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【発明の名称】 無線通信装置
【発明者】 【氏名】谷 直樹

【要約】 【課題】無駄な電力の消費を抑制する。

【構成】ホームコントローラ装置10は、第1通信部20と、周波数制御部22と、記憶部24と、時期制御部26とを含む。第1通信部20は、電波によって複数の機器と制御情報を通信する。周波数制御部22は、第1通信部20を制御する。記憶部24は、特定機器を表わす情報および第1通信部20を表わす情報を記憶する。時期制御部26は、第1通信部20が受信した制御情報の送信先が特定機器および第1通信部20とは異なる場合、送信先とは相違する周波数で第1通信部20が制御情報を通信するように、周波数制御部22を制御し、送信先が特定機器である場合、第1通信部20が制御情報を受信したか否かの判断を繰返し、待受期間が閾値を越えた場合、送信情報を送信するように、第1通信部20を制御する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信先を表わす情報と制御の内容を表わす情報とを含む情報である制御情報を電波によって複数の機器と通信するための第1の通信手段と、
複数の周波数のうちいずれかの前記電波で前記複数の機器と通信するように前記第1の通信手段を制御するための周波数制御手段と、
前記複数の機器のいずれかである特定機器を表わす情報および前記第1の通信手段を表わす情報を記憶する記憶手段と、
前記第1の通信手段の通信時期を制御するための時期制御手段とを含み、
前記時期制御手段は、
前記第1の通信手段が送信に先立ち前記制御情報の受信を待つ期間である待受期間が第1の閾値を超えるまで、前記第1の通信手段が前記制御情報を受信したか否かを判断するための受信判断手段と、
前記待受期間が前記第1の閾値を超えるまでに前記第1の通信手段が前記制御情報を受信した場合、前記制御情報が表わす前記送信先を識別するための識別手段と、
前記識別手段が識別した前記送信先が前記特定機器および前記第1の通信手段とは異なる場合、前記識別手段が識別した前記送信先とは相違する周波数で前記第1の通信手段が前記制御情報を通信するように、前記周波数制御手段を制御するための相違制御手段と、
前記識別手段が識別した前記送信先が前記特定機器である場合、前記第1の通信手段が前記制御情報を受信したか否かの判断を繰返すように前記受信判断手段を制御するための繰返し制御手段と、
前記識別手段が識別した前記送信先が前記第1の通信手段である場合、前記第1の通信手段が受信した前記制御情報を処理するための処理手段と、
前記待受期間が前記第1の閾値を越えた場合、情報を送信するように、前記第1の通信手段を制御するための送信制御手段とを含む、無線通信装置。
【請求項2】
前記識別手段は、
前記待受期間が前記第1の閾値を超えるまでに前記第1の通信手段が前記制御情報を受信した場合、前記第1の通信手段を表わす情報の内容と前記送信先を表わす情報の内容とが一致するか否かを判断するための第1の判断手段と、
前記待受期間が前記第1の閾値を超えるまでに前記第1の通信手段が前記制御情報を受信した場合、前記特定機器を表わす情報の内容と前記送信先を表わす情報の内容とが一致するか否かを判断するための第2の判断手段とを含み、
前記相違制御手段は、前記第1の通信手段とも前記特定機器とも前記制御情報の送信先が異なる場合、前記第1の通信手段が通信に用いる前記電波の前記周波数を変更するように前記周波数制御手段を制御するための手段を含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項3】
前記相違制御手段は、
前記第1の通信手段とも前記特定機器とも前記制御情報の送信先が異なるか否かを判断するために必要な時間である必須時間を前記第1の通信手段が前記制御情報を受信した後に経過した時間である経過時間が越えたか否かを判断するための時間判断手段と、
前記経過時間が前記必須時間を超えた場合、前記電波の周波数を変更するように前記周波数制御手段を制御するための手段とを含む、請求項2に記載の無線通信装置。
【請求項4】
前記第1の閾値は、前記第1の通信手段が前記特定機器との間で通信する前記制御情報の通信に必要な時間である、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項5】
前記繰返し制御手段は、前記第1の通信手段が通信に用いる電波の周波数が変化した場合に加え、前記識別手段が識別した前記送信先が前記特定機器である場合に、前記第1の通信手段が前記制御情報を受信したか否かの判断を繰返すように前記受信判断手段を制御するための手段を含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項6】
前記第1の通信手段は、通信用の電波の変更後の周波数を表わす情報である変更情報に加え、前記制御情報を通信するための手段を含み、
前記時期制御手段は、
前記第1の通信手段が受信した電波の強度が第2の閾値以下か否かを判断するための強度判断手段と、
前記電波の強度が前記第2の閾値以下の場合、前記変更情報を生成するための手段と、
前記第1の通信手段が前記変更情報を受信した場合、前記第1の通信手段が通信に用いる前記電波の前記周波数を前記変更情報が表わす前記周波数に変更するように、前記周波数制御手段を制御するための変更制御手段とをさらに含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項7】
前記第1の通信手段は、通信用の電波の変更後の周波数を表わす情報である変更情報に加え、前記制御情報を通信するための手段を含み、
前記時期制御手段は、
前記第1の通信手段が同一の前記特定機器との間で同一の前記周波数の前記電波を連続して前記通信に用いた場合、前記第1の通信手段が連続して用いた前記電波の前記周波数を前記変更後の周波数として表わす前記変更情報を生成するための手段と、
前記第1の通信手段が前記変更情報を受信した場合、前記第1の通信手段が通信に用いる前記電波の前記周波数を前記変更情報が表わす前記周波数に変更するように、前記周波数制御手段を制御するための変更制御手段とをさらに含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項8】
前記無線通信装置は、前記処理手段が処理した情報を出力するための出力手段をさらに含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項9】
前記無線通信装置は、前記処理手段が処理した情報に対応するように動作するための動作手段をさらに含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項10】
前記受信判断手段は、前記待受期間の開始後、前記制御情報を受信したか否かを最初に判断する際、前記第1の通信手段が所定の前記周波数の電波により前記制御情報を受信したか否かを判断するための手段を含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【請求項11】
前記無線通信装置は、前記第1の通信手段が通信する前記機器とは異なる機器との間で、前記処理手段が処理した情報を通信するための第2の通信手段をさらに含む、請求項1に記載の無線通信装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信装置に関し、特に、情報の伝送を所定の手順で行なう無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、次に述べる機能を有するホームネットワークシステムが開発されている。そのような機能の第1の例は、携帯電話から家庭内の家電機器を遠隔制御する機能である。第2の例は、留守中に家庭内に設置したセンサが反応すれば、異常状態であることを宅外の携帯電話へ通知してくれるというセキュリティ機能である。このようなホームネットワークシステムは、インターネットなどの外部ネットワークと接続され、かつ家庭内の各機器の動作状態を一元管理するホームコントローラ装置と、特定小電力無線などの双方向通信装置によってホームコントローラ装置に接続されたエアコンなどの白物家電機器と、センサなどのセキュリティ機器とによって構成される。特定小電力無線を利用したネットワークシステムの例が、特許文献1に開示されている。
【0003】
特許文献1は、送信装置と受信装置とで通信を行なう通信方法を開示する。その通信方法において、受信装置は、ビット同期信号を受信して送信装置との同期を取った後に、受信を継続するための第1のフレーム同期信号と受信を中断するための第2のフレーム同期信号とを待ち受け、先に検出したフレーム同期信号に基づいて受信処理を行なう。
【0004】
特許文献1に開示された発明によると、電波状況の悪化したチャネルを回避することで、通信の信頼性を確保できる。
【特許文献1】特開2000−270041号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に開示された発明では、白物家電機器やセキュリティ機器が無駄な電力を消費し得るという問題点がある。
【0006】
この問題点について例をあげて詳細に説明する。この例では、次の事項を前提とする。第1の事項は、センサ信号の変化を通知するために、ホームコントローラ装置に対してあるセンサが情報を送信しようとしていることである。第2の事項は、センサが最初に送信を開始しようとした時点において、ホームコントローラ装置からテレビに情報を送信中であったという事項である。第3の事項は、センサが2度目に送信を開始しようとした時点において、エアコンからホームコントローラ装置に情報を送信中であったという事項である。これらの前提の下で、センサが最初に送信を開始しようとしたとする。その際、ホームコントローラ装置からテレビへの信号をキャリアセンスによってセンサは検知する。信号が検知されたことは、当初使用される予定であったチャンネルでの通信ができないことを意味する。そのため、センサは、その他のチャンネルで通信を開始しようとする。しかしながら、上述した前提の下では、ホームコントローラ装置が元のチャネルで情報を送信中なので、センサはホームコントローラ装置に情報を送信できない。その後、センサが2度目に送信を開始しようとしたとする。この際にも、キャリアセンスによってセンサはキャリア信号を検知する。キャリア信号は、エアコンからホームコントローラ装置へ情報が送信されている最中であることを表わす。情報が送信されている最中であることは、当初使用される予定であったチャンネルでの通信ができないことを意味する。そのため、センサは、その他のチャンネルで通信を開始しようとする。しかしながら、上述した前提の下では、ホームコントローラ装置は元のチャネルでエアコンから情報を受信中なので、センサはホームコントローラ装置に情報を送信できない。これにより、センサは2度通信に失敗したことになる。2度の通信の失敗により、センサは、無駄な電力を消費したことになる。このような無駄の影響は、特に電池が供給する電力で駆動するセンサにおいて大きい。
【0007】
通信で利用するチャンネルを1チャンネルとすれば、上述したような無駄な電力の消費はなくなる。しかしながら、通信で利用するチャネルを1チャネルとすれば、他のシステムなどから受ける妨害電波の影響により電波環境が悪化したとき、電波環境の悪化の影響をすべての通信動作が受けるので、システム自体の信頼性が低下してしまう。
【0008】
白物家電やセンサ機器同士が直接通信を行ない、互いに連携して動作することで、上述した問題は概ね解決する。しかしながら、このような動作の実現は、白物家電やセンサ機器が通信のためのアプリケーションをそれぞれ実装することが前提となる。アプリケーションの多様性や拡張性を考慮すると、白物家電やセンサ機器がアプリケーションをそれぞれ実装することは望ましくない。家庭内の機器情報を一元管理するホームコントローラ装置が、ホームコントローラ装置内に集約された機器情報を基に各アプリケーションを実行し、かつ必要時に機器との通信を行なって制御を行なう方が現実的である。この場合、白物家電やセンサ機器には通信機能だけが実装されることとなる。従って、通信形態は、白物家電やセンサ機器同士が通信を行ない、かつ互いに連携して動作する際、必ずホームコントローラ装置が情報を中継するという形態となる。白物家電やセンサ機器同士がこのような形態で通信する場合、上述した問題点の影響は大きい。
【0009】
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、無駄な電力の消費を抑制できる無線通信装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明のある局面にしたがうと、無線通信装置は、第1の通信手段と、周波数制御手段と、記憶手段と、時期制御手段とを含む。第1の通信手段は、制御情報を電波によって複数の機器と通信する。制御情報とは、送信先を表わす情報と制御の内容を表わす情報とを含む情報のことである。周波数制御手段は、複数の周波数のうちいずれかの電波で複数の機器と通信するように第1の通信手段を制御する。記憶手段は、特定機器を表わす情報および第1の通信手段を表わす情報を記憶する。特定機器とは、複数の機器のいずれかである機器のことである。時期制御手段は、第1の通信手段の通信時期を制御する。時期制御手段は、受信判断手段と、識別手段と、相違制御手段と、繰返し制御手段と、処理手段と、送信制御手段とを含む。受信判断手段は、待受期間が第1の閾値を超えるまで、第1の通信手段が制御情報を受信したか否かを判断する。待受期間とは、第1の通信手段が送信に先立ち制御情報の受信を待つ期間のことである。識別手段は、待受期間が第1の閾値を超えるまでに第1の通信手段が制御情報を受信した場合、制御情報が表わす送信先を識別する。相違制御手段は、識別手段が識別した送信先が特定機器および第1の通信手段とは異なる場合、識別手段が識別した送信先とは相違する周波数で第1の通信手段が制御情報を通信するように、周波数制御手段を制御する。繰返し制御手段は、識別手段が識別した送信先が特定機器である場合、第1の通信手段が制御情報を受信したか否かの判断を繰返すように受信判断手段を制御する。処理手段は、識別手段が識別した送信先が第1の通信手段である場合、第1の通信手段が受信した制御情報を処理する。送信制御手段は、待受期間が第1の閾値を越えた場合、情報を送信するように、第1の通信手段を制御する。
【0011】
また、上述した識別手段は、第1の判断手段と、第2の判断手段とを含むことが望ましい。第1の判断手段は、待受期間が第1の閾値を超えるまでに第1の通信手段が制御情報を受信した場合、第1の通信手段を表わす情報の内容と送信先を表わす情報の内容とが一致するか否かを判断する。第2の判断手段は、待受期間が第1の閾値を超えるまでに第1の通信手段が制御情報を受信した場合、特定機器を表わす情報の内容と送信先を表わす情報の内容とが一致するか否かを判断する。併せて、相違制御手段は、第1の通信手段とも特定機器とも制御情報の送信先が異なる場合、第1の通信手段が通信に用いる電波の周波数を変更するように周波数制御手段を制御するための手段を含むことが望ましい。
【0012】
もしくは、上述した相違制御手段は、時間判断手段と、周波数制御手段を制御するための手段とを含むことが望ましい。時間判断手段は、必須時間を経過時間が越えたか否かを判断する。経過時間は、第1の通信手段が制御情報を受信した後に経過した時間である。必須時間は、第1の通信手段とも特定機器とも制御情報の送信先が異なるか否かを判断するために必要な時間である。周波数制御手段を制御するための手段は、経過時間が必須時間を超えた場合、電波の周波数を変更するように周波数制御手段を制御する。
【0013】
また、上述した第1の閾値は、第1の通信手段が特定機器との間で通信する制御情報の通信に必要な時間であることが望ましい。
【0014】
また、上述した繰返し制御手段は、第1の通信手段が通信に用いる電波の周波数が変化した場合に加え、識別手段が識別した送信先が特定機器である場合に、第1の通信手段が制御情報を受信したか否かの判断を繰返すように受信判断手段を制御するための手段を含むことが望ましい。
【0015】
また、上述した第1の通信手段は、変更情報に加え、制御情報を通信するための手段を含むことが望ましい。変更情報とは、通信用の電波の変更後の周波数を表わす情報のことである。併せて、時期制御手段は、強度判断手段と、変更情報を生成するための手段と、変更制御手段とをさらに含むことが望ましい。強度判断手段は、第1の通信手段が受信した電波の強度が第2の閾値以下か否かを判断する。変更情報を生成するための手段は、電波の強度が第2の閾値以下の場合、変更情報を生成する。変更制御手段は、第1の通信手段が変更情報を受信した場合、第1の通信手段が通信に用いる電波の周波数を変更情報が表わす周波数に変更するように、周波数制御手段を制御する。
【0016】
また、上述した第1の通信手段は、変更情報に加え、制御情報を通信するための手段を含むことが望ましい。変更情報とは、通信用の電波の変更後の周波数を表わす情報のことである。併せて、時期制御手段は、変更情報を生成するための手段と、変更制御手段とをさらに含むことが望ましい。変更情報を生成するための手段は、第1の通信手段が同一の特定機器との間で同一の周波数の電波を連続して通信に用いた場合、第1の通信手段が連続して用いた電波の周波数を変更後の周波数として表わす変更情報を生成する。変更制御手段は、第1の通信手段が変更情報を受信した場合、第1の通信手段が通信に用いる電波の周波数を変更情報が表わす周波数に変更するように、周波数制御手段を制御する。
【0017】
また、上述した無線通信装置は、処理手段が処理した情報を出力するための出力手段をさらに含むことが望ましい。
【0018】
また、上述した無線通信装置は、処理手段が処理した情報に対応するように動作するための動作手段をさらに含むことが望ましい。
【0019】
また、上述した受信判断手段は、待受期間の開始後、制御情報を受信したか否かを最初に判断する際、第1の通信手段が所定の周波数の電波により制御情報を受信したか否かを判断するための手段を含むことが望ましい。
【0020】
また、上述した無線通信装置は、第1の通信手段が通信する機器とは異なる機器との間で、処理手段が処理した情報を通信するための第2の通信手段をさらに含むことが望ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明に係る無線通信装置は、無駄な電力の消費を抑制できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0023】
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムについて説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係る無線通信システムの構成を表わす図である。図1を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムは、ホームコントローラ装置10と、エアコン11と、センサ12とを含む。ホームコントローラ装置10は、ルータモデム13やネットワーク14を介して、携帯電話15やパーソナルコンピュータ16と通信する。ホームコントローラ装置10は、携帯電話15やパーソナルコンピュータ16から受信した制御情報をエアコン11やセンサ12に送信する装置でもある。ホームコントローラ装置10は、エアコン11やセンサ12から受信した情報を携帯電話15やパーソナルコンピュータ16に送信する装置でもある。エアコン11は、室内の空気の状態を調整する装置である。センサ12は、温度その他の物理量の変化を検知する装置である。
【0025】
ホームコントローラ装置10は、第1通信部20と、周波数制御部22と、記憶部24と、時期制御部26と、第2通信部28と、スイッチ入力部30と、LED(Light Emitting Diode)出力部32と、ブザー34とを含む。第1通信部20は、電波によって複数の機器と通信する。第1通信部20により通信される情報は、制御情報である。第1通信部20が通信の相手とする機器は、エアコン11およびセンサ12に限定されない。たとえば、第1通信部20が通信する機器は、図示しない家庭用機器であってもよい。本実施の形態の場合、第1通信部20が通信の相手とする機器であって、かつ図1に示した無線通信システムを構成する機器である、エアコン11とセンサ12とを「特定機器」と称する。エアコン11とセンサ12とは別に、図1に示した無線通信システムを構成する機器がある場合、その機器も特定機器の一種である。一方、第1通信部20が通信する機器であっても、図1に示した無線通信システムを構成する機器ではない場合、その機器は特定機器ではない。本実施の形態の場合、第1通信部20は、特定小電力無線用のプロトコルで通信する。通信に用いられる電波の周波数帯は429メガヘルツ帯である。周波数制御部22は、第1通信部20を制御する装置である。本実施の形態の場合、第1通信部20は、互いに周波数が異なる複数のチャネルのいずれかを用いて特定機器や図示しない機器と通信する。本実施の形態においては、第1通信部20が通信に用いる電波の周波数を、「チャネルA」、「チャネルB」、および「チャネルC」と称する。第1通信部20が通信に用いる電波の周波数が2種類であっても3種類以上であってもよいことは言うまでもない。周波数制御部22は、チャネルA、チャネルB、およびチャネルCのうちいずれかの周波数の電波で特定機器や図示しない機器と通信するように第1通信部20を制御する装置である。周波数制御部22は、時期制御部26によって制御された場合と、第1通信部20が後述する変更情報を受信した場合とに、通信に用いる周波数を変更するように第1通信部20を制御する。記憶部24は、特定機器の識別IDを表わす情報と第1通信部20の識別IDとを記憶する。記憶部24は、後述するアプリケーション制御部66が情報を生成したり処理したりするために必要な情報を記憶する装置でもある。時期制御部26は、第1通信部20の通信時期を制御する装置である。第2通信部28は、第1通信部20が通信する機器とは異なる機器との間で、アプリケーション制御部66が処理したり生成したりした情報を通信する装置である。本実施の形態の場合、第2通信部28が通信の相手とする機器は、ルータモデム13である。ルータモデム13は携帯電話15やパーソナルコンピュータ16と通信するので、第2通信部28は、携帯電話15やパーソナルコンピュータ16と情報を交換することができる。スイッチ入力部30は、ユーザがスイッチを操作することによってアプリケーション制御部66に情報を入力する装置である。LED出力部32は、アプリケーション制御部66がLEDの点灯により情報を出力する装置である。ブザー34は、アプリケーション制御部66が音として情報を出力する装置である。
【0026】
第1通信部20は、アンテナ39と、受信部40と、符号解読部42と、符号生成部44と、送信部46とを含む。アンテナ39は、電波を受信し、その電波を電気信号に変換する。アンテナ39は、送信部46が変換した電気信号を電波へ変換する装置でもある。受信部40は、その電気信号を符号に変換する。符号解読部42は、その符号が表わす情報を解読する。符号解読部42は、時期制御部26へ解読した情報を出力するか否かを判断する回路でもある。符号生成部44は、時期制御部26が出力した情報に基づいて符号を生成する回路である。送信部46は、符号生成部44が生成した符号を電気信号へ変換する回路である。
【0027】
時期制御部26は、受信判断部50と、識別部52と、相違制御部54と、繰返し制御部56と、強度判断部58と、第2生成部60と、変更制御部62と、第3生成部64と、アプリケーション制御部66と、送信制御部68とを含む。受信判断部50は、第1通信部20が制御情報を受信したか否かを判断する。受信判断部50は、待ち受け期間の長さが所定の長さを超えるまで、制御情報が受信されたか否かを判断する。本実施の形態において、待ち受け期間とは、第1通信部20が送信に先立ち制御情報の受信を待つ期間を意味する。識別部52は、待ち受け期間の長さが前述した所定の長さを超えるまでに第1通信部20が制御情報を受信した場合、制御情報が表わす送信先を識別する。相違制御部54は、制御情報が表わす送信先が特定機器および第1通信部20とは異なる場合、周波数制御部22を制御する。相違制御部54の制御により、周波数制御部22は、識別部52が識別した送信先とは相違する周波数の電波を用いて第1通信部20が制御情報を通信するように、第1通信部20を制御する。繰返し制御部56は、その送信先が特定機器である場合、受信判断部50を制御する。繰返し制御部56の制御により、受信判断部50は、第1通信部20が制御情報を受信したか否かの判断を繰返すこととなる。繰返し制御部56は、第1通信部20が通信に用いる電波の周波数が変化した場合に、受信判断部50を制御する部でもある。強度判断部58は、第1通信部20が受信した電波の強度が所定の閾値以下か否かを判断する。第2生成部60は、第1通信部20が受信した電波の強度が前述した閾値以下の場合、変更情報を生成する。第2生成部60は、電波の強度を常時監視しており、強度が前述した閾値以下になると、直ちに変更情報を生成する。本実施の形態において、変更情報とは、第1通信部20が用いる通信用の電波の変更後の周波数を表わす情報である。第1通信部20は、送信制御部68の制御により、制御情報に加え、この変更情報も通信する。第1通信部20は、第2生成部60が変更情報を生成すると、直ちにその変更情報を送信する。その時、周波数制御部22は、変更情報が表わす周波数で情報を通信するように、変更情報の送信後、直ちに第1通信部20を制御する。第3生成部64は、次に述べる場合に、変更情報を生成する。その第1の場合とは、第1通信部20が同一の特定機器との間で同一の周波数の電波を連続して通信に用いた場合である。この場合、生成される変更情報は、第1通信部20が連続して用いた電波の周波数を変更後の電波の周波数として表わす。第2の場合は、周波数制御部22が通信に用いられるチャネルを変更するように第1通信部20を制御した場合である。アプリケーション制御部66は、第1通信部20を介して受信した特定機器からの制御情報や、第2通信部28が受信した情報に基づいて、情報を生成したり処理したりする。送信制御部68は、前述した待ち受け期間がある長さを超えた場合、アプリケーション制御部66が生成した情報を送信するように、第1通信部20を制御する。
【0028】
識別部52は、第1判断部70と、第2判断部72とを含む。第1判断部70は、前述した待ち受け期間が所定の長さを超えるまでに第1通信部20が制御情報を受信した場合、第1通信部20を識別するIDと送信先を表わす情報の内容とが一致するか否かを判断する。本実施の形態において、「送信先を表わす情報」とは制御情報が含む情報である。「送信先を表わす情報」については後述する。第2判断部72は、前述した待ち受け期間の長さが所定の長さを超えるまでに第1通信部20が制御情報を受信した場合、特定機器の識別IDが前述した送信先を表わす情報の内容と一致するか否かを判断する。
【0029】
なお、本実施の形態の場合、相違制御部54は、第1通信部20の識別IDとも特定機器の識別IDとも「送信先を表わす情報」の内容が異なる場合、第1通信部20が通信に用いる電波の周波数を変更するように周波数制御部22を制御する。
【0030】
相違制御部54は、時間判断部90と時間制御部92とを含む。時間判断部90は、経過時間が必須時間を越えたか否かを判断する。この「経過時間」は、第1通信部20が制御情報を受信した後に経過した時間を意味する。この「必須時間」は、第1通信部20とも特定機器とも制御情報の送信先が異なるか否かを判断するために必要な時間を意味する。時間制御部92は、経過時間が必須時間を超えた場合、電波の周波数を変更するように周波数制御部22を制御する。
【0031】
アプリケーション制御部66は、処理部80と、第1生成部82とを含む。処理部80は、識別部52が識別した送信先が第1通信部20であった場合、第1通信部20が受信した制御情報を処理する。第1生成部82は、処理部80が処理した情報や第2通信部28が受信した情報に基づいて、送信用の情報である送信情報を生成する。
【0032】
エアコン11は、第1通信部20と、周波数制御部22と、記憶部24と、時期制御部26と、スイッチ入力部31と、動作部38とを含む。スイッチ入力部31は、ユーザがスイッチを操作することにより、情報を入力する装置である。動作部38は、時期制御部26が生成した情報に基づいて、室内の気温や湿度を調整するために動作する装置である。
【0033】
センサ12は、第1通信部20と、周波数制御部22と、記憶部24と、時期制御部26と、ブザー36と、図示しない検出部とを含む。ブザー36は、時期制御部26が生成した情報を音として出力する装置である。検出部は、上述した物理量を検出する装置である。
【0034】
図2は、ホームコントローラ装置10と、エアコン11と、センサ12との間で通信される制御情報のフォーマットを表わす図である。図2を参照して、制御情報のフォーマットは、第1ヘッダ領域から第Mヘッダ領域までの複数のヘッダ領域と、データ領域とを含む。「第Mヘッダ領域」の「M」が表わす値は、後述する要件に対応する。第1ヘッダ領域から第Mヘッダ領域までの各ヘッダ領域は、データ領域に記憶されたデータを受信するために必要なデータや制御情報の送信先を表わす情報を含む。第1ヘッダ領域から第Mヘッダ領域までの各ヘッダ領域の内容はすべて同一である。本実施の形態の場合、制御情報は、次に述べる理由により、第1ヘッダ領域から第Mヘッダ領域までの各ヘッダ領域を含む。その理由とは、センサ12が制御情報を間欠的に受信することである。センサ12の第1通信部20が制御情報を間欠的に受信するのは、消費電力を削減するためである。センサ12の消費電力を削減するのは、センサ12が図示しない電池によって駆動されているためである。本実施の形態の場合、センサ12の第1通信部20は、3秒間制御情報を待ち受けた後、3秒間待ち受けを停止する。センサ12の第1通信部20が間欠的に制御情報を受信するため、ホームコントローラ装置10はセンサ12の第1通信部20が確実に制御情報を受信できるように、同一の内容の情報を繰返して送信する必要がある。制御情報が含むヘッダ領域の数すなわち前述した「M」の値は、センサ12の第1通信部20が受信を休止する期間に対応する。
【0035】
第1ヘッダ領域から第Mヘッダ領域までの各ヘッダ領域それぞれに、ビット同期符号と、フレーム同期符号と、システム識別符号と、機器識別ID情報とが含まれる。ビット同期符号は、第1通信部20が制御情報の受信を開始するタイミングを判断するために用いる符号である。フレーム同期符号は、第1通信部20がフレームの開始点を判断するための符号である。システム識別符号は、制御情報の送信元が図1に示した無線通信システムを構成する機器か否かを識別するための符号である。機器識別ID情報は、制御情報を送信する機器のIDを表わす情報である。本実施の形態の場合、機器識別ID情報が、上述した「送信先を表わす情報」に該当する。
【0036】
データ領域には、ビット同期符号と、フレーム同期符号と、システム識別符号と、機器識別ID情報と、管理情報と、データ本体とが含まれる。管理情報は、フレームの分割その他制御情報の管理に必要な情報である。データ本体は、制御の内容をデータとして表わす情報である。
【0037】
図3を参照して、ホームコントローラ装置10または特定機器で実行されるプログラムは、通信時期の制御に関し、以下のような制御を実行する。
【0038】
ステップS100にて、第1生成部82は、送信すべき情報がないか否かを判断する。送信すべき情報がないと判断した場合には(ステップS100にてYES)、処理はステップS102へと移される。もしそうでないと(ステップS100にてNO)、処理はステップS110へと移される。
【0039】
ステップS102にて、変更制御部62は、第1生成部82からの制御信号に応じて、周波数制御部22を制御する。周波数制御部22は、通信に用いる電波の周波数をチャネルAとするように、第1通信部20を制御する。これにより、第1通信部20が通信に用いる電波の周波数はチャネルAに設定される。
【0040】
ステップS104にて、受信判断部50は、第1通信部20が制御情報を受信したか否かを判断する。このとき第1通信部20が受信する、制御情報を表わす信号を、「キャリア信号」と称する。これにより、受信判断部50は、キャリア信号があったか否かを判断することとなる。キャリア信号があったと判断した場合(ステップS104にてYES)、処理はステップS106へと移される。もしそうでないと(ステップS104にてNO)、処理はステップS108へと移される。
【0041】
ステップS106にて、第1通信部20は、制御情報を受信する。制御情報の受信中、第1判断部70は、制御情報が含む機器識別ID情報と記憶部24に記憶された第1通信部20の機器識別IDとを比較することにより、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先か否かを判断する。自らが接続された第1通信部20が送信先であった場合、第1判断部70は、第1通信部20が受信した情報を処理部80に出力する。もしそうでないと、第1判断部70は制御情報の解析を中断し、処理を終了する。
【0042】
ステップS108にて、相違制御部54は、第1通信部20が通信に用いる電波のすべてのチャネルについて、キャリア信号の有無を確認したか否かを判断する。相違制御部54は、通信に用いられる電波の周波数を変更するように周波数制御部22を最後に制御した際、周波数をどのチャネルに変更するように周波数制御部22を制御したか否かに基づいて、このことを確認する。本実施の形態の場合、通信に用いられるチャネルの変遷は予め定められている。最初に通信に用いられるチャネルは、チャネルAである。次に用いられるチャネルはチャネルBである。その後に用いられるチャネルはチャネルCである。これにより、後述する「特定送信チャネル」がチャネルAの場合、周波数をチャネルAに変更するように周波数制御部22を制御した時点ですべてのチャネルについてキャリア信号の有無を確認したこととなる。すべてのチャネルについてキャリア信号の有無を確認したと判断した場合には(ステップS108にてYES)、処理は終了する。もしそうでないと(ステップS108にてNO)、処理はステップS102へと移される。
【0043】
ステップS110にて、周波数制御部22は、相違制御部54の制御に従って、通信に用いられるチャネルが特定送信チャネルとなるように第1通信部20を制御する。本実施の形態において、次の要件を満たす周波数を「特定送信チャネル」と称する。第1の要件は、ホームコントローラ装置10と特定機器との間で通信に使用される電波の周波数であることという要件である。第2の要件は、ステップS100の終了後、第1通信部20が制御情報を受信したか否かを受信判断部50が最初に判断する際の電波の周波数であることという要件である。また、第3生成部64は、変更情報を生成する。変更情報が表わす変更後のチャネルは、特定送信チャネルである。本実施の形態の場合、特定送信チャネルは、原則としてチャネルAである。ただし、記憶部24に記憶されたチャネルフラグの値が閾値を越えている場合、特定送信チャネルは、チャネルA以外のチャネルとなる。チャネルフラグは、チャネルBの電波を用いて通信した回数とチャネルCの電波を用いて通信した回数とを表わすフラグである。
【0044】
ステップS112にて、受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断する。キャリア信号があると判断した場合には(ステップS112にてYES)、処理はステップS114へと移される。もしそうでないと(ステップS112にてNO)、処理はステップS134へと移される。ステップS114にて、相違制御部54の時間判断部90は、自らが含むタイマによって、時間の計測を開始する。
【0045】
ステップS116にて、第1判断部70は、制御情報が含む機器識別ID情報と記憶部24に記憶された第1通信部20の機器識別IDとを比較することにより、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先か否かを判断する。自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先と判断した場合には(ステップS116にてYES)、処理はステップS118と移される。もしそうでないと(ステップS116にてNO)、処理はステップS120へと移される。ステップS118にて、第1判断部70は、第1通信部20が受信した制御情報を処理部80に出力する。
【0046】
ステップS120にて、繰返し制御部56は、第1通信部20が制御情報を受信したか否かの判断を繰返すように、受信判断部50を制御する。これにより、受信判断部50は、第1通信部20が通信に用いている周波数の電波を通信のために使用可能か否かを判断することができる。本実施の形態では、あるチャネルの電波が通信に利用できることを「チャネルが空いている」と称する。これにより、受信判断部50は、チャネルが空いているか否かを判断することとなる。チャネルが空いていると判断した場合には(ステップS120にてYES)、処理はステップS134へと移される。もしそうでないと(ステップS120にてNO)、処理はステップS122へと移される。
【0047】
ステップS122にて、時間判断部90は、タイマによる時間の計測が終了したか否かを判断する。前述したタイマで計測される時間は、本実施の形態の場合、3.5秒に予め設定されている。この時間は、図2に示した制御情報を通信するために必要な時間に等しい。時間の計測が終了したと判断した場合には(ステップS122にてYES)、処理はステップS124へと移される。もしそうでないと(ステップS122にてNO)、処理はステップS116へと移される。
【0048】
ステップS124にて、相違制御部54の時間制御部92は、第1通信部20が通信に用いるチャネルを変更するように、周波数制御部22を制御する。これにより、第1通信部20が通信に用いるチャネルは変更される。
【0049】
ステップS126にて、受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断する。キャリア信号があると判断した場合には(ステップS126にてYES)、処理はステップS128へと移される。もしそうでないと(ステップS126にてNO)、処理はステップS134へと移される。ステップS128にて、周波数制御部22は、通信に用いる電波のチャネルを変更するように、第1通信部20を制御する。
【0050】
ステップS130にて、受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断する。キャリア信号があると判断した場合には(ステップS130にてYES)、処理はステップS132へと移される。もしそうでないと(ステップS130にてNO)、処理はステップS134へと移される。
【0051】
ステップS132にて、受信判断部50は、第1生成部82に対し、通信エラーがあったことを表わす信号を出力する。第1生成部82は情報を送信するための処理を中止する。
【0052】
ステップS134にて、受信判断部50は、第1生成部82に対し、送信が可能であることを表わす信号を出力する。第1生成部82は、送信制御部68に対し、送信の対象となる情報を出力する。送信制御部68は、第1生成部82が出力した情報を送信するように、第1通信部20を制御する。併せて、処理部80は、記憶部24に記憶された直前フラグを参照することにより、同じチャネルの電波を連続して用いたか否かを判断する。同じチャネルの電波を連続して用いたと判断した場合、処理部80は、チャネルフラグのうち、送信に用いた電波のチャネルに対応するフラグの値を「1」増加させる。もしそうでないと、処理部80は、チャネルフラグの値をいずれも「0」にする。
【0053】
図4は、図1に示す無線通信システムにおける、通信タイミングを表わす図である。図4を参照して、以上のような構造およびフローチャートに基づく、無線通信システムの動作について説明する。
【0054】
図4に示すP(1)直前の時点で、センサ12の第1生成部82が、送信する情報がないか否かを判断したとする(ステップS100)。この場合、まだ送信する情報がなかったとすると(ステップS100にてYES)、周波数制御部22は、第1通信部20が通信に用いる電波のチャネルをチャネルAに設定する(ステップS102)。チャネルが設定されると、受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断したとする(ステップS104)。この場合、ホームコントローラ装置10からエアコン11への送信が既に開始されている。これにより、受信判断部50は、キャリア信号があると判断するので(ステップS104にてYES)、第1判断部70は、制御情報の受信を継続する(ステップS106)。この場合、制御情報の送信先がセンサ12ではないので、通信時期の制御は、一旦終了する。
【0055】
その後、図4に示すP(1)直後の時点で、センサ12の第1生成部82が、送信する情報がないか否かを再度判断したとする(ステップS100)。この場合、送信する情報があるとすると(ステップS100にてNO)、周波数制御部22は、第1通信部20が通信に用いる電波のチャネルを特定送信チャネルにする(ステップS110)。
【0056】
電波のチャネルが特定送信チャネルに設定されると、受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断する(ステップS112)。この時点では、キャリア信号があるので(ステップS112にてYES)、タイマによる時間の計測が開始される(ステップS114)。時間の計測が開始されると、第1判断部70は、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先か否かを判断する(ステップS116)。この場合、前述したように、この制御情報はセンサ12に宛てたものではないので(ステップS116にてNO)、受信判断部50はチャネルが空いたか否かを判断する(ステップS120)。この場合、チャネルは空いていないので(ステップS120にてNO)、時間判断部90は、タイマによる時間の計測が終了したか否かを判断する(ステップS122)。この場合、まだカウントが終了していないとすると(ステップS122にてNO)、ステップS116〜ステップS122の処理が繰返される。
【0057】
その間に、ホームコントローラ装置10からエアコン11への送信が終了する。これにより、受信判断部50はチャネルが空いたと判断するので(ステップS120にてYES)、第1生成部82は、送信制御部68に対し、送信の対象となる情報を出力する。送信制御部68は、第1生成部82が出力した情報を送信するように、第1通信部20を制御する(ステップS134)。第1通信部20は、第1生成部82が出力した情報を送信する。送信が開始された時間は、図4のP(4)の時点である。
【0058】
その後、図4のP(7)の直前の時点で、センサ12の第1生成部82が、送信する情報がないか否かを再度判断したとする(ステップS100)。この場合、送信する情報があるとすると(ステップS100にてNO)、ステップS110からステップS114までの処理を経て、ステップS116からステップS122までの処理を繰返す。図4から明らかなように、この時点では、ホームコントローラ装置10が妨害電波を受けている。このため、図4のP(9)の時点で、時間判断部90は、タイマによる時間の計測が終了したか否かを判断するので(ステップS122にてYES)、相違制御部54の時間制御部92は、第1通信部20が通信に用いるチャネルを変更するように、周波数制御部22を制御する(ステップS124)。これにより、通信に用いられるチャネルはチャネルAからチャネルBへ変更される。
【0059】
チャネルが変更されると、受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断する(ステップS126)。図4から明らかなように、この場合、キャリア信号がないので(ステップS126にてNO)、図4のP(10)の時点で、第1生成部82は、送信制御部68に対し、送信の対象となる情報を出力する。送信制御部68は、第1生成部82が出力した情報を送信するように、第1通信部20を制御する(ステップS134)。第1通信部20は、第1生成部82が出力した情報を送信する。
【0060】
以上のようにして、本実施の形態に係る無線通信システムの機器は、送信先が特定機器であって自らでない場合、通信が終わってから改めて情報の送信を開始する。また、本実施の形態に係る特定機器は、妨害電波の影響により特定送信チャネルでの通信ができなくても、別のチャネルへ移行して情報を通信するため、無線通信システムの信頼性を向上させることができる。また、本実施の形態に係る無線通信システムは、特定送信チャネル以外のチャネルを用いる場合、送信の待機を行なわないため、チャネルが変化するごとに送信の遅延が生じることを防止できる。これが防止できることにより、レスポンスの低下を防止できる。
【0061】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態に係る無線通信システムについて説明する。
【0062】
本実施の形態に係る無線通信システムのハードウェア構成については前述の第1の実施の形態と同じである。それらについての機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0063】
図5を参照して、本実施の形態に係る無線通信システムを構成する各機器で実行されるプログラムは、通信時期の制御に関し、以下のような制御を実行する。なお、図5に示すフローチャートの中で、前述の図3に示した処理は同じステップ番号を付してある。それらの処理も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0064】
ステップS140にて、第1判断部70は、制御情報が含む機器識別ID情報と記憶部24に記憶された第1通信部20の機器識別IDとを比較することにより、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先か否かを判断する。自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先と判断した場合には(ステップS140にてYES)、処理はステップS118へと移される。もしそうでないと(ステップS140にてNO)、処理はステップS142へと移される。
【0065】
ステップS142にて、第2判断部72は、制御情報が含むシステム識別符号と記憶部24に記憶されたシステム識別符号とを比較することにより、制御情報が含むシステム識別符号が自らを含む無線通信システムのものか否かを判断する。自らを含む無線通信システムのものと判断した場合には(ステップS142にてYES)、処理はステップS144へと移される。もしそうでないと(ステップS142にてNO)、処理はステップS148へと移される。
【0066】
ステップS144にて、第2判断部72は、記憶部24が記憶した頻度フラグの値を「0」に変更する。頻度フラグの値が変更されると、受信判断部50は、繰返し制御部56の制御により、チャネルが空いているか否かを判断する。チャネルが空いていると判断した場合には(ステップS144にてYES)、処理はステップS134へと移される。もしそうでないと(ステップS144にてNO)、処理はステップS146へと移される。
【0067】
ステップS146にて、時間判断部90は、タイマによる時間の計測が終了したか否かを判断する。時間の計測が終了したと判断した場合には(ステップS146にてYES)、処理はステップS124へと移される。もしそうでないと(ステップS146にてNO)、処理はステップS140へと移される。
【0068】
ステップS148にて、第2判断部72は、記憶部24が記憶した頻度フラグの値を「1」増加させる。頻度フラグの値が「1」増加すると、第2判断部72は、頻度フラグの値が閾値を越えたか否かを判断する。頻度フラグの値が閾値を越えたと判断した場合には(ステップS148にてYES)、処理はステップS124へと移される。もしそうでないと(ステップS148にてNO)、処理はステップS140へと移される。
【0069】
以上のような構造およびフローチャートに基づく、無線通信システムの動作について説明する。
【0070】
[誤動作により、無線通信システムを構成する機器が妨害電波を放射した場合]
図6は、図1に示す無線通信システムを構成する機器が誤動作により妨害電波を放射した場合における、通信タイミングを表わす図である。図6を参照して、無線通信システムの動作について説明する。
【0071】
図6のP(11)以降、P(14)の時点まで、特に問題なく情報が通信されていたが、P(15)直前の時点以降、エアコン11の第1通信部20が、誤動作により妨害電波を放射し始めたとする。
【0072】
P(17)の時点で、センサ12の第1生成部82が、送信する情報がないか否かを判断したとする(ステップS100)。この場合、送信する情報があるとすると(ステップS100にてNO)、ステップS110からステップS110の処理を経て、センサ12の受信判断部50は、キャリア信号があるか否かを判断する(ステップS112)。この場合、妨害電波はキャリア信号と判断されるので(ステップS112にてYES)、ステップS114の処理を経て、センサ12の第1判断部70は、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先か否かを判断する(ステップS140)。この場合、第1通信部20は送信先ではないので(ステップS140にてNO)、第2判断部72は、制御情報が含むシステム識別符号が自らを含む無線通信システムのものか否かを判断する(ステップS142)。この場合、制御情報が含むシステム識別符号は自らを含む無線通信システムのものであるとすると(ステップS142にてYES)、受信判断部50は、繰返し制御部56の制御により、チャネルが空いているか否かを判断する(ステップS144)。この場合、チャネルは空いていないので(ステップS144にてNO)、時間判断部90は、タイマによる時間の計測が終了したか否かを判断する(ステップS146)。当初、計測は終了していないので(ステップS146にてNO)、ステップS140からステップS146までの処理が繰返される。
【0073】
その後、計測が終了すると(ステップS146にてYES)、相違制御部54の時間制御部92は、第1通信部20が通信に用いるチャネルを変更するように、周波数制御部22を制御する(ステップS124)。
【0074】
[無線通信システムを構成しない機器が断続的に妨害電波を放射している場合]
図7は、図1に示す無線通信システムにおける、妨害電波を受信した頻度の例を表わす図である。図8は、図1に示す無線通信システムにおける、通信タイミングを表わす図である。図7および図8を参照して、無線通信システムの動作について説明する。
【0075】
ステップS114までの処理を経て、ホームコントローラ装置10の第1判断部70は、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先か否かを判断する(ステップS140)。図8に示すP(21)が、この時点であることとする。この場合、エアコン11が受信中の電波は妨害電波である。したがって、ホームコントローラ装置10の第1通信部20が制御情報の送信先ではないので(ステップS140にてNO)、ホームコントローラ装置10の第2判断部72は、制御情報が含むシステム識別符号が自らを含む無線通信システムのものか否かを判断する(ステップS142)。この場合、制御情報が含むシステム識別符号が自らを含む無線通信システムのものではないので(ステップS142にてNO)、第2判断部72は、頻度フラグの値が閾値を越えたか否かを判断する(ステップS148)。
【0076】
この場合、図7において、中にバツ印を含む四角は、ステップS140の処理として、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先ではないと第1判断部70が判断した時を表わす。この四角の数は、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先ではないと第1判断部70が判断した、時間Tにおける頻度も表わす。ステップS114にて設定された時間が時間Tに等しいとすると、中にバツ印を含む四角の数は、ステップS140からステップS148までの処理が繰返される間における、前述した頻度も表わすこととなる。ステップS114にて設定された時間が時間Tに等しいとすると、図7に示す場合、第1判断部70は、ステップS140からステップS148までの処理が繰返される間に、自らが接続された第1通信部20が制御情報の送信先ではないと6度判断している。
【0077】
当初、頻度フラグの値が閾値を越えないので(ステップS148にてNO)、ステップS140、ステップS142、およびステップS148の処理が繰返される。その後、図7に示す判断が繰返された結果、頻度フラグの値が閾値を超えると(ステップS148にてYES)、相違制御部54の時間制御部92は、第1通信部20が通信に用いるチャネルを変更するように、周波数制御部22を制御する(ステップS124)。これにより、通信に用いる電波の周波数がチャネルBに変更される。周波数が変更されると、ステップS126の処理を経て、第1生成部82は、送信制御部68に対し、送信の対象となる情報を出力する。送信制御部68は、第1生成部82が出力した情報を送信するように、第1通信部20を制御する(ステップS134)。
【0078】
以上のようにして、本実施の形態に係る無線通信システムは、制御情報を通信する際、あるチャネルを主に利用して通信を行なう。あるチャネルが主に利用されるので、無駄な通信による無駄な電力の発生を防止できる。妨害電波などの影響により、主に使用されるチャネルが利用できない場合でも、本実施の形態に係る無線通信システムは、他のチャネルを用いて通信するべき場合にチャネルを変更する。これにより、レスポンスの低下を最低限に留めながら通信の信頼性を確保できる。併せて、システム全体の信頼性を向上させることができる。また、本実施の形態に係る無線通信システムは、制御情報が含むシステム識別符号に基づいて通信ができない原因を判断する。これにより、通信ができない原因を判断するために必要な時間が明確になる。その時間が明確になるので、その間の電力の消費を抑制するための措置を容易にとることができる。そのような措置を容易にとることができるので、本実施の形態に係る無線通信システムは、無駄な電力の消費を効果的に抑制できる。その結果、無駄な電力の消費を効果的に抑制できる無線通信システムを提供できる。
【0079】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る無線通信システムの各機器の構成を表わす図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る制御情報のフォーマットを表わす図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る通信時期の制御処理の制御の手順を表わすフローチャートである。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る通信タイミングを表わす図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る通信時期の制御処理の制御の手順を表わすフローチャートである。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る通信タイミングを表わす第1の図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態に係る妨害電波を受信した頻度の例を表わす図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係る通信タイミングを表わす第2の図である。
【符号の説明】
【0081】
10 ホームコントローラ装置、11 エアコン、12 センサ、13 ルータモデム、14 ネットワーク、15 携帯電話、16 パーソナルコンピュータ、20 第1通信部、22 周波数制御部、24 記憶部、26 時期制御部、28 第2通信部、30,31 スイッチ入力部、32 LED出力部、34,36 ブザー、38 動作部、39 アンテナ、40 受信部、42 符号解読部、44 符号生成部、46 送信部、50 受信判断部、52 識別部、54 相違制御部、56 繰返し制御部、58 強度判断部、60 第2生成部、62 変更制御部、64 第3生成部、66 アプリケーション制御部、68 送信制御部、70 第1判断部、72 第2判断部、80 処理部、82 第1生成部、90 時間判断部、92 時間制御部。
【出願人】 【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
【出願日】 平成18年9月13日(2006.9.13)
【代理人】 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎

【識別番号】100085132
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 俊雄

【識別番号】100083703
【弁理士】
【氏名又は名称】仲村 義平

【識別番号】100096781
【弁理士】
【氏名又は名称】堀井 豊

【識別番号】100098316
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 久登

【識別番号】100109162
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 將行


【公開番号】 特開2008−72320(P2008−72320A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−248078(P2006−248078)