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【発明の名称】 出力装置
【発明者】 【氏名】千秋 謙三

【氏名】三宅 信行

【要約】 【課題】本発明は、頭部に装着して使用され装着者に画像、音声等を出力する出力装置に関し、耳への装脱性を従来より大幅に向上することを目的とする。

【構成】頭部への装着時に保持部材を耳の表側に押圧する押圧部材と、前記保持部材に配置され頭部への装着時に前記耳の裏側に装着される耳掛部材とを有し、頭部への非装着時における前記耳掛部材の開き角を、頭部への装着時における開き角より大きくしてなることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭部への装着時に保持部材を耳の表側に押圧する押圧部材と、
前記保持部材に配置され頭部への装着時に前記耳の裏側に装着される耳掛部材と、
を有し、
頭部への非装着時における前記耳掛部材の開き角を、頭部への装着時における開き角より大きくしてなることを特徴とする出力装置。
【請求項2】
請求項1記載の出力装置において、
前記耳掛部材は開き角が大きくなる方向に付勢され、頭部への装着時に、前記保持部材の側圧により前記保持部材と前記耳掛部材との間に耳を挟持することを特徴とする出力装置。
【請求項3】
請求項2記載の出力装置において、
前記耳掛部材を前記保持部材に対して回動可能に支持する支持手段と、
前記耳掛部材の開き角を規制する角度規制手段と、
前記耳掛部材を開き角が大きくなる方向に付勢する付勢手段と、
を有することを特徴とする出力装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の出力装置において、
前記保持部材は、耳の表側に押圧されるパッド部材を備えていることを特徴とする出力装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載の出力装置において、
前記押圧部材の両端に前記保持部材が配置されていることを特徴とする出力装置。
【請求項6】
請求項5記載の出力装置において、
前記押圧部材は、頭部への装着時に後頭部に位置されることを特徴とする出力装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の出力装置において、
装着者に画像を表示するための表示手段を有することを特徴とする出力装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれか1項記載の出力装置において、
前記保持部材は、音声出力手段を有することを特徴とする出力装置。

【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、頭部に装着して使用され装着者に画像、音声等を出力する出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、頭部に装着されて使用される表示装置として、ヘッドホンに耳掛部材を設けたものが知られている。
【特許文献1】特開2004−207847号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、このような従来の表示装置では、ヘッドホンに耳掛部材が単に固定されているため、耳掛部材を耳の裏側に位置させるのが容易でなく、ヘッドホンの耳への装着および離脱がやりにくいという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、耳への装脱性を従来より大幅に向上することができる出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第1の発明の出力装置は、頭部への装着時に保持部材を耳の表側に押圧する押圧部材と、前記保持部材に配置され頭部への装着時に前記耳の裏側に装着される耳掛部材とを有し、頭部への非装着時における前記耳掛部材の開き角を、頭部への装着時における開き角より大きくしてなることを特徴とする。
第2の発明の出力装置は、第1の発明の出力装置において、前記耳掛部材は開き角が大きくなる方向に付勢され、頭部への装着時に、前記保持部材の側圧により前記保持部材と前記耳掛部材との間に耳を挟持することを特徴とする。
【0005】
第3の発明の出力装置は、第2の発明の出力装置において、前記耳掛部材を前記保持部材に対して回動可能に支持する支持手段と、前記耳掛部材の開き角を規制する角度規制手段と、前記耳掛部材を開き角が大きくなる方向に付勢する付勢手段とを有することを特徴とする。
第4の発明の出力装置は、第1ないし第3のいずれか1の発明の出力装置において、前記保持部材は、耳の表側に押圧されるパッド部材を備えていることを特徴とする。
【0006】
第5の発明の出力装置は、第1ないし第4のいずれか1の発明の出力装置において、前記押圧部材の両端に前記保持部材が配置されていることを特徴とする。
第6の発明の出力装置は、第5の発明の出力装置において、前記押圧部材は、頭部への装着時に後頭部に位置されることを特徴とする。
第7の発明の出力装置は、第1ないし第6のいずれか1の発明の出力装置において、装着者に画像を表示するための表示手段を有することを特徴とする。
【0007】
第8の発明の出力装置は、第1ないし第7のいずれか1の発明の出力装置において、前記保持部材は、音声出力手段を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の出力装置では、耳への装脱性を従来より大幅に向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の出力装置の一実施形態を示している。
この実施形態の出力装置は、頭部Hに装着されて使用される。そして、画像を表示するための表示部11を有している。表示部11は、左目LIに画像を表示する。
表示部11は、左耳側のヘッドホン15の支持部17に、アーム部材13を介して支持されている。ヘッドホン15は、連結部材19の両側に一対配置されている。連結部材19は、弾性を有する樹脂等の部材からなり、一対のヘッドホン15を対向する方向に付勢している。従って、ヘッドホン15の頭部Hへの装着時には、一対のヘッドホン15が耳に向けて押圧される。
【0010】
一対のヘッドホン15には、それぞれ耳掛部材21が配置されている。耳掛部材21は、耳掛部21a、接続部21b、軸部21cを有している。耳掛部21aは、円弧状に折曲され、外周に軟質ゴム等がコーティングされている。耳掛部21aは、ヘッドホン15より内側に配置されている。耳掛部21aは、接続部21bを介して軸部21cに接続されている。軸部21cは、ヘッドホン15の装着時に、略上下方向を向くように配置されている。
【0011】
図2は、図1の右耳用のヘッドホン15の詳細を示している。なお、左耳用のヘッドホン15も略同様に構成されているため、詳細な説明を省略する。
ヘッドホン15は、ベース部材23を有している。ベース部材23には、音声を出力するためのコア25が配置されている。ベース部材23のコア25側は、カバー部材27により覆われている。ベース部材23のコア25と反対側には、軟質材からなるパッド部材29が配置されている。ベース部材23の一側には、耳掛部材21の軸部21cを取り付けるための取付部23aが一体形成されている。
【0012】
図3は、図2の取付部23aの詳細を示している。
取付部23aは、軸取付部23bとバネ取付部23cとを有している。軸取付部23bには、一対の軸支持部23d,23eが間隔を置いて形成されている。軸支持部23dには、耳掛部材21の軸部21cが挿通される貫通穴23fが形成されている。軸支持部23eには、軸部21cの先端が挿入される止まり穴23hが形成されている。
【0013】
軸部21cには、軸部21cの回動を規制するための規制ピン21dが形成されている。規制ピン21dは軸部21cから側方に向けて形成されている。規制ピン21dは、軸支持部23dの貫通穴23fの外側に形成される溝部23iに収容されている。従って、軸部21cを回動すると規制ピン21dが溝部23iの側壁23jに衝突し、軸部21cの回動が所定角度に規制される。
【0014】
バネ取付部23cには、一対の突部23k,23mが間隔を置いて形成されている。この突部23k,23mの間には、矩形状の板バネ31の一端がビス33により固定されている。板バネ31の他端は、軸部21cに形成される切欠部21eに当接されている。
上述した出力装置では、ヘッドホン15の非装着時には、図4に二点鎖線で示す非装着位置に耳掛部材21が位置される。この非装着位置におけるヘッドホン15のパッド部材29と耳掛部21aとのなす開き角θは、10度から45度の範囲内の値、例えば30度に設定されている。そして、ヘッドホン15の装着時には、耳掛部21aが頭部Hにより押圧され図4に実線で示す装着位置に耳掛部材21が位置される。
【0015】
図5の(a)は、耳掛部材21が非装着位置にある時の耳掛部材21の軸部21cの状態を模式的に示している。この状態では、軸部21cの規制ピン21dが溝部23iの略中央に位置されている。また、軸部21cの規制ピン21dと反対側に形成される切欠部21eが、板バネ31の長手方向に平行に位置され、切欠部21eの全体に板バネ31が当接されている。そして、板バネ31により軸部21cの回動が規制され、耳掛部材21が図4に二点鎖線で示す非装着位置に位置される。
【0016】
図5の(b)は、耳掛部材21が装着位置にある時の耳掛部材21の軸部21cの状態を模式的に示している。この状態では、軸部21cの規制ピン21dが溝部23iの側壁23jに当接されている。また、軸部21cの回動により切欠部21eが回動し、切欠部21eの端部により板バネ31が変形されている。そして、板バネ31により軸部21cの切欠部21eが板バネ31に対して平行になるように付勢され、耳掛部材21が図4に実線で示す装着位置に位置される。
【0017】
上述した出力装置では、ヘッドホン15の頭部Hへの装着が図6に示すようにして行われる。図6は頭部Hを上方から見て示している。
先ず、連結部材19の両側のヘッドホン15を両手に持った状態で、ヘッドホン15を外側に移動し連結部材19を充分に広げながら連結部材19を頭部Hの後側に位置する。この状態では、耳掛部材21が図6に二点鎖線で示す非装着位置に位置している。なお、実際には、連結部材19が広げられているため、取付部21aは、頭部Hの側方に位置されている。
【0018】
次に、連結部材19を充分に広げた状態で、パッド部材29に対して充分に離れた状態にある耳掛部21aを、耳Yの裏側に位置させる。
次に、耳掛部21aを耳Yの裏側に位置させた状態で、ヘッドホン15を広げる力を小さくし、ヘッドホン15を耳Yの表側に当接する。そして、この状態でヘッドホン15を広げる力を無くすと、連結部材19の弾性力によりヘッドホン15が耳Yに向けて、例えば、1から3N(ニュートン)程度の側圧で押圧される。この押圧により、耳Yの裏側に位置する耳掛部21aが頭部Hにより押圧され、ヘッドホン15と耳掛部21aとの間に耳Yが挟持される。この状態では、耳掛部材21が図6に実線で示す装着位置に位置している。
【0019】
そして、上述した出力装置では、ヘッドホン15の頭部Hからの離脱が、連結部材19の両側のヘッドホン15を両手に持った状態で、ヘッドホン15を外側に移動し、この状態で耳Yの裏側から耳掛部21aが抜けるようにヘッドホン15を移動することにより行われる。
上述した出力装置では、頭部Hへの非装着時における耳掛部材21の開き角θを、頭部Hへの装着時における開き角θより大きくしたので、ヘッドホン15を広げている時には、耳掛部21aがパッド部材29に対して充分に離れた状態になる。従って、耳掛部21aを耳Yの裏側に挿入する時、あるいは、耳Yの裏側から離脱する時に、耳Yにより邪魔されることが少なくなり、耳Yへの装脱性を従来より大幅に向上することができる。
【0020】
また、耳掛部材21を開き角θが大きくなる方向に付勢し、頭部Hへの装着時に、ヘッドホン15の側圧によりヘッドホン15と耳掛部21aとの間に耳Yを挟持するようにしたので、出力装置を頭部Hに強固に固定することができる。そして、これにより表示部11を左目LIの眼前に安定して位置させることが可能になる。
(実施形態の補足事項)
以上、本発明を上述した実施形態によって説明してきたが、本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のような形態でも良い。
【0021】
(1)上述した実施形態では、ヘッドホン15に耳掛部材21を配置した例について説明したが、ヘッドホン15に限られるものではなく、出力装置を単に保持するために設けられ音声出力機能を備えない保持部材に耳掛部材を配置しても良い。
(2)上述した実施形態では、耳掛部材21を回動自在にし別途配置される板バネ31により付勢した例について説明したが、例えば、耳掛部材を弾性部材で形成してヘッドホンに固定し、非装着時の開き角が装着時の開き角より大きくなるように、耳掛部材そのものに付勢力を付与しても良い。
【0022】
(3)上述した実施形態では、連結部材19の両側にヘッドホン15を配置した例について説明したが、片側にのみヘッドホンを配置しても良い。
(4)上述した実施形態では、板バネ31により耳掛部材21を付勢した例について説明したが、例えば、線状バネ等により耳掛部材を付勢しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の出力装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1のヘッドホンの詳細を示す説明図である。
【図3】図2の取付部の詳細を示す説明図である。
【図4】図1の耳掛部材の装着位置と非装着位置を示す説明図である。
【図5】図3の取付部の装着位置と非装着位置の状態を示す説明図である。
【図6】図1の出力装置の頭部Hへの取付方法を示す上面図である。
【符号の説明】
【0024】
11…表示部、13…アーム部材、15…ヘッドホン(保持部材)、19…連結部材(押圧部材)、21…耳掛部材、21a…耳掛部、21c…軸部、23…ベース部材、23a…取付部、29…パッド部材、21d…規制ピン、21e…切欠部、23i…溝部、31…板バネ、H…頭部、Y…耳、θ…開き角。

【出願人】 【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
【出願日】 平成18年9月13日(2006.9.13)
【代理人】 【識別番号】100072718
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 史旺

【識別番号】100116001
【弁理士】
【氏名又は名称】森 俊秀


【公開番号】 特開2008−72353(P2008−72353A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−248322(P2006−248322)