表示可能に構成されている。
【0028】
次に動作について説明する。まず、通常モードにおいてはレベルメータ9gは上述のように入力設定表示手段として機能する。即ち、レベルメータ9gはスイッチ5a側に接続される。このため、スイッチ5aから通電コイル1への加熱入力設定レベルが設定されると、その設定レベルがレベルメータ9gに表示される。一方、加熱が開始されると被加熱物が加熱されるに伴い、鍋底から気泡が離脱する際の振動が加熱調理器本体に伝わり始める。この振動は、振動センサ7によって検出される。この振動センサ7の出力は振動信号平滑手段8によって制御手段4に入力可能な状態まで平滑化され、制御手段4に入力される。制御手段4では、この平滑化された振動センサ7の出力に基づいて被加熱物の状態を監視し、沸騰状態を検知した場合にはスピーカ9eを用いて報知を行う。
【0029】
続いて、デモンストレーションモードの場合について説明する。デモ設定手段5bによってデモンストレーションモードが選択された場合、レベルメータ9gは上述のように入力設定表示手段ではなく、振動レベル表示手段として機能する。即ち、レベルメータ9gは生波形出力手段7a側に接続を切り替えられる。この生波形出力手段7aは上述のように振動信号平滑手段8を経由していない。このため、レベルメータ9gは、生波形出力手段7aを介して、振動信号平滑手段8によって平滑化されていない振動センサ7の出力の様子を表示することができる。尚、このデモンストレーションモードにおいても、スピーカ9eによる沸騰状態の報知は通常モードの場合と同様に行なわれる。即ち、加熱開始に伴い、鍋底から加熱調理器本体に振動が伝わり始めるが、この振動は、振動センサ7によって検出される。この振動センサ7の出力は振動信号平滑手段8によって制御手段4に入力可能な状態まで平滑化された後、制御手段4に入力される。制御手段4では、この平滑化された振動センサ7の出力に基づく被加熱物の監視が行われ、沸騰状態が検知された場合にはスピーカ9eによる報知が行われる。
【0030】
次に、図8、図9を用いてレベルメータ9gの表示について詳しく説明する。図8は振動センサ7の生波形と平滑化後の波形とを示す図である。図9は加熱調理器への外来振動入力の様子を示す概念図である。図8において横軸は時間、縦軸は振動強度である。縦軸の振動強度は8段階に分けられている。図8において、生波形出力手段7aの波形は、図中振動生波形50aに示した半波交流の振動強度波形となる。この生波形が振動信号平滑手段8によって振動平滑出力波形50bに変換される。振動生波形50aは平滑化されておらずリアルタイムな振動波形を出力する。このため、図9に示したようにトッププレート3上を手で叩く等により外来からの振動入力としての外来振動を与えると、図8の外来振動入力時50cに示したようなピーク波形が得られる。しかし振動平滑出力波形50bは、この外来振動入力時のピーク波形も平滑平均化するために大きな振動波形として現れない構成となっている。デモンストレーションモードにおいてレベルメータ9gに表示されるのは図8の振動生波形50aに相当する振動強度のレベルである。
【0031】
例えば、図9のように外来振動を入力した場合、生波形出力手段7aはそのピーク値を検出して、レベルメータ9gにそのレベルを表示する。図8の例では外来振動により振動強度のレベル7を超えた信号を検出したため、図9ではレベルメータ9gのレベル7まで点灯表示をしている。この生波形出力手段7aの出力はリアルタイムに外来振動等を表示可能である。このため、デモ時には振動センサ7の存在をアピールできると共に、動きがダイナミックとなって有効となる。
【0032】
一方、被加熱物の沸騰状態を検知する制御手段4には、振動信号平滑手段8によって平滑化された振動平滑出力波形50bが入力される。この振動平滑出力波形50bは外来振動入力時50cに示したようなピーク波形が現れない構成とされているため、ピーク波形の存在による誤動作を防止する事ができる。
【0033】
尚、この実施の形態では第2の報知手段としてレベルメータ9gを使用する場合について説明したが、この発明はこれに限定される事無く、例えば、スピーカ9eにより振動強度に応じた音声を出力してもよい。更に、この振動生波形の表示は、鍋を載置していない側(図9では左側)のレベルメータ9fにも表示することができる。従って、一方(図9では右側)のみに鍋6を載置した状態でデモ設定手段5bをONして動作させても、両方のレベルメータ9g、9fで外来入力振動等による振動表示が可能となる。
【0034】
更に、デモンストレーションモードにおいては、加熱手段1に入力を行わない場合即ち加熱手段1が非活性な場合においても振動生波形の表示をレベルメータ9gにて行うよう構成しても良い。このような構成とすることにより、湯を沸かしたりする必要が無くなるので店頭での実演販売を容易にすることができる。
【0035】
この実施の形態は以上のような構成としたので、振動センサ7により、正確な沸騰状態を検出することが出来る。このため、沸騰状態を表示出来るレベルメータ等の装置を設けて、店頭販売時にデモンストレーションすることにより、顧客に対して説得力のある実演効果を得る事が出来、販売促進効果に繋げることができる。またデモ設定手段により、デモンストレーションモード切替時には、既設の表示装置を使用してデモ表示させるために、特別な実演販売用表示装置を設けなくてすむ。このため、部品コストを必要としないという効果がある。
【0036】
尚、この実施の形態では、デモ設定手段5bを設ける場合について説明したがこの発明はこれに限定される事無く、特別なスイッチを設けず、既設のスイッチの複数組み合わせ押しで実現してもよい。
【0037】
実施の形態3.
図10はトッププレートの右側に載置された鍋が沸騰状態になった場合を示す平面図である。上述の実施の形態2では、被加熱物の沸騰状態を報知する第1の報知手段としてスピーカ9eを使用する場合について説明した。この実施の形態ではレベルメータ9gの一部を第1の報知手段として使用する場合について説明する。この実施の形態は上述の実施の形態2の変更例であり、実施の形態2と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0038】
即ち、図10のようにトッププレート3の裏側に設けられた右側の通電コイル1が活性状態の場合、制御手段4は図8に示した振動平滑出力波形50bを用いて鍋6内の被加熱物の沸騰状態を監視する。そして、振動平滑出力波形50bの最大値近傍の時点及び/或いは最大値から下降する点を沸騰状態として検出し、レベルメータ9gの一部に表示する。このレベルメータ9gの一部を用いた表示は、レベルメータ9gのレベル8を点滅表示させることにより行われる。例えば、デモンストレーションモードにおいては生波形出力手段7aの出力を図8に示した振動強度の8段階のレベルに応じてレベルメータ9gにレベル表示すると共に、沸騰を検出した場合は、レベルメータ9gのレベル8を点滅させる事により沸騰を報知することができる。この際、レベルメータ9gのレベル8を点滅させると共にスピーカ9eから発音を行っても良い。以上のような構成とすることにより、視認性を向上させることができる。
【0039】
実施の形態4.
図11は平滑振動レベル表示手段を備えた加熱調理器の平面図である。上述の実施の形態2では、レベルメータ9gと9fの両方を加熱調理器本体に伝わる振動の様子を報知する第2の報知手段として使用する場合について説明した。この実施の形態4では一方のレベルメータ9gのみを第2の報知手段として使用し、他方のレベルメータ9fを平滑振動レベル表示手段として使用する場合について説明する。即ち、この実施の形態に係る加熱調理器のレベルメータ9fは、図8の振動平滑出力波形50bを8段階の振動強度に応じてレベル表示するようにして構成される。一方、レベルメータ9gは、実施の形態2と同様に、図8に示す振動生波形50aを8段階の振動強度に応じてレベル表示する。
【0040】
その結果、この実施の形態に係る加熱調理器のレベルメータ9fは、振動平滑出力波形50bに応じたレベル表示を行うため、加熱の開始とともに徐々にレベル表示が上がっていくが、外来振動50cを与えた場合でも過敏に反応しない。この点、外来振動50cに鋭敏に反応するレベルメータ9gと対照的である。図11は外来振動50cが入力された直後の加熱調理器の平面図であるが、図8に示す外来振動50cの入力によってもレベルメータ9fの表示はレベル2で安定しているのに対し、レベルメータ9gの表示はレベル7まで点灯している。
【0041】
このため、デモンストレーション時に両レベルメータ9g、9fを比較できるようにする事により、レベルメータ9gによって振動センサの存在を顧客にアピールできると共に、レベルメータ9fによって誤動作が生ぜず精度の高い沸騰検知が可能である事を説明することができるという効果がある。
【0042】
実施の形態5.
図12は本発明の実施の形態5に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す断面図である。また図13は、実施の形態5に係る振動信号平滑手段の出力を示すグラフである。なお上述の実施の形態と同一または相当部分には同じ符号を付し説明を省略する。
【0043】
この実施の形態に係る加熱調理器は内部に通電コイル1の加熱を防ぐための送風手段としての冷却ファン10を備える。この冷却ファン10は制御手段4からの制御指令によって動作する。本実施の形態では加熱手段1への加熱開始指令を受けた後、先ず冷却ファン10のみ所定期間通電(活性化)した後に、通電コイル1への通電(活性化)を行うシーケンスとする。
【0044】
冷却ファン10の運転により、その回転数成分が筐体2に伝わり、筐体2が振動する。この振動が振動センサ7で検出され信号強度として検出される。このとき冷却ファン10単体で動作させることにより、冷却ファン10のみの振動が検出できるため、冷却ファン10の振動レベルチェックが可能となる。即ち冷却ファン10の断線により、ファンが動作しない時は振動強度が検出できないためこれを検出してエラー表示を出して通電コイル1の通電に移行せず運転を停止する。また、冷却ファン10の振動が許容出力(図13参照)より大きい場合にも、ファンの故障としてエラー表示を出して通電コイル1の通電に移行せず運転を停止する。エラー表示は例えばレベルメータ9gの各レベル表示を全て点滅させる等により表示する事ができる。この場合、レベルメータ9gが警告報知手段に相当する。
【0045】
以上の構成により、この実施の形態に係る加熱調理器は簡単な構成で送風手段の故障を判定し、通電コイル1の過熱を未然に防止する事ができる。
【0046】
尚、この実施の形態では所定期間、通電コイル1を非活性とし冷却ファン10のみ活性化する場合について説明した。しかし、この発明はこれに限定されるものではなく、上記所定期間に通電コイル1を活性化させたままの状態で、送風手段10の周波数帯のみフーリエ変換等により抽出し、異常がないか確認する事もできる。また、所定期間を通電コイル1及び送風手段10の活性化後であって沸騰開始前の短い期間に設定する事により、通電コイル1と冷却ファン10の両方を活性化させた状態で冷却ファン10に異常がないか確認する事もできる。
【0047】
更には、冷却ファン10の振動許容範囲内においても、振動レベルにはばらつきが生じる事が考えられる。このような場合には、ファン振動強度によって沸騰振動の検出閾置を変更することができる。かかる閾値の変更により、正確な振動検出、沸騰検知を可能とさせることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0048】
この発明は、インダクションヒーティング(以降IH加熱調理器と称す)式やハロゲンヒータなどを熱源に有する加熱調理器に利用すると特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】実施の形態1に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す断面図である。
【図2】実施の形態1に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す平面図である。
【図3】振動信号平滑手段8によって平滑化された波形を示す概略図である。
【図4】沸騰表示手段9bが点灯する際の鍋の状態を示した平面図である。
【図5】大沸騰表示手段9cが点灯する際の鍋の状態を示した平面図である。
【図6】この発明の実施の形態2に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す平面図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す断面図である。
【図8】振動センサ7の生波形と平滑化後の波形とを示す図である。
【図9】加熱調理器への外来振動入力の様子を示す概念図である。
【図10】トッププレートの右側に載置された鍋が沸騰状態になった場合を示す平面図である。
【図11】平滑振動レベル表示手段を備えた加熱調理器の平面図である。
【図12】本発明の実施の形態5に係る加熱調理器に鍋を載置した状態を示す断面図である。
【図13】実施の形態5に係る振動信号平滑手段の出力を示すグラフである。
【符号の説明】
【0050】
1 通電コイル、2 筐体、3 プレート、4 制御手段、5 操作パネル、5a スイッチ、5b デモ切り替え手段、6 鍋、7 振動センサ、7a 生波形出力手段、8 振動信号平滑手段、9 表示パネル、9a 入力設定表示、9b 沸騰表示、9c 大沸騰表示、9d スピーカ、10 冷却ファン。
【出願人】 【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
【識別番号】000176866
【氏名又は名称】三菱電機ホーム機器株式会社
【出願日】 平成19年10月19日(2007.10.19)
【代理人】 【識別番号】100113077
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 省吾

【識別番号】100112210
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 忠彦

【識別番号】100108431
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 加奈子

【識別番号】100128060
【弁理士】
【氏名又は名称】中鶴 一隆


【公開番号】 特開2008−71762(P2008−71762A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2007−272644(P2007−272644)