| 【発明の名称】 |
放電灯点灯装置及び照明器具 |
| 【発明者】 |
【氏名】笹川 知宏
【氏名】西本 和弘
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| 【要約】 |
【課題】チョッパ回路を用いずに、放電灯に安定した電力を供給することができる放電灯点灯装置を提供する。
【構成】交流電源ACから入力された交流電力を全波整流するダイオードブリッジDBとダイオードブリッジDBの出力を平滑する平滑コンデンサC3とからなる直流電源回路1と、直流電源回路1の出力を電源として放電灯Laに交流電力を供給するインバータ回路2と、インバータ回路2と放電灯Laとで構成される共振回路の共振周波数に対してインバータ回路2の動作周波数を変化させることにより放電灯Laに供給する電力を制御する制御回路3とを備える。また、平滑コンデンサC3の両端電圧Vdcを検出する直流電圧検出回路4を備え、制御回路3は、直流電圧検出回路4によって検出された直流電圧Vdcの平均値に基き、放電灯Laへの供給電力を一定とするように動作周波数を制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 整流用のダイオードと平滑用のコンデンサとからなり交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、 直流電源回路が出力した直流電力を交流電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、 直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、 直流電圧検出回路において検出された電圧の平均値に基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする放電灯点灯装置。 【請求項2】 整流用のダイオードと平滑用のコンデンサとからなり交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、 直流電源回路が出力した直流電力を交流電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、 直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、 直流電圧検出回路において検出された電圧のリップルに基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする放電灯点灯装置。 【請求項3】 整流用のダイオードと平滑用のコンデンサとからなり交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、 直流電源回路が出力した直流電力を交流電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、 直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、 直流電圧検出回路において検出された電圧の平均値とリップルとに基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする放電灯点灯装置。 【請求項4】 直流電源回路に入力される交流電圧の絶対値が所定の谷部閾値以下である谷部を検出する谷部検出部を備え、制御回路は、谷部検出部によって谷部が検出されている期間には直流電圧検出回路の出力をインバータ回路の制御に用いないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項5】 インバータ回路は、放電灯とともに共振回路を構成する共振部と、少なくとも1個のスイッチング素子を備え直流電源回路と共振部との接続を切り替えるスイッチング部とを有し、 制御回路は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数に対してスイッチング部のスイッチング素子のオンオフの周波数を制御することにより放電灯への供給電力を制御するものであって、 放電灯の定格点灯時に放電灯に供給される電力の周波数は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数であって放電灯が消灯した状態における共振周波数の近傍であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項6】 インバータ回路は、放電灯とともに共振回路を構成する共振部と、少なくとも1個のスイッチング素子を備え直流電源回路と共振部との接続を切り替えるスイッチング部とを有し、 制御回路は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数に対してスイッチング部のスイッチング素子のオンオフの周波数を制御することにより放電灯への供給電力を制御するものであって、 共振部は、インダクタと第1のコンデンサとの直列回路と、第1のコンデンサの両端間に放電灯に直列に接続される第2のコンデンサとを備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項7】 インバータ回路は、定格電力が互いに異なり定格電流が互いに共通の複数種類の放電灯に対し、定格点灯時に放電灯に入力される電流を互いに略同じとするようなV−I特性に設計されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項8】 直流電源回路は倍電圧整流回路からなることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項9】 制御回路による制御で変更可能なインバータ回路のパラメータの範囲を制限する制限手段を備えることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項10】 制御回路は、予熱時及び始動時の所定期間には直流電圧検出回路の出力をインバータ回路の制御に用いないことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項11】 直流電源回路に入力される交流電力の電圧値を検出する電源電圧検出回路を備え、 制御回路は、予熱時及び始動時の所定期間には、電源電圧検出回路によって検出された電圧値に基づいて、インバータ回路から放電灯に供給される電力を一定とするように、インバータ回路を制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項12】 直流電圧検出回路によって検出された直流電源回路の出力電圧が所定の閾値を下回ったときに放電灯の寿命末期を検出する寿命検出回路を備えることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。 【請求項13】 請求項1〜12のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置と、該放電灯点灯装置を収納する器具本体とを備えることを特徴とする照明器具。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、放電灯点灯装置並びに該放電灯点灯装置を用いた照明器具に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来から、放電灯に交流電力を供給して点灯させる放電灯点灯装置として、直流電源回路と、インバータ部とを備えるものが提供されている(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 この主の放電灯点灯装置として、例えば図22に示すものがある。この放電灯点灯装置は、交流電源ACから入力された交流電力を直流電力に変換する直流電源回路1と、放電灯Laとともに共振回路を構成し直流電源回路1の出力を電源として放電灯Laに交流電力を供給するインバータ回路2とを備える。 【0004】 直流電源回路1は、交流電源ACから入力された交流電流を全波整流するダイオードブリッジDBに、ダイオードブリッジDBの出力端間に接続されたインダクタLcとダイオードDcとコンデンサCcとの直列回路と、インダクタLcとダイオードDcとの接続点とダイオードDcの低電圧側の出力端との間に接続されたスイッチング素子Qcとで構成された周知の昇圧チョッパ回路が接続されてなる。スイッチング素子Qcはチョッパ制御回路1aによりオンオフ駆動され、このオンオフのデューティ比に応じた電圧値の直流電力がコンデンサCcの両端間に出力される。 【0005】 インバータ回路2は、平滑コンデンサC3の両端間に接続された2個のスイッチング素子Q1,Q2と、ローサイドのスイッチング素子Q2の両端間に放電灯Laに直列に接続された共振用のインダクタL1と、放電灯Laの両端間に接続された予熱兼共振用のコンデンサC1とを備える。また、スイッチング素子Q1,Q2の接続点と共振用のインダクタL1との間には、直流カット用のコンデンサCDが接続されている。インバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2は、制御回路3によって交互にオンオフ駆動される。 【0006】 直流電源回路1としては上記のような昇圧チョッパ回路が用いられることが多いが、有効入力電力が25W以下の放電灯点灯装置においては、入力ひずみ改善に関する公的規制レベルが低いため、図23に示すように、直流電源回路1が、ダイオードブリッジDBとダイオードブリッジDBの出力端間に接続された平滑コンデンサC3とだけで構成されたものも提供されている。この放電灯点灯装置では、集積化の難しいインダクタL1を直流電源回路1に用いないから小型化が可能となる上に、直流電源回路1の部品点数が削減されるから製造コストが低減される。 【特許文献1】特開2002−15893号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0007】 ここで、昇圧チョッパ回路を用いた場合にはスイッチング素子Qcのオンオフのデューティ比や周波数を制御することによって、用いられる放電灯Laの特性や交流電源ACから直流電源回路1に入力される電圧(以下、「電源電圧」と呼ぶ。)によらず、放電灯Laに供給される電力を一定に維持することができる。 【0008】 これに対し、直流電源回路1をダイオードブリッジDBと平滑コンデンサC3とだけで構成した場合には、周囲温度の変化や経年変化などの要因によって放電灯Laの特性や電源電圧が変化した場合、放電灯Laの特性や電源電圧の変化に伴って直流電源回路1の出力電圧(以下、直流電圧と呼ぶ。)Vdcが変化し、従って放電灯Laに供給される電力が変化してしまう。例えば、図24(b)に示すように比較的に負荷が大きい場合には、図24(a)に示すように比較的に負荷が小さい場合に比べて直流電圧Vdcの立下りが早くなることにより、直流電圧Vdcの実効値が低下する。 【0009】 本発明は上記事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、チョッパ回路を用いずに、放電灯に安定した電力を供給することができる放電灯点灯装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0010】 請求項1の発明は、整流用のダイオードと平滑用のコンデンサとからなり交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、直流電源回路が出力した直流電力を交流電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、直流電圧検出回路において検出された電圧の平均値に基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする。 【0011】 この発明によれば、直流電源回路の出力電圧の平均値の変動による放電灯への供給電力の変動を制御回路の制御により補償して放電灯に安定した電力を供給することができる。 【0012】 請求項2の発明は、整流用のダイオードと平滑用のコンデンサとからなり交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、直流電源回路が出力した直流電力を交流電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、直流電圧検出回路において検出された電圧のリップルに基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする。 【0013】 この発明によれば、直流電源回路の出力電圧のリップルの変動による放電灯への供給電力の変動を制御回路の制御により補償して放電灯に安定した電力を供給することができる。 【0014】 請求項3の発明は、整流用のダイオードと平滑用のコンデンサとからなり交流電力を直流電力に変換する直流電源回路と、直流電源回路が出力した直流電力を交流電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路と、直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、直流電圧検出回路において検出された電圧の平均値とリップルとに基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えることを特徴とする。 【0015】 この発明によれば、直流電源回路の出力電圧の平均値の変動と直流電源回路の出力電圧のリップルの変動とによる放電灯への供給電力の変動を制御回路の制御により補償して放電灯に安定した電力を供給することができる。 【0016】 請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の発明において、直流電源回路に入力される交流電圧の絶対値が所定の谷部閾値以下となる谷部を検出する谷部検出部を備え、制御回路は、谷部検出部によって谷部が検出されている期間には直流電圧検出回路の出力をインバータ回路の制御に用いないことを特徴とする。 【0017】 この発明によれば、電源電圧の谷部に対応した制御によってインバータ回路の出力を大きくしすぎることを防ぐことができる。 【0018】 請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか1項の発明において、インバータ回路は、放電灯とともに共振回路を構成する共振部と、少なくとも1個のスイッチング素子を備え直流電源回路と共振部との接続を切り替えるスイッチング部とを有し、制御回路は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数に対してスイッチング部のスイッチング素子のオンオフの動作周波数を制御することにより放電灯への供給電力を制御するものであって、放電灯の定格点灯時に放電灯に供給される電力の周波数は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数であって放電灯が消灯した状態における共振周波数の近傍であることを特徴とする。 【0019】 この発明によれば、放電灯の定格点灯時に放電灯に供給される電力の周波数を上記共振周波数から離す場合に比べ、動作周波数の変化に伴うインバータ回路のV−I特性の傾きの変化が少なくなるから、動作周波数を変動させる幅が小さくてすみ、従って、動作周波数を小さくしすぎることによる進相動作や、動作周波数を大きくしすぎることによる光出力の低下が発生しにくい。 【0020】 請求項6の発明は、請求項1〜4のいずれか1項の発明において、インバータ回路は、放電灯とともに共振回路を構成する共振部と、少なくとも1個のスイッチング素子を備え直流電源回路と共振部との接続を切り替えるスイッチング部とを有し、制御回路は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数に対してスイッチング部のスイッチング素子のオンオフの動作周波数を制御することにより放電灯への供給電力を制御するものであって、共振部は、インダクタと第1のコンデンサとの直列回路と、第1のコンデンサの両端間に放電灯に直列に接続される第2のコンデンサとを備えることを特徴とする。 【0021】 この発明によれば、第2のコンデンサを除いた共振部の共振周波数と、共振部全体の共振周波数との間で、動作周波数の変化に伴うインバータ回路のV−I特性の傾きの変化が少なくなるから、動作周波数を変動させる幅が小さくてすむ。従って、動作周波数を小さくしすぎることによる進相動作や、動作周波数を大きくしすぎることによる光出力の低下が発生しにくい。 【0022】 請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明において、インバータ回路は、定格電力が互いに異なり定格電流が互いに共通の複数種類の放電灯に対し、定格点灯時に放電灯に入力される電流を略同じとするようなV−I特性に設計されていることを特徴とする。 【0023】 この発明によれば、定格電力が互いに異なり定格電流が互いに共通の複数種類の放電灯に対応可能となる。 【0024】 請求項8の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発明において、直流電源回路は倍電圧整流回路からなることを特徴とする。 【0025】 この発明によれば、ダイオードブリッジと平滑コンデンサとで直流電源回路を構成する場合に比べ、直流電源回路の出力電圧を高くすることができるから、より安定して放電灯を点灯させることができる。従って、点灯可能な放電灯や使用可能な環境といった条件が緩和される。 【0026】 請求項9の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の発明において、制御回路による制御で変更可能なインバータ回路のパラメータの範囲を制限する制限手段を備えることを特徴とする。 【0027】 この発明によれば、放電灯に供給される電力が少なくなりすぎることによる立ち消えや、放電灯に供給される電力が多くなりすぎることによる過熱や回路部品の短寿命化を抑制することができる。 【0028】 請求項10の発明は、請求項1〜9のいずれか1項の発明において、制御回路は、予熱時及び始動時の所定期間には直流電圧検出回路の出力をインバータ回路の制御に用いないことを特徴とする。 【0029】 この発明によれば、放電灯の点灯のために比較的に大きな電力が必要となる予熱時及び始動時に、放電灯への供給電力を減少させるような制御が行われることによる始動不良を防ぐことができる。 【0030】 請求項11の発明は、請求項1〜10のいずれか1項の発明において、直流電源回路に入力される交流電力の電圧値を検出する電源電圧検出回路を備え、制御回路は、予熱時及び始動時の所定期間には、電源電圧検出回路によって検出された電圧値が高いほど、インバータ回路から放電灯に供給される電力を少なくするように、インバータ回路を制御することを特徴とする。 【0031】 この発明によれば、予熱時及び始動時に、電源電圧の変動が補償された安定した電力を放電灯に供給することができる。 【0032】 請求項12の発明は、請求項1〜11のいずれか1項の発明において、直流電圧検出回路によって検出された直流電源回路の出力電圧が所定の閾値を下回ったときに放電灯の寿命末期を検出する寿命検出回路を備える。 【0033】 この発明によれば、放電灯の両端電圧や放電灯の光出力に基づいて放電灯の寿命末期を検出する場合に比べ、放電灯の両端電圧を検出する回路や放電灯の光出力を検出する回路を追加する必要がないから製造コストが低減される。 【0034】 請求項13の発明は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置と、該放電灯点灯装置を収納する器具本体とを備えることを特徴とする。 【発明の効果】 【0035】 請求項1の発明は、直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、直流電圧検出回路において検出された電圧の平均値に基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えるので、直流電源回路の出力電圧の平均値の変動による放電灯への供給電力の変動を制御回路の制御により補償して放電灯に安定した電力を供給することができる。 【0036】 請求項2の発明は、直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、直流電圧検出回路において検出された電圧のリップルに基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えるので、直流電源回路の出力電圧のリップルの変動による放電灯への供給電力の変動を制御回路の制御により補償して放電灯に安定した電力を供給することができる。 【0037】 請求項3の発明は、直流電源回路の出力電圧を検出する直流電圧検出回路と、直流電圧検出回路において検出された電圧の平均値とリップルとに基づいて、放電灯に供給される電力を一定とするようにインバータ回路を制御する制御回路とを備えるので、直流電源回路の出力電圧の平均値の変動と直流電源回路の出力電圧のリップルの変動とによる放電灯への供給電力の変動を制御回路の制御により補償して放電灯に安定した電力を供給することができる。 【0038】 請求項4の発明は、谷部が検出されている期間には直流電圧検出回路の出力がインバータ回路の制御に用られないので、電源電圧の谷部に対応した制御によってインバータ回路の出力を大きくしすぎることを防ぐことができる。 【0039】 請求項5の発明は、放電灯の定格点灯時に放電灯に供給される電力の周波数は、インバータ回路の共振部と放電灯とで構成される共振回路の共振周波数であって放電灯が消灯した状態における共振周波数の近傍であるので、放電灯の定格点灯時に放電灯に供給される電力の周波数を上記共振周波数から離す場合に比べ、動作周波数の変化に伴うインバータ回路のV−I特性の傾きの変化が少なくなるから、動作周波数を変動させる幅が小さくてすみ、従って、動作周波数を小さくしすぎることによる進相動作や、動作周波数を大きくしすぎることによる光出力の低下が発生しにくい。 【0040】 請求項6の発明は、共振部が、インダクタと第1のコンデンサとの直列回路と、第1のコンデンサの両端間に放電灯に直列に接続される第2のコンデンサとを備えるので、第2のコンデンサを除いた共振部の共振周波数と、共振部全体の共振周波数との間で、動作周波数の変化に伴うインバータ回路のV−I特性の傾きの変化が少なくなるから、動作周波数を変動させる幅が小さくてすみ、従って、動作周波数を小さくしすぎることによる進相動作や、動作周波数を大きくしすぎることによる光出力の低下が発生しにくい。 【0041】 請求項7の発明は、インバータ回路が、定格電力が互いに異なり定格電流が互いに共通の複数種類の放電灯に対し、定格点灯時に放電灯に入力される電流を略同じとするようなV−I特性に設計されているので、定格電力が互いに異なり定格電流が互いに共通の複数種類の放電灯に対応可能となる。 【0042】 請求項8の発明は、直流電源回路が倍電圧整流回路からなるので、ダイオードブリッジと平滑コンデンサとで直流電源回路を構成する場合に比べ、直流電源回路の出力電圧を高くすることができるから、より安定して放電灯を点灯させることができる。従って、点灯可能な放電灯や使用可能な環境といった条件が緩和される。 【0043】 請求項9の発明は、制御回路による制御で変更可能なインバータ回路のパラメータの範囲を制限する制限手段を備えるので、放電灯に供給される電力が少なくなりすぎることによる立ち消えや、放電灯に供給される電力が多くなりすぎることによる過熱や回路部品の短寿命化を抑制することができる。 【0044】 請求項10の発明は、制御回路が、予熱時及び始動時の所定期間には直流電圧検出回路の出力をインバータ回路の制御に用いないので、放電灯の点灯のために比較的に大きな電力が必要となる予熱時及び始動時に、放電灯への供給電力を減少させるような制御が行われることによる始動不良を防ぐことができる。 【0045】 請求項11の発明は、直流電源回路に入力される交流電力の電圧値を検出する電源電圧検出回路を備え、制御回路は、予熱時及び始動時の所定期間には、電源電圧検出回路によって検出された電圧値に基づいて、インバータ回路から放電灯に供給される電力を一定とするように、インバータ回路を制御するので、予熱時及び始動時に、電源電圧の変動が補償された安定した電力を放電灯に供給することができる。 【0046】 請求項12の発明は、直流電圧検出回路によって検出された出力電圧が所定の閾値を下回ったときに放電灯の寿命末期を検出する寿命検出回路を備えるので、放電灯の両端電圧や放電灯の光出力に基づいて放電灯の寿命末期を検出する場合に比べ、放電灯の両端電圧を検出する回路や放電灯の光出力を検出する回路を追加する必要がないから製造コストが低減される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0047】 以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。 【0048】 (実施形態1) 本実施形態は、図1に示すように、交流電源ACから入力された交流電力を全波整流するダイオードブリッジDBとダイオードブリッジDBの出力端間に接続された平滑コンデンサC3とからなる直流電源回路1と、平滑コンデンサC3を電源として放電灯Laに高周波の交流電力を供給するインバータ回路2と、インバータ回路2と放電灯Laとで構成される共振回路の共振周波数に対してインバータ回路2の出力の周波数(以下、「動作周波数」と呼ぶ。)を変化させることにより放電灯Laに供給する電力を制御する制御回路3とを備える。また、直流電源回路1の出力電圧(本実施形態においては平滑コンデンサC3の両端電圧。以下、「直流電圧」と呼ぶ。)Vdcを検出する直流電圧検出回路4を備え、制御回路3は、直流電圧検出回路4によって検出された直流電圧Vdcに基き、放電灯Laへの供給電力を一定とするように動作周波数を制御する。 【0049】 詳しく説明すると、インバータ回路2は、平滑コンデンサC3の両端間に接続された2個のスイッチング素子Q1,Q2からなるスイッチング部21と、スイッチング部21のローサイドのスイッチング素子Q2の両端間に放電灯Laに直列に接続された共振用のインダクタL1と、放電灯Laの両端間に接続された予熱兼共振用のコンデンサ(以下、「並列コンデンサ」と呼ぶ。)C1とからなる共振部22とを備える。また、スイッチング部21のスイッチング素子Q1,Q2の接続点と共振用のインダクタL1との間には、直流カット用のコンデンサ(以下、「直列コンデンサ」と呼ぶ。)CDが接続されている。 【0050】 直流電圧検出回路4は、一端がダイオードブリッジDBの高電圧側の出力端に接続されて他端がグランドに接続された複数個(図では4個)の抵抗R1〜R4の直列回路と、一端が低電圧側の2個の抵抗R3,R4の接続点に接続され他端がグランドに接続されたコンデンサC4とを備える。すなわち、低電圧側の2個の抵抗R3,R4の接続点の電位は、直流電圧Vdcの平均値に応じた値となる。 【0051】 制御回路3は、抵抗Rfを介してグランドに接続された入力端CONを有し入力端CONから流出する電流が多いほど高い動作周波数でインバータ部のスイッチング素子Q1,Q2を交互にオンオフする駆動部31を備える。動作周波数は、インバータ部2の共振部22と放電灯Laとで構成される共振回路の共振周波数よりも高い範囲内で制御される。すなわち、動作周波数が低くなるほど、動作周波数が上記の共振周波数に近くなって放電灯Laに供給される電力が増加する。 【0052】 また、制御回路3は、出力端子が抵抗R5とダイオードD1との直列回路を介して駆動部31の入力端に接続されたオペアンプOP1を有する。オペアンプOP1の負の入力端子は抵抗Rb1を介して直流電圧検出回路4の低電圧側の2個の抵抗R3,R4の接続点に接続され、正の入力端子には抵抗Ra1を介して所定の参照電圧Vr1が入力されている。この参照電圧Vr1は、常温の環境下で放電灯Laを定格点灯させたときのコンデンサC4の両端電圧に等しくしている。また、オペアンプOP1において負の入力端子と出力端子との間に抵抗RpとコンデンサCpとの並列回路が接続されている。 【0053】 本実施形態の動作を説明する。直流電圧検出回路4によって検出された電圧が参照電圧Vr1よりも高いと、オペアンプOP1の出力端子の電位が低くなることにより、駆動部31において入力端CONから流出する電流が増加して動作周波数が高くなり、放電灯Laに供給される電力が減少する。逆に、直流電圧検出回路4によって検出された電圧が参照電圧Vr1よりも低いと、オペアンプOP1の出力端子の電位が高くなることにより、駆動部31において入力端CONから流出する電流が減少して動作周波数が低くなり、放電灯Laに供給される電力が増加する。ここで、参照電圧Vr1の値としては、交流電源ACから直流電源回路1に入力される電圧(以下、「電源電圧」と呼ぶ。)の実効値が100V、周囲温度が常温、放電灯Laは定格電圧及び定格電流で点灯されている、といった条件の下での直流電圧検出回路4のコンデンサC4の充電電圧の値が選択されている。つまり、直流電圧Vdcの平均値に基づいて、放電灯Laへの供給電力が定格電力となるように動作周波数が制御される。 【0054】 上記構成によれば、放電灯Laの周囲の温度(ランプ周囲温度)の変化に伴って直流電圧Vdcが図2のように変動した場合や電源電圧の変化に伴って直流電圧Vdcが図3のように変動した場合であっても、図4及び図5に示すように制御回路3が直流電圧Vdcが高いほど動作周波数を高くして放電灯Laへの供給電力を低下させる制御を行うことにより直流電圧Vdcの変動は補償され、放電灯Laへの供給電力(ランプ電力)が略一定に維持される。なお、図2及び図3において、直流電圧Vdc及び電源電圧はそれぞれ実効値である。 【0055】 また、図6(a)に示す波形の直流電圧Vdcに対し、直流電圧検出回路4にコンデンサC4を設けない場合には図6(b)に破線で示すように直流電圧Vdcが低くなったタイミングで動作周波数が低くなりすぎることによる進相動作が発生しやすくなるのに対し、本実施形態ではコンデンサC4を設けることで図6(b)に実線で示す直流電圧Vdcの平均値を用いているから、上記のようなことがない。 【0056】 なお、制御回路3によるインバータ回路2の制御は放電灯Laへの供給電力を変化させるものであれば上記のように動作周波数を変更するものに限られず、例えば放電灯Laへの電力の供給をオンオフするデューティ比を制御するものであってもよいし、動作周波数の制御と上記デューティ比の制御とを組み合わせて用いるものであってもよい。 【0057】 (実施形態2) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0058】 本実施形態のインバータ回路2は、それぞれ図8にV−I特性を曲線La1,La2で示す定格電力が互いに異なり定格電流が略等しい2種類の放電灯に対応したものである。具体的に説明すると、放電灯Laが上記のいずれの種類であっても放電灯Laに定格電流が供給されるように、放電灯Laを定格点灯させる際の動作周波数においてインバータ回路2は図8に曲線Bで示すV−I特性(出力電圧―出力電流特性)を有する。 【0059】 また、実施形態1における直流電圧検出回路4が直流電圧Vdcの平均値を検出していたのに対し、本実施形態における直流電圧検出回路4は直流電圧Vdcのリップルの大きさを検出するようになっている。 【0060】 詳しく説明すると、本実施形態における直流電圧検出回路4は、図7に示すように、実施形態1の直流電圧検出回路4と同様の抵抗R1〜R4と、それぞれ正の入力端子が低電圧側の抵抗R3,R4の接続点に接続されたコンパレータCP1とオペアンプOP2とを備える。コンパレータCP1の負の入力端子は抵抗R6を介してグランドに接続されている。オペアンプOP2の負の入力端子は、ダイオードD2を介してオペアンプOP2の出力端子に接続され、コンデンサC5を介してグランドに接続されるとともに、抵抗R7を介してコンパレータCP1の負の入力端子に接続されている。コンパレータCP1の出力端子は、抵抗R8と抵抗Rb1とを介して制御回路3のオペアンプOP1の負の入力端子に接続されている。コンパレータCP1の出力端子と抵抗R8との接続点には抵抗R9,R10で分圧された定電圧Vc1が入力されている。また、抵抗R8と抵抗Rb1との接続点とグランドとの間にはコンデンサC6が接続されている。 【0061】 図9(a)に示すようにリップルが比較的に大きい場合には、図9(b)に示すようにリップルが比較的に小さい場合に比べ、コンパレータCP1において実線で示す負の入力端子に入力される電圧が、破線で示す正の入力端子に入力される電圧の平均値に対して大きくなり、従ってコンパレータCP1の出力がハイレベルとなる時間が短くなる。 【0062】 すなわち、本実施形態においては、直流電圧Vdcのリップルが大きいほど、直流電圧検出回路4が制御回路3に入力する電圧値は小さくなり、制御回路3のオペアンプOP1の出力電圧が高くなって動作周波数が低下し、従って放電灯Laへの供給電力が増加する。 【0063】 ここで、図11に破線で示すように、実線で示す場合よりも定格電力が高い放電灯Laが用いられた場合にはリップルが大きくなるが、電源電圧の高い交流電源ACと組み合わせて用いられると直流電圧Vdcの平均値が同程度となることがある。このような場合には、実施形態1のように直流電圧Vdcの平均値を用いた制御では、実際に放電灯Laに供給される電力がリップルによるロスの分だけ低くなってしまう。これに対し、本実施形態では、上記のように直流電圧Vdcのリップルの大きさの差による、放電灯Laへの供給電力の差を補償することができる。 【0064】 従来例では、図10(b)に曲線La2で示すようなV−I特性を有する比較的に定格電力の低い放電灯を用いたときにインバータ回路2のV−I特性が図10に曲線B1で示すものであった場合、放電灯Laを図10(b)に曲線La1で示すようにより定格電力の高い放電灯に交換すると、直流電圧Vdcが低下することによりインバータ回路2のV−I特性が図10(b)の曲線B2で示すように変化し、放電灯Laへの供給電力が低下してしまっていた。これに対し、本実施形態では、放電灯Laが曲線La2で示すV−I特性の第2の放電灯から、より定格電力の高い曲線La1のV−I特性の第1の放電灯に交換された場合には、制御回路3が動作周波数を変更することにより図10(a)に曲線B2に示すようにインバータ回路2のV−I特性が変化し、これによって交換後の放電灯Laにも定格電力を供給することができる。 【0065】 (実施形態3) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0066】 本実施形態は、図12に示すように、直流電源回路1の構成が実施形態1,2とは異なる。本実施形態の直流電源回路1は、ダイオードブリッジDBと平滑コンデンサC3とに代えて、2個のダイオードの直列回路と2個のコンデンサの直列回路とが互いに並列に接続されてなりダイオード同士の接続点とコンデンサ同士の接続点とを入力端とし各直列回路の両端を出力端とする倍電圧整流回路からなる。これにより、実施形態1,2の場合に比べて直流電圧Vdcが高くなるから、より安定して放電灯Laを点灯させることができる。 【0067】 また、直流電圧検出回路4にはコンデンサC4が設けられておらず、直流電圧検出回路4は直流電圧Vdcを平均値としてではなくそのまま検出する。 【0068】 さらに、制御回路3においてオペアンプOP1に並列にリップル検出用のオペアンプOP3が追加されている。 【0069】 詳しく説明すると、リップル検出用のオペアンプOP3は、負の入力端子が抵抗Rb2を介して抵抗R3と抵抗R4との接続点に接続されるとともに抵抗Rp2を介して出力端子に接続され、正の入力端子に抵抗Ra2を介して定電圧Vr2が入力され、出力端子は平均値検出用のオペアンプOP1の出力端子とともに抵抗R5とダイオードD1とを介して駆動部31の入力端に接続されている。 【0070】 ここで、図13(a)に破線で示すように比較的に電源電圧が高く(例えば110V)かつ放電灯Laの定格電力が比較的に低い場合と、図13(a)に実線で示すように比較的に電源電圧が低く(例えば90V)かつ放電灯Laの定格電力が比較的に高い場合とでは、放電灯Laに供給される電力に差があってもリップルが同程度となることがあり、実施形態2では上記のような場合に放電灯Laへの供給電力を一定とすることができない。 【0071】 これに対し、本実施形態では、オペアンプOP1の出力端子とオペアンプOP3の出力端子との接続点の電位は図13(b)に示すように上記の電力の差を補償する方向に制御されるから、上記のようにリップルが同程度となるような場合であっても放電灯Laへの供給電力を略一定とすることができる。 【0072】 なお、本実施形態においては直流電圧Vdcの谷部でオペアンプOP3の出力がオペアンプOP1の出力を上回るようになっているため、図13(b)のような動作となっているが、オペアンプOP3直流電圧Vdcの山部でオペアンプOP3の出力電圧を増加させる(すなわち、放電灯Laへの供給電力を増加させる)構成としてもよい。この場合、オペアンプOP1の出力端子とオペアンプOP3の出力端子との接続点の電位は図13(c)に示すように直流電圧Vdcと同様の波形となる。 【0073】 (実施形態4) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0074】 本実施形態は、図14に示すように、電源電圧の絶対値が所定の谷部閾値以下となる谷部(つまり、電源電圧のゼロクロス点付近)を検出し、この谷部での動作周波数の変更を禁止する谷部固定回路32を制御回路3に追加した点が実施形態1と異なる。 【0075】 詳しく説明すると、谷部固定回路32は、直流電源回路1の各入力端の電圧がそれぞれダイオードD3,D4を介して抵抗R11〜R13で分圧されコンデンサC7で平滑されて負の入力端子に入力され、正の入力端子には参照電圧Vr3が入力され、出力端子には定電圧Vc2を分圧する分圧抵抗R14,R15の接続点が接続されたコンパレータCP2と、それぞれベースがコンパレータCP2の出力端子に接続されエミッタがグランドに接続された2個のNPN型のトランジスタTr1,Tr2とを備える。一方のトランジスタTr1のコレクタはツェナーダイオードZD1を介してオペアンプOP1の出力端子と抵抗R5との接続点に接続され、他方のトランジスタTr2のコレクタは直流電圧検出回路4の抵抗R3,R4の接続点に接続されている。 【0076】 つまり、電源電圧の平均値が、参照電圧Vr3に応じた所定の谷部閾値を下回っていれば、各トランジスタTr1,Tr2がそれぞれオンされることにより、直流電圧検出回路4の出力に関わらずオペアンプOP1の出力電圧が一定に保たれるから、動作周波数はツェナーダイオードZD1のツェナー電圧に応じた一定値となる。 【0077】 上記構成によれば、電源電圧の谷部で動作周波数が過剰に低くされることによる進相動作の発生を防ぐことができる。 【0078】 (実施形態5) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0079】 本実施形態は、放電灯Laの点灯時の動作周波数を、放電灯Laの消灯時の共振周波数(無負荷共振周波数)の近傍としたことを特徴とする。具体的には、動作周波数を無負荷共振周波数±5kHzの範囲内としている。 【0080】 放電灯Laとして、図15(a)(b)に曲線La1で示すV−I特性を有する比較的に定格電力の高い第1の放電灯と、曲線La2で示すV−I特性を有する比較的に定格電力の低い第2の放電灯とのいずれかを接続した場合を考える。上記第1の放電灯と第2の放電灯とは、定格電力は互いに異なるが定格電流が略等しいとする。図15(a)は動作周波数を無負荷共振周波数とした場合を示し、図15(b)は動作周波数を無負荷共振周波数から離した場合を示す。図15(a)(b)の実線BBはそれぞれ放電灯Laとして第2の放電灯が定格点灯しているときのインバータ回路2のV−I特性を示し、このときの動作点は点Bとなっている。図15(a)(b)の破線BCはそれぞれ実線BBの状態から放電灯Laを第1の放電灯に交換した直後のインバータ回路2のV−I特性を示し、このときの動作点は点Cとなっている。図15(a)(b)の太線BAはそれぞれ放電灯Laとして第1の放電灯が取り付けられてから制御回路3による動作周波数の制御が為された後のインバータ回路2のV−I特性を示し、このときの動作点は点Aとなっている。 【0081】 図15(a)(b)を見ても分かるように、放電灯Laの点灯時の動作周波数を無負荷共振周波数近傍とした図15(a)の場合には、図15(b)の場合に比べて、点Aと点Cとの間での電流(ランプ電流)の変動が抑えられている。つまり、直流電圧Vdcの変動を動作周波数の変更で補償する制御に当たっては、必要な動作周波数の変更幅が小さくなっている。 【0082】 また、曲線BCと曲線BAとの間のように、動作周波数の変更に伴うインバータ回路2のV−I特性の傾きの変化が無負荷周波数近傍では少なくなっている。これにより、直流電圧Vdcの変化を動作周波数の変更で補償する制御に当たっては、上記傾きの変化に伴ってさらに必要となる動作周波数の変更が少なくなっていることにより、最終的に必要な動作周波数の変更幅そのものも小さくなっている。以上により、本実施形態では、動作周波数を小さくしすぎることによる進相動作や、動作周波数を大きくしすぎることによる光出力の低下が発生しにくい。 【0083】 (実施形態6) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0084】 本実施形態は、図16に示すように、共振用のインダクタL1と放電灯Laとの間にコンデンサC2を接続した点が実施形態1とは異なる。 【0085】 上記構成によれば、放電灯Laに供給される電力の、動作周波数の変化に対する変化が、コンデンサC2を含めた第1の共振周波数f1=2π{L1(C1+C2)}1/2とコンデンサC2を含まない第2の共振周波数f2=2π(L1C1)1/2との間でゆるやかになる。 【0086】 図17(a)(b)のそれぞれにおいて、動作周波数を第1の共振周波数f1とした場合のインバータ回路2のV−I特性を曲線Bf1で示し、動作周波数を第2の共振周波数f2とした場合のインバータ回路2のV−I特性を曲線Bf2で示す。図17(a)は本実施形態におけるV−I特性を示し、図17(b)はコンデンサC2を設けない場合におけるV−I特性を示す。図17(a)(b)を見てもわかるように、動作周波数の変更に伴うインバータ回路2のV−I特性の傾きの変化が本実施形態では少なくなっている。 【0087】 上記構成によれば、コンデンサC2を設けない場合に比べ、動作周波数の変更に伴うインバータ回路2のV−I特性の傾きの変化が上記2種類の動作周波数f1と動作周波数f2との間で小さくなっているから、直流電圧Vdcの変化を動作周波数の変更で補償する制御に当たってインバータ回路2のV−I特性曲線の傾きの変化に伴ってさらに必要となる動作周波数の変更が少なくなることにより、最終的に必要な動作周波数の変更幅が小さくなっている。従って、動作周波数を小さくしすぎることによる進相動作や、動作周波数を大きくしすぎることによる光出力の低下が発生しにくい。 【0088】 (実施形態7) 本実施形態の基本構成は実施形態6と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0089】 本実施形態は、図18に示すように、動作周波数の範囲を制限する制限手段としてのリミッタ回路33を制御回路3に有する点が実施形態5と異なる。 【0090】 具体的に説明すると、リミッタ回路33は、それぞれ正の入力端子に互いに異なる参照電圧VL,VHが入力され、負の入力端子がダイオードDH,DLを介して出力端子に接続されるとともにオペアンプOP1の出力端子と抵抗R5との接続点に接続された2個のオペアンプOPH,OPLを備える。参照電圧のうちより高い上限電圧VHが正の入力端子に入力された一方のオペアンプOPHにおいては、ダイオードDHはカソードをオペアンプOPHの出力端子に接続されている。また、参照電圧のうちより低い下限電圧VLが正の入力端子に入力された他方のオペアンプOPLにおいてはダイオードDLはアノードをオペアンプOPLの出力端子に接続されている。 【0091】 すなわち、制御回路3の出力電圧が上限電圧VHを上回ったときにはオペアンプOPHの出力がローレベルとなり、制御回路3の出力電圧が下限電圧VLを下回ったときにはオペアンプOPLの出力がハイレベルとなることにより、制御回路3の出力電圧が上限電圧VHと下限電圧VLとの間に制限される。これにより、動作周波数が上限電圧VHと下限電圧VLとに応じた一定の範囲内に制限される。 【0092】 上記構成によれば、動作周波数が所定の範囲を超えて変動することによる進相動作の発生や立ち消えを防止することができる。 【0093】 (実施形態8) 本実施形態の基本構成は実施形態6と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0094】 本実施形態は、図19に示すように、コレクタが直流電圧検出回路4の抵抗R3、R4の接続点に接続されエミッタがグランドに接続されベースが駆動部31に接続されたNPN型のトランジスタTr3を備える。駆動部31は、ランプ始動時の一定期間、トランジスタTr3をオンし、その後トランジスタTr3をオフする。トランジスタTr3がオンされている間、直流電圧検出回路4の出力電圧は0に固定され、従って直流電圧Vdcに基づく制御が行われないから動作周波数も一定となる。 【0095】 上記構成によれば、予熱時や始動時に、直流電圧Vdcに基づいて放電灯Laへの供給電力を減少させる制御が行われることによる始動不良を防止することができる。 【0096】 (実施形態9) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0097】 本実施形態は、図20に示すように、交流電源ACから直流電源回路1に入力される電源電圧のピーク値を検出する電源電圧検出回路5を備え、制御回路3は、電源電圧検出回路5の出力に応じて予熱時の動作周波数及び始動時の動作周波数を制御する。 【0098】 具体的に説明すると、電源電圧検出回路5は、正の入力端子に、交流電源ACの両端の電圧がそれぞれダイオードD3,D4と分圧抵抗R11〜R13とを介して入力され出力端子がダイオードD5と抵抗R16とを介して駆動部31に接続されたオペアンプCP3とを備える。オペアンプCP3の負の入力端子はダイオードD5のカソードに接続されるとともにコンデンサC8を介してグランドに接続され、抵抗R16と駆動部31との接続点は別の抵抗R17を介してグランドに接続されている。 【0099】 すなわち、オペアンプCP3の正の入力端子に入力された電圧がコンデンサC8の充電電圧を上回っているときにはコンデンサC8の充電電圧が上昇し、駆動部31には電源電圧のピーク値に対して正の相関を有する電圧が入力される。 【0100】 また、駆動部31は、電源電圧検出回路5から入力された電圧が高いほど、つまり電源電圧のピーク値が高いほど、予熱時及び始動時の動作周波数を高くして放電灯Laに供給される電力を低くすることにより、予熱時及び始動時に放電灯Laに供給される電力を電源電圧の変動に関わらず略一定とする。 【0101】 上記構成によれば、予熱時及び始動時において、動作周波数を予熱及び始動時の過程毎に一定とする場合に比べ、電源電圧の変動に起因する放電灯Laへの供給電力の変動を抑制することができる。 【0102】 (実施形態10) 本実施形態の基本構成は実施形態1と共通であるので、共通する部分については同じ符号を付して説明を省略する。 【0103】 本実施形態は、図21に示すように、放電灯Laの寿命末期を検出する寿命末期検出回路6を備える。 【0104】 具体的に説明すると、寿命末期検出回路6は、負の入力端子に参照電圧Vr4が入力され、正の入力端子が制御回路3のオペアンプOP1の出力端子に接続され、出力端子が駆動部31に接続されたコンパレータCP4を備える。コンパレータCP4の出力端子には、定電圧源Vc3が抵抗R18を介して接続されている。 【0105】 本実施形態の動作を説明する。制御回路3のオペアンプOP1の出力電圧が寿命末期検出回路6の参照電圧Vr4を上回ったとき、すなわち直流電圧Vdcの平均値が参照電圧Vr4と制御回路3の参照電圧Vr1とに応じた所定の閾値を下回ったとき、寿命末期検出回路6のコンパレータCP4の出力はハイレベルとなる。 【0106】 ここで、放電灯Laが寿命末期になると、放電灯Laのインピーダンスが上昇することにより直流電圧Vdcが低下する。寿命末期検出回路6の参照電圧Vr4は、放電灯Laの寿命末期が判定できる程度に直流電圧Vdcが低くなったときのオペアンプOP1の出力電圧程度としてある。参照電圧Vr4は、具体的には例えば、電源電圧が標準的な値であって周囲温度が常温といった標準的な使用環境の下で放電灯Laのインピーダンスが正常な放電灯Laの平均的なインピーダンスの1.5倍であるときのオペアンプOP1の出力電圧程度とする。 【0107】 つまり、コンパレータCP4の出力がハイレベルとなったときにとき寿命末期検出回路6により放電灯Laの寿命末期が検出される。駆動部31は、寿命末期検出回路6によって放電灯Laの寿命末期が検出されると、スイッチング素子Q1,Q2の駆動を停止して放電灯Laへの電力の供給を停止する。 【0108】 上記構成によれば、制御回路3のオペアンプOP1の出力電圧が所定の値を上回ったこと、すなわち直流電圧検出回路4の出力電圧が所定の値を下回ったことに基づいて放電灯Laの寿命を検出しているから、例えば放電灯Laの両端電圧(ランプ電圧)や放電灯Laの光出力に基づいて放電灯Laの寿命を検出する回路を別途に設ける場合に比べ、部品点数が減少して製造コストが低減される。 【0109】 なお、放電灯Laの寿命末期が検出された後の動作は、上記のようにただちにインバータ回路2を停止させるものに限られず、例えば液晶パネルへの表示や発光ダイオードの点灯といった周知の手段によって放電灯Laの寿命末期を使用者に報知する構成としてもよい。 【0110】 実施形態1〜9及び本実施形態の放電灯点灯装置は、放電灯Laが着脱自在に取り付けられるとともに放電灯Laと放電灯点灯装置のインバータ回路2とを電気的に接続するソケット(図示せず)と、放電灯点灯装置を収納するとともにソケットを保持した器具本体(図示せず)とを備える、周知の例えば天井取付形やスタンド形といった各種の照明器具に用いることができる。このような照明器具は周知の技術で実現可能であるので、図示並びに詳細な説明は省略する。 【図面の簡単な説明】 【0111】 【図1】本発明の実施形態1を示す回路図である。 【図2】ランプ周囲温度と直流電圧との関係の一例を示す説明図である。 【図3】電源電圧と直流電圧との関係を示す説明図である。 【図4】実施形態1の動作を示す説明図である。 【図5】実施形態1の動作を示す説明図である。 【図6】(a)は直流電圧の波形を示し、(b)は同上と比較例とのそれぞれについて(a)の直流電圧に対する動作周波数の変動を示す説明図である。。 【図7】本発明の実施形態2を示す回路図である。 【図8】同上において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図である。 【図9】(a)(b)はそれぞれ同上において直流電圧検出回路のコンパレータに入力される電圧を各入力端子についてそれぞれ示す説明図であり、(a)(b)は直流電圧のリップルの大きさが互いに異なる場合を示す。 【図10】(a)は同上において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図であり、(b)は同上の比較例において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図である。 【図11】直流電圧の波形の一例を示す説明図である。 【図12】本発明の実施形態3を示す回路図である。 【図13】(a)は直流電圧検出回路の出力電圧の一例を示す説明図であり、(b)は同上の動作を示す説明図であり、(c)は別の形態の動作を示す説明図である。 【図14】本発明の実施形態4を示す回路図である。 【図15】(a)は本発明の実施形態5において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図であり、(b)は比較例において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図である。 【図16】本発明の実施形態6を示す回路図である。 【図17】(a)は同上において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図であり、(b)は同上の比較例において放電灯のV−I特性とインバータ回路のV−I特性とを示す説明図である。 【図18】本発明の実施形態7を示す回路図である。 【図19】本発明の実施形態8を示す回路図である。 【図20】本発明の実施形態9を示す回路図である。 【図21】本発明の実施形態10を示す回路図である。 【図22】従来例を示す回路図である。 【図23】別の従来例を示す回路図である。 【図24】(a)(b)はそれぞれ直流電圧の波形の一例を示す説明図であり、(b)は(a)よりも負荷が大きい場合を示す。 【符号の説明】 【0112】 1 直流電源回路 2 インバータ回路 3 制御回路 4 直流電圧検出回路 5 電源電圧検出回路 6 寿命検出回路 21 スイッチング部 22 共振部 33 リミッタ回路(請求項における制限手段) C3 平滑コンデンサ DB ダイオードブリッジ La 放電灯
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月26日(2006.7.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087767 【弁理士】 【氏名又は名称】西川 惠清
【識別番号】100085604 【弁理士】 【氏名又は名称】森 厚夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−34147(P2008−34147A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月14日(2008.2.14) |
| 【出願番号】 |
特願2006−203950(P2006−203950) |
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