| 【発明の名称】 |
調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置及び照明制御システム |
| 【発明者】 |
【氏名】前原 稔
|
| 【要約】 |
【課題】調光コントローラと調光用放電灯点灯装置による照明制御システムを簡易に実現可能とし、調光信号の配線を簡略化する。
【構成】交流電源電圧Vsの入力端子Aと、放電灯FLを接続されるランプ出力端子Bと、調光信号を受信するための調光信号入力端子Cとを有し、ランプ出力端子Bに接続される放電灯FLを調光信号に応じた出力で点灯させる調光用放電灯点灯装置2aにおいて、調光信号入力端子Cから入力される調光信号と同一の調光信号を出力する調光信号出力端子Dを設け、端子Dから出力される調光信号を少なくとも1つの調光用放電灯点灯装置1a,1b,…に供給し、点灯装置2aの調光信号入力端子Cには調光コントローラ3から調光信号を入力する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交流電源電圧の入力端子と、放電灯を接続されるランプ出力端子と、調光信号を受信するための調光信号入力端子とを有し、ランプ出力端子に接続される放電灯を調光信号に応じた出力で点灯させる調光用放電灯点灯装置において、調光信号入力端子から入力される調光信号と同一の調光信号を出力する調光信号出力端子を有することを特徴とする調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置。 【請求項2】 請求項1記載の調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置と、前記調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置の調光信号入力端子に入力される調光信号を出力する調光コントローラと、前記調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置の調光信号出力端子から出力される調光信号を調光信号入力端子に入力される少なくとも1つの調光用放電灯点灯装置とから構成される照明制御システム。 【請求項3】 請求項1記載の調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置を複数台備え、1つの放電灯点灯装置の調光信号入力端子に他の1つの放電灯点灯装置の調光信号出力端子から出力される調光信号を入力したことを特徴とする照明制御システム。 【請求項4】 交流電源電圧の入力端子と、放電灯を接続されるランプ出力端子と、接続された放電灯の点灯時間を計測する計時機能とを有し、計測した点灯時間に対応するランプ出力となるように放電灯を調光点灯させる放電灯点灯装置において、計測した点灯時間に対応するランプ出力となるように放電灯を調光点灯させるための調光信号を外部に出力する調光信号出力端子を設けたことを特徴とする調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置。 【請求項5】 請求項4記載の調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置と、前記調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置の調光信号出力端子から出力される調光信号を調光信号入力端子に入力される少なくとも1つの調光用放電灯点灯装置とから構成される照明制御システム。
|
【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置及びこれを用いた照明制御システムに関するものである。 【背景技術】 【0002】 交流電源を高周波に変換し、放電灯を点灯させる放電灯点灯装置の出力を任意に可変するための調光信号には、大きく二つのタイプがある。一つは、周波数が一定でパルス幅(デューティ)を可変とした矩形波信号よりなるPWM信号である。これは、ビル・店舗・オフィス等において多く使用されている。もう一つは、直流の電圧レベルや電流レベルを可変とするDC信号の調光信号である。これは、その他の用途や海外で広く使用されている。 【0003】 例えば、特許文献1(特公平8−12797号公報)には、PWM信号を送出する調光信号送出装置と、PWM信号を入力し、そのデューティ比に応じた直流信号を生成すると共に、直流信号に応じた制御信号を発生する制御装置と、制御信号により制御されて動作し、低周波交流を高周波電力に変換する高周波発生装置と、高周波発生装置により付勢される調光点灯可能なランプとを具備する照明制御装置が開示されている。 【0004】 一方、調光用放電灯点灯装置の利用形態として、負荷である放電灯の光束減退を考慮して、点灯の初期には調光状態とすることで節電し、点灯時間(寿命)の経過とともに徐々に放電灯の出力を高くしていき、結果として照明器具からの光出力を一定とするようなものがある。 【0005】 例えば、特許文献2(特開2001−15276号公報)には、放電灯点灯装置への給電時間を放電灯の点灯時間として計時する点灯時間タイマと、放電灯の点灯時間の経過に伴う光束低下を抑制するように点灯時間タイマにより計時された点灯時間に応じて放電灯への供給電力を放電灯点灯装置に指示する照度補正装置とを一つの器具に備える初期照度補正機能付き照明装置が開示されている。 【特許文献1】特公平8−12797号公報 【特許文献2】特開2001−15276号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 特許文献1のPWM信号を用いた調光コントローラによる照明システムでは、PWM信号を出力する1つの調光コントローラで複数台の放電灯点灯装置を制御する構成をとる。この場合、点灯装置の台数が多くなると、調光コントローラから点灯装置へのPWM信号の配線が長くなり、配線コストがかさむ。また、信号の減衰等を考慮する必要があった。 【0007】 特許文献2の初期照度補正機能付き照明装置においては、点灯装置または照明器具個々に点灯時間タイマーが必要であるので、装置が複雑で高価なものとなる。 【0008】 本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、調光コントローラと調光用放電灯点灯装置による照明制御システムを簡易に実現可能とし、調光信号の配線を簡略化することを課題とする。また、初期照度補正機能を有する照明制御システムを従来より安価に実現可能とすることを課題とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 請求項1の発明は、上記の課題を解決するために、図1に示すように、交流電源電圧Vsの入力端子Aと、放電灯FLを接続されるランプ出力端子Bと、調光信号を受信するための調光信号入力端子Cとを有し、ランプ出力端子Bに接続される放電灯FLを調光信号に応じた出力で点灯させる調光用放電灯点灯装置において、調光信号入力端子Cから入力される調光信号と同一の調光信号を出力する調光信号出力端子Dを有することを特徴とするものである。 【0010】 請求項2の発明は、請求項1記載の調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置2aと、前記調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置2aの調光信号入力端子Cに入力される調光信号を出力する調光コントローラ3と、前記調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置2aの調光信号出力端子Dから出力される調光信号を調光信号入力端子に入力される少なくとも1つの調光用放電灯点灯装置1a,1b,…とから構成される照明制御システム(図1参照)である。 【0011】 請求項3の発明は、請求項1記載の調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置2a,2b,…を複数台備え、1つの放電灯点灯装置2bの調光信号入力端子Cに他の1つの放電灯点灯装置2aの調光信号出力端子Dから出力される調光信号を入力したことを特徴とする照明制御システム(図1参照)である。 【0012】 請求項4の発明は、上記の課題を解決するために、図4に示すように、交流電源電圧Vsの入力端子Aと、放電灯FLを接続されるランプ出力端子Bと、接続された放電灯FLの点灯時間を計測する計時機能とを有し、計測した点灯時間に対応するランプ出力となるように放電灯FLを調光点灯させる放電灯点灯装置において、計測した点灯時間に対応するランプ出力となるように放電灯FLを調光点灯させるための調光信号を外部に出力する調光信号出力端子Dを設けたことを特徴とするものである。 【0013】 請求項5の発明は、請求項4記載の調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置4と、前記調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置4の調光信号出力端子Dから出力される調光信号を調光信号入力端子Cに入力される少なくとも1つの調光用放電灯点灯装置1a,1b,…,2b,…とから構成される照明制御システム(図4参照)である。 【発明の効果】 【0014】 請求項1〜3の発明によれば、調光用放電灯点灯装置に放電灯を調光制御するための調光信号と同一の調光信号を出力する端子を設けたので、従来、調光コントローラから一括して信号配線をしていた場合に比べると、調光コントローラから遠い調光用放電灯点灯装置までの調光信号の配線を短くすることができ、調光信号の減衰の影響が小さくなり、より大きな照明制御システムを組むことが可能になる。 【0015】 請求項4の発明によれば、計時機能と計時した時間に対応するランプ出力となるように放電灯を調光点灯させるための調光信号を出力する機能を持たせたので、他の調光用放電灯点灯装置は調光信号入力端子付きのものでよく、点灯時間を計時する機能や計時された点灯時間に応じた照度補正のための演算機能を設ける必要がなくなり、初期照度補正機能付きの照明制御システムが安価に構成可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0016】 (実施形態1) 図1は本発明の実施形態1に係る照明制御システムの構成を示すブロック回路図である。交流電源Vsに調光コントローラ3が接続されており、調光コントローラ3は調光状態に対応する信号であるPWM信号を出力し、このPWM信号はマスターインバータ2aの調光信号入力端子Cに入力される。さらに、マスターインバータ2の調光信号出力端子Dは少なくとも1つのスレーブインバータ1a,1b,…の調光信号入力端子に接続されている。点灯装置の数が多い場合には、図1のようにサブマスターインバータ2bを介して、PWM信号を中継することができる。 【0017】 ここで、照明制御システムの構成上、調光コントローラ3から調光信号線を接続されるものをマスターインバータと呼び、マスターインバータ2aの調光信号出力端子Dから調光信号線を接続されるものをサブマスターインバータ2bと呼ぶ。また、スレーブインバータ1a,1bとは、図3のように、交流電源電圧の入力端子と、ランプ出力端子と、調光制御信号を受信するための調光信号入力端子を有し、ランプ出力端子に接続される放電灯FLを調光信号に応じた出力で点灯させる通常の調光用放電灯点灯装置のことを言う。 【0018】 マスターインバータ2a、サブマスターインバータ2bは、調光信号出力機能を有する放電灯点灯装置であり、図2に示すように、交流電源電圧の入力端子Aと、ランプ出力端子Bと、調光制御信号を受信するための調光信号入力端子Cとを有し、ランプ出力端子Bに接続される放電灯FLを調光信号に応じた出力で点灯させる調光用放電灯点灯装置であって、調光信号入力端子Cから入力される調光信号と同一の調光信号を出力する調光信号出力端子Dを有している。図2において、調光信号出力端子Dは必ずしもランプ出力端子Bと同じ側に設けることは必須ではなく、また、ランプ出力端子Bは負荷の数に応じて変わることは言うまでも無い。 【0019】 マスターインバータ2aは、調光コントローラ3から調光線を介して調光制御状態に対応したPWM信号を受信し、PWM信号に応じた調光状態でランプ出力端子Bに接続された放電灯負荷FLを調光点灯させるとともに、調光コントローラ3から受けたのと同一のPWM信号を調光信号出力端子Dから出力し、出力されたPWM信号は調光線を介してスレーブインバータ1a,1b,…の調光信号入力端子に入力される。ここで言う同一とは、PWM信号によりマスターインバータ2aとスレーブインバータ1a,1b,…の調光状態がほぼ同じとなれば十分であり、厳密に信号波形が同じであることを言うのではない。このような構成とすることで、調光コントローラ3から離れたインバータ1a,1b,…に対しては、マスターインバータ2aからPWM信号線を配線することが可能である。よって、調光コントローラ3から全てのインバータに対してPWM信号線を配線する必要が無くなり、配線長が結果的に短くなり、配線コストが安くなる。また、配線長が短いので、PWM信号の減衰の影響も少なくなる。 【0020】 図3はスレーブインバータ1(図1の1a,1bに対応)の構成例を示している。調光信号入力端子に入力されたPWM信号は整流回路11により無極性化され、絶縁回路12によりアイソレーションされて、信号変換回路13に入力される。信号変換回路13では、PWM信号のデューティに応じた直流電圧が出力制御信号として生成される。制御回路14では、PWM信号のデューティに応じた直流電圧に応じて高周波インバータ15の動作を制御して、放電灯負荷FLの光出力を可変とする。高周波インバータ15は、電源整流部16を介して交流電源Vsから商用の交流電圧を供給されており、スイッチング素子や共振回路を用いた周知の高周波変換回路により高周波交流電圧を発生するものであり、高周波変換回路の発振周波数を変化させる等の手段により高周波出力を可変とするものである。 【0021】 図3のスレーブインバータの構成において、調光信号出力端子(図示せず)を追加し、例えば、絶縁回路12におけるフォトカプラPC1の出力をオペアンプによってインピーダンス変換した信号を調光信号出力端子から出力することでマスターインバータ(図1の2a,2bに対応)としても良い。あるいは、信号変換回路13から出力制御信号として出力される直流電圧を再びPWM信号に変換するDC/PWM変換回路を調光信号出力端子(図示せず)と信号変換回路13の間に設けても良い。ここで言うDC/PWM変換回路とは、例えば、三角波発振回路と電圧比較回路と出力バッファを含んで構成され、信号変換回路13から出力される直流電圧と三角波発振回路から出力される三角波電圧を電圧比較回路により比較することでPWM信号に変換し、オペアンプ等で構成される出力バッファにより低インピーダンス化して出力する。 【0022】 マスターインバータ2a,2bにおけるPWM信号の生成機能は、ハードウェア回路に限定されるものではなく、例えば点灯装置の制御回路を構成するマイコンによって適当な周波数とオン・デューティの信号を発生し、オペアンプによってインピーダンス変換した信号を調光信号出力端子から出力する構成としても良い。 【0023】 (実施形態2) 上述の実施形態1では、調光信号としてPWM信号を用いたが、これに限定されるものではなく、DC信号を調光信号として用いても良い。また、DC信号とPWM信号を混在させても良く、例えば、調光コントローラ3からマスターインバータ2aまでの調光信号はDC信号とし、マスターインバータ2aからスレーブインバータ1a,1b,…への調光信号はPWM信号としても良い。その逆に、調光コントローラ3からマスターインバータ2aまでの調光信号はPWM信号とし、マスターインバータ2aからスレーブインバータ1a,1b,…への調光信号はDC信号としても良い。以下の実施形態3においても同様である。 【0024】 (実施形態3) 図4は初期照度補正機能を有する照明制御システムの構成を示すブロック回路図である。交流電源Vsにタイマー機能付きインバータ4が接続されており、タイマー機能付きインバータ4は初期照度補正機能をシステム全体で共有するためのPWM信号を出力し、このPWM信号は少なくとも1つのスレーブインバータ1a,1b,…の調光信号入力端子に入力されている。点灯装置の数が多い場合には、図4のようにサブマスターインバータ2bを介して、PWM信号を中継することができる。 【0025】 フロア内の照明器具の放電灯を一斉に交換する場合には、放電灯の光束減退はほぼ同様であるので、1つのタイマー機能付きインバータ4で点灯時間を計時してシステム全体の調光状態を決定し、他のインバータ1a,1b,…,2bへ調光信号を送ることで、フロア全体の照明器具のランプ照度がほぼ同一に保たれるのである。これにより、調光コントローラを使用したシステムに比べると、調光信号配線が短くなり、配線コストが安くなるという効果がある。また、インバータ個々にタイマー機能が必要でないので、タイマー機能付きインバータ4以外のインバータ1a,1b,…,2bの機能が簡単になるので、結果としてシステムの構成コストが安くなる。 【0026】 図5はタイマー機能付きインバータ4の構成例を示している。タイマー機能付きインバータ4は、交流電源電圧の入力端子と、放電灯FLを接続されるランプ出力端子と、初期照度補正用のPWM信号を出力する調光信号出力端子とを有し、接続された放電灯FLの点灯時間を計測し、点灯時間に対応するランプ出力となるように放電灯FLを調光点灯させる制御機能を有している。 【0027】 点灯装置には昇圧チョッパとハーフブリッジ回路を組み合わせた回路を採用している。すなわち、電源Vsを全波整流するダイオードブリッジよりなる整流器DB1を備え、整流器DB1の直流出力端間にはインダクタL1を介してMOSFETよりなるスイッチング素子Q3が接続される。さらに、スイッチング素子Q3の両端間にはダイオードD1と平滑コンデンサC1との直列回路が接続され、この平滑コンデンサC1を電源としてインバータ回路が駆動されるようになっている。 【0028】 インバータ回路は、平滑コンデンサC1の両端間に接続されたMOSFETからなる一対のスイッチング素子Q1,Q2の直列回路を備え、一方のスイッチング素子Q2の両端間に、直流カット用のコンデンサC2と共振用のインダクタL2と放電灯FLとの直列回路が接続された構成を有する。また、放電灯FLの両フィラメントの非電源側端間にはインダクタL2とともに共振回路を構成するコンデンサC3が接続される。スイッチング素子Q1〜Q3はインバータ制御部CN1により高周波でオン・オフされ、スイッチング素子Q1,Q2は交互にオン・オフされる。また、インバータ制御部CN1には照度補正装置5からの調光信号が入力され、スイッチング素子Q1,Q2のオン・オフの周期(つまり動作周波数)を制御することによって、放電灯FLに供給する電力を調節するようになっている。 【0029】 図5に示す点灯装置の動作は周知のものであって、インダクタL1とスイッチング素子Q3とダイオードD1と平滑コンデンサC1とにより構成された昇圧チョッパ回路により整流器DB1からの出力電圧を昇圧し、スイッチング素子Q1,Q2を交互にオン・オフさせることによって放電灯FLに交番電流を流すのである。ここで、放電灯FLへの給電経路にはインダクタL2およびコンデンサC3が存在するから、スイッチング素子Q1,Q2のオン・オフの周期(動作周波数)とインダクタL2およびコンデンサC3などによる共振周波数との関係によって、放電灯FLへの供給エネルギを調節することができる。 【0030】 点灯時間検出部は交流電源Vsの電圧を分圧する抵抗R1,R2の直列回路と、抵抗R2の両端電圧を全波整流するダイオードブリッジよりなる整流器DB2と、整流器DB2の出力電圧を平滑する平滑コンデンサC4とからなる。つまり、平滑コンデンサC4の両端電圧が規定電圧以上である期間を点灯時間タイマー6が計時する。 【0031】 照度補正装置5は点灯時間タイマー6とともにマイコンにより構成される。このマイコンには点灯時間タイマー6による計時時間を読み書きするととともに照度補正装置5において用いる補正用テーブルを格納したEEPROMである不揮発性メモリー7が設けられる。補正用テーブルは放電灯FLの使用時間と補正用の調光比とを対応付けたテーブルであって、照度補正装置5に設けた調光比設定部8において点灯時間タイマー6により計時された使用時間を用いて不揮発性メモリー7から調光比を読み出すことで、放電灯FLの光出力を略一定に保つための調光比を決定することができる。調光比設定部8により決定した調光比は調光信号生成部9に与えられ、インバータ制御部CN1に与える調光信号が生成される。ここにおいて、点灯時間タイマー6、調光比設定部8、調光信号生成部9の電源は、平滑コンデンサC4の両端電圧を定電圧化する3端子レギュレータIC1より供給される。 【0032】 しかして、交流電源Vsが投入され平滑コンデンサC4の両端電圧が規定電圧に達すると、点灯時間タイマー6は不揮発性メモリー7から前回までの放電灯FLの使用時間を読み出した後、調光比設定部8にこの使用時間を与える。調光比設定部8では不揮発性メモリー7に格納されている補正用テーブルに使用時間を照合し、使用時間に対応した調光比を読み出す。このようにして読み出された調光比は調光信号生成部9に与えられ、インバータ回路の出力が制御される。また、点灯時間タイマー6では使用時間を計時し、計時後の時間を不揮発性メモリー7に格納する。以後は、電源Vsが供給されている期間には、使用時間を不揮発性メモリー7から読み出して新たな使用時間を不揮発性メモリー7に書き込むまでの動作を繰り返し、使用時間に応じて放電灯FLへの供給電力を調節するのである。 【0033】 調光信号生成部9からインバータ制御部CN1に与える調光信号には各種形態を採用することができ、本例では周波数が1kHzで振幅が5Vである矩形波信号のデューティ比によって調光比を表すPWM信号を使用することを想定しているが、たとえば0〜10Vの直流電圧で調光比を与えるような調光信号を用いることも可能である。 【0034】 タイマー機能付きインバータ4の点灯時間tと調光比の関係は図6に示すようになっており、点灯の初期時間においては調光比Xとし、点灯時間tとともに徐々に調光比を上げていき、定格ランプ寿命Tにおいて調光比100%、即ち全点灯する。ランプ取替え直後の初期時間における調光比Xの決め方は、例えば全点灯したときの初期時間における光束をΦ0、定格ランプ寿命時間における光束をΦTとした場合、X=ΦT/Φ0とすれば良い。 【0035】 放電灯FLとして照明用に一般に用いられている蛍光灯では、寿命初期(ランプの交換直後)の光束を100%とすると寿命末期の光束は70%程度に低下することが知られている。つまり、寿命初期において放電灯点灯装置の出力を定格出力の70%程度に設定しておき、寿命末期においては出力を100%に引き上げれば、放電灯FLの光出力を使用時間にかかわらず略一定に保つことが可能である。また、このような制御を行えば、点灯装置の出力を定格出力に対して100%以上にする必要がなく、寿命初期においては消費電力を抑制することができて省エネルギになる。 【0036】 本例では、機械的に操作されるリセットスイッチSW3によって点灯時間をリセット可能としている。つまり、リセットスイッチSW3をリセット制御部10に接続してあり、ランプ取替え時には点灯時間をリセットできるようにしてある。リセットスイッチSW3の両端にはリセット制御部10によって、たとえば5Vの電圧が印加されており、リセットスイッチSW3には抵抗R3が直列接続されていて、リセットスイッチSW3がオンになるとリセット制御部10への入力電圧が引き下げられ、点灯時間タイマー6と不揮発性メモリー7の点灯時間をリセットするようになっている。このリセットスイッチSW3は手動で操作するものでもよいし、また、放電灯FLの着脱に連動して操作されるものであってもよい。 【0037】 さらに、図5のタイマー機能付きインバータ4では、他の調光用放電灯点灯装置(スレーブインバータ1a,1b,…やサブマスターインバータ2b)に対して、同様の調光状態の指令信号となる調光信号の出力機能を有する。スレーブインバータ1a,1b,…やサブマスターインバータ2bの構成については、実施形態1と同様であり、図1のマスターインバータ2aからの調光信号に代えて、図4のタイマー機能付きインバータ4から出力される調光信号を受けて、所定の調光状態で放電灯FLを点灯させる。 【0038】 このような形態は、例えば事務所における同一フロアの照明器具の放電灯を一斉に取り替えて使用するような用途に最適である。 【0039】 図4のシステム構成図に示すように、交流電源Vs及び調光信号線を結線し、同一フロアの照明器具の放電灯FLを一斉に取り替える。放電灯FLの取替え時には、タイマー機能付きインバータ4のリセットスイッチSW3を操作して、点灯時間を初期状態にリセットしておく。その後、タイマー機能付きインバータ4は点灯時間を計時していき、点灯時間に応じた調光状態で放電灯FLを点灯させるとともに、他の調光インバータ1a,1b,…,2b,…に対して、同様の調光状態となるように調光信号を出力する。 【図面の簡単な説明】 【0040】 【図1】本発明の実施形態1に係る照明制御システムの構成を示すブロック回路図である。 【図2】本発明の実施形態1に用いるマスターインバータの外部端子配置例を示す正面図である。 【図3】本発明の実施形態1に用いるスレーブインバータの内部構成例を示す回路図である。 【図4】本発明の実施形態3に係る照明制御システムの構成を示すブロック回路図である。 【図5】本発明の実施形態3に用いるタイマー機能付きインバータの内部構成例を示す回路図である。 【図6】本発明の実施形態3の初期照度補正機能の説明図である。 【符号の説明】 【0041】 FL 放電灯 Vs 交流電源 1a スレーブインバータ 1b スレーブインバータ 2a マスターインバータ 3 調光コントローラ 4 タイマー機能付きインバータ
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社
|
| 【出願日】 |
平成18年6月27日(2006.6.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085615 【弁理士】 【氏名又は名称】倉田 政彦
|
| 【公開番号】 |
特開2008−10152(P2008−10152A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月17日(2008.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2006−175998(P2006−175998) |
|