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【発明の名称】 スピーカ用エッジ、スピーカ用振動板およびスピーカ
【発明者】 【氏名】齋藤 文雄

【要約】 【課題】振動板が振動する時の応力歪みを吸収でき、力−変位におけるリニアリティに優れ、かつエッジの共振によるピーク・ディップの発生を抑制して平坦な周波数特性を得られるスピーカ用エッジ、およびそのエッジを結合したスピーカ用振動板、さらにはそのスピーカ用振動板を備えたスピーカを提供する。

【構成】ヤング率や内部損失等の物性の異なる2種類以上の材料を、多色成形もしくはインサート成形により、同一面内に並設してスピーカ用エッジを形成する。エッジの内周と外周とで異なる材料を配置するか、あるいはエッジの円周方向に沿って交互に異なる材料を配置する構成とすることによって、エッジの共振点を分散させピーク・ディップの発生を抑制して平坦な周波数特性を得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる物性を有する2種類以上の異種材料を多色成形もしくはインサート成形により同一面内に並設してなることを特徴とするスピーカ用エッジ。
【請求項2】
前記異種材料はそれぞれヤング率およびまたは内部損失が異なる材料であることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ用エッジ。
【請求項3】
前記異種材料のうちの少なくとも1種類の材料は紫外線およびまたは可視光線により硬化する樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載のスピーカ用エッジ。
【請求項4】
エッジロールの略中央部より内周側にヤング率が高く内部損失の小さな材料を配し、外周側にヤング率が低く内部損失の大きな材料を配したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のスピーカ用エッジ。
【請求項5】
エッジロールの略中央部より内周側にヤング率が低く内部損失の大きな材料を配し、外周側にヤング率が高く内部損失の小さな材料を配したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のスピーカ用エッジ。
【請求項6】
エッジを円周方向に沿って複数の円弧部に分割し、各円弧部をヤング率が高く内部損失が小さな材料とヤング率が低く内部損失が大きな材料を交互に配して構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のスピーカ用エッジ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項記載のスピーカ用エッジを外周縁部に接合してなることを特徴とするスピーカ用振動板。
【請求項8】
請求項7に記載のスピーカ用振動板を備えてなることを特徴とするスピーカ。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明はスピーカ用エッジ、およびそのエッジを外周縁部に固着したスピーカ用振動板、さらにはそのスピーカ用振動板を備えたスピーカに関する。
【背景技術】
【0002】
スピーカ用のエッジは、振動板の外周を支持して正しい位置に保持するとともに、振動板の動きに追従して柔軟で自在に動き、横振れに対してはこれを制動する役目を持っている。このエッジとして最も簡単な構造として振動板と同一材料で一体に成形するフィクスドエッジがあり、エッジ部分を振動板本体より薄くしたりコルゲーションを設けるなど形状的な工夫をして、振動板が動きやすい構造としている。このフィクスドエッジは振動板と同一の材料で構成しているために、エッジに求められる振動板とは異なる物性に十分対応しきれないという問題があり、振動板とは別の材料を加工し振動板外周縁部に貼り合わせたフリーエッジが広く用いられるようになっている。
このフリーエッジもフィクスドエッジと同様にその断面形状をロール型やコルゲーション型その他各種形状によって、要求される多様な物性に対応しようとする試みがなされており、特開昭61−121691(特許文献1)には2つの微小な円錐面の一部で円弧状に形成された多数のプリーツを組み合わせた複雑な構造により、大振幅時の応力の歪みを吸収しリニアリティが高く平坦な周波数特性を可能にするエッジが開示されている。
【0003】
また、エッジを構成する材料についても様々な観点から研究開発が進められているが、同一材料のみを用いたものでは対応しきれない問題に対処するために、実公昭55−28080(特許文献2)にはエッジの中央部より外側に別部材を重ね合わせて2層構造としてエッジ共振を抑制したものが開示されており、特開平5−122791(特許文献3)には円周方向に分割された円弧部の交互にその厚みまたは材質を変化させることによって、大振幅時にも十分な変位が可能で、力−変位特性も優れ歪みの少ないエッジが得られることが開示されている。
一方、本願の出願人は先に紫外線およびまたは可視光線によって硬化する光硬化型の樹脂を用いた新規なエッジの製造方法を開発し、特開2006−67043(特許文献4)でこれを開示し、さらにはこの方法を改良発展させて、予め成形した振動板をインサートしてエッジやガスケットの成形と同時に一体化するものを特願2005−108235にて提案している。
【特許文献1】特開昭61−121691
【特許文献2】実公平55−28080
【特許文献3】特開平5−122791
【特許文献4】特開2006−67043
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フリーエッジは音響特性の制御の面でフィクスドエッジに比べ有利であるが、1種類の材料のみからなるものは周波数特性上に多くのピーク・ディップが発生し好ましくない。
特開昭61−121691に開示されたスピーカ用エッジはリニアリティが改善され、歪みが低減されるとともに周波数特性が平坦化されるものであるが、非常に複雑な形状であるため高価な金型が必要となる等製造上の問題を有している。
実公昭55−28080に開示されたエッジは内周側と外周側の物性を異ならせることによってエッジ共振を抑制することができるが、2枚の柔らかいシート材料を貼り合わせて製造するものであり、この貼着工程が煩雑であると同時に安定した品質が維持しにくいという問題がある。
特開平5−122791の請求項5ないし請求項8に係る発明は、円周方向に異なる材質の材料を交互に配するものを開示しているが、具体的な材料の特定や各部を接合する具体的な手段が開示されておらず、このような構成のものは実用化されるに至っていない。
特開2006−67043で開示したエッジの製造方法は、加熱プレスや真空成形などのような大きなエネルギーを必要とせず、少ない工数で容易にエッジを製造しうるものであるが、エッジ全体を同一の材料で形成するものであるため、望まれる多様な物性をカバーするのには十分なものではない。
【0005】
この発明は、上記のことに鑑み提案されたもので、その目的とするところは振動板が振動する時の応力歪みを吸収でき、力−変位におけるリニアリティに優れ、かつエッジの共振を抑制して平坦な周波数特性を得られるスピーカ用エッジおよびこのエッジを外周縁部に結合したスピーカ用振動板さらにはこのスピーカ用振動板を備えたスピーカを容易に提供することである。
この目的を達成させるために、前記した本出願人が開発し特開2006−67043および特願2005−108235で開示したエッジ製造技術を有効に活用するべく研究を続け、本発明の完成に至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明によるスピーカ用エッジは、異なる物性を有する2種類以上の異種材料を多色成形もしくはインサート成形により同一面内に並設してなることを特徴とする。
請求項2の発明によるスピーカ用エッジは、前記異種材料はそれぞれヤング率およびまたは内部損失が異なる材料であることを特徴とする。
請求項3の発明によるスピーカ用エッジは、前記異種材料のうちの少なくとも一つの材料は紫外線およびまたは可視光線により硬化する樹脂であることを特徴とする。
請求項4の発明によるスピーカ用エッジは、エッジロールの略中央部より内周側にヤング率が高く内部損失の小さな材料を配し、外周側にヤング率が低く内部損失の大きな材料を配したことを特徴とする。
請求項5の発明によるスピーカ用エッジは、エッジロールの略中央部より内周側にヤング率が低く内部損失の大きな材料を配し、外周側にヤング率が高く内部損失が小さな材料を配したことを特徴とする。
請求項6の発明によるスピーカ用エッジは、エッジを円周方向に沿って複数の円弧部に分割し、各円弧部をヤング率が高く内部損失が小さな材料とヤング率が低く内部損失が大きな材料を交互に配して構成したことを特徴とする。
請求項7の発明によるスピーカ用振動板は、請求項1〜6記載のいずれかのスピーカ用エッジを外周縁部に接合してなることを特徴とする。
請求項8の発明によるスピーカは、請求項7に記載のスピーカ用振動板を備えてなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、異なる物性を有する2種類以上の異種材料を容易にかつ自由に組み合わせたスピーカ用エッジを提供し得る。
請求項2記載の発明によれば、エッジ共振を抑制し平坦な周波数特性を実現するスピーカ用エッジを提供し得る。
請求項3記載の発明によれば、加熱成形や真空成形等のような大きなエネルギーを要することなく、異種材料を組み合わせたスピーカ用エッジを容易に提供し得る。
請求項4ないし6記載の発明によれば、エッジ共振に起因する周波数特性上のピーク・ディップの発生を抑制し平坦な周波数特性を実現するスピーカ用エッジを容易に提供し得る。
請求項7記載の発明によれば、周波数特性上のピーク・ディップの発生を抑制し平坦な周波数特性を実現するスピーカ用振動板を容易に提供し得る。
請求項8記載の発明によれば、周波数特性上のピーク・ディップの発生を抑制し平坦な周波数特性を実現するスピーカを容易に提供し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、図面に沿って本発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0009】
まず、図1によって本発明が適用されるスピーカの構成を説明する。
図1に示されたスピーカは外磁型の磁気回路を備えた動電型のスピーカであり、ヨーク1、マグネット2、プレート3からなる磁気回路の磁気ギャップにコーン型振動板5の内周縁部に結合したボイスコイル7を挿入配置し、ボスコイル7の外周に結合したダンパ8をフレーム4に固着し、コーン振動板5の外周縁部に一方の縁部を結合したエッジ6の他方の縁部をフレームに固着して振動系を振動自在に支持するように構成されている。
【0010】
図2は本発明の第1実施例のスピーカ用エッジを示し、図2(a)は平面図、図2(b)はX−X’断面図である。
【0011】
この第1実施例のスピーカ用エッジは、図2(a)平面図に示すように全体的な形状がドーナツ状で、図2(b)に示すように断面がロール形状を呈するロール部6aとこのロール部6aの内側に延び振動板と結合される平坦な内周縁部6bおよびロール部6aの外側に延びスピーカのフレームに結合される平坦な外周縁部6cからなっている。このエッジ6は2種類の樹脂材料がロール部の頂部近傍で接合されたもので、ヤング率が11.0MPaで内部損失が0.18の樹脂材料Aが内周側に、ヤング率5.2MPaで内部損失が0.24の樹脂材料Bが外周側に配され、異なる2種類の材質の樹脂材料が同心状に2条並んだ形に構成されている。異なる2種類の材質部分は分かり易いよう便宜上向きの異なるハッチングで示す。
【0012】
このような異種材料の接合による80mmフリーエッジ振動板のエッジ部を以下のような手順で作成した。
前記したヤング率が高く内部損失の小さな樹脂材料Aを光硬化型の樹脂で調製し、周知の上型、下型(図示せず)の一方を紫外線や可視光線を透過する材料からなる一対の合わせ型が形成するクリアランスに充填した後、紫外線を照射することによってロールエッジの一次成形品を成形した。この一次成形品を成形型から取り出した後、抜き型でロール頂部より内外2条の環状に切断し、切断した内側の半部を再度下型に載置し上型を閉じ、外側の半部のクリアランスにヤング率が低く内部損失の大きな樹脂材料Bを光硬化型の樹脂で調整したものを充填し、紫外線照射により硬化させ外側の半部を樹脂材料Bで成形すると同時に樹脂材料Aからなる内側の半部と接合一体化して本発明のエッジの完成品を得た。
【0013】
なお、成形方法としては上記の方法に限定されず、成形型の構造を工夫することによって2種類の樹脂材料を連続して順次成形型に充填して硬化させることも可能で、公知の2色成形技術を利用することができる。また、前記した一次成形品の段階を別途任意の成形方法で行い、予め成形した一次成形品を前記した成形型にインサートして、二次成形と同時に一体化するいわゆるインサート成形の形をとることもできる。本実施例では樹脂材料A、Bとも光硬化型の樹脂を用いているが、必ずしも両方とも光硬化型にする必要はなく、少なくとも一方の樹脂材料を紫外線およびまたは可視光線により硬化する光硬化型の樹脂を使用すればよい。少なくとも1種類の材料に光硬化型樹脂を選択し、これに対応して成形型の一部を紫外線およびまたは可視光線が透過する材料で形成したものを用いれば、加熱プレス成形や真空成形等の大きなエネルギーを必要とする成形方法によらず、容易に本発明のエッジを製造することができる。光硬化型の樹脂としてはウレタンアクリレート樹脂を主成分とし、ベンゾインエーテル、ベンゾフェノンアミン類を光重合開始剤として配合したものが好適に用いられる。ヤング率や内部損失等の物性は、主成分の樹脂の選択とこれに配合するモノマーおよびまたはオリゴマーの種類や配合比を適宜変えることによって所望のものを調製することができる。
【0014】
以上のようにして得られたエッジ6の内週縁部6bを別途製造したコーン振動板5の外周縁部に結合し、スピーカ用振動板を作成した。さらにこのスピーカ用振動板の内周縁部にボイスコイル7を結合し、このボイスコイルをヨーク1、マグネット2、プレート3からなる磁気回路の磁気ギャップに挿入配置し、ボスコイル7の外周に結合したダンパ8をフレーム4に固着し、エッジ6の外周縁部6cをフレームに固着して、第1図のごとき動電型のスピーカを作製した。
【0015】
このようにして作成したスピーカの音圧−周波数特性を測定した結果を図5中のトレースaで示す。同様に従来の1種類の樹脂材料のみからなるエッジを結合した振動板を組み込んだスピーカの音圧−周波数特性を測定した結果を図5中のトレースdで示す。本発明のスピーカと第1実施例のスピーカの特性を比較すると、本発明のスピーカは中高域のピーク・ディップが従来のものより小さくなっており、中高域の音圧−周波数特性が平坦化されているのがわかる。音圧−周波数特性上で中高域のピーク・ディップが発生するのは、その帯域において発生する共振によってエッジが振動板に対して同位相または逆位相で振動し、振動板とエッジで音を増幅または打ち消し合うためと考えられるが、本実施例のようにエッジの振動板との接合部側とフレームとの接合部側とで異なる物性の材料を配置することによって、エッジの共振点が分散するため、中高域で発生するピーク・ディップが抑制されるものと考えられる。また、図5のトレースeは本実施例の2次高調波歪み−周波数特性を示し、従来例の2次高調波歪み−周波数特性を示すトレースhと比較して全体的に低減されていることがわかる。これは本実施例のエッジの材料の配置構成により、振動板が振動する時の応力歪みが吸収され、力−変位のリニアリティが改善されたことによると考えられる。
【実施例2】
【0016】
図3は本発明の第2実施例のスピーカ用エッジを示し、図3(a)は平面図、図3(b)はY−Y’断面図である。
【0017】
この第2実施例のスピーカ用エッジは、図3(a)の平面視の全体的な外形、図3(b)の断面形状、およびロール部の略中央近傍で異なる材質の2種類の樹脂材料を接合した構造は第1実施例と同じであるが、ヤング率が11.0MPaで内部損失が0.18の樹脂材料Aが外周側に、ヤング率5.2MPaで内部損失が0.24の樹脂材料Bが内周側に配された点が第1実施例と異なっている。異なる材質部分はハッチングで示す。本実施例においても80mmフリーエッジ振動板のエッジ部を実施例1と同様の方法で作製した。樹脂材料AおよびBの選定、物性の調整、成形方法等は実施例1に準じたものとすることができるので、本実施例のスピーカ用エッジも容易に作製することができる。
【0018】
実施例1と同様にこのエッジを結合したスピーカ用振動板を作製し、さらにはこのスピーカ用振動板を組み込んだスピーカを作製した。
本実施例のスピーカの周波数特性を測定した結果、音圧−周波数特性(図5中のトレースb)および2次高調波歪み−周波数特性(図5中のトレースf)ともにエッジ材料の配置関係が逆の実施例1とほぼ同様の改善効果が得られることが確認された。
【実施例3】
【0019】
図4は本発明の第3実施例のスピーカ用エッジを示し、図4(a)は平面図、図4(b)はZ−Z’断面図である。
【0020】
本実施例のスピーカ用エッジは、図4(a)に示す平面視の外形および図4(b)の断面形状ともに実施例1および2と同様であり、異なる樹脂材料A、Bの配置関係のみが実施例1および2と異なっている。異なる樹脂材料A、B部分はハッチングで示す。エッジを円周方向に沿って複数の円弧部に分割し、各円弧部をヤング率が11.0MPaで内部損失が0.18の樹脂材料A、ヤング率5.2MPaで内部損失が0.24の樹脂材料Bが交互に配された構成となっている。本実施例も実施例1および2と同様に80mmフリーエッジ振動板のエッジ部を実施例1および2に準じた方法で作製した。実施例1および2と異なるのは、一次成形品の切断に関する部分で、円周方向に沿って並ぶ複数の円弧部をひとつおきに交互に切断除去するところである。樹脂材料AおよびBの選定、物性の調整、成形方法等は実施例1に準じたものとすることができるので、本実施例のスピーカ用エッジも容易に作製することができる。
【0021】
実施例1および2と同様にこのエッジを結合したスピーカ用振動板を作製し、さらにはこのスピーカ用振動板を組み込んだスピーカを作製した。
本実施例のスピーカの周波数特性を測定した結果、音圧−周波数特性(図5中のトレースc)および2次高調波歪み−周波数特性(図5中のトレースg)ともに異なる樹脂材料を内周側、外周側に並行設した実施例1および2とほぼ同様の改善効果が得られることが確認された。異なる樹脂材料A、Bを円周方向に沿って交互に配置した場合も、実施例1および2と同様にエッジの共振点が分散するためにピーク・ディップの発生が抑制されるものと考えられる。力−変位のリニアリティの向上、歪みの低減についても実施例1および2とほぼ同じような作用・効果が得られているものと思われる。
【0022】
なお、本実施例は分割した各円弧部を内周側から外周側に向かって放射状に広がる略扇型としたものを示したが、この各円弧部を渦巻き状に変形させた構成としても同様の効果が得られた。また、本実施例では各円弧部を均等な大きさにしているが、異なる大きさのものを組み合わせたものとすることもできる。
【0023】
以上実施例として代表的なものを示したが、本発明はこれに限定されず各種のアレンジが可能である。
実施例1〜3はいずれもアップロール型のエッジに適用したものを示したが、ダウンロール型のもの、コルゲーション型のもの、V字型のもの等各種形状のエッジに適用できることはいうまでもない。
【0024】
振動板としてコーン型の振動板の例を示したが、コーン型に限定されずドーム型や平板型の振動板にこのエッジを接続してもよいし、スピーカの駆動方式として外磁型の磁気回路を備えた動電型の例を示したが、内磁型の磁気回路を備えたものとしてもよいし、動電型以外の他の駆動方式のスピーカに適用することも可能である。
【0025】
また異なる2種類の樹脂材料を2色成形により接合したものを例示したが、樹脂材料は2種類に限定されず3種類以上の材料を組み合わせてもよく、また成形方法も2色成形その他の多色成形に限定されることなく一部を予め成形したエッジの一次成形品を所定の金型にインサートし、エッジの残りの部分に相当するクリアランスに別の樹脂材料を充填して硬化させて成形一体化するインサート成形の技術を適用することも可能である。この場合には樹脂材料のみに限定されることなく少なくとも1種類の樹脂材料とそれ以外の各種無機、有機繊維材料からなる織布、不織布やゴムその他のエラストマ等エッジ材料として既に知られている各種の材料との任意の組み合わせとすることが可能で、多くのバリエーションを構築することができる。
【0026】
また、異種材料の配置例は実施例1〜3に例示した形に限定されず、主材料に部分的に複数の開口を設けたものを形成し、この開口に別の材料を充填し硬化させて一体化する形態をとることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明は低域から高域にわたる広い周波数帯域においてピーク・ディップが低減され平坦な周波数特性の音響再生が望まれる各種のスピーカに幅広く利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明が適用される動電型スピーカの構造を示す半断面図である。
【図2】本発明の第1実施例の平面図および断面図である。
【図3】本発明の第2実施例の平面図および断面図である。
【図4】本発明の第3実施例の平面図および断面図である。
【図5】本発明および従来例のスピーカの周波数特性を示す図である。
【符号の説明】
【0029】
1 ヨーク
2 マグネット
3 プレート
4 フレーム
5 コーン振動板
6 エッジ
6a ロール部
6b 内周縁部
6c 外周縁部
7 ボイスコイル
8 ダンパ
【出願人】 【識別番号】000112565
【氏名又は名称】フォスター電機株式会社
【出願日】 平成18年8月30日(2006.8.30)
【代理人】 【識別番号】100081259
【弁理士】
【氏名又は名称】高山 道夫


【公開番号】 特開2008−60751(P2008−60751A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−233000(P2006−233000)