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【発明の名称】 音声処理システムおよび方法
【発明者】 【氏名】ジェームス ジー. ライアン

【氏名】スティーブン ダブリュー. アームストロング

【要約】 【課題】デバイスを物理的に移動させずに音声ピックアップ方向を変える。

【構成】オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10と、ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10から離れて設けられたオーディオ受信ユニットとを備え、ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10に設けられた複数のマイクロホンであって、複数のマイクロホンは表面18とその表面18上の少なくとも一対の交差軸20,22とを定義し、軸の各々は少なくとも二つのマイクロホンによって定義される、複数のマイクロホンと、複数のマイクロホンによって生成されたオーディオ信号を受信し、オーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成された処理サブシステム14と、送信器16とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスと、
該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられたオーディオ受信ユニットと
を備え、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた複数のマイクロホンであって、該複数のマイクロホンは表面と該表面上の少なくとも一対の交差軸とを定義し、該軸の各々は少なくとも二つのマイクロホンによって定義される、複数のマイクロホンと、
該複数のマイクロホンによって生成されたオーディオ信号を受信し、該オーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成された処理サブシステムと、
該空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を送信するように構成された送信器と
を備え、
該オーディオ受信ユニットは、該送信器によって送信された空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を受信するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記マイクロホンは、全指向性マイクロホンである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記オーディオ受信ユニットは、補聴器である、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記送信器は無線送信器であり、前記オーディオ受信ユニットは無線受信器である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記処理サブシステムは、ユーザ選択に基づき複数のマイクロホンのサブセットを選択的に処理するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記処理サブシステムは、ユーザ選択に基づき、前記オーディオ信号を空間的にフィルタリングするための複数の最大応答軸の一つを選択するようにさらに構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
各対の交差軸は90度の角度で交差する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
オーディオ信号を受信し処理する方法であって、
オーディオ信号をハンドヘルドオーディオ処理デバイスにおいて受信することと、
該オーディオ信号を空間的にフィルタリングして、複数の最大応答軸を生成することと、
ユーザ選択に基づき、該複数の最大応答軸の一つ以上を選択して、一つ以上の選択的に方向付けされたオーディオ信号を生成することと、
該選択的に方向付けされたオーディオ信号を送信することと、
該送信された選択的に方向付けされたオーディオ信号を補聴器において受信することと
を包含する、方法。
【請求項9】
複数のマイクロホンは、全指向性マイクロホンである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
複数のマイクロホンは、前記ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに配列されることにより、表面と該表面上の少なくとも一対の交差軸とを定義し、該軸の各々は少なくとも二つのマイクロホンによって定義される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
各対の交差軸は90度の角度で交差する、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスと、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられた一対の聴力器具とを備え、
該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた複数のマイクロホンであって、該複数のマイクロホンが一致した対のマイクロホンを定義する複数のマイクロホンと、
前記ハンドヘルドオーディオ処理デバイスにおける処理サブシステムであって、該一致した対のマイクロホンからオーディオ信号を受信し、該オーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成するように構成された処理サブシステムと、
該ステレオオーディオ信号を送信するように構成された送信器と
を備え、
該一対の聴力器具は、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信されたステレオオーディオ信号を受信するように構成されている、システム。
【請求項13】
前記一対の聴力器具は、一対の補聴器を備える、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記複数のマイクロホンは、単一指向性マイクロホンである、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
前記一対の聴力器具は、各々該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信された一つのチャネルのステレオオーディオ信号を受信するように構成されている、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、ユーザ入力に基づき、送信されたステレオオーディオ信号におけるチャネルを切り換えるようにさらに構成されている、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
オーディオ信号を受信し処理する方法であって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた一致した対のマイクロホンからオーディオ信号を受信することと、
該受信されたオーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成することと、
該ステレオオーディオ信号を該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられた一対の聴力器具へ送信することと、
を包含する、方法。
【請求項18】
前記マイクロホンは、単一指向性マイクロホンである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記オーディオ受信ユニットは一対の補聴器を備える、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記一対の補聴器は、各々該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信された一つのチャネルのステレオオーディオ信号を受信するように構成されている、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた一致した対のマイクロホンからオーディオ信号を受信する手段と、
該受信されたオーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成する手段と、
ステレオオーディオ信号を該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられた一対の聴力器具へ送信する手段と、
を備える、システム。
【請求項22】
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスでオーディオ信号を受信する手段と、
該オーディオ信号を空間的にフィルタリングして、複数の最大応答軸を生成する手段と、
該複数の最大応答軸の一つ以上を選択して、一つ以上の選択的に方向付けされたオーディオ信号を生成する手段と、
選択的に方向付けされたオーディオ信号を送信する手段と、
該送信された選択的に方向付けされたオーディオ信号を受信する手段と、
を備える、システム。
【発明の詳細な説明】【背景技術】
【0001】
聴覚障害を持つ人は、周りの声および音をより良く聞くために、しばしば補聴器を着用する。一部の補聴器システムは、周りの環境から受けたオーディオ信号を処理し、処理されたオーディオ信号をユーザが着用する補聴器へ送信するハンドヘルド無線送信器を含む。これらのハンドヘルドデバイスは、典型的には、指向性の音声ピックアップのために線配列に配列された、いくつかのマイクロホンを含む。ハンドヘルドデバイスは、典型的には、モノラル音声のピックアップのみ可能であり、主たる音声ピックアップ方向は、デバイスを物理的に移動させずに変えることはできない。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0002】
(概要)
一実施形態において、オーディオ信号を受信し処理するための新しいシステムは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスとオーディオ受信ユニットを備える。ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、表面と表面上の少なくとも一対の交差軸とを定義するいくつかのマイクロホンを含む。軸の各々は、少なくとも二つのマイクロホンによって定義される。ハンドヘルドオーディオ処理ユニットは、処理サブシステムおよび送信器を含む。処理サブシステムは、マイクロホンによって生成されたオーディオ信号を受信し、オーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成されている。送信器は、空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を送信するように構成されている。オーディオ受信ユニットは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられている。オーディオ受信ユニットは、送信器によって送信される空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を受信するように構成される。
【0003】
別の実施形態において、オーディオ信号を受信し、処理するための新しいシステムは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスと一対の聴力器具(hearing instrument)を備える。ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、マイクロホン、処理サブシステムおよび送信器を含む。マイクロホンは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられ、一致した対のマイクロホンを定義する。処理サブシステムは、オーディオ信号をマイクロホンから受信し、オーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成するように構成される。送信器は、ステレオオーディオ信号を送信するように構成される。一対の聴力器具は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられ、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信されたステレオオーディオ信号を受信するように構成されている。
【0004】
本発明は、さらに以下の手段を提供する。
(項目1)
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスと、
該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられたオーディオ受信ユニットと
を備え、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた複数のマイクロホンであって、該複数のマイクロホンは表面と該表面上の少なくとも一対の交差軸とを定義し、該軸の各々は少なくとも二つのマイクロホンによって定義される、複数のマイクロホンと、
該複数のマイクロホンによって生成されたオーディオ信号を受信し、該オーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成された処理サブシステムと、
該空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を送信するように構成された送信器と
を備え、
該オーディオ受信ユニットは、該送信器によって送信された空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を受信するように構成されている、システム。
(項目2)
前記マイクロホンは、全指向性マイクロホンである、項目1に記載のシステム。
(項目3)
前記オーディオ受信ユニットは、補聴器である、項目1に記載のシステム。
(項目4)
前記送信器は無線送信器であり、前記オーディオ受信ユニットは無線受信器である、項目3に記載のシステム。
(項目5)
前記処理サブシステムは、ユーザ選択に基づき複数のマイクロホンのサブセットを選択的に処理するようにさらに構成される、項目1に記載のシステム。
(項目6)
前記処理サブシステムは、ユーザ選択に基づき、前記オーディオ信号を空間的にフィルタリングするための複数の最大応答軸の一つを選択するようにさらに構成される、項目1に記載のシステム。
(項目7)
各対の交差軸は90度の角度で交差する、項目1に記載のシステム。
(項目8)
オーディオ信号を受信し処理する方法であって、
オーディオ信号をハンドヘルドオーディオ処理デバイスにおいて受信することと、
該オーディオ信号を空間的にフィルタリングして、複数の最大応答軸を生成することと、
ユーザ選択に基づき、該複数の最大応答軸の一つ以上を選択して、一つ以上の選択的に方向付けされたオーディオ信号を生成することと、
該選択的に方向付けされたオーディオ信号を送信することと、
該送信された選択的に方向付けされたオーディオ信号を補聴器において受信することと
を包含する、方法。
(項目9)
複数のマイクロホンは、全指向性マイクロホンである、項目8に記載の方法。
(項目10)
複数のマイクロホンは、前記ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに配列されることにより、表面と該表面上の少なくとも一対の交差軸とを定義し、該軸の各々は少なくとも二つのマイクロホンによって定義される、項目8に記載の方法。
(項目11)
各対の交差軸は90度の角度で交差する、項目8に記載の方法。
(項目12)
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスと、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられた一対の聴力器具とを備え、
該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた複数のマイクロホンであって、該複数のマイクロホンが一致した対のマイクロホンを定義する複数のマイクロホンと、
前記ハンドヘルドオーディオ処理デバイスにおける処理サブシステムであって、該一致した対のマイクロホンからオーディオ信号を受信し、該オーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成するように構成された処理サブシステムと、
該ステレオオーディオ信号を送信するように構成された送信器と
を備え、
該一対の聴力器具は、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信されたステレオオーディオ信号を受信するように構成されている、システム。
(項目13)
前記一対の聴力器具は、一対の補聴器を備える、項目12に記載のシステム。
(項目14)
前記複数のマイクロホンは、単一指向性マイクロホンである、項目12に記載のシステム。
(項目15)
前記一対の聴力器具は、各々該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信された一つのチャネルのステレオオーディオ信号を受信するように構成されている、項目13に記載のシステム。
(項目16)
前記ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、ユーザ入力に基づき、送信されたステレオオーディオ信号におけるチャネルを切り換えるようにさらに構成されている、項目15に記載のシステム。
(項目17)
オーディオ信号を受信し処理する方法であって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた一致した対のマイクロホンからオーディオ信号を受信することと、
該受信されたオーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成することと、
該ステレオオーディオ信号を該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられた一対の聴力器具へ送信することと、
を包含する、方法。
(項目18)
前記マイクロホンは、単一指向性マイクロホンである、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記オーディオ受信ユニットは一対の補聴器を備える、項目17に記載の方法。
(項目20)
前記一対の補聴器は、各々該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから送信された一つのチャネルのステレオオーディオ信号を受信するように構成されている、項目19に記載の方法。
(項目21)
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた一致した対のマイクロホンからオーディオ信号を受信する手段と、
該受信されたオーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成する手段と、
ステレオオーディオ信号を該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられた一対の聴力器具へ送信する手段と、
を備える、システム。
(項目22)
オーディオ信号を受信し処理するシステムであって、
ハンドヘルドオーディオ処理デバイスでオーディオ信号を受信する手段と、
該オーディオ信号を空間的にフィルタリングして、複数の最大応答軸を生成する手段と、
該複数の最大応答軸の一つ以上を選択して、一つ以上の選択的に方向付けされたオーディオ信号を生成する手段と、
選択的に方向付けされたオーディオ信号を送信する手段と、
該送信された選択的に方向付けされたオーディオ信号を受信する手段と、
を備える、システム。
【0005】
(摘要)
オーディオ信号を受信し処理するシステムは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスとオーディオ受信ユニットとを含む。ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、該ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた複数のマイクロホンを有し、該複数のマイクロホンは、表面と、その表面上の少なくとも一対の交差軸とを定義し、該表面では、該軸の各々が少なくとも2つのマイクロホンによって定義される。ハンドヘルドオーディオ処理デバイスはまた、複数のマイクロホンによって生成されるオーディオ信号を受信し、該オーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成された処理サブシステムと、空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を送信するように構成される送信器とを有する。オーディオ受信ユニットは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスから離れて設けられ、該受信器によって送信された空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を受信するように構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図面に示された部品は、特許請求の範囲に列挙された構造要素の例を含む。従って、例示された部品は、当業者が特許請求された発明を作製し使用し得る方法の例を含む。それらは、本明細書に、特許請求の範囲に列挙されていない制限を課することなく、使用可能性および最良の方法を提供するために記述される。
【0007】
図1は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10のブロック図である。ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10は、複数のマイクロホン12、処理サブシステム14、および送信器16を備える。ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10は、マイクロホン12によって受信され処理される音声の近くにいる人によって保持されるように設計される。
【0008】
複数のマイクロホン12は、少なくとも二対のマイクロホン12がハンドヘルドオーディオ処理デバイス10の表面18上での交差軸20および22を定義するように表面18上に配置される。交差軸20および22は、図1に示されるように90度の角度で交差し得る。複数のマイクロホン12は、全指向性マイクロホンである得るが、単一指向性マイクロホンもまた使用され得る。
【0009】
ハンドヘルドオーディオ処理デバイス10は、処理サブシステム14を含む。処理サブシステム14は、複数のマイクロホン12から生成されるオーディオ信号を受信し、オーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成される。処理サブシステム14は、処理サブシステム14における処理構成かまたはユーザ入力11を介して受信されるユーザ選択のいずれかに基づき、サブセットの複数のマイクロホン12からのオーディオ信号を空間的にフィルタリングするように構成され得る。
【0010】
送信器16は、処理サブシステム14によって、空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を送信するように構成される。送信器16は、信号をオーディオ受信ユニット24に送信し得、それは図2において論議される。
【0011】
図2は、オーディオ受信ユニット24のブロック図である。オーディオ受信ユニット24は、補聴器であり得る。オーディオ受信ユニットは、イアピース26、受信器28、処理サブシステム30、およびスピーカ32を備える。イアピース26は、耳内にフィットする、または代わりに、耳に置かれるように設計され得る。一実施形態において、システムは、二つのオーディオ受信ユニット24を含み得、その各々は異なる耳に着用される。
【0012】
受信器28および処理サブシステム30は、ハンドヘルドオーディオ送信器16によって送信された空間的にフィルタリングされたオーディオ信号を受信し、処理するように設計される。空間的にフィルタリングされたオーディオ信号は、受信器28によって受信され、その後、スピーカ32を駆動する電気信号を生成するように、処理サブシステム30によって処理される。スピーカ32は、今度は、オーディオ受信ユニット24を着用するユーザによって聞かれる音響信号を生成する。
【0013】
図3は、オーディオ信号を空間的にフィルタリングするための一つの音声ピックアップ戦略を容易にするためのマイクロホン選択34の図である。この実施形態において、一つのマイクロホン40は、起動するように構成され、その他の三つのマイクロホン36、38および42は、起動されない。起動されたマイクロホン40は、全指向性音声を1方向でピックアップし、処理サブシステムは、オーディオ受信ユニットに送信されるモノラルオーディオ信号を生成する。あるいは、全指向性音声ピックアップ戦略は、二つ以上のマイクロホンを起動し、起動されたマイクロホンからの信号を総計することによってインプリメントされ得る。
【0014】
図4は、オーディオ信号を空間的にフィルタリングするための別の音声ピックアップ戦略を容易にするためのマイクロホン選択44の別の図である。この選択44は、モノラルの一次方向音声ピックアップパターン(ビーム)を生成するために使用され得る。この例において、マイクロホン48および50は起動するように構成され、かつ、マイクロホン46および52は起動しない。この一次音声ピックアップパターンは、マイクロホン48を前部マイクロホンとして、およびマイクロホン50を後部マイクロホンとして構成することによってインプリメントされる。後部マイクロホン50からのオプションの遅延信号は、前部マイクロホン48からの信号から減算されて、主ビームが線54に沿って向かうオーディオ信号を生成する。配置における様々な一致した一対のマイクロホンは、方向54以外の方向に向かう信号を生成するために使用され得ることは理解されるべきである。
【0015】
図5は、配列した四つのマイクロホンのうちの三つを使用する音声ピックアップ戦略の図である。マイクロホン58、60および62は、起動され、マイクロホン64は起動されない。このシナリオにおけるマイクロホンは、二つのモノラル音声ピックアップ方向66および68を生成するために使用され得る。方向66および68に沿ってピックアップされた音声は、両方の耳(alternate ears)に着用されるオーディオ受信ユニットに送信され得、ステレオ再生を作り出す。方向66に音声ピックアップを生成するために、マイクロホン58は前部マイクロホンであり、マイクロホン60は後部マイクロホンである。後部マイクロホン60を前部マイクロホン58から減算することは、y軸の右45度に向いたピックアップビーム66を生成する。このオーディオ信号は、聴者の右耳に設けられたオーディオ受信ユニットに送信され得る。
【0016】
方向68の左耳音声信号は、同様に生成される。方向68に沿って向けられた左信号を生成するために、マイクロホン62は、前部マイクロホンであり、マイクロホン60は後部マイクロホンである。後部マイクロホン60からの信号は、前部マイクロホン62からの信号から減算される。その結果は、y軸68の左45度に向いたピックアップビームであり、該ピックアップビームは、聴者の左耳に設けられたオーディオ受信ユニットに送信され得る。これらの信号を左および右のオーディオ受信ユニットへ送信することは、聴者のためにステレオ音声を生じることとなる。方向68および66以外の方向の信号は、起動されるマイクロホン58、60、62および64の異なる組合せを使用して同様に生成され得る。
【0017】
図6は、音声ピックアップ戦略70の図であり、ここで、配列された四つのすべてのマイクロホン72,74,76および78が、方向80および82に沿ったステレオ音声信号を作り出すために使用される。方向82に沿ったオーディオ信号は、マイクロホンの一致した対78および76を使用することによって、またはマイクロホンの一致した対72および74を使用することによって、生成され得る。四つのマイクロホンすべてを起動することは、方向82の二つの独立した指向性信号を生成し得る。これら二つの独立した指向性信号を平均することは、マイクロホンシステムに存在する全ノイズを減少し得る。一実施形態において、信号の平均化は、方向ピックアップパターンをインプリメントするために必要な時間遅延および減算の前に、実行される。同様な処理は、方向80のオーディオ信号を生成するために実行され得る。方向80の信号は、マイクロホンの一致した対72および78またはマイクロホンの一致した対74および76のいずれかを使用することによってインプリメントされ得る。信号は、個々のマイクロホン信号の処理における変化によって方向80および82以外の方向に生成され得ることは注意すべきである。
【0018】
図7は、図6の音声ピックアップ戦略をインプリメントするために使用され得る一例のマイクロホン−信号平均化回路84のブロック図である。本明細書において使用される術語「エレメント」は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアとハードウェアの組合せを言う。左ステレオ信号86を生成するために、マイクロホン72から生成された信号は、加算エレメント88においてマイクロホン74からの信号に加算される。マイクロホン76およびマイクロホン78からの信号は、加算エレメント90において加算される。加算エレメント90からの信号は、時間遅延エレメント92を通過し、差エレメント94において加算エレメント88からの信号から減算される。
【0019】
右ステレオ信号96は同様に生成される。マイクロホン72からの信号およびマイクロホン78からの信号は、加算エレメント98において加算される。マイクロホン74からの信号およびマイクロホン76からの信号は、加算エレメント100において加算される。加算エレメント100からの信号は、次いで、時間遅延エレメント102において遅延される。時間遅延エレメント102からの信号は、差エレメント104において加算エレメント98からの信号から減算され、右ステレオ信号96を生成する。
【0020】
図8は、マイクロホン配列を使用してインプリメントされ得る別の音声ピックアップ戦略のブロック図である。ブロック図106は、ビーム方向付け(beam steering)のための利得最適化多数マイクロホンアレイに配列された四つのマイクロホンを示す。利得最適化アレイは、二つ以上のマイクロホンの任意の組合せを使用してインプリメントされ得る。フィルタエレメント108、110、112および114は、四つのマイクロホンの各々によって生成される信号をフィルタリングするように構成される。フィルタ108、110、112および114からの信号の各々は、次いで、加算エレメント116,118および120において加算される。加算エレメント116の出力は、ビーム方向付けされたオーディオ信号122である。
【0021】
図9は、オーディオ信号124を受信し、処理する一例の方法の流れ図である。処理は、ステップ126で開始し、ここで、オーディオ信号は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスの表面にある複数のマイクロホンを介してハンドヘルドオーディオ処理デバイスによって受信される。ステップ128において、オーディオ信号は、空間的にフィルタリングされて、複数の最大応答軸を生成する。最大応答軸は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイス上のマイクロホン配列に存在する複数のマイクロホンからの信号を空間的にフィルタリングすることによって生成される。
【0022】
ステップ130において、ステップ128において生成された一つ以上の複数の最大応答軸の一つ以上が選択される。選択された最大応答軸から一つ以上の選択的に方向付けされたオーディオ信号が生成される。ユーザ選択がなされない場合、選択は、デフォルト選択およびマイクロホンの位置に基づき得る。あるいは、選択は、ユーザによってなされ得る。ステップ132において、オーディオ信号は送信される。
【0023】
最後にステップ134において、オーディオ受信ユニットは、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスによって送信された選択的に方向付けされたオーディオ信号を受信する。オーディオ受信ユニットは、聴者の耳に埋め込まれた補聴器であり得る。
【0024】
図10は、オーディオ信号136を受信し処理する方法の一例を示す流れ図である。ステップ138において、オーディオ信号は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスに設けられた一致した対のマイクロホンから受信される。ステップ140において、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスは、ステップ138において一致した対のマイクロホンから受信されたオーディオ信号からステレオオーディオ信号を生成する。ステップ142において、ステップ140において生成されたステレオオーディオ信号は、ハンドヘルドオーディオ処理ユニットから離れて設けられた一対の聴力器具に送信される。
【0025】
この文書の説明は、本発明を実行する最良の方法を述べ、特許請求の範囲に列挙された構造エレメントの例を提示することによって当業者が本発明をなし使用することを可能にするように本発明を記述する。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が思いつくほかの例を含み得る。本出願日の前または後のいずれかに使用可能であり得るそのような他の例は、それらが特許請求の範囲の文字の言葉とは異ならない構造エレメントを有する場合、または、それらが特許請求の範囲の文字の言葉とは実質的に相違しない同等の構造エレメントを有する場合、特許請求の範囲内にあると意図される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、ハンドヘルドオーディオ処理デバイスのブロック図である。
【図2】図2は、オーディオ受信ユニットのブロック図である。
【図3】図3は、オーディオ信号を空間的にフィルタリングするための音声ピックアップ戦略を容易にするためのマイクロホン選択の図である。
【図4】図4は、空間的にフィルタリングするオーディオ信号のための音声ピックアップ戦略を容易にするためのマイクロホン選択の図である。
【図5】図5は、空間的にフィルタリングするオーディオ信号のための音声ピックアップ戦略を容易にするためのマイクロホン選択の図である。
【図6】図6は、空間的にフィルタリングするオーディオ信号のための音声ピックアップ戦略を容易にするためのマイクロホン選択の図である。
【図7】図7は、マイクロホン信号平均化回路のブロック図である。
【図8】図8は、マイクロホン配列を使用してインプリメントされ得る音声ピックアップ戦略のブロック図である。
【図9】図9は、オーディオ信号を受信し処理する一例の方法の流れ図である。
【図10】図10は、オーディオ信号を受信し処理する一例の方法の流れ図である。
【符号の説明】
【0027】
10 ハンドヘルドオーディオ処理デバイス
11 ユーザ入力
12 マイクロホン
14 処理サブシステム
16 送信器
18 表面
20、22 交差軸
24 オーディオ受信ユニット
26 イアピース
28 受信器
30 処理サブシステム
32 スピーカ
【出願人】 【識別番号】506121238
【氏名又は名称】ジェナム コーポレイション
【出願日】 平成19年6月28日(2007.6.28)
【代理人】 【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策

【識別番号】100062409
【弁理士】
【氏名又は名称】安村 高明

【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹


【公開番号】 特開2008−17469(P2008−17469A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2007−170551(P2007−170551)