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【発明の名称】 放電灯点灯装置及び照明器具
【発明者】 【氏名】濱本 勝信

【氏名】光安 啓

【氏名】浅野 寛之

【氏名】濱名 哲也

【要約】 【課題】主回路及び制御回路が同じ放電灯点灯装置において、2段階で調光を行う段調光や連続調光や照度補正を行うための複数の調光動作モードを設定可能とし、さらに動作モード切替スイッチを不要とする。

【構成】調光制御回路4は、第1の調光信号を生成するための調光信号データを予め記憶する第1の記憶手段7と、調光方式データを書き込み可能な第2の記憶手段8と、第2の記憶手段8から読み出される調光方式データに応じて、第1の記憶手段7に記憶された調光信号データを読み出し、選択された調光信号データに応じて第1の調光信号を演算し生成する演算処理手段6を有し、演算処理手段6へ入力される選択信号に応じて第2の記憶手段8に調光方式データを記憶させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
交流電源からの供給電圧を整流する整流部と、
整流部から出力される脈流電圧を平滑する直流電源回路と、
少なくとも一つのスイッチング素子を有し、直流電源回路から出力される直流電圧を高周波に変換するインバータ回路と、
少なくとも一つの共振用インダクタ、共振用コンデンサを有し、インバータ回路から供給される高周波電圧を入力して、共振作用によって放電灯を点灯する共振回路と、
前記インバータ回路のスイッチング素子へ駆動信号を出力し、インバータ回路の動作周波数を決定する調光制御回路と、
前記調光制御回路へ制御電源を供給する制御電源回路とを備えた放電灯点灯装置において、
前記調光制御回路は、
第1の調光信号を生成するための調光信号データを予め記憶する第1の記憶手段と、
調光方式データを書き込み可能な第2の記憶手段と、
第2の記憶手段から読み出される調光方式データに応じて、第1の記憶手段に記憶された調光信号データを読み出し、選択された調光信号データに応じて第1の調光信号を演算し生成する演算処理手段と、
演算処理手段から出力される第1の調光信号に応じて、インバータ回路の動作周波数に対応した動作信号を生成する周波数生成手段と、
周波数生成手段から出力される動作信号を駆動信号に変換し、前記インバータ回路のスイッチング素子へ駆動信号を供給するドライブ手段とを有し、
前記演算処理手段へ入力される選択信号に応じて前記第2の記憶手段に調光方式データを記憶させることを特徴とする放電灯点灯装置。
【請求項2】
前記整流部からの出力電圧を検出する電源検出回路を備えることを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
【請求項3】
前記調光制御回路は、前記選択信号を入力する選択入力部を有し、選択入力部へ所定の手順に基づいた選択信号を入力することによって、前記第2の記憶手段に調光方式データを記憶することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項4】
前記選択信号を放電灯点灯装置の外部から入力し、かつ電気的信号伝達が可能な接続端子を有することを特徴とする請求項3記載の放電灯点灯装置。
【請求項5】
放電灯の調光レベルを段階的もしくは連続的に可変する第2の調光信号を放電灯点灯装置の外部から供給され、前記接続端子へ入力することを特徴とする請求項4記載の放電灯点灯装置。
【請求項6】
前記調光制御回路は、放電灯の点灯時間を計時する計時手段と、累積点灯時間を記憶する第3の記憶手段とを有し、前記演算処理手段は、第3の記憶手段から読み出される計時データに応じて、点灯累積時間の経過に伴い放電灯を増光するよう第1の調光信号を生成し、前記選択信号によって、点灯累積時間初期の調光レベルを切り替えるよう設定することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項7】
前記接続端子へ入力される第2の調光信号は、Hレベル、Lレベルの2値を持つDC信号であり、第2の調光信号に応じて放電灯の調光レベルを2段階に切り替え、前記選択信号によって、2段階調光を行うことを特徴とする請求項5又は6のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項8】
前記接続端子へ入力される第2の調光信号は、所定の周波数を持つデューティ信号であり、第2の調光信号のデューティ比に応じて放電灯の調光レベルを連続的に切り替え、前記選択信号によって、連続的に調光を行うよう設定することを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項9】
前記接続端子へセンサ回路を接続し、センサ回路からの出力信号に応じて放電灯の調光レベルを段階的もしくは連続的に切り替え、前記選択信号によって、センサ回路からの出力信号に対応した調光を行うよう設定することを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項10】
前記放電灯が放電灯点灯装置から取り外されていることを検出する無負荷検出回路を備え、前記制御電源回路は、前記直流電源回路から前記調光制御回路へ制御電源を供給する経路を備え、前記調光制御回路は、無負荷状態が検出された場合に前記インバータ回路の動作を停止する停止手段と、無負荷状態が検出され、かつ前記交流電源オン・オフ動作を所定時間内に少なくとも連続して3回以上行った場合に、前記第3の記憶手段に記憶される計時データを初期状態へリセットするリセット手段とを有し、前記交流電源のオフ時間を3秒以下とすることを特徴とする請求項6記載の放電灯点灯装置。
【請求項11】
前記調光制御回路は、無負荷状態が検出され、かつ前記交流電源オン・オフ動作を複数回行った場合に、前記放電灯を全点灯するよう第1の記憶手段に記憶される調光信号データを読み出すことを特徴とする請求項10記載の放電灯点灯装置。
【請求項12】
前記整流部は、整流部の入力の一端、もしくは両端と大地間に接続される第1の容量性素子と、整流部の入力と第1の容量性素子との接続点と、整流部の出力の一端との間に接続される第2の容量性素子とを有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の放電灯点灯装置。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載の放電灯点灯装置を搭載した照明器具。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、放電灯を点灯させ、調光可能な放電灯点灯装置、及びこれを用いた照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
商用電源を電源とし、放電灯を点灯制御し、かつ放電灯の光出力を任意に増減する調光制御を行う放電灯点灯装置として、一般的に次のようなものが知られている。
【0003】
(a)特開平8−153590号公報においては、外部からの制御信号を用いて、デューティ比と調光比との相関関係を示す調光カーブを任意に設定することができる放電灯点灯装置が開示されている。照明器具の外部に設置された調光器、または制御用ブロックから出力される調光信号を受け、調光信号に応じて放電灯の光出力を増減する。調光信号としては、100Hzまたは1KHzのPWM信号が日本国内では一般的に用いられており、PWM信号のデューティ比を連続的に可変することで、放電灯の光出力を連続的に可変することができる。
【0004】
(b)特開平1−143189号公報においては、光源からの光出力を検知手段で検出し、照度を補正する照明制御装置が開示されている。照明器具の外郭、または外部に設置されたセンサから出力される検出信号を受け、センサの検出値に応じて放電灯の光出力を増減する。例えば人から発せられる赤外線を検知して、放電灯を点灯/消灯、または全点灯/調光点灯するか、太陽光の明るさを検知して、太陽光の明るさに応じて放電灯の調光比を可変するものなどがある。
【0005】
(c)特開2001−15276号公報においては、放電灯の点灯時間を計時して不揮発性メモリへ書き込み・読み出しし、計時時間に対応した照度補正用テーブルを持つマイコンを有し、マイコンから出力される信号、すなわち放電灯の点灯時間の経過に応じた信号によって調光(増光)を行い、所定動作、例えば電源開閉を規定手順通りに行った際に不揮発性メモリへ書き込みされた計時時間をリセットする照度補正用の放電灯点灯装置が開示されている。放電灯の光束は使用時間の経過に伴い、低下することが知られている。放電灯の点灯時間を計時し記憶するとともに、点灯時間経過に伴う放電灯光束低下を補正するよう調光比を設定した補正テーブルに基づいて、放電灯の光出力を増光する。
【0006】
(d)上記(c)に関するものとして外部信号に連動した照度補正用の放電灯点灯装置について、特開2001−338783号に開示されている。
【0007】
(e)さらに上記(c)に関するものとして、特願2005−6940号がある。これは放電灯点灯装置から商用電源線へ帰還される高周波電流を低減するために、商用電源の整流前の少なくとも1線から容量性素子を介して大地へ接続する経路を設けたものである。
【特許文献1】特開平8−153590号公報
【特許文献2】特開平1−143189号公報
【特許文献3】特開2001−15276号公報
【特許文献4】特開2001−338783号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、上記の特許文献1(特開平8−153590)〜特許文献3(特開2001−15276)は、それぞれ異なる制御信号に基づいて動作しており、放電灯点灯装置の外部から入力される信号の有無、及び信号の形態が異なり、それぞれの用途に応じた放電灯点灯装置を別個に構成する必要があった。
【0009】
さらに、特許文献4(特開2001−338783)においては、モード切替用のスイッチを2つ設け、モード切替用スイッチのオン/オフの組み合わせに応じて照度補正を行う動作モード、連続調光を行う動作モード、2段階に調光を行う動作モードなどの切り替え制御についても開示されているが、モード切替用のスイッチが2つの場合のオン/オフの組み合わせは4パターンであるために4つのモードしか実現できず、多数の動作モードを実現するにはモード切替用のスイッチ数を増やす必要があった。
【0010】
このようなモード切替スイッチを安価に実現するには、例えばリード線、抵抗などの導電性部品の実装有無によって簡易にスイッチ的な動作をさせることは可能であるが、放電灯点灯装置が一旦完成品状態まで出来上がった後の手直しには手間がかかり、大量に手直しを行うことは非常に困難を極める。
【0011】
動作モードを簡単に変更するには、放電灯点灯装置を覆うケースの外にディップスイッチ、トグルスイッチなどが必要であるが、スイッチ充電部が露出しないようにするための保護カバーなどが必要となるため高価となり、スイッチの数に応じた信号配線も必要となるため、放電灯点灯装置、装置内に配置されるプリント基板が大型化してしまうという問題がある。
【0012】
第5の従来例(特願2005−6940)においては、交流電源の1線を開閉する片切スイッチによって供給されるAC電圧を整流する整流部の入力端と大地との間に容量性素子を有する放電灯点灯装置において、放電灯が装着されていないことを検出し、さらに交流電圧の供給を所定手順で遮断することによって不揮発性メモリに記憶された点灯時間を初期値へリセットするリセット制御について開示されている。
【0013】
本例においては、放電灯が装着されていない無負荷時に片切スイッチによるAC電圧を供給する場合において、整流器出力をモニタすることによって片切スイッチの入り切りを検出することができる。しかしながら、整流部の入力端と大地との間に容量性素子を接続する場合、整流部の出力後段と大地間に容量性素子を接続する場合と比べると雑音端子電圧がおよそ500KHz〜700KHzで悪化するという問題がある。
【0014】
本発明は、主回路及び制御回路が同じ放電灯点灯装置において、2段階で調光を行う段調光や連続調光や照度補正を行うための複数の調光動作モードを設定可能とし、さらに動作モード切替スイッチを不要とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
請求項1の放電灯点灯装置においては、上記の課題を解決するために、図1に示すように、交流電源ACからの供給電圧を整流する整流部DBと、整流部DBから出力される脈流電圧を平滑する直流電源回路(昇圧チョッパ回路)1と、少なくとも一つのスイッチング素子Q1,Q2を有し、直流電源回路1から出力される直流電圧を高周波に変換するインバータ回路2と、少なくとも一つの共振用インダクタL1、共振用コンデンサC2を有し、インバータ回路2から供給される高周波電圧を入力して、共振作用によって放電灯laを点灯する共振回路3と、前記インバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2へ駆動信号を出力し、インバータ回路2の動作周波数を決定する調光制御回路4と、前記調光制御回路4へ制御電源を供給する制御電源回路5とを備えた放電灯点灯装置において、前記調光制御回路4は、第1の調光信号を生成するための調光信号データを予め記憶する第1の記憶手段7と、調光方式データを書き込み可能な第2の記憶手段8と、第2の記憶手段8から読み出される調光方式データに応じて、第1の記憶手段7に記憶された調光信号データを読み出し、選択された調光信号データに応じて第1の調光信号を演算し生成する演算処理手段6と、演算処理手段6から出力される第1の調光信号に応じて、インバータ回路2の動作周波数に対応した動作信号を生成する周波数生成手段(インバータ動作信号生成部13)と、周波数生成手段13から出力される動作信号を駆動信号に変換し、前記インバータ回路2のスイッチング素子Q1,Q2へ駆動信号を供給するドライブ回路14とを有し、前記演算処理手段6へ入力される選択信号に応じて前記第2の記憶手段8に調光方式データを記憶させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、演算処理手段へ入力される選択信号に応じて第2の記憶手段に調光方式データを記憶させ、この第2の記憶手段から読み出される調光方式データに応じて、第1の記憶手段に記憶された調光信号データを読み出すようにしたから、1台の放電灯点灯装置であっても、演算処理手段へ様々な選択信号を印加することによって複数の調光方式を選択することが可能となり、従来の技術で説明したような複数の調光モードを実現するための切替用のスイッチを不要とし、放電灯点灯装置を安価とし、小型化することができる利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
(実施形態1)
本発明の実施形態1の回路図を図1に示す。この点灯装置は、交流電源ACからの供給電圧を入力して整流する整流器DBと、整流器DBの出力を平滑する昇圧チョッパ回路1と、スイッチング素子Q1、Q2を有し、昇圧チョッパ回路1から出力される直流電圧を高周波に変換するインバータ回路2と、共振用インダクタL1、共振用コンデンサC2、及び放電灯laを有し、インバータ回路2から供給される高周波電圧を入力して、共振作用によって放電灯laを始動・点灯する共振回路3と、スイッチング素子Q2に並列接続され、予熱用トランスT1と直流カットコンデンサC3を有し、放電灯laのフィラメントを予熱する予熱回路50と、前記スイッチング素子Q1,Q2を駆動するための駆動信号を出力し、インバータ回路2の動作周波数を可変することによって放電灯laヘ供給される電力を可変する調光制御回路4と、前記昇圧チョッパ回路1またはインバータ回路2または共振回路3のいずれかに接続され、前記調光制御回路4へ制御電源を供給する制御電源回路5で構成されている。
【0018】
昇圧チョッパ回路1及びインバータ回路2については公知であるため、詳細な動作説明は省略する。まず、調光制御回路4について説明する。調光制御回路4は、主にマイクロコンピュータで構成され、調光信号を生成する演算処理部6と、演算処理部6の外部に接続もしくは内蔵されるメモリ部A、メモリ部Bと、演算処理部6で生成された調光信号を入力し、調光信号に応じてインバータ動作周波数を決定するインバータ動作信号生成部13と、インバータ動作信号生成部13から出力される信号を入力し、スイッチング素子Q1、Q2へ駆動信号を供給するドライブ回路14で構成される。
【0019】
次に、演算処理部6の構成及び概略動作を説明する。演算処理部6は、調光制御回路4の入力端子write、すなわち演算処理部6の入力端子において任意に設定される信号は、まず、調光方式書き込み部9へ入力されている。調光方式書き込み部9は入力された設定信号に応じて所定の処理を実施し、設定状態を上記メモリ部Bへ記憶させる。調光データ選択部10はメモリ部Bの記憶内容を読み出して、メモリ部Bの記憶内容に応じてメモリ部Aにあらかじめ記憶されたデータの使用範囲を選択する。さらにタイマ部11において計時された時間に応じてメモリ部Aで選択されたデータの中で使用するデータを決定する。メモリ部Aは決定されたデータを調光信号生成部12へ出力して、選択データに応じた調光信号が生成されている。
【0020】
図2のフローチャートを用いてさらに詳しく説明する。前記制御電源回路5から制御電源Vsが供給されることによって、調光制御回路4、及びこれを構成する演算処理部6は動作開始する(S1)。このとき、まず、調光方式書き込み部9はwrite端子へ入力される信号のレベルを確認し、例えば1.5Vより高い電圧であるかどうかを判別する(S2)。write端子へ入力される信号のレベルが1.5Vより高い場合、あらかじめ決められた手順で入力されるかどうかの判別を行い(S4)、手順0である場合はFull点灯の設定(S5)、手順1である場合は照度補正Aの設定(S6)、手順2である場合は照度補正Bの設定(S7)と認識し、この調光方式の設定状態をメモリ部Bへ書き込みする(S8)。
【0021】
ここで、手順0、1、2については限定されるものではないが、例えばwrite端子へ印加する電圧を1.5Vから0.5V以下となる操作を行う場合を手順0とし、0.5Vより高く1.0V以下とした場合を手順1とし、1.0Vより高く1.5V以下とした場合を手順2とすればよい。さらにメモリ部Bは、手順0または1または2が行われる毎に設定状態を書き換えできるような構成であればよく、例えば不揮発性メモリを使用すればよい。
【0022】
メモリ部Bへ書き込みされた調光方式に応じて、メモリ部Aへあらかじめ記憶され、放電灯laを所定レベルで調光するための調光比に対応する調光信号を生成するためのデータの使用範囲が選択される。
【0023】
照度補正Aの調光方式である場合、図3の実線に示すように、タイマ部11でカウントされる放電灯laの点灯累積時間に対して0時間では70%の調光比でスタートするような設定となる。
【0024】
照度補正Bの調光方式である場合、図3の破線に示すように、放電灯laの点灯累積時間に対して0時間では80%の調光比でスタートするような設定となる。
【0025】
Full点灯の設定が行われた場合、図3の一点鎖線に示すような設定となる。
【0026】
よって、調光比に1:1に対応する調光信号をデューティ比とすると、メモリ部Aは図4において破線で示す範囲のデューティ比を記憶すればよく、本例では調光比5〜100%が出力できるようなデューティ比がデータテーブルに記憶されている。本実施形態では、照度補正Aの場合に調光比70%から100%に対応するデューティ比の範囲が選択されたことになる。
【0027】
デューティ比の範囲を選択した後、前記タイマ部11でカウントされた累積時間を初期化するか否かの判定処理が行われる(S10)。例えば、手順0または1または2の操作で入力される電圧が所定時間以上継続した場合には累積時間を初期化する処理を行えばよい(S16)。累積時間を初期化した後、照度補正Aの場合には調光比70%から100%に対応するデューティ比の範囲が選択されているため、累積時間0時間のデューティ比がメモリ部Aから調光信号生成部12へ読み出され(S12)、デューティ比に対応した調光信号が生成される(S13)。前記タイマ部11はランプ点灯時間をカウントする処理を行い(S14)、カウントした時間をメモリ部Aへ記憶する(S15)。メモリ部Aへ記憶された時間は、調光信号生成部12へ再度読み出され(S11)、累積時間に応じたデューティ比がメモリ部Aから調光信号生成部12へ再度読み出される。
【0028】
write端子とグランド間には、図1に図示するように抵抗が接続される。よって、write端子へ調光制御回路4の外部から電圧を印加しない限りは、write端子へ発生する電圧は0Vとなる。通常はwrite端子=0Vであるため、上述の説明のように設定された調光方式の読み出しを行い(S3)、設定された調光方式に応じて調光信号を生成する。
【0029】
このように決定された調光信号はインバータ動作信号生成部13へ入力され、調光信号、すなわちデューティ比に1:1で対応する調光比を実現するようインバータ回路2の動作周波数を可変する。
【0030】
以上のような動作を行うことによって1台の放電灯点灯装置で、演算処理部6のwrite端子に所定操作に基づく電圧を印加することによって複数の調光方式を実現することが可能となる。
【0031】
さらに本実施形態においては、従来技術で説明したような複数の調光モードを実現するための切替用のスイッチを不要とし、放電灯点灯装置を安価とし、さらに小型化することができる。
【0032】
ここで、放電灯の点灯累積時間に対する照度補正のデータは図3に限らず、図5に示すように点灯初期の調光比が70%である場合、80%である場合のいずれの場合においても、ランプ定格寿命時間より長い所定時間で、100%となるようなデータでもよい。
【0033】
また、本実施形態の点灯初期調光比である70%、80%はこの値に限らず、例えば60%、65%、70%、75%、80%の5通りの値に設定できるような構成・手順としてもよい。
【0034】
(実施形態2)
本発明の実施形態2の回路図を図6に示す。構成は実施形態1とほぼ同じであるが、演算処理部6のwrite端子に接続されるTest1端子、グランドに接続されるTest2端子を有する。
【0035】
さらに整流器DBの出力電圧を検出する電源検出回路15を有する。本例においてもwrite端子に接続されるTest1端子とグランドに接続されるTest2端子の間に、実施形態1で説明したような電圧を印加し、所定の手順で操作することによって調光方式を変更することが可能である。
【0036】
本例の詳細な動作について、図7のフローチャートで説明する。図7のフローチャートは実施形態1のものとほぼ同じであり、異なる点について説明する。制御電源が供給されることによって、調光制御回路4、及びこれを構成する演算処理部6は動作開始し(S1)、まず、電源検出回路15から出力される検出信号Vdetが所定値以上であるかどうかを判別する(S2)。
【0037】
つまり、交流電源ACから供給される電圧が正常な値である場合においては、整流器DBの出力電圧も正常であるため、電源検出回路15から出力される検出信号Vdetは所定値以上を満足する。
【0038】
電源検出回路15から出力される検出信号Vdetが所定値以上と判断されると、調光方式書き込み部9はwrite端子へ入力される信号のレベルを確認する(S3)。
【0039】
実施形態1で説明したような操作で調光方式が設定され、調光信号を生成するためのデータの使用範囲が選択された後、再度、電源検出回路15から出力される検出信号を確認する(S11)。
【0040】
電源検出回路15から出力される検出信号Vdetが所定値以上である場合は再度write端子の電圧を確認し、電源検出回路15から出力される検出信号Vdetが所定値に満たない場合は、タイマ部11でカウントされた累積時間を初期化する処理が行われる(S12)。
【0041】
Test1端子とTest2端子は放電灯点灯装置を構成する電子部品を実装するプリント基板上に配置されており、前記write端子へ電圧を印加するための端子をプリント基板上に設けることによって、調光方式を変更する際の作業性を著しく向上することができる。
【0042】
ここで、Test1端子とTest2端子は必ずしも端子構造とする必要はなく、例えばプリント基板上に印刷される導体の一部にソルダーレジスト処理を行わずに導体を露出させて、この露出部をTest1端子とTest2端子として用いてもよい。
【0043】
また、前記write端子とグランド間に並列にコンデンサを接続し、該コンデンサの各リードをTest1端子とTest2端子として用いてもよい。
【0044】
(実施形態3)
本発明の実施形態3の回路図を図8に示す。構成は実施形態2とほぼ同じであるが、演算処理部6のwrite端子とグランドが放電灯点灯装置外部との接続を可能とするコネクタCN2へ電気的に接続されており、交流電源ACはコネクタCN1を介して整流器DBへ入力されている。
【0045】
放電灯点灯装置は図9に示すようなケースに覆われており、コネクタCN1、及びコネクタCN2は同図に示すように配置されている。40はプリント基板、41はケース、42はカバーである。
【0046】
このような構造とすることによって、放電灯点灯装置を構成する電子部品を実装するプリント基板40をケース41に収納した後においてもケース41とカバー42を解体してプリント基板40を露出させることなく調光方式を変更することができるため、実施形態2よりさらに作業性を向上することができる。
【0047】
また本例では、上述の放電灯点灯装置を用いた照明器具が施工された後においても比較的容易に調光方式を変更することができる。
【0048】
(実施形態4)
本発明の実施形態4の回路図を図10に示す。構成は実施形態3とほぼ同じであり、演算処理部6のwrite端子とグランド間へ、放電灯点灯装置外部との接続を可能とするコネクタCN2からの電気信号が伝搬されるよう構成されている。さらにコネクタCN2へ入力される電気信号は演算処理部6のsig端子とグランド間へ伝搬されるよう構成されている。
【0049】
本例での演算処理部6の動作は以下の通りである。本例においてもwrite端子へ所定操作に基づく信号を印加することによって調光方式書き込み部9に調光方式が設定され、メモリ部Bへ記憶される。メモリ部Bへ書き込みされた調光方式に応じて、メモリ部Aにあらかじめ記憶され、放電灯laを所定レベルで調光するための調光比に対応する調光信号を生成するためのデータの使用範囲が選択される。
【0050】
本例での調光方式選択データを図11に示す。同図に示すように、本例では連続調光Aと連続調光Bの調光方式を選択できるようメモリ部Aにあらかじめデータテーブルとしてデューティ比が格納されている。連続調光Aの調光方式である場合、図11の実線に示すように、調光比の下限値が25%となるような設定とし、連続調光Bの調光方式である場合は同図の一点鎖線に示すように、調光比の下限値が40%となるような設定とし、メモリ部Aにおいて選択された調光方式に対応するデューティ比の範囲が選択する。sig端子に入力され、外部信号入力部16からメモリ部Aへ入力される信号に応じて、上記選択範囲内から所定のデューティ比がメモリ部Aから調光信号生成部12へ読み出され、デューティ比に対応した調光信号が生成される。
【0051】
本例での調光方式の切り替え手順について説明する。放電灯点灯装置の入力用コネクタCN2には通常、放電灯laを放電灯点灯装置、またはこれを用いた照明器具外から所定値に調光するための外部調光信号が入力される。この外部調光信号は例えば、10Vの振幅、1KHzの周波数を持つデューティ信号としてコネクタCN2へ入力され、図11に示すようにデューティ比100%が入力されている場合に調光比100%で放電灯laを点灯する。
【0052】
ここで調光方式を切り替える際には、コネクタCN2へ20Vの直流信号を入力する。コネクタCN2に並列に、ツェナーダイオードZD1とフォトカプラPC2入力部との直列回路が接続されている。ツェナーダイオードZD1のツェナー電圧を10Vから20Vの間に設定することによって、コネクタCN2へ20Vの直流信号を入力した際、ツェナーダイオードZD1は導通し、フォトカプラPC2の入力部に電流が流れるので、フォトカプラPC2の出力段はオンする。フォトカプラPC2の出力段は、トランジスタTr2のベースに接続されている。トランジスタTr2のベースには、制御電源回路5から抵抗R5を介するベース電流供給手段があり、フォトカプラPC2の出力段がオンすることによってトランジスタTr2はオフする。よって、write端子へはH信号が入力される。
【0053】
本例ではwrite端子へはH信号を入力し、その後、例えば1KHz、20Vのデューティ信号をデューティ比10%で入力した場合に調光比の下限値が25%となるような設定とし、1KHz、20Vのデューティ信号をデューティ比30%で入力した場合に調光比の下限値が40%となるような設定とすればよい。
【0054】
通常は前述のように10Vの振幅、1KHzの周波数を持つデューティ信号がコネクタCN2へ入力されており、このときはデューティ比に応じてフォトカプラPC1の出力段がオン・オフし、トランジスタTr1がオン・オフする。
【0055】
以上の説明のように、外部調光信号が入力されるコネクタに調光方式切り替え用の信号を入力することで、上述の放電灯点灯装置を用いた照明器具が施工された後においても、既存の調光信号配線を介して容易に調光方式を変更することが可能となる。
【0056】
ここで、演算処理部6は、実施形態1〜3と同様、タイマ部11を有するが、タイマ部11でカウントされる放電灯の点灯累積時間と外部信号入力部16から出力される信号に応じて、デューティ比を決定するような処理としてもよい。
【0057】
(実施形態5)
本発明の実施形態5の回路図を図12に示す。構成は実施形態3とほぼ同じであり、調光方式書き込み部9で設定された調光方式がメモリ部Bへ記憶される。メモリ部Bへ記憶された調光方式に応じて、あらかじめデータテーブルとしてメモリ部Aに格納されている調光信号を生成するためのデータの使用範囲が、調光データ選択部10によって選択される。タイマ部11では、ランプ点灯時間をカウントする処理を行い、カウントした時間をメモリ部Cへ記憶する。メモリ部Cへ記憶された時間は、タイマ部11へ再度読み出され、累積時間に応じたデューティ比がメモリ部Aから調光信号生成部12へ読み出される。
【0058】
本例での演算処理部6の詳細動作は図13に示すフローチャートの通りであり、図7に示す実施形態2のフローチャートとほぼ同じである。メモリ部Aに格納されている調光信号を生成するためのデータの使用範囲を決定し(S10)、電源検出回路15によって検出される交流電源のレベルに比例した検出信号が所定値以上であるかどうかを判別する(S11)までは実施形態2と同じである。
【0059】
電源検出回路15の検出信号が所定値より低い場合、すなわち交流電源がオフされた場合においては、メモリ部Cへ記憶されたランプ点灯累積時間に相当する時間の記憶値を0へ初期化するかどうかの判別を行う。
【0060】
このフローチャート上では具体的に記載していないが、例えばコネクタCN2に印加する電圧を2秒以上0Vにした場合に点灯累積時間を初期化するように処理すればよい。
【0061】
本例において、任意タイミングで書き込み読み出しするのはメモリ部B及びメモリ部Cであり、このメモリ部Bとメモリ部Cとを1個の不揮発性メモリで構成して、演算処理部6を構成するマイクロコンピュータの外部へ接続する構成としてもよい。また、メモリ部Aに格納されるのはあらかじめ調光信号を生成するためのデータテーブルであるため、マイクロコンピュータ内部のROM、RAMを用いてもよい。
【0062】
さらに本例での点灯累積時間を初期化する処理は上述の内容に限らず、例えば交流電源ACを数秒以内に再投入して電源検出回路15の検出信号が所定値以上となるようにしてもよい。
【0063】
(実施形態6)
本発明の実施形態6の回路図を図14に示す。放電灯点灯装置の構成は実施形態4(図10)とほぼ同じである。予熱回路50を構成する予熱用トランスT1の4次巻線n4の一端はフォトカプラPC1及びPC2の入力部のカソード側へ接続され、4次巻線n4の他端はダイオードD1と抵抗R6との直列回路を介してコンデンサC7を充電することによって直流電源を生成し、抵抗R7を介してフォトカプラPC1へ電流供給する。ここでコンデンサC7の充電電圧はコネクタCN2へ接続されるツェナーダイオードZD1のツェナー電圧より低くなるよう設定することで、ツェナーダイオードZD1とフォトカプラPC2入力部との直列回路には通常電流は導通しない。
【0064】
本例での調光方式の切り替え手順については実施形態4と同じで良い。コネクタCN2へは調光器43、またはスイッチ44のいずれも接続可能であり、調光器43の場合は実施形態4と同様に10Vの振幅、1KHzの周波数を持つデューティ信号をコネクタCN2へ入力する。このコネクタCN2へ入力されるデューティ信号に応じてフォトカプラPC1の出力段がオン・オフし、トランジスタTr1がオン・オフし、デューティ比を可変することで連続的に調光を行うことができ、例えばデューティ比=0%時に調光比100%で放電灯laを点灯し、デューティ比=100%時には調光比50%で放電灯laを点灯する。
【0065】
また、コネクタCN2ヘスイッチ44が接続される場合、スイッチ44のオープン時に調光比100%で放電灯laを点灯し、スイッチ44のショート時には調光比70%で点灯する。
【0066】
本例においても、外部調光信号が入力されるコネクタに調光方式切り替え用の信号を入力することで、上述の放電灯点灯装置を用いた照明器具が施工された後においても、既存の調光信号配線を介して容易に調光方式を変更することが可能となる。
【0067】
(実施形態7)
本発明の実施形態7の回路図を図15に示す。放電灯点灯装置の構成は実施形態6(図14)とほぼ同じであるが、本例では、コネクタCN3へスイッチ44またはセンサブロック45のいずれも接続可能であり、制御電源回路5へ接続されるセンサ電源回路17からセンサブロック45を動作させるための電源V1が供給される。センサブロック45は例えば人から発せられる赤外線を検出する構成、太陽光などの外光レベルを検出する構成など何でもよく、照明器具の表面または外部に設置される。
【0068】
センサブロック45からの出力信号は、H、Lの2値、またはアナログ的に連続的に可変するDC信号でよく、演算処理部6のsig端子へ入力される。sig端子への入力信号は外部信号入力部16へ入力されており、あらかじめメモリ部Aに格納され、調光データ選択部10によって選択されるデータの使用範囲内の所定のデューティ比が調光信号生成部12へ読み出される。一方、センサブロック45からの出力信号はツェナーダイオードZD2を介してwrite端子へ入力されている。
【0069】
本例での調光方式の切り替え手順について説明する。例えば通常、センサブロック45を接続している場合の出力信号を5V以下とする。調光方式の切り替え時にはセンサブロック45からの出力信号配線に7V以上のDC電圧を印加し、調光方式の切り替えを行う。このとき、ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧を約5Vとすることで、write端子へは約2Vの電圧が発生する。
【0070】
本例においても、外部調光信号が入力されるコネクタに調光方式切り替え用の信号を入力することで、容易に調光方式を変更することが可能となる。
【0071】
(実施形態8)
本発明の実施形態8の回路図を図16に示す。構成上の特徴部分について説明すると、本例では、整流器DBの出力電圧を検出する電源検出回路15と、昇圧チョッパ回路1の出力端に接続され、交流電源ACをオンした後、少なくともインバータ回路2が動作していない場合に調光制御回路4の制御電源入力端子Vsへ制御電源を供給する起動回路18と、予熱回路50を構成する予熱用トランスT1の4次巻線n4の一端からダイオードD1、抵抗R6を介してコンデンサC7を充電し、インバータ回路2の動作時において制御電源を供給する制御電源回路5と、放電灯laのフィラメントに接続され、放電灯laの装着有無を検出する無負荷検出回路18を有する。また、演算処理部6は、電源検出回路15から出力される検出信号を入力するVdet端子と、無負荷検出回路18から出力される検出信号を入力するLoad端子を有し、これら端子に入力される信号を処理する停止処理部19と、停止処理部19の出力に応じた動作を指示するリセット処理部20を有する。さらに、インバータ動作信号生成部13は、停止処理部19の出力に応じて動作を停止し、インバータ回路2を停止する。
【0072】
本例での演算処理部6の詳細な動作を示すフローチャートを図17に示す。本例では制御電源投入後(S1)、まず変数NをN=0と設定する(S2)。この後、電源検出回路15からVdet端子へ入力される検出信号が所定値以上であるかどうかを判別する(S3)。整流器DBの出力電圧が正常である場合に電源検出回路15から出力される検出信号は所定値以上を満足する。電源検出回路15から出力される検出信号が所定値以上と判断されると、無負荷検出回路18からLoad端子へ入力される検出信号が所定値以上であるかどうかを判別する(S4)。
【0073】
本例での無負荷検出回路18の構成を、放電灯laが装着されていない場合にL信号が出力されるような構成とし、放電灯laが装着されていないと判別された場合には再度Vdet端子へ入力される検出信号が所定値以上であるかどうかを判別する(S5)。ここで、Vdet端子へ入力される検出信号が所定値より低い、すなわち整流器DBの出力電圧が正常値に達していないと判別された場合は、上記変数Nに対して1が加算される。
【0074】
このように放電灯laが装着されていない状態で交流電源を繰り返しオンオフする度に、上記変数Nに1ずつ加算され、Nが3に達する(S7)と、タイマ部11でカウントされ、メモリ部Cへ記憶されたランプ点灯累積時間に相当する時間の記憶値を0へ初期化する処理を実施する(S8)。
【0075】
放電灯laを未装着として、交流電源ACをT1の間オンし、T2の間オフすることで、整流器DBの出力電圧は図18(a)に示すようになり、昇圧チョッパ回路1の出力電圧は図18(b)に示すようになる。
【0076】
前述のように、インバータ回路2が動作していない場合に起動回路18から制御電源入力端子Vsへ制御電源を供給されるため、昇圧チョッパ回路1の出力電圧が所定レベル以上を維持すれば制御電源Vsは十分供給される。
【0077】
インバータ回路2が動作していない場合の調光制御回路4の消費電流を1mA程度とすると、昇圧チョッパ回路1の出力端から起動回路18を介して1mAの電流が供給される。
【0078】
昇圧チョッパ回路1を構成する平滑用コンデンサの容量が33μFであり、交流電源オン時の昇圧チョッパ回路1の出力電圧を140V、起動回路18から制御電源入力端子Vsへ制御電源を供給するための昇圧チョッパ回路1の出力電圧を30Vとすると、33μF×(140V−30V)/1mAより、交流電源オフ時間T2は3.6秒以下であれば、制御電源は図18(c)に示すようになる。交流電源オフ時間T2が3.6秒を大幅に超過した場合は制御電源を十分供給できないため、交流電源を再度オンすると、図17のフローチャートの制御電源投入(S1)から動作開始し、前記変数Nは再度N=0と設定される(S2)。
【0079】
よって、本例の放電灯点灯装置、及びこれを用いる照明器具の使用者は、交流電源のオフ時間T2が3秒以下となるように、交流電源のオンオフを連続して3回繰り返すと、ランプ点灯累積時間に相当する時間の記憶値を0へ初期化することができる。
【0080】
また、ランプ清掃等の理由で放電灯laが未装着となり、このとき誤って交流電源をオン・オフした場合においても交流電源オフ時間T2を3秒以下で連続して3回行わないとランプ点灯累積時間に相当する時間を初期化できないため、使用者が間違ってランプ点灯累積時間の初期化を行うことがない。
【0081】
本例での調光方式の切り替えは、実施形態2と同様であり、所定の手順をおこなうことで照度補正Aの調光方式、または照度補正Bの調光方式、または段調光への切り替えを行う。
【0082】
図16に図示していないが、実施形態6などと同様にTest1端子、Test2端子に放電灯点灯装置外部へ接続可能なコネクタを設け、このコネクタに出力切り替え用のスイッチを接続して段調光を行うよう構成してもよい。
【0083】
また、照度補正A、照度補正Bの調光方式の切り替えによって、図19に示すように点灯初期の調光比を70%とし、調光比100%に達するまでの時間を、照度補正Aの場合にランプ定格寿命時間より長い所定時間とし、照度補正Bの場合にランプ定格寿命時間に等しい時間となるようなデータとしてもよい。
【0084】
(実施形態9)
構成は実施形態8と同じであるため省略する。本例での演算処理部6の詳細な動作を示すフローチャートを図20に示す。実施形態8と同様に、本例の放電灯点灯装置、及びこれを用いる照明器具の使用者は、放電灯を未装着として交流電源オン・オフを連続して3回繰り返すと、ランプ点灯累積時間に相当する時間の記憶値を0へ初期化することができる。
【0085】
さらに本例では交流電源オン・オフを連続して8回繰り返す(S9)と、調光方式の切り替えを行い、調光比100%で放電灯laを点灯するよう設定される(S10)。
【0086】
ここで、交流電源オン・オフを連続して8回繰り返すと調光方式の切り替えを行うものとしたが、この回数はランプ点灯累積時間を初期化するための交流電源オン・オフ回数3回よりも大きければ何回でもよい。調光方式の切り替えを行う際には、調光比100%で放電灯laを点灯するよう設定する場合に限らず、照度補正の調光方式の切り替えを行ってもよい。
【0087】
(実施形態10)
構成は実施形態8、9と同じであるため図示を省略する。本例での演算処理部6の詳細な動作を示すフローチャートを図21に示す。実施形態8、9と同様に、本例の放電灯点灯装置、及びこれを用いる照明器具の使用者は、放電灯laを未装着として交流電源オン・オフを連続して3回繰り返すと、ランプ点灯累積時間に相当する時間の記憶値を0へ初期化することができ、交流電源オン・オフを連続して8回繰り返すと、調光方式の切り替えを行って調光比100%で放電灯laを点灯することができる。
【0088】
本例での違いは、放電灯laを無装着として交流電源オン・オフを行う際に、交流電源ACをT1の間オンし、T2の間オフするものとすると、交流電源ACのオン時間T1が10秒より長い時間であるかどうかの判別を行っている(S5)ところにある。また、交流電源ACのオン・オフの加算を行うための変数Nは、制御電源投入直後(S1)に、N=0への再設定を行っていないため、交流電源ACのオン・オフの加算値が記憶されることになる。
【0089】
この交流電源ACのオン・オフの加算値Nは、調光方式の読み出し(S22)を行った後、または交流電源オン・オフを連続して8回繰り返し、調光方式の切り替えを行って調光比100%で放電灯laを点灯するよう設定した(S10)後に、N=0に再設定される。
【0090】
本例では、図22に示すように、交流電源ACをT1の間オンし、T2の間オフすることで、整流器DBの出力電圧は図22(a)に示すようになり、昇圧チョッパ回路1の出力電圧は図22(b)に示すようになる。
【0091】
実施形態9で説明したようにインバータ回路2が動作していない場合に起動回路18から制御電源入力端子Vsへ制御電源を供給されるため、交流電源オフ時間T2が長い場合、または調光制御回路4の消費電流が大きい場合においては制御電源を十分供給できない。よって、制御電源は図22(c)に示すように、交流電源ACをオン・オフする毎に制御電源が生成される。
【0092】
交流電源のオンを演算処理部6が認識する上限時間として10秒を設定することで、本例の放電灯点灯装置、及びこれを用いる照明器具の使用者は、ランプ清掃等の理由で放電灯laが未装着となり、このとき誤って交流電源をオン・オフした場合においても交流電源オン時間T1を10秒以下で3回行わないとランプ点灯累積時間に相当する時間を初期化されないため、使用者が間違ってランプ点灯累積時間の初期化を行うことがない。
【0093】
本例では、図23に示すように点灯初期の調光比を70%とし、定格寿命に至るまでの一定期間毎に調光比を下げるよう制御することで、使用者に対して定期的の放電灯、及び照明器具の清掃時期をお知らせすることができる。
【0094】
(実施形態11)
本発明の実施形態11を図24により説明する。構成上の特徴を説明すると、本例では、交流電源ACの少なくとも一端と大地間に接続される容量性素子C6と、交流電源ACと容量性素子C6との接続線と、整流器DBの出力端のいずれか1線間に接続されるコンデンサC8と、インバータ回路2を構成するスイッチング素子Q2のソースとグランド間にスイッチング電流検出用の抵抗R8を有し、調光制御回路4を構成する演算処理部6から出力される調光信号を直流に変換する信号変換部21を有し、抵抗R8から出力される検出信号と、信号変換部21から出力される信号とを入力し、オペアンプOP1、抵抗10、R11、コンデンサC8で構成されるフィードバック回路22を有する。フィードバック回路22の出力端は抵抗R9とダイオードD2との直列回路を介してインバータ動作信号生成部13のRo端子へ接続される。さらにインバータ動作信号生成部13のRo端子とグランド間に抵抗R8を有し、Cpls端子とグランド間にコンデンサC10を有する。
【0095】
インバータ動作信号生成部13の内部回路については具体的に図示していないが、Ro端子に接続される内部回路は一定電圧を出力するバッファ回路構成でよく、Ro端子から出力される電流値に応じてコンデンサC10の充電電流と放電電流を設定する。Cpls端子に接続される内部回路は、コンデンサC10の両端電圧値に応じて充電と放電の切り替えを行うような構成であればよく、コンデンサC10の両端電圧は三角波状の波形となり、この三角波の周波数に基づいてインバータ回路2の駆動信号を生成する。よって、フィードバック回路22へシンクされる電流が大きいほど、コンデンサC10の充電電流と放電電流も大きくなり、三角波の傾きは急になるため、インバータ回路2の動作周波数は高くなる。
【0096】
本例のように、フィードバック回路22を構成することによってオペアンプOP1の+端子の電圧と放電灯laのランプ電力は略比例関係となり、メモリ部Aにあらかじめ格納され、放電灯の調光比に対応する調光信号を生成するためのデータは、放電灯laの種類が異なっても同じデータでよいため、種類の異なる放電灯用の放電灯点灯装置についても、同じ放電灯点灯装置を使用することができ、また、実施形態1〜10で説明したように調光動作モードも同じ放電灯点灯装置を使用することができる。
【0097】
さらに、コンデンサC8が無い場合においては、交流電源ACのゼロクロス付近において、整流器DBを構成するダイオードはいずれも導通しないために、本来、放電灯laから容量性素子C6を介して帰還される高周波漏れ電流も交流電源ACのゼロクロス付近で帰還されず、雑音端子電圧がおよそ500KHz〜700KHzで悪化するが、コンデンサC8を接続することで改善される効果を持つ。
【0098】
(実施形態12)
本発明の放電灯点灯装置を用いた照明器具を図25に示す。同図に示すように、器具本体101、ソケット102、及び放電灯laで構成され、実施形態7で説明した放電灯点灯装置を器具本体内に有する。さらに器具本体の中央付近にセンサ回路45の受光部103を備えており、放電灯点灯装置と接続されている。
【0099】
(実施形態13)
本発明の放電灯点灯装置を用いた照明器具を図26に示す。同図に示すように、器具本体101、ソケット102、及び放電灯laで構成され、実施形態1〜6、8〜11で説明した放電灯点灯装置を器具本体内に有する。
【図面の簡単な説明】
【0100】
【図1】本発明の実施形態1の構成を示す回路図である。
【図2】本発明の実施形態1の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施形態1の動作説明図である。
【図4】本発明の実施形態1の動作説明図である。
【図5】本発明の実施形態1の動作説明図である。
【図6】本発明の実施形態2の構成を示す回路図である。
【図7】本発明の実施形態2の動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の実施形態3の構成を示す回路図である。
【図9】本発明の実施形態3の外観を示す図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図10】本発明の実施形態4の構成を示す回路図である。
【図11】本発明の実施形態4の動作説明図である。
【図12】本発明の実施形態5の構成を示す回路図である。
【図13】本発明の実施形態5の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施形態6の構成を示す回路図である。
【図15】本発明の実施形態7の構成を示す回路図である。
【図16】本発明の実施形態8の構成を示す回路図である。
【図17】本発明の実施形態8の動作を示すフローチャートである。
【図18】本発明の実施形態8の動作説明図である。
【図19】本発明の実施形態8の動作説明図である。
【図20】本発明の実施形態9の動作を示すフローチャートである。
【図21】本発明の実施形態10の動作を示すフローチャートである。
【図22】本発明の実施形態10の動作説明図である。
【図23】本発明の実施形態10の動作説明図である。
【図24】本発明の実施形態11の構成を示す回路図である。
【図25】本発明の実施形態12の照明器具の外観を示す斜視図である。
【図26】本発明の実施形態13の照明器具の外観を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0101】
DB 整流部
1 昇圧チョッパ回路(直流電源回路)
2 インバータ回路
3 共振回路
4 調光制御回路
5 制御電源回路
6 演算処理部(マイコン)
7 第1の記憶手段(メモリ部A)
8 第2の記憶手段(メモリ部B)
13 インバータ動作信号生成部
14 ドライブ回路
la 放電灯
【出願人】 【識別番号】000005832
【氏名又は名称】松下電工株式会社
【出願日】 平成18年6月27日(2006.6.27)
【代理人】 【識別番号】100085615
【弁理士】
【氏名又は名称】倉田 政彦


【公開番号】 特開2008−10154(P2008−10154A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−176000(P2006−176000)