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【発明の名称】 移動局位置情報を利用してパイロット信号サーチ時間を短縮する方法及び装置
【発明者】 【氏名】サミール・エス・ソリマン

【要約】 【課題】無線通信システムにてパイロット信号サーチを実行する方法と装置。

【構成】モバイルの位置がネットワーク内で決定される。そしてこの位置は決められたパイロット信号セットにおいて識別される全てのパイロット信号をサーチするのに用いられるサーチウインドウサイズと他のサーチパラメータを決定するのに使用される。サーチウインドウサイズはまたモバイルの位置と発信されたパイロット信号へのマルチパス効果に関する別の構成要素に基づいて決定される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信ネットワークにおいてパイロット信号サーチを行う方法、該方法は下記を具備する:
ネットワーク内でモバイル局の位置を決定する;
パイロットセット内で識別される全てのパイロットをサーチするのに要するサーチ時間を最小化するために前記モバイルの前記位置と、サーチウインドウサイズと、パラメータ情報を利用する;
前記パイロットセット内で全パイロットをサーチする。
【請求項2】
請求項1に記載された方法において、モバイル局の位置は通信ネットワーク内で探知される。
【請求項3】
請求項1に記載された方法は、サーチウインドウサイズを決定するために前記モバイル局の前記位置に関連して信号マルチパス効果を利用するステップをさらに具備する。
【請求項4】
請求項3に記載された方法は、
セル内のモバイル局のそれぞれの位置に関するサーチウインドウサイズを記憶するステップと、
モバイル局の知られた位置に対する蓄積されたサーチウインドウサイズを用いてサーチパラメータを決定するステップとをさらに具備する。
【請求項5】
請求項4に記載された方法において、記憶されたモバイル局の位置は三次元テーブルで記憶される。
【請求項6】
無線通信ネットワークにおいてパイロット信号サーチを行う方法を実行するデジタル信号処理装置により実行可能な機械可読命令のプログラムを具現化する製造物において、前記機械可読命令は以下を具備する:
ネットワーク内でモバイル局の位置を決定する;
パイロットセット内で識別される全てのパイロットをサーチするのに要するサーチ時間を最小化するために前記モバイル局の前記位置と、サーチウインドウサイズと、パラメータ情報を利用する;
前記パイロットセット内で全パイロットをサーチする。
【請求項7】
請求項6に記載された製造物において、機械可読命令はサーチウインドウサイズを決定するために前記モバイル局の前記位置に関連して信号マルチパス効果を利用することをさらに具備する。
【請求項8】
請求項7に記載された製造物において、機械可読命令は、
セル内のモバイル局のそれぞれの位置に関するサーチウインドウサイズを記憶することと、
モバイル局の知られた位置に対する蓄積されたサーチウインドウサイズを用いてサーチパラメータを決定すること、とをさらに具備する。
【請求項9】
無線通信ネットワークにおいてパイロット信号サーチを行う装置、該装置は以下を具備する:
第1のデジタル信号処理部を含む少なくとも1つの基地局、そこでは前記少なくとも1つの基地局はパイロット信号を送信し、前記第1のデジタル信号処理部は通信ネットワーク内でモバイル局の位置を決定するのに使用され;
第2のデジタル信号処理部を含む少なくとも1つのモバイル局、そこでは前記少なくとも1つのモバイル局は前記少なくとも1つの基地局と通信的に結合され、前記第2のデジタル信号処理部はパイロットセット内で識別される全てのパイロット信号をサーチするのに要するサーチ時間を最小化するためにモバイル局の位置と、サーチウインドウサイズと、パラメータ情報を使用できる。
【請求項10】
請求項9に記載された装置において、前記少なくとも1の基地局の選択された基地局は少なくとも1つのモバイル局へのトラフィックチャネルを使用してサーチウインドウサイズとパラメータ情報と通信する。
【請求項11】
無線通信ネットワークにおいてパイロット信号サーチを行う装置、該装置は以下を具備する:
通信ネットワーク内でモバイル局の位置を決定する第1の手段;
パイロットセット内で識別される全てのパイロット信号をサーチするのに要するサーチ時間を最小化するためにモバイル局の位置と、サーチウインドウサイズと、パラメータ情報を利用する、前記第1の手段と通信的に結合された第2の手段。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、通信に関する。特に、本発明は一基地局から別の基地局への呼のハンドオフに係るサーチ時間を短縮する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信システムは一般的に、他の要素の中で、呼を行うときに一またはそれ以上の基地局と通信する一般に移動電話(モバイル)と称せられる無線ユニットからなる。モバイルは、基地局のコントローラによりモバイルに割り当てられた周波数帯内に含まれる一またはそれ以上のチャネルで基地局と通信する。モバイルから基地局への通信は「逆方向リンク」と呼ばれるもので行われ、基地局から移動局への通信は「順方向リンク」で行われる。移動局が動き回る間もモバイルが通話を続けられるように、通話中移動局は絶えず他の基地局を探している。
【0003】
このような無線システムで使用されるモバイルの一つの重要な要素は、サーチャ(Searcher)である。少なくとも3つの場合、1)モバイルが通信のために基地局を捕捉しようとしているとき、2)モバイルがページングまたはアクセスチャネル状態であるアイドル状態において、3)モバイルがトラフィックチャネルのコントロール下にあるトラフィック状態において、サーチャは異なる基地局から送信されるパイロット信号(パイロット)をサーチするようにプログラムされている。モバイルに割り当てられた周波数と他の周波数上でパイロットをサーチするスピードがモバイルのサーチ性能を決める。スロットモードでは、目的はスロットが消滅する前に隣のセットにある全パイロットをサーチすることである。スロットモードは、時間の選ばれたスロットの間のみモバイルが監視するモバイルの動作モードを参照する。また、「候補」周波数にあるパイロットをサーチするときに、モバイルは、その供している周波数に戻りまた候補周波数をサーチすることにより生じる音声の劣化を最小限にするように、候補セットにある全てのパイロットのサーチをできるだけ早く完了する必要がある。以下で論じるように、候補周波数は潜在ハンドオフ周波数であり、これらのサーチ技術は無線通信システムで通信のハンドオフを調整するのに用いられる。
【0004】
A.ハンドオフ
符号分割多元接続(CDMA)無線システムで使用されるモバイルは、トラフィックチャネルのコントロール下にあるとき、3つのタイプのハンドオフ手順を支持する。多重接続通信システムにおけるCDMA技術の使用は1990年2月13日発行、「衛星や地上リピータを使用したスペクトル拡散多元接続通信システム」と題する、本発明の譲受人に譲渡され、ここに参照により組み入れられた米国特許第4,901,307号で開示されている。3つのタイプのハンドオフは、
1.ソフトハンドオフ−モバイルが旧基地局との通信を中断することなく新基地局との通信を開始するハンドオフ。ソフトハンドオフは同一の周波数が付与されたCDMAチャネルの間でのみ使用され得る。
2.CDMA to CDMAハードハンドオフ−基地局のばらばらのセット、異なる帯域クラス、異なる周波数割当、或いは異なるフレームオフセット間でモバイルが遷移されるハンドオフ。
3.CDMA to Analogハンドオフ−cdma順方向トラフィックチャネルからアナログ音声チャネルへモバイルが向けられるハンドオフ。
【0005】
ソフトハンドオフを行うために、モバイルは絶え間なく割り当てられたパイロットのセットをサーチする。「パイロット」という語は、パイロットシークエンスオフセットと周波数割当で確認されるパイロットチャネルに言及する。パイロットは同じ順方向リンクCDMAチャネルの内の順方向リンクトラフィックチャネルに結合するか、或いは逆方向リンクパイロットを使用するシステム上の逆方向リンクに同様に結合する。パイロットセットの中の全てのパイロットは同一のCDMA周波数割当を有する。明瞭化のためパイロットは順方向リンクのみの観点で論じられる。
【0006】
モバイルはCDMAチャネルの存在を検出しその信号の強度を測定するために現在のCDMA周波数割当上のパイロットをサーチする。モバイルが既にそのモバイルに割り当てられているどんな順方向リンクトラフィックチャネルにも結合しない十分な強度のパイロットを検出したとき、モバイルは現在通信している基地局にパイロット強度測定メッセージを送信する。基地局はそれからそのパイロットに結合した順方向リンクトラフィックチャネルをモバイルに割り当て、モバイルにハンドオフの実行を指示できる。
【0007】
パイロットサーチパラメータとパイロット強度測定メッセージ送信は次のパイロットのセットによって表される。
【0008】
・アクティブセット:モバイルに割り当てられた順方向リンクトラフィックチャネルに結合するパイロット。
【0009】
・候補セット:現在アクティブセットにはないが結合する順方向リンクトラフィックチャネルがうまく検波されたことを示すのに十分な強度を持ったモバイルで受信されたパイロット。
【0010】
・隣接セット:現在アクティブセットや候補セットにはないハンドオフの候補の可能性のあるパイロット。
【0011】
・残存セット:隣接セット、候補セットやアクティブセットにあるパイロットを除いた、現在のCDMA周波数割当上の現在のシステムにあるすべての可能性のあるパイロットのセット。この可能性のあるパイロットはそのパイロットPNシークエンスオフセットインデックスがいくらかのパイロット利得の整数倍であるパイロットからなる。
【0012】
基地局はCDMAチャネルの存在を検出しその強度を測定するためにモバイルに異なるCDMA周波数をサーチするよう指示してもよい。モバイルは基地局にそのサーチ結果を報告する。パイロット強度測定により、基地局は相互周波数(inter-frequency)ハードハンドオフを実行するようモバイルに指示することができる。
【0013】
パイロットサーチパラメータはパイロットの次のセットによって表される:
・候補周波数隣接セット(Candidate Frequency Neighbor Set):CDMA候補周波数上のパイロットのリスト。
【0014】
・候補周波数サーチセット(Candidate Frequency Search Set):基地局がモバイルにサーチを指示できる候補周波数隣接セットのサブセット。
【0015】
B.パイロットサーチ
現在のシステムでは、基地局はサーチウインドウ(Search Window)、即ちPNオフセットの範囲をセットし、その範囲内でモバイルは使用可能マルチパスコンポーネントをサーチすることになる。これらのマルチパスコンポーネントは結合する順方向リンクトラフィックチャネルの検波のためにモバイルによって使用される。サーチ動作基準と一般的な無線システム基準は、電気通信工業会により発行されたTIA/EIA−95xとTIA/EIA−98−B規格と、米国規格協会により発行されたANSI J−STD−018とで規定され、それら全てがここに参照により組み入れられる。これらのサーチは一般に次のものにより規定される:
・アクティブセットと候補セット:アクティブ及び候補セットにおけるパイロットのサーチ手順は同一である。アクティブ及び候補セットにおける各パイロットのサーチウインドウサイズは、SRCH_WIN_Aに対応するテーブル1で規定されるPNチップの数である。例えば、SRCH_WIN_A=6は28PNチップサーチウインドウ又はサーチウインドウセンタ±14PNチップに対応する。モバイルはパイロットの最も早く到着する使用可能マルチパスコンポーネントの中央にアクティブ及びキャンディデートセットの各パイロットに対するサーチウインドウを置く。
【0016】
表 1
【表1】


【0017】
・ネイバーセット:異なった隣接サーチウインドウのフラッグがセットされれば、隣接セットの各パイロットのサーチウインドウサイズは、サーチされているパイロットに関するサーチウインドウサイズパラメータに対応して、テーブル1に規定されたPNチップの数である。フラッグがセットされないなら、隣接セットの各パイロットのサーチウインドウサイズは同じであり、SRCH_WIN_Nに対応して、テーブル1に規定されたPNチップの数である。モバイルは、モバイルの時間照会で決められたタイミングを用いて、PNシークエンスオフセットの中央に隣接セットの中の各パイロットのサーチウインドウを置く。
【0018】
・残存セット:残存セットの各パイロットのサーチウインドウサイズは、SRCH_WIN_Rに対応して、テーブル1に規定されたPNチップの数である。モバイルは、モバイルの時間照会で決められたタイミングを用いて、パイロットのPNシークエンスオフセットの中央に残存セットの中の各パイロットのサーチウインドウを置く。モバイルは、パイロットPNシークエンスオフセット利得がパイロット利得の整数倍に等しい残存セットパイロットをサーチする。
【0019】
・候補周波数サーチセット:候補周波数のフラッグがセットされれば、候補周波数サーチセット内の各パイロットのサーチウインドウサイズは、サーチされているパイロットに結合したSRCH_WIN_NGHBRに対応して、テーブル1に規定されたPNチップの数である。もしフラッグがセットされなければ、候補周波数サーチセット内の各パイロットのサーチウインドウサイズは、CF_SRCH_WIN_Nに対応して、テーブル1に規定されたPNチップの数である。モバイルは、モバイルの時間照会で決められたタイミングを用いて、パイロットのPNシークエンスオフセットの中央に候補周波数サーチセットの中の各パイロットのサーチウインドウを置く。
【0020】
C.サーチ時間
各電話製造者はサーチ戦略を実行する独自の方法を持っている。全ての戦略において、特定パイロットをサーチする時間は、ウインドウサイズとサーチャのハードウエアに依存する。あるハードウエアが与えられると、パイロットのサーチ時間はサーチウインドウサイズに線形に比例する。サーチウインドウサイズの縮小はサーチ時間の実質的な短縮になる。現在のサーチ手順を用いれば、ウインドウサイズは与えられたセルがカバーする地域のサイズによってほとんど決定される。セルは、モバイルと通信する基地局がカバーする地理的な地域である。4つのそのようなセルが図1に示されている。供しているセル内のモバイルの場所にかかわらず、現在のサーチウインドウは最悪の場合のシナリオに対応したサイズになる。即ち、それらは、セル内ながら基地局から最大距離に位置したモバイルに対応したサイズになる。
【0021】
ページングやトラフィックチャネルでは、モバイルは、モバイルの時間照会で確立されたタイミングを用いて、パイロットのPNシークエンスオフセットの中心に隣接セット内の各パイロットのサーチウインドウを置く。モバイルの時間照会は最も早く着き使用できるパスで規定される。例えば、図1は無線システム100内の4つの隣接したセル102、104、106、108を示しており、各セルはPN1、PN2、PN3、PN4とそれぞれ指定されたパイロットを有する。パイロットPN1のサーチウインドウのサイズは、A地点に位置するモバイルに基づいて決定される。しかしながら、例えモバイルがB地点にあっても、同じサーチウインドウが使用される。セル104内のモバイルの位置を考慮しないので、これは貴重なサーチャ資源の無駄になる。モバイルがB地点にあれば、サーチウインドウはA地点に位置するモバイルに要求されるサーチウインドウに呼応したサイズで縮小されるべきである。
【0022】
D.位置検出方法(Location Methods)
モバイル用自動位置検出能力を提供するために多くの技法が考えられている。一の技法は多くのセルサイトからの信号の到着時間差の測定を含む。これらの信号は位置情報を検出するため「三角法」で測量される。典型的なCDMAシステムは各モバイルに最も近いセルサイトに届くに十分なだけの信号電力を送信するよう要求するので、この技法は有効になるセルサイトの高集中及び/或いはサイトの送信電力の増加を要求する。この三角法測量は、セルサイトの集中が増大することまたは各モバイル局の信号電力が増大されなければならないことを要求しつつ、少なくとも3つのサイトとの通信を要求する。別のアプローチは、GPS(Global Positioning System)機能のモバイルへの追加を含む。このアプローチは4つの衛星への見通し線を要求し、モバイルの位置を突き止めるには多少遅いが、最も正確なアプローチである。
【0023】
第三のアプローチはモバイルがGPS搬送波を探す周波数領域を示唆しながらモバイルに支援情報を送る。ほとんどのGPS受信機は可視衛星からの信号に対する周波数領域内でその受信機が実行するサーチを最小限にするためGPS衛星アルマナック(Almanac)として知られたものを使用する。アルマナックは、粗天体暦の15000ビットブロックであり、全星座に関する時間モデルデータである。衛星の位置と日の現時間に関するアルマナックにおける情報はおおよそのもののみである。アルマナックなしで、GPS受信機は衛星信号を取得するため最広範で可能な周波数サーチを行わなければならない。他の衛星信号捕捉を支援する付加情報獲得のために追加処理が要求される。サーチされる必要のある大きな数の周波数ビン(bins)のために信号捕捉処理には数分要す。各周波数ビンは中心周波数と予め規定された幅を有する。アルマナックの利用により衛星ドップラー(Doppler)における不確かさが減少し、それ故サーチの必要なビンの数が減少する。衛星アルマナックはGPSナビゲーションメッセージから検出され、衛星からモバイルへの順方向リンクでデータや信号メッセージとして送信される。この情報を受信して、モバイルはその位置を決定するGPS信号処理を実行する。
【0024】
必要とされるものは、モバイルがトラフィックチャンネルのコントロール下にある間、そのモバイルが割当てられた周波数で全てのパイロットをサーチできるスピードを向上させるパイロットサーチ技術に関してモバイル用の位置情報を使用できる方法と装置である。本発明は隣接及び候補セットにおける各パイロットのサーチウインドウサイズを決定するためにモバイルの物理的位置に関する情報を利用できるべきである。
【0025】
概して、本発明は通信ネットワークに関する。特に、本発明は隣接及びアクティブ候補セットにおけるパイロットのサーチウインドウサイズを決定するに際しモバイルの位置を利用する装置及び方法に関する。
【発明の開示】
【0026】
本発明の一実施例は、無線通信ネットワークにおけるパイロット信号サーチを行う方法を提供する。まず、モバイルの位置はネットワーク内で決定される。それから、この位置は、パイロットセット内で特定される全てのパイロットをサーチするために使用されるサーチウインドウサイズとサーチパラメータ情報を決定するときに使用される。サーチウインドウサイズはまたモバイルの位置と発信されたパイロット信号に対するマルチパス効果に関連した他のコンポーネントを基に決定される。
【0027】
別の実施例において、本発明は、デジタル信号処理部で実行可能で無線通信ネットワークにてパイロット信号サーチを行うのに使用されるデジタル情報を含む製造物を提供する。別の実施例において、本発明はパイロット信号サーチを行うのに使用される装置をもたらす。一の実施例では、装置は少なくとも一の基地局からなり、各基地局はパイロット信号を発信し、基地局は通信ネットワーク内でモバイルの位置を決定するのに使用される。装置はまた少なくとも一のモバイルを含んでもよく、モバイルは少なくとも一の基地局と通信的に結合され、モバイルは選択されたパイロットセットに結合した全てのパイロット信号をサーチするのに要求されるサーチ時間を最小化するためにモバイルに発信されたサーチウインドウサイズと他のサーチパラメータ情報を使用する。
【0028】
本発明はそのユーザに多くの利点を与える。一の利点は一セットのパイロット信号をサーチするのに要する時間が知られた技術を超えて短縮されることである。別の利点はさらに効率的なサーチが行われるので貴重なサーチャ資源が無駄にされないことである。本発明はまた本発明の以下詳細な記載を検討すれば明らかになる多くの他の利点と利益を与える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
本発明の本質、目的及び利点は、添付図面との関係で次に続く詳細な記載を考慮すれば当業者により明らかになり、図面を通して同様の参照番号は同様の部分を表す。
【0030】
代表的な実施例の詳細な説明
図2から図5はこの発明の種々方法と装置の例を示す。説明を容易にするために、しかしながらどんな限定も意図せずに、これらの例はデジタル信号処理装置の関係で記載されている。上記を参照して機械可読指示のシークエンスを実行するのに使用されるデジタル信号処理装置は種々ハードウエアコンポーネントと相互連結具現化されてもよい。これらのデジタル信号処理装置の種々アレンジは関係する方法の以下記載を読めば当業者に明らかになる。
【0031】
オペレーション
前述の特許や刊行物は取得のために使用されるパイロット信号を全て記載する。パイロット信号の使用により、モバイルはタイムリーな方法で局地(local)基地局を捕捉できる。モバイルはパイロットチャネルで搬送される受信パイロット信号から擬似ランダムノイズ(PN)コードフェイズオフセットを含む同期情報と、関係する信号電力情報を得る。いったんパイロットチャネルを捕捉すれば、モバイルはパイロットチャネルに結合する同期チャネル(sync channel)もまた捕捉できる。
【0032】
同期チャネルはタイミング指示の微調整を受信するのに使用され、それによってモバイルはシステム時間と内部回路要素を一時的に同期する。モバイルの内部時間がシステム時間と同期されることが重要であると上記の説明に照らして理解される。これによりモバイルはPNコードシークエンス内において基地局がどこにあるのか知ることができ、また基地局とモバイル間の通信が可能になる。従って、モバイルが基地局と通信しているときに、基地局は同期を促進するためにシステム時をモバイルに送信する。
【0033】
スペクトル拡散通信システムでは、パイロット信号は基地局の送信に対する位相と周波数でモバイル局を同期するのに使用される。代表例では、スペクトル拡散通信システムは、ダイレクト−シークエンス(direct-sequence)スペクトル拡散通信システムである。このようなシステムの例は、1992年3月3日発行の「CDMAモバイル電話システムにおける送信電力制御方法及び装置」と題する米国特許第5,056,109号と、1992年4月7日発行の「CDMAセルラ電話システムにおける信号波形生成システム及び方法」と題する米国特許第5,103,459号において論じられており、両方共に本発明の譲受人に譲渡され、また参照によりここに組み込まれている。ダイレクト−シークエンススペクトル拡散通信システムにおいて、送信された信号は、データ信号で搬送波を変調し、生じた信号を広帯域拡散信号で再度変調することにより情報を送信する必要のある最小帯域よりも大きい周波数帯域に拡散される。一の実施例のパイロット信号において、データは全てのもののシークエンスとして考察される。リニアフィードバックシフトレジスタは、その実行は前述の特許で詳細に記載されているが、典型的に拡散信号を生成する。拡散信号は式の回転フェイザ(phasor):
s(t)=Ae−ωt+Φ
基地局を獲得するために、モバイルは基地局からの受信信号に対して位相Φと周波数ωの両方で同期しなければならない。サーチャが受信信号の位相Φを見つける。拡散信号の位相Φを見つけた後、位相と周波数両方追跡のためのハードウエアを持つ復調素子を使用して周波数が見つけられる。モバイルが受信信号の位相を見つける方法は、位相仮説のセットを試すことにより上記サーチウインドウの観点から論じられ、また仮定的な位相仮説、オフセット仮説と呼ばれる、の一つが正しいかどうかを決定する。「ウインドウ」サーチを用いるサーチャ動作の例は、1998年9月8日に出願された「CDMA通信システムにおけるサーチ捕捉を実行する方法及び装置」と題する、本発明の譲受人に譲渡され、また参照によりここに組み込まれている同時継続の米国特許第5,805,648号において与えられる。
【0034】
呼のハンドオフを考慮して、無線システムはいわゆる「スロット(Slotted)」サーチを用いる。言いかえれば、スロットサーチを行うモバイルは、呼をハンドオフする他の基地局をサーチするために周期ウインドウ(「スロット」という)を割当てられる。従って、モバイルは、上述された基準に従って、PNコードシークエンスの中でモバイルがパイロットチャンネルがあると予想する位置に中心を置く予め決められたウインドウ内で周りの基地局が発信したパイロットチャネル信号をサーチする。
【0035】
モバイルが現在通信している基地局は、サーチウインドウサイズとシステムタイムのような他のパラメータをモバイルに送信する。当業者はすぐに認識するように、この再捕捉サーチウインドウは長いサーチを避けるためにできるだけ小さくあるべきである。さらに、サーチパラメータはできるだけ特殊化されるべきである。
【0036】
具体例では、本発明は図1で示されるPN1のサーチウインドウサイズを現在知られている方法を超えて1/3に縮小できる。例えば、モバイルがB地点にあれば、PN1のサーチウインドウは3つの中の1つのファクタで縮小される。もしモバイルがC地点にあれば、サーチウインドウは比例して縮小される。1の実施例では、サーチウインドウサイズを特殊化するために本発明はモバイルの物理的位置を使用してこれを実現する。別の実施例では、本発明はサーチパラメータの全てに対する位置を使用する。
【0037】
この方法を行うために、モバイルのおおよその位置がわからなければならない。この位置はこの分野で知られた上述された様々な方法で決定される。1つの典型的なモバイル位置決定技術の論文は、「無線CDMA受信機の位置決定システム及び方法」と題する、1998年3月17日に出願された、本発明の譲受人に譲渡され、また参照によりここに組み込まれている同時継続の米国特許出願番号9/040,501において同時継続の米国特許出願で論ぜられている。本発明の目的のために、正確な位置決定は必要とされない。コース技術がモバイルの位置決定に使用される。
【0038】
一旦モバイルがトラフィックチャネルのコントロール下になれば、現在通信を扱っている基地局は隣接セットに含まれるパイロット信号をサーチするのに使用されるサーチウインドウのサイズをモバイルに告げるメッセージを発信する。サーチウインドウサイズは担当セル内のモバイルの位置を考慮して決定される。例えば、表1と図1を参照して、PN1のサーチウインドウはB地点にあるモバイルに対して、ウインドウサイズを160チップから14チップに縮小して、12から4に縮小される。そしてサーチウインドウサイズが縮小されるので、復調損失は縮小されて、サーチは迅速に完了する。
【0039】
サーチャウインドウサイズは少なくとも2つのコンポーネント、電話と目標とされるパイロットとの間の地理的距離に関する1のコンポーネントと、送信されたパイロット信号に対するマルチパス効果に関する別のコンポーネント、を有する。従って、2つのコンポーネントの効果を合わせることにより選ばれたサーチウインドウサイズが最小化される。CDMAシステムでは、空間またはパスダイバーシティは、2つまたはそれ以上のセルサイトを通してモバイルからの同時リンクにより多数の信号パスを与えることにより得られる。さらに、パスダイバーシティは、異なる延長遅延と共に到着する信号の受信と処理を分けて行うことにより処理する拡散スペクトルを通してマルチパス環境を利用することにより得られる。パスダイバーシティの例は、1992年3月31日に発行された、「CDMAセルラ電話システムにおけるソフトハンドオフ」と題する、米国特許第5、101、501号と、1992年4月28日に発行された、「CDMAセルラ電話システムにおけるダイバーシティ受信機」と題する、米国特許第5、109、390号、両方共に本発明の譲受人に譲渡され、また参照によりここに組み込まれている、にて説明されている。
【0040】
別の実施例では、サーチパラメータはまたモバイルの場所に基づいて選ばれる。モバイルがトラフィックチャネルのコントロール下にあるとき、基地局はサーチパラメータをモバイルに送信する。これらのサーチパラメータはサーチパラメータを特殊化する或いは「あつらえる」ためにモバイルの場所情報を利用する。この特殊化はサーチャ手順を最適化するために使用される。サーチを実行するサーチャによって使用されるサーチウインドウサイズと手順を最適化することによりサーチ時間の短縮が図れる。
【0041】
さらに別の実施例では、一旦ウインドウサイズがセル内の地理的地域に対応して決定されれば、ウインドウサイズはメモリ部に記憶される。サーチャ手順パラメータもまた記憶される。無線システム内のセルが実質的に変わらなければ、これらのウインドウサイズはその地理的地域内に位置するどのモバイルとも通信でき、また使用される。モバイルの位置を知っている基地局コントローラはウインドウサイズ及び/またはサーチャ手順パラメータを調べてそれらをモバイルに送信する。別の実施例では、モバイルがその情報を記憶してもよい。
【0042】
装置構成部品と相互結合
様々な装置実施例が特定のモバイル位置システムに関してそしてハードウエア具体例をサポートして以下に述べられている。しかしながら、当業者は様々な位置システムを使用できると認識するであろう。
【0043】
図2は同期CDMA通信ネットワークにおける基地局202とモバイル204の実現を示す図である。ネットワークはビルディング206と地面を基礎とした障害物208に囲まれている。基地局202とモバイル204は数個のGPS衛星、その内4つは210、212、214と216と示されている、を有するGPS環境の中に配置されている。このようなGPS環境はよく知られていて、例えば、ホフマン−ウエレンホフ他著、GPS理論と実践、第2版、ニューヨーク、ニューヨーク州、スプリンガーヴェルラグウイーン1993発行に見られる。典型的な先行技術のGPSの実用では、GPS受信機がその位置を決定するために少なくとも4つの衛星が必要とされる。反対に、遠隔基地204の位置は1つ位少ないGPS衛星からの信号と、最も単純な場合、2つの他の地上に位置した信号を用いて決定される。図3はCDMAネットワーク220のブロック図を示す。ネットワーク220は基地局コントローラ(BSC)224を有するモバイル交換局(MSC)222を含む。公衆交換電話網(PSTN)226は伝統的な地上に位置した電話線及びMSC222へ及びMSC222からの他のネットワーク(図示されていない)からの呼の経路を定める。MSC222はPSTN226から第1のセル230に結合したソース(Source)基地局228と第2のセル234に結合したターゲット(target)基地局232への及びからの呼の経路を定める。さらに、MSC222は基地局228と232間の呼の経路を定める。ソース基地局228は第1の通信路238経由第1のセル230内の第1のモバイル236への呼に経路を指示する。第1の通信路238は順方向リンク240と逆方向リンク241を有する2方向リンクである。一般的に、基地局228がモバイル236との通信を確立すると、順方向リンク240はトラフックチャネルを含む。
【0044】
無線位置設定機能(WPF)242はBSC224と通信的に結ばれているが、MSC222のような他のネットワーク要素に直接的或いは非直接的に結ばれてもよい。WPF242は一般にデジタル処理装置、記憶装置とこのような装置に一般に見られる他の要素(全て図示されていない)を具備する。WPF242に、基地局228とモバイル236との間で送信される信号の1方向時間遅延を見積もったり、参照時間と信号の到達時間との間の時間オフセットを監視し説明するといったような様々な用途に当ててもよい。228と232各基地局は1セルのみに結合しているが、基地局コントローラはしばしばいくつかのセルにある基地局を支配しまたは結合する。モバイル236が第1のセル230から第2のセル234に移動するとき、モバイル236は第2のセルに結合する基地局と通信を開始する。これは一般的にターゲット基地局232への「ハンドオフ」と称されている。「ソフト」ハンドオフにおいて、モバイル236はソース基地局228との第1の通信リンク238に加えてターゲット基地局232との第2の通信リンク244を確立する。モバイル236が第2セル234に入り第2セルとのチャネルが確立された後、遠隔局は第1の通信リンクを切断してもよい。
【0045】
ハードハンドオフでは、ソース基地局228とターゲット基地局232の動作は一般的に、ターゲット基地局へのリンクが確立される前にソース基地局間の通信リンク244が切断されなければならないので異なる。例えば、ソース基地局が第2の周波数帯域を使用する第2のCDMAシステム内にあるとき、ほとんどの遠隔局には同時に2つの異なる周波数帯域に同調する能力がないので、遠隔局は両基地局とのリンクを同時に維持できない。第1のモバイル236が第1セルから第2セルに移動するとき、ソース基地局228へのリンク238は切断されてターゲット基地局232との新たなリンクが形成される。
【0046】
図4へ移って、モバイル300は一般に304と示された無線通信システムの基地局302との無線通信状態にあるように示されている。開示の明確化のために単一の基地局302と単一のモバイル300が図4に示されているが、システム304は一般的に他のモバイルと基地局(図示されていない)を含むと理解されるべきである。具体例では、システム304はモバイル信号を別の信号と区別するために符号分割多元接続(CDMA)原理を満たす。好ましいCDMAシステムの詳細は、上記にて参照された1990年2月13日に発行された、「衛星または地上リピータを用いたスペクトル拡散多元接続通信システム」と題する、本発明の譲受人に譲渡され、また参照によりここに組み込まれている、米国特許第4、901、307号、にて説明されている。図で示されているように、モバイル300は無線リンク308を介して基地局302と通信できる受信機/発信機306を含む。さらに、モバイル300は受信機/発信機306によってデータの受信と送信を制御するためコントロール回路構成を含む。図4において、このコントロール回路構成は、簡略化のため、デジタル信号処理装置310として示されている。同じく図示されているように、処理装置310はデータ記憶装置312にアクセスすることができる。図示されていないが、基地局302はデジタル信号処理装置と記憶装置を保有する。以下でさらに十分開示されるように、データ記憶装置312はデジタル信号処理装置310によって実行される指示を含む。
【0047】
従って、データ記憶装置312の論理構成の例外はあるが、モバイル300はこの分野で知られているように好ましくはCDMAモバイルである。
【0048】
さらに、モバイル300は内部クロック314を含む。1の実施例では、内部クロック314は電圧制御温度制御水晶発振器(VCTCXO)である。しかしながら、他のクロック装置、水晶ベースであろうとなかろうと、本発明での使用に同等に適していることに注目すべきである。従って、クロック314の出力信号は、よく知られた原理に従ってクロック電源318からクロック314への入力信号の電圧を制御することによりコントロールされているクロックパルス出力のレートを有する、カウンタ316へ送信されるクロックパルスのシークエンスである。クロック314は上述の通り基地局302からのタイミングメッセージの受信によりシステム時間と同期される。
【0049】
製造物
上述の通りこの方法は、例えば機械可読指示のシークエンスを実行するデジタル信号処理部を動作させることにより実行される。これらの指示は媒体(media)を運ぶ様々なタイプの信号に存する。この点において、本発明の一面は、パイロットサーチ実行に要する時間を短縮する方法を実行するデジタル信号処理部により実行される機械可読指示のプログラムを具体化した実態的な媒体を運ぶ信号からなる製造物に関する。
【0050】
媒体を運ぶデジタル信号は例えば通信ネットワークに含まれるRAMやASIC(いずれも示されていない)からなる。或いは、指示は他の信号に含まれていてもよい。デジタル信号処理部に直接的或いは間接的にアクセスできる、磁気データ記憶媒体のような媒体を運ぶ別の信号に含まれていてもよい。本発明の実施例では、機械可読指示は、C、C++、JAVA(登録商標)やその他プログラミングの分野における当業者が一般に使用する他の適したコード言語のような編集されたコンピュータコードのラインからなる。
【0051】
他の実施例
現在本発明の具体的実施例と考えられるものが示されてきたが、添付クレームで規定されるように本発明の範囲から離れずになされる様々な変更や変形は当業者には明白である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明による無線通信ネットワークにおける4つの隣接したセルを示す。
【図2】本発明による衛星位置決定システムを利用した無線通信装置を示す。
【図3】本発明による無線通信ネットワークを示す。
【図4】本発明によるモバイルのブロック図を示す。
【図5】本発明による製造物の代表例を示す。
【出願人】 【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【出願日】 平成19年9月14日(2007.9.14)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎

【識別番号】100100952
【弁理士】
【氏名又は名称】風間 鉄也


【公開番号】 特開2008−61257(P2008−61257A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2007−239476(P2007−239476)