| 【発明の名称】 |
スピーカ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山岸 亮
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| 【要約】 |
【課題】低音域の感度を改善するとともに、風切り音を低減し、とくに小型であって低音の再生特性に優れたスピーカ装置を提供する。
【構成】筐体10の背面板からバスレフダクト15を引出すように接続するとともに、このバスレフダクト15の先端側の部分を湾曲させて再び筐体10内に導入して貫通させ、バッフル板11の前面側の開口の部分に接続する。しかもこのバスレフダクト15の入口部分16と出口部分17の断面積が中間部分にゆくに従って漸次小さくなるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筐体内にスピーカユニットを取付けたスピーカ装置において、 前記スピーカユニットの背面側から出た音を位相反転するバスレフダクトを具備し、該バスレフダクトは前記筐体の壁面の開口に接続され、前記筐体から外側に引出された後に前記筐体内に入って貫通し、前記筐体の前面板の開口に接続されることを特徴とするスピーカ装置。 【請求項2】 前記バスレフダクトの入口部分のエッジが湾曲面または傾斜面から構成され、断面積が中間部分にゆくに従って漸次小さくなることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 【請求項3】 前記バスレフダクトの出口部分のエッジが湾曲面または傾斜面から構成され、断面積が中間部分にゆくに従って漸次小さくなることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 【請求項4】 前記スピーカユニットが筐体の前面側を覆うバッフル板に取付けられるとともに、前記バスレフダクトの出口部分が前記バッフル板の開口に接続されることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 【請求項5】 前記筐体の背面板であって前記スピーカユニットのほぼ後方位置に開口が形成され、該開口に前記バスレフダクトの入口部分が接続されることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 【請求項6】 前記バスレフダクトが筐体の底部側において該筐体内の空間を前後方向に貫通していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。 【請求項7】 筐体内にスピーカユニットを取付けたスピーカ装置において、 入口部分の断面積が漸次小さくなり、出口部分の断面積が漸次大きくなるバスレフダクトを有し、 前記バスレフダクトは前記筐体の壁面の開口に接続され、前記筐体から外側に引出された後に前記筐体内に入り、前記スピーカが取付けられた筐体の外板の開口に接続され、該バスレフダクトによって前記スピーカの背面側から出た音を位相反転することを特徴とするスピーカ装置。 【請求項8】 前記バスレフダクトの入口部分および出口部分の軸線方向の断面形状が湾曲しており、該湾曲の曲率半径が前記バスレフダクトの中間部分の半径の1/2以上であることを特徴とする請求項7に記載のスピーカ装置。 【請求項9】 前記バスレフダクトの入口部分および出口部分がテーパ状であって、しかも入口部分および出口部分の最大径の部分の寸法が前記バスレフダクトの中間部分の半径の3倍以上であることを特徴とする請求項7に記載のスピーカ装置。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明はスピーカ装置に係り、とくに筐体内にスピーカユニットを取付けたスピーカ装置に関する。 【背景技術】 【0002】 小型のスピーカユニットを用いたスピーカ装置においては、とくに低音域において前方から出る音声と後方から出る音声とが互いに逆位相の関係にある。従って低音域の音が互いに打消し合い、このために低音が出難くなる傾向にあり、高音のみが出るようになる。 【0003】 これに対して筐体の背面側が密閉された密閉型のスピーカ装置においては、スピーカユニットの背面側からの逆位相の音が出ないために、前方から出る低音の音が打消されない。従ってこの種の密閉型のスピーカ装置においては、高音のみならず低音の音も出るようになる。 【0004】 小型のスピーカで低音の増強再生を可能にするために、実開昭63−30088号公報、実開昭56−145183号公報、実開昭58−173988号公報等に開示されているようなバスレフ型のスピーカ装置が提案されている。バスレフ型のスピーカ装置は、バスレフダクトを備え、このバスレフダクトによってスピーカユニットの背面側から出た音を位相反転し、これによって前方から出た音と重畳させるようにし、とくに低音域の再生の増強を図るようにしたものである。ここでバスレフダクトによって設定される共振周波数で位相反転が行なわれ、低音の音圧が向上し、低音域が広がることになる。従ってとくに低音増強の音響改良として、バスレフ型が広く用いられている。バスレフ型の低音増強は、筐体とバスレフポートで構成することができ、安価でしかも高い効果を有するために、広く普及している。ここでバスレフ型のスピーカ装置は、筐体のコンプライアンス(容積)とバスレフダクトのマス(等価質量)の共振によって、低音域でスピーカの背面に出された音の位相を反転させてスピーカユニットの前面側から放射される音に重畳することで、低域の音圧を向上させている。 【0005】 とくに小型の筐体で低音域の十分に低い帯域までの音声を再生する場合には、バスレフの共振周波数を低く設定する必要がある。バスレフの共振周波数を低く設定するためには、3つの方法が存在する。第1の方法は、筐体を大きくすることである。第2の方法は、バスレフダクトの面積を狭くすることである。第3の方法は、バスレフダクトの長さを長くする方法である。 【0006】 上記の3つの方法の内で、スピーカ装置を小型にしてしかも低音を改善するには、第1の筐体を大きくする方法は適切ではない。また第2のバスレフダクトの面積を狭くする方法については、バスレフダクトの面積を狭くすると、音響抵抗が増えるために、低音域の出力が減少し、風切り音も増加する。これに対して第3のバスレフダクトを長くする方法は、優れた方法である。 【0007】 バスレフダクトを長くした従来のバスレフ構造のスピーカ装置を図1に示す。ここでは筐体1の前面側の円形の開口2の部分にスピーカユニット3を取付けるようにし、しかも筐体1の底面側の部分にバスレフダクト4を取付けるようにしている。ここでバスレフダクト4が往復型の経路になっており、これによってその全長が長くなる。 【0008】 図2に示す構成は、スピーカユニット3の下側において筐体1内に配されるバスレフダクト4が垂直部分と水平部分とを有し、これによってその長さを長くしている。また図3に示す構成は、筐体1のスピーカユニット3内に、直立したバスレフダクト4を配するようにしており、高さ方向の寸法によってバスレフダクト4の長さを長くしている。 【0009】 何れの場合においても、バスレフダクト4の入口部分または出口部分の断面積が急激に変化する構造になっている。そのためにとくに低い周波数において、バスレフダクト4を共振させると、風切り音が発生することになる。また筐体1内でバスレフダクト4を構成すると、長さの制約や、バスレフダクト4の急激な折返しが必要になる。図4は、互いに直径の異なる2つのバスレフダクト4、5を用い、大径のバスレフダクト5がバスレフダクト4の入口側から中間部分までを覆うようにして取付けた構造にしている。このような折返し型のダクトから成るバスレフダクトによって、例えばバスレフの共振周波数を70Hz程度にすることが可能になる。 【0010】 このようなスピーカシステムの周波数特性の一例が図5に示される。ここで、例えば100Hz以下の低音域において風切り音が発生し、再生音の妨げになり、このために高品位な低音再生が困難になる。ここで風切り音とは、狭い通路内を空気が通過するときに発生する音である。風切り音を発生しないようにするためには、バスレフの共振周波数を高くするか、風切り音が目立たないように出力を抑えることが必要になり、結局この構成でのバスレフダクトの場合には、重低音の再生ができなかった。 【0011】 また、風切り音を減少する方法として、バスレフダクトの代わりにパッシブラジエーターを用いる方法もある。この方法は、バスレフダクトよりもコストがかかり、特性的にもパッシブラジエーターの機械抵抗成分が大きいために、共振のQo(共振鋭度)がバスレフタイプよりも低くなり、低音の補正効果が少くなって効率が悪くなる欠点がある。 【特許文献1】実開昭63−30088号公報 【特許文献2】実開昭56−145183号公報 【特許文献3】実開昭58−173988号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0012】 本願発明の課題は、とくに低音域の出力が増強されるようにしたスピーカ装置を提供することである。 【0013】 本願発明の別の課題は、バスレフダクトを長く構成し、これによって低音域の増強を図るようにしたスピーカ装置を提供することである。 【0014】 本願発明のさらに別の課題は、大きな断面積のバスレフダクトを備えた小型のスピーカ装置を提供することである。 【0015】 本願発明のさらに別の課題は、バスレフダクト内を通過する空気の流速が遅くなって音響抵抗が減少するようにしたスピーカ装置を提供することである。 【0016】 本願発明のさらに別の課題は、低音域の感度が上昇するようにしたスピーカ装置を提供することである。 【0017】 本願発明のさらに別の課題は、低音域が増強されるとともに、風切り音が減少されるようにしたスピーカ装置を提供することである。 【0018】 本願発明の上記の課題および別の課題は、以下に述べる本願発明の技術的思想、およびその実施の形態によって明らかにされる。 【課題を解決するための手段】 【0019】 本願の主要な発明は、筐体内にスピーカユニットを取付けたスピーカ装置において、 前記スピーカユニットの背面側から出た音を位相反転するバスレフダクトを具備し、該バスレフダクトは前記筐体の壁面の開口に接続され、前記筐体から外側に引出された後に前記筐体内に入って貫通し、前記筐体の前面板の開口に接続されることを特徴とするスピーカ装置に関するものである。 【0020】 ここで、前記バスレフダクトの入口部分のエッジが湾曲面または傾斜面から構成され、断面積が中間部分にゆくに従って漸次小さくなるようにしてよい。また前記バスレフダクトの出口部分のエッジが湾曲面または傾斜面から構成され、断面積が中間部分にゆくに従って漸次小さくなるようにしてよい。また前記スピーカユニットが筐体の前面側を覆うバッフル板に取付けられるとともに、前記バスレフダクトの出口部分が前記バッフル板の開口に接続されてよい。また前記筐体の背面板であって前記スピーカユニットのほぼ後方位置に開口が形成され、該開口に前記バスレフダクトの入口部分が接続されてよい。また前記バスレフダクトが筐体の底部側において該筐体内の空間を前後方向に貫通してよい。 【0021】 本願の別の主要な発明は、筐体内にスピーカユニットを取付けたスピーカ装置において、 入口部分の断面積が漸次小さくなり、出口部分の断面積が漸次大きくなるバスレフダクトを有し、 前記バスレフダクトは前記筐体の壁面の開口に接続され、前記筐体から外側に引出された後に前記筐体内に入り、前記スピーカが取付けられた筐体の外板の開口に接続され、該バスレフダクトによって前記スピーカの背面側から出た音を位相反転することを特徴とするスピーカ装置に関するものである。 【0022】 ここで、前記バスレフダクトの入口部分および出口部分の軸線方向の断面形状が湾曲しており、該湾曲の曲率半径が前記バスレフダクトの中間部分の半径の1/2以上であることが好ましい。また前記バスレフダクトの入口部分および出口部分がテーパ状であって、しかも入口部分および出口部分の最大径の部分の寸法が前記バスレフダクトの中間部分の半径の3倍以上であることが好ましい。また前記バスレフダクトの入口部分および出口部分の軸線方向の断面形状が湾曲しており、該湾曲の曲率半径が前記バスレフダクトの中間部分の半径の1/2以上であるが好ましい。また前記バスレフダクトの入口部分および出口部分がテーパ状であって、しかも入口部分および出口部分の最大径の部分の寸法が前記バスレフダクトの中間部分の半径の3倍以上であることが好ましい。 【0023】 本願発明の好ましい態様は、電気音響変換器を構成するスピーカユニットと、それを収納する筐体とから成り、筐体はバスレフ型に構成され、バスレフのダクトは筐体から筐体の外方向に断面積を徐々に小さくしながら所定の断面積まで絞られ、所定の断面積になったバスレフダクトは途中で曲げられて再び筐体の中に貫通し、筐体の中を通った後にその断面積を徐々に大きくしながら筐体の外方向(外気方向)に接続されるようにしたものである。 【0024】 このような構成によると、バスレフダクトを長く構成でき、その断面積が大きくなるために、バスレフダクトを通過する空気の流速が遅くなって音響抵抗が減少する。このために低音域の感度が上昇する。また風切り音が減少するようになる。さらに筐体とダクトのつなぎ目の断面積の変化が緩やかに構成できるようになり、ダクト内の流速の変化が少くなって風切り音が減少することになる。 【発明の効果】 【0025】 本願の主要な発明は、筐体内にスピーカユニットを取付けたスピーカ装置において、スピーカユニットの背面側から出た音を位相反転するバスレフダクトを具備し、該バスレフダクトは筐体の壁面の開口に接続され、筐体から外側に引出された後に筐体内に入って貫通し、筐体の前面板の開口に接続されるようにしたものである。 【0026】 従ってこのようなスピーカ装置によると、スピーカユニットの背面側から出た音がバスレフダクトによって位相反転されてスピーカユニットの前方側から出た音に重畳され、これによってとくに低音域の再生音の増強が可能になる。しかもバスレフダクトが一旦筐体から出た後に再び筐体内に入ってその中を貫通するようになっているために、バスレフダクトの長さを十分に長くとることが可能になる。またその断面積を大きくできることから、ダクトを通過する空気の流速が遅くなり、音響抵抗が減少する。従って低音域の感度が上昇し、風切り音が減少することになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0027】 以下本願発明を図示の実施の形態によって説明する。図6は本実施の形態のスピーカ装置の筐体を示しており、この筐体は、例えば合成樹脂の成形体から成る直方体状の箱体である。そしてこの筐体10の前面板がバッフル板11から構成されており、このバッフル板11にはスピーカ取付け用開口12が形成されている。スピーカ取付け用開口12はほぼ正方形の形状をなし、その周囲にはスピーカを固定するためのねじ挿通孔13が形成されている。 【0028】 また筐体10にはバスレフダクト15が取付けられている。バスレフダクト15は、その入口部分16がラッパ状をなし、筐体10の背面板の円形の開口の部分に接続される。またこのバスレフダクト15の出口部分17もまたラッパ状をなし、上記バッフル板11のスピーカ取付け用開口12の下側の円形の開口の部分に接続されるようになっている。ここでとくにバスレフダクト15は、筐体10の背面板に取付けられた後、この筐体10から外側に引出されており、そして下方に延び、垂直部分の下端側が湾曲して筐体10の底面側の空間を貫通し、この筐体10のバッフル板11のスピーカ取付け用開口12の下側の円形の開口の部分に接続されるようになっている。 【0029】 バスレフダクト15の入口部分16および出口部分17のラッパ形の形状であって、図8に示すような断面における湾曲形状の曲率半径は、このバスレフダクト15の中間部分の直径の1/2以上であることが好ましい。曲率半径が1/2以下の場合には、断面積の急激な変化に伴う風切り音の低減の効果がなくなるからである。 【0030】 次にこのような筐体10と組合わされてスピーカ装置を構成するスピーカユニット20について図9により説明する。スピーカユニット20は小型スピーカであって、カップ状をなすヨーク21を備えており、このヨーク21の内部には上下に円盤状のマグネット23、24が上下に配される。そして上側のマグネット23の上側にサブプレート25が、両側のマグネット23、24の間にメインプレート26がそれぞれ配される。また上記マグネット23、24の外周部にはボビン27が配されるようになっており、このボビン27の外周部にボイスコイル28が巻装される。このボイスコイル28がサブプレート25およびメインプレート26の外周部とヨーク21との間のギャップの部分において磁束と鎖交するために、軸線方向の力を受けるようになる。 【0031】 ヨーク21の上端部には中央が開口になっている皿状のフレーム30が配される。このフレーム30の前端側であって外周側の部分には、エッジ31を介して振動板32が取付けられる。そしてこの振動板32の中心部がボビン27に結合される。そしてボビン27とフレーム30との間に断面がジクザクに湾曲したダンパ33が配される。また上記ボビン27の前端側の部分にはドーム状をなすセンターキャップ34が取付けられるようになっている。 【0032】 ここで上記ボビン27上に巻装されたボイスコイル28に対して信号電流を通ずると、このコイル28がエアギャップ内においてマグネット23、24から発生した磁束と鎖交するために、ボイスコイル28を巻装したボビン27が軸線方向の力を受け、これによってボビン27が振動する。そしてボビン27の振動が振動板32に伝達され、この振動板32によって前方に音が放出される。 【0033】 バスレフダクト15を筐体10に設けたバスレフ型スピーカ装置においては、この筐体10のコンプライアンス(容積)とバスレフダクト15のマス(等価質量)の共振によって、スピーカユニット20の背面側に放出された音の位相を反転させ、その出口部分17からバッフル板11の前方に音を放出する。従ってバスレフダクト15によって位相反転されて前方に出る音は、スピーカユニット20から直接前方に出る音と同位相になり、これによって低音側の部分の音圧が改善されることになる。 【0034】 図10はとくにこのようなバスレフ型スピーカの特性を、密閉型スピーカの特性と比較して音圧で示したものである。密閉型スピーカの場合には、筐体が密閉されるために、スピーカユニットの背面側からの音が外部に漏れず、スピーカユニット20の前方側から出た音のみしか出ない。従ってとくに低音域での密閉型スピーカの出力が低くなる。これに対してバスレフ型の場合には、低音域での音圧が大幅に改善されることが示される。すなわち図10において鎖線で示した部分が音圧が改善される領域である。 【0035】 次にこのようなバスレフダクト15を備えるスピーカ装置における、とくにバスレフダクト15の入口部分16および出口部分17のラッパ形形状、あるいは湾曲形状による風切り音の低減について図11により説明する。上述の如くバスレフダクト15はその入口部分16と出口部分17とがラッパ形状であって、その断面形状が図8に示すような湾曲した形状になっている。従ってこのような湾曲形状によって、バスレフダクト15の入口部分16および出口部分17における急激な断面積の変化が回避され、風切り音が低減される。ここで仮に入口部分16と出口部分17とがストレートであってこれらの部分において風切り音が発生する場合には、図11において鎖線で示すような風切り音をバスレフダクト15が発する。ところが本願のように入口部分16と出口部分17の断面形状を湾曲させた構造によると、風切り音が低減されるために、図11において実線で示すような合成音が得られれ、良好な特性を発揮することになる。 【0036】 図12はとくに次のような仕様のスピーカ装置を作成し、その周波数特性を測定した結果を示している。 【0037】 1.筐体 容積 390cc(ダクト部除く) 方式 バスレフ型 ダクトの等価質量 約1.9g(φ14×200mm) 2.スピーカユニット 口径 外形φ48mm 振動板 日本製コーン紙 磁気回路 内磁型ダブルマグネット fo(最低共振周波数):115Hz a(振動系の有効振動半径):1.85cm md(振動系の等価質量):1.2g Qo(共振鋭度):0.45 このように本実施の形態のスピーカは、スピーカユニット20、筐体10、およびバスレフダクト15から構成される。そしてバスレフダクト15は筐体10のスピーカユニット20の後部の筐体空間から外部方向に伸長される。筐体10と外部方向へのバスレフダクト15のつなぎ目は徐々に断面積が減少するように構成される。そして外部方向に伸長され、一定の断面積になったダクトは、大きな弧によって曲げられ、再び筐体10の内部空間に入って貫通する。そして貫通したバスレフダクト15は、バッフル板11の部分に開口して接続される。そしてバスレフダクト15はその入口部分16と出口部分17とがそれぞれ徐々に断面積が増加するように構成される。 【0038】 このような構成によると、とくにバスレフダクト15を長く構成できるために、断面積が広くでき、このバスレフダクト15内を通過する空気の流速が遅くなって音響抵抗が減少する。従ってとくに低音域の感度が上昇することになる(図12参照)。またバスレフダクト15の断面積が広くなるために、風切り音が減少するようになる。また筐体10とバスレフダクト15とのつなぎ目の断面積の変化が緩やかになり、これによってバスレフダクト15内の流速の変化が少くなり、風切り音が減少する。 【0039】 なおこのようなスピーカ装置において、とくにスピーカユニット20の背面側から出た低音域の音を位相反転するためのバスレフダクト15の断面形状については、図13Aに示すような円形の形状であることは必ずしも必要ではなく、例えば図13Bに示すように矩形断面を有してもよい。あるいはまた図13Cに示すように、ほぼ矩形であってコーナの部分が湾曲した断面形状であってもよい。 【0040】 またバスレフダクト15の入口部分16および出口部分17の断面形状についても、必ずしも図8に示すような湾曲した断面形状である必要はなく、図14に示すようなテーパ状の形状としてもよい。すなわちバスレフダクト15の筐体10の背面板に接続される入口部分16が、テーパ状に構成され、さらにバッフル板11に接続される出口部分17がテーパ状に構成されてよい。ここで入口部分16および出口部分17の最大径の部分の直径Dが、このバスレフダクト15の中間部分であってストレートな部分の半径Rの3倍以上の値とすることが好ましい。Dの値がRの3倍以下であると、入口部分16および出口部分17における風切り音の低減の効果が十分に発揮されないからである。 【0041】 以上本願発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願発明の技術的思想の範囲内において各種の変更が可能である。例えば筐体10内に配されるスピーカユニット20としては、必ずしも図9に示すような内磁型ダブルマグネット方式のスピーカである必要はなく、各種のスピーカが利用できる。また筐体10に取付けられるバスレフダクト15の外方への引出し寸法等については、位相反転する共振周波数を調整するために、その長さや直径を適宜設計変更することが可能である。 【産業上の利用可能性】 【0042】 本願発明は、とくに小型であってしかも低音域の音圧が改善されたスピーカ装置に適用することができる。 【図面の簡単な説明】 【0043】 【図1】従来のバスレフ型スピーカ装置を示す縦断面図である。 【図2】別の従来のバスレフ型スピーカ装置の縦断面図である。 【図3】さらに別の従来のバスレフ型スピーカ装置の縦断面図である。 【図4】さらに別の従来のバスレフ型スピーカ装置の縦断面図である。 【図5】図4に示すバスレフ型スピーカ装置の周波数特性を示すグラフである。 【図6】本願の一実施の形態に係るバスレフ型スピーカ装置の筐体の正面図および背面図である。 【図7】同スピーカ装置の筐体の平面図である。 【図8】同スピーカ装置の縦断面図である。 【図9】この筐体内に組込まれるスピーカユニットの縦断面図である。 【図10】バスレフ型スピーカ装置の特性を密閉型スピーカ装置と比較したときのグラフである。 【図11】風切り音の影響を示す音圧のグラフである。 【図12】実際に製作したスピーカ装置の周波数特性を示すグラフである。 【図13】バスレフダクトの横断面形状を示す断面図である。 【図14】変形例のバスレフダクトを有するスピーカ装置の縦断面図である。 【符号の説明】 【0044】 1…筐体、2…円形の開口、3…スピーカユニット、4、5…バスレフダクト、10…筐体、11…バッフル板(前面板)、12…スピーカ取付け用開口、13…ねじ挿通孔、15…バスレフダクト、16…入口部分、17…出口部分、20…スピーカユニット、21…ヨーク、23…マグネット(上)、24…マグネット(下)、25…サブプレート、26…メインプレート、27…ボビン、28…ボイスコイル、30…フレーム、31…エッジ、32…振動板、33…ダンパー、34…センターキャップ
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月16日(2006.8.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078145 【弁理士】 【氏名又は名称】松村 修
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| 【公開番号】 |
特開2008−48176(P2008−48176A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−222036(P2006−222036) |
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