| 【発明の名称】 |
放電灯点灯回路 |
| 【発明者】 |
【氏名】竹中 利数
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| 【要約】 |
【課題】昇圧チョッパ回路のスイッチング素子を複数個設けた場合の故障時の問題を解消するとともに小型低コスト化を図る。
【構成】チョークコイルL1、コンデンサC4、ダイオードD5およびスイッチング素子Tr1,Tr2からなる昇圧チョッパ回路20を備え、Tr1,Tr2のうち一方のスイッチング素子を停止させたままチョッパ回路を動作させたときの出力電圧の低下を検出することによってスイッチング素子の故障を検知する。スイッチング素子のいずれかが故障していれば、インバータ回路21の動作を停止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力電源に対して直列接続されたチョークコイルと、導通時に前記チョークコイルを入力電流で励磁する、互いに並列接続された複数のスイッチング素子と、これら複数のスイッチング素子のオフ時に前記チョークコイルからの放電電圧を充電するコンデンサと、を含み、入力電源電圧を昇圧した電源電圧を出力する昇圧チョッパ回路と、該昇圧チョッパ回路の出力電圧を入力するとともに高周波スイッチングするインバータスイッチ素子および、該インバータスイッチ素子と放電灯との間に設けた誘導リアクトルとを含み、放電灯へ駆動電圧を出力するインバータ回路と、を備えた放電灯点灯回路において、 前記複数のスイッチング素子のうち非検査対象のスイッチング素子をオフ状態に保ち、検査対象のスイッチング素子をオン・オフ制御するとともに、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧を検出し、該電圧を基に前記検査対象のスイッチング素子の故障を検知する故障検知手段を備えた放電灯点灯回路。 【請求項2】 前記故障検知手段が前記複数のスイッチング素子のうちいずれかのスイッチング素子の故障を検知したとき、前記インバータ回路の動作を停止するインバータ回路停止手段を備えた請求項1に記載の放電灯点灯回路。 【請求項3】 前記故障検知手段は前記放電灯のフィラメントの予熱時に動作するものである請求項1または2に記載の放電灯点灯回路。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は照明用蛍光灯や液晶表示装置のバックライト等の冷陰極管等の放電灯の点灯回路に関するものである。 【背景技術】 【0002】 従来、力率改善用の昇圧チョッパ回路とインバータ回路とを備えた放電灯点灯回路が用いられている(特許文献1参照)。 【0003】 この特許文献1に示されている従来の放電灯点灯回路の構成を、図1を参照して説明する。 図1は放電灯点灯回路全体の構成を示す回路図である。図1においてダイオードブリッジ34は商用交流電源32を全波整流し、このダイオードブリッジ34の出力側のチョッパ35および平滑コンデンサ38はチョッパ回路を構成していて昇圧電圧を出力する。インバータスイッチ素子Q1,Q2、コンデンサ40,誘導リアクトル41は、共振コンデンサ42はインバータ回路を構成していて、インバータスイッチ素子Q1,Q2のオン・オフにより生じる高周波電圧を放電灯37に印加する。 【0004】 このように商用交流電源の整流電圧を昇圧チョッパ回路へ直接入力することによって放電灯点灯回路の力率を改善することができる。 【特許文献1】特開2001−110584号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 前記チョッパ35の主な損失はそのスイッチング素子によって生じ、このスイッチング素子の温度上昇を抑えるために放熱構造をとる必要があった。このことは小型低コスト化の面で不都合であった。 【0006】 一方、このスイッチング素子の発熱を抑えるためには、複数のスイッチング素子を並列接続して同時にオン・オフするように回路を構成することが有効である。しかし、このように複数のスイッチング素子を並列接続して用いるようにした場合、次のような課題が生じる。 【0007】 すなわち、上記複数のスイッチング素子のうち1つのスイッチング素子が故障等によって動作しなくなったとしてもチョッパ回路としては一応動作可能であるので、放電灯点灯回路全体の入出力特性の変化は殆どなく、上記スイッチング素子が故障しているにも拘わらず使用され続けることが考えられる。このように複数のスイッチング素子のうちいずれかのスイッチング素子が故障した場合に、残りの正常なスイッチング素子での損失が増大するので発熱が大きくなり、複数のスイッチング素子のうちいずれかが動作停止しても温度上昇が問題とならないように、予め放熱構造をとっておく等の対策が結局必要となる。 【0008】 そこで、この発明の目的は、昇圧チョッパ回路のスイッチング素子を複数個設けた場合の故障時の問題を解消するとともに小型低コスト化を図った放電灯点灯回路を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 (1)この発明の放電灯点灯回路は、入力電源に対して直列接続されたチョークコイルと、導通時に前記チョークコイルを入力電流で励磁する、互いに並列接続された複数のスイッチング素子と、これら複数のスイッチング素子のオフ時に前記チョークコイルからの放電電圧を充電するコンデンサと、を含み、入力電源電圧を昇圧した電源電圧を出力する昇圧チョッパ回路と、この昇圧チョッパ回路の出力電圧を入力するとともに高周波スイッチングするインバータスイッチ素子および、該インバータスイッチ素子と放電灯との間に設けた誘導リアクトルとを含み、放電灯へ駆動電圧を出力するインバータ回路と、を備え、 前記複数のスイッチング素子のうち非検査対象のスイッチング素子をオフ状態に保ち、検査対象のスイッチング素子をオン・オフ制御するとともに、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧を検出し、該電圧を基に前記検査対象のスイッチング素子の故障を検知する故障検知手段を備えたことを特徴としている。 【0010】 (2)また、この発明の放電灯点灯回路は、前記故障検知手段が前記複数のスイッチング素子のうちいずれかのスイッチング素子の故障を検知したとき、前記インバータ回路の動作を停止するインバータ回路停止手段を備える。 【0011】 (3)また、前記故障検知手段は、例えば前記放電灯のフィラメントの予熱時に動作するものとする。 【発明の効果】 【0012】 この発明によれば、故障したスイッチング素子がオフ状態を保つことによって昇圧チョッパ回路が正常に動作せずにその出力電圧が低下することを利用して、昇圧チョッパ回路の複数のスイッチング素子のうち検査対象とするスイッチング素子以外のスイッチング素子をオフ状態に保って昇圧チョッパ回路を動作させた時のその出力電圧を基にスイッチング素子の故障を検知するようにしたので、その故障検知結果に基づいてインバータ回路の動作を停止させることができ、複数のスイッチング素子のうちいずれかのスイッチング素子が故障したまま使用し続けるといった問題が回避できる。 【0013】 また故障検知時にインバータ回路の動作を自動的に停止するように構成することによって昇圧チョッパ回路のスイッチング素子の過熱を最小限に止めることができる。 【0014】 また、一般にスイッチング素子はその駆動開始時等の過渡時に故障する確率が高いが、前記故障検知を放電灯のフィラメントの予熱時に行うことによって、故障検知が効率良く行える。しかもフィラメントの予熱時であれば、故障検知のためにスイッチング素子の動作を停止することに伴い、昇圧チョッパ回路の出力電圧が変動しても、それが光量変化として表れないので、ちらつきの問題も生じない。 【発明を実施するための最良の形態】 【0015】 《第1の実施形態》 この発明の第1の実施形態に係る放電灯点灯回路について各図を参照して説明する。 図2は同放電灯点灯回路の全体のブロック図である。図2に示すように、商用交流電源ACの入力部には、商用交流電源ACを全波整流するダイオードブリッジDBを設けている。ダイオードブリッジDBの出力側には、直列に接続したチョークコイルL1、それぞれシャントに接続した2つのスイッチング素子Tr1,Tr2、整流ダイオードD5、および平滑コンデンサC4からなる昇圧チョッパ回路20を構成している。この昇圧チョッパ回路20により通常時は360Vを出力する。 【0016】 スイッチング素子Tr1,Tr2のゲートには、このスイッチング素子Tr1,Tr2を駆動するスイッチング素子駆動回路13を設けている。マイクロコンピュータ10は矩形波信号をスイッチング素子駆動回路13へ与えることによってスイッチング素子Tr1,Tr2を通常は同時にオン・オフする。 【0017】 商用交流電源ラインと接地との間には交流入力検出回路11を備えていて、マイクロコンピュータ10はこの検出信号に基づいて交流入力の有無を検知する。 【0018】 チョークコイルL1の二次側にはチョークコイル出力検出回路12を設けていて、マイクロコンピュータ10はこの検出回路12の検出信号に基づいてスイッチング素子Tr1,Tr2のオンタイミングを制御する。 【0019】 制御回路用電源回路14は昇圧チョッパ回路の出力電圧(360V)を入力し、マイクロコンピュータ10やハーフブリッジ駆動回路17等の制御回路用の電源電圧(14Vおよび5V)を出力する。 【0020】 放電灯FLのコネクタには、インバータスイッチ素子Tr3,Tr4、誘導リアクトルL2、コンデンサC18,C19からなるインバータ回路21を設けている。 【0021】 インバータ回路21のインバータスイッチ素子Tr3,Tr4にはハーフブリッジ駆動回路17を接続している。このハーフブリッジ駆動回路17はマイクロコンピュータ10からの制御信号に基づいてインバータスイッチ素子Tr3,Tr4を交互にオン・オフする。 【0022】 寿命・末期検出回路18は放電灯FLのフィラメントに流れる電流および電極間電圧(管電圧)を検出する。マイクロコンピュータ10はこの寿命・末期検出回路18からの信号に基づいて放電灯FLの寿命および末期の検出を行う。 【0023】 電源電圧検出回路15は、前記昇圧チョッパ回路20の出力電圧(360V)を検出する。マイクロコンピュータ10は、この電源電圧検出回路15による検出信号によって昇圧チョッパ回路20の出力電圧を検知する。 【0024】 リモコン受光回路16は赤外線リモコンからの送信信号を受光する回路であり、マイクロコンピュータ10はこのリモコン受光回路16による検出信号に応じて調光制御および点灯/消灯制御を行う。 【0025】 このように昇圧チョッパ回路のスイッチング素子を複数個(図2の例では2個)並列接続して同時にオン・オフすることによって、それぞれのスイッチング素子に流れる電流を低減して、個々のスイッチング素子の温度上昇を抑えることができる。 【0026】 図3は、図2に示したスイッチング素子駆動回路13および第1・第2のスイッチング素子Tr1,Tr2部分の回路図である。図3において第1スイッチング素子Tr1および第2スイッチング素子Tr2のゲートにはスイッチング素子駆動信号出力回路13aを接続している。また、このスイッチング素子駆動信号出力回路13aには第1スイッチング素子停止回路13bおよび第2スイッチング素子停止回路13cをそれぞれ接続している。 【0027】 先ず、Tr1停止信号Sg1,Tr2停止信号Sg2が共にローレベルであるときについて考える。 図2に示したマイクロコンピュータ10から出力されるスイッチング制御信号Ssがローレベルのとき、Tr11はオフとなり、これに伴いTr10はオンする。このTr10のオンによりTr6のベース電位が下がりTr6はオフし、同時にTr7のベース電位が下がることによってTr7がオンする。これに伴い第1スイッチング素子Tr1のゲート電位が下がってTr1はオフ状態となる。またTr10のオンによってTr9のベース電位が下がり、Tr9がオンする。これに伴い第2スイッチング素子Tr2のゲート電位が低くなってTr2もオフ状態となる。すなわちスイッチング制御信号SsがローレベルのときTr1,Tr2は共にオフとなる。 【0028】 スイッチング制御信号Ssがハイレベルのとき、上記の動作とは逆に、Tr11はオンとなり、これに伴いTr10はオフする。このTr10のオフによりTr6のベース電位が上がりTr6はオンし、同時にTr7のベース電位が上がることによってTr7がオフする。これに伴い第1スイッチング素子Tr1のゲート電位が上がってTr1はオン状態となる。またTr10のオフによってTr9のベース電位が上がり、Tr9がオフする。これに伴い第2スイッチング素子Tr2のゲート電位が高くなってTr2もオン状態となる。すなわちスイッチング制御信号SsがハイレベルのときTr1,Tr2は共にオンとなる。 【0029】 このようにしてTr1停止信号Sg1およびTr2停止信号Sg2が共にローレベルのとき、スイッチング制御信号Ssに基づいてTr1・Tr2が同時にオン・オフする。 【0030】 次に、Tr1停止信号Sg1がハイレベルである場合について考える。 Tr1停止信号Sg1がハイレベルになると、Tr24がオンしてTr7のベース電位が低下することにより、Tr7がオンし、これに伴い第1スイッチング素子Tr1がオフ状態となる。この状態で前記スイッチング制御信号SsがハイレベルになってもTr1はオフ状態を保つので第1スイッチング素子Tr1はオフ状態のままとなる。 【0031】 また、Tr2停止信号Sg2がハイレベルとなれば、Tr23がオンしてTr9のベース電位が低下することにより、Tr9がオンし、これに伴い第2スイッチング素子Tr2がオフ状態となる。この状態で前記スイッチング制御信号SsがハイレベルになってもTr2はオフ状態を保つので第2スイッチング素子Tr2はオフ状態のままとなる。 【0032】 したがって、Tr1停止信号Sg1がハイレベル、Tr2停止信号Sg2がローレベルのとき、スイッチング制御信号Ssに基づいてTr2のみがオン・オフする。また、Tr1停止信号Sg1がローレベル、Tr2停止信号Sg2がハイレベルのとき、スイッチング制御信号Ssに基づいてTr1のみがオン・オフする。 【0033】 図4は、図2に示したチョークコイルL1の電流、スイッチング制御信号Ssおよびチョークコイル電圧検出信号Scとの関係を示す波形図である。 【0034】 マイクロコンピュータ10はプログラマブルワンショットパルス発生モードを備えていて、内部トリガおよび外部トリガにより、所定時間のワンショットパルスを出力する。 【0035】 マイクロコンピュータ10は、昇圧チョッパ回路を起動する際、図4のt0に示すように、一定時間(Ton)持続するワンショットパルスをスイッチング制御信号Ssとして発生する。これにより、スイッチング素子Tr1・Tr2がオンしてチョークコイルL1に流れる電流が上昇する。一定時間(Ton)の経過後、t1でスイッチング制御信号Ssがローレベルになると、チョークコイルL1の電流は下降することになる。その後、t2でチョークコイルL1の電流が変化する(折り返す)ことによりチョークコイル電圧検出信号Scのレベルが反転する。マイクロコンピュータ10は、チョークコイル電圧検出信号Scの立ち上がりを外部トリガとして一定時間(Ton)持続するワンショットパルスをスイッチング制御信号Ssとして発生する。以降、同様の処理を繰り返すことによって、図2に示した昇圧チョッパ回路20を動作させる。 【0036】 なお、マイクロコンピュータ10は電源電圧検出回路15による検出信号に基づいてスイッチング制御信号Ssのハイレベルの期間Tonを制御し、昇圧チョッパ回路20の出力電圧(360V)を安定化する。 【0037】 次に、マイクロコンピュータ10の具体的な処理内容を、図5・図6に示すフローチャートを基に説明する。 図5は昇圧チョッパ回路の出力電圧安定化のための処理手順を示すフローチャートである。この動作は例えば1msごとのタイマ割り込みにより動作する。ここでPFC_OPERATEはメインプログラムにより設定されるフラグであり、PFC_OPERATE=0で停止状態、PFC_OPERATE=1で動作状態となる。 【0038】 図5に示すように、まずPFC_OPERATE=1、すなわち昇圧チョッパ回路を動作させるモードであれば、フラグF_PFC_OPの状態を判定する(S11→S12)。このフラグF_PFC_OPは外部トリガによってワンショットパルスを発生する状態を示すものであり、最初はリセット状態である。そのため、まずタイマZをスタートさせる(ワンショットパルスを発生する)とともに上記フラグF_PFC_OPをセットする(S11→S12→S13→S14)。このタイミングが図4に示したt0に相当する。 【0039】 上記フラグF_PFC_OPがセット状態となった以降は、図4のt2に示したように、チョークコイル電圧検出信号Scの立ち上がりがトリガとなってワンショットパルスが発生される。このフラグF_PFC_OPがセット状態であるときは、1msのタイマ割り込み毎に、図2に示した電源電圧検出回路15による検出電圧を読み取るとともにA/D変換し、その変換値をPFC_OUT_LVとして求める(S11→S12→S15)。この値が360Vに相当する値に達していなければ、タイマの設定値TZPRを所定量だけ増加する(S16→S17)。上記値が360Vを超える値であれば、タイマの設定値TZPRを所定量だけ減少させる(S18→S19)。タイマの設定値TZPRは上記ワンショットパルスの幅を決定する値であるので、以上の処理を繰り返すことによって昇圧チョッパ回路20の出力電圧が安定化する。 【0040】 メインプログラムにより前記フラグPFC_OPERATEが0に設定されれば、タイマZを停止し、フラグF_PFC_OPをリセットする(S20→S21)。これにより昇圧チョッパ回路の動作が停止する。 【0041】 図6は同じくタイマ割り込みにより1msごとに実行されるインバータ制御の処理手順を示すフローチャートである。 ここでINV_OPERATEはメインプログラムにより設定されるフラグであり、INV_OPERATE=0でインバータ停止(放電灯消灯)、INV_OPERATE=1でインバータ動作(放電灯点灯)となる。またINV_OP_MODEはインバータのモードを表すステータスである。このインバータ制御では、起動時からの時間をカウントし、「予熱」→「始動」→「点灯」の順にモードを切り換えていく。まずINV_OP_MODE=「停止」であれば、INV_OP_MODE=「予熱」にし、インバータの出力周波数を予熱用の周波数に設定し、インバータを動作させ、さらにタイマINV_TMCをリセットする(S31→S32→S33→S34)。ここで出力周波数の設定はマイクロコンピュータ10からハーフブリッジ駆動回路17への出力周波数設定信号Sfにより行う。またマイクロコンピュータ10からハーフブリッジ駆動回路17へのインバータ制御信号Siを出力することによりインバータ回路を動作させる。 【0042】 INV_OP_MODE=「予熱」になれば、寿命・末期検出回路18からのアナログ電圧信号を読み取り、そのA/D変換値に応じてランプの寿命(フィラメントの断線)および末期の判定を行い、必要に応じてインバータ動作を停止する(S35→S36)。 【0043】 その後、タイマINV_TMCが0.4秒以下であれば、昇圧チョッパ回路20の第1のスイッチング素子Tr1を停止し、第2のスイッチング素子Tr2のみを動作(Tr2のみでオン・オフ)させる(S37→S38)。これは、マイクロコンピュータ10からスイッチング素子駆動回路13に対してTr1停止信号Sg1をハイレベル、Tr2停止信号Sg2をローレベルにすることによって行う。 【0044】 続いて、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V以上であれば、タイマINV_TMCをカウントする(S39→S40→S41)。 【0045】 もし、Tr2が故障していて正常にオン・オフしなければ、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満にまで低下する。昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満になればINV_OP_MODEを「異常停止」とする(S39→S46)。INV_OP_MODE=「異常停止」となれば、マイクロコンピュータ10からハーフブリッジ駆動回路17へのインバータ制御信号Siをハイレベルにすることによってインバータ回路の動作を停止する(S32→S47)。このことにより、Tr1のみで昇圧チョッパ回路が動作したまま始動以降に進むといった異常な状態が回避できる。 【0046】 タイマINV_TMCが0.4秒を超えると、Tr1・Tr2を共に動作させる(S42→S43)。これは、上記Tr1停止信号Sg1およびTr2停止信号Sg2をともにローレベルにすることにより行う。この処理により、回路動作の遅延などでTr1,Tr2の両方が停止する、といったことがなく、安定した動作が行われる。 【0047】 その後、タイマINV_TMCが0.5秒以上となれば、昇圧チョッパ回路20の第2のスイッチング素子Tr2を停止し、第1のスイッチング素子Tr1のみを動作(Tr1のみでオン・オフ)させる(S42→S44)。これは、マイクロコンピュータ10からスイッチング素子駆動回路13に対してTr2停止信号Sg2をハイレベル、Tr1停止信号Sg1をローレベルにすることによって行う。 【0048】 続いて、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V以上であれば、タイマINV_TMCをカウントする(S39→S40→S41)。 【0049】 もし、Tr1が故障していて正常にオン・オフしなければ、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満にまで低下する。昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満になればINV_OP_MODEを「異常停止」とする(S39→S46)。INV_OP_MODE=「異常停止」となれば、マイクロコンピュータ10からハーフブリッジ駆動回路17へのインバータ制御信号Siをハイレベルにすることによってインバータの動作を停止する(S32→S47)。このことにより、Tr2のみで昇圧チョッパ回路動作したまま始動以降に進むといった異常な状態が回避できる。 【0050】 Tr1,Tr2のいずれもが正常に動作すれば昇圧チョッパ回路の出力電圧は301V以上を維持する。その後、タイマINV_TMCが1秒以上経過した時点でタイマINV_TMCをリセットするとともに始動モードに移る(S41→S45)。 【0051】 INV_OP_MODEが「始動」となれば、始動処理を行う(S48→始動処理)。この始動処理では、インバータ回路21の出力周波数を始動用の周波数に設定し、インバータ回路21を動作させる。 上記始動処理の中で始動に成功したことを判定すれば、INV_OP_MODEを「点灯」に切り換える。これにより点灯処理へ移る(S49→点灯処理)。この点灯処理では、調光設定された段階の光量で放電灯が点灯するように、インバータ回路21の出力周波数を設定する。 【0052】 ステップS50はINV_OP_MODEが上記、「異常停止」、「停止」、「予熱」、「始動」、「点灯」以外のモードでの処理である。 メインプログラムでINV_OPERATE=0にされればINV_OP_MODEを「停止」にするとともにインバータ回路21を停止する(S31→S51→S52)。 【0053】 以上のようにして、フィラメントの予熱時に昇圧チョッパ回路20の第1・第2のスイッチング素子Tr1,Tr2の故障検知を行い、いずれか一方が故障していれば、その後始動モード以降に移ることなくインバータ回路21の動作を停止する。これによりスイッチング素子Tr1またはTr2の過熱の問題が回避できる。 【0054】 しかもフィラメントの予熱時であれば、故障検知のためにスイッチング素子の動作を停止することに伴って昇圧チョッパ回路の出力電圧が変動しても、それが光量変化として表れないので、ちらつきの問題も生じない。 【0055】 また、異常停止時に昇圧チョッパ回路の動作を停止するのではなくインバータ回路21の動作を停止するようにしたので、マイクロコンピュータ10およびハーフブリッジ駆動回路17への電源電圧を供給し続けることができ、必要な処理を継続して行える。このようにインバータ回路21の動作を停止した状態ではスイッチング素子Tr1,Tr2に流れる電流の平均値は低いので、スイッチング素子Tr1,Tr2の過熱の問題は生じない。 【0056】 但し、異常停止時にマイクロコンピュータの動作を直ちに停止させてもよい場合には、異常停止時に昇圧チョッパ回路だけでなくインバータ回路21の動作を停止するように構成してもよい。 【0057】 《第2の実施形態》 図6に示した例ではフィラメントの予熱中に昇圧チョッパ回路20のスイッチング素子Tr1,Tr2の故障有無を検知するようにしたが、この第2の実施形態は、スイッチング素子の故障検知を予熱動作以外の例えば点灯中に行うものである。図7はその処理内容を示すフローチャートである。 【0058】 この処理は点灯処理中の所定の周期で繰り返し行う。まず寿命・末期検出回路18からのアナログ電圧信号を読み取り、そのA/D変換値(ランプ電圧)に応じてランプの末期の判定を行い、必要に応じてインバータ回路21を停止する(S61)。 【0059】 その後、タイマINV_TMCが0.4秒以下であれば、昇圧チョッパ回路20の第1のスイッチング素子Tr1を停止し、第2のスイッチング素子Tr2のみを動作させる(S62→S63)。 【0060】 続いて、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V以上であれば、タイマINV_TMCをカウントする(S64→S65)。 【0061】 もし、Tr2が故障していて正常にオン・オフしなければ、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満にまで低下する。昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満になればINV_OP_MODEを「異常停止」とする(S64→S66)。INV_OP_MODE=「異常停止」となれば、マイクロコンピュータ10からハーフブリッジ駆動回路17へのインバータ制御信号Siがハイレベルになってインバータ回路21の動作が停止する。このことにより、Tr1のみで昇圧チョッパ回路を動作し続ける、といった異常な状態が回避できる。 【0062】 タイマINV_TMCが0.4秒を超えると、Tr1・Tr2を共に動作させる(S68→S69)。これは、上記Tr1停止信号Sg1およびTr2停止信号Sg2をともにローレベルにすることにより行う。この処理により、回路動作の遅延などでTr1,Tr2の両方が停止する、といったことがなく、安定した動作が行われる。 【0063】 その後、タイマINV_TMCが0.5秒以上となれば、昇圧チョッパ回路20の第2のスイッチング素子Tr2を停止し、第1のスイッチング素子Tr1のみを動作(Tr1のみでオン・オフ)させる(S68→S70)。 【0064】 続いて、昇圧チョッパ回路20の出力電圧が301V以上であれば、タイマINV_TMCをカウントする(S64→S65)。 【0065】 もし、Tr1が故障していて正常にオン・オフしなければ、昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満にまで低下する。昇圧チョッパ回路20の出力電圧PFC_OUT_LVが301V未満になればINV_OP_MODEを「異常停止」とする(S64→S67)。INV_OP_MODE=「異常停止」となれば、マイクロコンピュータ10からハーフブリッジ駆動回路17へのインバータ制御信号Siがハイレベルになってインバータ回路21の動作が停止する。このことにより、Tr2のみで昇圧チョッパ回路を動作し続ける、といった異常な状態が回避できる。 【0066】 その後、タイマINV_TMCが0.9秒を超えれば、昇圧チョッパ回路20の第1のスイッチング素子Tr1、第2のスイッチング素子Tr2の両方を動作させる(S68→S69)。これで通常の動作へ移行することになる。 【0067】 なお、タイマINV_TMCが600000(10分)に達すれば、タイマINV_TMCの値を0にリセットする。 【0068】 このようにして点灯中でも昇圧チョッパ回路20のスイッチング素子Tr1,Tr2の故障検知を行うことができ、いずれか一方が故障した時点でインバータ回路21を停止することができる。 【0069】 なお、以上に示した第1・第2の実施形態では2つのスイッチング素子Tr1,Tr2を備えた昇圧チョッパ回路を構成したが、3つ以上のスイッチング素子を並列に接続して昇圧チョッパ回路を構成したものにも同様に適用できる。すなわち検査対象とするスイッチング素子のみを動作させ、他のスイッチング素子を停止した状態での昇圧チョッパ回路の出力電圧の低下有無を検知することによって同様に故障検知が可能である。 【図面の簡単な説明】 【0070】 【図1】特許文献1に示されている放電灯点灯回路の構成を示す回路図である。 【図2】第1の実施形態に係る放電灯点灯回路のブロック図である。 【図3】図2における昇圧チョッパ回路部分の回路図である。 【図4】同昇圧チョッパ回路の動作を示す波形である。 【図5】同放電灯点灯回路のマイクロコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。 【図6】同放電灯点灯回路のマイクロコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。 【図7】第2の実施形態に係る放電灯点灯回路のマイクロコンピュータが処理する昇圧チョッパ回路内のスイッチング素子の故障検知に関する内容を示す図である。 【符号の説明】 【0071】 10−マイクロコンピュータ 11−交流入力検出回路 12−チョークコイル出力検出回路 13−スイッチング素子駆動回路 14−制御回路用電源回路 15−電源電圧検出回路 16−リモコン受光回路 17−ハーフブリッジ駆動回路 18−寿命・末期検出回路 AC−商用交流電源 DB−ダイオードブリッジ L1−チョークコイル Tr1−第1スイッチング素子 Tr2−第2スイッチング素子 Tr3,Tr4−インバータスイッチ素子 L2−誘導リアクトル C19−共振コンデンサ FL−放電灯 Ss−スイッチング制御信号 Sg1−Tr1停止信号 Sg2−Tr2停止信号 Si−インバータ制御信号 Sf−インバータ周波数制御信号
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001074 【氏名又は名称】クロイ電機株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年6月27日(2006.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084548 【弁理士】 【氏名又は名称】小森 久夫
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| 【公開番号】 |
特開2008−10186(P2008−10186A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−176746(P2006−176746) |
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