| 【発明の名称】 |
マルチチャンネル音声増幅装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】楠 美波
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| 【要約】 |
【課題】マルチチャンネル音声増幅装置を誤って操作、もしくは、誤って設定することが少なく、その動作不良であるといった誤認も生じにくい、マルチチャンネル音声増幅装置を提供する。
【構成】マルチチャンネル音声増幅装置が、スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されているかを検出するスピーカー検出回路と、制御回路に接続する操作回路および表示回路と、を備え、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群が接続されている場合、もしくは、接続されていない場合、のそれぞれで生じやすい誤った操作や誤った設定を、視聴者Uが操作回路で操作・設定しないように表示する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マルチチャンネル音声のうちサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを含むA系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TAと、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBと、を備えるマルチチャンネル音声増幅装置であって、 マルチチャンネル音声信号もしくは該マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力する音声出力回路と、 該マルチチャンネル音声信号もしくは該ステレオ音声信号を増幅する複数の増幅器を含む増幅回路と、 増幅した該マルチチャンネル音声信号もしくは該ステレオ音声信号を該スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスイッチにより選択して出力する選択出力回路と、 該スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されているかを検出するスピーカー検出回路と、 該音声出力回路と、該増幅回路と、該選択出力回路と、該スピーカー検出回路と、を制御する制御回路と、 該制御回路に接続する操作回路および表示回路と、を備え、 該制御回路が、該スピーカー検出回路が該スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていないことを検出する場合には、該複数の増幅器からの出力信号を該スピーカー端子群TBのいずれのスピーカー端子にも出力しないように該音声出力回路および該選択出力回路を制御し、かつ、該操作回路により該B系統スピーカー群を使用する操作が不可能なことを表示するように該表示回路を制御し、該スピーカー検出回路が該スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する場合には、該操作回路により該B系統スピーカー群を使用する操作が可能なことを表示するように該表示回路を制御する、 マルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項2】 前記スピーカー検出回路が、 前記スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にノイズ信号を選択して出力する第1テスト信号出力回路と、設置されたゾーンの音波を電気信号に変換するマイクロホンを接続し第1検出信号を出力するマイクアンプと、を備え、該ノイズ信号と相関を有する第1検出信号が検出された場合に該スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する第1検出回路と、 該スピーカー端子群TBの任意のスピーカー端子に微少直流信号を選択して出力する微少直流信号出力回路と、該スピーカー端子の直流電圧を検出して第2検出信号に変換するオフセット検出回路と、を備え、該微少直流信号と相関を有する第2検出信号が検出された場合に該スピーカー端子群TBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する第2検出回路と、 を備える、請求項1に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項3】 前記B系統スピーカー群を接続する前記スピーカー端子群TBが、前記スピーカー端子群TAのうちで前記A系統スピーカー群のなかの前記サラウンドスピーカーを接続するサラウンドスピーカー端子群と兼用して設定される、 請求項2に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項4】 前記スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを前記スピーカー検出回路が検出し、かつ、前記操作回路により前記A系統スピーカー群のみを使用する操作がなされる場合に、 前記制御回路が、前記マルチチャンネル音声信号を出力するように前記音声出力回路を制御し、前記複数の増幅器からの出力信号を該スピーカー端子群TAのスピーカー端子のみに出力するように前記選択出力回路を制御する、 請求項2または3に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項5】 前記スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを前記スピーカー検出回路が検出し、かつ、前記操作回路により前記B系統スピーカー群のみを使用する操作がなされる場合に、 前記制御回路が、前記マルチチャンネル音声信号を混合処理した前記ステレオ音声信号を出力するように前記音声出力回路を制御し、前記複数の増幅器からの出力信号を該スピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように前記選択出力回路を制御する、 請求項2または3に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項6】 前記スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを前記スピーカー検出回路が検出し、かつ、前記操作回路により前記A系統スピーカー群と前記B系統スピーカー群とを同時に使用する操作がなされる場合に、 前記制御回路が、前記マルチチャンネル音声信号を混合処理した前記ステレオ音声信号を出力するように前記音声出力回路を制御し、前記複数の増幅器からの出力信号を該スピーカー端子群TAおよびTBのスピーカー端子に出力するように前記選択出力回路を制御する、 請求項2または3に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項7】 前記スピーカー検出回路の前記第1検出回路が前記スピーカー端子群TBに前記B系統スピーカー群が接続されていることを検出せず、前記第2検出回路が該スピーカー端子群TBに該B系統スピーカー群が接続されていることを検出し、かつ、前記操作回路により前記B系統スピーカー群を使用する操作がなされる場合に、 前記制御回路が、前記A系統スピーカー群および該B系統スピーカー群が異なるゾーンに配置されていると判断して、前記マルチチャンネル音声信号を混合処理した前記ステレオ音声信号を出力するように前記音声出力回路を制御し、前記複数の増幅器からの出力信号を該スピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように前記選択出力回路を制御する、 請求項2または3に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。 【請求項8】 前記スピーカー検出回路の前記第1検出回路が前記スピーカー端子群TBに前記B系統スピーカー群が接続されていることを検出し、前記第2検出回路が該スピーカー端子群TBに該B系統スピーカー群が接続されていることを検出し、かつ、前記操作回路により前記B系統スピーカー群を使用する操作がなされる場合に、 前記制御回路が、該A系統スピーカー群および該B系統スピーカー群が同一のゾーンに配置されていると判断して、前記音声出力回路と、前記増幅回路と、前記選択出力回路と、該操作回路および前記表示回路と、を制御し、 さらに、該第1検出回路が検出する該スピーカー端子群TAと前記マイクロホンとの離隔距離Daと、該第1検出回路が検出する該スピーカー端子群TBと該マイクロホンとの離隔距離Dbと、に著しく距離差があると該制御回路が判断した場合には、前記マルチチャンネル音声信号を混合処理した前記ステレオ音声信号を出力するように前記音声出力回路を制御し、前記複数の増幅器からの出力信号を該スピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように前記選択出力回路を制御する、 請求項2または3に記載のマルチチャンネル音声増幅装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、サラウンド音声を含むマルチチャンネル音声を再生するマルチチャンネル音声増幅装置に関し、特に、サラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを含むA系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TAと、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBと、を備えるマルチチャンネル音声増幅装置に関する。 【背景技術】 【0002】 2つを超える複数の独立した音声信号チャンネルをもつ、いわゆるマルチチャンネル音声信号を、映像信号と共に、もしくは、音声信号単独で再生してサラウンド音場を再生するマルチチャンネル音声増幅装置が提供されている。マルチチャンネル音声信号には、各チャンネルに対応するスピーカーの配置方向、再生周波数帯域、サラウンド方式、等を含め、様々な方式・フォーマットが提案されている。多くの場合には、マルチチャンネル音声信号は、前方左信号Lおよび前方右信号Rと伴に、前方中央信号C、サラウンド左信号SL、サラウンド右信号SR、の合計5チャンネルの信号を含み、さらに、サラウンド後方左信号SBLおよびサラウンド後方右信号SBRの合計7チャンネルの信号を含む場合もある。これらに加えて、低音信号LFEを含む、いわゆる5.1チャンネル、ないし、7.1チャンネルから構成される場合もある。 【0003】 マルチチャンネル音声は、マルチチャンネル音声増幅装置に接続されて各チャンネルに対応して配置される複数のスピーカーを含むスピーカー群から再生することを予定されている。前方音声信号(前方左信号L、前方右信号R、前方中央信号Cを含む。以下同じ。)は、視聴者の前方に配置される前方スピーカー(前方左スピーカーLsp、前方右スピーカーRsp、前方中央スピーカーCspを含む。以下同じ。)から再生される。また、サラウンド音声信号(サラウンド左信号SL、サラウンド右信号SR、さらに、サラウンド後方左信号SBL、サラウンド後方右信号SBRを含む。以下同じ。)は、視聴者の側方又は後方に配置されるそれぞれのサラウンドスピーカー(サラウンド左スピーカーSLsp、サラウンド右スピーカーSRsp、さらに、サラウンド後方左スピーカーSBLsp、サラウンド後方右スピーカーSBRspを含む。以下同じ。)から再生されることが望ましい。 【0004】 しかし、マルチチャンネル音声を再生するスピーカー群が、視聴者の前方に配置される前方スピーカーのみから構成され、サラウンド音声信号のみを再生するサラウンドスピーカーを含まない場合、つまり、最小限の場合には、一般的なステレオ再生用の前方左スピーカーLspおよび前方右スピーカーRspしか備えないときには、マルチチャンネル音声増幅装置では、サラウンド音声信号を前方音声信号に混合処理したステレオ音声信号を生成し、これを前方スピーカーから再生する。このステレオ音声信号を生成する処理においては、前方音声信号にサラウンド音声信号を加算するダウンミックス処理(簡易な位相シフト処理等を含む。)を行う場合と、サラウンド音声信号に対して頭部伝達関数HRTF(Head Related Transfer Function)に基づく仮想定位処理を行った音声信号を前方音声信号に加算する、いわゆる、バーチャルサラウンド処理を行う場合と、が含まれる。なお、サラウンド音声信号を前方音声信号に混合処理したステレオ音声信号を生成しなければ、前方左スピーカーLspおよび前方右スピーカーRspでは、サラウンド音声信号を再生できないという問題を生じる。 【0005】 また、従来には、A系統とB系統の二つのスピーカー群を一つのマルチチャンネル音声増幅装置に接続し、A系統とB系統とのスピーカー群を切り換えていずれか一方を使用する(いわゆる「Speaker A or B」。)、もしくは、A系統とB系統とのスピーカー群を同時に使用する(いわゆる「Speaker A+B」。)場合がある。これらのA系統スピーカー群とB系統スピーカー群とは、同一の、若しくは、異なるゾーン(一つの部屋などの区域、再生する地域。)に配置されて使用される。最も一般的な使用方法としては、例えば、視聴者は、A系統スピーカー群を第1ゾーンに配置し、B系統スピーカー群を第2ゾーンに配置し、そして、第1ゾーンでマルチチャンネル音声を再生する場合は、A系統スピーカー群へ出力するようにマルチチャンネル音声増幅装置を操作し、第2ゾーンでマルチチャンネル音声を再生する場合は、B系統スピーカー群へ出力するようにマルチチャンネル音声増幅装置を操作することができる。 【0006】 しかし、全てのマルチチャンネル音声増幅装置が、A系統とB系統の二つのスピーカー群のそれぞれに、サラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを接続できるとは限らない。A系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TAには、前方スピーカーとサラウンドスピーカーとを接続するスピーカー端子を用意することができるが、一方で、B系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBには、例えば、スピーカー端子を設置するパネル面積が限られるために、一般的なステレオ再生用の前方左スピーカーLspおよび前方右スピーカーRspを接続するスピーカー端子のみしか用意できないことがある。 【0007】 従来には、スピーカーの接続または非接続を自己判定するスピーカー駆動手段と、接続されたスピーカー数と再生すべきマルチチャンネル音声の方式からダウンミックス方法を自動的に変化させる手段と、接続されたスピーカー数と、再生すべきマルチチャンネル音声方式からあらかじめ定められたダウンミックスを行い、スピーカーを駆動する増幅手段とを具備するスピーカー接続回路装置がある(特許文献1)。また、従来には、A系統スピーカー群とB系統スピーカー群とを第1のゾーンに配置する第1モードと、A系統スピーカー群を第1のゾーンに配置しB系統スピーカー群を第2のゾーンに配置する第2モードと、のいずれか一方の選択が可能なモード設定手段を有する音響再生装置がある(特許文献2)。また、マルチチャンネル音声増幅装置に接続するスピーカーを検出し、各チャンネルで設定条件を特定するためには、接続したスピーカーに試験信号を入力し、再生された試験信号による試験音声をマイクロホンで測定し、レベルと遅延時間に関する設定を行うセットアップ装置を有するものがある(特許文献3)。 【0008】 【特許文献1】特開2003−32800号公報 (第1図) 【特許文献2】特開2004−56418号公報 (第1図) 【特許文献3】特開平11−243599号公報 (第1図) 【0009】 従来のこのようなマルチチャンネル音声増幅装置では、視聴者がサラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を使用すると操作(例えば、「Speaker B」をONとする操作)した場合には、上述するようなサラウンド音声信号を前方音声信号に混合処理したステレオ音声信号を生成する処理(以下、混合処理という。)を行わなければ、B系統スピーカー群からはサラウンド音声信号成分が再生されないことになるので、接続しているA系統スピーカー群の構成に関わらず混合処理が行われる。したがって、視聴者がマルチチャンネル音声増幅装置のスピーカー構成を「Speaker A+B」をONとするように操作した場合には、A系統スピーカー群がサラウンドスピーカーを備えていても、A系統スピーカー群が配置されるゾーンでは、混合処理されたステレオ音声信号が前方スピーカーから再生され、A系統スピーカー群のサラウンドスピーカーを利用することができない。 【0010】 また、一部のマルチチャンネル音声増幅装置では、場合によってはコストを削減するために、スピーカー端子群TAの一部の端子と、スピーカー端子群TBとを兼用するものがある。このようなマルチチャンネル音声増幅装置の操作においては、セットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作が必要になる。つまり、兼用するスピーカー端子に、「A系統スピーカー群のサラウンドスピーカー」を接続するか、「B系統スピーカー群の前方スピーカー」を接続するか、を視聴者が予め区別して設定する「スピーカーB設定」をセットアップメニューに設けている。例えば、「スピーカーB設定:ON」とすると、「サラウンドスピーカー端子」に「スピーカーB」が接続されており、「A系統スピーカー群のサラウンドスピーカー」は接続されていないとして、A系統および/またはB系統スピーカー群を使用する場合にかかわらず、混合処理が自動的に設定されることがある。 【0011】 しかしながら、マルチチャンネル音声増幅装置の操作に不慣れな視聴者が、誤って「B系統スピーカー群を使用する」と操作する場合があり、結果として、「A系統スピーカー群のサラウンドスピーカーからサラウンド音声が再生されない。」といった動作不良であると視聴者が誤認することがある。このような場合には、例えば、A系統スピーカー群がサラウンドスピーカーを備えていても、A系統スピーカー群が配置されるゾーンでは、混合処理されたステレオ音声信号が前方スピーカーから再生されるので、A系統スピーカー群のサラウンドスピーカーからサラウンド音声が再生されないからである。また、マルチチャンネル音声増幅装置の操作において、「混合処理しか選択できない。」といった動作不良であると視聴者が誤認することにもつながることもある。また、誤って「スピーカーB設定:ONにする」場合には、「(実は兼用しているスピーカー端子群TBに接続したA系統スピーカー群の)サラウンドスピーカーから前方音声が再生される。」といった動作不良であると視聴者が誤認することがある。 【0012】 つまり、マルチチャンネル音声増幅装置に接続するA系統とB系統の二つのスピーカー群のうち、その一方がサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを接続できないといった制限があることを原因として、視聴者がマルチチャンネル音声増幅装置を誤って操作、もしくは、設定すると、なかば強制的にマルチチャンネル音声信号を混合処理しなければならず、それに伴って、そのマルチチャンネル音声増幅装置の動作不良であるといった誤認が視聴者に生じる場合がある、という問題がある。また、モード設定手段などを設けると、マルチチャンネル音声増幅装置の設定操作が複雑化するという問題がある。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0013】 本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、マルチチャンネル音声増幅装置に接続するA系統とB系統の二つのスピーカー群のうち、その一方がサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを接続できないといった制限がある場合であっても、視聴者が、マルチチャンネル音声増幅装置を誤って操作、もしくは、誤って設定することが少なく、その動作不良であるといった誤認も生じにくい、マルチチャンネル音声増幅装置を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0014】 本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、マルチチャンネル音声のうちサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを含むA系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TAと、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBと、を備えるマルチチャンネル音声増幅装置であって、マルチチャンネル音声信号もしくはマルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力する音声出力回路と、マルチチャンネル音声信号もしくはステレオ音声信号を増幅する複数の増幅器を含む増幅回路と、 増幅したマルチチャンネル音声信号もしくはステレオ音声信号をスピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスイッチにより選択して出力する選択出力回路と、スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されているかを検出するスピーカー検出回路と、音声出力回路と、増幅回路と、選択出力回路と、スピーカー検出回路と、を制御する制御回路と、制御回路に接続する操作回路および表示回路と、を備え、制御回路が、スピーカー検出回路がスピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていないことを検出する場合には、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TBのいずれのスピーカー端子にも出力しないように音声出力回路および選択出力回路を制御し、かつ、操作回路によりB系統スピーカー群を使用する操作が不可能なことを表示するように表示回路を制御し、スピーカー検出回路がスピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する場合には、操作回路によりB系統スピーカー群を使用する操作が可能なことを表示するように表示回路を制御する。 【0015】 さらに好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー検出回路が、スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にノイズ信号を選択して出力する第1テスト信号出力回路と、設置されたゾーンの音波を電気信号に変換するマイクロホンを接続し第1検出信号を出力するマイクアンプと、を備え、ノイズ信号と相関を有する第1検出信号が検出された場合にスピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する第1検出回路と、スピーカー端子群TBの任意のスピーカー端子に微少直流信号を選択して出力する第2テスト信号出力回路と、スピーカー端子の直流電圧を検出して第2検出信号に変換するオフセット検出回路と、を備え、微少直流信号と相関を有する第2検出信号が検出された場合にスピーカー端子群TBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する第2検出回路と、を備える。 【0016】 また、好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、B系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBが、スピーカー端子群TAのうちでA系統スピーカー群のなかのサラウンドスピーカーを接続するサラウンドスピーカー端子群と兼用して設定される。 【0017】 好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることをスピーカー検出回路が検出し、かつ、操作回路によりA系統スピーカー群のみを使用する操作がなされる場合に、制御回路が、マルチチャンネル音声信号を出力するように音声出力回路を制御し、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TAのスピーカー端子のみに出力するように選択出力回路を制御する。 【0018】 好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることをスピーカー検出回路が検出し、かつ、操作回路によりB系統スピーカー群のみを使用する操作がなされる場合に、制御回路が、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力するように音声出力回路を制御し、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように選択出力回路を制御する。 【0019】 好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることをスピーカー検出回路が検出し、かつ、操作回路によりA系統スピーカー群とB系統スピーカー群とを同時に使用する操作がなされる場合に、制御回路が、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力するように音声出力回路を制御し、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TAおよびTBのスピーカー端子に出力するように選択出力回路を制御する。 【0020】 好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー検出回路の第1検出回路がスピーカー端子群TBにB系統スピーカー群が接続されていることを検出せず、第2検出回路がスピーカー端子群TBにB系統スピーカー群が接続されていることを検出し、かつ、操作回路によりB系統スピーカー群を使用する操作がなされる場合に、制御回路が、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が異なるゾーンに配置されていると判断して、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力するように音声出力回路を制御し、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように選択出力回路を制御する。 【0021】 好ましくは、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー検出回路の第1検出回路がスピーカー端子群TBにB系統スピーカー群が接続されていることを検出し、第2検出回路がスピーカー端子群TBにB系統スピーカー群が接続されていることを検出し、かつ、操作回路によりB系統スピーカー群を使用する操作がなされる場合に、制御回路が、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が同一のゾーンに配置されていると判断して、音声出力回路と、増幅回路と、選択出力回路と、操作回路および表示回路と、を制御し、さらに、第1検出回路が検出するスピーカー端子群TAとマイクロホンとの離隔距離Daと、第1検出回路が検出するスピーカー端子群TBとマイクロホンとの離隔距離Dbと、に著しく距離差があると制御回路が判断した場合には、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力するように音声出力回路を制御し、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように選択出力回路を制御する。 【0022】 以下、本発明の作用について説明する。 【0023】 本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、マルチチャンネル音声のうちサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを含むA系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TAと、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBと、を備える。したがって、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を使用する場合には、制御回路は、音声出力回路を、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力するように制御する。増幅回路と選択出力回路とは、ステレオ音声信号を増幅して、増幅器からの出力信号をスイッチによりスピーカー端子群TBのスピーカー端子に選択して出力する。なお、スピーカー端子群TBが、スピーカー端子群TAのうちでA系統スピーカー群のなかのサラウンドスピーカーを接続するサラウンドスピーカー端子群と兼用して設定される場合も、同様である。 【0024】 ここで、本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されているかを検出するスピーカー検出回路を備えている。具体的には、このスピーカー検出回路は、第1検出回路と第2検出回路とを備える。第1検出回路は、スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にノイズ信号を選択して出力し、設置されたゾーンの音波を電気信号に変換するマイクロホンを接続して、スピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する。また、第2検出回路は、スピーカー端子群TBの任意のスピーカー端子に、微少直流信号を選択して出力し、そのスピーカー端子の直流電圧を検出してスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する。したがって、マルチチャンネル音声増幅装置は、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されているか否かを、確実に検出することができ、さらに、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が同一、もしくは、異なるゾーンに配置されているかどうかをも判断することができる。 【0025】 つまり、本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、制御回路に接続する操作回路および表示回路と、を備えるので、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群が接続されている場合、もしくは、接続されていない場合、のそれぞれで生じやすい誤った操作や誤った設定を、視聴者が操作回路で操作・設定しないように表示することができ、その結果、動作不良という誤認を防止することができる。スピーカー検出回路がスピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていないことを検出する場合には、操作回路によりB系統スピーカー群を使用する操作が不可能なことを表示するように表示回路を制御し、スピーカー検出回路がスピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する場合には、操作回路によりB系統スピーカー群を使用する操作が可能なことを表示するように表示回路を制御する。 【0026】 また、制御回路は、スピーカー検出回路がスピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていないことを検出する場合には、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TBのいずれのスピーカー端子にも出力しないように音声出力回路および選択出力回路を制御する。さらに、スピーカー検出回路がスピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する場合には、A系統スピーカー群のみ、または、B系統スピーカー群のみ、もしくは、A系統とB系統スピーカー群を同時に、それぞれ使用する操作が操作回路によりなされるのにあわせて、制御回路が、音声出力回路と、増幅回路と、選択出力回路とを制御する。 【0027】 例えば、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることをスピーカー検出回路が検出し、かつ、操作回路によりB系統スピーカー群のみを使用する操作がなされる場合に、制御回路が、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力するように音声出力回路を制御し、複数の増幅器からの出力信号をスピーカー端子群TBのスピーカー端子に出力するように選択出力回路を制御する。つまり、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子にスピーカーを接続していれば、はじめて「B系統スピーカー群を使用する」操作や、「スピーカーB設定」をセットアップメニューから選択でき、その結果、スピーカー端子群TBに接続したB系統スピーカーから、マルチチャンネル音声を混合処理したステレオ音声が再生できる。 【0028】 また、本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、第1検出回路と第2検出回路とを備えるスピーカー検出回路の構成から、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が同一、もしくは、異なるゾーンに配置されているかどうか、さらに、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が同一ゾーンに配置されている場合には、第1検出回路が、スピーカー端子群TAとマイクロホンとの離隔距離Daと、スピーカー端子群TBとマイクロホンとの離隔距離Dbと、をも判断することができる。 【0029】 例えば、第1検出回路がスピーカー端子群TBにB系統スピーカー群が接続されていることを検出せず、第2検出回路がスピーカー端子群TBにB系統スピーカー群が接続されていることを検出する場合は、第1検出回路に接続するマイクロホンとB系統スピーカー群とが異なるゾーンに配置されている可能性が高い。したがって、最も一般的な使用方法の場合として想定される、「A系統スピーカー群を第1ゾーンに配置し、B系統スピーカー群を第2ゾーンに配置している場合」であると、マルチチャンネル音声増幅装置の制御回路は判断することができる。その結果、従来技術のような、A系統スピーカー群とB系統スピーカー群とを第1のゾーンに配置する第1モードと、A系統スピーカー群を第1のゾーンに配置しB系統スピーカー群を第2のゾーンに配置する第2モードと、のいずれか一方の選択が可能なモード設定手段を新たに設ける必要が無く、マルチチャンネル音声増幅装置の設定操作を簡素化できる。 【発明の効果】 【0030】 本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、マルチチャンネル音声増幅装置に接続するA系統とB系統の二つのスピーカー群のうち、その一方がサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを接続できないといった制限がある場合であっても、視聴者にとって操作が簡単で、誤って操作、もしくは、誤って設定することが少なく、その動作不良であるといった誤認も生じにくい、マルチチャンネル音声増幅装置が実現される。 【発明を実施するための最良の形態】 【0031】 本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、マルチチャンネル音声増幅装置に接続するA系統とB系統の二つのスピーカー群のうち、その一方がサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを接続できないといった制限がある場合であっても、視聴者が、マルチチャンネル音声増幅装置を誤って操作、もしくは、誤って設定することが少なく、その動作不良であるといった誤認も生じにくくするという目的を、マルチチャンネル音声増幅装置が、スピーカー端子群TAおよびTBの任意のスピーカー端子にスピーカーが接続されているかを検出するスピーカー検出回路と、制御回路に接続する操作回路および表示回路と、を備え、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群が接続されている場合、もしくは、接続されていない場合、のそれぞれで生じやすい誤った操作や誤った設定を、視聴者が操作回路で操作・設定しないように表示するように構成することにより、実現した。 【0032】 以下、本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。 【実施例1】 【0033】 図1は、本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置1について説明する図である。マルチチャンネル音声増幅装置1は、(図示しない)他のDVDプレーヤー等から端子adataに入力されるマルチチャンネル音声データをデコードし、それぞれのチャンネル毎に増幅して、スピーカー端子群TAに接続する(図示しない)複数のスピーカーへ出力し、視聴者Uにマルチチャンネル音声を再生する。マルチチャンネル音声増幅装置1は、マルチチャンネル音声のうちサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを含むA系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TAと、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBと、を備え、スピーカー端子群TBは、スピーカー端子群TAの一部で兼用されている。したがって、マルチチャンネル音声増幅装置1は、スピーカー端子に接続されるスピーカーに対応して、マルチチャンネル音声信号を混合処理する場合がある。 【0034】 本実施例では、マルチチャンネル音声増幅装置1は、DSP(Digital Signal Processor)10の内部に構成されるデコード回路11が、マルチチャンネル音声データを7.1チャンネルサラウンド音声データにデコードする。7.1チャンネルの音声データとは、前方左データL、前方右データR、前方中央データC、サラウンド左データSL、サラウンド右データSR、サラウンド後方左データSBL、サラウンド後方右データSBRの全帯域の成分を含む合計7チャンネルと、帯域制限された低音データLFEとから構成される。7.1チャンネルの音声データは、DSP10の内部に構成される混合処理回路12を介してDAC(Digital Analog Converter)2に出力され、7.1チャンネルのアナログ音声信号に変換される。7.1チャンネルのアナログ音声信号のうち、全帯域の成分を含む合計7チャンネルは、それぞれのチャンネル音声を増幅する増幅器3で増幅され、複数のスイッチリレーから構成される選択回路4を介して、スピーカー端子群TAに出力される。また、帯域制限された低音信号LFEは、端子lfeから出力され、(図示しない)増幅器内蔵サブウーファーSubに入力される。 【0035】 また、マルチチャンネル音声増幅装置1は、その全体を制御するCPU(中央演算装置)5と、スイッチ等を含む操作回路6と、液晶表示パネルやLEDを含む表示回路7と、マイクロホンを接続するスピーカー同定回路8と、スピーカー端子群TBのスピーカー端子にスピーカーが接続されていることを検出する接続検出回路9と、を含み、電源等の他の回路構成については、図1では省略されている。マルチチャンネル音声増幅装置1の操作回路6および表示回路7は、セットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作、もしくは、A系統スピーカー群とB系統スピーカー群とを切り換えて使用する操作(「Speaker A or B」(「Speaker A」、「Speaker B」のみをそれぞれON/OFFする操作を含む。)、および、「Speaker A+B」を選択する操作、を含む。)、そして、第1ゾーン/第2ゾーンを切換可能にする設定・操作、を可能にする。スピーカー端子群TAおよびTBにスピーカーが接続されているかどうかを検出するスピーカー検出回路は、CPU5と、DSP10と、スピーカー同定回路8と、接続検出回路9と、から構成される。 【0036】 マルチチャンネル再生ための複数のスピーカーは、それぞれの設置条件を原因として、視聴者Uの視聴位置でそれぞれ異なる音響条件(離隔距離差による遅延時間差、再生レベル差)を有する。マルチチャンネル音声増幅装置1のCPU5は、接続したマイクロホンを使用して視聴者Uの視聴位置における複数のスピーカーの音響条件をそれぞれ測定し、測定結果を反映させて、これらを揃えるように遅延時間および再生レベルを調整する自動音場補正を行う。DSP10の内部に構成される第1テスト信号出力回路13は、テストノイズ信号をスイッチにより各チャンネルに選択して出力する。テストノイズ信号は、アンプ3で増幅されて、選択回路4およびスピーカー端子群TAおよびTBのスピーカー端子を経て、個々のスピーカーに供給されて再生される。 【0037】 スピーカー同定回路8は、マイクアンプ81と、第1検出回路82と、を含んでいる。マイクアンプ81は、設置されたゾーンの音波を電気信号に変換するマイクロホンを接続し、第1検出信号を出力する。第1検出回路82は、テストノイズ信号と相関を有する第1検出信号が検出された場合にスピーカーが接続されていることを検出する。CPU5は、スピーカー同定回路8により、スピーカー端子群TAおよびTBに接続されたスピーカーのそれぞれについて、マイクロホンとの離隔距離を原因とする遅延時間と、再生レベルとを測定する。また、第1検出信号が検出されなかった場合には、そのテストノイズ信号を供給したスピーカー端子にスピーカーが接続されていないことを検出する。 【0038】 一方、スピーカー検出回路を構成する接続検出回路9は、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されているかどうかを検出する。選択回路4のスイッチリレーをオフにした状態で、接続検出回路9の第2テスト信号出力回路91が、スイッチリレー92をオンにすると、スピーカー端子群TBのスピーカー端子には、プルアップ抵抗93を介して微少直流電圧が印可される。スピーカーが接続されていれば、スピーカー端子群TBのスピーカー端子には微少直流電流が検出されるので、オフセット検出回路を含む第2検出回路94は、微少直流信号と相関を有する第2検出信号が検出される場合には、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されていることを検出し、微少直流信号と相関を有する第2検出信号が検出されなかった場合には、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されていないことを検出する。 【0039】 つまり、マルチチャンネル音声増幅装置1を制御するCPU5は、スピーカー端子群TAおよびTBに接続されたスピーカーの有無と、スピーカー端子群TBに接続されたスピーカーの有無と、をそれぞれ検出する。したがって、CPU5は、検出した結果に基づいて、視聴者Uがマルチチャンネル音声増幅装置1を誤って操作、もしくは、誤って設定することがないように動作する。その動作の詳細については、後述する。 【0040】 本実施例において、マルチチャンネル音声増幅装置1のスピーカー端子群TAは、合計7チャンネル分のスピーカーを接続するスピーカー端子群、つまり、前方左スピーカーLspを接続する端子lと、前方中央スピーカーCspを接続する端子cと、前方右スピーカーRspを接続する端子rと、サラウンド左スピーカーSLspを接続する端子slと、サラウンド右スピーカーSRspを接続する端子srと、サラウンド後方左スピーカーSBLspを接続する端子sblと、サラウンド後方右スピーカーSBRspを接続する端子sbrと、から構成されている。したがって、スピーカー端子群TAの7チャンネル全てのスピーカー端子に、A系統スピーカー群のスピーカーを最大で7つ接続することができる。 【0041】 また、スピーカー端子群TAの一部である端子sblおよび端子sbrは、サラウンドスピーカーを含まないB系統スピーカー群(前方左スピーカーLspB、および、前方右スピーカーRspB)を接続するスピーカー端子群TBとして兼用されており、それぞれの端子を、端子sbl/bl、および、端子sbr/brと表記している。視聴者Uは、本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置1の「スピーカーB設定」をON(有効)に操作して、さらに操作回路6のスイッチを「Speaker B」:ONに操作してB系統スピーカー群を使用しようとする場合には、端子sbl/blにB系統前方左スピーカーLspBを、そして、端子sbr/brにB系統前方右スピーカーRspBを接続する。そして、この場合には、端子sbl/blおよびsbr/brからは、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号が出力される。 【0042】 このように、本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置1は、スピーカー端子群TAに接続するA系統スピーカー群、および、スピーカー端子群TBに接続するB系統スピーカー群の構成により、また、A系統スピーカー群とB系統スピーカー群とを、同一の、若しくは、異なるゾーンに配置して使用する場合により、様々な使用状況が可能になる。図2〜5は、マルチチャンネル音声増幅装置1の代表的な使用状況を説明する図である。図2(a)〜5(a)は、それぞれ再生ゾーンおよびスピーカーの配置を説明する図であり、図2(b)〜5(b)は、マルチチャンネル音声増幅装置1の状態とスピーカー群との接続を説明する図である。なお、図2〜5において、図1に示したマルチチャンネル音声増幅装置1の構成の一部と、各スピーカーへの接続線と、についての記載は、省略されている。また、スピーカー同定回路8のMic端子に接続するマイクロホンは、ゾーン1に配置されて、視聴者Uに提供されるマルチチャンネル音声ならびにテストノイズを測定する。 【0043】 図2は、5.1チャンネル構成のA系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続してゾーン1に配置し、一方で、B系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続しない場合である。ゾーン1には、A系統スピーカー群の前方左スピーカーLspと、前方右スピーカーRspと、前方中央スピーカーCspと、サラウンド左スピーカーSLspと、サラウンド右スピーカーSRspと、サブウーファーSubと、が配置される。スピーカー端子群TAの端子lには前方左スピーカーLspが、端子rには前方右スピーカーRspが、端子cには前方中央スピーカーCspが、端子slにはサラウンド左スピーカーSLspが、そして、端子srにはサラウンド右スピーカーSRspが接続される。一方、端子sbl/blと端子sbr/brとには、A系統スピーカー群のスピーカーも、B系統スピーカー群のスピーカーも、接続されない。この場合、視聴者Uは、操作回路6のスイッチを「Speaker A」:ONに操作して、A系統スピーカー群のみを使用するのが通常の操作である。 【0044】 図2の場合において、「Speaker A」:ONが操作回路6で操作されていると、DSP10は、デコード回路11が出力するサラウンド後方左データSBLおよびサラウンド後方右データSBRを、混合処理回路12に設けられる乗算器で所定の係数を乗算してそれぞれレベル調整した後に、サラウンド左データSLおよびサラウンド右データSRにそれぞれ加算器で加算する。図2の場合には係数k14が0(ゼロ)であるのを除き、係数k01〜k13は適宜適切な相関関係の値に設定される。また、混合処理回路12に設けられるスイッチSW11〜14は、全てオフとされ、B系統スピーカー群を接続するスピーカー端子群TBを兼用する端子sbl/blおよび端子sbr/brには、出力信号は出力されない。 【0045】 図3は、5.1チャンネル構成のA系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続してゾーン1に配置し、一方で、B系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続してゾーン2に配置する場合である。ゾーン1には、A系統スピーカー群の前方左スピーカーLspと、前方右スピーカーRspと、前方中央スピーカーCspと、サラウンド左スピーカーSLspと、サラウンド右スピーカーSRspと、サブウーファーSubと、が配置される。ゾーン2には、B系統スピーカー群の前方左スピーカーLspBと、前方右スピーカーRspBと、が配置される。スピーカー端子群TAの端子lには前方左スピーカーLspが、端子rには前方右スピーカーRspが、端子cには前方中央スピーカーCspが、端子slにはサラウンド左スピーカーSLspが、そして、端子srにはサラウンド右スピーカーSRspが接続される。一方、端子sbl/blにはB系統スピーカー群の前方左スピーカーLspBが、端子sbr/brにはB系統スピーカー群の前方右スピーカーRspBが接続される。この場合、視聴者Uは、操作回路6のスイッチを「Speaker A」:ONに操作してA系統スピーカー群を使用する、および/または、「Speaker B」:ONに操作してB系統スピーカー群を使用するのが、通常の操作である。つまり、「Speaker A or B」、および、「Speaker A+B」が操作可能である。 【0046】 図3の場合において、「Speaker B」:ONのみ、または、「Speaker A+B」が操作回路6で操作されていると、DSP10は、デコード回路11が出力する前方中央データC、サラウンド左データSLおよびサラウンド後方左データSBLを、混合処理回路12に設けられる乗算器で所定の係数を乗算してそれぞれレベル調整した後に、前方左データLに加算器で加算する。また、前方中央データC、サラウンド右データSRおよびサラウンド後方右データSBRを、混合処理回路12に設けられる乗算器で所定の係数を乗算してそれぞれレベル調整した後に、前方右データRに加算器で加算する。図3の場合には係数k12、 k13およびk14が0(ゼロ)であるのを除き、係数k01〜k11は適宜適切な相関関係の値に設定される。また、混合処理回路12に設けられるスイッチSW11およびSW13はオンとされ、スイッチSW12およびSW14はオフとされる。したがって、A系統スピーカー群を接続する端子群TAのうち、端子lおよび端子rと、B系統スピーカー群を接続する端子sbl/blおよび端子sbr/brには、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号が出力される。一方で、端子cと、端子slおよび端子srには、出力信号は出力されない。 【0047】 図4は、7.1チャンネル構成のA系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続してゾーン1に配置し、一方で、B系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続しない場合である。ゾーン1には、A系統スピーカー群の前方左スピーカーLspと、前方右スピーカーRspと、前方中央スピーカーCspと、サラウンド左スピーカーSLspと、サラウンド右スピーカーSRspと、サラウンド後方左スピーカーSBLspと、サラウンド後方右スピーカーSBRspと、サブウーファーSubと、が配置される。スピーカー端子群TAの端子lには前方左スピーカーLspが、端子rには前方右スピーカーRspが、端子cには前方中央スピーカーCspが、端子slにはサラウンド左スピーカーSLspが、端子srにはサラウンド右スピーカーSRspが、そして、端子sbl/blにはA系統スピーカー群のサラウンド後方左スピーカーSBLspが、端子sbr/brにはサラウンド後方右スピーカーSBRspが接続される。この場合、視聴者Uは、操作回路6のスイッチを「Speaker A」:ONに操作してA系統スピーカー群を使用するのが、通常の操作である。ただし、端子sbl/blとsbr/brには、いわばB系統スピーカー群に代用できるスピーカーが接続されているので、「Speaker B」:ONとする操作も可能であることが好ましい。 【0048】 図4の場合において、「Speaker A」:ONが操作回路6で操作されていると、DSP10は、デコード回路11が出力する前方左データL、前方中央データC、前方右データR、サラウンド左データSL、サラウンド後方左データSBL、サラウンド後方右データSBRを、混合処理回路12に設けられる乗算器で所定の係数を乗算してそれぞれレベル調整した後に、混合処理することなくそのまま出力している。図4の場合には、係数k01〜k04、k11〜k14は適宜適切な相関関係の値に設定される。また、混合処理回路12に設けられるスイッチSW11およびSW13はオフとされ、スイッチSW12およびSW14はオンとされる。したがって、A系統スピーカー群を接続する端子群TAのうち、B系統スピーカー群を接続するように兼用している端子sbl/blおよび端子sbr/brには、サラウンド後方左信号とサラウンド後方右信号とが出力され、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号は出力されない。 【0049】 図5は、5.1チャンネル構成のA系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続してゾーン1に配置し、一方で、B系統スピーカー群をマルチチャンネル音声増幅装置1に接続して、こちらもゾーン1に配置する場合である。ゾーン1には、A系統スピーカー群の前方左スピーカーLspと、前方右スピーカーRspと、前方中央スピーカーCspと、サラウンド左スピーカーSLspと、サラウンド右スピーカーSRspと、サブウーファーSubと、が配置され、ゾーン1のA系統スピーカー群が配置されるところから離隔して、B系統スピーカー群の前方左スピーカーLspBと、前方右スピーカーRspBと、が配置される。スピーカー端子群TAの端子lには前方左スピーカーLspが、端子rには前方右スピーカーRspが、端子cには前方中央スピーカーCspが、端子slにはサラウンド左スピーカーSLspが、そして、端子srにはサラウンド右スピーカーSRspが接続される。一方、端子sbl/blにはB系統スピーカー群の前方左スピーカーLspBが、端子sbr/brにはB系統スピーカー群の前方右スピーカーRspBが接続される。この場合、視聴者Uは、操作回路6のスイッチを「Speaker A」:ONに操作してA系統スピーカー群を使用する、および/または、「Speaker B」:ONに操作してB系統スピーカー群を使用するのが、通常の操作である。つまり、「Speaker A or B」、および、「Speaker A+B」が操作可能である。 【0050】 図5の場合において、「Speaker B」:ONのみ、または、「Speaker A+B」が操作回路6で操作されていると、DSP10は、図3の場合と同様の混合処理を行う。したがって、A系統スピーカー群を接続する端子群TAのうち、端子lおよび端子rと、B系統スピーカー群を接続する端子sbl/blおよび端子sbr/brには、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号が出力される。一方で、端子cと、端子slおよび端子srには、出力信号は出力されない。 【0051】 図6は、本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置1を制御するCPU5が、図2〜図5に代表される使用状況に応じて、スピーカー端子群TAおよびTBに接続されたスピーカーの有無と、スピーカー端子群TBに接続されたスピーカーの有無と、をそれぞれ自動的に検出する動作を説明するフローチャートである。この自動検出は、視聴者Uがマルチチャンネル音声増幅装置1の操作回路6を操作して、スピーカー同定回路8を動作させてスピーカー同定を行う際にその動作を開始する(S101)。 【0052】 CPU5は、DSP10の内部に構成される第1テスト信号出力回路13を動作させてテストノイズ信号を出力し、マイクロホンを接続したスピーカー同定回路8により、スピーカー端子群TA(および兼用するスピーカー端子群TB)の端子lと、端子rと、端子cと、端子slと、端子srと、端子sbl/blおよび端子sbr/brと、にそれぞれスピーカーが接続されているかどうかを検出する(S102、S103)。上述の通り、テストノイズ信号と相関を有する第1検出信号が検出されなかった場合には、CPU5は、スピーカーが接続されていないと判断する。また、スピーカー同定回路8が、スピーカーが接続されていることを検出する場合には、接続されたスピーカーのそれぞれについて、マイクロホンとの離隔距離を原因とする遅延時間と、再生レベルとを測定する。 【0053】 次に、CPU5は、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子に、つまり、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとに、スピーカーが接続されているかどうかを判断する(S104)。マイクロホンを接続したスピーカー同定回路8が、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されていないと判断する場合(S104:No)には、例えば図2の場合のように、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとにスピーカーが実際に接続されていない場合と、図3の場合のように、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとにB系統スピーカー群が接続されているにもかかわらず、スピーカー同定回路8に接続するマイクロホンが第1ゾーンに配置されており、一方でB系統スピーカー群が第1ゾーンと音響的に隔てられた第2ゾーンに配置されており、スピーカー同定回路8がB系統スピーカー群の接続を検出できない場合とが存在する。したがって、CPU5は、微少直流電圧を出力する接続検出回路9を動作させて、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されているかどうかを検出する(S105)。 【0054】 CPU5は、接続検出回路9の検出結果から、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されていない場合(S106:No)には、セットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作、もしくは、B系統スピーカー群を使用する操作(「Speaker B」:ONとする操作、および、「Speaker A or B」/「Speaker A + B」を選択する操作、第1ゾーン/第2ゾーンを切換可能にする操作、を含む。)を無効とする(S107)。したがって、図2の使用状況の場合に、例えば、接続されていないB系統スピーカー群を選択しようとしても、「Speaker B」を誤って設定することがなく、「マルチチャンネル音声増幅装置1の動作不良」という誤認を防止できる。また、この場合に、CPU5は、DSP10および選択出力回路4を制御し、スピーカー端子群TBのいずれのスピーカー端子にも出力信号を出力しないようにする。 【0055】 また、CPU5は、接続検出回路9の検出結果から、スピーカー端子群TBにスピーカーが接続されている場合(S106:Yes)には、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が異なるゾーンに配置されていると判断して、セットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作、もしくは、B系統スピーカー群を使用する操作(「Speaker B」:ONとする操作、および、「Speaker A or B」/「Speaker A+B」を選択する操作、を含む。)、あるいは、第1ゾーン/第2ゾーンを切換可能にする操作、を有効とする(S108)。具体的には、図3の使用状況の場合に、視聴者Uは、第1ゾーンに配置するA系統スピーカー群と、第2ゾーンに配置するB系統スピーカー群と、を切り換えていずれか一方を使用する(「Speaker A or B」)か、または、第1ゾーンでは第1視聴者Uが、第2ゾーンでは第2視聴者Uが、同時に使用する(「Speaker A+B」)ことができる。なお、「Speaker B」:ONの場合と、「Speaker A+B」の場合には、マルチチャンネル音声増幅装置1は、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力し、ステレオ音声が第2ゾーンで再生され、前方左データLと前方右データR以外のチャンネルに含まれる音声が欠落して再生されることを防止できる。もちろん、「Speaker A」:ONのみの場合には、第1ゾーンに配置された全てのA系統スピーカーを使用して、5.1チャンネルサラウンド音場を再生することができる。 【0056】 また、マイクロホンを接続したスピーカー同定回路8が、スピーカー端子群TBのいずれかのスピーカー端子に、つまり、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとに、スピーカーが接続されていると判断する場合(S104:Yes)には、CPU5は、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が同一のゾーンに配置されていると判断して、測定されたA系統スピーカー群の遅延時間と、測定されたB系統スピーカー群の遅延時間と、を利用して、A系統スピーカー群と測定するマイクロホンとの離隔距離Daと、B系統スピーカー群と測定するマイクロホンとの離隔距離Dbと、を比較する(S109)。具体的には、スピーカー端子群TAの端子lに接続するスピーカーとマイクロホンとの離隔距離Daと、スピーカー端子群TBの端子sbl/bl接続するスピーカーとマイクロホンとの離隔距離離Dbとを比較し、Daに対するDbの比の値が所定値未満であれば、例えば図4の場合のように、スピーカー端子群TAに接続されているA系統スピーカー群とスピーカー端子群TBに接続されているスピーカー群が同一のゾーンに配置されていて、しかも近接配置されている(S109:Near)と判断する。したがって、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとに接続されているスピーカー群が、サラウンド後方左スピーカーSBLspおよびサラウンド後方右スピーカーSBRspであるか、B系統スピーカー群の前方左スピーカーLspBおよび前方右スピーカーRspBであるとして、セットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作、もしくは、B系統スピーカー群を使用する操作(「Speaker B」:ONとする操作、および、「Speaker A or B」/「Speaker A+B」を選択する操作、を含む。)を有効とし、一方で、第1ゾーン/第2ゾーンを切換可能にする操作を無効とする(S110)。 【0057】 一方で、CPU5は、A系統スピーカー群と測定するマイクロホンとの離隔距離Daと、B系統スピーカー群と測定するマイクロホンとの離隔距離Dbと、を比較する(S109)ときに、Daに対するDbの比の値が所定値以上であれば、スピーカー端子群TAに接続されているA系統スピーカー群とスピーカー端子群TBに接続されているスピーカー群が、同一のゾーンに配置されていても遠く離隔している(S109:Far)と判断する。この場合は、A系統スピーカー群およびB系統スピーカー群が異なるゾーンに配置されているのとほぼ同様の条件であるので、セットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作、もしくは、B系統スピーカー群を使用する操作(「Speaker B」:ONとする操作、および、「Speaker A or B」/「Speaker A+B」を選択する操作、を含む。)、あるいは、第1ゾーン/第2ゾーンを切換可能にする操作、を有効とする(S108)。 【0058】 このように、CPU5は、スピーカー端子群TAおよびTBに接続されたスピーカーを検出することにより、スピーカーの接続に応じたセットアップメニューにおける「スピーカーB設定」の操作、もしくは、B系統スピーカー群を使用する操作(「Speaker B」:ONとする操作、および、「Speaker A or B」/「Speaker A+B」を選択する操作、を含む。)、そして、第1ゾーン/第2ゾーンを切換可能にする操作を、有効もしくは無効として、自動検出の動作を終了する(S110)。 【0059】 図7は、本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置1の通常動作中において、つまり、マルチチャンネル音声増幅装置1のCPU5が、既にスピーカー端子群TAおよびTBに接続されたスピーカーの有無と、スピーカー端子群TBに接続されたスピーカーの有無と、をそれぞれ自動的に検出する動作を終了した通常動作中の場合において、例えば、視聴者Uがマルチチャンネル音声増幅装置1の操作回路6を操作して「Speaker B」:ONとする操作を実行した場合(S201:Yes)に、CPU5の動作を説明するフローチャートである。 【0060】 スピーカー接続の自動検出の結果から、B系統スピーカー群を使用する操作が無効とされていれば(S202:No)、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとにB系統スピーカー群が接続されていないので、CPU5は、表示回路7にエラー表示「”Speaker B is not Connected !(B系統スピーカー群は接続されていない。)」を表示する(S203)。具体的には、図2の使用状況の場合に、「Speaker B」:ONにしようと視聴者Uが操作しても、マルチチャンネル音声増幅装置1はその操作を受け付けず、表示回路7を通じて「Speaker B:設定無効」の旨を表示して、視聴者UにB系統スピーカー群を使用する操作が不可能なことを表示する。 【0061】 一方で、スピーカー接続の自動検出の結果から、B系統スピーカー群を使用する操作が有効とされていれば(S202:Yes)、スピーカー端子sbl/blと端子sbr/brとにB系統スピーカー群が接続されているので、CPU5は、B系統スピーカー群を使用する操作を許可する(S204)。具体的には、例えば、図3の使用状況の場合に、DSP10の混合処理回路12において、マルチチャンネル音声信号を混合処理したステレオ音声信号を出力し、第2ゾーンに配置されたB系統スピーカー群の前方左スピーカーLspBおよび前方右スピーカーRspBから再生することができる。 【0062】 このように、本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置1を操作するにあたって、視聴者Uは、マルチチャンネル音声増幅装置1に接続するA系統とB系統の二つのスピーカー群のうち、その一方のB系統がサラウンド音声のみを再生するサラウンドスピーカーを接続できないといった制限がある場合であっても、誤って操作、もしくは、誤って設定することがなく、その動作不良であるといった誤認も生じにくくなる。 【0063】 なお、DSP10の混合処理回路12が行う混合処理は、本実施例の図2〜図5に示した場合に限定されるものではない。DSP10のデコード回路11が出力するマルチチャンネル音声を、ステレオ音声信号に再生するダウンミックスの方法は、DSP10の内部に構成するフィルタ回路により、サラウンド音声信号に対して頭部伝達関数HRTF(Head Related Transfer Function)に基づく仮想定位処理を行い、これらを前方音声信号に加算するバーチャルサラウンド処理であってもよい。また、低音信号LFEを加算してもよい。 【0064】 また、マルチチャンネル音声増幅装置1は、DSP10のデコード回路11が出力するマルチチャンネル音声が、いわゆる5.1チャンネルである場合には、スピーカー端子群TAは、最大で合計6チャンネル分のスピーカーを接続するスピーカー端子が用意されていればよく、スピーカー端子群TBは、上記実施例のようにスピーカー端子群TAの一部を兼用してもよく、スピーカー端子群TAとは別個のスピーカー端子群として設けてもよい。 【0065】 さらに、本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置1の選択回路4は、複数のスイッチリレーから構成されて、それぞれのスピーカー端子に対応する増幅回路3の出力をオン/オフするものとしているが、図示した場合に限定されるものではない。一つの増幅回路3の出力を、複数のスピーカー端子に並列接続するものであってもよい。DSP10のデコード回路11が出力するマルチチャンネル音声の構成と、混合処理回路12が行う混合処理に応じて、所定の増幅器の出力を任意のスピーカー端子に出力できればよい。 【産業上の利用可能性】 【0066】 本発明のマルチチャンネル音声増幅装置は、上記実施例に限られず、MPEG−2/AACといったマルチチャンネル音声信号フォーマットを伝送するAVレシーバーや、ディスク再生装置といったマルチチャンネル音声信号再生装置であって、A系統とB系統の二つのスピーカー群を接続する増幅器を含むものにも適する。 【図面の簡単な説明】 【0067】 【図1】本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置について説明する図である。(実施例1) 【図2】本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置の代表的な使用状況を説明する図である。(実施例1) 【図3】本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置の代表的な使用状況を説明する図である。(実施例1) 【図4】本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置の代表的な使用状況を説明する図である。(実施例1) 【図5】本発明の好ましい実施形態によるマルチチャンネル音声増幅装置の代表的な使用状況を説明する図である。(実施例1) 【図6】本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置のCPUが、スピーカー端子群TAおよびTBに接続されたスピーカーの有無を自動的に検出する動作を説明するフローチャートである。(実施例1) 【図7】本実施例のマルチチャンネル音声増幅装置の通常動作中において、CPUの動作を説明するフローチャートである。(実施例1) 【符号の説明】 【0068】 1 マルチチャンネル音声増幅装置 2 DAコンバーター 3 増幅回路 4 選択回路 5 CPU(中央演算装置) 6 操作回路 7 表示回路 8 スピーカー同定回路 9 接続検出回路 10 DSP 11 デコード回路 12 混合処理回路 13 第1テスト信号出力回路 TA A系統スピーカー端子群 TB B系統スピーカー端子群
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000273 【氏名又は名称】オンキヨー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月12日(2006.9.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2008−72206(P2008−72206A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−246914(P2006−246914) |
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