| 【発明の名称】 |
移動体通信システム、移動局装置、基地局装置、およびチャネル割当方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】谷川 弘展
【氏名】中村 泰浩
【氏名】高松 信昭
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| 【要約】 |
【課題】移動局装置側の通信状態に応じて、その移動局装置に割り当てる通信チャネルを適宜変更すること。
【構成】各移動局装置12は、通信品質測定部44により測定されるサブチャネルごとの通信品質に基づいて、基地局装置10からの割り当てを拒否するサブチャネルを判定するチャネル割当拒否判定部50と、割り当てを拒否すると判定したサブチャネルを示す拒否チャネル情報(RMAP情報)を作成するRMAP等作成部52と、作成したRMAP情報を基地局装置10に通知する送信部54と、を含む。基地局装置10は、各移動局装置12から通知されるRMAP情報を取得するRMAP等取得部26と、取得したRMAP情報と各移動局装置12に割り当てたサブチャネルを示す割当チャネル情報(MAP情報)とに基づいて、各移動局装置12に割り当てるサブチャネルを変更するか否かを決定するサブチャネル割当部32と、を含む。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基地局装置と複数の移動局装置とを含み、 前記基地局装置は、複数の通信チャネルのうち前記各移動局装置に割り当てる少なくとも一部の通信チャネルを決定するチャネル割当手段を含むとともに、該チャネル割当手段により決定される通信チャネルを示す割当チャネル情報を前記各移動局装置に通知し、 前記各移動局装置は、前記割当チャネル情報に係る通信チャネルを用いて前記基地局装置と通信を行う、 移動体通信システムであって、 前記各移動局装置は、 前記基地局装置との通信状態を示す情報に基づいて、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するチャネル割当拒否判定手段と、 前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報を前記基地局装置に通知する拒否チャネル情報通知手段と、 を含み、 前記チャネル割当手段は、前記各移動局装置から通知される拒否チャネル情報と該移動局装置に通知した割当チャネル情報とに基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定する、 ことを特徴とする移動体通信システム。 【請求項2】 請求項1に記載の移動体通信システムにおいて、 前記基地局装置との通信状態を示す情報は、前記複数の通信チャネルそれぞれに係る通信品質である、 ことを特徴とする移動体通信システム。 【請求項3】 請求項1または2に記載の移動体通信システムにおいて、 前記基地局装置との通信状態を示す情報は、少なくとも前記基地局装置に送信するデータの量であって、 前記拒否チャネル情報通知手段は、前記基地局装置に送信するデータの量を示す送信データ量情報を前記基地局装置にさらに通知し、 前記チャネル割当手段は、前記各移動局装置から通知される送信データ量情報と該移動局装置に送信するデータの量とにさらに基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定する、 ことを特徴とする移動体通信システム。 【請求項4】 複数の通信チャネルのうち基地局装置から通知される少なくとも一部の通信チャネルを用いて該基地局装置と通信を行う移動局装置であって、 前記基地局装置との通信状態を示す情報に基づいて、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するチャネル割当拒否判定手段と、 前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報を前記基地局装置に通知する拒否チャネル情報通知手段と、 を含むことを特徴とする移動局装置。 【請求項5】 複数の通信チャネルのうち複数の移動局装置それぞれに割り当てる少なくとも一部の通信チャネルを決定するチャネル割当手段を含み、該チャネル割当手段により決定される通信チャネルを示す割当チャネル情報を前記各移動局装置に通知する基地局装置であって、 前記チャネル割当手段は、前記各移動局装置から通知される前記複数の通信チャネルのうち該移動局装置が割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報と、該移動局装置に通知した割当チャネル情報と、に基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定する、 ことを特徴とする基地局装置。 【請求項6】 基地局装置と複数の移動局装置とを含み、 前記基地局装置は、複数の通信チャネルのうち前記各移動局装置に割り当てる少なくとも一部の通信チャネルを決定するチャネル割当ステップを含むとともに、該チャネル割当ステップにおいて決定される通信チャネルを示す割当チャネル情報を前記各移動局装置に通知し、 前記各移動局装置は、前記割当チャネル情報に係る通信チャネルを用いて前記基地局装置と通信を行う、 移動体通信システムにおけるチャネル割当方法であって、 前記各移動局装置は、 前記基地局装置との通信状態を示す情報に基づいて、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するチャネル割当拒否判定ステップと、 前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報を前記基地局装置に通知する拒否チャネル情報通知ステップと、 を含み、 前記チャネル割当ステップは、前記各移動局装置から通知される拒否チャネル情報と前記各移動局装置に通知した割当チャネル情報とに基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定する、 ことを特徴とするチャネル割当方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、移動体通信システム、基地局装置、移動局装置、およびチャネル割当方法に関し、特に、通信中にチャネルの割り当てを変更する移動体通信システム、基地局装置、移動局装置、およびチャネル割当方法に関する。 【背景技術】 【0002】 マルチチャネル通信方式は、複数の通信チャネルを用いて高レートのデータ伝送を行う方式である。同方式を適用した移動体通信システムでは、複数の移動局装置それぞれが、基地局装置により指定される複数の通信チャネルを用いて、基地局装置と通信を行う。 【0003】 たとえば、WiMAX(登録商標)は、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access:直交周波数分割多元接続)方式とTDD(Time Division Duplex:時分割双方向)方式とを組み合わせたマルチチャネル通信方式の一つであり、同方式による各通信チャネル(サブチャネルと呼ばれる。)は、所定数の連続するサブキャリアとタイムスロットとの組み合わせにより規定される。 【0004】 WiMAXを適用した移動体通信システムでは、各移動局装置が使用するサブチャネルは、基地局装置がTDDフレームごとに通知するMAP情報により指定される。MAP情報とは、それが通知された次のTDDフレームで使用する複数のサブチャネルを示すビット列である。このため、MAP情報を変更するだけで、通信中でも移動局装置に割り当てるサブチャネルを柔軟に変更することができるようになっている。 【0005】 また、下記特許文献1には、基地局サブシステムにおいて、データ送信の変更の必要性などに基づいて、各ユーザへの無線資源(通信チャネル)の割り当てを柔軟かつ動的に制御する技術が開示されている。 【特許文献1】特開平10−190621号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0006】 しかし、マルチチャネル通信方式を適用した従来の移動体通信システムでは、移動局装置の方から、基地局装置より通知された通信チャネルの受け入れを拒否したり、基地局装置に対して受け入れ可能な通信チャネルを通知したりすることはできなかった。 【0007】 そのため、移動局装置は、たとえば、送信データの増減に応じて、使用する通信チャネルの数を変更することはできなかった。また、下り方向(基地局装置から移動局装置に向かう方向)の電波伝搬状況が悪化しても、品質の低下した通信チャネルの割り当てを拒否したり、新たな通信チャネルの割り当てを要求したりすることはできなかった。そのため、かかる移動局装置側の電波干渉を防ぐために、セル設計を工夫するなど他の解決手段が必要となる場合があった。 【0008】 なお、従来のPHS(Personal Handy-phone System)では、移動局装置が基地局装置から指定された通信チャネルについてキャリアセンス(妨害波測定)を実施し、その測定結果に基づいてチャネルの受け入れ許否を判断しているが、同様の方法をマルチチャネル通信方式による移動体通信システムに適用するのは現実的でない。同方式では、1の移動局装置に対して複数の通信チャネルを割り当てるため、各通信チャネルについてキャリアセンスを実行すると、接続開始時やチャネル変更時のチャネル割当処理に膨大な時間を要することになるからである。 【0009】 本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、移動局装置側の通信状態に応じて、その移動局装置に割り当てる通信チャネルを適宜変更することができる移動体通信システム、基地局装置、移動局装置、およびチャネル割当方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0010】 上記目的を達成するために、本発明に係る移動体通信システムは、基地局装置と複数の移動局装置とを含み、前記基地局装置は、複数の通信チャネルのうち前記各移動局装置に割り当てる少なくとも一部の通信チャネルを決定するチャネル割当手段を含むとともに、該チャネル割当手段により決定される通信チャネルを示す割当チャネル情報を前記各移動局装置に通知し、前記各移動局装置は、前記割当チャネル情報に係る通信チャネルを用いて前記基地局装置と通信を行う、移動体通信システムであって、前記各移動局装置は、前記基地局装置との通信状態を示す情報に基づいて、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するチャネル割当拒否判定手段と、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報を前記基地局装置に通知する拒否チャネル情報通知手段と、を含み、前記チャネル割当手段は、前記各移動局装置から通知される拒否チャネル情報と該移動局装置に通知した割当チャネル情報とに基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定することを特徴としている。 【0011】 本発明によれば、移動局装置は、基地局装置との通信状態に応じて、基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するとともに、該割り当てを拒否すると判定した通信チャネルを含む拒否チャネル情報を基地局装置に通知する。基地局装置は、移動局装置から通知される拒否チャネル情報と該移動局装置に通知した割当チャネル情報とに基づいて、該移動局装置に割り当て通信チャネルを変更するか否かを決定する。このため、移動局装置側の通信状態に応じて、その移動局装置に割り当てる通信チャネルを適宜変更することができる。 【0012】 また、前記基地局装置との通信状態を示す情報は、前記複数の通信チャネルそれぞれに係る通信品質であってもよい。こうすれば、移動局装置により測定される複数の通信チャネルそれぞれの通信品質に基づいて、その移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更できるようになる。 【0013】 また、前記基地局装置との通信状態を示す情報は、少なくとも前記基地局装置に送信するデータの量であってもよく、前記拒否チャネル情報通知手段は、前記基地局装置に送信するデータの量を示す送信データ量情報を前記基地局装置にさらに通知し、前記チャネル割当手段は、前記各移動局装置から通知される送信データ量情報と該移動局装置に送信するデータの量とにさらに基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定してもよい。こうすれば、たとえば、上り・下りとも同じ伝送帯域を有する通信方式を適用する移動体通信システムにおいて、移動局装置から基地局装置への送信データ量のみに基づいて、基地局装置から移動局装置への伝送帯域(通信チャネルの数)が変更されてしまうという不都合が生じなくなる。 【0014】 また、本発明に係る移動局装置は、複数の通信チャネルのうち基地局装置から通知される少なくとも一部の通信チャネルを用いて該基地局装置と通信を行う移動局装置であって、前記基地局装置との通信状態を示す情報に基づいて、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するチャネル割当拒否判定手段と、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報を前記基地局装置に通知する拒否チャネル情報通知手段と、を含むことを特徴としている。 【0015】 また、本発明に係る基地局装置は、複数の通信チャネルのうち複数の移動局装置それぞれに割り当てる少なくとも一部の通信チャネルを決定するチャネル割当手段を含み、該チャネル割当手段により決定される通信チャネルを示す割当チャネル情報を前記各移動局装置に通知する基地局装置であって、前記チャネル割当手段は、前記各移動局装置から通知される前記複数の通信チャネルのうち該移動局装置が割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報と、該移動局装置に通知した割当チャネル情報と、に基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定することを特徴としている。 【0016】 また、本発明に係るチャネル割当方法は、基地局装置と複数の移動局装置とを含み、前記基地局装置は、複数の通信チャネルのうち前記各移動局装置に割り当てる少なくとも一部の通信チャネルを決定するチャネル割当ステップを含むとともに、該チャネル割当ステップにおいて決定される通信チャネルを示す割当チャネル情報を前記各移動局装置に通知し、前記各移動局装置は、前記割当チャネル情報に係る通信チャネルを用いて前記基地局装置と通信を行う、移動体通信システムにおけるチャネル割当方法であって、前記各移動局装置は、前記基地局装置との通信状態を示す情報に基づいて、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを判定するチャネル割当拒否判定ステップと、前記複数の通信チャネルのうち前記基地局装置からの割り当てを拒否する通信チャネルを示す拒否チャネル情報を前記基地局装置に通知する拒否チャネル情報通知ステップと、を含み、前記チャネル割当ステップは、前記各移動局装置から通知される拒否チャネル情報と前記各移動局装置に通知した割当チャネル情報とに基づいて、前記各移動局装置に割り当てる通信チャネルを変更するか否かを決定することを特徴としている。 【発明を実施するための最良の形態】 【0017】 以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。 【0018】 図1は、本発明の一実施形態に係る移動体通信システムの全体構成図である。同図に示すように、移動体通信システム1は、基地局装置10と複数の移動局装置12(ここでは3つとする。)を含んで構成されている。 【0019】 各移動局装置12は、基地局装置10と無線通信を行うものであり、たとえば可搬型の携帯電話機や携帯情報端末である。ここでは、TDD方式により基地局装置10とデータの送受信を行い、またTDMA方式およびOFDMA方式により多重通信を行う。さらに、基地局装置10は、後述するようにアダプティブアレイアンテナを備えており、このアダプティブアレイアンテナを用いて、同一のタイムスロットおよび同一のキャリア周波数において、複数の移動局装置12のそれぞれと空間分割多重(SDMA:Space Division Multiple Access)方式による多重通信を行う。こうして、きわめて高い周波数利用効率で複数の移動局装置12と双方向通信を行うようにしている。 【0020】 図3は、TDMA/TDDによるタイムスロット構成(1TDMAフレーム分)およびOFDMAによるサブチャネル構成の一例を示す図である。同図に示すように、ダウンリンク(基地局装置10から移動局装置12に向かう無線伝送路)およびアップリンク(移動局装置12から基地局装置10に向かう無線伝送路)は、それぞれ4つのタイムスロットから構成されている。また、各タイムスロットは、それぞれ28のサブチャネルから構成されており、そのうち1つは制御チャネル(CCH:Control Channel)として、残りの27サブチャネルは通信チャネル(TCH:Traffic Channel)として使用される。 【0021】 基地局装置10は、ダウンリンクおよびアップリンクそれぞれにおいて、通信チャネルとして使用される計108のサブチャネル(27サブチャネル×4スロット)のうち少なくとも一部のサブチャネルを各移動局装置12に割り当てる。具体的には、図3に示すように、後述する1つのアンカーサブチャネル(ASCH:Anchor Sub Channel)と、1または複数のエクストラサブチャネル(ESCH:Extra Sub Channel)を各移動局装置12に割り当てる。各移動局装置12は、基地局装置10により割り当てられた上記複数のサブチャネルを用いて、基地局装置10と通信を行う。なお、同図に示すように、スロット番号の対応するダウンリンクスロットとアップリンクスロット(DL#1とUL#1、DL#2とUL#2、・・・)には、ASCH、ESCHが対称的に割り当てられる。また、割り当てられるESCHの数は、QoS(Quality of Service:サービス品質)などを考慮することにより、ある時点で0となる場合がある。 【0022】 ここで、基地局装置10が各移動局装置12に1つのASCHと1または複数のESCHを割り当てる処理について説明する。 【0023】 図6は、基地局装置10と移動局装置12との間の通信に係る一連の処理を示すシーケンス図である。通信を開始するにあたり、移動局装置12は、図3に示すCCH(制御チャネル)を用いて、基地局装置10にリンク確立要求を送信する(S100)。基地局装置10は、移動局装置12からのリンク確立要求に応じて、その移動局装置12に割り当てる1つのASCHを選出する(S102)。ASCHは、後述するように、次TDMAフレームにおいて各移動局装置12に割り当てる1または複数のESCHを示すMAP情報(割当サブチャネル情報)の通知に用いるサブチャネルであるため、伝送誤り率が低い方が望ましい。そのため、基地局装置10は、キャリアセンス結果に基づいて、空きサブチャネルのうち最も妨害波の少ない、すなわち最も通信品質の良いサブチャネルをASCHとして選出する。なお、基地局装置10は、通信に使用していない空きサブチャネルにおいて必要に応じてキャリアセンスを実施し、測定結果を更新している。 【0024】 次に、基地局装置10は、CCHを用いて、S102において選出したASCHを示すスロット番号とサブチャネル番号とを含むリンク確立応答を移動局装置12に送信する(S104)。移動局装置12は、リンク確立応答を受信すると、それに含まれるスロット番号とサブチャネル番号とにより特定されるサブチャネルにおいて、キャリアセンスを実施する(S106)。キャリアセンスの結果、そのサブチャネルがASCHに必要な通信品質を有する判断されると、移動局装置12は、ASCHの割り当てを承諾し、引き続いてESCHの割り当てを要求するRCH(Ranging Channel)情報を、当該ASCHを用いて基地局装置10に送信する(S108)。RCH情報は、移動局装置12が割り当てを希望するESCHの数(最大107サブチャネル)を示す情報である。一方、S106におけるキャリアセンスの結果、S104において通知されたサブチャネルがASCHに必要な通信品質を有しないと判断されると、ASCHの割り当てを拒否すべく、CCHを用いて、再度リンク確立要求を送信する(S100)。 【0025】 基地局装置10は、移動局装置12から通知されるRCH情報に応じて、その移動局装置12に割り当てるESCHを選出する(S110)。具体的には、キャリアセンス結果に基づいて、所定の通信品質を有する空きサブチャネルの中からRCH情報が示す数のESCHを選出する。 【0026】 移動局装置12に割り当てる1または複数のESCHを選出すると、基地局装置10は、それら各ESCHを示すMAP情報を、ASCHを用いて移動局装置12に送信する(S112)。MAP情報は、それを受信した次のTDMAフレーム(次のアップリンクフレームおよびダウンリンクフレーム)で使用する1または複数のESCHを示す108ビットからなるビット列である。具体的には、次TDMAフレームにおいて当該移動局装置12に割り当てるESCHに対応するビットを“1”で示し、その他のサブチャネル(ASCH、他の移動局装置12に割り当てるESCH、および空きサブチャネル)に対応するビットを“0”で示すものである。 【0027】 移動局装置12は、S104において通知されたASCHとS112において通知されたMAP情報により特定される1または複数のESCHとを用いて、次TDMAフレームにおける、すなわち、アップリンク(S114)およびダウンリンク(S116)におけるデータの送受信を行う。なお、S116以降の処理シーケンスは後述する。 【0028】 このように、移動体通信システム1では、通信開始時に、基地局装置10において最も通信品質の良い空きサブチャネルがASCHとして割り当てられ、以後通信が終了するまでそのASCHが維持される。一方、当該ASCHを用いてTDMAフレームごとに基地局装置10から送信されるMAP情報は、次TDMAフレームにおける通信で使用する1または複数のESCHを示すものであるため、MAP情報を更新することにより、TDMAフレームごとに割り当てるESCHを変更することが可能となっている。なお、基地局装置10は、QoSなどを考慮することにより、ある時点で割り当てるESCHの数を0とする場合がある。 【0029】 次に、移動局装置12から基地局装置10に送信されるデータの構成について説明する。図4は、アップリンクにおけるPHY(Physical Layer)フレーム構成の一例を示す図である。1PHYフレーム分のデータは、1TDMAフレームで送信される。具体的には、各TDMAフレームにおける1つのASCHと1または複数のESCHに係る各SCH(Sub Channel)ペイロードに分配して送信される。図4に示すように、PHYフレームは、RCH、V、RMAPなどを含むPHYヘッダと、PHYペイロードなどを含む複数のPHYデータユニットとから構成されている。ここで、RCHは、移動局装置12が割り当てを希望するESCHの数を示すRCH情報を格納する領域である。Vは、当該アップリンクにおけるPHYデータを含むサブチャネルの数を示すVビット(たとえば7ビットのビット列)を格納する領域であり、PHYデータがない場合には“0”が入る。RMAP(Refuse MAP)は、MAP情報(割当チャネル情報)と同サイズのRMAP情報(拒否チャネル情報)を格納する領域である。図5は、RMAP情報の一例を示す図である。同図に示すように、RMAP情報(拒否サブチャネル情報)は、次TDMAフレームにおいて基地局装置10からの割り当てを拒否するESCHを示す108ビットからなるビット列であり、割り当てを拒否するESCHに対応するビットを“1”で示し、その他のビットを“0”で示すものである。 【0030】 本実施形態において特徴的なことの一つは、各移動局装置12から通知されるRMAP情報に基づいて、基地局装置10がその移動局装置12に割り当てるESCHを変更するか否かを柔軟に決定することである。すなわち、移動局装置12は、基地局装置10から割り当てられた各ESCHにおける通信品質や基地局装置10に送信するデータの量などに応じて、割り当てを拒否するESCHを選出し、それを示すRMAP情報を作成する。たとえば、RMAP情報において、所定の通信品質を有しないESCHに対応するビットを“1”とする。あるいは、基地局装置10に送信するデータの量が減少した場合、送信に必要なESCHだけを残し、その他のESCHについては割り当てを解除すべく対応するビットを“1”とする。少なくとも一部に“1”を含むRMAP情報が基地局装置10に通知されると、基地局装置10は、前TDMAフレーム(ダウンリンク)で送信したMAP情報と現TDMAフレーム(アップリンク)で移動局装置12から通知されたRMAP情報とに基づいて、次TDMAフレームにおいて割り当てるESCHを変更(減縮)するか否かを決定する。そして、その結果に基づいて新たなMAP情報を作成し、移動局装置12に通知する。こうして、移動局装置12側の通信状態に応じて、その移動局装置12に割り当てるESCHを適宜変更することが可能となっている。 【0031】 以下では、基地局装置10および移動局装置12の構成・動作について説明する。 【0032】 図2は、基地局装置10および移動局装置12の機能ブロック図である。同図に示すように、基地局装置10は、アダプティブアレイアンテナ20、受信部22、キャリアセンス処理部24、RMAP等取得部26、MAP記憶部28、送信データ量取得部30、サブチャネル割当部32、MAP作成部34、送信部36を含んで構成されている。 【0033】 アダプティブアレイアンテナ20は、複数のアンテナの配列であり、各移動局装置12から送信される無線信号を各アンテナで受信し、受信した信号を受信部22に出力する。また、送信部36から入力される信号を各アンテナから送信するものである。なお、受信および送信は、時分割で切り替えられる。 【0034】 受信部22は、ローノイズ増幅器、ダウンコンバータ、空間分割処理部、時分割処理部、シンボル同期部、A/Dコンバータ、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)部、チャネル等推定部、デマッピング部を含んで構成されており、アダプティブアレイアンテナ20で受信される無線信号から、各移動局装置12からの受信データを分離抽出するものである。 【0035】 すなわち、アダプティブアレイアンテナ20から入力される信号は、空間分割多重(SDMA)、時分割多重(TDMA)、および直交周波数分割多重(OFDMA)されたものであるため、受信部22は、入力信号を増幅およびダウンコンバートした後に、アダプティブアレイアンテナ20のウェイト制御に係る空間分割処理および時分割処理を施す。次に、分離された信号に対してシンボル同期およびガードインターバル(GI:Guard Interval)信号の除去などを行い、ベースバンドOFDM信号を得る。ベースバンドOFDM信号をA/D変換した後、FFT部においてFFTを行い、OFDMシンボルの各サブキャリア成分を得る。そして、所定のチャネル推定処理などを施した後に、サブチャネル割当部32によるサブチャネルの割当状況を参照して、各移動局装置12に対応するサブキャリア成分を結合してシンボル列を生成する。さらに、そのシンボル列を復号して各移動局装置12からの受信データを得る。こうして得られた各受信データは、RMAP等取得部26および図示しない上位装置に出力される。 【0036】 キャリアセンス処理部24は、通信に使用していない空きサブチャネルにおいて随時キャリアセンスを行うものである。具体的には、アダプティブアレイアンテナ20において受信される信号を受信部22を介して取得し、サブチャネル割当部32によるサブチャネルの割当状況を参照して、空きサブチャネルにおける受信信号強度(RSSI:Receive Signal Strength Indication)を測定する。各空きサブチャネルにおけるRSSIは、そのサブチャネルにおける妨害波の強度を示すため、この値が小さいサブチャネルほど、より良好な通信品質を有しているといえる。 【0037】 RMAP等取得部26は、受信部22から入力される各移動局装置12からの受信データよりRMAP情報などを取得し、サブチャネル割当部32に出力するものである。すなわち、各移動局装置12からの受信データは、図4に示すPHYフレーム構成に従ったデータ構造を有しており、RMAP等取得部26は、TDMAフレームごとに、各受信データのPHYヘッダから、RMAP情報、Vビット、RCH情報などを取得し、これらの情報をサブチャネル割当部32に出力する。 【0038】 MAP記憶部28は、MAP作成部34が作成する最新のMAP情報を、通信中の移動局装置12ごとに記憶するものである。 【0039】 送信データ量取得部30は、図示しない上位装置から入力される送信データに基づいて、基地局装置10が次TDMAフレームで各移動局装置12に送信するデータの量を取得するものである。 【0040】 サブチャネル割当部32は、各移動局装置12からのリンク確立要求に応じて、108のサブチャネルの中から、その移動局装置12に割り当てる1つのASCHを選出する。すなわち、キャリアセンス処理部24により実施されるキャリアセンスの結果に基づいて、空きサブチャネルのうち最も通信品質の良い(最もRSSIの小さい)サブチャネルをASCHとして選出する。選出されたASCHを示すスロット番号およびサブチャネル番号は、CCHを用いて、送信部36から各移動局装置12に送信される。 【0041】 また、サブチャネル割当部32は、各移動局装置12からESCHの割り当てを要求するRCH情報が通知されると、それに応じて、上記ASCHを除く107のサブチャネルの中から、当該移動局装置12に割り当てる1または複数のESCHを選出する。具体的には、キャリアセンス処理部24によるキャリアセンスの結果に基づいて、所定の通信品質を有する(RSSIが所定値未満である)空きサブチャネルの中から、RCH情報が示す数のサブチャネルをESCHとして選出する。なお、所定の通信品質を有する空きサブチャネルの数がRCH情報が示す数に満たない場合は、割り当て可能な数のサブチャネルだけを選出する。選出された1または複数のESCHを示すMAP情報は、ASCHを用いて、送信部36から各移動局装置12に送信される。 【0042】 さらに、サブチャネル割当部32は、各移動局装置12から割り当てを拒否するESCHを示すRMAP情報が通知されると、通知されたRMAP情報とMAP記憶部28に記憶される当該移動局装置12の最新のMAP情報(前TDMAフレームで当該移動局装置12に通知したMAP情報)とに基づいて、当該移動局装置12に割り当てるESCHを変更するか否かを決定する。 【0043】 MAP情報は、前述のとおり、次TDMAフレーム(次のアップリンクフレームおよびダウンリンクフレーム)で使用するESCHを“1”で示す108ビットのビット列であり、RMAP情報は、移動局装置12が割り当てを拒否するESCHを“1”で示す108ビットのビット列である。また、MAP情報におけるビットとサブチャネルとの対応関係は、RMAP情報におけるそれと同じである。そのため、サブチャネル割当部32は、MAP情報とRMAP情報の両ビット列において対応するビットが“1”であるESCH(基地局装置10が一度割り当てたが、移動局装置12によりその割り当てを拒否されたESCH)について、当該移動局装置12への割り当てを解除するか否かを判断する。原則的には、RMAP情報に従って、その移動局装置12に割り当てるESCHを減縮する。 【0044】 ただし、サブチャネル割当部32は、RMAP等取得部26からRMAP情報とともに入力されるVビットが“1”である場合には、送信データ量取得部30から取得した送信データ量(次TDMAフレームで移動局装置12に送信するデータの量)にさらに基づいて、当該移動局装置12に割り当てるESCHを変更(減縮)するか否かを決定する。Vビットが“1”である場合とは、当該アップリンクにおけるPHYペイロードのサイズが0であり、移動局装置12が基地局装置10に送信するデータがない場合である。すなわち、Vビットが“1”である場合、移動局装置12は、以降の送信に必要となるESCHだけを残し、その他のESCHの割り当てを解除すべく、解除するESCHに対応するビットを“1”としたRMAP情報を作成し、基地局装置10に通知している可能性がある。しかしながら、図3に示すように、サブチャネル割当部32が割り当てるESCHは、アップリンクおよびダウンリンクにおけるデータ伝送に共通して用いられるものであるため、すなわち、アップリンクとダウンリンクは同じ伝送帯域を有するため、かかる場合に、RMAP情報のみに従って、当該移動局装置12に割り当てるESCH数を減らすと、基地局装置10から移動局装置12に送信するデータの量が減らしたESCH数による送信容量(ダウンリンク伝送帯域)を超えてしまうことがある。そこで、サブチャネル割当部32は、Vビットが“1”である場合、RMAP情報のみならず、基地局装置10が次TDMAフレームで移動局装置12に送信するデータの量にも基づいて、割り当てるESCHを減縮するか否かを決定する。こうすれば、ダウンリンクとアップリンクが同じ伝送帯域を有する移動体通信システムにおいて、アップリンクにおける通信データのみが減少した場合に、アップリンクの伝送帯域だけでなくダウンリンクの伝送帯域までもが減らされてしまうという不都合が生じなくなる。なお、Vビットは、アップリンクにおけるPHYペイロードのサイズ(移動局装置12が基地局装置10に送信するデータの量)を示す情報であってもよい。 【0045】 MAP作成部34は、サブチャネル割当部32により各移動局装置12に割り当てられる1または複数のESCHを示すMAP情報を作成し、送信部36に出力するものである。具体的には、108のサブチャネルのうち、次TDMAフレームで当該移動局装置12に割り当てるESCHに対応するビットを“1”とし、その他のビット“0”とした108ビットのビット列をMAP情報として作成する。なお、作成されたMAP情報は、MAP記憶部28にも出力され、通信中の移動局装置12ごとに記憶される。 【0046】 送信部36は、シンボルマッピング部、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)部、D/Aコンバータ、時分割多重処理部、空間分割多重処理部、アップコンバータ、増幅器を含んで構成されており、図示しない上位装置から入力される各移動局装置12への送信データを所定のダウンリンク用PHYフレーム構成に整形するとともに、整形された各送信データに応じた送信信号を生成し、アダプティブアレイアンテナ20に出力するものである。 【0047】 すなわち、送信データを複数のPHYペイロードに分配し、それらPHYペイロードを結合してなるPHYデータユニットに、MAP作成部34から入力されるMAP情報を含むPHYヘッダを付加して所定のPHYフレームを構成する。次に、そのPHYフレームに係るデータを、サブチャネル割当部32によるサブチャネルの割当状況を参照して、1つのASCHと現TDMAフレームにおける1または複数のESCHに係る複数のサブチャネルペイロードに分割し、サブチャネルごとの送信データを生成する。この際、MAP情報を含むデータ列はASCHに係るサブチャネルペイロードに割り当てられる。続いて、生成した当該各サブチャネルの送信データをシンボルマッピングによりシンボル列に変換し、当該シンボル列を当該サブチャネルの各サブキャリアに分配する。そして、IFFT部においてIFFTを行い、D/A変換してベースバンドOFDM信号に得る。さらに、このベースバンドOFDM信号にガードインターバル信号を付加し、時分割多重処理およびアダプティブアレイアンテナ20のウェイト制御に係る空間分割多重処理を施した信号を生成する。最後に、生成された信号を無線信号にアップコンバートし、送信出力レベルにまで増幅して、アダプティブアレイアンテナ20に供給する。 【0048】 次に、移動局装置12の各機能ブロックを説明する。図2に示すように、移動局装置12は、アンテナ40、受信部42、通信品質測定部44、MAP取得部46、送信データ量取得部48、サブチャネル割当拒否判定部50、RMAP等作成部52、送信部54を含んで構成されている。 【0049】 受信部42は、ローノイズ増幅器、ダウンコンバータ、シンボル同期部、A/Dコンバータ、FFT部、チャネル等推定部、デマッピング部を含んで構成されており、アンテナ40で受信される無線信号から基地局装置10からの受信データを取得するものである。取得された受信データは、MAP取得部46および図示しない上位レイヤに出力される。なお、受信部42における処理内容は、空間分割処理および時分割処理を除いて基地局装置10の受信部22における処理内容とほぼ共通するため、ここでは詳細な説明を割愛する。 【0050】 通信品質測定部44は、通信チャネルとして使用される最大108のサブチャネルそれぞれの通信品質を測定するものである。具体的には、TDMAフレームごとに、アンテナ40において受信される信号と、通信に使用中の各ESCH(MAP取得部46から取得される前TDMAフレームのMAP情報により特定される各ESCH)における基地局装置10からの所望信号と、を受信部42から取得し、それらの信号に基づいて、各サブチャネルに係るSINR(Signal to Interference and Noise Ratio:信号対干渉および雑音電力比)を測定する。なお、ASCHを除く最大107のESCHそれぞれに係るSINRの平均値を、各サブチャネルの通信品質としてもよい。また、サブチャネルごとのSNR(Signal to Noise Ratio:信号対雑音電力比)、CINR(Carrier to Interference and Noise Ratio:搬送波対干渉および雑音電力比)、CIR(Carrier to Interference Ratio:搬送波対干渉電力比)、CNR(Carrier to Noise Ratio:搬送波対雑音電力比)、RSSI(受信信号強度)、通信レート、およびそれらの平均値などを、各サブチャネルの通信品質としてもよい。 【0051】 MAP取得部46は、受信部42から入力される基地局装置10からの受信データよりMAP情報を取得し、サブチャネル割当拒否判定部50に出力するものである。 【0052】 送信データ量取得部48は、図示しない外部接続装置や図示しないデータ入力部から入力される送信データに基づいて、移動局装置12が次TDMAフレームで基地局装置10に送信するデータの量を取得するものである。 【0053】 サブチャネル割当拒否判定部50は、基地局装置10との通信状態を示す情報に基づいて、ESCHとして割り当て可能なサブチャネルのうち基地局装置10からの割り当てを拒否するサブチャネルを判定するものである。ここで、判定に用いる基地局装置10との通信状態を示す情報は、各サブチャネルの通信品質であってもよい。すなわち、サブチャネル割当拒否判定部50は、通信品質測定部44から各サブチャネル(たとえば、SINRの平均値)を取得するとともに、それら各通信品質が所定品質以上であるか否かを判定し、通信品質が所定品質未満であるサブチャネルについてはESCHとしての割り当てを拒否するようにしてもよい。 【0054】 また、サブチャネル割当拒否判定部50が判定に用いる基地局装置10との通信状態を示す情報は、基地局装置10に送信するデータの量であってもよい。たとえば、サブチャネル割当拒否判定部50は、送信データ量取得部48から次TDMAフレームにおける基地局装置10への送信データ量を取得するとともに、その量のデータを送信するため必要となるESCHだけを残し、その他のESCHの割り当てを拒否(解除)するESCHとして選出する。このとき、割り当てを拒否するESCHと拒否しないESCHとの選別は、各ESCHの通信品質に基づいて行ってもよい。 【0055】 RMAP等作成部52は、サブチャネル割当拒否判定部50によりESCHとしての割り当てを拒否すると判定されたサブチャネルを示すRMAP情報を作成し、送信部54に出力するものである。具体的には、108のサブチャネルのうち、次TDMAフレームにおいてESCHとしての割り当てを拒否するサブチャネルに対応するビットを“1”とし、その他のビット“0”とした108ビットのビット列をRMAP情報として作成する。また、RMAP等作成部52は、アップリンクにおけるPHYデータ(送信データ)を含むサブチャネルの数を示すVビット(たとえば7ビットのビット列)を作成してもよい。すなわち、送信データ量取得部48から取得した送信データ量(次TDMAフレームで基地局装置10に送信するデータの量)に基づいて、その送信データ量が0の場合は“0”であり、その他の場合は送信データを含むサブチャネルの数を示すVビットを作成してもよい。さらに、RMAP等作成部52は、当該送信データ量に基づいて、現在のアップリンク伝送帯域が十分であるか否かを判断し、十分である場合は“0”を、十分でない場合は以降の通信に必要なESCHの数を示すRCH情報を作成する。 【0056】 送信部54は、シンボルマッピング部、IFFT部、D/Aコンバータ、アップコンバータ、増幅器を含んで構成されており、図示しない外部接続装置や図示しないデータ入力部から入力される送信データから入力される基地局装置10への送信データを、図4に示す所定のアップリンク用PHYフレーム構成に整形するとともに、整形された各送信データに応じた送信信号を生成し、アンテナ40から送信するものである。送信データには、RMAP等作成部52により作成されるRMAP(拒否チャネル情報)なども含まれるため、送信部54は、拒否チャネル情報通知手段としても機能する。 【0057】 すなわち、送信データを複数のPHYペイロードに分配し、それらPHYペイロードを結合してなるPHYデータユニットに、RMAP等作成部52から入力されるRMAP情報、Vビット、RCH情報を含むPHYヘッダを付加して所定のPHYフレームを構成する。次に、そのPHYフレームに係るデータを、1つのASCHと現TDMAフレームにおける1または複数のESCHに係る複数のサブチャネルペイロードに分割し、サブチャネルごとの送信データを生成する。この際、RMAP情報を含むデータ列はASCHに係るサブチャネルペイロードに割り当てられる。なお、送信部54におけるその他の処理内容は、時分割多重処理および空間分割多重処理を除いて基地局装置10の送信部36における処理内容とほぼ共通するため、ここでは詳細な説明を割愛する。 【0058】 ここで、図6のシーケンス図におけるS116からS124までの処理(ESCHの割り当てを変更する処理)を説明する。なお、これらの処理は、基地局装置10と移動局装置12との通信が終了するまで繰り返し実行される。 【0059】 移動局装置12は、S104において通知されたASCHとS112において通知されたMAP情報により特定される1または複数のESCHとを用いて、基地局装置10から送信されたMAP情報、通信データなどを受信する(S116)。次に、受信したMAP情報により特定される1または複数のESCHそれぞれについて、次TDMAフレームにおける割り当てを承諾するか否か判定する(S118)。そして、S118における判定結果に基づいて、RMAP情報、RCH情報などを作成し、通信データなどとともに、上記ASCHとS116において通信されたMAP情報により特定される1または複数のESCHとを用いて、基地局装置10に送信する(S120)。なお、S118におけるESCH割当許否判定処理は、図7のフロー図に基づいて後述する。 【0060】 基地局装置10は、RMAP情報、RCH情報、通信データなどを受信すると、受信したRMAP情報、RCH情報などに基づいて、S116において送信したMAP情報を変更するか否かを決定する(S122)。そして、S122において決定された1または複数のESCHを示すMAP情報を、通信データなどとともに、上記ASCHとS120におけるESCHと同じESCHとを用いて、移動局装置12に送信する(S124)。なお、S122におけるESCH割当変更処理は、図8のフロー図に基づいて後述する。 【0061】 次に、図6に示す移動局装置12のESCH割当許否判定処理(S118)を、図7のフロー図に基づいて説明する。 【0062】 受信部42が、基地局装置10から送信されるMAP情報、通信データなどを含む信号を受信すると(S200)、MAP取得部46は、受信部42から入力される受信データよりMAP情報を取得し、サブチャネル割当拒否判定部50に出力する。また、通信品質測定部44は、受信部42から入力される受信信号と通信に使用中の各ESCHにおける基地局装置10からの所望信号とに基づいて、各サブチャネルに係る通信品質(たとえば、SINRの平均値)を測定する(S202)。 【0063】 次に、サブチャネル割当拒否判定部50は、MAP取得部46から次TDMAフレームで使用するESCHを示す最新のMAP情報を取得し、そのMAP情報により特定される1または複数のESCHそれぞれについて、通信品質測定部44により測定された通信品質が所定品質以上であるか否かを判断する(S204)。すべてのESCHが所定品質以上の通信品質を有する場合、サブチャネル拒否判定部50は、拒否するESCHはないと判定する。この場合、RMAP等作成部52は、すべてのビットが“0”であるRMAP情報を作成する(S206)。一方、S204において、通信品質が所定品質未満のESCHが1つでもある場合は、当該ESCHに対応するビットを“1”とし、その他のビットを“0”としたRMAP情報を作成する(S214)。 【0064】 さらに、RMAP等作成部52は、送信データ量取得部48から取得した送信データ量に基づいて、現在のアップリンク伝送帯域が十分であるか否かを判断する(S208)。十分な伝送帯域がある場合は、“0”を示すRCH情報を作成する(S210)。一方、伝送帯域が不足している場合は、以降の通信に必要なESCHの数を示すRCH情報を作成する(S216)。 【0065】 最後に、送信部54は、RMAP等作成部52により作成されたRMAP情報、RCH情報を含む送信データを構成し、基地局装置10に送信する(S212)。 【0066】 次に、図6に示す基地局装置10のESCH割当変更処理(S122)を、図8フロー図に基づいて説明する。 【0067】 受信部22が、移動局装置12から送信されるRMAP情報、RCH情報、通信データなどを含む信号を受信すると(S300)、RMAP等取得部26は、受信部22から入力される受信データよりRMAP情報、RCH情報などを取得し、サブチャネル割当部32に出力する。また、サブチャネル割当部32は、MAP記憶部28から当該移動局装置12に通知したMAP情報を読み出すとともに(S302)、キャリアセンス処理部24からキャリアセンス結果を取得する(S304)。 【0068】 次に、サブチャネル割当部32は、RMAP等取得部26から入力されるRMAP情報のビットがすべて“0”であるか否かを判断する(S306)。すべてのビット“0”である場合、RMAP等取得部26から入力されるRCH情報が示す値が“0”であるか否かを判断し、“0”であれば、S304において取得したキャリアセンス結果や他の移動局装置12との通信状況などに応じて、現在割り当てているESCHを維持できるか否かを判断する(S310)。現在のESCHを維持できると判断した場合、MAP作成部34は、S302において読み出されたMAP情報を、更新することなくそのまま送信部36に出力する。 【0069】 S306においてRMAP情報の少なくとも1つのビットが“1”である場合、S308においてRCH情報が示す数が“1”以上である場合、またはS310において現在のESCHを維持できないと判断した場合、サブチャネル割当部32は、移動局装置12が割り当てを拒否するESCHを示すRMAP情報、移動局装置12が必要とするESCHの数を示すRCH情報、各空きサブチャネルにおける妨害波の強度を示すキャリアセンス結果などに基づいて、移動局装置12に割り当てるESCHを変更する。そして、MAP作成部34は、サブチャネル割当部32が新たに割り当てた1または複数のESCHを示すMAP情報を作成し、送信部36に出力するとともに、作成したMAP情報をMAP記憶部28に記憶させる(S316)。 【0070】 最後に、送信部36は、MAP作成部34から入力されるMAP情報を含む送信データを構成し、移動局装置12に送信する(S312)。 【0071】 上記実施形態によれば、移動局装置12側の通信状態に応じて、その移動局装置12に割り当てる通信チャネルを適宜変更することができる。 【0072】 なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。たとえば、以上の説明では、OFDMAを採用した移動体通信システムに本発明を適用したが、本発明は、その他のマルチチャネル通信方式を採用する移動体通信システムにも適用可能である。 【0073】 また、上記実施形態では、RMAP情報の割り当てを拒否するサブチャネルを特定するための情報(割当許否チャネル情報)として用いたが、逆に移動局装置12が積極的にESCHとして割り当てを求めるサブチャネルを特定するための情報(割当要求チャネル情報)としてもよい。たとえば、「RMAP情報における“0”のビットは、移動局装置12がESCHとして割り当てを求めるサブチャネルに対応するものである」と規定することにより実現可能である。 【0074】 また、本発明における割当チャネル情報、許否チャネル情報、送信データ量情報などは、上記実施形態におけるMAP情報、RMAP情報、Vビットなどと異なるデータ形式にしてよいのはもちろんである。 【図面の簡単な説明】 【0075】 【図1】本発明の実施形態に係る移動体通信システムの全体構成図である。 【図2】本発明の実施形態に係る基地局装置および移動局装置の機能ブロック図である。 【図3】TDMA/TDDによるタイムスロット構成およびOFDMAによるサブチャネル構成の一例を示す図である。 【図4】アップリンクにおけるPHYフレーム構成の一例を示す図である。 【図5】RMAP情報(拒否チャネル情報)の一例を示す図である。 【図6】基地局装置と移動局装置との間の通信に係る一連の処理を示すシーケンス図である。 【図7】移動局装置のESCH割当許否判定処理を示すフロー図である。 【図8】基地局装置のESCH割当変更処理を示すフロー図である。 【符号の説明】 【0076】 1 移動体通信システム、10 基地局装置、12 移動局装置、20 アダプティブアレイアンテナ、22,42 受信部、24 キャリアセンス処理部、26 RMAP等取得部、28 MAP記憶部、30,48 送信データ量取得部、32 サブチャネル割当部、34 MAP作成部、36,54 送信部、40 アンテナ、44 通信品質測定部、46 MAP取得部、50 サブチャネル割当拒否判定部、52 RMAP等作成部。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006633 【氏名又は名称】京セラ株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年9月13日(2006.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000154 【氏名又は名称】特許業務法人はるか国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2008−72285(P2008−72285A) |
| 【公開日】 |
平成20年3月27日(2008.3.27) |
| 【出願番号】 |
特願2006−247756(P2006−247756) |
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