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【発明の名称】 移動通信システムのセル間干渉を低減する方法
【発明者】 【氏名】成檀根

【氏名】丁放哲

【要約】 【課題】移動通信システムのセル間干渉の低減方法に関する。

【構成】移動通信端末機において、無線チャンネルを介して隣接したセルの移動通信基地局からパイロット信号を受信する段階と、パイロット信号から無線チャンネルの電力特性を測定する段階と、測定された電力特性に基づいてデータ送信に用いられる周波数帯域別の送信電力を決定する段階と、周波数帯域別の送信電力に応じて移動通信端末機が属しているセルの移動通信基地局にデータを送信する段階とを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の周波数帯域を介してデータを送信する移動通信端末機でアップリンクチャンネル資源を管理する方法において、
隣接セルの移動通信基地局から受信された第1ダウンリンクチャンネル信号の受信電力を前記周波数帯域別に測定する段階と、
前記測定された受信電力に基づいてデータ送信のためのアップリンクチャンネル信号の送信電力を前記周波数帯域別に決定する段階と、
を含むことを特徴とするアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項2】
前記送信電力を決定する段階は、
前記受信電力が所定の臨界値を超える周波数帯域では、前記送信電力を前記受信電力が前記臨界値を超えない周波数帯域における送信電力よりも低い値で決定することを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項3】
前記送信電力を決定する段階は、
前記受信電力が所定の臨界値を超える周波数帯域を、データ送信のための前記周波数帯域から除外することを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項4】
前記送信電力を決定する段階は、
前記受信電力を前記周波数帯域全体に対して同一な値で固定されている臨界値と比較する段階と、
前記比較した結果に基づいて前記送信電力を決定する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項5】
前記端末機のホームセルの移動通信基地局から受信された第2ダウンリンクチャンネル信号の受信電力を前記周波数帯域別に測定する段階、
をさらに含み、
前記送信電力を決定する段階は、前記第2ダウンリンクチャンネル信号の受信電力を追加で参照して前記送信電力を決定することを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項6】
前記送信電力を決定する段階は、
前記第1ダウンリンクチャンネル信号の受信電力と前記第2ダウンリンクチャンネル信号の受信電力との比を前記周波数帯域別に所定の臨界値と比較して前記送信電力を決定することを特徴とする請求項5に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項7】
前記送信電力を決定する段階は、
前記第1ダウンリンクチャンネル信号の受信電力と前記第2ダウンリンクチャンネル信号の受信電力との比に応じて前記複数の周波数帯域を整列する段階と、
前記整列された順序に応じて前記複数の周波数帯域それぞれの送信電力を決定する段階と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項8】
前記第2ダウンリンクチャンネル信号の受信電力を所定の臨界値と比較する段階と、
前記第2ダウンリンクチャンネル信号の受信電力が前記複数の周波数帯域全体で前記臨界値を超えない場合に、前記複数の周波数帯域全体を前記データ送信のために割り当てる段階と、
をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項9】
前記アップリンクチャンネル信号と前記第1ダウンリンクチャンネル信号は、同一の周波数帯域を介して前記データを送信することを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項10】
前記ダウンリンクチャンネル信号は、共通パイロットチャンネル信号であることを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項11】
前記ダウンリンクチャンネル信号および前記アップリンクチャンネル信号は、直交波周波数分割多重化方式で前記データを送信することを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項12】
前記ダウンリンクチャンネル信号および前記アップリンクチャンネル信号は、時分割複信方式で前記データを送受信することを特徴とする請求項1に記載のアップリンクチャンネル資源の管理方法。
【請求項13】
移動通信システムにおいて、複数の周波数帯域を介してデータを送信する方法において、
無線チャンネルを介し、移動通信端末機によって隣接セルの移動通信基地局からパイロット信号を受信する段階と、
前記パイロット信号から前記無線チャンネルの電力特性を測定する段階と、
前記測定された電力特性に基づいてデータ送信に用いられる周波数帯域別の送信電力を決定する段階と、
前記端末機が前記周波数帯域別の送信電力に応じてホームセルの移動通信基地局にデータを送信する段階と、
を含むことを特徴とするデータ送信方法。
【請求項14】
前記電力特性は、前記パイロット信号に対して前記周波数帯域別に測定された信号対干渉雑音比または信号利得値を含むことを特徴とする請求項13に記載のデータ送信方法。
【請求項15】
前記送信電力を決定する段階は、
前記測定された電力特性に基づいて、前記複数の周波数帯域を電力特性が良好である第1周波数帯域と電力特性が不良である第2周波数帯域とに区分する段階と、
前記第1周波数帯域の送信電力を前記第2周波数帯域の送信電力よりも低い値で決定する段階と、
を含むことを特徴とする請求項13に記載のデータ送信方法。
【請求項16】
前記電力特性は、前記パイロット信号の周波数帯域別の信号強度を含み、
前記送信電力を決定する段階は、
前記信号強度を所定の臨界値と比較する段階と、
前記信号強度が前記臨界値を超える場合には、該当する周波数帯域をデータ送信のための前記周波数帯域から除外する段階と、
を含むことを特徴とする請求項13に記載のデータ送信方法。
【請求項17】
前記臨界値は、前記周波数帯域全体に対して同一の値で固定されていることを特徴とする請求項16に記載のデータ送信方法。
【請求項18】
前記移動通信システムは、直交波周波数分割多重方式の無線システムであることを特徴とする請求項13に記載のデータ送信方法。
【請求項19】
前記データを送信する段階は、前記周波数帯域をホッピングしながらダイバーシチモードで送信することを特徴とする請求項13に記載のデータ送信方法。
【請求項20】
前記隣接セルは複数であり、
前記パイロット信号を受信する段階は、前記複数の隣接セルそれぞれの基地局から前記パイロット信号を受信し、
前記送信電力を決定する段階は、複数の前記パイロット信号に対してそれぞれ測定された前記電力特性に基づいて前記送信電力を決定することを特徴とする請求項13に記載のデータ送信方法。
【請求項21】
請求項1〜20のいずれか一項の方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項22】
移動通信端末機において、
無線チャンネルを介して隣接セルの移動通信基地局からパイロット信号を受信するパイロット信号受信部と、
前記パイロット信号から前記無線チャンネルの周波数帯域別の電力特性を測定する帯域特性測定部と、
前記測定された電力特性に基づいてデータ送信のための送信周波数帯域を選択する帯域選択部と、
前記選択された送信周波数帯域を介して基地局にデータを送信するデータ送信部と、
を含むことを特徴とする移動通信端末機。
【請求項23】
前記電力特性は、前記パイロット信号の周波数帯域別の受信強度を含み、
前記帯域選択部は、前記受信強度が所定の臨界値を超えない場合には、該当する周波数帯域を前記送信周波数帯域として選択することを特徴とする請求項22に記載の移動通信端末機。
【請求項24】
前記帯域選択部は、前記選択された送信周波数帯域の送信電力を決定する送信電力決定部をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の移動通信端末機。
【請求項25】
前記帯域選択部は、前記周波数帯域別の電力特性に基づいて送信フレーム単位で前記送信周波数帯域を選択することを特徴とする請求項22に記載の移動通信端末機。
【請求項26】
前記パイロット信号は、共通パイロットチャンネル信号であることを特徴とする請求項22に記載の移動通信端末機。
【請求項27】
複数の周波数帯域を含む無線チャンネルを介してパイロット信号を送信する移動通信基地局と、
隣接セルの前記基地局から受信された前記パイロット信号から前記無線チャンネルの特性を測定し、前記測定されたチャンネル特性に基づいてアップリンクデータ送信に用いられる周波数帯域別の送信電力を決定する移動通信端末機と、
を含むことを特徴とする移動通信システム。
【請求項28】
前記端末機は、
所定の臨界値に基づいて、前記複数の周波数帯域を前記チャンネル特性が良好である第1周波数帯域と前記チャンネル特性が不良である第2周波数帯域とに区分し、
前記第1周波数帯域の送信電力を前記第2周波数帯域の送信電力よりも低い値で決定することを特徴とする請求項27に記載の移動通信システム。
【請求項29】
前記チャンネル特性は、前記パイロット信号の周波数帯域別の受信強度を含むことを特徴とする請求項27に記載の移動通信システム。
【請求項30】
前記移動通信システムは、直交波周波数分割多重化方式の無線システムであることを特徴とする請求項27に記載の移動通信システム。
【請求項31】
前記移動通信システムは、時分割複信方式によって前記端末機と前記基地局の間に信号を送受信することを特徴とする請求項27に記載の移動通信システム。
【請求項32】
前記パイロット信号は、共通パイロットチャンネル信号であることを特徴とする請求項27に記載の移動通信システム。
【請求項33】
前記端末機は、複数の前記基地局からそれぞれ受信された複数の前記パイロット信号から前記チャンネル特性を測定することを特徴とする請求項27に記載の移動通信システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムのセル間干渉に関し、より詳細には、隣接セルの基地局から受信した信号の電力測定値に基づいて移動通信端末機のアップリンク信号を送信する電力を制御することで、セル間干渉を低減する方法およびこの方法が適用された移動通信端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
列車、船舶、飛行機などように動く物体を対象として通信手段を提供する移動通信技術は、符合分割多重接続(CDMA)技術の導入に伴い、特に個人携帯移動通信分野において急速な発展を遂げてきた。
【0003】
移動通信技術は、いつどこに移動する間でも携帯用端末機を用いて情報を伝達できるようにするものであって、多様なサービスが続々と登場している現状にある。このように、移動通信技術は、IT(Information Technology)市場を先導するだけでなく、新しい方式の情報交流による21世紀の文化の流れの原動力となっている。
【0004】
このような移動通信システムは、図1に示されたように、セル(cell)と呼ばれる無線通信領域を提供する複数の移動通信基地局111、112、113(以下、基地局とする)と、各基地局がカバーするセル内に位置しており、該当する基地局を介して移動通信サービスの提供を受ける移動局または移動通信端末機121、122、123(以下、端末機とする)とで構成される。
【0005】
各セルの基地局は、該当するセル内に位置した複数の端末機の相互間の信号干渉である多重アクセス干渉(multiple access interference)と、隣接した複数のセルにそれぞれ位置した複数の端末機の相互間の信号干渉であるセル間干渉(inter−cell interference)とによって影響を受けるようになる。
【0006】
電子技術の発展に伴って、次第に多くの移動通信システムで直交波周波数分割多重化(OFDM)技術を採択するようになり、これにより多重アクセス干渉に関する問題の大部分は克服が可能となった。しかし、セル間干渉、その中でも特にアップリンクチャンネルのセル間干渉に関する問題は、依然として解決されておらず、深刻な問題として残っている。
【0007】
実際に、大部分の移動通信システムにおいて、セルの境界付近、すなわち、セルの外郭に位置した端末機には、セル間干渉による信号歪曲が多発するため、安全にデータを送信するために極めて低い符号レートでチャンネルコーディングを行ってデータを送信するようになる。この一例として、携帯インターネットWiBro標準では、1/12の符号レートを要求している。
【0008】
したがって、このようなセル間干渉の問題を解決するために、多様な技法が研究され提案されてきた。図2は、このような研究の代表的な一例であって、クアルコム社にてIEEE802.20標準と関連して提案したFFR(Fractional Frequency Reuse)技法の動作原理を例示したものである。
【0009】
図2を参照すれば、1番セル、2番セル、3番セルそれぞれの中央に位置した端末機は、すべて同一な周波数帯域を用いている。この反面、それぞれのセルの境界付近に位置したユーザは、隣接したセルと使用周波数が重複しないように、3つの周波数帯域から2つずつを用いるように定められている。すなわち、1番セル221の境界付近に位置した端末機は第1部分帯域211を、2番セル222の境界付近に位置した端末機は第2部分帯域212を、3番セル223の境界付近に位置した端末機は第3部分帯域213をそれぞれ使用しないとか、低い電力のみを使用するといった方式である。この結果、各セルの外郭に位置した端末機は、周波数再使用率(frequency reuse factor)が2/3にまで減少するが、セル間干渉の回避が可能となるため、セル外郭の端末機に対する考慮がない場合に比べて、全体的にシステムのスループットが向上するという効果が現われる。
【0010】
図3は、セル間干渉を低減するための従来の技法またはその他の技法を例示した図である。図3に示されたように、それぞれのセルを中央地域と外郭地域とに区分する。中央地域の端末機は、隣接したセル間で共通した周波数帯域を用いているが、外郭地域の端末機は、使用する周波数帯域が隣接したセル間で重畳しないように各セルに周波数帯域を割り当てることによって、隣接セル間の干渉問題を解決しようとしている。
【0011】
すなわち、1番セル301を中心として2〜7番セル302〜307が隣接して配置されており、1番セル301の外郭地域に割り当てられた第1周波数帯域(黒色で表示)は、2〜7番セル302〜307の外郭地域に割り当てられた第2および第3周波数帯域と重畳しないように設計されている。また、外郭地域に点模様で表示された第2周波数帯域が割り当てられた2番セル302、4番セル304、6番セル306を互いに隣接しないように配置し、外郭地域に斜線で表示された第3周波数帯域が割り当てられた3番セル303、5番セル305、7番セル307も互いに隣接しないように配置する。このように、図3に例示された方法は、セル間干渉が多発する外郭地域において、隣接したセル間で使用周波数帯域が互いに重畳しないように配置することによって、セル干渉による影響を減らそうとしている。
【0012】
図2および図3に例示された技法の他にも、セル間干渉を低減するための多様な技法が提案されている。このような技法は、共通して、隣接した各セルの境界付近に位置した端末機が使用する時間または周波数資源が重複しないように制限することでセル外郭の端末機のデータ送信率を向上させる、いわゆるセル間干渉調整/回避(co−ordination/avoidance)というアイディアが基盤となっている。
【0013】
しかし、上述したFFR技法を含み、セル間干渉調整/回避方式に基づいた様々な技法は、共通して次のような問題点を抱いている。
【0014】
第一に、正六角形の理論的なセル配置とは異なり、それぞれの基地局が実際にカバーするセル領域は、地形地物などの影響によって極めて歪曲した形状を有している。したがって、セルの中央地域と外郭地域とを明確に区分し、区分された地域の使用周波数帯域を個別に管理することは、事実上不可能である。
【0015】
第二に、各セルまたは各セルの外郭に位置した端末機は、使用可能な周波数帯域の範囲が減少するため、中継効果が減少するという問題がある。すなわち、セル内の端末機数の増減によって、1つの全体周波数帯域を用いるときに比べて、無線資源が枯渇しやすくなるという意味である。特に、各端末機に割り当てられる固定した周波数が端末機の位置に応じて決定されるため、特定の地域に端末機が集中する場合には、その地域に対応する特定帯域の無線資源が急速度に枯渇する傾向がある。
【0016】
第三に、すべてのセルで同一な全体周波数帯域を用いる場合に比べて、ホッピング可能な周波数帯域が狭くなってしまう。これにより、周波数ダイバーシチ効果が減少し、マルチパス信号を効果的に処理できなくなる。
【0017】
第四に、各セルの外郭に位置した端末機に割り当てられる周波数帯域が隣接したセルとの関係によって決定されるため、柔軟なセル設計(cell planning)が不可能であるという問題がある。例えば、特定の地域に基地局が増設されて既存のセルの間に新しいセルが挿入されるようになれば、新しいセルにより、そのセルに隣接したセルに新しい周波数帯域が割り当てられるようになる。このような波及効果は、全体のセル設計の修正を引き起こす原因となる。このような理由により、チャンネル状況または端末機の分布状況に応じて各セルに動的に周波数帯域を割り当てる設計技法は、その具現が事実上不可能である。
【0018】
また、このように使用周波数帯域を固定的に割り当てることによって、外部から別途の干渉がない場合にも、周波数帯域の一定の水準だけは常に使用が不可能となり、無線資源を効率的に運用できなくなってしまう。すなわち、各セルにおける境界付近の端末機のために割り当てる周波数帯域の範囲を流動的に変更できないため、その運用が非効率的になるのである。
【0019】
最後に、上記のような従来の方式は、複数の基地局のためのセル設計および調整を担当する上位の制御局あるいは交換局の設置を必要とするという点において、次世代の通信網分野において注目されているAll−IPの流れに適合しないという側面がある。
【0020】
これにより、本発明では、従来技術が抱いている前記のような問題点を解決するために、移動通信端末機が周波数帯域別のチャンネル特性を測定してアップリンク資源を管理することによって、セル間干渉問題を解決しようとする新しい技術を提案している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
本発明は、前記のような従来技術の問題点を改善するために案出されたものであって、移動通信端末機の水準で具現が可能なセル間干渉の低減方法およびアップリンクチャンネル資源の管理方法を提供することを目的とする。
【0022】
より具体的に説明すれば、本発明は、隣接セルの基地局から受信された信号から周波数帯域別のチャンネル特性を測定し、測定されたチャンネル特性に基づいてアップリンク信号の送信周波数帯域別の電力を決定することで、別途の交換局あるいは制御局がなくてもセル間干渉問題を効果的に解決することを目的とする。
【0023】
また、本発明は、隣接したセル間において、セル外郭の端末機のために特定した周波数帯域の使用をあらかじめ制限する過程を除去することで、より単純かつ柔軟なセル設計を可能とすることを目的とする。
【0024】
また、本発明は、使用が制限される周波数帯域の位置と範囲が固定されていないチャンネル状況に応じて、より適応的に動作する効果的なアップリンクチャンネル資源の管理方法を提供することを目的とする。
【0025】
また、本発明は、固定された臨界値を基準としてデータ送信に使用されなかったり低い電力を用いて送信する周波数帯域を選択する、より精巧なセル間干渉の制御方法を提供することを目的とする。
【0026】
また、本発明は、地形的な特性によって決定される長区間フェーディング(long−term fading)だけでなく、時間に応じて変動する短区間フェーディング(short−termfading)特性までもが反映された、より進歩したセル間干渉の低減方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0027】
前記の目的を達成し、上述した従来技術の問題点を解決するために、本発明に係るアップリンクチャンネル資源の管理方法は、複数の周波数帯域を介してデータを送信する移動通信端末機で実行され、隣接セルの移動通信基地局から受信されたダウンリンクチャンネル信号の受信電力を周波数帯域別に測定する段階と、測定された受信電力に基づいて、データ送信のためのアップリンクチャンネル信号の送信電力を周波数帯域別に決定する段階とを含むことを特徴とする。
【0028】
また、本発明の他の側面に係るデータ送信方法は、無線チャンネルを介し、移動通信端末機によって隣接セルの移動通信基地局からパイロット信号を受信する段階と、受信されたパイロット信号から無線チャンネルの電力特性を測定する段階と、測定された電力特性に基づいてデータ送信に用いられる周波数帯域別の送信電力を決定する段階と、周波数帯域別の送信電力に応じてホームセルの基地局にデータを送信する段階とを含むことを特徴とする。
【0029】
本発明のさらに他の側面に係る移動通信端末機は、無線チャンネルを介して隣接セルの移動通信基地局からパイロット信号を受信するパイロット信号受信部と、受信されたパイロット信号から無線チャンネルの周波数帯域別の電力特性を測定する帯域特性測定部と、測定された電力特性に基づいてデータ送信のための送信周波数帯域を選択する帯域選択部と、選択された送信周波数帯域を介してホームセルの移動通信基地局にデータを送信するデータ送信部とを含むことを特徴とする。
【0030】
本発明のさらに他の側面に係る移動通信システムは、複数の周波数帯域を含む無線チャンネルを介してパイロット信号を送信する移動通信基地局と、隣接セルの基地局から受信されたパイロット信号から無線チャンネルの特性を測定し、測定されたチャンネル特性に基づいてアップリンクデータ送信に用いられる周波数帯域別の送信電力を決定する移動通信端末機とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
本発明に係るセル間干渉の低減およびアップリンクチャンネル資源の管理方法などは、別途の交換局あるいは制御局がなくても、移動通信端末機において隣接セルの基地局への周波数帯域別のチャンネル特性を直接測定し、測定されたチャンネル特性に基づいてアップリンク信号の送信周波数帯域別の電力を決定することができる。
【0032】
これにより、無線資源の非効率的な運用を引き起こす各セルに対する周波数帯域の固定的な割り当て過程を除去することで、より単純かつ柔軟なセル設計が可能となる。
【0033】
また、前記ような構成に基づいて、本発明は、チャンネル状況に適合するように選択された周波数帯域内で、ダイバーシチ技法を用いてデータを送信することで、周波数ダイバーシチによる効果をより適切に活用することができる。
【0034】
また、本発明によれば、ノーマルマップ(normal MAP)を用いることができるため、フレーム内のデータの位置と分量を知らせる過程が単純化され、これによって不必要なオーバーヘッドを除去し、システム全体のスループットを向上させることができる。
【0035】
また、本発明によれば、使用が制限される周波数帯域の位置と範囲を事前に固定しないことで、アップリンク資源をチャンネル状況に応じてより適応的に管理することができる。
【0036】
また、本発明によれば、固定された臨界値を基準として使用から除外したり低い電力のみを用いる周波数帯域を選択し、チャンネル状況に応じてデータ送信に用いられる周波数帯域の数と範囲が変動する、より精巧なセル間干渉の制御が可能となる。
【0037】
また、本発明によれば、地形的な特性によって決定される長区間フェーディングだけでなく、時間に応じて変動する短区間フェーディング特性までも反映することで、セル間干渉量をより正確に測定し、干渉をより効果的に低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、添付の図面を参照して、本発明に係る移動通信端末機と移動通信システムの構成および移動通信端末機において、アップリンクチャンネル資源を管理してセル間干渉を低減する方法について詳しく説明する。
【0039】
図4は、本発明に係る移動通信システムを構成する移動通信基地局と移動通信端末機を例示した図である。図4を参照すれば、端末機421、422それぞれは、自身が属するセルの基地局411、412とデータを送受信する。図4に示されたように、セルの外郭に位置した端末機421は、アップリンクチャンネルを介してホームセルの基地局411にデータを送信する場合に、隣接セルに位置した端末機422から隣接セルの基地局412に同一のチャンネルを用いてデータを送信する送信信号に相当する量の干渉を招来する場合がある。
【0040】
したがって、本発明は、隣接セルからダウンリンク信号を受信し、受信されたダウンリンク信号を用いて隣接セルと連関したダウンリンクチャンネル特性を測定し、測定されたチャンネル特性に基づいて隣接セルに大きい干渉を招来する特定の周波数帯域の電力を制御することで、セル間干渉を低減することを特徴とする。
【0041】
したがって、本発明が適用される移動通信システムは、ダウンリンクチャンネルの特性を用いてアップリンクチャンネルの特性を推定するようになる。この代表的な例としては、アップリンクとダウンリンクのチャンネル特性が同一である時分割複信(TDD)方式の直交波周波数分割多重(OFDM)システムが挙げられる。したがって、本発明は、IEEE802.11標準による無線LAN、3GPP LTE(3rd Generation Parnership Project Long Term Evolution)で論議中である次世代の移動通信システムのTDDモード、携帯インターネットWiBro、WiBroエボリューションなどのシステムに適用可能である。
【0042】
しかし、本発明は、ダウンリンクチャンネルの特性を測定することでアップリンクチャンネルの特性を推定できるシステム、すなわち、ダウンリンクとアップリンクのチャンネル特性が一定した相関関係を有しており、この相関関係が知られていたり測定が可能であるすべての種類の移動通信システムにも幅広く適用可能である。
【0043】
以下では、本発明の理解を深めるために、TDD OFDM方式の移動通信システムに局限して説明する。このような実施形態の場合、端末機421と隣接セルの基地局412との間のダウンリンクチャンネルとアップリンクチャンネルは、その特性が正確に一致する。
【0044】
図5は、本発明の原理を説明するために、図4の基地局412から端末機421と端末機422がそれぞれ受信したパイロット信号を用いて測定されたダウンリンクチャンネルの特性を示したグラフである。図5の2つのグラフ510、520それぞれは、周波数帯域に応じて測定されたチャンネル特性を示している。
【0045】
まず、グラフ510を参照すれば、端末機421で測定されたダウンリンクチャンネルの利得値511は実線で、端末機422で測定されたダウンリンクチャンネルの利得値512は点線で示されている。上述したように、アップリンクチャンネルとダウンリンクチャンネルの特性が同一である場合に、グラフに示されたダウンリンクチャンネルの特性は、それぞれの端末機421、422から基地局412にデータを送信するアップリンクチャンネルの特性を意味することにもなる。
【0046】
端末機421と端末機422それぞれが、このような特性を有したアップリンクチャンネルを介して基地局412に信号を送信すれば、端末機421から送信された信号は、基地局412で雑音として認識される。したがって、熱雑音による影響を無視すれば、基地局412の立場においては、アップリンクチャンネルの受信信号対雑音干渉比(SINR)521は、利得値512から利得値511を引いた差であるグラフ520の黒線のように示される。
【0047】
グラフ520を参照すれば、隣接セルの端末機421からの干渉により、アップリンクチャンネルの特性が周波数帯域に応じて大幅に変動している。特に、データ送信チャンネルの利得値512が小さくて干渉の利得値511が大きい周波数帯域では、チャンネルのSINRは極めて低くなる。
【0048】
すなわち、端末機421が隣接セルの基地局412へのアップリンクチャンネル特性の優れた周波数帯域を用いる場合には、必然的に隣接セルに干渉を誘発するようになることを意味する。したがって、本発明では、端末機421において、隣接セルの基地局412から受信されたパイロット信号を用いて隣接セルの基地局412と連関したダウンリンクチャンネルの周波数帯域別の特性を測定し、測定されたチャンネル特性が良好である周波数帯域を使用しないことで、隣接セルの基地局412への主要な干渉を除去する方法を提案している。
【0049】
参考までに、本実施形態では、ダウンリンクチャンネル特性を測定するために、端末機421で隣接セルの基地局412から受信する信号の例として、パイロット信号を挙げている。より具体的に説明すれば、隣接したセル間に共通するパイロット信号である共通パイロットチャンネル(CPICH)信号を受信することができる。しかし、本発明の受信信号は、端末機421でダウンリンクチャンネル特性を測定するのに基礎となり得るものであれば、どのような種類の信号も含まれるようになる。
【0050】
また、周波数帯域別のチャンネル特性は、受信信号のチャンネル利得値、受信信号の強度、または受信電力を用いて測定されるようになる。しかし、本発明における周波数帯域別のチャンネル特性は、前記のような具体的な例の他にも、数値で定量化されて比較できる多様な種類の指標が含まれるようになる。
【0051】
図6は、図4の端末機421でチャンネル特性が良好である帯域をアップリンクチャンネルに用いない場合に、基地局412のアップリンク受信SINRに現われる変化を示したグラフである。
【0052】
図6のグラフ610は、全体周波数帯域に対して0dBで固定された臨界値612を基準として、ダウンリンクチャンネルの利得値611が臨界値612を超える場合に該当する周波数帯域を無効化(nulling)する過程を例示している。これに基づき、グラフ610に示されたように、20〜60、170〜230、620〜670、850〜1000の間の副搬送波インデックス値にそれぞれ該当する周波数帯域は、アップリンクデータ送信に用いられない。
【0053】
グラフ620では、このように、隣接セルの基地局からのダウンリンクチャンネル特性が優れた周波数帯域を無効化する場合に、隣接セルの基地局412におけるアップリンクチャンネル特性がどのように改善されるかを例示している。グラフ620において点線で示された部分は、図5のグラフ520に示された従来のアップリンク受信SINR622であり、実線で示された部分は、グラフ610で示したように、特定の周波数帯域を無効化したときの改善されたアップリンク受信SINR621を示している。グラフ620に示されたように、該当する帯域で受信SINRが数等に向上することを確認することができる。すなわち、本発明のように、隣接セルの基地局412と連関したダウンリンクチャンネル特性を測定し、チャンネル特性が良好である周波数帯域をアップリンクチャンネルから除外するだけでも、隣接セルに及ぶ主要なセル間干渉の除去が可能となる。
【0054】
マルチパスフェーディング環境において、周波数帯域別のチャンネル特性の差は、時間に応じて変動するものとしてモデリングされる。しかし、複数の基地局411、412において、特定の端末機421からのアップリンクチャンネルの特性に対する情報を測定して共有しようとすれば、複数の基地局411、412を管理する上位の制御局または交換局が必要となる。しかし、制御局または交換局のような上位階層のシステムは、次世代の通信網の主要な流れであるAll−IP通信網構造には適合しない。
【0055】
また、基地局間の物理的な距離と端末機421の数を考慮するとき、制御局または交換局なく、複数の基地局411、412間に個別の端末機421と連関したアップリンクチャンネルの特性情報を共有しながらリアルタイムでそれぞれの端末機421からのアップリンクチャンネル資源を設計することは、事実上不可能である。
【0056】
したがって、本発明では、ダウンリンクチャンネルとアップリンクチャンネルが一定の相関関係を有しているという仮定に基づいて、それぞれの端末機421が隣接したセルの基地局412と連関したダウンリンクチャンネルの特性を測定し、測定されたチャンネル特性に基づいて端末機421がアップリンクチャンネル資源を直接設計するという方法を提案している。
【0057】
また、上述した従来のセル間干渉の低減方法では、セル別に外郭地域で用いる周波数帯域を固定的に割り当てることで長区間フェーディングのみを反映していたが、本発明では、時間に応じて周波数帯域別に変動する短区間フェーディング特性までも考慮することによって、より効果的かつ精巧なセル間干渉の制御が可能となる。
【0058】
図7は、以上のように説明した本発明に係るアップリンクチャンネル資源の管理およびこれを用いたセル間干渉の低減方法を段階別に示したフローチャートである。
【0059】
段階S710で、端末機421は、隣接セルの基地局412から共通パイロットチャンネル信号を受信する。端末機421が受信する信号が共通パイロットチャンネル信号に局限されないことは、上述した通りである。ただし、移動通信システムでホームセルと隣接セルに共通する送信信号パターンを有する共通パイロットチャンネル信号が提供される場合には、端末機において共通パイロットチャンネル信号の送信信号パターンを把握しているため、より正確なチャンネル特性の測定が可能となる。
【0060】
段階S720では、受信された共通パイロットチャンネル信号からダウンリンクチャンネルの周波数帯域別に電力特性を測定する。本段階によって測定される周波数帯域別の電力特性は、ダウンリンクチャンネル特性の一種の指標であり、上述したように、受信信号の強度やチャンネル利得値を用いてチャンネル特性を周波数帯域別に測定できるようになる。
【0061】
段階S730では、段階S720で測定された周波数帯域別の受信電力を所定の臨界値と比較し、比較した結果に基づいてアップリンクチャンネルの送信電力を周波数帯域別に決定する。上述した例と同じように、受信電力が臨界値を超える場合に該当する周波数帯域をアップリンクチャンネルから除外するために、送信電力を0ワットとして決定するようになる。また、これとは異なり、受信電力が臨界値を超える周波数帯域の送信電力を、臨界値を超えない周波数帯域の送信電力よりも低い値で決定することで、隣接セルへの干渉量を小さく制限することができる。
【0062】
本段階S730で、アップリンクチャンネルから除外する周波数帯域を決定するため、または周波数帯域別の送信電力を決定するために用いられる臨界値は、全体周波数帯域に渡って同一の値で固定されている絶対閾値(absolute threshold)であり得る。しかし、適用される移動通信システムの特性に応じて、絶対的な数値で決定された前記臨界値は、周波数帯域別に少しずつ異なる値を有するように調整されることもある。このように、周波数帯域別に異なる値または同一の値で設定された絶対的な臨界値とを比較して送信電力を決定することで、除外されたり低い電力で送信される周波数帯域の数がチャンネル特性に応じて変動するようになる。これにより、常に固定された特定の周波数帯域を除外する場合に比べて、より適応的なセル間干渉の制御が可能となる。
【0063】
すなわち、隣接セルの基地局412からの受信電力が臨界値を超える周波数帯域が多ければ、隣接セルへの干渉量も多いことを意味する。したがって、干渉量が多い場合には、使用が制限される周波数帯域の数も多くなるため、隣接セルへの干渉量が常に低い水準で維持されるようになる。反対に、隣接セルの基地局412からの受信電力が臨界値を超える周波数帯域が殆ど無ければ、隣接セルへの干渉量も小さい。この場合、本実施形態では、隣接セルへの干渉量が小さい場合にも、不必要に一定した割合の周波数帯域の使用を制限することによって、招来されるアップリンクチャンネル資源の非効率的な使用を防ぐことができる。
【0064】
要するに、本発明は従来の方法とは異なり、使用が制限される周波数帯域の数と位置をあらかじめ定めず、端末機421が直接判断して決定することで、アップリンク資源をチャンネル状況に応じてより適応的に管理できるようになる。
【0065】
最後に、段階S740では、段階S730によって決定された周波数帯域別の送信電力プロファイルによって、アップリンクチャンネルを介して端末機421からホームセルの基地局411にデータを送信する。このとき、アップリンクチャンネルは、複数の周波数帯域を含んでおり、段階S740では、複数の周波数帯域をホッピングしながらダイバーシチモードでデータを送信できるようになる。特定の周波数帯域を選択的に用いるBand−AMC基盤の送信モードで用いる周波数帯域が狭い場合に、該当するセルに割り当てられた周波数帯域から隣接セルまで考慮して任意の帯域を送信から除外するようになれば、実質的に使用可能な資源の量が過度に制限されるようになる。しかし、ダイバーシチモードの場合には、全体バンドをホッピングしてデータを送信するため、隣接セルの干渉を考慮し、一部の帯域がデータ送信から除外されたとしても、全体データ送信において大きく影響を受けないようになる。
【0066】
本発明のさらに他の実施形態によれば、端末機421は、ホームセルの基地局411から受信された信号を用いてホームセルのダウンリンクチャンネル特性を測定し、測定されたホームセルのダウンリンクチャンネル特性を追加的に参照することで、周波数帯域別のアップリンク送信電力を決定できるようになる。
【0067】
一例として、ホームセルと隣接セルのダウンリンクチャンネル特性がそれぞれ前記ホームセルおよび隣接セルの基地局411、412から受信された信号の受信電力として測定されるとするとき、それぞれの基地局411、412から受信された信号の受信電力の比を周波数帯域別に所定の臨界値と比べて送信電力を決定することができる。すなわち、ホームセルの基地局411から受信された信号の電力をP、隣接セルの基地局412から受信された信号の電力をPとするとき、2つの受信電力の比P/Pが臨界値より大きい周波数帯域の送信電力を、P/Pが臨界値よりも小さい周波数帯域の送信電力よりも低い値で設定できるようになる。
【0068】
より具体的に説明すれば、複数の周波数帯域を前記受信電力の比に応じて整列し、整列された順序に応じて複数の周波数帯域それぞれの送信電力を決定できるようになる。このとき、前記受信電力の比は、それぞれの受信電力に対する加重値が反映された比となり、加重値は、周波数帯域別に異なって設定されるようになる。例えば、周波数帯域別の受信電力の比に適用される加重値は、端末機421と基地局411の送受信履歴を反映するようになる。すなわち、一定した時間以上に安定的にデータ送受信が実行されたチャンネルに対して、より高い加重値を付与することができる。また、これとは異なり、前記端末機421は、基地局411から受信された加重値情報に基づいて加重値を決定することもある。すなわち、基地局411は、ホームセルの端末機421と連関したチャンネル状況だけでなく、隣接セルの端末機422と連関したチャンネル状況までも考慮した上で、端末機421で加重値を決定するために参照する加重値情報を送信できるようになる。端末機421は、この他にも、基地局411からの相対的な位置、すなわち、セル境界位置の可否、ホームセル内に位置する他の端末機数などの多様な情報を参照して加重値を設定できるようになる。
【0069】
このように、隣接セル干渉だけではなく、自身のデータ送信チャンネル状況までも考慮した資源管理技法を用いる場合には、隣接セル干渉を減らすだけでなく、自身のチャンネル状況が優れたバンドを選択できる上に、最適な加重値を調節する場合には、全体システムの容量が極大化するようになる。
【0070】
また、他の実施形態によれば、端末機421は、ホームセルのダウンリンクチャンネル特性を優先的に参照して、隣接セルのダウンリンクチャンネル特性を考慮するか否かを決定することができる。図8は、本実施形態に係るアップリンクチャンネル資源管理のセル間干渉の低減方法を段階別に示したフローチャートである。
【0071】
まず、図8の段階S810で、端末機421は、ホームセルの基地局411から共通パイロットチャンネル信号を受信し、段階S820で、共通パイロットチャンネル信号の受信電力を用いてホームセルのダウンリンクチャンネル特性を測定する。
【0072】
このとき、受信電力が臨界値を超える帯域が全くあるいは殆ど無ければ、ホームセルのチャンネル特性が良好でないことを意味する。したがって、この場合には、隣接セルへの干渉を阻むために、特定の周波数帯域の使用を制限するよりは、ホームセルの基地局411に成功的にデータを送信するために、可能な限り多くの周波数帯域を用いることが好ましい。したがって、ホームセルのダウンリンクチャンネル特性が良好でない前記のような場合には、段階S830によって前全帯域を用いてホームセルの基地局411にデータを送信する。
【0073】
しかし、受信電力が臨界値を超える帯域が多い場合には、一部の周波数帯域の使用を制限しても、ダイバーシチモードで送信する場合には、データが成功的に送信されるようになる。したがって、この場合には、図7を用いて説明したように、隣接セルと連関したダウンリンクチャンネルの特性を測定し、これに基づいて一部の周波数帯域の使用を制限するようになる。
【0074】
この場合、遂行される図8の段階S840〜S870は、図7の段階S710〜S740にそれぞれ対応するため、詳細な説明は省略する。
【0075】
前記図4〜8を用いて説明した内容は、発明に対する理解を深めるために、隣接したセルが1つである場合を想定したものである。しかし、本発明は、隣接したセルが複数である場合にも、そのまま適用が可能である。すなわち、セル内で端末機421が占める位置に応じて、セル間干渉を引き起こし得る隣接セルは、2つまたはそれ以上となる。このとき、端末機421は、複数の隣接セルの基地局からそれぞれ共通パイロットチャンネル信号を受信し、それぞれの隣接セルのダウンリンクチャンネル特性を順次的または一時的に考慮して、アップリンクデータ送信の際に使用を制限する周波数帯域を決定することができる。
【0076】
また、これとは異なり、端末機421は、複数の隣接セルのうちから主要な影響を及ぼし得る隣接セルのダウンリンクチャンネル特性のみを考慮して、送信周波数帯域を選択したり送信周波数帯域の電力を決定することができる。例えば、複数の隣接セルそれぞれの基地局から受信された共通パイロットチャンネル信号の受信電力または信号強度の全帯域の平均値を基準とし、上位の幾つかのみを選択して送信周波数帯域の電力制御に反映することができる。
【0077】
また、これとは異なり、これらのそれぞれのセルに対する前記全帯域の平均値に応じて互いに異なる加重値を与え、前記複数の隣接セルのダウンリンクチャンネル特性を周波数帯域別の送信電力の決定に反映することもできる。
【0078】
本発明に係るセル間干渉の低減方法およびアップリンクチャンネル資源の管理方法は、コンピュータにより具現される多様な動作を実行するためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能な媒体を含む。前記媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などを単独または組み合わせて含むこともできる。前記媒体およびプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知であり使用可能なものであってもよい。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、フロプティカルディスクのような磁気−光媒体、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。前記媒体は、プログラム命令、データ構造などを保存する信号を送信する搬送波を含む光または金属線、導波管などの送信媒体でもある。プログラム命令の例としては、コンパイラによって生成されるもののような機械語コードだけでなく、インタプリタなどを用いてコンピュータによって実行される高級言語コードを含む。前記したハードウェア要素は、本発明の動作を実行するために一以上のソフトウェアモジュールとして作動するように構成することができ、その逆もできる。
【0079】
図9は、本発明の一実施形態に係る移動通信端末機の内部構成を簡略に示したブロック図である。図9の移動通信端末機は、アンテナと連結して無線周波数帯域で基地局と信号を送受信するRF(Radio Frequency)モジュール910を含む。パイロット信号受信部920は、RFモジュール910を用いて、隣接セルの基地局から受信された無線信号からパイロット信号を抽出する。抽出されるパイロット信号は、共通パイロットチャンネル信号であり得る。
【0080】
パイロット信号受信部920に連結された帯域特性測定部930は、受信されたパイロット信号を用いて無線チャンネルの電力特性を測定する。一実施形態によれば、電力特性は、パイロット信号の周波数帯域別の受信強度またはチャンネル利得値を用いて測定される。したがって、チャンネルに割り当てられた全体周波数帯域は、パイロット信号の受信強度またはチャンネル利得値の大きさに応じて、チャンネル特性が良好である帯域と不良である帯域とに区分されるようになる。このとき、チャンネル利得値または受信強度が大きい帯域をチャンネル特性が良好である帯域として、その値が小さい帯域をチャンネル特性が不良である帯域として区分することは自明である。
【0081】
次に、帯域選択部940は、測定された周波数帯域別の電力特性に基づいてデータ送信のための送信周波数帯域を選択し、データ送信部950がRFモジュール910を介して前記選択された送信周波数帯域を用いることで、ホームセルの基地局にデータを送信するようにする。
【0082】
より具体的に説明すれば、帯域選択部940では、帯域特性測定部930によって良好であるチャンネル特性を有すると測定された帯域を送信周波数帯域から除外することで、セル間干渉を低減できるようになる。すなわち、隣接セルからのダウンリンクチャンネル特性が良好に該当する周波数帯域にデータを積んでホームセルの基地局に送信する場合には、隣接セルにも強い干渉を引き起こし得る周波数帯域をアップリンクデータ送信から除外することで、隣接セルで発生し得る主要な干渉を除去できるようになる。
【0083】
他の実施形態によれば、帯域選択部940は、チャンネル特性が良好である帯域をアップリンクデータ送信に用いるものの、該当する帯域に相対的に低い電力を割り当てることで、隣接セルへの干渉量をより小さく制御できるようになる。
【0084】
また、他の実施形態によれば、パイロット信号受信部920は、ホームセルの基地局からのパイロット信号を受信し、帯域特性測定部930は、ホームセルの基地局からのダウンリンクチャンネルの周波数帯域別に電力特性を測定できるようにする。帯域選択部940は、ホームセルの基地局からのダウンリンクチャンネル特性が全般的に良好でない場合、すなわち、パイロット信号の強度または電力が所定の臨界値を超える帯域が殆ど無い場合には、全体周波数帯域をアップリンクデータ送信に用い、その他の場合にのみ、上述したような隣接セルと連関したダウンリンクチャンネルの特性を測定し、測定されたチャンネル特性に基づいて周波数帯域別に送信周波数帯域を選択または該当する帯域の送信電力を決定することができる。
【0085】
すなわち、ホームセルのチャンネル状況を追加で考慮して、ホームセルの基地局にアップリンクデータ送信をしても、隣接セルに大きい干渉を誘発するほどホームセルのチャンネル特性が良好である場合でなければ、ホームセルにおけるアップリンクデータ送信の成功率を不必要に低下させないために、隣接セルと連関したチャンネル特性を考慮せずに全帯域を用いるように決定されるようになるのである。
【0086】
最後に、制御部960には、帯域選択部940によって選択された周波数帯域を介して、ホームセルの基地局に送信されるデータをデータ送信部950に伝達し、移動通信端末機に含まれた前記構成要素を制御するための制御信号を生成する役割をするものであって、少なくとも1つのマイクロプロセッサやDSP(Digital Signal Processor)、または前記機能を実行するためのASIC(Application Specific Integrated Circuit)チップ、さらに送信される前記データを保存するためのメモリ手段が含まれるようになる。
【0087】
参考までに、本明細書において用いられている「移動通信端末機」とは、単一または複数の周波数帯域を介して移動通信基地局と信号を送受信する、携帯性を備えた端末装置であって、PDC(Personal Digital Cellular)フォン、PCS(Personal Communication Service)フォン、PHS(Personal Handyphone System)フォン、CDMA−2000(1X、3X)フォン、WCDMA(Wideband CDMA)フォン、デュアルバンド/デュアルモード(Dual Band/Dual Mode)フォン、GSM(Global Standard for Mobile)フォン、MBS(Mobile Broadband System)フォン、DMB(Digital Multimedia Broadcasting)端末、スマート(Smart)フォン、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)またはOFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access)通信端末などのような通信機能が含まれる機器、PDA(Personal Digital Assistant)、ハンドヘルドPC(Hand−Held PC)、ノート型パソコン、ラップトップコンピュータ、WiBro端末機、MP3プレーヤ、MDプレーヤなどのような携帯端末機、国際ローミングサービスや拡張された移動通信サービスが提供されるIMT−2000(International Mobile Telecommunication−2000)端末機などを含むすべての種類のハンドヘルド基盤の無線通信装置を意味する携帯用電気電子装置であり、OFDMAモジュール、CDMA(Code Division Multiplexing Access)モジュール、ブルートゥースモジュール、赤外線通信モジュール、有無線LANカード、GPS(Global Positioning System)を介して位置追跡を可能にするGPSチップが搭載された無線通信装置などの所定の通信モジュールを備えることができ、マルチメディア再生機能を実行するマイクロプロセッサを搭載することで一定の演算動作を実行する端末機を通称する概念として解釈される。
【0088】
一方、本発明の範囲は、上述したものと同じような構成を有する端末機と、隣接セルに位置した前記のような端末機にパイロット信号を送信してチャンネル特性を測定し、これに応じて周波数帯域別の送信電力を決定するようにする移動通信基地局を含む移動通信システムにも及ぶ。
【0089】
一実施形態によれば、本発明に係る移動通信システムは、OFDMに基づいた無線通信システムであり、本移動通信システムに含まれる端末機と基地局は、互いにTDD方式で信号を送受信する。すなわち、TDD方式のOFDMシステムでは、ダウンリンクチャンネルとアップリンクチャンネルの特性が同一であるため、隣接セルの基地局から受信されたパイロット信号を用いてダウンリンクチャンネルの特性を測定し、測定されたダウンリンクチャンネルの特性を参照してアップリンクチャンネルと関連した電力制御を行うことができるのである。
【0090】
しかし、上述したように、本発明に係るシステムは、アップリンクチャンネルの特性とダウンリンクチャンネルの特性が一定した相関関係を有しているため、ダウンリンクチャンネルの特性を測定することで、アップリンクチャンネルの特性の推定が可能なすべての種類の移動通信システムに適用が可能である。したがって、本明細書の全般に渡って用いられた「移動通信システム」とは、アップリンクチャンネルの特性とダウンリンクチャンネルの特性が一定した相関関係を有するあらゆる移動通信システムを意味できるものとして広く解釈される。
【0091】
以上のように、図9を参照して、本発明に係る移動通信端末機の構成を説明し、さらに本発明に係るシステムの構成についても簡略に説明した。以上の説明には、図4〜8を用いて上述したセル間干渉の低減およびアップリンク資源の管理方法と関連した詳しい内容がそのまま適用されるものであるため、詳細な説明は省略する。
【0092】
上述したように、本発明の好ましい実施形態を参照して説明したが、該当の技術分野において熟練した当業者にとっては、特許請求の範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正および変更させることができることを理解することができるであろう。すなわち、本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲に基づいて定められ、発明を実施するための最良の形態により制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】移動通信基地局と移動通信端末機を含む通常の移動通信システムのセル構造を示した図である。
【図2】セル間干渉を低減するための従来の方法の一例として、FFR技法による周波数帯域の割り当て状況を示した図である。
【図3】セル間干渉を低減するための従来の方法のさらに他の例による周波数帯域割り当て状況を示した図である。
【図4】本発明に係る移動通信システムにおいて、セル外郭に位置した端末機がホームセルおよび隣接セルの基地局と信号を送受信する過程を示した図である。
【図5】本発明に係る移動通信端末機において、測定されたホームセルおよび隣接セルの基地局から受信されたチャンネル信号の強度およびこれらに基づいて計算された信号対干渉雑音比を例示したグラフである。
【図6】隣接セルの基地局から受信されたチャンネル信号の強度に基づいて、周波数帯域の一部を使用しなかったときに、送信チャンネル上に現われる効果を例示したグラフである。
【図7】本発明の一実施形態に係るアップリンクチャンネル資源の管理およびセル間干渉の低減方法を段階別に示したフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施形態に係るアップリンクチャンネル資源の管理およびセル間干渉の低減方法を段階別に示したフローチャートである。
【図9】本発明に係る移動通信端末機の内部構成を示したブロック図である。
【符号の説明】
【0094】
411、412 移動通信基地局
421、422 移動通信端末機
910 RFモジュール
920 パイロット信号受信部
930 帯域特性測定部
940 帯域選択部
950 データ送信部
960 制御部
【出願人】 【識別番号】505463102
【氏名又は名称】パンテック カンパニー リミテッド
【出願日】 平成19年8月30日(2007.8.30)
【代理人】 【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人原謙三国際特許事務所


【公開番号】 特開2008−61249(P2008−61249A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2007−223592(P2007−223592)