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【発明の名称】 最適網選択システム
【発明者】 【氏名】新川 貴洋

【要約】 【課題】輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現する。

【構成】発信側端末1から着信側端末2への音声網による接続が不可であった場合に他の通信網経由で再発信するための制御メッセージを、ショートメッセージ処理装置4から発信側端末1に送信する。このようにすれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、前記発信側端末から前記着信側端末への接続が不可であった場合に他の通信網経由で再発信するための制御メッセージを前記発信側端末に送信する手段を含むことを特徴とする最適網選択システム。
【請求項2】
複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、通信網の状況を取得する手段と、取得した状況に基づいて優先網を決定する手段と、決定した優先網を前記発信側端末に通知する手段とを含み、通知された優先網を受取った前記発信側端末において、優先網経由で発信するようにしたことを特徴とする最適網選択システム。
【請求項3】
前記通知された優先網を受取った前記発信側端末においては、強制的に優先網経由で発信することを特徴とする請求項2記載の最適網選択システム。
【請求項4】
前記通知された優先網を受取った前記発信側端末においては、前記着信側端末への接続が不可であった場合に前記優先網経由で再発信するようにしたことを特徴とする請求項2記載の最適網選択システム。
【請求項5】
複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、通信網の状況を取得する手段と、取得した状況に基づいて優先網を決定する手段と、決定した優先網を前記発信側端末に通知する手段と、前記発信側端末から前記着信側端末への接続が不可であった場合に他の通信網経由で再発信するための制御メッセージを前記発信側端末に送信する手段とを含み、通知された優先網を受取った前記発信側端末において、優先網経由で再発信するようにしたことを特徴とする最適網選択システム。
【請求項6】
複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、通信網の状況を取得する手段と、取得した状況を全ての交換機に通知する手段と、前記発信側端末から前記着信側端末への接続が不可であった場合に、取得した状況に基づいて優先網を決定する手段と、決定した優先網を前記発信側端末に通知する手段とを含み、通知された優先網を受取った前記発信側端末において、優先網経由で再発信するようにしたことを特徴とする最適網選択システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は最適網選択システムに関し、特にネットワークの状況に応じて最適な通信網を選択するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、IMT(International Mobile Telecommunication)2000に準拠した携帯電話サービスが実用化されている。この携帯電話サービスにおいて、音声網によって相手側に接続しようとする場合、音声交換機が故障したり、輻輳が発生したりすると、接続を行うことができない。その場合には、接続をあきらめるか、別の通信網、例えばパケット通信網を用いた通話のための再発信操作を行う必要がある。
【0003】
例えば、図13において、ユーザAが使用する端末である発信側の移動機(以下、発移動機と称する)1からユーザBが使用する端末である着信側の移動機(以下、着移動機と称する)2へ音声網による接続を試みる場合を考える。ここで、発移動機1が在圏している通信エリアに対応するパケット交換機11及び音声交換機12が大阪エリアに設けられ、着移動機2が在圏している通信エリアに対応するパケット交換機21及び音声交換機22が東京エリアに設けられている。なお、パケット交換機11及び21、音声交換機12及び22は、公衆網NWに接続されている。
【0004】
このような構成において、音声交換機22において故障又は輻輳が発生すると、発移動機1から着移動機2へ接続することができない。この場合、パケット通信網を用いた通話のための再発信操作を行い、発移動機1から着移動機2へ接続することになる。
なお、ファクシミリ装置において、通信エラーとなった場合に、自動的に網を切替えて再発呼する技術がある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2004−112516号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来技術においては、音声網を使用した音声通信による呼が輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合、ユーザが再発信操作を行う必要がある。特許文献1に記載の再発呼技術は、輻輳や交換機の故障が発生した場合、同じ種類の網に発信するため、接続できない可能性が高いという欠点がある。
本発明は上述した従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる最適網選択システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1による最適網選択システムは、複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、前記発信側端末から前記着信側端末への接続が不可であった場合に他の通信網経由で再発信するための制御メッセージを前記発信側端末に送信する手段(図2中のショートメッセージ処理装置に対応)を含むことを特徴とする。後述する第1実施形態に対応し、このような構成によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0007】
本発明の請求項2による最適網選択システムは、複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、通信網の状況を取得する手段(図5中のネットワークマネージメント装置によるステップS201に対応)と、取得した状況に基づいて優先網を決定する手段(図5中のネットワークマネージメント装置によるステップS202に対応)と、決定した優先網を前記発信側端末に通知する手段(図5中のネットワークマネージメント装置によるステップS203に対応)とを含み、通知された優先網を受取った前記発信側端末において、優先網経由で発信するようにしたことを特徴とする。後述する第2実施形態に対応し、このような構成によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0008】
本発明の請求項3による最適網選択システムは、請求項2において、前記通知された優先網を受取った前記発信側端末においては、強制的に優先網経由で発信することを特徴とする。後述する図5中のケース(1)に対応し、この構成によれば、発信された通信網のいかんにかかわらず、強制的に優先網に切替えて発信することができる。
本発明の請求項4による最適網選択システムは、請求項2において、前記通知された優先網を受取った前記発信側端末においては、前記着信側端末への接続が不可であった場合に前記優先網経由で再発信するようにしたことを特徴とする。後述する図5中のケース(2)に対応し、この構成によれば、発信された通信網での接続を許容し、その接続が不可であった場合に、優先網に切替えて発信することができる。
【0009】
本発明の請求項5による最適網選択システムは、複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、通信網の状況を取得する手段(後述する図7中のネットワークマネージメント装置によるステップS301に対応)と、取得した状況に基づいて優先網を決定する手段(後述する図7中のネットワークマネージメント装置によるステップS306に対応)と、決定した優先網を前記発信側端末に通知する手段(後述する図7中のネットワークマネージメント装置によるステップS307に対応)と、前記発信側端末から前記着信側端末への接続が不可であった場合に他の通信網経由で再発信するための制御メッセージを前記発信側端末に送信する手段(後述する図7中のショートメッセージ処理装置に対応)とを含み、通知された優先網を受取った前記発信側端末において、優先網経由で再発信するようにしたことを特徴とする。後述する第3実施形態に対応し、このような構成によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0010】
本発明の請求項6による最適網選択システムは、複数種類の通信網による通信が可能な発信側端末から着信側端末への発信に応答して最適な通信網を選択する最適網選択システムであって、通信網の状況を取得する手段(後述する図9中のネットワークマネージメント装置によるステップS401に対応)と、取得した状況を全ての交換機に通知する手段(後述する図9中のネットワークマネージメント装置によるS403に対応)と、前記発信側端末から前記着信側端末への接続が不可であった場合に、取得した状況に基づいて優先網を決定する手段(後述する図9中の音声交換機によるステップS408に対応)と、決定した優先網を前記発信側端末に通知する手段(後述する図9中の音声交換機によるステップS409に対応)とを含み、通知された優先網を受取った前記発信側端末において、優先網経由で再発信するようにしたことを特徴とする。後述する第4実施形態に対応し、このような構成によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、音声網を使用した音声通信による呼が輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合、パケット通信網を利用した音声通信による接続へ切替える等、ネットワークの状況に応じて最適な網に切替えることにより、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において参照する各図では、他の図と同等部分は同一符号によって示されている。
(第1実施形態)
(システムの構成)
図1は、本発明の第1実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。同図において、本発明の第1実施形態による最適網選択システムは、ユーザAが使用する発移動機1と、発移動機1が在圏している通信エリアに対応して設けられているパケット交換機11と、発移動機1が在圏している通信エリアに対応して設けられている音声交換機12と、ユーザBが使用する着移動機2と、着移動機2が在圏している通信エリアに対応して設けられているパケット交換機21と、着移動機2が在圏している通信エリアに対応して設けられている音声交換機22と、加入者の現在位置している通信エリアに関する情報である在圏情報などを蓄積している加入者情報蓄積装置3と、ショートメッセージを送信するショートメッセージ処理装置4とを含んで構成されている。
【0013】
発移動機1及び着移動機2は、音声網による発信、及び、パケット通信網による発信を行うことができる通信端末である。これら移動機は、図示せぬ無線基地局や基地局制御装置によって実現される通信エリアに位置している場合に、音声通信やパケット通信を行うことができる。
なお、パケット交換機11及び21、音声交換機12及び22、加入者情報蓄積装置3、ショートメッセージ処理装置4は、公衆網NWに接続されている。
【0014】
(システムの動作例)
図2は、本発明の第1実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。同図には、発移動機1、パケット交換機11、音声交換機12、着移動機2、パケット交換機21、音声交換機22、加入者情報蓄積装置3、ショートメッセージ処理装置4、の相互間での信号授受処理等が示されている。
同図において、事前設定を、発移動機1から加入者情報蓄積装置3に対して行う。最初に、発信できなかった場合に、別の通信網(すなわち別ベアラ)で発信動作させるかどうか設定するためのメッセージを、発移動機1から加入者情報蓄積装置3に向けて送信する(ステップS101)。ここでは、音声通信網、パケット通信網共に動作させるように設定するためのメッセージを送信する。
【0015】
このメッセージを受取った加入者情報蓄積装置3は、音声による発信ができなかった場合の動作について、発移動機1の設定情報を、音声交換機12に通知する(ステップS102)。通知された設定情報は、加入者プロファイルとして音声交換機12に保持される。また、加入者情報蓄積装置3は、パケット通信網による発信ができなかった場合の動作について、発移動機1の設定情報を、パケット交換機11に通知する(ステップS103)。通知された設定情報は、加入者プロファイルとしてパケット交換機11に保持される。以上の処理により、音声通信網、パケット通信網のいずれか一方による発信ができなかった場合には、他方による発信を自動的に行うための設定が行われることになる。
【0016】
以上の事前設定の後、ユーザAの発移動機1からユーザBの着移動機2へ音声発信をする(ステップS104)。その後、発移動機1の表示画面には、音声発信中である旨が表示される(ステップS105)。音声交換機12は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS106)。その後、この問合せによって着移動機2の在圏エリアを取得した音声交換機12から、着移動機2の在圏エリアに対応する音声交換機22へ、音声網経由で接続を試みる(ステップS107)。
【0017】
ここでは、音声交換機22において、故障又は輻輳が発生し、音声網経由での接続を行えず、その旨の応答が音声交換機22から返信されたものとする(ステップS108)。その応答を受取った音声交換機12は、ステップS102において保持された加入者プロファイルにアクセスし、音声発信できなかった場合の動作を確認する(ステップS109)。動作が設定されていない場合はそのまま処理が終了となる。本例では動作が設定されており、パケット通信網で再発信させるための制御メッセージの送信指示をショートメッセージ処理装置4に送信する(ステップS110)。
【0018】
この送信指示を受取ったショートメッセージ処理装置4は、パケット通信網で再発信させるための制御メッセージを、発移動機1に向けて送信する(ステップS111)。この制御メッセージは、パケット交換機11を経由して発移動機1に送られる(ステップS112)。この制御メッセージを受取った発移動機1は、パケット通信網によって再発信を行う(ステップS113)。その後、発移動機1の表示画面には、パケット通信網による発信中である旨が表示される(ステップS114)。
パケット通信網による再発信が行われると、パケット交換機11、パケット交換機21を経由して、着移動機2に向けて接続処理が行われる(ステップS115、S116)。以上の処理により、発移動機1から着移動機2への接続処理が完了し(ステップS117)、以後は両移動機間でパケット通信網経由による通話が行われることになる。
【0019】
なお、本例では、音声網経由による接続が行えなかった時にパケット通信網経由による再発信を行う場合について説明したが、パケット通信網経由による接続が行えなかった時に音声網経由による再発信を行う場合についても同様に処理が可能であることは明らかである。
以上説明した第1実施形態によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0020】
(第1実施形態の変形例)
上述した第1実施形態では、接続を行えなかった場合に、交換機内での判断の結果により制御メッセージを発移動機に送信して自動的に再発信していたが、交換機内で判断せずに発移動機内で判断することにより、制御メッセージの送信処理を省略することができる。この場合の動作シーケンスについて図3を参照して説明する。
【0021】
同図において、発信できなかった場合に別の通信網で発信動作させるかどうかについて、発移動機1の事前設定を行う(ステップS100)。ここでは、音声通信網、パケット通信網共に動作させるように設定する。この事前設定の後、ユーザAの発移動機1からユーザBの着移動機2へ音声発信をする(ステップS104)。その後、発移動機1の表示画面には、音声発信中である旨が表示される(ステップS105)。音声交換機12は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS106)。その後、この問合せによって着移動機2の在圏エリアを取得した音声交換機12から、着移動機2の在圏エリアに対応する音声交換機22へ、音声網経由で接続を試みる(ステップS107)。
【0022】
ここでは、音声交換機22において、故障又は輻輳が発生し、音声網経由での接続を行えず、その旨の応答が音声交換機22から返信されたものとする(ステップS108)。音声交換機12は、その応答を受取ると、それを発移動機1へ送信する(ステップS108’)。これを受取った発移動機1では、ステップS100において事前設定された内容にアクセスし、音声発信できなかった場合の動作を確認する(ステップS109’)。動作が設定されていない場合はそのまま処理が終了となる。本例では動作が設定されており、発移動機1は、パケット通信網によって再発信を行う(ステップS113)。その後、発移動機1の表示画面には、パケット通信網による発信中である旨が表示される(ステップS114)。以後は、図2を参照して説明した動作と同様であるため、説明を省略する。
【0023】
なお、本例では、音声網経由による接続が行えなかった時にパケット通信網経由による再発信を行う場合について説明したが、パケット通信網経由による接続が行えなかった時に音声網経由による再発信を行う場合についても同様に処理が可能であることは明らかである。
以上説明した変形例によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0024】
(第2実施形態)
(システムの構成)
図4は、本発明の第2実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。同図において、本発明の第2実施形態による最適網選択システムは、発移動機1と、パケット交換機11と、音声交換機12と、ネットワークマネージメント装置5と、着移動機2と、パケット交換機21と、音声交換機22と、加入者情報蓄積装置3とを含んで構成されている。
【0025】
本例では、パケット交換機11及び音声交換機12は、例えば大阪エリアに設けられている。また、パケット交換機21及び音声交換機22は、例えば東京エリアに設けられている。
ネットワークマネージメント装置5は、パケット交換機、音声交換機から、故障や輻輳などの情報を受信し、受信した情報に基づいてその交換機に対応する通信エリアのネットワーク状況を判断する機能と、その通信エリアに在圏している移動機に対して優先ベアラに関する情報を通知する機能とを有している装置である。このネットワークマネージメント装置5には、後述するLAI(Local Area Identify)管理テーブル、RAI(Routing Area Identify)管理テーブル、地域管理テーブルが保持されている。
その他の装置の機能は、図1を参照して説明した内容と同様である。
【0026】
(システムの動作例)
図5は、本発明の第2実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。同図には、発移動機1、パケット交換機11、音声交換機12、ネットワークマネージメント装置5、着移動機2、パケット交換機21、音声交換機22、加入者情報蓄積装置3、の相互間での信号授受処理等が示されている。
【0027】
同図において、発移動機1は、音声網による発信、及び、パケット通信網による発信を行うことができる通信端末である。このため、発移動機1の表示画面には、当初、音声網、パケット通信網の両方が優先ベアラとして表示されている(ステップS200)。
ここで、大阪エリアの音声交換機12において故障又は輻輳が発生した場合、音声交換機12は大阪エリアでの音声接続が困難な状態である旨の通知をネットワークマネージメント装置5に送出する(ステップS201)。この状態通知は、状態の変化が発生したタイミングで送出される。その後は、状態の変更有無を確認する必要性から、通知が周期的に送出される。
【0028】
この通知を受取ったネットワークマネージメント装置5は、エリア単位のネットワーク状況を判断する(ステップS202)。本例では、大阪エリアにおいて音声網経由による接続が困難であり、パケット通信網による接続が可能であると判断する。このため、ネットワークマネージメント装置5は、パケット通信網が優先ベアラである旨の通知を送出する(ステップS203)。この通知は、パケット交換機11を経由して発移動機1に送られる(ステップS204)。この通知を受取った発移動機1の表示画面には、パケット通信網が優先ベアラとして表示される(ステップS205)。
【0029】
その後の動作は2種類考えられる。まず、ケース(1)について説明する。発移動機1から着移動機2へ音声網による発信を行うと(ステップS206)、優先ベアラであるパケット通信網に強制的に切替えられて発信される(ステップS206’)。その後、発移動機1の表示画面には、パケット通信網による発信中である旨が表示される(ステップS207)。
【0030】
発移動機1から着移動機2への発信が行われると、発移動機1が在圏している通信エリアに対応するパケット交換機11は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS208)。その後、この問合せによって着移動機2の在圏エリアを取得したパケット交換機11から、着移動機2の在圏エリアに対応するパケット交換機21へ、パケット通信網経由で接続が行われる(ステップS209、S210、S211)。
【0031】
次に、ケース(2)について説明する。発移動機1から着移動機2へ音声網による発信を行うと(ステップS212)、パケット通信網への切り替えは行われず、そのまま音声網へ発信される。その後、発移動機1の表示画面には、音声発信中である旨が表示される(ステップS213)。
発移動機1から着移動機2への発信が行われても、本例では発移動機1が在圏している通信エリアに対応する音声交換機12において故障又は輻輳が発生しており、接続できない。ここでは、その旨の応答が音声交換機12から返信されたものとする(ステップS214)。この応答を受取った発移動機1は、自動的にパケット通信網による再発信を行う(ステップS215)。その後、発移動機1の表示画面には、パケット通信網による発信中である旨が表示される(ステップS216)。
【0032】
この再発信が行われると、発移動機1が在圏している通信エリアに対応するパケット交換機11は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS217)。その後、この問合せによって着移動機2の在圏エリアを取得したパケット交換機11から、着移動機2の在圏エリアに対応するパケット交換機21へ、パケット通信網経由で接続が行われる(ステップS218、S219、S220)。
【0033】
なお、本例では、パケット通信網が優先ベアラである場合について説明したが、音声網が優先ベアラである場合についても同様に処理が可能であることは明らかである。
以上説明した第2実施形態によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0034】
(第3実施形態)
(システムの構成)
図6は、本発明の第3実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。同図において、本発明の第3実施形態による最適網選択システムは、発移動機1と、パケット交換機11と、音声交換機12と、ネットワークマネージメント装置5と、着移動機2と、パケット交換機21と、音声交換機22と、加入者情報蓄積装置3と、ショートメッセージ処理装置4とを含んで構成されている。
【0035】
本例では、パケット交換機11及び音声交換機12は、例えば大阪エリアに設けられている。また、パケット交換機21及び音声交換機22は、例えば東京エリアに設けられている。
ネットワークマネージメント装置5は、パケット交換機、音声交換機から、故障や輻輳などの情報を受信し、受信した情報に基づいて全国のネットワーク状況を判断する機能と、移動機からの発信によりパケット交換機、音声交換機からの優先ベアラ問合せに応答し、全国のネットワーク状況から判断して優先ベアラに関する情報を通知する機能とを有している装置である。このネットワークマネージメント装置5には、後述するLAI管理テーブル、RAI管理テーブル、地域管理テーブルが保持されている。
その他の装置の機能は、図1を参照して説明した内容と同様である。
【0036】
(システムの動作例)
図7は、本発明の第3実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。同図には、発移動機1、パケット交換機11、音声交換機12、ネットワークマネージメント装置5、着移動機2、パケット交換機21、音声交換機22、加入者情報蓄積装置3、ショートメッセージ処理装置4、の相互間での信号授受処理等が示されている。
【0037】
同図において、東京エリアの音声交換機22において故障又は輻輳が発生した場合、音声交換機22は東京エリアでの音声接続が困難な状態である旨の通知をネットワークマネージメント装置5に送出する(ステップS301)。この状態通知は、状態の変化が発生したタイミングで送出される。その後は、状態の変更有無を確認する必要性から、通知が周期的に送出される。
【0038】
発移動機1からユーザBの着移動機2へ音声発信をする(ステップS302)。その後、発移動機1の表示画面には、音声発信中である旨が表示される(ステップS303)。音声交換機12は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS304)。それと共に音声交換機12は、ネットワークマネージメント装置5へ、優先ベアラが音声網であるかパケット通信網であるかの問合せを送出する(ステップS305)。この問合せを受取ったネットワークマネージメント装置5は、エリア単位のネットワーク状況を判断する(ステップS306)。本例では、ステップS301の通知をすでに受取っており、東京エリアでの音声接続が困難な状態であると判断できる。一方、パケット通信網による接続が可能であると判断する。このため、ネットワークマネージメント装置5は、パケット通信網が優先ベアラである旨の通知を送出する(ステップS307)。この通知は、音声交換機12に送られる。音声交換機12は、パケット通信網によって再発信させるための制御メッセージの送信指示をショートメッセージ処理装置4に送信する(ステップS308)。
【0039】
この送信指示を受取ったショートメッセージ処理装置4は、パケット通信網で再発信させるための制御メッセージを、発移動機1に向けて送信する(ステップS309)。この制御メッセージは、パケット交換機11を経由して発移動機1に送られる(ステップS310)。この制御メッセージを受取った発移動機1は、パケット通信網によって再発信を行う(ステップS311)。その後、発移動機1の表示画面には、パケット通信網による発信中である旨が表示される(ステップS312)。
【0040】
パケット通信網による再発信が行われると、パケット交換機11は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS313)。その後、この問合せによって着移動機2の在圏エリアを取得したパケット交換機11から、着移動機2に向けて接続処理が行われる(ステップS314、S315)。以上の処理により、発移動機1から着移動機2への接続処理が完了し(ステップS316)、以後は両移動機間でパケット通信網経由による通話が行われることになる。
【0041】
なお、本例では、パケット通信網が優先ベアラである場合について説明したが、音声網が優先ベアラである場合についても同様に処理が可能であることは明らかである。
以上説明した第3実施形態によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0042】
(第4実施形態)
(システムの構成)
図8は、本発明の第4実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。同図において、本発明の第4実施形態による最適網選択システムは、発移動機1と、パケット交換機11と、音声交換機12と、ネットワークマネージメント装置5と、着移動機2と、パケット交換機21と、音声交換機22と、加入者情報蓄積装置3とを含んで構成されている。
【0043】
本例では、パケット交換機11及び音声交換機12は、例えば大阪エリアに設けられている。また、パケット交換機21及び音声交換機22は、例えば東京エリアに設けられている。
ネットワークマネージメント装置5は、パケット交換機、音声交換機から、故障や輻輳などの情報を受信し、受信した情報に基づいて全国のネットワーク状況を判断する機能と、全国のパケット交換機、音声交換機に対して、全国のネットワーク状況を通知する機能とを有している装置である。このネットワークマネージメント装置5には、後述するLAI管理テーブル、RAI管理テーブル、地域管理テーブルが保持されている。
その他の装置の機能は、図1を参照して説明した内容と同様である。
【0044】
(システムの動作例)
図9は、本発明の第4実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。同図には、発移動機1、パケット交換機11、音声交換機12、ネットワークマネージメント装置5、着移動機2、パケット交換機21、音声交換機22、加入者情報蓄積装置3、の相互間での信号授受処理等が示されている。
【0045】
同図において、東京エリアの音声交換機22において故障又は輻輳が発生した場合、音声交換機22は東京エリアでの音声接続が困難な状態である旨の通知をネットワークマネージメント装置5に送出する(ステップS401)。この状態通知は、状態の変化が発生したタイミングで送出される。その後は、状態の変更有無を確認する必要性から、通知が周期的に送出される。
【0046】
この通知を受取ったネットワークマネージメント装置5は、エリア単位のネットワーク状況を判断する(ステップS402)。本例では、東京エリアにおいて音声網経由による接続が困難であり、パケット通信網による接続が可能であると判断する。このため、ネットワークマネージメント装置5は、東京エリアにおいてはパケット通信網が優先ベアラである旨の通知を、全国の音声交換機、パケット交換機、に対して送出する(ステップS403)。この優先ベアラに関する通知は、状態の変化が発生したタイミングで送出される。その後は、状態の変更有無を確認する必要性から、通知が周期的に送出される。本例では、通信エリア単位のネットワーク状況が、音声交換機12、22、パケット交換機11、21に加入者プロファイルとして保持される(ステップS404a、S404b、S404c、S404d)。
【0047】
以上の処理を前提とし、ユーザAの発移動機1からユーザBの着移動機2へ音声発信をする(ステップS405)。その後、発移動機1の表示画面には、音声発信中である旨が表示される(ステップS406)。音声交換機12は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS407)。その応答を受取った音声交換機12は、ステップS404において保持された加入者プロファイルにアクセスし、ネットワーク状況を確認する(ステップS408)。パケット通信網による接続も困難な場合はそのまま処理が終了となる。本例ではパケット通信網による接続が可能になっており、音声交換機12はパケット通信網が優先ベアラである旨の通知を発移動機1へ送出する(ステップS409)。この通知を受取った発移動機1は、パケット通信網によって再発信を行う(ステップS410)。その後、発移動機1の表示画面には、パケット通信網による発信中である旨が表示される(ステップS411)。
【0048】
パケット通信網による再発信が行われると、パケット交換機11は、着移動機2が現在どの通信エリアに位置しているか、すなわち在圏問合せを加入者情報蓄積装置3に対して行う(ステップS412)。その後、この問合せによって着移動機2の在圏エリアを取得したパケット交換機11から、着移動機2に向けて接続処理が行われる(ステップS413、S414)。以上の処理により、発移動機1から着移動機2への接続処理が完了し(ステップS415)、以後は両移動機間でパケット通信網経由による通話が行われることになる。
【0049】
なお、本例では、パケット通信網が優先ベアラである場合について説明したが、音声網が優先ベアラである場合についても同様に処理が可能であることは明らかである。
以上説明した第4実施形態によれば、輻輳や交換機の故障等が原因で相手方に接続できなかった場合でも、再発信操作をユーザが行う必要はなく、希望する相手との通話を実現できる。
【0050】
(ネットワークマネージメント装置内のテーブル)
上述した第2実施形態、第3実施形態、及び、第4実施形態において、ネットワークマネージメント装置5内に保持されているテーブルの構成例について、図10〜図12を参照して説明する。まず、音声交換機、パケット交換機が収容している通信エリアについて、識別子を付与して管理する。例えば、音声網の通信エリアを識別するための識別子をLAI1、LAI2…とする。また、パケット通信網の通信エリアを識別するための識別子をRAI1、RAI2…とする。LAIは、例えば、「移動機国番号」+「移動事業者識別番号」+「識別番号」によって構成される。RAIは、例えば、「LAI」+「識別番号」によって構成される。
【0051】
図10に示されているように、大阪エリア、東京エリア、北海道エリア…の通信エリアについて、LAI、RAIが付与されている。そして、ネットワークマネージメント装置5には、LAI管理テーブルと、RAI管理テーブルとが保持されている。これらのテーブルの各項目については、データの内容がリアルタイムに同期して更新される。
同図の例では、大阪エリアのパケット交換機、音声交換機は、共に正常である。これに対し、東京エリアの音声交換機において輻輳が発生し、北海道エリアのパケット交換機において故障が発生している。
【0052】
このため、LAI管理テーブルについては、東京エリアのLAI番号「3」及び「4」の項目において、ネットワーク状況が「輻輳中」となり、優先ベアラは「パケット網」による通信になっている。また、RAI管理テーブルについては、北海道エリアのRAI番号「5」及び「6」の項目において、ネットワーク状況が「故障中」となり、優先ベアラは「音声網」による通信になっている。これら以外の項目については、音声網及びパケット通信網のいずれによっても接続可能であることを示す「DUAL」となっている。
【0053】
さらに、ネットワークマネージメント装置5には、地域管理テーブルが保持されている。ここで、図11に示されているように、音声交換機については、音声交換機中継階梯、音声交換機関門階梯、音声交換機加入者階梯、の階層構造が存在している。そして、音声交換機加入者階梯の下位に基地局が属している。このため、音声通話による地域間接続(例えば、関西エリアと関東エリアとの接続)を行う場合、必ず中継階梯の音声交換機を経由する。したがって、中継階梯の交換機が故障したり、輻輳が発生したりすれば、その地域からの発信、及び、その地域への着信が接続困難になる。例えば、関西エリアの中継階梯の音声交換機において輻輳が発生すると、関西エリアからの発信、及び、関西エリアへの着信が接続困難になる。なお、同一地域内での音声通話接続を行う場合は、中継階梯の交換機を経由しない。
【0054】
以上の管理を行うため、地域管理テーブルは、地域番号によってエリアを特定する構成になっている。本例では、北海道エリアが「01」、東北エリアが「02」、関東エリアが「03」、東海エリアが「04」、北陸エリアが「05」、関西エリアが「06」、四国エリアが「07」、中国エリアが「08」、九州エリアが「09」である。これら各エリアについて、図12に示されているように、発信地域を縦軸、着信地域を横軸、としてテーブルが構成されている。そして、上述したLAI管理テーブル及びRAI管理テーブルの内容とリアルタイムに同期して内容を更新する。こうすることによって、ネットワークの状況に応じて優先ベアラを決定する。
【0055】
本例では、発信地域「01」で着信地域「03」の場合、発信地域「01」で着信地域「06」の場合、発信地域「03」で着信地域「01」の場合、に接続困難になっている。
以上説明したテーブルを用いることにより、ネットワークの状況に応じて最適な通信網を選択することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
本発明は、ネットワークの状況に応じて最適な通信網を選択する場合に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第1実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。
【図3】図1及び図2の最適網選択システムを変形したシステムの動作を示すシーケンス図である。
【図4】本発明の第2実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。
【図5】本発明の第2実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。
【図6】本発明の第3実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。
【図8】本発明の第4実施形態による最適網選択システムの構成例を示すブロック図である。
【図9】本発明の第4実施形態による最適網選択システムの動作を示すシーケンス図である。
【図10】ネットワークマネージメント装置に保持されるLAI管理テーブル、及び、RAI管理テーブルの例を示す図である。
【図11】音声交換機に関する階層構造を示す図である。
【図12】ネットワークマネージメント装置に保持される地域管理テーブルの例を示す図である。
【図13】一般的な移動通信網の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0058】
1 発移動機
2 着移動機
3 加入者情報蓄積装置
4 ショートメッセージ処理装置
5 ネットワークマネージメント装置
11、21 パケット交換機
12、22 音声交換機
【出願人】 【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
【出願日】 平成18年9月13日(2006.9.13)
【代理人】 【識別番号】100066980
【弁理士】
【氏名又は名称】森 哲也

【識別番号】100075579
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 嘉昭

【識別番号】100103850
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 秀▲てつ▼

【識別番号】100112863
【弁理士】
【氏名又は名称】阪間 和之


【公開番号】 特開2008−72313(P2008−72313A)
【公開日】 平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願番号】 特願2006−248018(P2006−248018)