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【発明の名称】 オーディオ装置、無線音声出力制御方法及び無線音声出力制御プログラム
【発明者】 【氏名】西田 治

【要約】 【課題】本発明は、ユーザの使用状況に合わせて無線音声出力機能を自動的に設定できるようにする。

【構成】本発明は、楽曲データに基づく音声を出力するヘッドホン端子16とヘッドホン4との接続状態又は非接続状態を検出し、ヘッドホン端子16とヘッドホン4との接続状態が検出された場合、無線音声送受信部14による無線音声出力を自動的に停止させ、ヘッドホン端子16とヘッドホン4との非接続状態が検出された場合、無線音声送受信部14により無線音声出力を自動的に開始するように制御すれば、ヘッドホン4の接続状態に応じて無線音声出力を自動的に停止させたり、開始させることが出来るので、ユーザに対して煩わしい設定動作を行わせることなく使い勝手を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声信号に基づく音声を外部へ出力する音声出力端子と、
上記音声出力端子と所定の音声出力手段との接続状態又は非接続状態を検出する接続状態検出手段と、
上記音声信号に基づく音声を無線によって外部へ出力する無線音声出力手段と、
上記接続状態検出手段によって上記接続状態が検出された場合、上記無線音声出力手段による無線音声出力を自動的に停止させ、上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力手段による無線音声出力を自動的に開始させるように制御する制御手段と
を具えることを特徴とするオーディオ装置。
【請求項2】
上記制御手段は、上記無線音声出力手段により上記無線音声出力を行っている最中に、上記接続状態検出手段によって上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力を継続する
ことを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項3】
上記制御手段は、上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力手段からの上記無線音声出力を受信可能な受信機器を探索し、当該受信機器を探索できたときにのみ上記無線音声出力を自動的に開始させる
ことを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項4】
上記制御手段は、上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力手段からの上記無線音声出力を受信可能な受信機器を探索し、当該受信機器を探索できなかったときには上記音声信号の再生処理を停止させる
ことを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項5】
上記制御手段は、上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力手段からの上記無線音声出力を受信可能な受信機器を探索し、当該受信機器を探索できなかったときには上記オーディオ装置の電源を落とす
ことを特徴とする請求項1に記載のオーディオ装置。
【請求項6】
音声信号に基づく音声を外部へ出力する音声出力端子と所定の音声出力手段との接続状態又は非接続状態を検出する接続状態検出ステップと、
上記音声信号に基づく音声を無線によって外部へ出力する無線音声出力ステップと、
上記接続状態検出ステップによって上記接続状態が検出された場合、上記無線音声出力ステップによる無線音声出力を自動的に停止させ、上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力ステップによる無線音声出力を自動的に開始させるように制御する制御ステップと
を具えることを特徴とする無線音声出力制御方法。
【請求項7】
情報処理装置に対して、
音声信号に基づく音声を外部へ出力する音声出力端子と所定の音声出力手段との接続状態又は非接続状態を検出する接続状態検出ステップと、
上記音声信号に基づく音声を無線によって外部へ出力する無線音声出力ステップと、
上記接続状態検出ステップによって上記接続状態が検出された場合、上記無線音声出力ステップによる無線音声出力を自動的に停止させ、上記非接続状態が検出された場合、上記無線音声出力ステップによる無線音声出力を自動的に開始させるように制御する制御ステップと
を実行させることを特徴とする無線音声出力制御プログラム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、オーディオ装置、無線音声出力制御方法及び無線音声出力制御プログラムに関し、例えば携帯型オーディオプレーヤに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、音楽を聴くユーザのスタイルとしては、家庭に大量のオーディオコンテンツを有し、据置型オーディオ機器を介して聴取し、外出時には大量のオーディオコンテンツの一部(例えば数枚のCD(Compact Disc))を持ち出し、これらを携帯型オーディオプレーヤで聴取することが一般的であった。
【0003】
しかし、最近の携帯型オーディオプレーヤ市場では、大容量のハードディスクドライブやフラッシュメモリ等の記憶媒体を搭載した携帯型オーディオプレーヤが主流となり、この記憶媒体に大量のオーディオコンテンツを格納することが出来るようになったので、家庭でも外出先でも携帯型オーディオプレーヤを用いて音楽を聴取するスタイルが一般化しつつある。
【0004】
この場合、家庭では携帯型オーディオプレーヤが出力する音楽をより高音質でユーザが楽しむために、携帯型オーディオプレーヤの音声出力端子と家庭内の据置型オーディオ機器の音声入力端子とをケーブルによって接続し、当該据置型オーディオ機器のスピーカから聴取する場合が一般的である。また、ケーブルを接続する煩わしさを解消するために、携帯型オーディオプレーヤ専用のアクティブスピーカシステムも近年では普及し始めている。
【0005】
さらに近年の携帯型オーディオプレーヤでは、ヘッドホンケーブルによる接続の煩わしさを解消すべく、例えばブルートゥース(登録商標)やFM(Frequency Modulation)トランスミッタ等の無線音声出力機能を有するタイプも存在し、ヘッドホンケーブルを接続する必要がないので使い勝手に優れている。
【0006】
このような携帯型オーディオプレーヤを用いれば、ユーザは、無線音声出力機能によって外出時にはヘッドホンにより自分だけで音楽を楽しむことができ、家庭では無線音声出力機能により無線送信した再生信号を据置型オーディオ機器のスピーカから高音質な音声として楽しむことができる。
【0007】
ところで、このようなワイヤレスヘッドホンシステムについては、赤外線を使用して無線送信するものもある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特許第2770389号明細書
【0008】
また、ヘッドホンプラグが抜かれたときの信号に基づいて入力ソース及び音響処理を初期化することにより、利用者の入れ替わりにより別のユーザがヘッドホンプラグを抜き差ししてオーディオを動作させたとき、音質、音量あるいは入力ソース等に関する前の利用者の設定が残らないようにしたオーディオ装置がある(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献2】特開2003-204592公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところでかかる構成の携帯型オーディオプレーヤにおいては、家庭で無線音声出力機能により再生信号を据置型オーディオ機器へ無線送信させるためには、ユーザがヘッドホンケーブルを音声出力端子から取り外し、かつ無線音声出力を行わせるための設定動作を行わなければならず、使い勝手が非常に悪いという問題があった。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、ユーザの使用状況に合わせて無線音声出力機能を自動的に設定し得る使い勝手の優れたオーディオ装置、無線音声出力制御方法及び無線音声出力制御プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
かかる課題を解決するため本発明においては、音声信号に基づく音声を外部へ出力する音声出力端子と所定の音声出力手段との接続状態又は非接続状態を検出し、音声信号に基づく音声を無線によって外部へ出力し、音声出力端子と音声出力手段との接続状態が検出された場合、無線音声出力を自動的に停止させ、音声出力端子と音声出力手段との非接続状態が検出された場合、無線音声出力を自動的に開始するように制御すれば、音声出力手段の接続状態に応じて無線音声出力を自動的に停止させたり、開始させることが出来るので、ユーザに対して煩わしい設定動作を行わせることなく使い勝手を向上させることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、音声出力手段の接続状態に応じて無線音声出力を自動的に停止させたり、開始させることが出来るので、ユーザに対して煩わしい設定動作を行わせることなく使い勝手を向上させることができ、かくしてユーザの使用状況に合わせて無線音声出力機能を自動的に設定し得る使い勝手の優れたオーディオ装置、無線音声出力制御方法及び無線音声出力制御プログラムを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0014】
(1)オーディオシステムの構成
図1において、1は全体として本発明における一実施の形態のオーディオシステムを示し、ユーザが外出時等に持ち運ぶことが可能な携帯型オーディオプレーヤ2と、家庭内で用いられる据置型オーディオ機器3とによって構成されている。
【0015】
携帯型オーディオプレーヤ2は、電源部17から供給される電力に基づいてCPU(Central Processing Unit)構成でなる制御用マイクロコンピュータ10及び各回路が動作すると共に、制御用マイクロコンピュータ10が全体を統括制御しており、入力部12を介して楽曲の選択操作、ボリューム調整操作、及び各種メニュー設定操作等をユーザに実行させると共に、その操作に関する種々の内容を蛍光表示管、液晶ディスプレイ或いは有機EL(Electroluminescence)ディスプレイ等でなる表示部13に表示する。
【0016】
携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、入力部12を介してユーザ所望の楽曲が選択されると、その楽曲に対応した音楽データを、フラッシュメモリやハードディスク等でなる音楽データ格納用の記憶部15から読み出し、その再生信号を音声出力用アンプ11へ送出する。音声出力用アンプ11は、その再生信号を所定レベルに増幅し、ヘッドホン端子16を介してヘッドホン4から再生音として出力する。
【0017】
また携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、記憶部15から読み出した楽曲データの再生信号を例えばブルートゥース(登録商標)等の無線音声送受信部14を介して据置型オーディオ機器3へ無線送信し得るようになされている。
【0018】
据置型オーディオ機器3は、携帯型オーディオプレーヤ2の無線音声送受信部14から無線送信されてくる再生信号を無線音声送受信部22で受信し、これを音声出力用アンプ21へ送出する。音声出力用アンプ21は、無線音声送受信部22から供給された再生信号を所定レベルに増幅し、その増幅した再生信号に応じた再生音をスピーカ23から出力する。
【0019】
これによりオーディオシステム1では、携帯型オーディオプレーヤ2で再生した楽曲データに基づく再生信号を据置型オーディオ機器3へ無線伝送し、当該据置型オーディオ機器3のスピーカ23から高音質な再生音として出力し得るようになされている。
【0020】
このような本発明のオーディオシステム1においては、携帯型オーディオプレーヤ2を用いてヘッドホン4により再生音をユーザが聴取するのは外出時が多く、家庭に戻ってきてからは一般的にヘッドホン4のプラグをヘッドホン端子16から抜き取り、表示部13を介してメニュー設定を変更することにより、無線音声送受信部14から再生信号を据置型オーディオ機器3へ無線伝送し、当該据置型オーディオ機器3のスピーカ23から高音質な再生音をユーザに聴取させることが一般的である。
【0021】
しかしながら、ユーザにとっては、ヘッドホン4のプラグをヘッドホン端子16から抜き取った後、更に表示部13を介して無線音声送受信部14による無線音声出力機能を動作させるためにメニュー設定を変更しなければならず、面倒な手順を強いられていたが、本発明のオーディオシステム1では後述するオートモード又はロックモードをユーザに使い分けさせることにより、このような点を解消して操作性を一段と向上させている。
【0022】
具体的にオーディオシステム1では、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10がヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16に接続された状態(以下、これを接続状態と呼ぶ)にあるか、接続されていない状態(以下、これを非接続状態と呼ぶ)にあるかを監視しており、オートモードの場合に接続状態であることを検出したとき無線音声送受信部14から再生信号の無線送信(以下、これを無線音声出力と呼ぶ)を停止し、オートモードの場合に非接続状態であることを検出したとき無線音声送受信部14による無線音声出力を開始するようになされている。
【0023】
すなわち図2に示すように携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、オートモードの場合に、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16に接続された接続状態を検出すると、ユーザが据置型オーディオ機器3から再生音を聴取する意思がないと判断し、無線音声送受信部14による無線音声出力を停止し、ヘッドホン4からのみ再生音を出力するようになされている。
【0024】
また図3に示すように携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、オートモードの場合に、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16から取り外された非接続状態を検出すると、ユーザが携帯型オーディオプレーヤ2のヘッドホン4から再生音を聴取する意思がないと判断し、無線音声送受信部14による無線音声出力を開始し、据置型オーディオ機器3のスピーカ23からのみ再生音を出力するようになされている。
【0025】
但し、オーディオシステム1では、上述のオートモードの場合についての基本的な考え方の一例であり、オートモードにおける処理の詳細や、ロックモードにおける処理については以下具体的に説明する。
【0026】
(2)携帯型オーディオプレーヤの無線音声出力機能設定処理手順
図4に示すようにオーディオシステム1における携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ルーチンRT1の開始ステップから入って次のステップSP1へ移り、無線音声送受信部14による無線音声出力を行う機能(以下、これを無線音声出力機能と呼ぶ)をオートモードに設定するか否かを判定する。
【0027】
ここで肯定結果が得られると、このことは無線音声出力機能をオートモードに設定するための操作が入力部12を介して行われたことを表しており、このとき携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、次のステップSP2へ移る。
【0028】
ステップSP2において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声出力機能をオートモードに設定することにより、上述したヘッドホン4の接続状態又は非接続状態に応じて無線音声送受信部14による無線音声出力を停止するか開始するかを自動的に切り換えられる状態に遷移させ、ステップSP7へ移って処理を終了する。
【0029】
これに対してステップSP1で否定結果が得られると、このことは無線音声出力機能をオートモードに設定するための操作ではなく、ロックモードに設定するための操作が入力部12を介して行われたことを表しており、このとき携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は次のステップSP3へ移る。
【0030】
ステップSP3において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声出力機能をロックモードに設定し、次のステップSP4へ移る。ここでロックモードとは、無線音声送受信部14による無線音声出力機能を常時オン状態又は常時オフ状態に設定し、無線音声出力機能を終始機能させるか或いは終始停止させておくかの何れかに固定することをいう。
【0031】
ステップSP4において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモード時の無線音声出力をオン状態に設定するか否かを判定する。ここで肯定結果が得られると、次のステップSP5へ移り、ロックモード時の無線音声出力をオン状態に設定し、ステップSP7へ移って処理を終了するのに対し、否定結果が得られるとステップSP6へ移ってロックモード時の無線音声出力をオフ状態に設定し、次のステップSP7へ移って無線音声出力機能設定処理手順を終了する。
【0032】
(3)無線音声出力機能制御処理手順
次に、上述したルーチンRT1の無線音声出力機能設定処理手順を実行した後に、ヘッドホン4が挿着されたときの無線音声出力機能制御処理手順と、ヘッドホン4が脱着されたときの無線音声出力機能制御処理手順とを場合分けして具体的に説明する。
【0033】
(3−1)ヘッドホン挿着時の無線音声出力機能制御処理手順
図5に示すように携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ルーチンRT2の開始ステップから入って次のステップSP11へ移り、無線音声送受信部14による無線音声出力機能を用いて据置型オーディオ機器3に対して無線音声出力を行うことにより当該据置型オーディオ機器3のスピーカ23から再生音を出力させ、次のステップSP12へ移る。
【0034】
ステップSP12において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16に挿着された接続状態にあるか否かを判定し、否定結果が得られると、このことはヘッドホン4とヘッドホン端子16とが非接続状態であることを表しており、このときステップSP17へ移って、無線音声送受信部14による無線音声出力をそのまま継続し、次のステップSP18へ移って処理を終了する。
【0035】
これに対してステップSP12で肯定結果が得られると、このことはヘッドホン4とヘッドホン端子16とが接続状態にあることを表しており、このとき携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、次のステップSP13へ移る。
【0036】
ステップSP13において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン端子16にヘッドホン4が挿着されたと認識し、そのヘッドホン4に対して再生音の出力を開始し、次のステップSP14へ移る。
【0037】
ステップSP14において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14による無線音声出力機能がオートモードに設定されているか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP15へ移る。
【0038】
ステップSP15において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14による無線音声出力を行っている最中に、ヘッドホン4が挿着されたので、図2に示したようなオートモードのシーケンスに従って、無線音声送受信部14の無線音声出力を停止し、次のステップSP18へ移って処理を終了する。
【0039】
これに対してステップSP14で否定結果が得られると、このことはオートモードではなくロックモードに設定されていることを表しており、このとき携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、次のステップSP16へ移る。
【0040】
ステップSP16において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモードにおける無線音声送受信部14の無線音声出力がオン状態に設定されているか否かを判定し、否定結果が得られるとステップSP15へ移り、肯定結果が得られると次のステップSP17へ移る。
【0041】
この場合ステップSP15において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモードにおける無線音声送受信部14の無線音声出力がオフ状態に設定されているので、ヘッドホン4の接続状態が検出されたことをトリガーとして、無線音声送受信部14の無線音声出力を停止し、次のステップSP18へ移って処理を終了する。
【0042】
ステップSP17において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモードにおける無線音声送受信部14の無線音声出力がオン状態に設定されているので、ヘッドホン4に対する再生音の出力を行いながら、無線音声送受信部14による無線音声出力をそのまま継続し、次のステップSP18へ移って処理を終了する。
【0043】
すなわち携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14による無線音声出力を行っている最中に、ヘッドホン4が挿着されると、オートモードのときは無線音声出力を停止するのに対し、ロックモードのときは無線音声出力がオフ状態であれば同様に無線音声出力を停止するが、無線音声出力がオン状態であればヘッドホン4に対して再生音を出力しながら無線音声出力についてもそのまま継続し得るようになされている。
【0044】
(3−2)ヘッドホン脱着時の無線音声出力機能制御処理手順
図6に示すように携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ルーチンRT3の開始ステップから入って次のステップSP21へ移り、ヘッドホン4が挿着されているときに当該ヘッドホン4に対して再生音を出力させ、次のステップSP22へ移る。
【0045】
ステップSP22において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16から脱着されたか否かを判定し、否定結果が得られると、次のステップSP23へ移り、ステップSP21と同様に、ヘッドホン4に対する再生音の出力を継続し続けたまま、次のステップSP35へ移って処理を終了する。
【0046】
これに対してステップSP22で肯定結果が得られると、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、次のステップSP24へ移り、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16から抜かれたので、当該ヘッドホン4に対する再生音の出力を停止し、次のステップSP25へ移る。
【0047】
ステップSP25において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14による無線音声出力機能がオートモードであるか否かを判定し、否定結果が得られると、このことはオートモードではなくロックモードが設定されていることを表しており、このとき次のステップSP26へ移る。
【0048】
ステップSP26において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモードにおける無線音声送受信部14の無線音声出力がオン状態に設定されているか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP27へ移る。
【0049】
ステップSP27において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモードにおける無線音声送受信部14の無線音声出力がオン状態に設定されているので、ヘッドホン4に対する再生音の出力を停止したまま、無線音声送受信部14による据置型オーディオ機器3への無線音声出力を開始し、次のステップSP35へ移って処理を終了する。
【0050】
一方、ステップSP26で否定結果が得られると、このことはロックモードにおける無線音声送受信部14の無線音声出力がオフ状態に設定されているので、次のステップSP31へ移る。
【0051】
ところでステップSP25で肯定結果が得られると、このことは無線音声送受信部14による無線音声出力機能がオートモードではなく、ロックモードであることを表しており、このとき携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、次のステップSP28へ移る。
【0052】
ステップSP28において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14から無線送信される再生信号を受信可能な機器(この場合、据置型オーディオ機器3)が周囲に存在するか否かを探索し、次のステップSP29へ移る。
【0053】
ここで携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10が、無線音声送受信部14から無線送信する再生信号を受信する機器(据置型オーディオ機器3)が周囲に存在するか否かを探索するときの探索処理シーケンスについて説明する。
【0054】
図7に示すように携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ステップSP51において無線音声受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)が周囲に存在するかを確認するための探索要求信号を送信する。
【0055】
このとき据置型オーディオ機器3は、ステップSP61において、携帯型オーディオプレーヤ2から上述の探索要求信号を無線音声送受信部22によって受信した場合、その探索要求信号に対する応答信号を生成して当該無線音声送受信部22から携帯型オーディオプレーヤ2へ送信する。
【0056】
ステップSP52において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、据置型オーディオ機器3から応答信号を受信すると、無線音声受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)が存在することを認識し、その据置型オーディオ機器3の機器性能を確認するための確認要求信号を無線音声送受信部14から送信する。
【0057】
ステップSP62において据置型オーディオ機器3は、携帯型オーディオプレーヤ2から受信した確認要求信号に対して、当該携帯型オーディオプレーヤ2から無線送信されてくる再生信号を受信可能であることを意味する応答信号を当該携帯型オーディオプレーヤ2へ通知する。
【0058】
ステップSP53において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、据置型オーディオ機器3からの応答信号を受信すると、当該据置型オーディオ機器3に対して無線通信接続を要求する。
【0059】
これにより携帯型オーディオプレーヤ2及び据置型オーディオ機器3は、相互に無線通信接続のためのPIN(Personal Identity Number)コードすなわちパスワードを交換することにより認証を行い、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は次のステップSP54へ移って探索処理シーケンスを終了し、据置型オーディオ機器3は次のステップSP63へ移る。
【0060】
ステップSP63において据置型オーディオ機器3は、携帯型オーディオプレーヤ2からの無線通信接続要求に対して接続することを承諾し、その旨を意味する応答信号を携帯型オーディオプレーヤ2へ送信し、次のステップSP64へ移って探索処理シーケンスを終了する。
【0061】
ステップSP29(図6)において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、上述した探索処理シーケンスにより、無線音声送受信部14から無線送信される再生信号を受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)が周囲に発見できたか否かを判定し、肯定結果が得られると次のステップSP30へ移る。
【0062】
ステップSP30において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14から無線送信される再生信号を受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)に対して無線音声出力を開始し、次のステップSP35へ移って処理を終了する。
【0063】
これに対してステップSP29で否定結果が得られると、このことは無線音声送受信部14から無線送信される再生信号を受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)が周囲に存在していないことを表しており、このとき携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、次のステップSP31へ移る。
【0064】
ステップSP31において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声出力機能がオートモードの場合であるにも拘わらず再生信号の受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)が存在しない場合、又は無線音声出力機能がロックモードで無線音声出力がオフ状態に設定されている場合に、記憶部15から楽曲データを読み出す再生処理を停止するように予め設定されているか否かを判定する。
【0065】
ここで否定結果が得られると、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ステップSP33へ移るのに対し、肯定結果が得られると次のステップSP32へ移って、無駄に記憶部15から楽曲データを読み出す再生処理については停止し、次のステップSP33へ移る。
【0066】
ステップSP33において携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声出力機能がオートモードの場合であるにも拘わらず再生信号の受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)が存在しない場合、又は無線音声出力機能がロックモードで無線音声出力がオフ状態に設定されている場合、電源部17をオフ状態に切り換えるように予め設定されているか否かを判定する。
【0067】
ここで否定結果が得られると、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、電源部17による電源供給を継続させたまま、次のステップSP35へ移って処理を終了するのに対し、肯定結果が得られると次のステップSP34へ移って電源部17をオフ状態に切り換えることにより電源を落とし、次のステップSP35へ移って処理を終了する。
【0068】
すなわち携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4に対して再生音を出力している最中に、ヘッドホン4が脱着されると、オートモードであって、かつ周囲に再生信号の受信可能な機器(据置型オーディオ機器3)を発見できた場合にのみ、無線音声出力を開始し、ロックモードのときは無線音声出力がオン状態であれば無線音声出力を開始するが、無線音声出力がオフ状態であれば楽曲データの再生を停止したり、電源の供給を停止し得るようになされている。
【0069】
(4)動作及び効果
以上の構成において、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14による無線音声出力機能を用い、据置型オーディオ機器3に対して無線音声送受信部14による無線音声出力を行っている最中に、ヘッドホン4が挿着されると(図5)、当該ヘッドホン4に対して再生音を出力するとともに、オートモードが設定されている場合、自動的に無線音声送受信部14による無線音声出力を停止する。
【0070】
また携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、オートモードではなくロックモードで無線音声送受信部14による無線音声出力がオン状態に設定されている場合、ヘッドホン4に対して再生音を出力しながら、なおかつ無線音声送受信部14の無線音声出力機能により据置型オーディオ機器3に対して無線音声出力を継続し続ける。
【0071】
但し、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、オートモードではなくロックモードで無線音声出力がオフ状態に設定されている場合、ヘッドホン4に対して再生音を出力している間、据置型オーディオ機器3に対する無線音声送受信部14の無線音声出力を必ず停止する。
【0072】
すなわち携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、オートモードの場合と、ロックモードの無線音声出力がオフ状態に設定されている場合とでは、ヘッドホン4に対して再生音を出力するが、据置型オーディオ機器3への無線音声出力を停止する点で共通する。
【0073】
また携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4に対して再生音の出力中に、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16から抜かれると(図6)、ヘッドホン4に対する再生音の出力を停止し、無線音声送受信部14による無線音声出力機能がオートモードの場合、周辺の無線音声受信可能な機器として据置型オーディオ機器3を探索して発見できたときのみ無線音声送受信部14の無線音声出力を開始することにより、据置型オーディオ機器3が存在しないときにまで無駄に無線音声出力を開始して消費電力を浪費することを未然に回避することができる。
【0074】
さらに携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4に対して再生音の出力中に、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16から抜かれると(図6)、ヘッドホン4に対する再生音の出力を停止し、無線音声送受信部14による無線音声出力機能がロックモードの場合で無線音声出力がオン状態に設定されていれば、無線音声送受信部14の無線音声出力を開始する。
【0075】
この場合、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ロックモードであるため、周囲に無線音声受信可能な機器として据置型オーディオ機器3が存在するか否かに拘わらず、無線音声送受信部14による無線音声出力を開始する。
【0076】
しかしながら携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4に対して再生音の出力中に、ヘッドホン4のプラグがヘッドホン端子16から抜かれると(図6)、ヘッドホン4に対する再生音の出力を停止し、無線音声送受信部14による無線音声出力機能がロックモードの場合で無線音声出力がオフ状態に設定されていれば、記憶部15から音楽データを読み出す再生処理を停止したり、電源部17をオフ状態に切り換えることにより、ヘッドホン4に対する再生音の出力を行わず、無線音声出力をも実行しない関係上、無駄な電力消費を確実に低減することができる。
【0077】
更に携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14から無線送信される再生信号を受信可能な機器として据置型オーディオ機器3を発見して認証を得たときのみ、無線音声送受信部14から当該据置型オーディオ機器3に対して再生信号を無線送信するようにしたことにより、認証し得ない不特定の他人の機器に対して誤って再生信号を無線送信することを未然に回避することができる。
【0078】
特に、再生信号の受信可能な機器がブルートゥース等の無線通信可能なヘッドホンであった場合、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、電車内等のユーザ同士が近接した位置に存在する他のユーザの無線通信可能なヘッドホンに対して再生信号を誤送信せずに済む。
【0079】
以上の構成によれば、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、ヘッドホン4が接続状態にあるか、或いは非接続状態にあるかを検出し、その検出結果に応じて無線音声送受信部14による無線音声出力を開始させるか停止させるかを自動的に切り換えることができるので、面倒なメニュー設定等をユーザに強いることなく、ヘッドホン4を挿着する又は脱着するという自然な操作のなかでユーザに意識させることなく据置型オーディオ機器3に対する無線音声出力を制御することができる。
【0080】
(5)他の実施の形態
なお上述の実施の形態においては、携帯型オーディオプレーヤ2の制御用マイクロコンピュータ10は、無線音声送受信部14から無線送信される再生信号を受信可能な機器として据置型オーディオ機器3を周囲に存在するか否かを無作為に探索するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、過去に一度無線通信接続した機器があるときには、その機器固有の識別情報やパスコードを記憶しておき、その識別情報やパスコードに基づいて探索し、無線通信接続するようにしても良い。
【0081】
また上述の実施の形態においては、オーディオシステム1の携帯型オーディオプレーヤ2から据置型オーディオ機器3に対して無線音声出力するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、複数のフロントスピーカと、複数のリアスピーカとオーディオ装置とからなるホームシアターシステムにおいて、ヘッドホン4がオーディオ装置から取り外されたときに、フロントスピーカからリアスピーカへ再生音を自動的に無線音声出力するようにしても良い。
【0082】
さらに上述の実施の形態においては、ブルートゥース(登録商標)等の無線音声送受信部14を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、赤外線、無線LAN(Local Area Network)等のその他種々の無線音声送受信部14を用いるようにしても良い。
【0083】
さらに上述の実施の形態においては、本発明のオーディオ装置として携帯型オーディオプレーヤ2を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ヘッドホン端子16が設けられたオーディオ出力可能な携帯電話機、ゲーム機、携帯型テレビ、携帯型ラジオ、携帯型カーナビゲーションシステム等のその他種々の電子機器に用いるようにしても良い。
【0084】
さらに上述の実施の形態においては、音声出力手段としてヘッドホン4を用いるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、イヤホン等のその他種々の音声出力手段を用いるようにしても良い。
【0085】
さらに上述の実施の形態においては、音声出力端子としてのヘッドホン端子16、接続状態検出手段としての制御用マイクロコンピュータ10、無線音声出力手段としての無線音声送受信部14、制御手段としての制御用マイクロコンピュータ10によって本発明のオーディオ装置としての携帯型オーディオプレーヤ2を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成でなる音声出力端子、接続状態検出手段、無線音声出力手段及び制御手段によって本発明のオーディオ装置を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0086】
本発明のオーディオ装置、無線音声出力制御方法及び無線音声出力制御プログラムは、例えばオーディオ装置以外の携帯型テレビ、携帯型ラジオ、携帯電話機、携帯型カーナビゲーションシステム及び携帯型ゲーム機等のその他種々の電子機器に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明におけるオーディオシステムを示す略線的ブロック図である。
【図2】ヘッドホン接続時の無線音声出力状態を示す略線図である。
【図3】ヘッドホン非接続時の無線音声出力状態を示す略線図である。
【図4】無線音声出力機能設定処理手順を示すフローチャートである。
【図5】ヘッドホン挿着時の無線音声出力機能制御処理手順を示すフローチャートである。
【図6】ヘッドホン脱着時の無線音声出力機能制御処理手順を示すフローチャートである。
【図7】探索処理シーケンスを示すシーケンスチャートである。
【符号の説明】
【0088】
1……オーディオシステム、2……携帯型オーディオプレーヤ、3……据置型オーディオ機器、4……ヘッドホン、10……制御用マイクロコンピュータ、11、21……音声出力用アンプ、12……入力部、13……表示部、14、22……無線音声送受信部、15……記憶部、16……ヘッドホン端子、17……電源部、23……スピーカ。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【出願日】 平成18年7月31日(2006.7.31)
【代理人】 【識別番号】100082740
【弁理士】
【氏名又は名称】田辺 恵基

【識別番号】100136881
【弁理士】
【氏名又は名称】佐尾山 和彦


【公開番号】 特開2008−35400(P2008−35400A)
【公開日】 平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願番号】 特願2006−208750(P2006−208750)