| 【発明の名称】 |
マルチチャンネル音響装置、音響聴取位置特定方法、音響聴取位置特定プログラム及びマルチチャンネル音響システム |
| 【発明者】 |
【氏名】野藤 龍一郎
【氏名】中濱 光正
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、簡易な構成でユーザの音響聴取ポイントを容易に算出し、その音響取得位置での最適な音響聴取環境を提供できるようにする。
【構成】本発明は、複数のスピーカLSP、CSP、RSPをスピーカのうち何れか一つをスピーカとして用いると共に、残りをマイクロフォンとして用いるように切り替え、そのスピーカから出力された音がマイクロフォンへ到達するまでの時間を測定し、その測定処理を複数のスピーカ全てに対して順次実行し、それら測定結果に基づいて複数のスピーカLSP、CSP、RSPに対する相互配置関係を特定し、複数のスピーカLSP、CSP、RSPを全てマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、任意の場所から発生された音が複数のマイクロフォンへそれぞれ到達するまでの到達時間の差に応じた距離に基づいて任意の場所をユーザの音響聴取ポイントとして特定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 少なくとも2チャンネル以上のチャンネル数に対応した複数のスピーカをスピーカとして用いるか又はマイクロフォンとして用いるかを切り替える切替手段と、 上記切替手段により上記複数のスピーカのうち何れか一つをスピーカとして用いると共に、残りをマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、上記スピーカから出力された音が上記マイクロフォンへ到達するまでの時間を測定し、その測定処理を上記複数のスピーカ全てに対して順次実行する測定手段と、 上記測定手段による測定結果に基づいて上記複数のスピーカに対する相互配置関係を特定するスピーカ配置関係特定手段と、 上記切替手段により上記複数のスピーカを全てマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、任意の場所から発生された音が上記複数のマイクロフォンへそれぞれ到達するまでの到達時間の差に応じた距離に基づいて上記任意の場所をユーザの音響聴取位置として特定する音響聴取位置特定手段と を具えることを特徴とするマルチチャンネル音響装置。 【請求項2】 上記マルチチャンネル音響装置は、 上記音響聴取位置特定手段により特定された上記音響聴取位置に対してタイムアライメント調整を実行するタイムアライメント調整手段と を具えることを特徴とする請求項1に記載のマルチチャンネル音響装置。 【請求項3】 上記マイクロフォンに到達して集音された上記音のうち所定周波数帯域以上の音成分を抽出するフィルタ手段と を具えることを特徴とする請求項1に記載のマルチチャンネル音響装置。 【請求項4】 少なくとも2チャンネル以上のチャンネル数に対応した複数のスピーカをスピーカとして用いるか又はマイクロフォンとして用いるかを切り替える切替手段により、上記複数のスピーカのうち何れか一つをスピーカとして用いると共に、残りをマイクロフォンとして用いるように切り替える第1切替ステップと、 上記第1切替ステップにより切り替えられた後、上記スピーカから出力された音が上記マイクロフォンへ到達するまでの時間を測定し、その測定処理を上記複数のスピーカ全てに対して順次実行する測定ステップと、 上記測定ステップによる測定結果に基づいて上記複数のスピーカに対する相互配置関係を特定するスピーカ配置関係特定ステップと、 上記複数のスピーカを全てマイクロフォンとして用いるように切り替える第2切替ステップと、 上記第2切替ステップにより上記複数のスピーカが全てマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、任意の場所から発生された音が上記複数のマイクロフォンへそれぞれ到達するまでの到達時間の差に応じた距離に基づいて上記任意の場所をユーザの音響聴取位置として特定する音響聴取位置特定ステップと を具えることを特徴とする音響聴取位置特定方法。 【請求項5】 情報処理装置に対して、 少なくとも2チャンネル以上のチャンネル数に対応した複数のスピーカをスピーカとして用いるか又はマイクロフォンとして用いるかを切り替える切替手段により、上記複数のスピーカのうち何れか一つをスピーカとして用いると共に、残りをマイクロフォンとして用いるように切り替える第1切替ステップと、 上記第1切替ステップにより切り替えられた後、上記スピーカから出力された音が上記マイクロフォンへ到達するまでの時間を測定し、その測定処理を上記複数のスピーカ全てに対して順次実行する測定ステップと、 上記測定ステップによる測定結果に基づいて上記複数のスピーカに対する相互配置関係を特定するスピーカ配置関係特定ステップと、 上記複数のスピーカを全てマイクロフォンとして用いるように切り替える第2切替ステップと、 上記第2切替ステップにより上記複数のスピーカが全てマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、任意の場所から発生された音が上記複数のマイクロフォンへそれぞれ到達するまでの到達時間の差に応じた距離に基づいて上記任意の場所をユーザの音響聴取位置として特定する音響聴取位置特定ステップと を具えることを特徴とする音響聴取位置特定プログラム。 【請求項6】 少なくとも2チャンネル以上のチャンネル数に対応した複数のスピーカと、 上記複数のスピーカをスピーカとして用いるか又はマイクロフォンとして用いるかを切り替える切替手段と、 上記切替手段により上記複数のスピーカのうち何れか一つをスピーカとして用いると共に、残りをマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、上記スピーカから出力された音が上記マイクロフォンへ到達するまでの時間を測定し、その測定処理を上記複数のスピーカ全てに対して順次実行する測定手段と、 上記測定手段による測定結果に基づいて上記複数のスピーカに対する相互配置関係を特定するスピーカ配置関係特定手段と、 上記切替手段により上記複数のスピーカを全てマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、任意の場所から発生された音が上記複数のマイクロフォンへそれぞれ到達するまでの到達時間の差に応じた距離に基づいて上記任意の場所をユーザの音響聴取位置として特定する音響聴取位置特定手段と を具えることを特徴とするマルチチャンネル音響システム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、マルチチャンネル音響装置、音響聴取位置特定方法、音響聴取位置特定プログラム及びマルチチャンネル音響システムに関し、例えば室内空間や車内空間に配置された複数のスピーカを有するマルチチャンネル音響システムに適用して好適なものである。 【背景技術】 【0002】 従来、室内空間に複数のスピーカが配置されたマルチチャンネル音響システムにおいては、当該複数のスピーカにおける配置状態や、ユーザの音響聴取ポイントによっては、複数のスピーカから当該ユーザへそれぞれ到達する音の到達時間が異なるため、ユーザに対して違和感を生じさせることがあった。 【0003】 このような点を解決する為に様々な発明がなされており、例えば、複数のスピーカから出力される音をユーザの音響聴取ポイントに設置されたマイクロフォンによって拾い、それをフィードバックするというものがある。 【0004】 しかし、この場合、複数のスピーカからユーザの音響聴取ポイントまでの距離は解るものの、複数のスピーカ同士の配置関係についてまでは解り得ないという問題があった。このような問題を解決する発明として、スピーカに対して個別にマイクロフォンを搭載するようになされた音響システムがある(例えば、特許文献1参照)。 【特許文献1】特開2005-198249公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 ところでかかる構成の音響システムにおいては、マイクロフォンが搭載された特殊なスピーカをチャンネル数分だけ用意しなければならず、またスピーカ構成が複雑になると共に、既存のスピーカを用いることが出来ないため汎用性が低く、使い勝手が悪いという問題があった。 【0006】 本発明は以上の点を考慮してなされたもので、簡易な構成でユーザの音響聴取ポイントを容易に算出し、その音響取得位置での最適な音響聴取環境をユーザに提供し得るマルチチャンネル音響装置、音響聴取位置特定方法、音響聴取位置特定プログラム及びマルチチャンネル音響システムを提案しようとするものである。 【課題を解決するための手段】 【0007】 かかる課題を解決するため本発明においては、少なくとも2チャンネル以上のチャンネル数に対応した複数のスピーカをスピーカとして用いるか、又はマイクロフォンとして用いるかを切り替える切替手段により、複数のスピーカのうち何れか一つをスピーカとして用いると共に、残りをマイクロフォンとして用いるように切り替え、そのスピーカから出力された音がマイクロフォンへ到達するまでの時間を測定し、その測定処理を複数のスピーカ全てに対して順次実行し、それら測定結果に基づいて複数のスピーカに対する相互配置関係を特定し、複数のスピーカを全てマイクロフォンとして用いるように切り替えられた後、任意の場所から発生された音が複数のマイクロフォンへそれぞれ到達するまでの到達時間の差に応じた距離に基づいて任意の場所をユーザの音響聴取位置として特定するようにしたことにより、スピーカを必要に応じてマイクロフォンとして用いるだけの簡易な構成により、ユーザの音響聴取位置を容易に特定することができるので、その音響聴取位置に合わせた最適な音響聴取環境をユーザに提供することができる。 【発明の効果】 【0008】 本発明によれば、スピーカを必要に応じてマイクロフォンとして用いるだけの簡易な構成により、ユーザの音響聴取位置を容易に特定することができるので、その音響聴取位置に合わせた最適な音響聴取環境をユーザに提供することができ、かくして簡易な構成でユーザの音響聴取位置を容易に特定し、その音響取得位置での最適な音響聴取環境をユーザへ提供し得るマルチチャンネル音響装置、音響聴取位置特定方法、音響聴取位置特定プログラム及びマルチチャンネル音響システムを実現することができる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0009】 以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。 【0010】 (1)本発明の原理 (1−1)スピーカの代用 本発明のマルチチャンネル音響システムでは、簡易な構成及び方法によりユーザの音響聴取ポイントを特定するため、まず複数のスピーカに対する相互配置関係を特定し、その相互配置関係を基にユーザの音響取得ポイントを特定するようになされている。 【0011】 以下、その原理を説明するが、その前に本発明では構成を簡素化するため、スピーカとマイクロフォンとが同じ内部構造である点に着目し、複数のスピーカに対する相互配置関係の特定方法及び音響聴取ポイントの特定方法に際してはスピーカをマイクロフォンとして代用することを前提とする。 【0012】 図1(A)に示すようにスピーカSPでは、アンプ等から入力される音声信号に応じた電流がコイルL1に流されたとき、当該コイルL1と磁石Mg1との間に力が発生し、コイルL1と繋がっている振動板P1を振動させることにより音を発生し、スピーカとして機能する。 【0013】 一方、図1(B)に示すようにマイクロフォンMFでは、周囲の音を拾ったときに振動板P2が振動すると、それに連動してコイルL2が振動し、磁石Mg2によって当該コイルL2に電流が誘起された結果、音声信号としてアンプ等へ出力することによりマイクロフォンとして機能する。 【0014】 このようにスピーカSPとマイクロフォンMFとでは、その内部構造が基本的にほぼ同じであるため、本発明では複数配置されたスピーカSPの配置関係と、ユーザの音響聴取ポイントを特定する際には、これら複数のスピーカSPをマイクロフォンとして用いることにより、マイクロフォンを別に用意する必要がなく、構成を複雑化せずに既存のスピーカSPを用い得るようになされている。 【0015】 (1−2)スピーカの配置関係特定方法 図2に示すように、例えば右チャンネル(R−ch)の右スピーカRSP、左チャンネル(L−ch)の左スピーカLSP及びセンターチャンネル(C−ch)の中スピーカCSPからなる合計3チャンネルのマルチチャンネル音響システムにおいては、最初に例えば左スピーカLSPから音を発生させ、その音を右スピーカRSP及び中スピーカCSPによって拾う。 【0016】 この場合、左スピーカLSPから音を発生させてから右スピーカRSP及び中スピーカCSPに当該音が到達するまでの時間に基づいて、円周Lc上に中スピーカCSPが存在し、円周Lr上に右スピーカRSPが存在することが分かる。 【0017】 次に、右スピーカRSPから音を発生させ、その音を左スピーカLSP及び中スピーカCSPによって拾う。この場合、右スピーカRSPから音を発生させてから左スピーカLSP及び中スピーカCSPに当該音が到達するまでの時間に基づいて、円周Rc上に中スピーカCSPが存在し、円周Rl上に左スピーカLSPが存在することが分かる。 【0018】 ここで中スピーカCSPは、円周Lcと円周Rcとの交点C1又はC2の何れかにあることになり、以上のことを踏まえたうえで、中スピーカCSPから音を発生させ、その音を左スピーカLSP及び右スピーカRSPによって拾うことにより、円周Cl上に左スピーカLSPが存在し、円周Cr上に右スピーカRSPが存在することが分かる。 【0019】 従って、左スピーカLSPは円周Rlと円周Clとの交点に存在し、右ススピーカRSPは円周Lrと円周Crとの交点に存在することは上述より明白であり、中スピーカCSPが交点C1又はC2の何れかであるとすれば、自ずと右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPにおける相互配置関係が特定されることになる。 【0020】 ここまでで、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPにおける相互配置関係については特定可能であり、これら右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPが作り出す3角形の中で、ユーザがどの聴取場所を音響聴取ポイントとして決定したのかを特定するための方法を次に説明する。 【0021】 (1−3)ユーザの音響聴取ポイント特定方法 この場合、マルチチャンネル音響システムではユーザの音響聴取ポイントを特定するために、右チャンネル(R−ch)の右スピーカRSP、左チャンネル(L−ch)の左スピーカLSP及びセンターチャンネル(C−ch)の中スピーカCSPをそれぞれスピーカとしてではなくマイクロフォンとして機能させて周囲の音を拾えるように設定したうえで、図3に示すように、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPが作り出す3角形の中でユーザが位置する任意の音響聴取ポイントPOSで例えば手を叩く等により音を発生させる。 【0022】 この場合、ユーザの音響聴取ポイントPOSから発生した音が右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPへ到達するまでの到達時間に違いが生じ、例えばユーザの音響聴取ポイントPOSから発生した音が中スピーカCSPに到達した後、左スピーカLSPにはa秒遅れで到達し、右スピーカRSPにはb秒遅れで到達することになる。 【0023】 このa秒遅れを距離Daに換算すると共にb秒遅れを距離Dbに換算し、中スピーカCSPからユーザの音響聴取ポイントPOSまでの距離を距離nとして、左スピーカLSPからユーザの音響聴取ポイントPOSまでを距離Da+n、右スピーカRSPからユーザの音響聴取ポイントPOSまでを距離Db+nと仮定する。 【0024】 そして右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをそれぞれ中心とした円を想定し、距離n、距離Da+n、距離Db+nを半径としてnを0から次第に増加させていけば、それぞれ3つの円の交点が現れることになり、その交点をユーザの音響聴取ポイントPOSであると特定することができる。 【0025】 (1−4)音響聴取ポイントに合わせた音響環境作り マルチチャンネル音響システムでは、上述のように右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係を特定したうえで、その右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPが作り出す3角形の中におけるユーザの音響聴取ポイントPOSを特定することができれば、その音響聴取ポイントPOSに対して右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPからそれぞれ同じタイミングでユーザへ音が到達するようにタイムアライメント調整を行うことができる。 【0026】 これによりマルチチャンネル音響システムでは、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPから当該ユーザへそれぞれ到達する音の到達時間が揃うことになり、当該ユーザに対して音の違和感を生じさせることを予め回避して最適な音響環境を提供し得るようになされている。 【0027】 このように上述した本発明の原理を利用したマルチチャンネル音響システムとしては、室内空間に設置される第1の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムと、車内空間に設置される第2の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムとが存在し、それぞれ説明する。 【0028】 (2)第1の実施の形態 (2−1)第1の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムの回路構成 図4において、1は全体として第1の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムを示し、マルチチャンネル音響装置1Aと、3チャンネル構成でなる右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPとによって構成されている。 【0029】 このマルチチャンネル音響装置1Aは、CPU(Central Processing Unit)2がROM(Read Only Memory)等に格納された基本プログラムに従って全体を統括制御すると共に、音響聴取位置特定プログラム等のアプリケーションプログラムに従って上述した右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係を特定したうえで、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定し、その音響聴取ポイントPOSに合わせたタイムアライメント調整を行うようになされている。 【0030】 実際上、マルチチャンネル音響装置1Aは、音源(図示せず)から供給される音声信号S1をパワーアンプ3で増幅し、その音声信号S1に応じた電流をスイッチSW1を介して右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPのコイルL1に流し込み、当該コイルL1と磁石Mg1との間に力を発生させ、コイルL1と繋がっている振動板P1を振動させることにより音を出力させる。 【0031】 マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、本体部(図示せず)の表面パネルにスピーカとマイクロフォンとを切り替えるための切替スイッチが設けられており、その切替スイッチに対するユーザの切替操作に応じて右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをスピーカとして機能させるか、或いはマイクロフォンとして機能させるかを切り替え得るようになされている。 【0032】 具体的にはマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、切替スイッチがユーザにより操作されて右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをスピーカとして機能させるように選択されたことを認識した場合、スイッチSW1を端子T1側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力する。 【0033】 一方、マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、切替スイッチがユーザにより操作されて右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをマイクロフォンとして機能させるように選択されたことを認識した場合、スイッチSW1を端子T2側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力する。 【0034】 マルチチャンネル音響装置1Aでは、スイッチSW1を端子T2側へ切り替えた場合、パワーアンプ3を介して音声信号S1が供給されることがなく、周囲の音を拾ったときに振動板P1が振動し、それに連動してコイルL1が振動し、磁石Mg1によって当該コイルL1に電流が誘起された結果、周囲の音に対応した音声信号S3をマイクロフォンアンプ4を介して増幅した後、バンドパスフィルタ5へ送出する。 【0035】 バンドパスフィルタ5は、音声信号S3うち所定周波数帯域以上の高周波数帯の音声信号S3Hを抽出し、これをCPU2へ送出するようになされている。これにより、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPでは振動板P1のコーン紙が重いために高周波数帯域を拾い難い特性をカバーし、通常のマイクロフォンを用いたときと比べてマイク性能が劣化することがないように配慮している。 【0036】 またバンドパスフィルタ5は、マイクロフォンとして機能させた右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPによって集音した音声信号S3うち高周波数帯の音声信号S3Hを抽出することにより、高周波数帯域の音声信号S3Hを用いた指向性マイクロフォンとして機能させ得るようになされている。 【0037】 マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、音声信号S3Hをアナログディジタル変換し、ディジタルの音声データS3HDとして信号処理することにより、上述した右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係を特定し、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定し得るようになされている。 【0038】 (2−2)スピーカの配置関係特定処理手順 続いて、マルチチャンネル音響システム1のマルチチャンネル音響装置1Aにおいて、上述した右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係を特定する処理手順について、図5のフローチャートを用いて説明する。 【0039】 マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、ルーチンRT1の開始ステップから入って次のステップSP1へ移り、左スピーカLSPをスピーカとして機能させると共に、右スピーカRSP及び中スピーカCSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP2へ移る。 【0040】 この場合、具体的にマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、左スピーカLSPに対してはスイッチSW1を端子T1側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該左スピーカLSPをスピーカとして機能させる一方、右スピーカRSP及び中スピーカCSPに対してはスイッチSW2を端子T2側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該右スピーカRSP及び中スピーカCSPをマイクロフォンとして機能させるように設定する。 【0041】 ステップSP2においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカとして機能する左スピーカLSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準に左スピーカLSPから出力された音が右スピーカRSP及び中スピーカCSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP3へ移る。 【0042】 ステップSP3においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、次に、中スピーカCSPをスピーカとして機能させると共に、左スピーカLSP及び右スピーカRSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP4へ移る。 【0043】 この場合も、具体的にマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、中スピーカCSPに対してはスイッチSW1を端子T1側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該中スピーカCSPをスピーカとして機能させる一方、左スピーカLSP及び右スピーカRSPに対してはスイッチSW2を端子T2側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該左スピーカLSP及び右スピーカRSPをマイクロフォンとして機能させるように設定する。 【0044】 ステップSP4においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカとして機能する中スピーカCSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準に中スピーカCSPから出力された音が左スピーカLSP及び右スピーカRSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP5へ移る。 【0045】 ステップSP5においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、続いて、右スピーカRSPをスピーカとして機能させると共に、中スピーカCSP及び左スピーカLSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP6へ移る。 【0046】 ステップSP6においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカとして機能する右スピーカRSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準に右スピーカRSPから出力された音が中スピーカCSP及び左スピーカLSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP7へ移る。 【0047】 ステップSP7においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPへの到達時間に基づいて各スピーカ(右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSP)間の距離を算出し、次のステップSP8へ移る。 【0048】 ステップSP8においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、各スピーカ間(右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSP)の距離に基づいて、各スピーカ同士の相互配置関係を特定し、次のステップSP9へ移って処理を終了する。 【0049】 (2−3)ユーザの音響聴取ポイント特定処理手順 続いて、マルチチャンネル音響装置1Aにおいて、上述した右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係を特定した後に、ユーザが何れの音響聴取ポイントに存在するかを特定する処理手順について、図6のフローチャートを用いて説明する。 【0050】 マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、ルーチンRT2の開始ステップから入って次のステップSP11へ移り、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPを全てマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP12へ移る。 【0051】 ステップSP12においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPが作り出す3角形の中における任意の音響聴取ポイントPOSから発生された音の右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPへの到達時間の差を測定し、次のステップSP13へ移る。 【0052】 ステップSP13においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、それぞれの到達時間の差に基づいて、ユーザの音響聴取ポイントPOSと各スピーカ(右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSP)との距離をそれぞれ算出し、次のステップSP14へ移る。 【0053】 ステップSP14においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、ユーザの音響聴取ポイントPOSと中スピーカCSP)との距離n、音響聴取ポイントPOSと左スピーカLSPとの距離Da+n、音響聴取ポイントPOSと右スピーカRSPとの距離Db+nに基づいて定められる交点をユーザの音響聴取ポイントPOSであると特定し、次のステップSP15へ移って処理を終了する。 【0054】 (2−4)スピーカ配置に応じた音量調整処理手順 次に、マルチチャンネル音響装置1Aにおいては、ユーザの音響聴取ポイントPOSを取り囲む形で存在する右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの配置により定まる面積に応じてボリュームの音量調整を制御する音量調整処理手順について説明する。 【0055】 マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、ルーチンRT3の開始ステップから入って次のステップSP21へ移り、上述したルーチンRT1の配置関係特定処理手順(図5)に従って右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPにおける相互配置関係を求め、それを2次元座標上の座標値として算出し、次のステップSP22へ移る。 【0056】 ステップSP22においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの2次元座標値を用いて、当該右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPによって囲まれるスピーカ環境(3角形)の面積を算出し、次のステップSP23へ移る。 【0057】 ステップSP23においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカ環境の面積が5m2以下であるか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP24へ移る。 【0058】 ステップSP24においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカ環境の面積が5m2以下の狭い範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在し、この場合、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPから音響聴取ポイントPOSまでの距離が近いため、ボリューム調整時における1ステップ当たりの音量レベルを例えば0.5[dB]に設定し、次のステップSP8へ移って処理を終了する。 【0059】 これに対してステップSP23で否定結果が得られると、マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は次のステップSP25へ移り、スピーカ環境の面積が10m2以下であるか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP26へ移る。 【0060】 ステップSP26においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカ環境の面積が10m2以下の範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在するものの、スピーカ環境の面積が5m2以下の場合よりも広いため、ボリューム調整時における1ステップ当たりの音量レベルを例えば1.0[dB]に設定し、次のステップSP8へ移って処理を終了する。 【0061】 これに対してステップSP25で否定結果が得られると、このことはスピーカ環境の面積が10m2を超える広い範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在することを表しており、このときマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は次のステップSP27へ移る。 【0062】 ステップSP27においてマルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、スピーカ環境の面積が10m2を超える広い範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在し、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPから音響聴取ポイントPOSまでの距離が遠いため、ボリューム調整時における1ステップ当たりの音量レベルを例えば2.0[dB]に設定し、次のステップSP8へ移って処理を終了する。 【0063】 (2−5)第1の実施の形態における動作及び効果 以上の構成において、マルチチャンネル音響装置1AのCPU2は、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをスピーカとして機能させるだけではなく、マイクロフォンとして機能させることが出来るような切替構造とし、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係と、ユーザの音響聴取ポイントPOSとを簡易な計算によって求め、その音響聴取ポイントPOSに合わせたタイムアライメント調整を実行すれば、マイクロフォンを個別に設けたり、マイクロフォンが搭載された特殊なスピーカを用いることなく、ユーザが現実に存在する音響聴取ポイントPOSに対して最適な音響環境を従来に比して一段と容易に提供することができる。 【0064】 またマルチチャンネル音響装置1Aは、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをスピーカとして機能させる一方、マイクロフォンとしても機能させることができ、スピーカとマイクロフォンとを完全に同一の場所に配置したのと同義であるため、スピーカとマイクロフォンとが同じ位置に存在し得ない従来に比して、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPの相互配置関係を特定する際の精度や、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定する際の精度を従来よりも格段に向上させることができる。 【0065】 さらにマルチチャンネル音響装置1Aは、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをスピーカとして機能させる一方、スイッチSW1の切替により同じ振動板P1を用いてマイクロフォンとしても機能させることができるので、既存のスピーカを使用することが可能となって汎用性を向上させることができる。 【0066】 さらにマルチチャンネル音響装置1Aは、仮に、ユーザの音響聴取ポイントPOSが変更された場合でも、スイッチSW1の切替により、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPをスピーカからマイクロフォンへ瞬時に切り替えることができるので、従来のようにマイクロフォンをその都度設置する場合に比べて、音響聴取ポイントPOSの特定を極めて容易かつ短時間で実行することができる。 【0067】 ところでマルチチャンネル音響装置1Aでは、音響聴取ポイントPOSを特定した後、その音響聴取ポイントPOSに合わせた最適なタイムアライメント調整を実行することにより最適な音響環境をユーザへ提供することができることに加えて、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPによって囲まれるスピーカ環境の面積に対応させたボリューム調整を併用することにより、ユーザに対して各スピーカとの距離を考慮した最適な音量レベルの音響環境を提供することができる。 【0068】 さらにマルチチャンネル音響装置1Aは、音声信号S3をマイクロフォンアンプ4によって増幅したうえで、バンドパスフィルタ5によって高周波数帯域の音声信号S3Hを抽出するようにしたことにより、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPを単にマイクロフォンとして機能させるだけでは不足しがちな高周波数帯域の音声信号S3Hをバンドパスフィルタ5によって抽出し得るので、通常のマイクロフォンを用いたときと比べてマイク性能が劣化することがなく、かつ右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPを指向性マイクロフォンとして機能させることもできる。 【0069】 以上の構成によれば、マルチチャンネル音響システム1のマルチチャンネル音響装置1Aでは、簡易な構成及び方法でユーザの音響聴取ポイントPOSを容易に特定し、その音響取得ポイントPOSにおける最適な音響聴取環境をユーザに提供することができる。 【0070】 (3)第2の実施の形態 (3−1)第2の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムの車内空間配置状態 図8において、11は全体として第2の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムを示し、車両VHにおける車内空間のフロントコンソール付近にカーオーディオ装置12が設置されるとともに、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPが車内空間の4隅に設置された構成を有する。 【0071】 (3−2)第2の実施の形態におけるカーオーディオ装置の回路構成 図4との対応部分に同一符号を付した図9に示すように、マルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12は、CPU2がROM(Read Only Memory)等に格納された基本プログラムに従って全体を統括制御すると共に、音響聴取位置特定プログラム等のアプリケーションプログラムに従って上述したフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの相互配置関係を特定したうえで、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定し、その音響聴取ポイントPOSに合わせたタイムアライメント調整を行うようになされている。 【0072】 実際上、カーオーディオ装置12のCPU2は、入力ボタン13に対するユーザの操作を介して供給された命令に基づいてディスクドライブ部14を制御し、CD(Compact Disc)又はDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクを再生し、その音声信号S1をパワーアンプ3へ供給すると共に、各種再生情報等をLCD(Liquid Crystal Display)等でなるディスプレイ15に表示するようになされている。 【0073】 実際上、マルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12は、ディスクドライブ部14から供給される音声信号S1をパワーアンプ3で増幅し、その音声信号S1に応じた電流をスイッチSW1を介してフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPのコイルL1に流し込み、当該コイルL1と磁石Mg1との間に力を発生させ、コイルL1と繋がっている振動板P1を振動させることにより音を出力させる。 【0074】 カーオーディオ装置12のCPU2は、本体部(図示せず)の表面パネルにスピーカとマイクロフォンとを切り替えるための切替スイッチが入力ボタン13の一つとして設けられており、その切替スイッチに対するユーザの切替操作に応じてフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させるか、或いはマイクロフォンとして機能させるかを切り替えるようになされている。 【0075】 具体的にはカーオーディオ装置12のCPU2は、切替スイッチがユーザにより操作されてフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させるように選択されたことを認識した場合、スイッチSW1を端子T1側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力する。 【0076】 一方、カーオーディオ装置12のCPU2は、切替スイッチがユーザにより操作されてフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをマイクロフォンとして機能させるように選択されたことを認識した場合、スイッチSW1を端子T2側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力する。 【0077】 カーオーディオ装置12では、スイッチSW1を端子T2側へ切り替えた場合、パワーアンプ3を介して音声信号S1が供給されることがなく、周囲の音を拾ったときに振動板P1が振動し、それに連動してコイルL1が振動し、磁石Mg1によって当該コイルL1に電流が誘起された結果、周囲の音に対応した音声信号S3をマイクロフォンアンプ4を介して増幅した後、バンドパスフィルタ5へ送出する。 【0078】 バンドパスフィルタ5は、音声信号S3うち所定周波数帯域以上の高周波数帯の音声信号S3Hを抽出し、これをCPU2へ送出するようになされている。これにより、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPでは振動板P1のコーン紙が重いために高周波数帯域を拾い難い特性をカバーし、通常のマイクロフォンを用いたときと比べてマイク性能が劣化することがないように配慮している。 【0079】 またバンドパスフィルタ5は、マイクロフォンとして機能させたフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPによって集音した音声信号S3うち高周波数帯の音声信号S3Hを抽出することにより、高周波数帯域の音声信号S3Hを用いた指向性マイクロフォンとしても機能させ得るようになされている。 【0080】 カーオーディオ装置12のCPU2は、音声信号S3Hをアナログディジタル変換し、ディジタルの音声データS3HDとして信号処理することにより、上述したフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの相互配置関係を特定し、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定し得るようになされている。 【0081】 (3−3)スピーカの配置関係特定処理手順 続いて、マルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12においては、上述したフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの相互配置関係を、図10のフローチャートに従って特定し得るようになされている。 【0082】 具体的には、カーオーディオ装置12のCPU2は、ルーチンRT4の開始ステップから入って次のステップSP31へ移り、フロント右スピーカFRSPをスピーカとして機能させると共に、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP32へ移る。 【0083】 この場合、具体的にカーオーディオ装置12のCPU2は、フロント右スピーカFRSPに対してはスイッチSW1を端子T1側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該フロント右スピーカFRSPをスピーカとして機能させる一方、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPに対してはスイッチSW2を端子T2側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをマイクロフォンとして機能させるように設定する。 【0084】 ステップSP32においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカとして機能させるフロント右スピーカFRLSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準にフロント右スピーカFRSPから出力された音がフロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP33へ移る。 【0085】 ステップSP33においてカーオーディオ装置12のCPU2は、次に、フロント左スピーカFLSPをスピーカとして機能させると共に、フロント右スピーカFRSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP34へ移る。 【0086】 この場合も、具体的にカーオーディオ装置12のCPU2は、フロント左スピーカFLSPに対してはスイッチSW1を端子T1側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該フロント左スピーカFLSPをスピーカとして機能させる一方、フロント右スピーカFRSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPに対してはスイッチSW2を端子T2側へ切り替える切替信号S2を当該スイッチSW1へ出力することにより、当該フロント右スピーカFRSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをマイクロフォンとして機能させるように設定する。 【0087】 ステップSP34においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカとして機能させるフロント左スピーカFLSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準にフロント左スピーカFLSPから出力された音がフロント右スピーカFRSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP35へ移る。 【0088】 ステップSP35においてカーオーディオ装置12のCPU2は、続いて、リア右スピーカRRSPをスピーカとして機能させると共に、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP及びリア左スピーカRLSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP36へ移る。 【0089】 ステップSP36においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカとして機能させるリア右スピーカRRSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準にリア右スピーカRRSPから出力された音がフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP及びリア左スピーカRLSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP37へ移る。 【0090】 ステップSP37においてカーオーディオ装置12のCPU2は、続いて、リア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させると共に、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP及びリア右スピーカRRSPをマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP38へ移る。 【0091】 ステップSP38においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカとして機能させるリア左スピーカRLSPから所定の音を出力し、その出力開始時刻を基準にリア左スピーカRLSPから出力された音がフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP及びリア右スピーカRRSPへ到達するまでの到達時間を測定し、次のステップSP39へ移る。 【0092】 ステップSP39においてカーオーディオ装置12のCPU2は、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPへの到達時間に基づいて各スピーカ(フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSP)間の距離を算出し、次のステップSP40へ移る。 【0093】 ステップSP40においてカーオーディオ装置12のCPU2は、各スピーカ間(フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSP)の距離に基づいて、各スピーカ同士の相互配置関係を特定し、次のステップSP41へ移って処理を終了する。 【0094】 (3−4)ユーザの音響聴取ポイント特定処理手順 続いて、マルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12において、上述したフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの相互配置関係を特定した後に、ユーザが車内空間における何れの音響聴取ポイントに存在するかを特定する処理手順について、図11のフローチャートを用いて説明する。 【0095】 カーオーディオ装置12のCPU2は、ルーチンRT5の開始ステップから入って次のステップSP51へ移り、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPを全てマイクロフォンとして機能させるように設定し、次のステップSP52へ移る。 【0096】 ステップSP52においてカーオーディオ装置12のCPU2は、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPが作り出す4角形の中における任意の音響聴取ポイントPOS(例えば運転席や助手席等)でユーザにより発生された音のフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPへの到達時間の差を測定し、次のステップSP53へ移る。 【0097】 ステップSP53においてカーオーディオ装置12のCPU2は、それぞれの到達時間の差に基づいて、ユーザの音響聴取ポイントPOSと各スピーカ(フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSP)との距離をそれぞれ算出し、次のステップSP54へ移る。 【0098】 ステップSP54においてカーオーディオ装置12のCPU2は、ユーザの音響聴取ポイントPOSとフロント右スピーカFRSPとの距離、音響聴取ポイントPOSとフロント左スピーカFLSPとの距離、音響聴取ポイントPOSとリア右スピーカRRSPとの距離、音響聴取ポイントPOSとリア左スピーカRLSPとの距離に基づいて定められる交点を、現在ユーザが着座している音響聴取ポイントPOSであると特定し、次のステップSP55へ移って処理を終了する。 【0099】 (3−5)スピーカ配置に応じた音量調整処理手順 次に、マルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12においては、ユーザの音響聴取ポイントPOSを取り囲む形で存在するフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの配置により定まるスピーカ環境(4角形)の面積に応じてボリュームの音量調整を制御する音量調整処理手順について説明する。 【0100】 カーオーディオ装置12のCPU2は、図12に示すルーチンRT6の開始ステップから入って次のステップSP61へ移り、上述したルーチンRT4の配置関係特定処理手順(図10)に従ってフロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPにおける相互配置関係を求め、それを2次元座標上の座標値として算出し、次のステップSP62へ移る。 【0101】 ステップSP62においてカーオーディオ装置12のCPU2は、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの2次元座標値を用いて、当該フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPによって囲まれるスピーカ環境(4角形)の面積を算出し、次のステップSP63へ移る。 【0102】 ステップSP63においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカ環境の面積が例えば2m2以下であるか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP64へ移る。 【0103】 ステップSP64においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカ環境の面積が2m2以下の狭い車内空間の範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在し、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPから音響聴取ポイントPOSまでの距離が全体的に近いため、ボリューム調整の1ステップ当たりの音量レベルを例えば0.5[dB]に設定し、次のステップSP68へ移って処理を終了する。 【0104】 これに対してステップSP63で否定結果が得られると、カーオーディオ装置12のCPU2は次のステップSP65へ移り、スピーカ環境の面積が5m2以下であるか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP66へ移る。 【0105】 ステップSP66においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカ環境の面積が5m2以下の車内空間内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在するものの、スピーカ環境の面積が2m2以上であるため、ボリューム調整の1ステップ当たりの音量レベルを例えば1.0[dB]に設定し、次のステップSP68へ移って処理を終了する。 【0106】 これに対してステップSP65で否定結果が得られると、このことはスピーカ環境の面積が5m2を超える広い車内空間の範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在することを表しており、このときカーオーディオ装置12のCPU2は次のステップSP67へ移る。 【0107】 ステップSP67においてカーオーディオ装置12のCPU2は、スピーカ環境の面積が5m2を超える広い車内空間の範囲内にユーザの音響聴取ポイントPOSが存在し、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPからユーザの音響聴取ポイントPOSまでの距離が比較的遠いため、ボリューム調整の1ステップ当たりの音量レベルを例えば2.0[dB]に設定し、次のステップSP68へ移って処理を終了する。 【0108】 (3−6)第2の実施の形態における動作及び効果 以上の構成において、マルチチャンネル音響システム11におけるオーディオ装置12のCPU2は、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させるだけではなく、ときにはマイクロフォンとして機能させることが出来る切替構造とし、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの相互配置関係と、ユーザの音響聴取ポイントPOSとを簡易な計算によって求め、その音響聴取ポイントPOSに合わせたタイムアライメント調整を実行すれば、マイクロフォンを個別に設けたり、マイクロフォンが搭載された特殊なスピーカを用いることなく、ユーザが車内空間で着座している現実の音響聴取ポイントPOSに対して最適な音響環境を従来に比して一段と容易に提供することができる。 【0109】 またマルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12は、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させる一方、マイクロフォンとしても機能させることができ、スピーカとマイクロフォンとを完全に同一の場所に配置したのと同義であるため、スピーカとマイクロフォンとが同じ位置に存在し得ない従来に比して、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPの相互配置関係を特定する際の精度や、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定する際の精度を従来よりも格段に向上させることができる。 【0110】 さらにマルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12は、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させる一方、スイッチSW1の切替により同じ振動板P1を用いてマイクロフォンとしても機能させることができるので、既存のスピーカを使用することが可能となって汎用性を向上させることができる。 【0111】 さらにマルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12は、仮に、ユーザの音響聴取ポイントPOSが変更された場合でも、スイッチSW1の切替により、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカからマイクロフォンへ瞬時に切り替えることができるので、従来のようにマイクロフォンをその都度設置する場合に比べて、音響聴取ポイントPOSの特定を極めて容易かつ短時間で実行することができる。 【0112】 ところでマルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12では、音響聴取ポイントPOSを特定した後、その音響聴取ポイントPOSに合わせた最適なタイムアライメント調整を実行することにより最適な音響環境を提供することができることに加えて、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPによって囲まれるスピーカ環境の面積に対応させたボリューム調整を併用することにより、ユーザに対して各スピーカとの距離を考慮した最適な音量レベルの音響環境を提供することができる。 【0113】 さらにマルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12は、音声信号S3をマイクロフォンアンプ4によって増幅したうえで、バンドパスフィルタ5によって高周波数帯域の音声信号S3Hを抽出するようにしたことにより、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPを単にマイクロフォンとして機能させるだけでは不足しがちな高周波数帯域の音声信号S3Hをバンドパスフィルタ5によって抽出し得るので、通常のマイクロフォンを用いたときと比べてマイク性能が劣化することがなく、かつ右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPを指向性マイクロフォンとして機能させることもできる。 【0114】 以上の構成によれば、マルチチャンネル音響システム11のカーオーディオ装置12では、簡易な構成及び方法で車両VHの車内空間におけるユーザの音響聴取ポイントPOSを容易に算出し、その音響取得ポイントPOSにおける最適な音響聴取環境をユーザに提供することができる。 【0115】 (4)他の実施の形態 なお上述の第1の実施の形態においては、右スピーカRSP、左スピーカLSP及び中スピーカCSPからなる3チャンネルのスピーカを用い、第2の実施の形態においては、フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPからなる4チャンネルのスピーカを用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、少なくとも2チャンネル以上のスピーカを用いるのであれば、その数は限定されるものではない。 【0116】 また上述の第1及び第2の実施の形態においては、ユーザの音響聴取ポイントPOSに対して各スピーカからの音の到達時間が揃うようにタイムアライメント調整を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ユーザにとって違和感のない音響環境を提供することが出来るのであれば、各スピーカからの音の到達時間を僅かにずらすようにタイムアライメント調整を実行したり、その他種々の方法による調整処理を実行するようにしても良い。 【0117】 さらに上述の実施の第2の形態においては、スピーカ配置に応じた音量調整処理手順(図12)を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、車内空間におけるユーザの音響聴取ポイントPOSに基づいて運転席、助手席等のユーザが着座中の座席から最も近いスピーカについてだけはボリューム1ステップ当たりの音量レベルを更に所定レベル下げることにより、1箇所のスピーカだけが他のスピーカに比べて大音量で出力されるという事態を回避するようにしても良い。 【0118】 さらに上述の実施の第2の形態においては、各スピーカ(フロント右スピーカFRSP、フロント左スピーカFLSP、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSP)の何れか一つをスピーカとして機能させ、残りをマイクロフォンとして機能させることにより、各スピーカの相互配置関係を特定し、音響聴取ポイントPOSを特定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その後に、フロント右スピーカFRSP及びフロント左スピーカFLSPをマイクロフォンとして機能させ、リア右スピーカRRSP及びリア左スピーカRLSPをスピーカとして機能させるように切り替えて用いれば、前列の座席に着座しているユーザが後列の座席に着座しているユーザに対して話し掛ける際には、振り返ることなくそのまま前方を向いたまま話しをするだけでよく、使い勝手を向上することができる。 【0119】 さらに上述の第1及び第2に実施の形態においては、CPU2がROM(Read Only Memory)等に予め格納された音響聴取位置特定プログラムに従って上述した各スピーカの相互配置関係を特定したうえで、ユーザの音響聴取ポイントPOSを特定し、その音響聴取ポイントPOSに合わせたタイムアライメント調整を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録媒体からインストールした音響聴取位置特定プログラムや、インターネットからダウンロードした音響聴取位置特定プログラムに従って各スピーカの相互配置関係の特定、音響聴取ポイントPOSの特定、音響聴取ポイントPOSに合わせたタイムアライメント調整を実行するようにしても良い。 【0120】 さらに上述の第1及び第2に実施の形態においては、切替手段としてのスイッチSW1と、測定手段、スピーカ配置関係特定手段及び音響聴取ポイント特定手段としてのCPU2によって本発明のマルチチャンネル音響装置としてのマルチチャンネル音響装置1A及びカーオーディオ装置12を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる切替手段、測定手段、スピーカ配置関係特定手段及び音響聴取ポイント特定手段によって本発明のマルチチャンネル音響装置を構成するようにしても良い。 【産業上の利用可能性】 【0121】 本発明のマルチチャンネル音響装置、音響聴取位置特定方法、音響聴取位置特定プログラム及びマルチチャンネル音響システムは、例えば複数のスピーカを有する劇場、映画館等のマルチチャンネル音響システムに適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0122】 【図1】スピーカとマイクロフォンの動作原理の説明に供する略線図である。 【図2】スピーカの配置関係特定方法の説明に供する略線図である。 【図3】音響聴取ポイント特定方法の説明に供する略線図である。 【図4】第1の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムの構成を示す略線的ブロック図である。 【図5】第1の実施の形態におけるスピーカの配置関係特定処理手順を示すフローチャートである。 【図6】第1の実施の形態における音響聴取ポイント特定処理手順を示すフローチャートである。 【図7】第1の実施の形態におけるスピーカ配置に応じた音量調整処理手順を示すフローチャートである。 【図8】第2の実施の形態におけるマルチチャンネル音響システムの車内空間配置状態を示す略線図である。 【図9】カーオーディオ装置の回路構成を示す略線的ブロック図である。 【図10】第2の実施の形態におけるスピーカの配置関係特定処理手順を示すフローチャートである。 【図11】第2の実施の形態における音響聴取ポイント特定処理手順を示すフローチャートである。 【図12】第2の実施の形態におけるスピーカ配置に応じた音量調整処理手順を示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0123】 1、11……マルチチャンネル音響システム、2……CPU、3……パワーアンプ、4……マイクロフォンアンプ、5……バンドパスフィルタ、12……カーオーディオ装置、13……入力ボタン、14……ディスクドライブ部、15……ディスプレイ、L1、L2……コイル、Mg1、Mg2……磁石、P1、P2……振動板、RSP……右スピーカ、LSP……左スピーカ、CSP……中スピーカ、FRSP……フロント右スピーカ、FLSP……フロント左スピーカ、RRSP……リア右スピーカ、RLSP……リア左スピーカ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月10日(2006.8.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082740 【弁理士】 【氏名又は名称】田辺 恵基
【識別番号】100136881 【弁理士】 【氏名又は名称】佐尾山 和彦
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| 【公開番号】 |
特開2008−47969(P2008−47969A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−218827(P2006−218827) |
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