トップ :: H 電気 :: H04 電気通信技術




【発明の名称】 スピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積をするインイヤ型イヤホンおよびイヤプラグ型イヤホン
【発明者】 【氏名】ビル ヤン

【要約】 【課題】スピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンを提供し、イヤホンボディの構造において音場特性を変化させる。

【構成】スピーカーユニットと、ハウジングと、可動要素とを含むスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンを提供する。スピーカーユニットが、ハウジング内に配置され、ハウジングが、スピーカーユニットの後部に形成される室を含むものである。室が容積を有し、可動要素が、ハウジングに配置されるとともに、室と対応するように移動し、室の容積を調節する。従って、スピーカーユニットにより出力される音響の周波数応答が、室の容積の変化に応じて変化する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンであり:
スピーカーユニットと;
ハウジングであり、前記スピーカーユニットをカバーするとともに、前記スピーカーユニットの後部に形成される室を有し、そのうち、前記室が容積を有するものであるハウジングと;
可動要素であり、前記ハウジングに配置されるとともに、前記室と対応するように移動し、前記室の前記容積を調節する可動要素と
を含むものであるスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【請求項2】
前記可動要素が、前記室内に配置されるとともに、前記ハウジングの外部へ延伸することに適する内部スリーブを含む請求項1記載のスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【請求項3】
前記ハウジングが、対応するようにロック部を有するものであり、前記内部スリーブの外部表面にロックすることに用いる請求項2記載のスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【請求項4】
前記移動要素が、前記ハウジングの外部に配置される外部スリーブを含むものである請求項1記載のスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【請求項5】
前記ハウジングが、対応するようにロック部を有するものであり、前記外部スリーブの内部表面にロックすることに用いる請求項4記載のスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【請求項6】
前記可動要素が、前記室内に配置されるとともに、前記ハウジングの外部へ延伸することに適する円柱を含むものである請求項1記載のスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【請求項7】
前記スピーカーユニットの寸法が、耳に挿入されることに適するものである請求項1記載のスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、イヤホンに関し、特に、スピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の急速な進歩に伴い、電子製品は、次第に軽く、薄く、そして小さくなり、人々は、ラジオまたはウォークマン(登録商標、以下同じ)のような小型化した電子製品をいつでもどこでも使用することができる。また、一般のMP3ウォークマン、携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistants=PDAs)またはノートブックパソコンのような個人用デジタル製品は、ますます一般的なものとなり、日常生活に不可欠なものとなっている。更に、ラジオおよびMP3の両方の機能を統合した携帯電話が、出現している。
【0003】
電子製品の種類を問わず、イヤホンは、電子製品にとって必須な備品となっており、ユーザーは、他人を妨害することなく電子製品により提供される音響情報を聴くことができる。また、イヤホンは、リスナーにとって好適な音響伝達を提供し、リスナーは、より明確に音響の内容を聞いて理解することができ、音響がコンピューターのスピーカーから伝達される時に不鮮明であるという状況とは、異なっている。特に、ユーザーが移動している時、例えば、エクササイズ、運転、激しい活動を行っている時、または雑音のある環境において、イヤホンが使用されることにより、音響伝達が影響を受けることがない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、耳および耳道の大きさと構造は、人により異なるものであり、異なる人が、音楽に対して異なる好みを有するから、イヤホンの音質に対する判断は、人により様々であり、各個人の要求に合わせることは困難である。一方で、市場において利用可能である大部分のイヤホンの周波数応答曲線は、固定されており、信号の高音部分または低音部分への周波数応答が変更される場合、電子等化器(electronic equalizer)または関連するソフトウェアにより音場の分布特性を変化させることを必要とする。また、たとえ追加された電子等化器がイヤホンの周波数応答を変化させても、電子等化器内のインダクタンスまたはキャパシタンスにより時間遅延が引き起こされる。従って、イヤホンの構造を改善することは、避けられない課題である。
【0005】
(発明の目的)
本発明の目的は、スピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンを提供し、イヤホンボディの構造において音場特性を変化させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、スピーカーユニットと、ハウジングと、可動要素とを含むスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンを提供する。スピーカーユニットが、ハウジング内に配置され、ハウジングがスピーカーユニットの後部に形成される室を含むものである。室が容積を有し、可動要素が、ハウジングに配置されるとともに、室と対応するように移動し、室の容積を調節する。
【0007】
本発明の実施形態において、可動要素が、室内に配置されるとともに、ハウジングの外部へ延伸することに適する内部スリーブを含むものである。更に、ハウジングが、対応するようにロック部分を有し、内部スリーブの外部表面にロックすることに用いる。
【0008】
本発明の実施形態において、可動要素が、ハウジングの外部へ延伸する外部スリーブを含むものである。更に、ハウジングが、対応するようにロック部分を有し、外部スリーブの内部表面にロックすることに用いる。
【0009】
(作用)
本発明は、室の容積を調節するための可動構造を採用し、そのうち、可動要素が、可動内部スリーブまたは外部スリーブを介して室に対応するように移動し、室の容積を変化させる。従って、各個人が、異なる音楽に対してイヤホンボディの周波数応答を調節することができ、イヤホンが異なる顧客の必要性を満たすことができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明に基づくスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンは、スピーカーユニットと、ハウジングと、可動要素とを含むものであり、そのうち、可動要素が、ハウジングの内部または外部に配置され、後室に対してスピーカーユニットとハウジングとの間を移動し、後室の容積を調節するから、もはやただ1つに固定された容積を有するものではない。後室のスピーカーユニットから発する音響の音場特性が、異なる後室の容積によって変化し、本発明は、イヤホンボディの構造において、スピーカーとハウジングとの間に後室の容積を調節する可動構造を使用することにより、イヤホンの音場特性を変化させる。従って、各個人が、異なる音楽に対してイヤホンボディの周波数応答を調節することができ、イヤホンが、異なる顧客の必要性を満たすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は、本発明の実施形態にかかるスピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホンを示す断面図である。スピーカーユニット110が、イヤホンハウジング(housing)120内に配置されるとともに、伝送線112を介して外部ホスト(例えば、MP3プレーヤー、携帯電話、ウォークマンまたはコンピューター)に電気接続され、スピーカーユニット110が、人の耳にとって好ましい音響情報(sound information)を出力することができる。スピーカーユニット110の内部構造は、図1に示していない。スピーカーユニット110の外形寸法(profile size)が、イヤホンハウジング120の内部の室の容積と実質的に一致し、スピーカーユニット110が、人の耳の外耳道に挿入されることができ(図示せず)、従って、このタイプのイヤホン100が、通常、マイクロイヤホンまたはインイヤ型イヤホンとして呼ばれるものである。しかしながら、スピーカーとハウジングとの間に後室の調節可能な容積を有するイヤホン100は、様々なタイプのイヤホンに広く応用されることができるものであり、図1に示すようなマイクロイヤホンまたはインイヤ型イヤホンに限定されるものではない。
【0012】
図1に示すように、イヤホンハウジング120が、スピーカーユニット110の後部に室(chamber)122を形成し、共鳴効果(resonance effect)を発生することに用い、スピーカーユニット110により出力される音声の音場特性が、後室(rear chamber)122により異なるものとなる。例えば、高音部分または低音部分の周波数応答が変化して、周波数応答の曲線において高音部分または低音部分のいずれかが際立つものとなる。通常、イヤホンの音場特性を設計する時、後室122の実際の容積も、高音部分または低音部分の周波数応答に対する後室122の容積の影響を分析するために考慮に入れられる。
【0013】
図2は、イヤホンの音場特性における後室の容積変化を示す周波数応答曲線グラフである。異なる周波数応答曲線が、異なる符号により表される。可聴周波数の範囲内は、人の耳で聴くことができるものであり(20Hz-20KHz)、人工耳試験(artificial ear test)の結果から分かるように、高周波数および中間の周波数に対して、より小さな容積(例えば、容積の10 mm3が減少)を有する後室の応答曲線は、あまり顕著ではないが、低周波数に対して、より大きな容積(例えば、容積の5 mm3が減少)を有する後室の周波数応答は、より際立っている。従って、異なる容積を有する後室に対する応答周波数曲線は、異なるものとなる。後室122が、ただ固定された容積を有するだけで、望むように容積が調節ができない場合、後室122の機能が制限されるので、性能がそれ以上改善されない。
【0014】
従って、本発明のイヤホン100は、スピーカーとハウジングとの間の後室の容積を調節するために可動構造を採用し、可動要素130が、後室122に対応して移動して、前記の問題を克服する。図1に示すように、可動要素130が円柱132を含み、それが後室122内に配置されるとともに、ハウジング120の外部へ可動的に延伸するものであり、それにより後室122の容積を増加させる。図3および図4は、それぞれ本発明の別な2つの実施形態にかかる可動要素を示す概略図である。
【0015】
図3に示すように、可動要素140が、内部スリーブ142を含み、後室122内に配置されて、後室122の容積を調節するものである。また、内部スリーブ142の外部表面が、更に、第1ロック部144(例えば、螺山(ねじやま)部(threaded part))を有し、イヤホンハウジング120の内壁が、対応するように第2ロック部124(例えば、螺山部)を有する。2つのロック部が、相互にロックされ、内部スリーブ142が後室122についてねじり出され、軸方向に沿ってハウジング120の外部へ延伸し、それにより後室122の容積を増加させる。内部スリーブ142が後室122内にねじ込まれる時、後室122の容積が減少する。
【0016】
次に、図4を参照すると、可動要素150が、外部スリーブ152を含み、それがイヤホンハウジング120の外部に配置されて、後室122の容積を調節するものである。また、外部スリーブ152の内部表面が、更に第1ロック部154(例えば、螺山部)を有し、イヤホンハウジング120の外壁が、対応するように第2ロック部124(例えば、螺山部)を有する。2つのロック部が、相互にロックされ、外部スリーブ152が、後室122について外部へねじり出されるとともに、軸方向に沿ってハウジング120の外部へ延伸し、それにより後室122の容積を増加させる。また、外部スリーブ152が、後室122にねじ込まれる時、後室122の容積が減少する。
【0017】
以上のごとく、この発明を最良の実施形態により開示したが、もとより、この発明を限定するためのものではなく、当業者であれば容易に理解できるように、この発明の技術思想の範囲内において、適当な変更ならびに修正が当然なされうるものであるから、その特許権保護の範囲は、特許請求の範囲および、それと均等な領域を基準として定めなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態にかかる調節可能なスピーカー後室の容積を有するイヤホンを示す断面図である。
【図2】イヤホンの音場特性における後室の容積変化を示す周波数応答曲線グラフである。
【図3】本発明の別な2つの実施形態の一方にかかる可動要素を示す概略図である。
【図4】本発明の別な2つの実施形態の他方にかかる可動要素を示す概略図である。
【符号の説明】
【0019】
100 イヤホン
110 スピーカーユニット
112 伝送線
120 イヤホンハウジング
122 室
124 第2ロック部
130 可動要素
132 円柱
140 可動要素
142 内部スリーブ
144 第1ロック部
150 可動要素
152 外部スリーブ
154 第1ロック部
【出願人】 【識別番号】503116213
【氏名又は名称】固昌通訊股▲ふん▼有限公司
【出願日】 平成18年10月30日(2006.10.30)
【代理人】 【識別番号】100104156
【弁理士】
【氏名又は名称】龍華 明裕


【公開番号】 特開2008−11489(P2008−11489A)
【公開日】 平成20年1月17日(2008.1.17)
【出願番号】 特願2006−293409(P2006−293409)