| 【発明の名称】 |
通信装置、通信方法、及びプログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】庵 明宏
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| 【要約】 |
【課題】リンク適応に起因する通信品質の低下を予め防止することが可能な通信装置、通信方法、及びプログラムを提供すること。
【構成】周辺装置との間の通信状況を検知する通信状況検知部124と、通信状況に応じて、リンク適応することが必要か否かを判断するリンク適応判断部128と、リンク適応することが必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部130と、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部132と、データ転送レートが低下しないと判断された場合に、選択されたリンク適応パラメータを用いてリンク適応するリンク適応部126と、を備えることを特徴とする、通信装置100が提供される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置において: 前記通信状況を検知する通信状況検知部と; 前記通信状況に応じて、前記リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断部と; 前記リンク適応が必要である場合に、前記リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と; 前記リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送レートの設定情報を含む通信管理テーブルを備える記憶部と; 前記選択されたリンク適応パラメータに基づいて前記リンク適応した場合に、前記通信管理テーブルに記載された前記リンク適応前のデータ転送レートを参照し、前記リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部と; 前記リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断部と; 前記データ転送モードが前記品質保証モードであり、かつ、前記リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、前記通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理部と; 前記リンク適応後に前記データ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、前記通信品質管理部により、前記転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、前記選択されたリンク適応パラメータにより、前記通信管理テーブルを更新する通信管理テーブル更新部と; 前記通信管理テーブルに記録された前記リンク適応パラメータに基づいて、前記リンク適応するリンク適応部と; を備えることを特徴とする、通信装置。 【請求項2】 周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置において: 前記周辺装置との間の通信状況を検知する通信状況検知部と; 前記通信状況に応じて、前記リンク適応することが必要か否かを判断するリンク適応判断部と; 前記リンク適応することが必要である場合に、前記リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と; 前記選択されたリンク適応パラメータに基づいて前記リンク適応した場合に、前記リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部と; 前記リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードを含むか否かを判断する転送モード判断部と; 前記利用しているデータ転送モードが、前記品質保証モードを含み、かつ、前記データ転送レートが低下しないと判断された場合に、前記選択されたリンク適応パラメータを用いてリンク適応するリンク適応部と; を備えることを特徴とする、通信装置。 【請求項3】 さらに、前記リンク適応パラメータとして、少なくとも前記データ転送レートの設定情報を含む通信管理テーブルが記録された記憶部と; 前記通信管理テーブルが含む前記リンク適応パラメータを更新する通信管理テーブル更新部と; を備え、 前記転送レート判断部は、 前記通信管理テーブルに記載された前記リンク適応前のデータ転送レートを参照して、前記リンク適応後に前記データ転送レートが低下するか否かを判断し、 前記通信管理テーブル記録部は、 前記リンク適応後に前記データ転送レートが低下しないと判断された場合に、前記選択されたリンク適応パラメータを前記通信管理テーブルに記録し、 前記リンク適応部は、 前記通信管理テーブルに記録された前記リンク適応パラメータに基づいて、前記リンク適応することを特徴とする、請求項2に記載の通信装置。 【請求項4】 時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置において: 前記通信状況を検知する通信状況検知部と; 前記リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送モードの設定情報を含む通信管理テーブルを備える記憶部と; 前記リンク適応する際に、前記通信管理テーブルを参照し、利用しているデータ転送モードに、通信品質を保証する必要のある品質保証モードが含まれるか否かを判断する転送モード判断部と; 前記通信状況に応じて、前記リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断部と; 前記リンク適応が必要である場合に、前記リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と; 前記利用しているデータ転送モードに前記品質保証モードが含まれない場合にのみ、前記選択されたリンク適応パラメータに基づいて、前記リンク適応するリンク適応部と; を備えることを特徴とする、通信装置。 【請求項5】 時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置において: 前記通信状況を検知する通信状況検知部と; 前記通信状況に応じて、前記リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断部と; 前記リンク適応が必要である場合に、前記リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と; 前記選択されたリンク適応パラメータに基づいて前記リンク適応した場合に、前記リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部と; 前記リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断部と; 前記データ転送モードが前記品質保証モードであり、かつ、前記リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、前記通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理部と; 前記タイムスロットの割当数が変更された後、前記選択されたリンク適応パラメータを用いて前記リンク適応するリンク適応部と; を備えることを特徴とする、通信装置。 【請求項6】 時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信方法において: 前記通信状況を検知する通信状況検知過程と; 前記通信状況に応じて、前記リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断過程と; 前記リンク適応が必要である場合に、前記リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択過程と; 前記リンク適応前のデータ転送レートが記載された通信管理テーブルを参照し、前記選択されたリンク適応パラメータに基づいて前記リンク適応した場合に、前記リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断過程と; 前記リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断過程と; 前記データ転送モードが前記品質保証モードであり、かつ、前記リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、前記通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理過程と; 前記リンク適応後に前記データ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、前記通信品質管理過程において、前記転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、前記選択されたリンク適応パラメータにより、前記通信管理テーブルを更新する通信管理テーブル更新過程と; 前記通信管理テーブルに記録された前記リンク適応パラメータに基づいて、前記リンク適応するリンク適応過程と; を含むことを特徴とする、通信方法。 【請求項7】 時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信機能をコンピュータに実現させるためのプログラムであって、 前記通信状況を検知する通信状況検知機能と; 前記通信状況に応じて、前記リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断機能と; 前記リンク適応が必要である場合に、前記リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択機能と; 前記リンク適応前のデータ転送レートが記載された通信管理テーブルを参照し、前記選択されたリンク適応パラメータに基づいて前記リンク適応した場合に、前記リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断機能と; 前記リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断機能と; 前記データ転送モードが前記品質保証モードであり、かつ、前記リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、前記通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理機能と; 前記リンク適応後に前記データ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、前記通信品質管理機能により、前記転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、前記選択されたリンク適応パラメータにより、前記通信管理テーブルを更新する通信管理テーブル更新機能と; 前記通信管理テーブルに記録された前記リンク適応パラメータに基づいて、前記リンク適応するリンク適応機能と; をコンピュータに実現させるためのプログラム。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、通信装置、通信方法、及びプログラムに関する。 【背景技術】 【0002】 近年、無線通信の分野において、複数の通信装置間の通信状況に応じて、その通信方式を調整することにより、通信状態を改善させる「リンク適応」という技術が利用されるようになっている。例えば、当該通信装置は、通信環境が悪化し、エラーレートが増加してきた場合に、物理層の転送レート(PHYレート)、パケットサイズ、変調方法、又は送信電力等を変化させるリンク適応を行う。当該リンク適応を実行すると、スループットの向上や消費電力の低減等の様々な通信状態の改善を図ることができる。 【0003】 例えば、特許文献1には、時分割多元接続方式により、複数の無線端末が、共通の基地局装置との間で通信することが可能な無線通信システムにおいて、スロット長を増減することにより、通信品質を制御する技術が開示されている。これによれば、当該基地局装置は、通信状況が悪化した際、PHYレートを低減すると同時に、転送データに割り当てる時間スロットを増加することによって、通信品質の維持を可能にしている。 【0004】 【特許文献1】特許第3,774,464号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 しかし、上記の特許文献1に記載された方法を利用すると、必要な時間スロットが確保できない状況であっても、リンク適応を実行してしまい、PHYレートのみが低減した状態となる場合がある。この場合、時間スロットが確保できるまで、リンク適応前の状態よりも通信品質が低下した状態が続いてしまう。このように、一時的若しくは断続的に大きく通信品質が低下する可能性のあるリンク適応方式は、通信品質を保証することが必要な通信モードにおいて採用することができないという問題があった。 【0006】 そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、リンク適応に起因する通信品質の低下を予め防止することが可能な、新規かつ改良された通信装置、通信方法、及びプログラムを提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0007】 上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置が提供される。 当該通信装置は、通信状況を検知する通信状況検知部と、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断部と、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と、リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送レートの設定情報を含む通信管理テーブルを備える記憶部と、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、通信管理テーブルに記載されたリンク適応前のデータ転送レートを参照し、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部と、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断部と、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理部と、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、通信品質管理部により、転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、選択されたリンク適応パラメータにより、通信管理テーブルを更新する通信管理テーブル更新部と、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応するリンク適応部と、を備えることを特徴とする。 【0008】 上記の通信装置が備える通信状況検知部は、通信状況を検知する。また、上記のリンク適応判断部は、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断する。さらに、上記のリンク適応パラメータ選択部は、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択する。上記の記憶部は、リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送レートの設定情報を含む通信管理テーブルを備える。上記の転送レート判断部は、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、通信管理テーブルに記載されたリンク適応前のデータ転送レートを参照し、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する。上記の転送モード判断部は、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する。上記の通信品質管理部は、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる。上記の通信管理テーブル更新部は、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、通信品質管理部により、転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、選択されたリンク適応パラメータにより、通信管理テーブルを更新する。上記のリンク適応部は、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応する。 【0009】 かかる構成により、リンク適応に起因してデータ転送レートが低下するか否かをリンク適応前に予め判断し、低下する場合には、所要数のタイムスロットを予め確保することが可能になる。また、予め所要数のタイムスロットを確保できない場合には、リンク適応を見合わせることが可能になり、通信品質を保証する必要のある転送モードに対して、リンク適応に起因する通信品質の低下を防止することができる。 【0010】 また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置が提供される。 当該通信装置は、周辺装置との間の通信状況を検知する通信状況検知部と、通信状況に応じて、リンク適応することが必要か否かを判断するリンク適応判断部と、リンク適応することが必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部と、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードを含むか否かを判断する転送モード判断部と、利用しているデータ転送モードが、品質保証モードを含み、かつ、データ転送レートが低下しないと判断された場合に、選択されたリンク適応パラメータを用いてリンク適応するリンク適応部と、を備えることを特徴とする。 【0011】 上記の通信装置が備える通信状況検知部は、周辺装置との間の通信状況を検知する。上記のリンク適応判断部は、通信状況に応じて、リンク適応することが必要か否かを判断する。上記のリンク適応パラメータ選択部は、リンク適応することが必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択する。上記の転送レート判断部は、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する。上記の転送モード判断部は、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードを含むか否かを判断する。上記のリンク適応部は、利用しているデータ転送モードが、品質保証モードを含み、かつ、データ転送レートが低下しないと判断された場合に、選択されたリンク適応パラメータを用いてリンク適応する。 かかる構成により、リンク適応に起因してデータ転送レートが低下するか否かをリンク適応前に予め判断し、低下する場合には、リンク適応を見合わせることが可能になり、リンク適応に起因する通信品質の低下を予め防止することが可能になる。 【0012】 さらに、上記の通信装置は、リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送レートの設定情報を含む通信管理テーブルが記録された記憶部と、通信管理テーブルが含むリンク適応パラメータを更新する通信管理テーブル更新部と、を備える。 転送レート判断部は、通信管理テーブルに記載されたリンク適応前のデータ転送レートを参照して、リンク適応後にデータ転送レートが低下するか否かを判断する。通信管理テーブル記録部は、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、選択されたリンク適応パラメータを通信管理テーブルに記録する。リンク適応部は、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応する。 【0013】 上記の通信装置が備える記憶部は、リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送レートの設定情報を含む通信管理テーブルが記録されていてもよい。また、上記の通信管理テーブル更新部は、通信管理テーブルが含むリンク適応パラメータを更新してもよい。かかる構成により、通信管理テーブルに記録されたリンク適応前のデータ転送レート等のリンク適応パラメータを参照することにより、リンク適応に起因してデータ転送レートが低下するか否かをリンク適応前に予め判断し、低下する場合には、リンク適応を見合わせることが可能になり、リンク適応に起因する通信品質の低下を予め防止することが可能になる。 【0014】 また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置が提供される。 当該通信装置は、通信状況を検知する通信状況検知部と、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断部と、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と、リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送モードの設定情報を含む通信管理テーブルを備える記憶部と、リンク適応する際に、通信管理テーブルを参照し、利用しているデータ転送モードに、通信品質を保証する必要のある品質保証モードが含まれるか否かを判断する転送モード判断部と、利用しているデータ転送モードに品質保証モードが含まれない場合にのみ、選択されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応するリンク適応部と、を備えることを特徴とする。 【0015】 上記の通信装置が備える通信状況を検知する。上記のリンク適応判断部は、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断する。上記のリンク適応パラメータ選択部は、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択する。上記の記憶部は、リンク適応パラメータとして、少なくともデータ転送モードの設定情報を含む通信管理テーブルを備える。上記の転送モード判断部は、リンク適応する際に、通信管理テーブルを参照し、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する。上記のリンク適応部は、利用しているデータ転送モードに品質保証モードが含まれない場合にのみ、選択されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応する。かかる構成により、通信管理テーブルを参照することによって、リンク適応前に品質保証モードを利用しているか否かを判断することが可能になり、品質保証モードを利用している場合にリンク適応をしないことにより、リンク適応に起因する通信品質の低下を未然に防止することが可能になる。 【0016】 また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信装置が提供される。 当該通信装置は、通信状況を検知する通信状況検知部と、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断部と、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択部と、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断部と、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断部と、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理部と、タイムスロットの割当数が変更された後、選択されたリンク適応パラメータを用いてリンク適応するリンク適応部と、を備えることを特徴とする。 【0017】 上記の通信装置が備える通信状況検知部は、通信状況を検知する。上記のリンク適応判断部は、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断する。上記のリンク適応パラメータ選択部は、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択する。上記の転送レート判断部は、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する。上記の転送モード判断部は、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する。上記の通信品質管理部は、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる。上記のリンク適応部は、タイムスロットの割当数が変更された後、選択されたリンク適応パラメータを用いてリンク適応する。 【0018】 かかる構成により、リンク適応に起因してデータ転送レートが低下するか否かをリンク適応前に予め判断し、低下する場合には、所要数のタイムスロットを予め確保することが可能になる。また、予め所要数のタイムスロットを確保できない場合には、リンク適応を見合わせることが可能になり、通信品質を保証する必要のある転送モードに対して、リンク適応に起因する通信品質の低下を防止することができる。 【0019】 また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信方法が提供される。 当該通信方法は、通信状況を検知する通信状況検知過程と、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断過程と、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択過程と、リンク適応前のデータ転送レートが記載された通信管理テーブルを参照し、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断過程と、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断過程と、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理過程と、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、通信品質管理部により、転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、選択されたリンク適応パラメータにより、通信管理テーブルを更新する通信管理テーブル更新過程と、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応するリンク適応過程と、を含むことを特徴とする。 【0020】 上記の通信方法が含む通信状況検知過程では、通信状況が検知される。また、上記のリンク適応判断過程では、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かが判断される。上記のリンク適応パラメータ選択過程では、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータが選択される。上記の転送レート判断過程では、リンク適応前のデータ転送レートが記載された通信管理テーブルを参照し、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かが予め判断される。上記の転送モード判断過程では、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かが判断される。上記の通信品質管理過程では、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットが転送データに割り当てられる。上記の通信管理テーブル更新過程では、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、通信品質管理過程において、転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、選択されたリンク適応パラメータにより、通信管理テーブルが更新される。上記のリンク適応過程では、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応される。 【0021】 かかる構成により、リンク適応に起因してデータ転送レートが低下するか否かをリンク適応前に予め判断し、低下する場合には、所要数のタイムスロットを予め確保することが可能になる。また、予め所要数のタイムスロットを確保できない場合には、リンク適応を見合わせることが可能になり、通信品質を保証する必要のある転送モードに対して、リンク適応に起因する通信品質の低下を防止することができる。 【0022】 また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、時分割データ転送方式によりデータを転送することが可能であり、さらに、周辺装置との間の通信状況に応じて、通信方式を調整する方法であるリンク適応を実行することが可能な通信機能をコンピュータに実現させるためのプログラムが提供される。 当該プログラムは、通信状況を検知する通信状況検知機能と、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断するリンク適応判断機能と、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択するリンク適応パラメータ選択機能と、リンク適応前のデータ転送レートが記載された通信管理テーブルを参照し、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する転送レート判断機能と、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する転送モード判断機能と、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる通信品質管理機能と、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、通信品質管理機能により、転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、選択されたリンク適応パラメータにより、通信管理テーブルを更新する通信管理テーブル更新機能と、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応するリンク適応機能と、をコンピュータに実現させる。 【0023】 上記のプログラムがコンピュータに実現させる通信状況検知機能とは、通信状況を検知する機能である。また、上記のリンク適応判断機能とは、通信状況に応じて、リンク適応が必要か否かを判断する機能である。さらに、上記のリンク適応パラメータ選択機能とは、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択する機能である。上記の転送レート判断機能とは、リンク適応前のデータ転送レートが記載された通信管理テーブルを参照し、選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する機能である。上記の転送モード判断機能とは、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する機能である。上記の通信品質管理機能とは、データ転送モードが品質保証モードであり、かつ、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる機能である。上記の通信管理テーブル更新機能とは、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、通信品質管理機能により、転送データのタイムスロット割当数が変更された場合に、選択されたリンク適応パラメータにより、通信管理テーブルを更新する機能である。上記のリンク適応機能とは、通信管理テーブルに記録されたリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応する機能である。 【0024】 かかる構成により、リンク適応に起因してデータ転送レートが低下するか否かをリンク適応前に予め判断し、低下する場合には、所要数のタイムスロットを予め確保することが可能になる。また、予め所要数のタイムスロットを確保できない場合には、リンク適応を見合わせることが可能になり、通信品質を保証する必要のある転送モードに対して、リンク適応に起因する通信品質の低下を防止することができる。 【発明の効果】 【0025】 以上説明したように本発明によれば、リンク適応に起因する通信品質の低下を予め防止することが可能となる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0026】 以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。 【0027】 (リンク適応について) 以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明するが、これに先立ち、「リンク適応(Link Adaptation)」に関する技術について簡単に述べる。 【0028】 昨今の一般的な無線通信システムは、通信状況が変化した際に、当該通信状況に応じた好適な通信状態を実現する為、物理層の転送レート(PHYレート)、パケットサイズ、送信電力、変調方法などを調整する機能を有している場合がある。このような技術は、「リンク適応」と呼ばれており、スループットの向上や消費電力の低減などを目的とするものである。 【0029】 上記のリンク適応の一例として、無線LAN(Local Area Network)の分野で広く用いられているOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)方式における適応変調又は適応サブキャリア変調と呼ばれる変調技術が挙げられる。これによると、当該変調技術を搭載した通信装置は、搬送波毎の伝送誤り率に応じて、変調方式、PHYレート、及び送信電力を適応的に変化させることが可能である。 【0030】 このとき、適応するパラメータを選択するには、何らかの制約条件が必要である。例えば、当該制約条件として、「送信電力が一定の条件下で、指定したビット誤り率を確保した上で、可能な限り高速な伝送速度を実現する」、「所定のビット誤り率及び伝送速度を確保した上で、可能な限り送信電力を小さくする」等が挙げられる。また、通信状況が悪い場合には、伝送速度を低減してエラー耐性の高いモードを選択し、逆に、通信状況が良い場合には、エラー耐性を犠牲にしても転送速度の速いモードを選択するといったことが可能である。このように、スループット及び遅延等の性能を保証する必要がない場合には、どのようにリンク適応を実施しても問題が生じることが少ない。 【0031】 しかし、所定の通信品質(QoS;Quality of Service)を維持することが要求される通信環境においては、リンク適応前後の通信状態を予め考慮した設定変更が必要であり、リンク適応に起因して通信状況が悪化するようなケースでは、リンク適応を実行しないという決断も必要である。本発明の好適な実施形態は、上記のような通信品質を保証する通信環境において効果を発揮するものである。 【0032】 通信品質の保証を要する通信環境の一例として、WUSB(Wireless Universal Serial Bus)規格が提供するアイソクロナス(Isochronous)転送モードがある。後段の記載において、本発明の好適な一実施形態として、このアイソクロナス転送モードを例に挙げ、詳細に説明する。もちろん、本発明を適用可能な技術的範囲は、これに限定されるものではなく、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、Wireless1394等、種々の無線又は有線の通信手段に適用することも可能である。 【0033】 (WUSBにおける転送モード) ここで、WUSBにおける転送モードについて、簡単に説明しておくことにする。WUSBは、近年、一般的に知られるようになったUSB(Universal Serial Bus)規格が提供する転送モードを踏襲しており、文末の表1に示すように、「コントロール転送」、「バルク転送」、「インタラプト転送」、及び上記の「アイソクロナス転送」という特徴的な4種類の転送モードを備えている。 【0034】 コントロール転送モードは、各周辺機器のセットアップや設定パラメータ転送用の転送モードである。バルク転送モードは、大容量データを高速に転送するモードであり、記憶装置、スキャナ、又はプリンタ等から入力されたデータを転送するためのモードである。なお、バルク転送モードは、速度保証をしない点が特徴である。インタラプト転送モードは、キーボードやマウス等から入力された少量のデータを転送するためのモードである。また、アイソクロナス転送モードは、所定の時間内に転送されるデータ量を保証する転送モードであり、動画や音声等のリアルタイムな転送を実現するための転送モードである。この「所定時間内に転送されるデータ量」、つまり、実質的なデータ転送速度のことを通信品質(QoS;Quality of Service)と呼ぶことにする。言い換えれば、アイソクロナス転送モードは、通信品質(QoS)が保証される品質保証モードの一例である。 【0035】 ここで、本発明を適用可能な好適な一実施形態であるアイソクロナス転送モードについて、より詳細に説明する。上記のように、アイソクロナス転送モードでは、単位時間(マイクロフレーム)内に転送されるデータ量を保証している。周知のように、転送されるデータ量は、データ転送速度と転送時間との積に比例する。従って、QoSを保証する為には、マイクロフレーム内の時間スロット(MAS;Media Access Slot)を所要量だけ確保しなければならない。 【0036】 具体的にリンク適応する状況を想定すると、リンク適応によってPHYレートが低下する場合には、上記のデータ転送速度が低下する分、転送時間をより多く確保しないと、リンク適応後の転送データ量を維持することができない。つまり、アイソクロナス転送モードの場合には、リンク適応によってPHYレートが低下した分だけ、マイクロフレーム内のMASをより多く確保する必要がある。例えば、リンク適応によって、PHYレートが1/2に低下した場合には、マイクロフレーム内に確保するMASの割当数を2倍にしなくてはならない。 【0037】 一般的な通信装置は、PHYレートが低下するか否かに関わらず、リンク適応を実行し、その後、PHYレートが低下したと判断されてから、MASの割当数を増加させるという構成をとっていた。しかし、このような構成によると、マイクロフレーム内に空きスロットが存在しない場合等、所要数のMASが確保できない場合には、QoSを維持することができないばかりか、リンク適応前よりも通信状態が悪化してしまうケースもあった。 【0038】 そこで、以下に説明する本発明の実施形態においては、上記のような問題を解決する好適な手段を提供する。 【0039】 <実施形態> 以下、本発明の好適な一実施形態に係る通信装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の構成要素については、同一の符号を付することにより、重複した説明を省略する。 【0040】 (通信装置100の構成) まず、本実施形態に係る通信装置の構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。図1は、当該通信装置の構成を示すブロック図である。 【0041】 本実施形態に係る通信装置100は、主に、アンテナ102と、通信部104と、リンク適応制御部106と、QoS管理部108と、CPU110と、RAM112と、記憶部115と、ROM116と、を備える。また、記憶部115は、通信管理テーブル114を含み、他の構成要素に対し、バス118を介して接続されている。さらに、通信装置100は、周辺機器(A)120及び周辺機器(B)122との間で通信することが可能である。 【0042】 アンテナ102は、高周波信号の送信用アンテナであってもよく、通信部104により生成された高周波信号を周辺機器(A)120及び周辺機器(B)122等に対して送信する。 【0043】 通信部104は、図2に示すように、主に、通信状況検知部124と、リンク適応部126と、により構成される。通信状況検知部124は、通信状況を監視し、エラーレートの増減を検知することが可能である。リンク適応部126は、後述するように、リンク適応制御部106により設定されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応する。 【0044】 リンク適応制御部106は、図3に示すように、主に、リンク適応判断部128と、リンク適応パラメータ選択部130と、転送レート判断部132と、転送モード判断部134と、通信管理テーブル更新部136と、により構成される。 【0045】 リンク適応判断部128は、通信状況検知部124により検知された通信状況に応じて、リンク適応することが必要か否かを判断する。つまり、リンク適応判断部128は、通信状況検知部124から、エラーレートが増加して所定の伝送誤り率を超過したことを通知された場合に、リンク適応が必要であると判断してもよい。また、リンク適応判断部128は、所定の時間間隔をおいて、通信状況検知部124に通信状況を問い合わせ、通信状況検知部124から受信した応答に基づいて、リンク適応が必要であるか否かを判断してもよい。 【0046】 リンク適応パラメータ選択部130は、リンク適応が必要である場合に、リンク適応に用いるリンク適応パラメータを選択する。リンク適応に用いるリンク適応パラメータは、例えば、PHYレート、パケットサイズ、変調方式、又は送信電力レベル等を含む。リンク適応パラメータ選択部130は、リンク適応パラメータのうち、どのパラメータを使用してリンク適応するかを所定の選択肢の中から選択してもよい。また、リンク適応パラメータ選択部130は、リンク適応パラメータの組合せに応じて、各パラメータの数値を、所定の数値の組合せから選択してもよい。もちろん、リンク適応パラメータ選択部130は、通信装置100に課せられた制約条件に基づいて、特定の一又は複数のリンク適応パラメータを選択することも可能である。さらに、リンク適応パラメータ選択部130は、通信装置100を利用しているユーザの要求に応じて、自由にリンク適応パラメータの組合せと、各パラメータの数値とを変更可能に構成されていてもよい。 【0047】 転送レート判断部132は、リンク適応パラメータ選択部130により選択されたリンク適応パラメータに基づいてリンク適応した場合に、後述の通信管理テーブル114に記載されたリンク適応前のデータ転送レート(PHYレート)を参照し、リンク適応前の状態に比べて、データ転送レートが低下するか否かを予め判断する。つまり、転送レート判断部132は、リンク適応後に所要数のMASが確保できない場合に備えて、リンク適応後のPHYレートが低下するか否かを前もって判断する。また、リンク適応制御部106は、転送レート判断部132により、PHYレートが低下しない場合にのみ、リンク適応する指示をリンク適応部126に通達されるようにする構成も可能である。つまり、PHYレートが低下する場合、リンク適応部126は、MASの確保が可能か否かに関係なく、リンク適応を行わないという構成にしてもよい。 【0048】 転送モード判断部134は、リンク適応する際に、利用しているデータ転送モードが、通信品質(QoS)を保証する必要のある品質保証モードであるか否かを判断する。一例として、品質保証モードとは、上記のアイソクロナス転送モードであってもよい。つまり、品質保証モードとは、単位時間当たりの転送データ量を所定の値に維持することを要する転送モードであってもよい。従って、転送モード判断部134は、リンク適応判断部128により、リンク適応することが必要と判断された際に、通信品質を保証する必要があるか否かを予め判断する。通信品質を保証する必要のない転送モードであると判断された場合、リンク適応制御部106は、リンク適応部126に対して、即座にリンク適応する旨を伝送することが可能になる。その結果、リンク適応に要する処理負担と処理時間とを低減することが可能になる。 【0049】 通信管理テーブル更新部136は、転送レート判断部132により、リンク適応後にデータ転送レートが低下しないと判断された場合に、又は、後述の通信品質管理部(QoS管理部108)により、転送データのタイムスロット(MAS)割当数が変更された場合に、リンク適応パラメータ選択部130により選択されたリンク適応パラメータにより、後述の通信管理テーブル114を更新する。 【0050】 再び図1に戻ると、QoS管理部108は、転送モード判断部134により、データ転送モードが品質保証モードであると判断され、かつ、転送レート判断部132により、リンク適応後にデータ転送レートが低下すると判断された場合に、通信品質を維持することが可能な数のタイムスロットを転送データに割り当てる。なお、QoS管理部108は、通信品質管理部の一例である。つまり、QoS管理部108は、リンク適応により、PHYレートが低下した場合であっても、単位時間当たりの転送データ量を維持することが可能なように、当該転送データに割り当てるMASを増加させる。つまり、QoS管理部108は、PHYレートが1/N程度に低下する場合、マイクロフレームに確保するMASの割当数を少なくともN倍にする(Nは自然数)。例えば、PHYレートが1/2になることが予想される場合、QoS管理部108は、一のマイクロフレーム内のMAS割当数を少なくとも2倍に増加させる。このように、QoS管理部108は、MASを確保する機能を担うが、MASを直ちに確保可能か否かを判断してもよい。 【0051】 CPU(Central Processing Unit)110は、通信装置100の各部を制御するプログラムを実行する。図1には、リンク適応制御部106、又はQoS管理部108をCPU110とは別体として描画しているが、CPU110は、上記のような制御プログラムに基づいて、リンク適応制御部106、又はQoS管理部108の機能を実現することも可能である。その場合、通信装置100の構成は、図1に記載した構成よりも簡略化される。リンク適応制御部106、又はQoS管理部108をCPU110により代替する場合、CPU110には、各部の機能を実現する処理負荷に耐えうる処理能力が要求されるが、通信装置100全体の製造コストを削減したり、電力消費を低減することが可能になる等の利点も生じる。従って、通信装置100は、各部の機能が実現される構成であれば、種々の変形が可能である。 【0052】 RAM(Random Access Memory)112は、CPU110が各部の制御処理を実行するために必要なデータを一時的に格納しておくバッファである。ROM(Read Only Memory)116は、読出し専用のメモリであり、CPU110による処理を実現させるためのプログラムが格納されていてもよい。 【0053】 記憶部115は、リンク適応パラメータを含む通信管理テーブル114を有しており、通信部104、リンク適応制御部106、及びQoS管理部108からアクセスすることが可能なように構成されている。なお、記憶部115は、例えば、ハードディスクドライブ等の磁気記憶手段、読み書き可能な光記憶手段、又は、RAM等の半導体メモリであってもよい。即ち、通信管理テーブル114は、RAM112又はその他の記憶手段に保持されていてもよい。 【0054】 通信管理テーブル114は、リンク適応部126がリンク適応を実行する際に、リンク適応部126により参照される。リンク適応部126は、通信管理テーブル114に含まれるリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応を実行してもよい。また、通信管理テーブル114は、リンク適応前後のPHYレートを比較する際、転送レート判断部132により参照される。上記のPHYレート比較時点において、通信管理テーブル114には、リンク適応前のPHYレートが記載されている為、転送レート判断部132は、通信管理テーブル114に記載されたリンク適応前のPHYレートを参照することができる。さらに、通信管理テーブル114は、リンク適応前に、転送モード判断部134により参照され、品質保証モードを利用しているか否かを判断する際に用いられる。 【0055】 (通信管理テーブル114の構成) ここで、図4を参照しながら、通信管理テーブル114の構成について詳細に説明する。図4は、通信管理テーブル114の一例を示す説明図である。図中に記載された数値は、単なる例示に過ぎず、使用環境等に応じて、適宜、設定されるべきものである。 【0056】 通信管理テーブル114は、通信装置100が通信可能なデバイス毎に、パイプ、MAS割当数、リンク適応パラメータ、及び使用状況等を関連付けて記載したものである。具体的に、図4は、通信装置100と、周辺機器(A)120及び周辺機器(B)122と、が通信可能な状態における通信管理テーブル114の一例を示したものである。第6列に記載された「所属デバイス欄」を参照すると、周辺機器(A)120との間の通信状態に対応する列にはAが記載され、周辺機器(B)122との間の通信状態に対応する列にはBが記載されている。 【0057】 なお、1つの周辺機器が、コントロール転送モード(あるいはバルク転送モード)の通信を複数同時に保持していてもよい。例えば、周辺機器(A)120が、バルク転送を2つ同時に用いることも可能である。この場合、各々のバルク転送が別々のリンク適応パラメータを有することもありうる。 【0058】 次に、「パイプ」欄を参照すると、周辺機器(A)120及び周辺機器(B)122に対応する欄には、いずれも「コントロール転送」と記載されている。また、「パイプ」欄の下側2行を参照すると、周辺機器(A)120に対応する転送モードが「バルク転送」であり、周辺機器(B)122に対応する転送モードが「アイソクロナス転送」であることが分かる。さらに、最右端にある「使用状況」欄を参照すると、現在の使用状況を把握することができる。このことから、転送モード判断部134は、通信管理テーブル114の「パイプ」欄と「使用状況」欄とを参照して、アイソクロナス転送モードが使用されているか否かを判断することが可能になる。 【0059】 次に、「リンク適応パラメータ」欄を参照すると、当欄は、「PHYレート」欄と、「パケットサイズ」欄と、「送信電力レベル」欄と、により構成されている。「PHYレート」欄には、物理層の転送レートであるPHYレートが、周辺機器毎、及びパイプ毎に記載されている。同様に、「パケットサイズ」欄には、送信パケットの容量が記載され、「送信電力レベル」欄には、送信電力のレベルが記載されている。ここには記載していないが、「リンク適応パラメータ」欄には、「変調方式」欄等が設けられていてもよく、ASK(Amplitude Shift Keying)、PSK(Phase Shift Keying)、FSK(Frequency Shift Keying)、QPSK(Quadrature PSK)、BPSK(Binary PSK)、APSK(Amplitude PSK)、QAM(Quadrature Amplitude Modulation)等を設定パラメータとして含んでいてもよい。 【0060】 (通信管理テーブル114の利用形態) ここで、図5を参照しながら、通信管理テーブル114の利用形態について詳細に説明する。図5は、図1の通信装置100の主要構成要素と、図4の通信管理テーブル114と、の参照/更新プロセスを明示した説明図である。 【0061】 本発明に係る通信装置100の一態様として、リンク適応に要するリンク適応パラメータの設定を通信管理テーブル114を介して実施する形態について、ここで説明するが、本発明を適用可能な形態は、これに限定されるものではなく、リンク適応パラメータ等の各種設定変数を他の記憶媒体に個々のデータとして記憶しておくことも可能であり、場合によっては、テーブル形式でない構成であってもよい。 【0062】 図5を参照すると、新たな構成要素として、アプリケーション138が追加されているので、これについて簡単に説明しておくことにする。アプリケーション138は、当該通信装置100、又は通信装置100に接続された操作端末等を用いてユーザが利用するソフトウェアである。特に、QoSに関わるソフトウェアとして、例えば、画像/音声ストリーミング用ソフトウェア、又はIP(Internet Protocol)電話等のリアルタイムコミュニケーション用ソフトウェアが挙げられる。アプリケーション138は、要求する通信品質を決定する第一義的な要因であって、例えば、通信速度を5Mbpsに維持したいといった要求をする。従って、リンク適応パラメータ選択部130は、アプリケーション138により要求された通信品質を一つの制約条件として、リンク適応パラメータを選択することになる。 【0063】 次に、図5を参照しながら、リンク適応の具体的なプロセスについて詳細に説明する。 【0064】 まず、リンク適応制御部106は、通信部104に対して「通信状態確認メッセージ」を送信する。そして、通信部104は、リンク適応制御部106から「通信状態確認メッセージ」を受信すると、通信状態を確認する。その後、通信部104は、リンク適応制御部106に対して「通信状態情報」を送信する。 【0065】 リンク適応制御部106は、通信部104から「通信状態情報」を受信する。そして、リンク適応制御部106は、通信部104から受信した「通信状態情報」に基づいて、リンク適応が必要か否かを判断する。もし、リンク適応が必要な場合、リンク適応制御部106は、リンク適応に用いる調整すべきリンク適応パラメータの組合せを決定する。なお、リンク適応パラメータは、通信部104の制御パラメータであり、例えば、PHYレート、パケットサイズ、又は送信電力レベル等である。 【0066】 リンク適応制御部106は、通信管理テーブル114を参照し、当該決定されたリンク適応パラメータを調整した場合に、要求されるPHYレートと、通信管理テーブル114に記載されたPHYレートとを比較し、当該リンク適応を実行することにより、PHYレートが低下するか否かを判断する。通信管理テーブル114に記載されているPHYレートは、現在、通信部104に設定されている値である。もし、PHYレートが低下しない場合、リンク適応制御部106は、当該決定したリンク適応パラメータを通信管理テーブル114に記録する。逆に、PHYレートが低下する場合、リンク適応制御部106は、QoS管理部108に対して「PHYレート変更問い合わせメッセージ」を送信する。 【0067】 QoS管理部108は、リンク適応制御部106から、「PHYレート変更問い合わせメッセージ」を受信する。QoS管理部108は、リンク適応制御部106から受信した「PHYレート変更問い合わせメッセージ」に応じて、PHYレートの変更可否を判断する。上記の判断結果に基づき、PHYレートを変更可能な場合、QoS管理部108は、「PHYレート変更可能応答」をリンク適応制御部106に送信する。逆に、PHYレートを変更不可能な場合、QoS管理部108は、「PHYレート変更不可応答」をリンク適応制御部106に送信する。 【0068】 リンク適応制御部106は、QoS管理部108から「PHYレート変更可能応答」を受信した場合、当該決定したPHYレートを通信管理テーブル114に記録する。そして、リンク適応制御部106は、当該決定したPHYレートの記録が完了すると、QoS管理部108に対して、PHYレートの低減を要請するための「PHYレート低減要請メッセージ」を送信する。 【0069】 逆に、リンク適応制御部106は、QoS管理部108から「PHYレート変更不可応答」を受信した場合、PHYレートを変更せずにリンク適応が可能な他のリンク適応パラメータの組合せを検索する。もし、PHYレートを変更せずにリンク適応が可能な他のリンク適応パラメータの組合せが存在する場合、リンク適応制御部106は、当該組合せを新たなリンク適応パラメータとして設定する。 【0070】 QoS管理部108は、リンク適応制御部106から「PHYレート低減要請メッセージ」を受信すると、PHYレートを即座に低減できるか否かを判断する。QoS管理部108は、確保可能なMASが存在せず、PHYレートを即座に低減出来ないと判断した場合、リンク適応制御部106に対して「PHYレート低減拒絶応答」を送信する。逆に、QoS管理部108は、PHYレートを即座に低減出来ると判断した場合、PHYレートの低減に必要なMAS割当を変更する。そして、QoS管理部108は、MAS割当の変更が完了した後、リンク適応制御部106に対して「PHYレート低減準備完了応答」を送信する。 【0071】 リンク適応制御部106は、QoS管理部108から「PHYレート低減準備完了応答」を受信した後、通信管理テーブル114に新しい(低い)PHYレートを記録する。逆に、QoS管理部108から「PHYレート低減拒絶応答」を受信した場合、又は所定の時間内にQoS管理部108から応答が得られなかった場合、リンク適応制御部106は、所定の時間だけ待機した後、リンク適応の要否判断を再実行する。 【0072】 通信部104は、データ転送時の通信管理テーブル114を参照し、通信管理テーブル114に記載されたリンク適応パラメータ、及びMAS割当数に基づいて送信制御を実行する。その結果、所要量のMASが確保出来ない等の理由で、リンク適応後の通信品質が低下するような状況にある場合には、通信装置100は、対応可能な他のリンク適応方式によりリンク適応するか、リンク適応を一旦取りやめて、現状維持を図る等の適切な策を講じることが可能になる。 【0073】 以上、通信装置100の各構成要素間において伝送されるデータの流れを意識しながら、本実施形態に係る好適なリンク適応方法について説明した。以下では、変形例を含む、本実施形態に係るリンク適応方式について、フローチャートを参照しながら、リンク適応プロセスについて、より詳細に説明する。もちろん、本発明を適用可能なリンク適応方式は、かかる実施例に限定されるものではないことは言うまでもない。 【0074】 (第1のリンク適応方式) まず、図6に示すフローチャートを参照しながら、第1のリンク適応方式について説明する。当該第1のリンク適応方式は、リンク適応前に、通信品質保証が必要な転送モードを利用しているか否かを判断し、通信品質保証が必要な場面において、リンク適応に起因して通信品質が低下するのを防止可能な方式の一例である。 【0075】 まず、通信状況検知部124は、通信状況の変化を検出する(S102)。当該検出処理は、所定の時間間隔をおいて定期的に実行されてもよいし、常に通信状況を監視していてもよい。その後、リンク適応判断部128は、通信状況検知部124から取得した通信状況に関する情報に基づいて、リンク適応が必要か否かを判断する(S104)。もし、リンク適応が不要であると判断されると、通信装置100は、リンク適応しない。 【0076】 しかし、リンク適応が必要であると判断された場合、転送モード判断部134は、通信管理テーブル114を参照し、利用しているパイプの中に、アイソクロナス転送が含まれるか否かを判断する(S106)。もし、アイソクロナス転送が含まれると判断されると、通信装置100は、リンク適応を行わない。そして、所定時間待機した後、通信装置100は、通信状況の検出ステップを再試行する。 【0077】 もし、アイソクロナス転送を含むと判断されると、リンク適応パラメータ選択部130は、リンク適応に用いる好適なリンク適応パラメータを選択する(S108)。当該リンク適応パラメータの選択は、例えば、SNR(Signal to Noise Ratio)、BER(Bit Error Rate)、又はPER(Packet Error Rate)等の測定値に基づいて、好適なリンク適応パラメータを所定の計算式に基づいて算出してもよいし、上記測定値の一又は複数の組合せに対応付けされた所定のリンク適応パラメータの対応表から選択してもよい。もし、当該対応表を利用する場合であれば、当該対応表は、経験的に知られた、又は予備的な実験により得られたリンク適応パラメータの好適な組合せが記載されていてもよいし、所定の計算式により算出された数値の組合せであってもよい。 【0078】 好適なリンク適応パラメータが選択された後、通信装置100は、選択されたリンク適応パラメータを新たなリンク適応パラメータとして設定する(S110)。この過程において、通信管理テーブル更新部136は、当該新たなリンク適応パラメータを通信管理テーブル114に書込むことによって設定を行う。 【0079】 リンク適応部126は、設定された新たなリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応を実行する(S112)。 【0080】 このように、リンク適応を実行する前に、利用中のパイプ中に通信品質の保証が必要なアイソクロナス転送が含まれるか否かを判断することが可能になり、通信品質の保証が必要な場面において、リンク適応に起因する通信品質の低下を未然に防止できる。 【0081】 (第2のリンク適応方式) 次に、図7のフローチャートを参照しながら、第2のリンク適応方式について詳細に説明する。なお、上記の第1のリンク適応方式を説明する際に、詳細に説明した事項については、重複した説明を省略し、第1のリンク適応方式と第2のリンク適応方式との相違点について詳細に説明する。 【0082】 まず、通信状況検知部124は、エラーレート等の増減を監視し、通信状況の変化を検出する(S202)。リンク適応判断部128は、通信状況検知部124が検知した通信状況に基づいて、リンク適応が必要か否かを判断する(S204)。リンク適応が不要であると判断された場合、通信装置100は、所定時間待機した後、再び通信状況の変化を検出する。逆に、リンク適応が必要であると判断された場合、リンク適応パラメータ選択部130は、リンク適応パラメータを選択する(S206)。 【0083】 そして、リンク適応パラメータ選択部130により選択されたリンク適応パラメータに基づいて、転送レート判断部132は、リンク適応後にPHYレートが低下するか否かを判断する(S208)。リンク適応後にPHYレートが低下しないと判断された場合、通信装置100は、当該選択されたリンク適応パラメータを新たなリンク適応パラメータと設定し(S220)、リンク適応部126により、当該新たなリンク適応パラメータに基づいてリンク適応を実行する(S222)。 【0084】 逆に、リンク適応後にPHYレートが低下すると判断された場合、転送モード判断部134は、利用中の転送モードの中に、通信品質の維持を要するアイソクロナス転送モードが含まれるか否かを判断する(S210)。もし、通信装置100が通信管理テーブル114を有している場合、転送モード判断部134は、通信管理テーブル114を参照して、リンク適応前に使用中の転送モードを調査し、当該使用中の転送モードの中に、アイソクロナス転送モードが含まれるか否かを検出することができる。 【0085】 もし、使用中の転送モードに、アイソクロナス転送モードが含まれない場合、通信装置100は、リンク適応パラメータ選択部130により選択されたリンク適応パラメータを新たなリンク適応パラメータとして設定し(S220)、リンク適応部126によって当該新たなリンク適応パラメータに基づくリンク適応を実行する(S222)。 【0086】 逆に、使用中の転送モードに、アイソクロナス転送モードが含まれる場合、リンク適応制御部106は、PHYレートを変更可能か否かを問い合わせるメッセージをQoS管理部108に送信する(S211)。当該問い合わせメッセージを受信したQoS管理部108は、すぐに所要数のMASを確保可能か否かを判断する(S212)。すぐにMASを確保可能である場合、QoS管理部108は、所要数のMASを確保した後、リンク適応が可能である旨の応答メッセージをリンク適応制御部106に送信する。当該応答メッセージを受信したリンク適応制御部106は、リンク適応パラメータ選択部130により選択されたリンク適応パラメータを新たなリンク適応パラメータとして設定し(S220)、当該新たなリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応部126により、リンク適応を実行する(S222)。 【0087】 一方、すぐに所要数のMASを確保不可能と判断された場合、QoS管理部108は、リンク適応制御部106に対して、すぐにMASの確保が不可能である旨の応答メッセージを送信する。当該応答メッセージを受信したリンク適応制御部106は、PHYレートを維持しながらリンク適応することが可能な他のリンク適応パラメータの存在を調査する(S214)。当該他のリンク適応パラメータが発見された場合、リンク適応パラメータ選択部130は、当該他のリンク適応パラメータを選択する(S216)。そして、リンク適応制御部106は、当該他のリンク適応パラメータを新たなリンク適応パラメータとして設定し(S220)、リンク適応部126により、当該新たなリンク適応パラメータに基づいて、リンク適応を実行する(S222)。 【0088】 もし、当該他のリンク適応パラメータが存在しなかった場合、リンク適応制御部106は、QoS管理部108に対し、遅延を許容した上で、PHYレートの低減率に見合ったMAS割当数を確保するように命令する「PHYレート低減要求」を送信する(S217)。リンク適応制御部106は、QoS管理部108からの応答に対して待機し、所定時間内に所要数のMASを確保できたか否かを判断する(S218)。 【0089】 所定時間内にQoS管理部108から応答がなく、所要数のMASが確保できなかった場合、通信装置100は、所定時間待機した後、通信状況を検出するステップ(S202)からリンク適応に係る処理を再実行する。逆に、所定時間内に所要数のMASを確保できた場合、QoS管理部108は、MASの確保が完了した旨をリンク適応制御部106に送信する。その後、リンク適応制御部106は、リンク適応パラメータ選択部130により選択されたリンク適応パラメータを新たなリンク適応パラメータとして設定し(S220)、リンク適応部126により、当該新たなリンク適応パラメータに基づいてリンク適応を実行する(S222)。 【0090】 以上、説明したように、当該第2のリンク適応方式では、リンク適応前後でPHYレートが変化するか否かが判断されると同時に、通信品質を維持する必要のある転送モードの有無が判断され、さらに、MASの確保状況に応じたリンク適応の可否、及びリンク適応パラメータの選択が可能である。かかる構成により、通信品質を維持する必要のない場合には、即座にリンク適応を実行することが可能であり、通信品質を維持する必要がある場合には、確実にMASを確保できた場合にのみリンク適応を実行することができる。その結果、高速なリンク適応処理の実現と、安全な通信品質管理を可能にしている。 【0091】 以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。 【0092】 【表1】
【図面の簡単な説明】 【0093】 【図1】本発明の好適な一実施形態に係る通信装置の構成を示すブロック図である。 【図2】同実施形態に係る通信部の構成を示すブロック図である。 【図3】同実施形態に係るリンク適応制御部の構成を示すブロック図である。 【図4】同実施形態に係る通信管理テーブルのデータ構成を示す説明図である。 【図5】同実施形態に係るリンク適応処理の詳細を示す説明図である。 【図6】同実施形態に係るリンク適応処理の流れを示すフローチャートである。 【図7】同実施形態に係るリンク適応処理の流れを示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0094】 100 通信装置 104 通信部 106 リンク適応制御部 108 QoS管理部 110 CPU 114 通信管理テーブル 115 記憶部 116 ROM 124 通信状況検知部 126 リンク適応部 128 リンク適応判断部 130 リンク適応パラメータ選択部 132 転送レート判断部 134 転送モード判断部 136 通信管理テーブル更新部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月16日(2006.8.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095957 【弁理士】 【氏名又は名称】亀谷 美明
【識別番号】100096389 【弁理士】 【氏名又は名称】金本 哲男
【識別番号】100101557 【弁理士】 【氏名又は名称】萩原 康司
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| 【公開番号】 |
特開2008−48179(P2008−48179A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−222096(P2006−222096) |
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