| 【発明の名称】 |
中継装置、中継方法、および、中継プログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】松井 一樹
【氏名】木原 英人
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| 【要約】 |
【課題】無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更することなく、無線端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することができる中継装置、中継方法、および、中継プログラムを提供する。
【構成】無線端末3aおよび有線端末4のIPアドレスに基づいて、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aおよび有線端末4の位置情報を、端末位置計測装置5から取得した無線端末3aおよび有線端末4の位置情報に更新する端末位置情報更新部23と、無線端末3aと有線端末4との距離を算出する端末間距離演算部25と、算出した距離が、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部28と、所定の距離範囲内であれば、無線端末3aと有線端末4との通信を、通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部29とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する無線インタフェース部と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出部と、 前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部と、 前記無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、前記相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、 前記識別情報抽出部が抽出した前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得部が取得した前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新部と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算部と、 所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部と、 前記端末間距離演算部が算出した前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部と、 前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部とを備えたことを特徴とする中継装置。 【請求項2】 無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する無線インタフェース部と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出部と、 前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部と、 前記無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、 前記識別情報抽出部が抽出した前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得部が取得した前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新部と、 前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算部と、 所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部と、 前記端末・基準位置間距離演算部が算出した前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部と、 前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部とを備えたことを特徴とする中継装置。 【請求項3】 前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データを前記相手側端末に送信し、前記距離判定部が所定の距離範囲外であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データを廃棄する請求項1または2に記載の中継装置。 【請求項4】 前記通信条件データ記憶部は、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信帯域とを示す通信条件データを格納し、 前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信に、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信帯域を割り当てる請求項1または2に記載の中継装置。 【請求項5】 前記通信条件データ記憶部は、複数段階設けられた所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の優先度とを示す通信条件データを格納し、 前記通信制御部は、優先度が上位の前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信を、優先度が下位の前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信よりも優先して中継する請求項1または2に記載の中継装置。 【請求項6】 前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データに、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を付加する請求項1〜5のいずれか一項に記載の中継装置。 【請求項7】 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えた中継装置が、前記無線端末と前記相手側端末との通信を中継する中継方法であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する工程と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出工程と、 前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得工程と、 前記識別情報抽出工程で抽出された前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得工程で取得された前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新工程と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算工程と、 前記端末間距離演算工程で算出された前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定工程と、 前記距離判定工程で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御工程とを含むことを特徴とする中継方法。 【請求項8】 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えた中継装置が、前記無線端末と相手側端末との通信を中継する中継方法であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する工程と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出工程と、 前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得工程と、 前記識別情報抽出工程で抽出された前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得工程で取得された前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新工程と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算工程と、 前記端末・基準位置間距離演算工程で算出された前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定工程と、 前記距離判定工程で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御工程とを含むことを特徴とする中継方法。 【請求項9】 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えたコンピュータに、前記無線端末と前記相手側端末との通信を中継する処理を実行させる中継プログラムであって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する処理と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出処理と、 前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得処理と、 前記識別情報抽出処理で抽出された前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得処理で取得された前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新処理と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算処理と、 前記端末間距離演算処理で算出された前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定処理と、 前記距離判定処理で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする中継プログラム。 【請求項10】 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えたコンピュータに、前記無線端末と相手側端末との通信を中継する処理を実行させる中継プログラムであって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する処理と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出処理と、 前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得処理と、 前記識別情報抽出処理で抽出された前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得処理で取得された前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新処理と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算処理と、 前記端末・基準位置間距離演算処理で算出された前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定処理と、 前記距離判定処理で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする中継プログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、中継装置、中継方法、および、中継プログラムに関し、より詳細には、無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置、中継方法、および、中継プログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 近年、例えば、無線LANによるIP電話のように、無線通信を介して通話を行う携帯端末が普及している。無線通信を介して通話を行う携帯端末は、中継装置(例えば、無線LANのアクセスポイントなど)と無線通信を行うことで、例えば、有線ネットワークに接続されている相手側端末との通話を可能にしている(例えば、特許文献1参照)。 【0003】 また、携帯端末は、通話だけではなく、インターネットに接続してウェブサイトを閲覧し、電子メールを送受信できる機能を備えている。特に、近年では、携帯端末のインターネット端末化が急激に進んでおり、携帯端末は、デジタルカメラ機能、アプリケーションソフトの実行機能、あるいは、GPS機能などを備えている(例えば、特許文献2参照)。携帯端末は、インターネット端末という枠を超え、携帯情報端末(PDA)としての機能を備えた機器に進化しつつある。このような携帯端末を利用して、多くのソリューションが提案されている。 【0004】 ここで、特許文献1は、既存のネットワークを流用し、低コストで簡単な単方向メッセージ送信を行う通信システムが開示されている。具体的には、送信元の無線端末が中継装置にアクセスし、無線端末から中継装置に通信データを送信する。中継装置は、無線端末から送信された通信データに中継装置の番号を付加し、送信データを作成する。中継装置は、作成した送信データを単方向サービスサーバに送信する。単方向サービスサーバは、中継装置から送信された送信データにおける中継装置の番号から中継装置の位置情報を取得する。単方向サービスサーバは、取得した位置情報と送信データとを相手側端末に送信する。相手側端末は、送信された位置情報と送信データとを表示する。 【0005】 また、特許文献2は、GPS機能を備えた携帯端末が開示されている。具体的には、携帯端末において自らの位置情報を取得し、取得した位置情報を相手側端末に送信する。相手側端末は、地図データを取得し、取得した地図データを送信された位置情報とともに表示する。 【特許文献1】特開2001−28773号公報 【特許文献2】特開2001−346246号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかしながら、上記の特許文献1は、中継装置が無線端末から送信された通信データに中継装置の番号を付加し、単方向サービスサーバが中継装置の番号から中継装置の位置情報を取得し、取得した中継装置の位置情報を相手側端末に送信するものであるが、中継装置が無線端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することは開示されていない。 【0007】 また、送信元の無線端末の位置情報および送信先の相手側端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御しようとすると、一般には、上記の特許文献2のように、無線端末および相手側端末に例えばGPS機能を追加し、無線端末および相手側端末にて自身の位置情報を取得し、取得した位置情報を中継装置に送信する必要がある。すなわち、無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更する必要がある。 【0008】 本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更することなく、無線端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することができる中継装置、中継方法、および、中継プログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0009】 上記目的を達成するために本発明における中継装置は、無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置であって、送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する無線インタフェース部と、受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出部と、前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部と、前記無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、前記相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記識別情報抽出部が抽出した前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得部が取得した前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新部と、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算部と、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部と、前記端末間距離演算部が算出した前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部と、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部とを備えたことを特徴とする。 【0010】 本発明の中継装置において、無線インタフェース部は、送信元の無線端末の識別情報と送信先の相手側端末の識別情報と送信内容とを示す通信データを、無線端末から受信する。なお、相手側端末は、例えば、有線に接続されている有線端末、無線にアクセス可能な無線端末、インターネット上の端末などである。また、識別情報は、例えばIPアドレスであるが、端末を一意に識別できるものであれば、これに限定されない。識別情報抽出部は、通信データから無線端末の識別情報および相手側端末の識別情報を抽出する。端末位置情報取得部は、端末位置計測装置から無線端末の位置情報および相手側端末の位置情報を取得する。なお、端末位置計測装置は、中継装置とは別の装置として構成されていても良いし、中継装置と一体となって構成されていても良い。端末位置情報更新部は、無線端末の識別情報および相手側端末の識別情報に基づいて、端末位置情報記憶部に格納されている無線端末の位置情報および相手側端末の位置情報を、端末位置情報取得部が取得した無線端末の位置情報および相手側端末の位置情報に更新する。端末間距離演算部は、無線端末と相手側端末との距離を算出する。距離判定部は、無線端末と相手側端末との距離が、通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する。通信制御部は、距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、無線端末と相手側端末との通信を、通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。 【0011】 本発明の中継装置によれば、送信元の無線端末と送信先の相手側端末との距離が、通信条件データが示す所定の距離範囲内であると、無線端末と相手側端末との通信を、通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。これにより、無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更することなく、無線端末の位置情報および相手側端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することができる。 【0012】 上記目的を達成するために本発明における中継装置は、無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置であって、送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する無線インタフェース部と、受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出部と、前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部と、前記無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記識別情報抽出部が抽出した前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得部が取得した前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算部と、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部と、前記端末・基準位置間距離演算部が算出した前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部と、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部とを備えたことを特徴とする。 【0013】 本発明の中継装置において、無線インタフェース部は、送信元の無線端末の識別情報と送信先の相手側端末の識別情報と送信内容とを示す通信データを、無線端末から受信する。なお、相手側端末は、例えば、有線に接続されている有線端末、無線にアクセス可能な無線端末、インターネット上の端末などである。また、識別情報は、例えばIPアドレスであるが、端末を一意に識別できるものであれば、これに限定されない。識別情報抽出部は、通信データから無線端末の識別情報を抽出する。端末位置情報取得部は、端末位置計測装置から無線端末の位置情報を取得する。なお、端末位置計測装置は、中継装置とは別の装置として構成されていても良いし、中継装置と一体となって構成されていても良い。端末位置情報更新部は、無線端末の識別情報に基づいて、端末位置情報記憶部に格納されている無線端末の位置情報を、端末位置情報取得部が取得した無線端末の位置情報に更新する。端末・基準位置間距離演算部は、無線端末と基準位置情報記憶部に格納されている基準位置との距離を算出する。距離判定部は、無線端末と基準位置との距離が、通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する。通信制御部は、距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、無線端末と相手側端末との通信を、通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。 【0014】 本発明の中継装置によれば、送信元の無線端末と基準位置との距離が、通信条件データが示す所定の距離範囲内であると、無線端末と相手側端末との通信を、通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。これにより、無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更することなく、無線端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することができる。 【0015】 上記本発明における中継装置においては、前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データを前記相手側端末に送信し、前記距離判定部が所定の距離範囲外であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データを廃棄する態様とするのが好ましい。 【0016】 上記構成によれば、通信制御部は、距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、無線端末から受信した通信データを相手側端末に送信する。また、通信制御部は、距離判定部が所定の距離範囲外であると判定すると、無線端末から受信した通信データを廃棄する。これにより、無線端末と相手側端末または基準位置との距離に応じて、無線端末から受信した通信データを、相手側端末に送信し、あるいは、廃棄することができる。 【0017】 上記本発明における中継装置においては、前記通信条件データ記憶部は、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信帯域とを示す通信条件データを格納し、前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信に、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信帯域を割り当てる態様とするのが好ましい。 【0018】 上記構成によれば、通信制御部は、距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、無線端末と相手側端末との通信に、通信条件データが示す通信帯域を割り当てる。これにより、無線端末と相手側端末または基準位置との距離に応じて、通信帯域を割り当てることができる。 【0019】 上記本発明における中継装置においては、前記通信条件データ記憶部は、複数段階設けられた所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の優先度とを示す通信条件データを格納し、前記通信制御部は、優先度が上位の前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信を、優先度が下位の前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信よりも優先して中継する態様とするのが好ましい。 【0020】 上記構成によれば、通信制御部は、優先度が上位の所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信を、優先度が下位の所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信よりも優先して中継する。これにより、無線端末と相手側端末または基準位置との距離に応じて、優先度が上位の所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信を優先して中継することができる。 【0021】 上記本発明における中継装置においては、前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データに、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を付加する態様とするのが好ましい。 【0022】 上記構成によれば、通信制御部は、無線端末から受信した通信データに、無線端末の位置情報を付加する。これにより、無線端末の位置情報が付加された通信データを相手側端末が受信すると、相手側端末において、通信データに付加された位置情報に応じて、各種の処理をすることができる。 【0023】 上記目的を達成するために本発明における中継方法は、無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えた中継装置が、前記無線端末と前記相手側端末との通信を中継する中継方法であって、送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する工程と、受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出工程と、前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得工程と、前記識別情報抽出工程で抽出された前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得工程で取得された前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新工程と、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算工程と、前記端末間距離演算工程で算出された前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定工程と、前記距離判定工程で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御工程とを含むことを特徴とする。 【0024】 上記目的を達成するために本発明における中継方法は、無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えた中継装置が、前記無線端末と相手側端末との通信を中継する中継方法であって、送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する工程と、受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出工程と、前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得工程と、前記識別情報抽出工程で抽出された前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得工程で取得された前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新工程と、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算工程と、前記端末・基準位置間距離演算工程で算出された前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定工程と、前記距離判定工程で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御工程とを含むことを特徴とする。 【0025】 上記目的を達成するために本発明における中継プログラムは、無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えたコンピュータに、前記無線端末と前記相手側端末との通信を中継する処理を実行させる中継プログラムであって、送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する処理と、受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出処理と、前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得処理と、前記識別情報抽出処理で抽出された前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得処理で取得された前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新処理と、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算処理と、前記端末間距離演算処理で算出された前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定処理と、前記距離判定処理で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。 【0026】 上記目的を達成するために本発明における中継プログラムは、無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えたコンピュータに、前記無線端末と相手側端末との通信を中継する処理を実行させる中継プログラムであって、送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する処理と、受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出処理と、前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得処理と、前記識別情報抽出処理で抽出された前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得処理で取得された前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新処理と、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算処理と、前記端末・基準位置間距離演算処理で算出された前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定処理と、前記距離判定処理で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。 【0027】 なお、本発明における中継方法、および、中継プログラムは、上記の中継装置と同様の効果を得る。 【発明の効果】 【0028】 以上のように、本発明の中継装置、中継方法、および、中継プログラムは、無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更することなく、無線端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することができるという効果を奏する。 【発明を実施するための最良の形態】 【0029】 本発明者らは、通信データが無線LAN(Local Area Network)のアクセスポイントなどのネットワーク上の中継装置を経由して送受信されること、さらに、特に、無線LANのアクセスポイントでは、各アクセスポイントと通信可能になっている端末とその端末の位置情報を管理していることに着目した。 【0030】 すなわち、通信データがネットワーク上の中継装置を経由する際に、通信データ中に含まれる通信データの送信元の端末あるいは送信先の端末を特定する情報を抽出すれば、この抽出された送信元の端末あるいは送信先の端末を特定する情報に基づいて、特定された端末の位置情報を取得することが可能である。また、通信可否の判断の基準となる位置情報や、基準となる位置情報を起点とした通信許可範囲を中継装置に予め設定しておくことにより、取得した端末の位置情報と、基準となる位置情報を起点とした通信許可範囲とを比べることにより、通信データの送受を認めるか否かなどを判断することが可能となる。これにより、既存のアプリケーションなどを変更することなく、通信データの制御を行うことが可能となる。 【0031】 例えば、端末装置の位置に応じた情報を配信する情報配信サービスにおいて、従来であれば、端末装置から情報配信サーバへ位置情報を通知し、情報配信サーバも端末装置から位置情報を取得し、位置情報に応じた情報を配信する仕組みが必要であった。しかし、本発明では、基準となる位置情報を起点とした通信許可範囲をアクセスポイントに設定することにより、アクセスポイントを通過する通信データの通信を、引き続きネットワークへ送出するか破棄するかなどを制御するため、情報配信先として設定された範囲のみに情報が配信可能となる。 【0032】 以下、本発明のより具体的な実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 【0033】 (実施の形態1) 図1は、本実施形態に係る通信システム1の概略構成を示すブロック図である。すなわち、本実施形態に係る通信システム1は、無線LANアクセスポイント(以下、APと称する)2a、2b、無線端末3a〜3d、有線端末4、端末位置計測装置5、および、AP管理サーバ6を備えている。 【0034】 AP2a、2b、有線端末4、端末位置計測装置5、および、AP管理サーバ6は、有線LAN7により有線で互いに接続されている。無線端末3a〜3dは、AP2a、2bに無線によりアクセス可能である。図1は、一例として、無線端末3a、3bがAP2aにアクセス可能であり、無線端末3c、3dがAP2bにアクセス可能である状態を示している。この状態において、AP2aは、無線端末3a、3bと有線LAN7との通信を中継し、AP2bは、無線端末3c、3dと有線LAN7との通信を中継する。なお、図1では、説明の簡略化のために、無線端末3a〜3dを4台、AP2a、2bを2台、有線端末4を1台図示したが、通信システム1を構成するAP、無線端末、および、有線端末の数は任意である。また、通信システム1上に、例えばSIP(Session Initiation Protocol)サーバが存在していても良い。 【0035】 (通信システムの構成) 以下では、APの詳細な構成について説明する前に、通信システム1の全体構成について簡単に説明する。 【0036】 無線端末3a〜3dは、AP2aまたは2b、有線LAN7を介して、他の無線端末または有線端末4と通信する。無線端末3a〜3dは、例えば、IP(Internet Protocol)電話などの携帯端末であるが、これに限定されるものではない。例えば、無線端末3a〜3dとして、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistance)、カーナビゲーションシステム、映像再生端末、電子手帳、ゲーム端末、GPS(Global Positioning System)端末などが含まれる。 【0037】 無線端末3a〜3dは、AP2aまたは2bに、通信データを送信する。通信データには、送信元の無線端末3a〜3dのIPアドレスと、送信先の相手側端末である他の無線端末または有線端末4のIPアドレスと、送信内容とを含んでいる。また、通信データには、無線端末3a〜3dからアクセス可能なAP2aまたは2bのIPアドレスも含んでいる。通信データとして、例えば、通話内容を示すデータ、動画像データ、静止画像データ、音声データ、テキストデータ、印刷などを指示する制御データなどである。なお、無線端末3a〜3dから送信される通信データを、例えば、WEP(Wired Equivalent Privacy)により暗号化し、AP2aまたは2bにおいて、暗号化された通信データを復号化しても良い。 【0038】 有線端末4は、AP2aまたは2b、無線LANを介して、無線端末3a〜3dと通信する。有線端末4は、例えば、電話機器、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、プリンタなどの端末装置である。 【0039】 端末位置計測装置5は、無線端末3a〜3dまたは有線端末4の位置を計測する。このため、端末位置計測装置5は、端末位置計測部50を備えている。端末位置計測部50は、例えば、APによる三辺測量方式を利用して、無線端末3a〜3dまたは有線端末4の位置を計測する。具体的には、APは、例えば、APから常時送信されるビーコン信号を利用し、無線端末3a〜3dまたは有線端末4におけるビーコン信号への応答信号を検知する。APは、応答信号の電波強度を計測する。端末位置計測部50は、少なくとも3台のAPからの応答信号の電波強度を取得し、三辺測量方式を利用して、無線端末3a〜3dまたは有線端末4の位置情報を取得する。なお、端末位置計測部50による無線端末3a〜3dまたは有線端末4の位置情報の取得は、三辺測量方式を利用したものに限定されない。例えば、無線端末3a〜3dまたは有線端末4にGPS受信機を搭載し、端末位置計測部50にて、無線端末3a〜3dまたは有線端末4の位置情報を取得しても良い。すなわち、端末位置計測部50が無線端末3a〜3dまたは有線端末4の位置情報を取得できれば、その取得方法については限定されない。 【0040】 AP管理サーバ6は、中心位置と、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを生成する。このため、AP管理サーバ6は、通信条件設定部60を備えている。通信条件設定部60は、中心位置と、中心位置からの所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを、サーバ管理者に設定させる。AP管理サーバ6は、通信条件設定部60により設定された内容に基づいて通信条件データを生成する。AP管理サーバ6は、生成した通信条件データをAP2aまたは2bに送信する。なお、AP管理サーバ6には、AP2aまたは2bの設置場所、通信帯域の利用状況などを示すデータが格納されていても良い。なお、通信条件データの詳細については後述する。 【0041】 AP管理サーバ6は、サーバマシン、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなどのコンピュータ1台または複数台で構成される。また、AP管理サーバ6は、パーソナルコンピュータなどの任意のコンピュータにプログラムをインストールすることによっても実現される。すなわち、上記の通信条件設定部60は、コンピュータのCPUがこの機能を実現するプログラムに従って動作することによっても具現化される。AP管理サーバ6は、1台のコンピュータ上に構成されていても良いし、有線LAN7に接続された複数のコンピュータに分散して構成されていても良い。 【0042】 (APの構成) 図2は、AP2aの詳細構成を示すブロック図である。AP2bの構成も図2に示すAP2aの構成と同様である。AP(中継装置)2aは、有線/無線LANインタフェース部20、アドレス抽出部21、端末位置情報取得部22、端末位置情報更新部23、端末位置情報記憶部24、端末間距離演算部25、通信条件データ更新部26、通信条件データ記憶部27、距離判定部28、および、通信制御部29を備えている。なお、AP2aは、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)機能を有している。 【0043】 本実施形態においては、一例として、AP2aが無線端末3aと有線端末(相手側端末)4との通信を中継し、無線端末3aから送信先が有線端末4となる通信データを受信する場合について説明する。 【0044】 有線/無線LANインタフェース部(無線インタフェース部、通信制御部)20は、AP2aと有線LAN7との間のやり取りを、有線LANの規格に準拠して仲介する。また、有線/無線LANインタフェース部20は、AP2aと無線端末3aとの無線による通信データのやり取りを、無線LANの規格に準拠して仲介する。すなわち、有線/無線LANインタフェース部20によって、無線端末3aと有線LAN7との間の通信が中継される。本実施形態においては、有線/無線LANインタフェース部20は、無線端末3aから通信データを受信し、受信した通信データをアドレス抽出部21に出力する。また、有線/無線LANインタフェース部20は、無線端末3aから通信データを正しく受信すると、無線端末3aに確認応答信号(ACK)を返信する。 【0045】 アドレス抽出部(識別情報抽出部)21は、有線/無線LANインタフェース部20から出力された通信データから送信元の無線端末3aのIPアドレスおよび送信先の有線端末4のIPアドレスを抽出する。なお、無線端末3aまたは有線端末4を一意に識別できれば、通信データからMAC(Media Access Control)アドレスなどを抽出しても良い。 【0046】 端末位置情報取得部22は、端末位置計測装置5の端末位置計測部50から無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を取得する。端末位置情報取得部22は、取得した無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を端末位置情報更新部23に出力する。端末位置情報取得部22が無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を取得するタイミングは、定期的に取得しても良いし、例えばアドレス抽出部21から抽出した無線端末3aのIPアドレスおよび有線端末4のIPアドレスに基づいて取得しても良い。なお、端末位置情報取得部22は、端末位置計測部50からリアルタイムに無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を取得することが好ましい。これにより、無線端末3aおよび有線端末4が移動した場合であっても、最新の位置情報を取得できる。 【0047】 端末位置情報更新部23は、アドレス抽出部21が抽出した無線端末3aのIPアドレスおよび有線端末4のIPアドレスに基づいて、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を、端末位置情報取得部22が取得した無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報に更新する。 【0048】 端末位置情報記憶部24は、例えば、RAM(Random Access Memory)から構成されており、無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を格納する。端末位置情報記憶部24は、無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を、例えば、図3に示すように、端末位置管理テーブル240として格納する。端末位置管理テーブル240には、IPアドレス、ポート番号、位置情報が、端末毎に対応付けて格納されている。図3に示す例では、端末位置管理テーブル240の1行目R1には、無線端末3aのIPアドレス“10.254.212.195”、無線端末3aのポート番号“80”、無線端末3aの位置情報“a,b”が格納されている。2行目R2には、有線端末4のIPアドレス“10.254.212.196”、有線端末4のポート番号“8080”、有線端末4の位置情報“c,d”が格納されている。なお、端末位置管理テーブル240に格納されている位置情報は、物理的な絶対座標であっても良いし、相対的な相対座標であっても良い。例えば、AP2aを原点(0,0)とすると、絶対座標の場合は原点からの物理的な距離(例えば0.0m〜10.0m)となり、相対座標の場合は原点からの相対的な距離(例えば0.0〜1.0)となる。また、位置情報として、緯度情報および経度情報であっても良い。 【0049】 端末間距離演算部25は、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報に基づいて、無線端末3aと有線端末4との距離を算出する。具体的には、端末間距離演算部25は、無線端末3aのIPアドレス“10.254.212.195”に基づいて、端末位置情報記憶部24から無線端末3aの位置情報“a,b”を読み出す。また、端末間距離演算部25は、有線端末4のIPアドレス“10.254.212.196”に基づいて、端末位置情報記憶部24から有線端末4の位置情報“c,d”を読み出す。端末間距離演算部25は、無線端末3aの位置情報“a,b”および有線端末4の位置情報“c,d”に基づいて、無線端末3aと有線端末4との距離を算出する。例えば、無線端末3aと有線端末4との距離として、“a−c,b−d”が算出される。 【0050】 通信条件データ更新部26は、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データを、AP管理サーバ6から受け付けた通信条件データに更新する。通信条件データ記憶部27に通信条件データが格納されていない場合、通信条件データ更新部26は、AP管理サーバ6から受け付けた通信条件データを、通信条件データ記憶部27に新たに書き込む。 【0051】 通信条件データ記憶部27は、中心位置と、中心位置からの所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する。通信条件データ記憶部27は、通信条件データを、例えば、図4に示すように、通信条件テーブル270として格納する。通信条件テーブル270には、中心位置、中心位置からの所定の距離範囲、所定の距離範囲内の通信条件が格納されている。図4に示す例では、通信条件テーブル270には、中心位置“c,d”、距離範囲“3m”、通信条件“通信許可”が格納されている。すなわち、図4の通信条件テーブル270は、有線端末4の位置“c,d”を中心位置“c,d”とし、無線端末3aと有線端末4との距離が3m以内である場合に、無線端末3aから受信した通信データを有線端末4に送信する(通信許可)ことを表している。 【0052】 距離判定部28は、端末間距離演算部25が算出した無線端末3aと有線端末4との距離が、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定する。具体的には、距離判定部28は、無線端末3aと有線端末4との距離“a−c,b−d”が、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す距離範囲“3m”以内であるか否かを判定する。距離判定部28が判定した結果は、通信制御部29に出力される。 【0053】 通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲内であると判定すると、無線端末3aと有線端末4との通信を、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。具体的には、距離判定部28は、無線端末3aと有線端末4との距離“a−c,b−d”が、通信条件データが示す距離範囲“3m”以内であると判定すると、通信制御部29は、無線端末3aから受信した通信データを、有線端末4に送信するために、有線/無線LANインタフェース部20に出力する。有線/無線LANインタフェース部20は、通信データを有線端末4に送信する。 【0054】 ここで、通信制御部29は、無線端末3aから受信した通信データに、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報を付加する態様であることが好ましい。これにより、無線端末3aの位置情報が付加された通信データを有線端末4が受信すると、有線端末4において、通信データに付加された位置情報に応じて、各種の処理をすることができる。 【0055】 一例として、有線端末4がプリンタであって、プリンタが、無線端末3a、3bから印刷を指示する制御データと印刷対象のテキストデータと無線端末の位置情報とを含む通信データを、LPRプロトコル(Line Printer daemon protocol)に基づいてそれぞれ受信したものとする。プリンタは、通信データに付加された無線端末3a、3bの位置情報に基づいて、例えば、プリンタから最も近くの距離に位置する無線端末からの印刷の指示を優先して処理することができる。あるいは、プリンタから所定の範囲に存在する無線端末からの印刷しか処理しないようにすることができる。 【0056】 他の例として、有線端末4にて、通信データに付加された無線端末3aの位置情報に基づいて、無線端末3aの位置を表示することができる。これにより、有線端末4にて、無線端末3aの位置を把握することができる。また、有線端末4が課金サーバである場合、通信データに付加された無線端末3aの位置情報に基づいて、通信費用などの課金処理をすることができる。これにより、例えば、有線端末4から遠くに位置する無線端末3aからの通信費用を高く課金し、有線端末4から近くに位置する無線端末3aからの通信費用を安く課金することができる。 【0057】 図5は、通信制御部29が無線端末3aの位置情報43を付加した通信データのデータ構造の一例を示す図である。図5に示すように、通信データ(IPパケット)は、バージョン30、ヘッダ長31、サービス・タイプ32、データグラム長33、ID34、フラグ35、フラグメント・オフセット36、TTL37、プロトコル番号38、ヘッダ・チェックサム39、送信元IPアドレス40、送信先IPアドレス41、オプション部42、送信元の位置情報43、および、送信データ44を含んでいる。バージョン30は、IPパケットがIPv4かIPv6のいずれのフォーマットであるかを表すフィールドである。ヘッダ長31は、ヘッダの長さを表すフィールドである。サービス・タイプ32は、IPパケットを要求するサービスの特徴を表すフィールドである。データグラム長33は、IPパケットのデータ長を表すフィールドである。ID(Identification)34は、IPパケットを識別するためのフィールドである。フラグ35およびフラグメント・オフセット36は、IPパケットのフラグメンテーションを制御するためのフィールドである。TTL(Time To Live)37は、IPパケットが生存できる最大の期間を表すフィールドである。プロトコル番号38は、IPパケットの送信データをどの上位プロトコルに渡すべきかを表すフィールドである。ヘッダ・チェックサム39は、ヘッダのエラーを検出するためのフィールドである。送信元IPアドレス40および送信先IPアドレス41は、送信元および送信先のIPアドレスを表すフィールドである。オプション部42は、オプションを指定するためのフィールドである。送信元の位置情報43は、送信元である端末の位置情報を表すフィールドである。送信データ44は、送信内容を表すフィールドである。 【0058】 また、通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲外であると判定すると、無線端末3aから受信した通信データを廃棄する。なお、通信制御部29は、無線端末3aから受信した通信データを廃棄した場合、送信エラーを示す通知データを生成する態様であることが好ましい。これにより、有線/無線LANインタフェース部20は、通信制御部29が生成した通知データを送信元の無線端末3aに送信することができる。それゆえ、無線端末3aの利用者は、通信データの送信エラーを知ることができる。この結果、無線端末3aの利用者は、無線端末3aの位置を移動させるなどして、通信データの再送信などを迅速に行うことができる。 【0059】 ところで、上記のAP2aは、パーソナルコンピュータなどの任意のコンピュータにプログラムをインストールすることによっても実現される。すなわち、上記の有線/無線LANインタフェース部20、アドレス抽出部21、端末位置情報取得部22、端末位置情報更新部23、端末間距離演算部25、通信条件データ更新部26、距離判定部28、および、通信制御部29は、コンピュータのCPUがこれらの機能を実現するプログラムに従って動作することによって具現化される。したがって、有線/無線LANインタフェース部20、アドレス抽出部21、端末位置情報取得部22、端末位置情報更新部23、端末間距離演算部25、通信条件データ更新部26、距離判定部28、および、通信制御部29の機能を実現するためのプログラムまたはそれを記録した記録媒体も、本発明の一実施形態である。また、端末位置情報記憶部24、および、通信条件データ記憶部27は、コンピュータの内蔵記憶装置またはこのコンピュータからアクセス可能な記憶装置によって具現化される。 【0060】 (通信システムの動作例) 上記の構成における通信システム1の概略動作について、図6に基づき説明する。図6は、図1に示す無線端末3aによる通信が行われる場合の通信システム1の動作例を示すシーケンス図である。 【0061】 AP管理サーバ6の通信条件設定部60は、中心位置と、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを、サーバ管理者に設定させる。AP管理サーバ6は、通信条件設定部60により設定された内容に基づいて通信条件データを生成する。AP管理サーバ6は、生成した通信条件データをAP2aに送信する(#1)。AP2aの通信条件データ更新部26は、AP2aの通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データを、AP管理サーバ6から受け付けた通信条件データに更新する(#2)。 【0062】 その後、無線端末3aがAP2aの通信エリア内で起動すると、APを探す探索メッセージを送信する。探索メッセージに対してAP2aが応答することによって、無線端末3aは、AP2aをアクセス可能なAPとして認識する。そして、無線端末3aは、送信元の無線端末3aのIPアドレスと、送信先の有線端末4のIPアドレスと、送信内容とを示す通信データをAP2aに送信する(#3)。AP2aの有線/無線LANインタフェース部20が通信データを受信すると、AP2aのアドレス抽出部21は、通信データから送信元の無線端末3aのIPアドレスおよび送信先の有線端末4のIPアドレスを抽出する(#4)。 【0063】 AP2aの端末位置情報取得部22は、端末位置計測装置5の端末位置計測部50から無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を取得する(#5)。無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を取得すると、AP2aの端末位置情報更新部23は、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を更新する(#6)。具体的には、端末位置情報更新部23は、アドレス抽出部21が抽出した無線端末3aのIPアドレスおよび有線端末4のIPアドレスに基づいて、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報を、端末位置情報取得部22が取得した無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報に更新する。 【0064】 そして、AP2aの端末間距離演算部25は、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報に基づいて、無線端末3aと有線端末4との距離を算出する(#7)。AP2aの距離判定部28は、端末間距離演算部25が算出した無線端末3aと有線端末4との距離が、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定する(#8)。 【0065】 AP2aの通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲外であると判定すると、無線端末3aから受信した通信データを廃棄する。通信制御部29は、無線端末3aから受信した通信データを廃棄すると、送信エラーを示す通知データを生成する。有線/無線LANインタフェース部20は、通信制御部29が生成した通知データを送信元の無線端末3aに送信する(#9)。 【0066】 また、通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲内であると判定すると、無線端末3aから受信した通信データに、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報を付加する(#10)。AP2aの有線/無線LANインタフェース部20は、無線端末3aの位置情報を付加した通信データを有線端末4に送信する(#11)。 【0067】 なお、位置情報を通信データに付加することは、必須ではない。位置情報を通信データに付加した場合には、通信データを受信するアプリケーションにおいて、通信データに付加された位置情報に基づいた制御を行うことが可能となる。この場合、位置情報に応じたサービスを提供する機能を有しているアプリケーションとも共存することが可能となり、ネットワークを介したサービス提供の利便性を高めることが可能となる。位置情報に応じて処理内容を変更する機能を有していないアプリケーションは、本発明を利用して、APに通信条件を設定することで、アプリケーションを変更せずとも、位置情報に応じた処理が実現可能となる。一方、位置情報に応じて処理内容を変更する機能を有しているアプリケーションの場合は、通信条件をAPに設定する必要はなく、APにて通信データに付加した位置情報を取得することで、無線端末などが位置情報を取得する機能を有していなくとも、位置情報に応じたアプリケーションの実行が可能となる。また、これらを組み合わせてサービスを提供するようにしても良い。 【0068】 以上のように、本実施形態に係るAP2aによれば、送信元の無線端末3aと送信先の有線端末4との距離が、通信条件データが示す所定の距離範囲内であると、無線端末3aと有線端末4との通信を、通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。これにより、無線端末3aおよび有線端末4のアプリケーションを変更することなく、無線端末3aの位置情報および有線端末4の位置情報に応じて、無線端末3aと有線端末4との通信を制御することができる。 【0069】 なお、上記した具体例は、本発明に係る通信システム1の好適な実施形態に過ぎず、例えば、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す通信条件や、通信制御部29による通信条件データが示す通信条件に基づく制御などについて、種々の変更が可能である。 【0070】 (通信制御部による通信処理の第1の変形例) 一例として、図6に示した処理の#11において、通信制御部29による通信処理の第1の変形例を説明する。図7は、第1の変形例において、通信制御部29が参照する通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データの例を示す図である。図7に示すように、第1の変形例における通信条件データ記憶部27には、通信条件テーブル271が格納されている。通信条件テーブル271には、中心位置と、中心位置からの所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信帯域とを示す通信条件データが格納されている。図7に示す例では、通信条件テーブル271の1行目R1には、中心位置“c,d”、距離範囲“0〜5m”、通信帯域“60%”が格納されている。2行目R2には、中心位置“c,d”、距離範囲“5〜10m”、通信帯域“30%”が格納されている。3行目R3には、中心位置“c,d”、距離範囲“10〜20m”、通信帯域“10%”が格納されている。すなわち、図7の通信条件テーブル271は、有線端末4を中心位置とし、無線端末3aと有線端末4との距離が0〜5m内である場合、無線端末3aと有線端末4との通信に、通信帯域60%を割り当てることを表している。また、無線端末3aと有線端末4との距離が5〜10m内である場合、無線端末3aと有線端末4との通信に、通信帯域30%を割り当てることを表している。さらに、無線端末3aと有線端末4との距離が10〜20m内である場合、無線端末3aと有線端末4との通信に、通信帯域10%を割り当てることを表している。 【0071】 距離判定部28は、端末間距離演算部25が算出した無線端末3aと有線端末4との距離が、通信条件テーブル271に格納されている通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定する。具体的には、距離判定部28は、無線端末3aと有線端末4との距離“a−c,b−d”が、通信条件テーブル271に格納されている通信条件データが示す距離範囲0〜5m、5〜10m、10〜20mのうち、いずれに該当するのかを判定する。なお、いずれにも該当しない場合は、図6に示した処理の#9において、通信制御部29が無線端末3aから受信した通信データを廃棄し、有線/無線LANインタフェース部20が通知データを送信元の無線端末3aに送信する。 【0072】 通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲内であると判定すると、無線端末3aと有線端末4との通信に、通信条件テーブル271に格納されている通信条件データが示す通信帯域を割り当てる。例えば、距離判定部28は、無線端末3aと有線端末4との距離“a−c,b−d”が、通信条件データが示す距離範囲0〜5m内であると判定すると、通信制御部29は、無線端末3aと有線端末4との通信に、通信帯域60%を割り当てる。これにより、無線端末3aと有線端末4との距離に応じて、通信帯域を割り当てることができる。 【0073】 (通信制御部による通信処理の第2の変形例) 他の例として、図6に示した処理の#11において、通信制御部29による通信処理の第2の変形例を説明する。図8は、第2の変形例において、通信制御部29が参照する通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データの例を示す図である。図8に示すように、第2の変形例における通信条件データ記憶部27には、通信条件テーブル272が格納されている。通信条件テーブル272には、中心位置と、中心位置からの所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の優先度とを示す通信条件データが格納されている。図8に示す例では、通信条件テーブル272の1行目R1には、中心位置“c,d”、距離範囲“0〜5m”、優先度“1”が格納されている。2行目R2には、中心位置“c,d”、距離範囲“5〜10m”、優先度“2”が格納されている。3行目R3には、中心位置“c,d”、距離範囲“10〜20m”、優先度“3”が格納されている。すなわち、図8の通信条件テーブル272は、有線端末4を中心位置とし、無線端末3aと有線端末4との距離が0〜5m内である場合、無線端末3aと有線端末4との通信を、無線端末3aと有線端末4との距離が5〜10m内および10〜20m内である無線端末3aと有線端末4との通信よりも優先して中継することを表している。また、無線端末3aと有線端末4との距離が5〜10m内である場合、無線端末3aと有線端末4との通信を、無線端末3aと有線端末4との距離が10〜20m内である無線端末3aと有線端末4との通信よりも優先して中継することを表している。さらに、無線端末3aと有線端末4との距離が10〜20m内である場合、無線端末3aと有線端末4との通信は、他の通信よりも最も優先度が低いことを表している。 【0074】 距離判定部28は、端末間距離演算部25が算出した無線端末3aと有線端末4との距離が、通信条件テーブル272に格納されている通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定する。具体的には、距離判定部28は、無線端末3aと有線端末4との距離“a−c,b−d”が、通信条件テーブル272に格納されている通信条件データが示す距離範囲0〜5m、5〜10m、10〜20mのうち、いずれに該当するのかを判定する。なお、いずれにも該当しない場合は、図6に示した処理の#9において、通信制御部29が無線端末3aから受信した通信データを廃棄し、有線/無線LANインタフェース部20が通知データを送信元の無線端末3aに送信する。 【0075】 通信制御部29は、優先度が上位の距離範囲内に位置する無線端末3aと有線端末4との通信を、優先度が下位の距離範囲内に位置する無線端末3aと有線端末4との通信よりも優先して中継する。例えば、距離判定部28は、無線端末3aと有線端末4との距離“a−c,b−d”が、通信条件データが示す距離範囲0〜5m内であると判定すると、通信制御部29は、無線端末3aと有線端末4との通信を、無線端末3aと有線端末4との距離が5〜10m内および10〜20m内である無線端末3aと有線端末4との通信よりも優先して中継する。これにより、無線端末3aと有線端末4との距離に応じて、優先度が上位の距離範囲内に位置する無線端末3aと有線端末4との通信を優先して中継することができる。 【0076】 (実施の形態2) 実施の形態1では、無線端末と相手側端末との距離が、通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定し、無線端末と相手側端末との通信を制御する例について説明した。これに対して、実施の形態2では、無線端末と基準位置との距離が、通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定し、無線端末と相手側端末との通信を制御する例について説明する。 【0077】 (通信システムの構成) 図9は、本実施形態に係る通信システム8の概略構成を示すブロック図である。図9において、図1と同様の機能を有する構成については、同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。 【0078】 すなわち、本実施形態に係る通信システム8は、図1に示す通信システム1に加えて、中継サーバ9を更に備えている。また、AP管理サーバ11は、図1に示すAP管理サーバ6に加えて、基準位置設定部110を更に備えている。また、図1に示すAP2a、2bに代えて、AP10a、10bを備えている。 【0079】 AP管理サーバ11は、図1のAP管理サーバ6に加えて、無線端末3a〜3dの位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を生成する機能を備えている。このため、AP管理サーバ11は、基準位置設定部110を備えている。基準位置設定部110は、基準位置をサーバ管理者に設定させる。AP管理サーバ11は、基準位置設定部110により設定された内容に基づいて基準位置情報を生成する。AP管理サーバ11は、生成した基準位置情報をAP10aまたは10bに送信する。 【0080】 中継サーバ(相手側端末)9は、ウェブサーバ、アプリケーションサーバ、プロキシサーバなどのサーバから構成される。中継サーバ9は、サーバマシン、パーソナルコンピュータ、ワークステーションなどのコンピュータ1台または複数台で構成される。また、中継サーバ9は、AP10aまたは10bから受信した無線端末3aの通信データを、CGI(Common Gateway Interface)やjavaサーブレットなどを利用して、有線端末4などに送信する機能を備えている。 【0081】 (APの構成) 図10は、AP10aの詳細構成を示すブロック図である。AP10bの構成も図10に示すAP10aの構成と同様である。図10に示すAP10aは、図2に示すAP2aに加えて、基準位置情報更新部100および基準位置情報記憶部101を備えている。また、図10に示すAP10aは、図2に示す端末間距離演算部25の代わりに、端末・基準位置間距離演算部102を備えている。 【0082】 本実施形態においては、一例として、AP10aが、企業の会議室内に位置する無線端末3aと中継サーバ(相手側端末)9との通信を中継し、無線端末3aから送信先が中継サーバ9となる通信データを受信する場合について説明する。 【0083】 基準位置情報更新部100は、基準位置情報記憶部101に格納されている基準位置情報を、AP管理サーバ11から受け付けた基準位置情報に更新する。基準位置情報記憶部101に基準位置情報が格納されていない場合、基準位置情報更新部100は、AP管理サーバ11から受け付けた基準位置情報を、基準位置情報記憶部101に新たに書き込む。 【0084】 基準位置情報記憶部101は、無線端末3aの位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する。基準位置情報記憶部101は、基準位置情報を、例えば、図11に示すように、基準位置情報テーブル1010として格納する。基準位置情報テーブル1010には、基準位置が格納されている。図11に示す例では、基準位置情報テーブル1010には、基準位置“e,f”が格納されている。本実施形態においては、会議室の中心が基準位置“e,f”として格納されている。なお、基準位置情報記憶部101には、複数の基準位置が格納されていても良い。 【0085】 端末・基準位置間距離演算部102は、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および基準位置情報記憶部101に格納されている基準位置情報に基づいて、無線端末3aと基準位置との距離を算出する。具体的には、端末・基準位置間距離演算部102は、無線端末3aのIPアドレス“10.254.212.195”に基づいて、端末位置情報記憶部24から無線端末3aの位置情報“a,b”を読み出す。また、端末・基準位置間距離演算部102は、基準位置情報記憶部101から基準位置情報“e,f”を読み出す。端末・基準位置間距離演算部102は、無線端末3aの位置情報“a,b”および基準位置情報“e,f”に基づいて、無線端末3aと基準位置との距離を算出する。例えば、無線端末3aと基準位置との距離として、“a−e,b−f”が算出される。 【0086】 ところで、端末・基準位置間距離演算部102は、無線端末3aの位置情報および基準位置情報に基づいて、無線端末3aと基準位置との距離を算出する。このため、本実施形態においては、アドレス抽出部21は、送信元の無線端末3aのIPアドレスを抽出すれば、送信先の中継サーバ9のIPアドレスを抽出しなくとも良い。また、端末位置情報取得部22は、送信元の無線端末3aの位置情報を取得すれば、送信先の中継サーバ9の位置情報を取得しなくとも良い。さらに、端末位置情報記憶部24は、送信元の無線端末3aの位置情報を格納すれば、送信先の中継サーバ9の位置情報を格納しなくとも良い。 【0087】 通信条件データ記憶部27は、中心位置と、中心位置からの所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する。本実施形態においては、基準位置“e,f”を中心位置“e,f”とし、中心位置からの所定の距離範囲として、会議室全体をカバーできる距離範囲(エリア)が格納されている。 【0088】 距離判定部28は、端末・基準位置間距離演算部102が算出した無線端末3aと基準位置との距離が、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す距離範囲内であるか否かを判定する。すなわち、本実施形態においては、無線端末3aが、会議室内に位置しているか否かが判定される。 【0089】 通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲内であると判定すると、無線端末3aと中継サーバ9との通信を、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。 【0090】 本実施形態においては、一例として、無線端末3aが会議室内に位置している場合、AP10aは、無線端末3aから受信した通信データを中継サーバ9に送信し、無線端末3aが会議室外に位置している場合、AP10aは、無線端末3aから受信した通信データを廃棄する。また、他の例として、無線端末3aが会議室内に位置している場合、AP10aは、無線端末3aと中継サーバ9との通信に、通信条件データが示す通信帯域を割り当てる。例えば、無線端末3aが会議室内に位置している場合は大きな通信帯域を割り当て、無線端末3aが会議室外に位置している場合は小さな通信帯域を割り当てる。さらに、他の例として、会議室内に位置する無線端末3aと中継サーバ9との通信を、会議室外に位置する無線端末3と中継サーバ9との通信よりも優先して中継する。 【0091】 なお、さらに他の例として、複数の会議室のそれぞれの基準位置を基準位置情報記憶部101に格納し、無線端末3aと中継サーバ9との通信に、会議室毎に異なる通信帯域を割り当てるようにしても良い。また、無線端末3aと中継サーバ9との通信に、会議室毎に優先度を設けても良い。これにより、例えば、無線端末3aが取締役会議などの重要な会議が行われている会議室内に位置している場合は大きな通信帯域を割り当てたり、優先度を高く設定したりすることができる。一方、これとは逆に、無線端末3aが連絡会議などのあまり重要ではない会議が行われている会議室内に位置している場合は小さな通信帯域を割り当てたり、優先度を低く設定したりすることができる。 【0092】 ところで、上記のAP10aは、パーソナルコンピュータなどの任意のコンピュータにプログラムをインストールすることによっても実現される。すなわち、上記の基準位置情報更新部100および端末・基準位置間距離演算部102は、コンピュータのCPUがこれらの機能を実現するプログラムに従って動作することによって具現化される。したがって、基準位置情報更新部100および端末・基準位置間距離演算部102の機能を実現するためのプログラムまたはそれを記録した記録媒体も、本発明の一実施形態である。また、基準位置情報記憶部101は、コンピュータの内蔵記憶装置またはこのコンピュータからアクセス可能な記憶装置によって具現化される。 【0093】 (通信システムの動作例) 上記の構成における通信システム8の概略動作について、図12に基づき説明する。図12は、図9に示す無線端末3aによる通信が行われる場合の通信システム8の動作例を示すシーケンス図である。 【0094】 AP管理サーバ11の通信条件設定部60は、中心位置と、所定の距離と、所定の距離内の通信条件とを、サーバ管理者に設定させる。AP管理サーバ11は、通信条件設定部60により設定された内容に基づいて通信条件データを生成する。AP管理サーバ11は、生成した通信条件データをAP10aに送信する(#1)。また、AP管理サーバ11の基準位置設定部110は、基準位置をサーバ管理者に設定させる。AP管理サーバ11は、基準位置設定部110により設定された内容に基づいて基準位置情報を生成する。AP管理サーバ11は、生成した基準位置情報をAP10aに送信する(#2)。 【0095】 AP10aの通信条件データ更新部26は、AP10aの通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データを、AP管理サーバ11から受け付けた通信条件データに更新する(#3)。また、AP10aの基準位置情報更新部100は、AP10aの基準位置情報記憶部101に格納されている基準位置情報を、AP管理サーバ11から受け付けた基準位置情報に更新する(#4)。 【0096】 その後、無線端末3aがAP10aの通信エリア内で起動すると、APを探す探索メッセージを送信する。探索メッセージに対してAP10aが応答することによって、無線端末3aは、AP10aをアクセス可能なAPとして認識する。そして、無線端末3aは、送信元の無線端末3aのIPアドレスと、送信先の中継装置9のIPアドレスと、送信内容とを示す通信データをAP10aに送信する(#5)。AP10aの有線/無線LANインタフェース部20が通信データを受信すると、AP10aのアドレス抽出部21は、通信データから送信元の無線端末3aのIPアドレスを抽出する(#6)。 【0097】 AP10aの端末位置情報取得部22は、端末位置計測装置5の端末位置計測部50から無線端末3aの位置情報を取得する(#7)。無線端末3aの位置情報を取得すると、AP10aの端末位置情報更新部23は、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報を更新する(#8)。具体的には、端末位置情報更新部23は、アドレス抽出部21が抽出した無線端末3aのIPアドレスに基づいて、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報を、端末位置情報取得部22が取得した無線端末3aの位置情報に更新する。 【0098】 そして、AP10aの端末・基準位置間距離演算部102は、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報および基準位置情報記憶部101に格納されている基準位置情報に基づいて、無線端末3aと基準位置との距離を算出する(#9)。AP10aの距離判定部28は、端末・基準位置間距離演算部102が算出した無線端末3aと基準位置との距離が、通信条件データ記憶部27に格納されている通信条件データが示す距離内であるか否かを判定する(#10)。 【0099】 AP10aの通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲外であると判定すると、無線端末3aから受信した通信データを廃棄する。通信制御部29は、無線端末3aから受信した通信データを廃棄すると、送信エラーを示す通知データを生成し、有線/無線LANインタフェース部20は、通信制御部29が生成した通知データを送信元の無線端末3aに送信する(#11)。 【0100】 また、通信制御部29は、距離判定部28が上記距離範囲内であると判定すると、無線端末3aから受信した通信データに、端末位置情報記憶部24に格納されている無線端末3aの位置情報を付加する(#12)。AP2aの有線/無線LANインタフェース部20は、無線端末3aの位置情報を付加した通信データを中継サーバ9に送信する(#13)。中継サーバ9は、AP10aから受信した通信データを、CGIやjavaサーブレットなどを利用して、有線端末4などに送信する(#14)。 【0101】 以上のように、本実施形態に係るAP10aによれば、送信元の無線端末3aと基準位置との距離が、通信条件データが示す所定の距離範囲内であると、無線端末3aと中継サーバ9との通信を、通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する。これにより、無線端末3aおよび中継サーバ9のアプリケーションを変更することなく、無線端末3aの位置情報に応じて、無線端末3aと中継サーバ9との通信を制御することができる。 【0102】 なお、第1および第2の実施形態において、一例として、無線LAN用のAPの構成および動作を説明した。無線LANは、IEEE802.11で定められた短距離無線ネットワークの規格である。しかし、本発明に係る中継装置は、無線LAN用のAPに限定されない。例えば、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)で定められた長距離無線ネットワークの規格である無線MAN(Wireless Metropolitan Area Network)用のAPにも本発明の中継装置を適用できる。 【0103】 また、第1および第2の実施形態において、端末位置計測装置とAPとが別の装置として構成されている例について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、端末位置計測装置がAPと一体となって構成されていても良い。 【0104】 すなわち、本発明は上述した第1および第2の実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。 【0105】 以上の実施の形態に関し、更に以下の付記を開示する。 【0106】 (付記1) 無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する無線インタフェース部と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出部と、 前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部と、 前記無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、前記相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、 前記識別情報抽出部が抽出した前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得部が取得した前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新部と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算部と、 所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部と、 前記端末間距離演算部が算出した前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部と、 前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部とを備えたことを特徴とする中継装置(1)。 【0107】 (付記2) 無線端末と相手側端末との通信を中継する中継装置であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する無線インタフェース部と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出部と、 前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得部と、 前記無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、 前記識別情報抽出部が抽出した前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得部が取得した前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新部と、 前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算部と、 所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部と、 前記端末・基準位置間距離演算部が算出した前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定部と、 前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御部とを備えたことを特徴とする中継装置(2)。 【0108】 (付記3) 前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データを前記相手側端末に送信し、前記距離判定部が所定の距離範囲外であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データを廃棄する付記1または2に記載の中継装置(3)。 【0109】 (付記4) 前記通信制御部は、前記無線端末から受信した通信データを廃棄すると、送信エラーを示す通知データを生成し、生成した通知データを前記無線端末に送信する付記3に記載の中継装置。 【0110】 (付記5) 前記通信条件データ記憶部は、所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の通信帯域とを示す通信条件データを格納し、 前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末と前記相手側端末との通信に、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信帯域を割り当てる付記1または2に記載の中継装置(4)。 【0111】 (付記6) 前記通信条件データ記憶部は、複数段階設けられた所定の距離範囲と、所定の距離範囲内の優先度とを示す通信条件データを格納し、 前記通信制御部は、優先度が上位の前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信を、優先度が下位の前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内である無線端末と相手側端末との通信よりも優先して中継する付記1または2に記載の中継装置(5)。 【0112】 (付記7) 前記通信制御部は、前記距離判定部が所定の距離範囲内であると判定すると、前記無線端末から受信した通信データに、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を付加する付記1〜6のいずれか一項に記載の中継装置(6)。 【0113】 (付記8) 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えた中継装置が、前記無線端末と前記相手側端末との通信を中継する中継方法であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する工程と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出工程と、 前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得工程と、 前記識別情報抽出工程で抽出された前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得工程で取得された前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新工程と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算工程と、 前記端末間距離演算工程で算出された前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定工程と、 前記距離判定工程で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御工程とを含むことを特徴とする中継方法(7)。 【0114】 (付記9) 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えた中継装置が、前記無線端末と相手側端末との通信を中継する中継方法であって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する工程と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出工程と、 前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得工程と、 前記識別情報抽出工程で抽出された前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得工程で取得された前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新工程と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算工程と、 前記端末・基準位置間距離演算工程で算出された前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定工程と、 前記距離判定工程で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御工程とを含むことを特徴とする中継方法(8)。 【0115】 (付記10) 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納し、相手側端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えたコンピュータに、前記無線端末と前記相手側端末との通信を中継する処理を実行させる中継プログラムであって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する処理と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報を抽出する識別情報抽出処理と、 前記無線端末および前記相手側端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を取得する端末位置情報取得処理と、 前記識別情報抽出処理で抽出された前記無線端末の識別情報および前記相手側端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報を、前記端末位置情報取得処理で取得された前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に更新する端末位置情報更新処理と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記相手側端末の位置情報に基づいて、前記無線端末と前記相手側端末との距離を算出する端末間距離演算処理と、 前記端末間距離演算処理で算出された前記無線端末と前記相手側端末との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定処理と、 前記距離判定処理で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする中継プログラム(9)。 【0116】 (付記11) 無線端末の識別情報と位置情報とを対応付けて格納した端末位置情報記憶部と、前記無線端末の位置に対して基準となる基準位置を示す基準位置情報を格納する基準位置情報記憶部と、所定の距離範囲と所定の距離範囲内の通信条件とを示す通信条件データを格納する通信条件データ記憶部とを備えたコンピュータに、前記無線端末と相手側端末との通信を中継する処理を実行させる中継プログラムであって、 送信元の前記無線端末の識別情報と、送信先の前記相手側端末の識別情報と、送信内容とを示す通信データを、前記無線端末から受信する処理と、 受信した通信データから前記無線端末の識別情報を抽出する識別情報抽出処理と、 前記無線端末の位置を計測する端末位置計測装置から前記無線端末の位置情報を取得する端末位置情報取得処理と、 前記識別情報抽出処理で抽出された前記無線端末の識別情報に基づいて、前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報を、前記端末位置情報取得処理で取得された前記無線端末の位置情報に更新する端末位置情報更新処理と、 前記端末位置情報記憶部に格納されている前記無線端末の位置情報および前記基準位置情報記憶部に格納されている前記基準位置情報に基づいて、前記無線端末と前記基準位置との距離を算出する端末・基準位置間距離演算処理と、 前記端末・基準位置間距離演算処理で算出された前記無線端末と前記基準位置との距離が、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す所定の距離範囲内であるか否かを判定する距離判定処理と、 前記距離判定処理で所定の距離範囲内であると判定されると、前記無線端末と前記相手側端末との通信を、前記通信条件データ記憶部に格納されている通信条件データが示す通信条件に基づいて制御する通信制御処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする中継プログラム(10)。 【産業上の利用可能性】 【0117】 以上のように、本発明は、無線端末および相手側端末のアプリケーションを変更することなく、無線端末の位置情報に応じて、無線端末と相手側端末との通信を制御することができる中継装置、中継方法、および、中継プログラムとして有用である。 【図面の簡単な説明】 【0118】 【図1】本発明の第1の実施形態に係る通信システムの概略構成を示すブロック図である。 【図2】上記通信システムにおけるAPの詳細構成を示すブロック図である。 【図3】上記APにおける端末位置情報記憶部のデータ構造の一例を示す図である。 【図4】上記APにおける通信条件データ記憶部のデータ構造の一例を示す図である。 【図5】上記APにおける通信制御部が無線端末の位置情報を付加した通信データのデータ構造の一例を示す図である。 【図6】上記通信システムの動作例を示すシーケンス図である。 【図7】上記通信条件データ記憶部におけるデータ構造の第1の変形例を示す図である。 【図8】上記通信条件データ記憶部におけるデータ構造の第2の変形例を示す図である。 【図9】本発明の第2の実施形態に係る通信システムの概略構成を示すブロック図である。 【図10】上記通信システムにおけるAPの詳細構成を示すブロック図である。 【図11】上記APにおける基準位置情報記憶部のデータ構造の一例を示す図である。 【図12】上記通信システムの動作例を示すシーケンス図である。 【符号の説明】 【0119】 2a、2b、10a、10b AP(中継装置) 3a〜3d 無線端末 4 有線端末(相手側端末) 5 端末位置計測装置 9 中継サーバ(相手側端末) 20 有線/無線LANインタフェース(無線インタフェース、通信制御部) 21 アドレス抽出部(識別情報抽出部) 22 端末位置情報取得部 23 端末位置情報更新部 24 端末位置情報記憶部 25 端末間距離演算部 27 通信条件データ記憶部 28 距離判定部 29 通信制御部 102 端末・基準位置間距離演算部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005223 【氏名又は名称】富士通株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月13日(2006.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000040 【氏名又は名称】特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ
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| 【公開番号】 |
特開2008−72368(P2008−72368A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−248486(P2006−248486) |
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