| 【発明の名称】 |
ミキサ |
| 【発明者】 |
【氏名】岡林 昌明
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| 【要約】 |
【課題】LAN等の通信ネットワーク経由でオーディオ信号処理に関する外部機器の制御データを通信できるようにする。
【構成】ミキサ100とワイヤレスマイクレシーバ101はLAN経由で接続される。ミキサ100において、ユーザはLAN経由の通信を確立したいレシーバ100について該レシーバ100に固有のネットワークアドレスと、該レシーバ100が制御データを通信するために使用する通信プロトコルとを指定する。指定されたネットワークアドレスに対応する外部機器との間で、前記指定され通信プロトコルに従って制御データの通信が行われる。ミキサ100では該制御データに基づきレシーバ100の状態を監視できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 オーディオ信号処理に関する外部機器を通信ネットワークを介して接続するための接続手段と、 前記通信ネットワーク経由の通信を確立したい前記外部機器について該外部機器に固有のネットワークアドレスと、該外部機器との間で制御データを通信するために使用する通信プロトコルとをユーザ入力により指定する指定手段と、 前記指定されたネットワークアドレスに対応する外部機器との間で、前記指定され通信プロトコルに従って制御データの通信が行なわれるよう制御する通信制御手段と を具備することを特徴とするミキサ。 【請求項2】 前記通信制御手段の制御に従い外部機器から受信した制御データに基づき前記外部機器の状態を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のミキサ。 【請求項3】 通信ネットワークを介して接続したオーディオ信号処理に関する外部機器とミキサの通信設定を行う機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、 前記通信ネットワーク経由の通信を確立したい前記外部機器について当該外部機器に固有のネットワークアドレスと、前記外部機器との間で制御データを通信するために使用する通信プロトコルとをユーザ入力により指定するステップと、 前記指定されたネットワークアドレスに対応する外部機器との間で、前記指定され通信プロトコルに従って制御データの通信が行なわれるよう制御するステップと を備えることを特徴とするプログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 この発明は、オーディオミキサとオーディオ信号処理に関する外部機器との間で制御データを通信するための通信制御・設定に関する。 【背景技術】 【0002】 従来から知られるディジタルミキサには、特定の外部機器 を接続するための端子(リモート端子)が具備されたものがあった。例えば、本出願人が販売するディジタルミキサ:商品名「M7CL」は、リモート端子を介して、本出願人が販売するヘッドアンプ:商品名「AD8HR」を接続することができた。リモート端子に接続される外部機器とミキサにおいては、両機器間で制御データの通信を行うための専用の通信プロトコルが両機器の設計段階で固定的に設定されていた。従って、ユーザ(ミキサオペレータ)は、ミキサのリモート端子に前記特定の外部機器を接続するだけで、格別の通信設定操作を行うことなしに、両機器間で制御データの通信を行わせることができ、また、該リモート端子を経由してヘッドアンプ等の特定の外部機器に対する各種設定をミキサ側から行うことができた。一方で、設計段階から予め通信プロトコルが固定されるということは、リモート端子に接続できる外部機器を当該通信プロトコルに対応する特定の製品に限定することになるという制限をもたらす(下記非特許文献1を参照)。 【非特許文献1】http://www2.yamaha.co.jp/manual/pdf/pa/japan/mixers/m7cl_ja_om.pdf 【0003】 ミキサに対するオーディオ信号の入力源の1つとしてワイヤレスマイクを利用する場合、ワイヤレスマイクからの入力を無線で受信するワイヤレスマイクレシーバとミキサとをオーディオケーブルを介して接続し、該レシーバがワイヤレスマイクから受信したオーディオ信号を、該オーディオケーブルを介してミキサに供給する。 【0004】 ワイヤレスマイクを使用する場合は、マイクの電池切れや、通信状況の悪化など、色々な原因による不慮のトラブルに備えて、電池残量、通信周波数帯、通信状況、マイクレベルなどのワイヤレスマイクの状態を監視する必要がある。この点について、ワイヤレスマイクレシーバは、ワイヤレスマイクの状態(電池残量、通信周波数帯、通信状況、マイクレベルなど)を表す制御データを持っており、レシーバにおいてワイヤレスマイクの状態を監視することや、通信周波数帯、マイクレベル、或いは、名称設定など各種パラメータを設定することができた。 【0005】 また、ワイヤレスマイクレシーバに対して。例えばLANケーブル等を介して、当該ワイヤレスマイクのモニタ用アプリケーションプログラムを実行するパーソナルコンピュータ(PC)を接続して、該PCにワイヤレスマイクの制御データを転送することで、該PCにおいてワイヤレスマイクの状態の監視や各種パラメータ設定を行うことができた。 【0006】 前述の通り、上記非特許文献1に示すディジタルミキサにおいては、リモート端子に接続できる外部機器は専用の通信プロトコルに対応した特定の製品に限られていたので、ワイヤレスマイクレシーバをリモート端子を介して接続すること、すなわち、該レシーバとミキサとを制御データの通信可能に接続することはできなかった。従って、ディジタルミキサ側では、ワイヤレスマイクの状態の監視や、そのパラメータ設定等を行うことはできなかった。 また、例えば、コンサートホール等の音響システムにおいて、ワイヤレスマイクレシーバはワイヤレスマイクの近傍(例えば、ステージの脇等)に設置され、ミキサ設置場所とは離れているのが一般的であり、また、ワイヤレスマイクのモニタ用アプリケーションプログラムは専門性が高く、専任オペレータ以外(例えばミキサオペレータなど)には容易に操作できるものではなかった。従って、ワイヤレスマイクの状態の監視や、そのパラメータ設定等は、ミキサオペレータとは別のワイヤレスマイク専任オペレータが担当する作業であった。 【0007】 ディジタルミキサとワイヤレスマイクレシーバ等の外部機器とが制御データの通信に使用する通信プロトコルが予め規定されていれば、LAN等の通信ネットワークを経由して、ミキサと該レシーバ間で制御データの通信を行うことは可能となるであろう。しかし、この手法では予め規定された通信プロトコルに対応する特定の機器(特定の機種、特定の製造元の装置)にしか対応できない。また、ミキサを中心とした音響システムを構成する各種外部機器(ヘッドアンプ、ワイヤレスマイクレシーバ、パワーアンプなど)は、多くの製造元から種々製造・販売されている。従って、これら現存する多様な機種・製造元の外部機器に必要十分に対応すべく、多様な機種・製造元の外部機器で使用される多様な通信プロトコルを、該多様な機種・製造元の外部機器にそれぞれ対応付けてミキサの設計段階で予め固定的に設定することは、極めて多大な手間及びコストを要する。 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 この発明は上述の点に鑑みてなされたもので、ミキサとオーディオ信号処理に関する外部機器との間でLAN等の通信ネットワーク経由で制御データを通信できるようにすることを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0009】 この発明に係るミキサは、オーディオ信号処理に関する外部機器を通信ネットワークを介して接続するための接続手段と、前記通信ネットワーク経由の通信を確立したい前記外部機器について該外部機器に固有のネットワークアドレスと、該外部機器との間で制御データを通信するために使用する通信プロトコルとをユーザ入力により指定する指定手段と、前記指定されたネットワークアドレスに対応する外部機器との間で、前記指定され通信プロトコルに従って制御データの通信が行なわれるよう制御する通信制御手段とを具備する。 【0010】 また、この発明に係るミキサにおいて、前記通信制御手段の制御に従い外部機器から受信した制御データに基づき前記外部機器の状態を表示する表示手段を更に備えていてもよい。 【0011】 また、この発明は、通信ネットワークを介して接続したオーディオ信号処理に関する外部機器とミキサの通信設定を行う機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、前記通信ネットワーク経由の通信を確立したい前記外部機器について当該外部機器に固有のネットワークアドレスと、前記外部機器との間で制御データを通信するために使用する通信プロトコルとをユーザ入力により指定するステップと、前記指定されたネットワークアドレスに対応する外部機器との間で、前記指定され通信プロトコルに従って制御データの通信が行なわれるよう制御するステップとを備えるプログラムである。 【発明の効果】 【0012】 この発明によれば、ミキサにおいて通信ネットワーク経由の通信を確立したい外部機器について当該外部機器に固有のネットワークアドレスと、前記外部機器との間で制御データを通信するために使用する通信プロトコルとを、ユーザ入力により指定することができ、前記指定されたネットワークアドレスに対応する外部機器とミキサの間で、前記指定され通信プロトコルに従って制御データの通信を行うことができる。従って、例えば、ミキサに対してLAN等の通信ネットワークを介して外部機器(例えばワイヤレスレマイクレシーバ)を接続した場合、該外部機器のネットワークアドレスと、該外部機器で使用する通信プロトコルとをユーザが指定すれば、ミキサにおいてLAN等の通信ネットワーク経由で該外部機器の制御データを受信することができるようになる。これにより、ミキサのオペレータ(ユーザ)は前記外部機器の状態の監視や、該外部機器のパラメータ設定等をミキサ側で行うことができるという優れた効果を奏する。また、ユーザによって指定された外部機器との間でのみ、該ユーザに指定された通信プロトコルに従って通信を確立することから、ミキサ設計段階では外部機器と該機器で使用する通信プロトコルとの対応付けを固定的に設定しておく必要がない。従って、少ない手間及びコストでLAN等の通信ネットワーク経由でオーディオ信号処理に関する外部機器の制御データを通信できるようになる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0013】 以下添付図面を参照してこの発明の一実施例について説明する。以下に述べる実施例においては、この発明に係る通信設定機能を有するディジタルミキサについて説明する。 【0014】 図1は、この発明の一実施例に係るディジタルミキサを含むローカルエリアネットワーク(LAN)構成の一例を示すブロック図である。図1において、ミキサ100、複数のワイヤレスマイクレシーバ101及びパーソナルコンピュータ(PC)102の各機器は、例えばイーサーネット(登録商標)等の汎用ネットワーク規格に準拠するネットワークインターフェースを具備し、各機器毎のネットワークインターフェースに接続されたLANケーブル103を介してハブ104に接続されている。すなわち、該ハブ104を介して互いに通信可能に接続された各機器により当該ディジタルミキサ100を含むLANが構成される。 【0015】 複数のワイヤレスマイクレシーバ101(図1において3台)は、図示外のワイレスマイクから入力されたオーディオ信号を無線で受信する装置である。各ワイヤレスマイクレシーバ101は、それぞれ、異なる機種であったり、製造元が異なるものであってよく、図1においては、各機器毎に添え文字A〜Cを付与して、個々の装置の区別を表している。各ワイヤレスマイクレシーバ101は、オーディオケーブル105を介してミキサ100に接続されており、各ワイヤレスマイクレシーバ101において前記ワイヤレスマイクから受信した各オーディオ信号はそれぞれ前記オーディオケーブル105を介してミキサ100に供給される。 【0016】 ミキサ100と複数のワイヤレスマイクレシーバ101の間では、LANケーブル103を介して(LAN経由で)、ワイヤレスマイクの状態を表す制御データの通信が行われる。前記制御データは、例えばワイヤレスマイクの電池残量、通信周波数帯、通信状況、ゲインレベルなどからなるデータである。なお、この実施例において、LAN上では、データ本体と共に宛先や送信元アドレスなどを含むパケット単位でデータの通信が行われる。 【0017】 ミキサ100、複数のワイヤレスマイクレシーバ101及びパーソナルコンピュータ(PC)102の各機器には、LAN上で該各機器に固有の識別番号(IPアドレス)が設定され、このIPアドレスがLAN経由のデータ通信の宛先や送信元アドレスとなる。各機器毎のIPアドレスは、各機器をLANに接続した際に当該機器において自動的に設定されてもよいし、ユーザが各機器毎に手動設定できてもよい。詳しくは後述する通り、この発明よれば、ミキサ100において、ユーザ(ミキサオペレータ)がLAN経由の通信を確立したい機器のIPアドレスと該機器との通信に使用する通信プロトコルとを手動で指定することで、LAN経由でミキサ100とレシーバ101の間で制御データの通信を行うことを可能とし、以って、各レシーバ101毎のマイクの電池残量や、通信周波数帯、通信状況、ゲインレベルなど、ワイヤレスマイクの状態を、ミキサ100側で監視・設定できるようになる。 【0018】 また、PC102は、ミキサ100のリモート制御用ソフトウェアプログラムを実行し、該ミキサ100をリモート制御するために使用される。すなわち、LANを経由したPC102とミキサ100の間の通信プロトコルは、前記リモート制御用ソフトウェアプログラムによって予め規定されているので、従来と同様に、格別の設定操作をユーザが行うことなしに、両機器間で制御データの通信を行わせることができる。 【0019】 図2は、ディジタルミキサ100の電気的ハードウェア構成例を示すブロック図である。ミキサ100は、CPU1、フラッシュメモリ2、RAM3、信号処理回路(DSP)4、波形入出力インターフェース(波形I/O)5、表示器6、各種操作子7、電動フェーダ8、レコーダ9、ネットワークインターフェース(ネットワークI/O)10、USBインターフェース(USB・I/O)11を含み、各装置間がバス1Bを介して接続される。 【0020】 ネットワークI/O10は、例えばイーサーネット(登録商標)規格のネットワークインターフェースで構成される。ミキサ100は、ネットワークI/O10に接続されたLANケーブルによりハブ103に接続され、該ハブ103を経由して、LAN上の他の機器(図1の例ではワイレスマイクレシーバ101やPC102)と通信可能に接続される。また、USB・I/O11に接続されたコネクタ(USB端子)12を介してUSBメモリ13を接続することができる。そして、DSP4の設定データ等のミキサ内部データをレコーダ9に転送し、レコーダ9に転送された前記内部データをUSBメモリ13にセーブ・ロードすることができてよい。 【0021】 CPU1、フラッシュメモリ2及びRAM3を含むマイクロコンピュータは、フラッシュメモリ2又はRAM3に記憶された制御プログラムを実行し、当該ミキサ100の全体的な動作制御を行う。DSP4は、オーディオ信号に対するディジタル信号処理を担う。波形I/O5は、アナログ入力ポート、アナログ出力ポート及びディジタル入出力ポートによって構成され、波形I/O5に対してオーディオケーブル105が接続される。波形I/O5を介して入力されたアナログオーディオ信号はディジタル変換された後にDSP4に供給され、DSP4は該供給されたディジタルオーディオ信号に対してCPU1から与えられる指示に基づく信号処理を施す。また、DSP4における信号処理の結果として生成されたディジタルオーディオ信号は波形I/O5を介してアナログ変換されて外部に出力される。また、波形I/O5を介して接続されたディジタル音響機器との間でディジタルオーディオ信号の送受信を行うこともできる。 【0022】 表示器6、各種操作子7、電動フェーダ8は、後述の図4に示す操作パネル上に配設されるユーザインターフェースである。ユーザは、各種操作子7や電動フェーダ8を使用して、例えば各種パラメータの設定や各種機能の起動指示等、ミキシング処理に関する各種操作を行うことができる。また、電動フェーダ8には、フェーダつまみの操作位置を自動制御するためのモータが内蔵されており、CPU1から与えられる駆動信号に基づき、つまみ位置が自動的に制御される。表示器6は、当該ミキサが有する各種機能に応じた表示画面を表示し、該表示画面上のGUIを使用してシステム全体に関わる設定や各種機能毎のパラメータの設定等を行うために使用できる。一例として、タッチパネル式の液晶ディスプレイで構成し、画面接触による操作入力が行えるようにしてよい。 【0023】 図3は、DSP4が実行するオーディオ信号に対する信号処理の構成の概要を説明するためのブロック図である。ミキサ100には、アナログオーディオ信号を入力するための複数のアナログ入力ポート(A入力)20及び複数のディジタルオーディオ信号を入力するための複数のディジタル入力ポート(D入力)21が具わる。前記図1に示したワイヤレスマイクレシーバ101からのオーディオ信号を伝送するオーディオケーブル105はA入力20のいずれかに接続されることになる。 【0024】 入力パッチ22は、各入力ポート(A入力20乃至D入力21)を複数の入力チャンネル23のいずれかに選択的に接続することで、1つの入力チャンネル23に対して1つの入力ポート(A入力20乃至D入力21)からの入力信号を割り当てている。また、入力パッチ22における各入力チャンネル23と入力ポートの接続を示すデータは「パッチデータ」としてフラッシュメモリ2或いはRAM3等適宜のメモリに保管される。なお、この明細書において、入力ポートと入力系チャンネルを対応付けて接続すること、或いは、出力ポートと出力系チャンネルを対応付けて接続することを「パッチ」という。 【0025】 複数の入力チャンネル23(図の例では「1ch」〜「32ch」の32本)は、それぞれ、入力ポートから割り当てられたディジタルオーディオ信号に対するリミッタ、コンプレッサ、イコライザ、フェーダ、パンなどのパラメータ設定部、各バスへの出力をオンオフする出力先選択部、各バスへの出力レベルを調整するセンドレベル調整部等を具備しており、各入力チャンネル23毎に入力されたオーディオ信号の特性やレベルの調整を行う。各入力チャンネル23の信号出力側は、所定の複数(図の例では「mix1」〜「mix16」の16本)のミキシングバス24の各々に接続されており、ユーザは各入力チャンネル23の出力信号を所望のミキシングバス24に送出することができる。ミキシングバス24では、複数の入力チャンネル23から入力する信号を各入力チャンネル23毎の信号出力レベルに応じたミキシング比で混合(ミキシング)する。 【0026】 前記複数のミキシングバス24の各々に対応する複数のミックスチャンネル25(図の例では「1ch」〜「16ch」までの16本)は、それぞれ、キシングバス24から送出されたディジタルオーディオ信号に対するリミッタ、コンプレッサ、イコライザ、フェーダ等のパラメータ設定部を備えており、各ミックスチャンネル25毎に供給されたオーディオ信号の特性やレベルを調整する。出力パッチ26は、各ミキシングチャンネル25を所定のアナログ出力ポート(A出力)27又は複数のディジタル出力ポート(D出力)28に選択的に接続することで、1つの出力ポート(A出力27又はD出力28)に対して1つのミキシングチャンネル25の出力信号を割り当てる。かくして、A出力27又はD出力28からは、ユーザ所望のミキシング処理が施されたオーディオ信号が出力される。 【0027】 図4は、ディジタルオーディオミキサ100の操作パネルの要部を抽出して示す概略外観図である。図4において、操作パネル上には表示器6や多数の操作子類(図2に示す操作子7や電動フェーダ8に相当する)が配備されている。符号30は、複数のチャンネルストリップを備えたチャンネルストリップセクションである。ミキサのオペレータ(ユーザ)は、ナビゲーションセクション31に含まれる操作子を用いて、チャンネルストリップセクション30のチャンネルストリップ群に任意の種類のチャンネル(入力チャンネルやミキシングチャンネルなど)のグループを割り当てることで、該チャンネルストリップに備わる操作子を用いて、当該チャンネルストリップに割り当てたチャンネルの主要なパラメータを操作することができる。また、ユーザはチャンネルストリップセクション30に割り当てられたチャンネルのうちの任意の1つのチャンネルを選択し、該選択した任意の1つのチャンネルを構成する主要なパラメータをセレクテッドチャンネルセクション32に展開することができ、セレクテッドチャンネルセクション32に備わる複数の操作子を用いて前記パラメータの設定を行うことができる。 【0028】 表示器6に表示される各種設定用の画面には、例えば、IPアドレスと通信プロトコルの設定画面(後述の図7参照)や、入力パッチ乃至出力パッチの設定画面、チャンネルストリップセクション30に現在割り当てられているチャンネル群の主要なパラメータを制御するためのコントローラ画面や、セレクテッドチャンネルセクション32に展開されたチャンネルについて詳細なパラメータ設定を行う画面等がある。 【0029】 図5は、前記コントローラ画面の表示例を示している。ユーザがナビゲーションセクション31を用いてチャンネルストリップセクション30に割り当てる入力チャンネルのグループを選択すると、表示器6には該選択されたチャンネルグループに対応するコントローラ画面60が表示される。コントローラ画面60には、チャンネルストリップセクション30を構成する複数の物理的チャンネルストリップの各々に対応して、複数(図においては8個)のチャンネルストリップ画像61が表示される。なお、コントローラ画面60において、各チャンネルストリップ画像61の表示位置は、各々が対応付けられた物理的チャンネルストリップの操作パネル上の配置位置に対応づけらている(図4参照)。 【0030】 コントローラ画面60上の各チャンネルストリップ画像61には、割り当てられた入力チャンネルのチャンネル番号(図の例では「CH1」〜「CH8」)と入力源の種類を表示するチャンネル番号/入力源種類表示領域62、当該入力チャンネルの入力源の状態を表示する入力源状態表示領域63、ミックスバスへのセンドレベルを調整するノブ操作子画像表示領域64等が設けられている。なお、図5においては図示及び説明の便宜上、チャンネル番号「CH1」及び「CH8」の各チャンネルストリップ画像61についてのみ符号を付与し、他を省略した。また、「CH1」及び「CH8」の各チャンネルストリップ画像61について、入力源状態表示領域63を点線で囲い、これを明示した。また、各チャンネルストリップ画像61には、図に例示した要素の他にも、当該チャンネルの主要なパラメータ(イコライザ、音量レベルなど)を表す表示領域等が設けられてよい。 【0031】 チャンネル番号/入力源種類表示領域62において、入力源の種類の表示は、当該入力源の楽器乃至演奏パート名(例えばマイク(MIC)、ギター(Guitar)など)の文字列を表示してもよいし、或いは、該入力源の楽器乃至演奏パートを絵柄化したアイコンを表示するようにしてもよい。図5の例では、チャンネル番号「CH1」〜「CH4」が入力源としてワイヤレスマイクレシーバ101からの入力が割り当てられたチャンネルであり、また、チャンネル番号「CH5」〜「CH8」が、入力源としてその他の通常の外部機器(ワイヤレスレシーバ以外の外部機器で例えば有線マイク等)からの入力が割り当てられたチャンネルである。 【0032】 通常の外部機器(HA)からの入力が割り当てられたチャンネル「CH5」〜「CH8」では、入力源状態表示領域63には、HAゲイン調整ノブ65、HAに供給されるファンタム電源のオンオフスイッチ66、割り当てられたHAの正相・逆相の切り替えスイッチ67の各画像が表示される。これに対して、ワイヤレスマイクレシーバ101からの入力が割り当てられた「CH1」〜「CH4」の各チャンネルストリップ画像61の入力源状態表示領域63には、詳しくは後述する通り、通常の外部機器からの入力が割り当てられているチャンネルにおける、HAゲイン調整ノブ65、ファンタム電源オンオフスイッチ66、及び、正相・逆相切り替えスイッチ67の各画像に替えて、LAN経由でワイヤレスマイクレシーバ101から受信した制御データに基づき、ワイヤレスマイク用の表示がなされる。すなわち、マイクの通信周波数帯(図では「通信F」と記す)68、マイク音量レベル69、電池残量70等のマイクの状態が表示される。図5に示すとおり、ワイヤレスマイク用の表示(「CH1」〜「CH4」)と、通常の入力の表示(「CH5」〜「CH8」)とで、表示デザインが統一されているので、見た目の美観及び操作性を損なうことがなく、且つ、ミキサのオペレータにとってワイヤレスマイクの制御データの監視・設定が行いやすいという点で優れている。 なお、ユーザは、コントロール画面上の各操作子画像又は表示欄毎に設定画面を別途立ち上げることで、該設定画面から詳細な設定・操作が行えてよい。 【0033】 次に、ミキサ100とワイヤレスマイクレシーバ101をLAN経由で接続・制御するためにミキサにおいて実行する各種処理の手順の一例についてフローチャートを参照して説明する。図6は、ミキサ100にワイヤレスマイクレシーバ101を接続する際の接続処理手順の一例を示すフローチャートである。なお、ここで接続処理は、LANケーブル103を介して物理的に接続された機器同士を論理接続する処理を指す。すなわち、ミキサ100とワイヤレスマイクレシーバ101との論理接続を設定するための接続設定画面をミキサ100の表示器6に表示させる指示をユーザが行ったときに、図6の接続処理は起動する。 【0034】 ステップS1において、表示器6に接続設定画面を表示して、オペレータに論理接続を設定したい機器(ワイヤレスマイクレシーバ101)のIPアドレスと通信プロトコルの入力を促す。接続設定画面の一例を図7に示す。接続設定画面には、IPアドレスを入力するIPアドレス入力欄71と、通信プロトコルの選択を行う通信プロトコル選択欄72とが備わる。ユーザは、IPアドレス入力欄71に、通信を確立(論理接続)したい機器(前記図1の構成例ではワイヤレスレシーバA〜Cの何れか)に設定されているIPアドレスを入力することで、通信対象機器のIPアドレスを指定する。IPアドレスは、前述の通り、各機器をLANに接続した際に自動で又はオペレータによる手動入力で各機器毎に設定された識別番号であり、例えば、8ビットずつ4つに区切られた32ビットの数値により構成される。 【0035】 図7に示す接続設定画面の通信プロトコル選択欄72においては、複数種類の通信プロトコル(図7において「AAAA」、「BBBB」等の文字列により複数種類の通信プロトコを表す)がリストアップされており、各通信プロトコルに対応してラジオボタン73が設けられている。ユーザは、前記IPアドレス入力欄71に入力したIPアドレスに対応する機器との間で制御データを通信するために使用する通信プロトコルのラジオボタン73にチェックを入れることで、通信プロトコル選択欄72から任意の1つの通信プロトコルを指定することができる。また、図7において、「OK」ボタン74を用いて接続設定画面の設定内容を確定すことができ、「キャンセル」ボタン75を用いて接続設定画面の設定内容を取り消すことができる。すなわち、IPアドレスと通信プロトコルの対応付けはユーザの判断に任せればよく、IPアドレス先の機器がどの通信プロトコルを使用するのかをミキサ100で予め認識している必要はない。このため、ミキサ100では複数種類の通信プロトコルの情報を保持するだけでよく、ミキサ100の設計段階では外部機器と通信プロトコルとを対応付けを固定的に設定しておく必要がない。従って、少ない手間及びコストでLAN経由で制御データを通信できるようになる。また、IPアドレス先の機器がどの通信プロトコルを使用しているのかを問い合わせる通信等、ミキサ100とレシーバ101の間における通信制御・設定のための事前通信は不要であるため、基本的には音響信号処理に特化された装置であるべきミキサ100及び通信相手の機器(レシーバ101)に複雑な通信機能を要求しないという利点がある。 なお、少なくとも各機器にて使用すべき通信プロトコルがユーザ(ミキサオペレータ)に通知されていなければならない。ユーザは各機器にて使用すべき通信プロトコルの情報を例えば当該機器の取り扱い説明書の記載、或いは当該機器の製造元への問い合わせ等により得ることができる。 【0036】 ところで、周知の通り、ネットワークプロトコルとして標準的に使用されている「TCP/IPプロトコル」は、役割に応じた複数の階層に分けて構築されている。その下位層のプロトコルは、ネットワークにアクセスしたり、データパケットを相手まで届けるための機能等、通信制御における直接的なインターフェース機能を規定するものであり、これに対して、最上位層のアプリケーション層のプロトコルは、実際にアプリケーションが用いる各種サービスのメッセージのやり取り、メッセージの解釈の仕方等について規定するものである。図7に示す接続設定画面においてユーザが設定する「通信プロトコル」は、前記アプリケーション層のプロトコルに相当するものであり、主には通信相手の持つ制御データの解釈の仕方を規定する。 【0037】 ユーザによりIPアドレスと通信プロトコルとが指定されたら(ステップS2のYES)、ステップS3において、前記指定されたIPアドレス先のワイヤレスマイクレシーバ101(当該IPアドレスが設定されている機器)をLAN上から検出して、該検出したレシーバ101とミキサ100との間の論理接続を設定する。すなわち、検出したワイヤレスマイクレシーバ101とミキサ100の間で通信経路を確立し、該論理接続したレシーバ101から受信するデータを、前記接続設定画面において指定された通信プロトコルを用いて解釈するように設定する。これにより、ミキサ100は、ユーザにより指定されたIPアドレスを持つ通信対象機器との間で、ユーザにより指定された通信プロトコルを用いて通信できる状態になる。 【0038】 ステップS4において、前記ユーザにより指定されたIPアドレスと当該IPアドレスを持つ通信対象レシーバ101から入力されるオーディオ信号との対応付けをミキサ100側で認識させる。すなわち、通信対象レシーバ101からのオーディオ信号がどの入力ポート(図2の波形I/O5、図3のA入力20に相当)に入力されているかをユーザに設定させて、入力ポートと通信対象レシーバ101のIPアドレスとを対応付ける。ここで設定したレシーバ101(のIPアドレス)と入力ポートの対応付けを表すデータは、フラッシュメモリ2或いはRAM3等適宜のメモリに記録する。これにより、当該入力ポート(波形I/O5)から或る入力チャンネルに入力されるオーディオ信号と、入力されたIPアドレスを持つ通信対象機器からLAN経由で受信する制御データとが、同じ機器(同じ入力チャンネル)に関するデータであるということを、ミキサ100側で認識できる。さらに、ステップS5においては、前記入力されたIPアドレスを持つ通信対象レシーバ101が、後述するパッチ画面におけるパッチ元(入力源)の選択肢の一つして表示されるよう設定する。 【0039】 図8はパッチ設定処理の動作手順の一例を示すフローチャートである。表示器6にパッチ設定画面を表示させる指示をユーザが行ったときに、このパッチ設定処理は起動する。パッチ設定画面は、入力パッチ22乃至出力パッチ26(図3参照)の設定をユーザに行わせる画面であって、ユーザは、例えば前記図7に示すコントローラ画面60において、或るチャンネルに関するチャンネル番号/入力源種類表示領域62を選択することで、パッチ設定画面を立ち上げることができる。 【0040】 ステップS6において、ユーザからの指示に応じて「パッチ設定画面」を表示器6に表示して、ユーザに対してパッチ設定の入力を促す。ユーザは、パッチ設定画面において任意の入力ポート(A入力20乃至D入力21)を入力チャンネル23にパッチする、または、任意の出力ポート(A出力27又はD出力28)に1つのミキシングチャンネル25の出力信号をパッチする設定を行う。このパッチ設定画面において、ユーザは、チャンネルに割り当てられた入力源(パッチ元)の名前乃至該入力源を絵柄化したアイコンを選択することができ、その選択肢の一つして、前記図6のステップS5において選択肢に設定された通信対象レシーバ101が含まれる。従って、パッチ設定の選択肢として、LAN経由で接続された外部機器(ワイヤレスマイクレシーバ101)を選ぶことができる。 【0041】 パッチ設定画面におけるパッチ設定が完了したら(ステップS7のYES)、ステップS8において、設定されたパッチの内容を示す「パッチデータ」を、フラッシュメモリ2或いはRAM3等適宜のメモリに記録すると共に、該パッチの内容に従ってDSP4におけるオーディオ信号の信号経路(信号処理内容)を設定することで、該パッチの内容を信号処理に反映させる。 【0042】 前記図5に示すコントローラ画面60において、LAN経由で接続された外部機器(ワイヤレスマイクレシーバ101)からのオーディオ信号が割り当てられた入力チャンネル23(例えば、図7では「CH1」〜「CH4」)が含まれている場合、図5のコントローラ画面60に示す通り、ワイヤレスマイクレシーバ101からの入力が割り当てられた「CH1」〜「CH4」の各チャンネルストリップ画像61の入力源状態表示領域63には、通常の表示(「CH5」〜「CH8」に示すHAの状態表示)とは異なり、ワイヤレスマイクレシーバの状態が表示されることになる。 図9は、コントローラ画面60の表示を通常の表示(HAの状態表示)とワイヤレスマイクレシーバの状態表示とのいずれかに切り替えるための表示切り替え処理の手順の一例を示すフローチャートである。この処理は、表示器6に表示するコントローラ画面の表示切り替え指示、すなわち、コントローラ画面に呼び出すチャンネルグループの切り替えがあったときに起動する。 【0043】 ステップS9において、コントローラ画面60に新規に呼び出すチャンネルグループの中に、LAN経由で接続されたワイヤレスマイクレシーバ101からのオーディオ信号が割り当てられた入力チャンネルが含まれているかどうか調べる。ここでは、前記チャンネルグループの各入力チャンネル毎のパッチ設定データに基づき、当該チャンネルに対してどの入力ポートからのオーディオ信号が割り当てあられているかを判断する。チャンネルと入力ポートとの対応付けが判別できれば、前記図6に示す接続処理のステップS4において記録されたレシーバ101と入力ポートの対応付けのデータに基づき、どの入力チャンネルに対してワイヤレスマイクレシーバ101からのオーディオ信号が割り当てられているかを認識することができる。 【0044】 コントローラ画面60に新規に呼び出すチャンネルグループの中に、ワイヤレスマイクレシーバ101からのオーディオ信号が割り当てられている入力チャンネルがあった場合(ステップS10のYES)、ステップS11において、当該ワイヤレスマイクレシーバ101のIPアドレスに対応して指定された通信プロトコルに基づき、当該入力チャンネルについて入力源状態表示領域63の表示画像を決定し、決定した表示画像で当該入力チャンネルの入力源状態表示領域63の表示を行う。すなわち、図6の接続処理おいて指定された通信プロトコルに応じて表示すべき入力源状態表示領域63の画像を予め規定しておくものとする。ワイヤレスマイクレシーバ101に使用される通信プロトコルであれば、図5のチャンネル「CH1」〜「CH4」に例示した通り、通信周波数帯68、マイク音量レベル69、電池残量70をからなるワイヤレスマイクレシーバの状態を表示するよう入力源状態表示領域63の画像を規定しておく。これにより、ワイヤレスマイクレシーバ101からのオーディオ信号が割り当てられている入力チャンネルの入力源状態表示領域63には、通信周波数帯68、マイク音量レベル69、電池残量70からなるワイヤレスマイクレシーバの状態の画像が表示される(図5参照)。 【0045】 ステップS12では、コントローラ画面60に新規に呼び出すチャンネルグループのうち、上記LAN経由で接続されたワイヤレスマイクレシーバ101以外の機器(HA)が割り当てられた入力チャンネル23(例えば、図5では「CH5」〜「CH8」)について、通常の表示(HAに対応する表示)を行う。すなわち、入力源状態表示領域63において、HAゲイン調整ノブ65、HAに供給されるファンタム電源のオンオフスイッチ66、割り当てられたHAの正相・逆相の切り替えスイッチ67の各画像が表示される。 一方、コントローラ画面60に新規に呼び出すチャンネルグループの中に、ワイヤレスマイクレシーバ101からのオーディオ信号が割り当てられている入力チャンネルがなければ(ステップS10のNO)、ステップS13において、当該コントローラ画面60に呼び出す全ての入力チャンネル23について通常の表示(HAに対応する表示)を行う。 【0046】 上記の処理により、LAN経由でミキサ100とワイヤレスマイクレシーバ101との間で制御データ(マイクの電池残量、通信周波数帯、通信状況、ゲインレベルなどのデータ)を通信できる状態にミキサ100が設定されるので、ユーザはミキサ100側でワイヤレスマイクの状態を監視・設定できるようになる。図10は、ミキサ100においてワイヤレスマイクレシーバ101からの制御データを受信した際の動作手順の一例を示すフローチャートである。図10に示す処理は、ミキサ100においてLAN経由でワイヤレスマイクレシーバ101の制御データのパケットを受信したときに起動する処理である。ワイヤレスマイクレシーバ101から制御データのパケットを発信する動作は、所定の周期毎に定期的に行われても良いし、非定期的(例えば制御データの内容が変わったときなど)に行われてもよいし、或いは、ミキサ100からレシーバ101に制御データのパケットの発信を要求する構成であってもよい。また、レシーバ101の制御データのパケットの送信方法としては、LAN上にブロードキャストする方法であってもよいし、ミキサ100のIPアドレスに宛てて(つまり特定の通信相手に宛てて)パケットを送信する方法であってもよい。後者を適用する場合は、前記図6の接続処理において、ミキサ100と接続したレシーバ101に対して、ミキサ100のIPアドレスを通知しておくものとする。 【0047】 ミキサ100はLAN上から受信したパケットの送信元IPアドレスを読み出し(ステップS14)、該読み出したIPアドレスが通信対象に指定(論理接続)されているレシーバ101のIPアドレスであれば(ステップS15のYES)、該受信したパケット内の制御データを、前記読み出したIPアドレスに対応して指定されている通信プロトコルに従って解釈し、該解釈した制御データに基づく処理を行う(ステップS16)。すなわち、該受信したパケット内の制御データに基づきコントローラ画面60の、受信したパケットのIPアドレスに対応づけられている入力チャンネルの入力源状態表示領域63の表示を更新する処理等を行う。これにより、ユーザは、ミキサ100において、各レシーバ101毎のマイクの電池残量、通信周波数帯、通信状況、ゲインレベルなど、ワイヤレスマイクの状態を監視することができる。一方、前記受信したパケットの送信元IPアドレスがミキサ100の通信対象に設定(論理接続)されていなければ(ステップS15のNO)、前記受信したパケットは破棄される(ステップS17)。 【0048】 また、ユーザは、ミキサ100のコントローラ画面60の入力源状態表示領域63から、当該ミキサ100に接続されたワイヤレスマイクレシーバ101について通信周波数帯やレベル、名称設定など各種パラメータ設定を行うことができる。ミキサ100にてワイヤレスマイクの状態を変更した場合は、ミキサ100から前記変更内容に応じた制御データのパケットを対応するレシーバ101の通信プロトコルに従って該レシーバ101のIPアドレス宛てに送信する。レシーバ101側では、受け取った制御データのパケットを自機の通信プロトコルに従い解釈することができる。従って、ユーザは、ミキサ100において、各レシーバ101毎のワイヤレスマイクの状態を編集することができる。 【0049】 以上説明した通り、この実施例によれば、ユーザ(ミキサ100のオペレータ)が、図7に示した接続設定画面において通信対象機器のIPアドレスと、通信プロトコルとを指定したときに、ミキサ100と該指定されたIPアドレスに対応するワイヤレスマイクレシーバ101との間では該指定され通信プロトコルに従って制御データの通信を行える状態になる(論理接続が確立される)。これにより、ユーザは、ミキサ100側でワイヤレスマイクの状態の監視や、該ワイヤレスマイクレシーバ101の各種パラメータ設定等を行うことができるようになるという優れた効果を奏する。また、ユーザによって指定されたレシーバ101との間でのみ、該ユーザに指定された通信プロトコルに従って通信を確立することから、ミキサ設計段階で外部機器と該機器で使用する通信プロトコルとの対応付けを固定的に設定しておく必要がない。従って、少ない手間・コストでLAN経由で制御データの通信が行えるようになる。 【0050】 なお、上記実施例において、ミキサ100においてユーザが行った各種操作は、当該ミキサ100のリモート制御プログラムを実行するPC102から行うこともできる。すなわち、ミキサ100のリモート制御用PC102のディスプレイにおいても、図5に示すようにコントローラ画面60の入力源状態表示領域63に、ワイヤレスマイクレシーバ用の表示を行って、ワイヤレスマイクの状態の監視や各種パラメータの設定を行うことができる。この場合、PC102上のミキサ用リモート制御プログラムとLAN上の各レシーバ101の間で通信が行われてもよいし、PC102上のミキサ用リモート制御プログラムと、前記レシーバ101のモニタリング用のアプリケーションプログラムとの間で通信が行われてもよい。 【0051】 なお、上記実施例においては、図1のシステム構成例において、ミキサ100と各レシーバ101をオーディオケーブル105を介して接続し、該オーディオケーブル105を介して各レシーバ101からミキサ100にオーディオ信号を送信するシステム構成を示したが、これに限らず、レシーバ101からミキサ100に送信されるオーディオ信号をLAN経由で(LANケーブル104を介して)送信してもよい。この場合は、ミキサ100と各レシーバ101間を接続するオーディオケーブル105は不要である。 【0052】 なお、上記実施例においては、ミキサ100にLAN経由で接続される外部機器の一例としてワイヤレスマイクレシーバ101を例示したが、ミキサ100にLAN経由で接続される外部機器は、ワイヤレスマイクレシーバ101に限らず、ヘッドアンプ、パワーアンプ等、その他の音響信号処理に関する機器であってもこの発明を適用できる。 【0053】 なお、上記実施例においては、この発明を装置の発明として構成及び実施する例について説明したが、これに限らず、コンピュータをこの発明に係る通信設定装置として動作させるために実行されるソフトウェアプログラムの形態で構成及び実施されてもよい。 【図面の簡単な説明】 【0054】 【図1】この発明の一実施例に係るディジタルミキサを含むネットワーク構成例を示すブロック図。 【図2】同実施例に係るミキサの電気的ハードウェア構成例を示すブロック図。 【図3】同実施例に係るミキサにおける信号処理構成の概要を示す機能ブロック図。 【図4】同実施例にかかるミキサの操作パネルの一部を抽出して示す外観概略図 【図5】同実施例に係るミキサの表示器に表示されるコントローラ画面の一例を示す図。 【図6】同実施例に係るミキサと外部機器をLAN経由で接続するための接続設定処理の手順の一例を示すフローチャート。 【図7】前記接続設定処理において、ミキサの表示器に表示される接続設定画面の構成例を示す図。 【図8】同実施例に係るミキサにおけるパッチ設定処理の一例を示すフローチャート。 【図9】同実施例に係るミキサにおける前記コントローラ画面の表示切り替え処理の手順の一例を示すフローチャート。 【図10】同実施例に係るミキサにおけるLAN経由の制御データパケット受信処理の手順の一例を示すフローチャート。 【符号の説明】 【0055】 100 ミキサ、101 ワイヤレスマイクレシーバ、102 パーソナルコンピュータ、103 LANケーブル、104 ハブ、105 オーディオケーブル、1 CPU、2 フラッシュメモリ、3 RAM、4 DSP、5 波形I/O、6 表示器、7 各種操作子、8 電動フェーダ、9 レコーダ、10 ネットワークI/O、11 USB・I/O、60 コントローラ画面、63 入力源状態表示領域、71 IPアドレス入力欄、72 通信プロトコル選択欄
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004075 【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月10日(2006.8.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077539 【弁理士】 【氏名又は名称】飯塚 義仁
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| 【公開番号】 |
特開2008−47970(P2008−47970A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−218835(P2006−218835) |
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