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【発明の名称】 交換システム
【発明者】 【氏名】大内 毅

【要約】 【課題】無線端末を1つのホーム局である交換機と、複数のビジタ局である交換機に跨って利用する際のローミング機能において、無線端末に関するデータ一元管理することにより交換システムのメンテナンス作業の効率化を図る。

【構成】交換機21に内線データ格納部203と無線端末データ一時格納部204を設け、データ通信ネットワーク70により接続する無線端末管理装置30に、全ての無線端末のデータを管理・登録する無線端末登録データ格納部303と各交換機の番号計画を保存する番号計画データ格納部303を設け、無線端末51が無線エリア11に移動した際に、無線端末管理装置30にアクセスし、無線端末51のデータと、そのホーム局である交換機20の番号計画を取得する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の無線端末を収容し発着信制御を行う複数の交換機と、
前記複数の交換機とネットワークを介して接続され、前記複数の交換機の番号計画情報と前記無線端末に関する情報を管理する無線端末管理装置とを有する交換システムにおいて、
前記無線端末管理装置は、
前記無線端末が第1の交換機の無線エリアから第2の交換機の無線エリアに移動した場合、前記第2の交換機より当該移動した無線端末の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段が受信した位置情報に基づき、第1の交換機に第2の交換機の番号計画情報を送信する、または、第2の交換機に第1の交換機の番号計画情報を送信する番号計画情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする交換システム。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
本発明は、無線端末を1つのホーム局である交換機と複数のビジタ局である交換機に跨って利用する際のローミング機能において、無線端末に関するデータ一元管理する交換システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、企業等の多数の拠点を持つ通話システムでは、各支社等の拠点毎に交換機を有し、内線及び外線による通信端末として無線端末を利用し、前記交換機を介して通信・通話を行っている。
【0003】
無線端末は、小型化による携帯性の向上や、無線端末利用者の拠点間の移動頻度が高まったことによって、無線端末を異なる移動先拠点の使用することが多くなっている。その際、拠点毎に無線端末を用意することの無いよう、無線端末を移動先拠点に設置される交換機に登録し無線端末を利用可能とする、無線端末のローミング機能に関して種々の方法が開示されている。
【0004】
例えば特許文献1では、無線エリアを展開する複数の交換機の内1つをホーム局とする携帯無線電話機を、該ホーム局交換機以外の他の無線エリアを展開するビジタ局交換機に移動させる際に、ホーム局交換機が備えるホームロケーションレジスタに記憶される携帯無線電話機の認証情報及びサービス情報を、移動先となるビジタ局交換機が備えるビジタロケーションレジスタに一時登録し、その情報に基づき発着信処理を行う方法が開示されている。
【0005】
また、本文献によれば、ビジタ局交換機が展開する無線エリアから、他のビジタ局交換機が展開する無線エリアに移動する場合や、ホーム局交換機が展開する無線エリアに戻った場合は、移動元のビジタ局交換機のビジタロケーションレジスタに記憶されている移動した携帯無線電話機の認証情報及びサービス情報を抹消するとしている。これにより、携帯無線電話機が異なる無線エリアを往来しても、該当無線エリアを展開する交換機への位置登録動作を自動で行うことができ、ユーザの利便性が向上するとしている。
【0006】
【特許文献1】特開平8−237727号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の方法では、無線端末の最新となる情報がホーム局交換機のホームロケーションレジスタにしか存在せず、仮に無線端末を他のビジタ局交換機をホーム局とするよう変更する必要がある場合等において、その変更処理が煩雑になるという欠点があった。また、内線や外線をかける際の番号計画を移動先のビジタ局交換機のルールに則る必要があり、移動の都度、ユーザは番号計画を変更して使用しなくてはならず、不便であった。
【0008】
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、ホーム局である交換機の番号計画をそのまま利用できるローミング機能を有し、システムで利用する全ての無線端末を一元管理可能な交換システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る交換システムは、複数の無線端末を収容し発着信制御を行う複数の交換機と、
前記複数の交換機とネットワークを介して接続され、前記複数の交換機の番号計画情報と前記無線端末に関する情報を管理する無線端末管理装置とを有する交換システムにおいて、
前記無線端末管理装置は、
前記無線端末が第1の交換機の無線エリアから第2の交換機の無線エリアに移動した場合、前記第2の交換機より当該移動した無線端末の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段が受信した位置情報に基づき、第1の交換機に第2の交換機の番号計画情報を送信する、または、第2の交換機に第1の交換機の番号計画情報を送信する番号計画情報送信手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0010】
請求項1の構成によれば、複数の交換機が接続されるネットワークに、全ての無線端末を一元管理するための無線端末管理装置を有し、無線端末がビジタ局である交換機へ移動する際に、該無線端末のデータを、無線端末管理装置から取得することができる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る交換システムは、複数の無線端末を収容し発着信制御を行う複数の交換機と、
前記複数の交換機とネットワークを介して接続され、前記複数の交換機の番号計画情報と前記無線端末に関する情報を管理する無線端末管理装置とを有する交換システムにおいて、
前記無線端末管理装置は、
前記無線端末が第1の交換機の無線エリアから第2の交換機の無線エリアに移動した場合、前記第2の交換機より当該移動した無線端末の位置情報を受信する位置情報受信手段と、
前記位置情報受信手段が受信した位置情報に基づき、第1の交換機に第2の交換機の番号計画情報を送信する、または、第2の交換機に第1の交換機の番号計画情報を送信する番号計画情報送信手段と、
を備えたので、無線端末のホーム局や認証情報等を、無線端末管理装置で一元管理することができ、これにより、例えば新規に交換機を増設することによる、既設交換機の情報の更新等を行う必要がなく、メンテナンスコストの削減を図ることができる。また、移動する無線端末を検出してビジタ局である交換機が該当無線端末の位置登録を行う際のホーム局である交換機の検出を、無線端末管理装置にアクセスするだけで行うことができ、通信パケットの総量の低減及びトラフィックの改善を図ることができる。また、前記無線端末管理装置は、前記位置登録の変更を行う無線端末のデータを前記ビジタ局である交換機に送信する際に、該無線端末がホーム局とする交換機の番号計画も同時に送信するので、通常頻繁に利用するホーム局である交換機に位置登録を行っている場合と同様の操作により発信操作を行っても、移動先のビジタ局である交換機の番号計画に基づいて発信番号の変換を自動的に行うことが可能であり、ユーザの利便性が著しく向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための最良の形態としての実施例を図1から図10を参照して説明する。もちろん、本発明は、その発明の趣旨に反さない範囲で、実施例において説明した以外のものに対しても容易に適用可能なことは説明を要するまでもない。
【0013】
図1〜図10は、本発明の一つの実施例を示しており、図1は、交換機であるPBXを用いた交換システムの概略を示すブロック図である。図2は、交換機及び無線端末管理装置の詳細を示すブロック図である。図3は、図2とは異なる構成である交換機の詳細を示すブロック図である。図4は、無線端末が無線基地局を介して交換機に対して位置登録を行う際の一連の動作を示すフローチャート図である。図5は、交換機より無線端末のデータを要求された際の、無線端末管理装置の動作を示すフローチャート図である。図6は、交換機より無線端末の位置登録情報を受信した際の無線端末管理装置の動作を示すフローチャート図である。図7は、無線端末からの発信操作を検出した際の、交換機の動作を示すフローチャート図である。図8は、着信している無線端末がホーム局としている交換機の動作を示す説明図である。図9は、ビジタ局である交換機に位置登録をした無線端末への着信処理要求を受信した際の無線端末管理装置の動作を示す説明図である。図10は、ホーム局における無線端末の番号計画と、ビジタ局における無線端末の番号計画及び自交換機に属する無線端末が他の交換機の無線エリアに移動した場合の着信制御を行う為の番号変換の一例を示す説明図である。
【0014】
本実施例における交換システムの概要について、図1に基づいて説明する。図1は本発明における交換機による交換システムと無線端末管理装置の一実施例を示すブロック図である。
【0015】
10、11、12、13は後述の無線端末、電話端末により通信・通話を行う際の、後述の交換機により展開される無線エリアである。20、21、22、23は交換機である。30は後述のデータ通信ネットワークを介して交換機20〜23に接続され、無線エリア10〜13内で用いられる無線端末に関する情報を管理する無線端末管理装置である。
【0016】
50、51、52、53、54、55、56は何れもPHS及び携帯電話等の音声通話及びデータ通信が可能な無線端末である。40、41、42、43は、有線で交換機20〜23と接続され、無線端末50〜56と無線通信を行う位置情報受信手段たる無線基地局である。
【0017】
60は、各無線エリア10〜13内の無線端末50〜56及び電話端末により通話を行うための専用線網である。無線端末50〜56は、それぞれが何れかの交換機に属する(内線データ格納部に登録し、当該交換機の内線端末として動作可能。)ものであり、この無線端末50〜56のそれぞれが属する交換機をホーム局と呼び、属さない(内線データ格納部に登録されていない)交換機をビジタ局と呼ぶ。70は各交換機20〜23と無線端末管理装置30とによりデータの送受信を行うためのデータ通信ネットワーク(例えばLAN等)である。
【0018】
次に、無線端末管理装置30と無線エリア10、11の詳細な構成に付いて、図2に基づいて説明する。無線端末管理装置30は、制御装置301と、メモリ302により構成され、メモリ302には、交換機20〜23の各々における内線番号や局線番号(専用線特番情報)、外線特番情報等の番号計画情報を記憶する番号計画データ格納部303と、無線エリア10〜13内で使用される全ての無線端末の内線番号や無線端末識別ID等の無線端末に関するデータ及び無線端末の位置登録データを記憶する無線端末登録データ格納部304を備える。
【0019】
無線エリア10及び11を展開する交換機20及び21は、制御装置201、211を各々有すると共に、自交換機に属する無線端末の無線端末識別IDや内線番号を格納する内線データ格納部203、213と、前記内線データ格納部に登録されていない無線端末の無線端末識別IDや内線番号などの端末情報を一時的に格納する無線端末データ一時格納部204、214を有するメモリ202、212を備える。尚、説明の簡略化のため、無線エリア10及び11の構成のみを記載するが、無線エリア12及び13も同様に構成されるものである。
【0020】
続いて、本実施例における交換機20〜23の動作について、図4に基づいて説明する。無線端末が無線基地局を検出し交換機に対して位置登録要求を行い、交換機が無線端末管理装置に対して無線端末の照合を要求し、無線端末管理装置から無線端末の内線番号や無線端末識別ID等のデータを受信し、無線端末の位置登録が完了するまでの過程を示している。
【0021】
以降の説明を、交換機20及び21と、交換機21をホーム局とする無線端末51を主として行うが、当然ながら、他の交換機及び無線端末を使用した際においても、下記動作は同様に適用されるものである。
【0022】
まず、図1及び図2に示すように、交換機20をホーム局とする無線端末51が無線エリア10から無線エリア11へ移動する。この際、無線端末51から近隣の交換機即ち交換機21に対して無線基地局41を介して位置登録要求が行われる。交換機21は、この位置登録要求を検出する(S100)。位置登録要求が検出された場合、交換機21は、内線データ格納部212に記憶される自交換機の内線端末として登録された無線端末の無線端末識別情報と、位置登録要求をした無線端末51の無線端末識別情報(内線番号、無線端末識別ID等)の照合を行う(S101)。
【0023】
この際、位置登録要求をした無線端末(ここでは無線端末51)が該当交換機(ここでは交換機21)をホーム局とするか否かも判別する。続いて、交換機21の無線端末データ一時格納部213に無線端末51に関する情報を、無線端末管理装置30より取得する必要があるかどうかを判断するために、無線端末データ一時格納部213に無線端末51に関する情報が既に登録されているかどうかを判別する(S103)。
【0024】
前述のステップS101において内線データ格納部212に、及びステップS103において無線端末データ一時格納部213に、それぞれ無線端末51の識別データなどの情報が存在する場合は、内線データ格納部212の無線端末51に関するデータ若しくは無線端末データ一時格納部213の無線端末51に関する情報の更新を行い(S102)、後述のステップS108へと処理を移行する。
【0025】
ステップS103において、無線端末データ一時格納部213に、無線端末51に関するデータが存在しない場合、交換機21は無線端末管理装置30へ無線端末51に関するデータを要求する(S104)。無線端末51に関するデータを要求された無線端末管理装置30は、合致するデータの有無の判別結果を示すデータと、該当する無線端末51に関するデータを送信するが、本動作については後述する。
【0026】
無線端末管理装置30からの応答があるまで交換機21を待機状態とし(S105)、応答があった場合、応答により得られたホーム局における番号計画を含む受信データから無線端末51に関するデータが無線端末管理装置30に登録されていたかを判別する(S106)。無線端末管理装置30に無線端末51が登録されていない場合は、無線端末51の位置登録処理を中断する(S110)。無線端末管理装置30に無線端末51が登録されている場合、受信した無線端末51のデータを無線端末データ一時格納部213に格納する(S107)。この際、交換機21が無線端末51のビジタ局である場合、同様に番号計画を無線端末データ一時格納部213に格納する。
【0027】
続いて、無線端末51の位置登録処理を行い(S108)、無線端末管理装置30へ、無線端末51が交換機21により使用されることを示す位置登録情報を送信する(S109)。以上の処理により、無線端末51が無線エリア10から11へと移動したとしても、無線エリア11内で無線端末51の使用が可能となる。
【0028】
次に、前述の交換機21からの無線端末51に関するデータの要求を受信した際(図4ステップS104)の、無線端末管理装置30の動作について、図5のフローチャートに基づいて説明する。
【0029】
交換機21より無線端末51に関するデータの要求の受信を識別し(S120)、要求を受信した場合、無線端末登録データ格納部303から無線端末51に関するデータの抽出を試行する。無線端末51に関するデータ及び番号計画が存在する場合は、該当データ及び番号計画を交換機21に対して送信し(S122)、無線端末51に関するデータが存在しない場合は無線端末51が登録されていない旨を示す情報を交換機21に送信する(S123)。
【0030】
次に、無線端末管理装置30が交換機21から無線端末51の位置登録完了通知を受信した際の、無線端末51の管理情報を更新する動作について、図6のフローチャートに基づいて説明する。
【0031】
図4のステップS109に示す位置登録完了通知及び番号計画の受信を検知した場合(S140)、無線端末管理装置30が有する制御装置301は、同じく無線端末管理装置30が有するメモリ302内に記憶される無線端末登録データ格納部303に対して、無線端末51の位置登録情報を更新し(S141)、それに伴い、更新前後における無線端末51の位置登録情報を比較し、無線端末51が位置登録される交換機の変動を検出する(S142)。
【0032】
位置登録される交換機について、更新前後で変動が無ければ処理を終了し、変動がある場合は、以前に無線端末が位置登録していた交換機に対して無線端末の位置登録された旨を通知し処理を終了する。即ち、無線端末51が無線エリア10から無線エリア11へと移動した場合、無線端末登録データ格納部303に記憶される無線端末51の位置登録情報は交換機20から交換機21へと更新される。
【0033】
その後、交換機21の無線端末データ一時格納部214に対して無線端末51の位置登録が行われる。その際、交換機20の無線端末データ一時格納部204に対しては、交換機20が無線端末51のホーム局であれば、無線端末51の位置登録情報に現在交換機21に位置登録されたことを記憶・更新し、ビジタ局であれば無線端末データ一時格納部204から無線端末51の位置登録情報及び番号計画は消去される。
【0034】
次に、ビジタ局である交換機21に無線端末51が位置登録され、ホーム局である交換機20の番号計画を用いて発着信を行う場合の、ビジタ局である交換機21の動作について図7に基づいて説明する。
【0035】
まず、交換機21は無線端末51からの発信操作を検出する(S160)。発信操作が為された無線端末51が内線データ格納部21に登録されているかを判別し、これにより無線端末51が交換機21をホーム局とするか、ビジタ局とするかを判別する(S161)。
【0036】
ホーム局である場合は、交換機21が有する番号計画に基づいて発信処理を行う(S162)が、無線端末51は交換機20をホーム局とするので、無線端末51がビジタ局である交換機21に位置登録されているかを確認するため、交換機21が有する無線端末データ一時格納部214に無線端末51のデータが登録されているかを判別する(S163)。無線端末51が交換機21に位置登録されている場合は、発信してきた無線端末がホーム局とする交換機の番号計画を読み出し、無線端末が発信してきた番号と照合を行い、発信処理を行う。(S164)。
【0037】
ステップS163において無線端末51のデータが登録されていない場合は、発信処理を中断する(S165)。以上のような動作により、無線端末51がホーム局である交換機20から、ビジタ局である交換機21へと位置登録を行ったとしても、双方の交換機の番号計画を比較・変換することにより、各ビジタ局固有の内線番号等に関わらず、ホーム局にいるかの如く無線端末51を操作することで発信することが可能となる。
【0038】
次に、交換機が無線端末への着信を受けて行う交換動作を、図8及び図9に基づいて説明する。
【0039】
本フローチャートも、上記実施例の説明と同様に無線端末51と交換機21及びこれらに関連する構成を例に説明する。図8は交換機21が無線端末51への着信を受けて交換動作を行う処理過程を示すホーム局の動作フローチャートである。
【0040】
無線端末51に対して着信があった場合、ホーム局に位置登録されているかどうかをホーム局である交換機20にて判別する(S180)。ホーム局である交換機20に位置登録されている場合は、そのまま無線端末51へ着信処理を行う(S181)。他のビジタ局、例えば交換機21に位置登録されている場合は、無線端末管理装置30に、無線端末51が位置登録されているビジタ局に対して着信指示を行うよう通知し、処理を終了する(S182)。
【0041】
図9は、図8のステップS182において、無線端末管理装置30がビジタ局である交換機21に位置登録している無線端末51への着信制御を行う処理過程を示すフローチャート図である。
【0042】
ホーム局を交換機20とする無線端末50と無線端末51があり、無線端末50が無線端末51に電話をかけた場合であって、無線端末51が交換機21の無線エリアに移動していた場合の交換システムの動作を基に説明する。
【0043】
まず、無線端末50が無線端末51に電話をすべく、交換機20に対して発信する。この際のダイヤル情報は、無線端末51の内線番号である。
【0044】
交換機20は、前記ダイヤル情報を受信すると、無線端末51が自交換機に対して位置登録されているかを確認する。この場合、無線端末51は交換機21の無線エリアに移動している為、位置登録がされていない状態となっている。ここで、交換機20は、無線端末管理装置30に無線端末51への着信があることを通知し、着信制御を委ねる。
【0045】
無線端末管理装置30は、ホーム局である交換機20からの無線端末51への着信指示を受信したかを判別する(S200)。受信した場合、番号計画データ格納部303からビジタ局である交換機21への着信特番(無線端末51が交換機20をホーム局としていたことを示す情報「例えば、交換機20の専用線特番情報」)を検索する(S201)。その後、抽出された着信特番を内線番号に付加して(例えば、着信特番+内線番号)ビジタ局である交換機21へ送信し、無線端末51への着信指示を行う(S202)。
【0046】
無線端末管理装置30が、無線端末51が交換機21の無線エリアに移動していることの認識は、無線端末51が交換機21への位置登録を行った場合に、交換機21が無線端末管理装置30へ通知によるものである。ビジタ局である交換機21は、無線端末51への着信特番の付加された着信指示を受け、その着信特番から、無線端末51がビジタ局配下であると認識されるので、着信指示内の「着信特番(交換機20を指す)」+「内線番号」から「着信特番」を削除した「内線番号」で無線端末51を呼び出し、接続制御を行う。
【0047】
その後、無線端末51が着信応答した場合には、交換機20と交換機21間の通話路が確立し、無線端末51と無線端末50が通話を行えるようになる。
【0048】
このような動作を行うことで、発信側である無線端末50は、着信側である無線端末51がどの交換機の無線エリアに位置していようとも、無線端末51の内線番号のみのダイヤル操作で、通話が可能となるという効果が得られる。
【0049】
次に、同様の動作環境においての別の動作例を説明する。無線端末50が無線端末51に電話をすべく、交換機20に対して発信する。この際のダイヤル情報は、無線端末51の内線番号である。
【0050】
交換機20は、前記ダイヤル情報を受信すると、無線端末51が自交換機に対して位置登録されているかを確認する。この場合、無線端末51は交換機21の無線エリアに移動している為、位置登録がされていない状態となっている。
【0051】
ここで、交換機20は、無線端末51の位置を無線端末管理装置30に問い合わせを行う。
【0052】
問合せを受けた無線端末管理装置30は、無線端末51がどの交換機の無線エリアに位置しているかを把握している為、交換機20に対して、無線端末51が交換機21の無線エリアにいることを通知する。
【0053】
無線端末管理装置30が、無線端末51が交換機21の無線エリアに移動していることの認識は、無線端末51が交換機21への位置登録を行った場合に、交換機21が無線端末管理装置30へ通知によるものである。
【0054】
この通知を受けた交換機20は、無線端末51が交換機21の無線エリアにいることを認識し、番号計画データ格納部303から、第1の特番情報(無線端末51が交換機20をホーム局としていたことを示す情報「例えば、交換機20の専用線特番情報」)と第2の特番情報(交換機21へ着信させる為の情報「例えば、交換機21の専用線特番情報」)を検索し抽出する。
【0055】
その後、抽出された特番情報を内線番号に付加して(例えば、第1の特番情報+第2の特番情報+内線番号)ビジタ局である交換機21へ送信し、無線端末51への着信指示を行う。
【0056】
ビジタ局である交換機21は、無線端末51への着信情報の付加された着信指示を受けると、第1の特番情報から、無線端末51のホーム局である交換機20の番号計画を無線端末管理装置30より入手する。
【0057】
次に、入手した番号計画と第1の特番情報から、着信がある内線番号の端末は、交換機20をホーム局としていることを認識し、「内線番号」から「特番情報」を削除した「内線番号」で無線端末51を呼び出し、接続制御を行う。
【0058】
その後、無線端末51が着信応答した場合には、交換機20と交換機21間の通話路が確立し、無線端末51と無線端末50が通話を行えるようになる。
【0059】
このような動作を行うことで、発信側である無線端末50は、着信側である無線端末51がどの交換機の無線エリアに位置していようとも、無線端末51の内線番号のみのダイヤル操作で、通話が可能となるという効果が得られる。
【0060】
次に、無線端末が発信を行う場合の、発信番号の変換動作の例を、図10に基づいて説明する。本実施例において、ホーム局に位置登録をした無線端末の発信番号は、内線、外線、専用線、その他と4種類に大別される。内線とは同交換機内で発着信を行うものであり、無線端末毎に割り当てられる内線番号を用いて行う。外線は本システム外部への発着信を行うものであり、通常外線特番と呼ばれる交換機に外部への発信を通知するための番号に外線の発信先でもある電話番号を付加して、発信が行われる。
【0061】
専用線とは、無線端末管理装置30が管理する各交換機20〜23に位置登録されている無線端末において、異なる交換機間で発信を行うものであり、その際には専用線特番と呼ばれる、所謂どの交換機に対して発信を行うかを通知する番号に、対象となる無線端末の内線番号を付加して、発信が行われる。上記の何れにも該当しない特殊なケースで用いられるもの(図10中の「その他」に当たる)は、特番と呼ばれる番号に、用途に応じた番号を付加して発信を行うものである。
【0062】
無線端末がビジタ局に位置登録を行い、発信を行う場合、従来であればそのビジタ局の番号計画に則って発信動作を行わなくてはならない。しかし、本実施例の交換機20〜23及び無線端末管理装置30による発信番号の自動変換動作によれば、ビジタ局に位置登録をした無線端末であっても、ホーム局と変わらぬ発信操作により発信を行うことができる。
【0063】
図10によれば、ビジタ局である交換機21に位置登録を行った無線端末51からの発信が行われた場合、交換機21は、自局の番号計画と、無線端末データ一時格納部に記憶した無線端末51のホーム局である交換機20の番号計画とを比較して番号の変換を行うことにより、例えば無線端末51から、同じく交換機20をホーム局とする無線端末50へ内線番号の発信があった場合、無線端末50の内線番号はホーム局である交換機20に対する内線番号であるため、ビジタ局である交換機21は自動的に無線端末51のホーム局である交換機20を示す専用線特番を内線番号に付加して発信を行う。これにより、無線端末51は、ホーム局、ビジタ局を問わず、無線端末50に対して同じ内線番号を用いて発信することが可能となる。
【0064】
外線に向けた発信操作の場合は、無線端末51は、ホーム局における外線特番と電話番号を交換機21に向けて発信する。それを受けたビジタ局である交換機21は、前述のように、交換機20の番号計画と、無線端末51のホーム局である交換機1の番号計画とにより変換を行い、無線端末51により付加される外線特番を、交換機20の外線特番に変換して発信する。
【0065】
ビジタ局である交換機21に位置登録をした無線端末51が、発信する場合、発信する対象となる端末が、交換機21に属する端末である場合は、無線端末51から発信される番号は、交換機21を示す専用線特番に内線番号が付加されたものであり、これを交換機21は専用線特番を付加しない内線番号に変換し呼び出す。また、ホーム局である交換機20に属する端末への発信は、無線端末51から発信される番号は、該当する内線番号のみの為、交換機21は該内線番号の前に専用線特番を付加した番号で呼び出す。
【0066】
上記内線、外線、専用線の何れにも該当しない特番(図10に示す「その他」)の場合も、ビジタ局である交換機21に位置登録した無線端末51が、交換機21に属する端末に発信する場合、無線端末51から発信される番号は、特番に用途毎に決められる番号を付加した番号で呼び出す。また、ホーム局である交換機20に属する端末への発信は、交換機21は、前記特番にホーム局である交換機20を示す専用線特番を付加して呼び出す。
【0067】
以上のような構成により、無線端末51はローミング機能の登録を事前に行うことなく、専用線で接続され、通信可能な複数の交換機内であれば制限無く使用できると共に、日常頻繁に使用するホーム局の番号計画に則った使用方法が可能であるため、他のビジタ局で使用する際に、番号計画を都度参照しながら使用することがなくなる。
【0068】
また、交換機毎の専用線特番等の番号計画を無線端末管理装置30にて一括で管理することにより、新たに交換機を増設する場合、全ての既設の交換機に新規交換機のアドレス等の更新を行う必要がなく、無線端末管理装置30に登録するのみで良いため、交換機の増設・撤去等に柔軟に対応することができる。
【0069】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明の前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施は可能である。例えば、無線端末管理装置30を各交換機と別の装置として説明したが、これに限定せず、図3のように、同様の各データを、ある1つの交換機(図中によれば交換機21)に備えるように構成したとしても何ら問題ない。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施例における、交換システムの概略を示すブロック図である。
【図2】同上、交換機及び無線端末管理装置の詳細を示すブロック図である。
【図3】同上、図2とは異なる構成である交換機の詳細を示すブロック図である。
【図4】同上、無線端末が無線基地局を介して交換機に対して位置登録を行う際の動作を示すフローチャート図である。
【図5】同上、交換機より無線端末のデータを要求された際の、無線端末管理装置の動作を示すフローチャート図である。
【図6】同上、交換機より無線端末の位置登録情報を受信した際の無線端末管理装置の動作を示すフローチャート図である。
【図7】無線端末からの発信操作を検出した際の、交換機の動作を示すフローチャート図である。
【図8】無線端末に着信があった際に、着信している無線端末がホーム局としている交換機の動作を示す説明図である。
【図9】ビジタ局である交換機に位置登録をした無線端末への着信処理要求を受信した際の無線端末管理装置の動作を示す説明図である。
【図10】ホーム局における無線端末の番号計画と、ビジタ局における無線端末の番号計画及び、番号変換の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
【0071】
10〜13 無線エリア
20〜23 交換機
201、211 制御装置
202、212 メモリ
203、213 内線データ格納部
204、214 無線端末データ一時格納部
30 無線端末管理装置
301 制御装置
302 メモリ
303 無線端末登録データ格納部
304 番号計画データ格納部
50〜57 無線端末
60 専用線網
70 データ通信ネットワーク(ネットワーク)
【出願人】 【識別番号】000153465
【氏名又は名称】株式会社日立コミュニケーションテクノロジー
【出願日】 平成18年9月1日(2006.9.1)
【代理人】 【識別番号】100091694
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 守


【公開番号】 特開2008−61087(P2008−61087A)
【公開日】 平成20年3月13日(2008.3.13)
【出願番号】 特願2006−237645(P2006−237645)