| 【発明の名称】 |
無線基地局装置評価システムおよび無線基地局装置評価方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】大嶋 利治
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| 【要約】 |
【課題】携帯電話機と複数回線接続時の無線基地局装置の動作評価をより安価に行うことを可能にした無線基地局装置評価システムを提供する。
【構成】評価用のデータを含むダウンリンク信号を無線基地局装置に送出させ、回線毎にアップリンク信号に含まれるデータを元のデータと比較評価するRNCシミュレータと、無線基地局装置と1回線で接続し、ダウンリンク信号を受信するとアップリンク信号を無線基地局装置に送信し、受信したデータと格納されたデータとを比較評価するUEシミュレータと、残回線分のアップリング信号を多重して無線基地局装置に送信する信号発生器と、無線基地局装置と残回線で接続し、残回線のダウンリンク信号をベースバンド信号に復調して保存する信号受信器と、ベースバンド信号を回線毎にデコードしてデータに変換し、変換したデータと格納されたデータとを比較評価する受信信号デコード装置とを有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 評価用のデータが格納され、無線基地局装置に複数回線を設定し、前記データを含むダウンリンク信号を前記無線基地局装置に前記複数回線を介して送出させ、該データを含むアップリンク信号を該無線基地局装置を介して受信すると、回線毎に前記アップリンク信号に含まれるデータと予め格納されたデータとを比較評価する無線制御装置シミュレータと、 前記データが格納され、前記無線基地局装置と1回線で無線接続し、該無線基地局装置から前記ダウンリンク信号を受信すると、該データを含むアップリンク信号を前記無線基地局装置に送信し、前記ダウンリンク信号から読み出したデータと予め格納されたデータとを比較評価する移動機シミュレータと、 前記データが格納され、該データを含むアップリンク信号を生成し、生成したアップリンク信号を前記複数回線から1回線除いた残回線分だけ多重して前記無線基地局装置に該残回線を介して無線通信で送信する信号発生器と、 前記無線基地局装置と前記残回線で無線接続し、該無線基地局装置から受信する該残回線分のダウンリンク信号をベースバンド信号に復調して保存する信号受信器と、 前記データが格納され、前記信号受信器と接続され、該信号受信器に保存された前記ベースバンド信号を回線毎にデコードしてデータに変換し、変換したデータと予め格納されたデータとを比較評価する受信信号デコード装置と、 を有する無線基地局装置評価システム。 【請求項2】 前記受信信号デコード装置は、 前記信号受信器で保存されたベースバンド信号を格納し、オフラインにて該ベースバンド信号を回線毎に順次デコードする、請求項1記載の無線基地局装置評価システム。 【請求項3】 前記無線制御装置シミュレータ、前記移動機シミュレータおよび前記受信信号デコード装置と接続され、これらの装置のそれぞれから評価結果を収集する制御装置をさらに有する請求項1または2記載の無線基地局装置評価システム。 【請求項4】 無線基地局装置の動作を評価するための無線基地局装置評価方法であって、 前記無線基地局装置に複数回線を設定し、評価用のデータを含むダウンリンク信号を前記無線基地局装置に前記複数回線を介して送出させ、 前記複数回線のうちの1回線について、前記ダウンリンク信号を受信すると、前記データを含むアップリンク信号を前記無線基地局装置に送信し、前記ダウンリンク信号から読み出したデータと予め格納されたデータとを比較評価し、 前記データを含むアップリンク信号を生成し、生成したアップリンク信号を前記複数回線から1回線除いた残回線分だけ多重して前記無線基地局装置に該残回線を介して送信し、 前記アップリンク信号を前記無線基地局装置を介して受信すると、回線毎に前記アップリンク信号に含まれるデータと予め格納されたデータとを比較評価し、 前記無線基地局装置から受信する前記残回線分のダウンリンク信号をベースバンド信号に復調し、 前記ベースバンド信号を回線毎にデコードしてデータに変換し、変換したデータと予め格納されたデータとを比較評価する、無線基地局装置評価方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は、携帯電話の無線基地局装置の動作を評価する無線基地局装置評価システムおよび無線基地局装置評価方法に関する。 【背景技術】 【0002】 携帯電話システムには、携帯電話機と無線で通信する複数の無線基地局装置と、複数の無線基地局装置と専用線を介して接続されたRNC(Radio Network Controller:無線制御装置)とが設けられている。RNCは複数の無線基地局装置を制御する。ユーザが携帯電話機を操作して通話を行うと、無線基地局装置が携帯電話機と無線で通信を行い、RNCが無線基地局装置と制御のための通信を行う。 【0003】 従来、携帯電話機およびRNCのそれぞれと無線基地局装置との通信を評価する際、実物の携帯電話機の代わりにUE(User Equipment:移動機)シミュレータを使用し、実物のRNCの代わりにRNCシミュレータを使用していた。 【0004】 一方、WCDMA(Wideband CDMA)方式携帯電話の無線基地局装置に対して3GPP勧告に沿った一連の検査を実施する技術の一例が特許文献1に開示されている。 【特許文献1】特開2003−224534号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0005】 WCDMA方式携帯電話の無線基地局装置を評価するための、一般に市販されているシミュレータは、3GPP勧告に沿った一連の検査を実施する目的のものがそのほとんどである。また、RNCシミュレータやUEシミュレータが市販されているが、多回線接続時を評価する場合、これらのシミュレータを用いて評価システムを構築しようとすると、UEシミュレータが回線数分必要となり非常に高価になってしまう。 【0006】 また、実物のRNCや携帯電話機を使用してRAN(Radio Access Network:無線アクセスネットワーク)システム全体として評価系を構築する報告もあるが、評価系の規模が非常に大きく、無線基地局装置単体の機能評価を実施する際に、RNCや携帯電話機の影響などにより不確定な要素が入り込んでしまうおそれがある。 【0007】 本発明は上述したような従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものであり、携帯電話機と複数回線接続時の無線基地局装置の動作評価をより安価に行うことを可能にした無線基地局装置評価システムおよび無線基地局装置評価方法を提供することを目的とする。 【課題を解決するための手段】 【0008】 上記目的を達成するための本発明の無線基地局装置評価システムは、 評価用のデータが格納され、無線基地局装置に複数回線を設定し、前記データを含むダウンリンク信号を前記無線基地局装置に前記複数回線を介して送出させ、該データを含むアップリンク信号を該無線基地局装置を介して受信すると、回線毎に前記アップリンク信号に含まれるデータと予め格納されたデータとを比較評価する無線制御装置シミュレータと、 前記データが格納され、前記無線基地局装置と1回線で無線接続し、該無線基地局装置から前記ダウンリンク信号を受信すると、該データを含むアップリンク信号を前記無線基地局装置に送信し、前記ダウンリンク信号から読み出したデータと予め格納されたデータとを比較評価する移動機シミュレータと、 前記データが格納され、該データを含むアップリンク信号を生成し、生成したアップリンク信号を前記複数回線から1回線除いた残回線分だけ多重して前記無線基地局装置に該残回線を介して無線通信で送信する信号発生器と、 前記無線基地局装置と前記残回線で無線接続し、該無線基地局装置から受信する該残回線分のダウンリンク信号をベースバンド信号に復調して保存する信号受信器と、 前記データが格納され、前記信号受信器と接続され、該信号受信器に保存された前記ベースバンド信号を回線毎にデコードしてデータに変換し、変換したデータと予め格納されたデータとを比較評価する受信信号デコード装置と、 を有する構成である。 【0009】 本発明では、移動機シミュレータを無線基地局装置と1回線で接続される移動機として動作させ、信号発生器および信号受信器に無線基地局装置との複数回線の処理を擬似的に実行させ、残回線のダウンリンク信号の評価を受信信号デコード装置で実行させている。そのため、移動機シミュレータ、無線制御装置シミュレータおよび受信信号デコード装置による評価結果から、無線基地局装置に設定された複数回線のうち1回線と残回線の相互の影響を評価することが可能となる。 【発明の効果】 【0010】 携帯電話の無線基地局装置に設定される複数回線のうち1回線を除いた残回線についてのダウンリンク信号を受信信号デコード装置で評価させているため、従来よりも安価に複数回線接続時における評価用データの送受信の動作を評価できる。また、無線基地局装置に設定される複数回線のうち1回線をUEシミュレータで無線基地局装置と通信接続しているため、移動機に特定の動作を実行させる場合の評価をすることができる。UEシミュレータを必要最小限に設けることでシステム全体の規模が大きくなることが避けられ、システム内の装置の影響により評価に不確定な要素が入り込むことを抑制できる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0011】 本実施形態では、携帯電話の通信方式にWCDMA方式を用いて、WCDMA方式携帯電話の無線基地局装置の動作を評価する方法について説明する。 【0012】 本実施形態の無線基地局装置評価システムの構成を説明する。 【0013】 図1は本実施形態の無線基地局装置評価システムの一構成例を示すブロック図である。 【0014】 図1に示すように無線基地局装置評価システム1は、RNCシミュレータ11と、UEシミュレータ12と、擬似的に複数のUu(無線区間)点上のアップリンク信号を多重生成する信号発生器13と、Uu点上のダウンリンク信号を受信してベースバンド信号として保存する信号受信器14と、信号受信器14が保存したベースバンド信号を回線毎にデコードする受信信号デコード装置15と、各部を制御する制御装置16とを有する構成である。 【0015】 RNCシミュレータ11は無線基地局装置10とIub(有線区間)点にてATM(Asynchronous Transfer Mode)−I/Fを介して接続される。UEシミュレータ12、信号発生器13および信号受信器14は、無線基地局装置10とUu点にてRF−I/Fを介して接続される。信号受信器14と受信信号デコード装置15はデータ転送用の専用線を介して接続されている。制御装置16は、RNCシミュレータ11、UEシミュレータ12、信号発生器13、信号受信器14および受信信号デコード装置15のそれぞれと制御信号用の専用線を介して接続されている。 【0016】 RNCシミュレータ11の構成を説明する。図2はRNCシミュレータの一構成例を示すブロック図である。図2に示すようにRNCシミュレータ11は、無線基地局装置10および制御装置16とデータを送受信するRNC通信部112と、RNC記憶部114と、RNC制御部116とを有する。RNC制御部116は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)(不図示)と、プログラムを格納するためのメモリ(不図示)とを有する。RNC記憶部114には、無線基地局装置10を評価するためのシミュレーション内容に対応した設定情報が格納される。制御装置16からRNC通信部112を介して設定情報を受信すると、RNC制御部116がRNC記憶部114に設定情報を格納する。設定情報は評価用データを含んでいる。 【0017】 RNCシミュレータ11は、評価対象の無線基地局装置10の複数回線接続時の動作評価を行うため、複数の回線の設定および切断の呼制御(C−plane)の負荷評価機能と、アップリンク/ダウンリンクのIub点上の評価用データの送受信(U−plane)の負荷評価機能とを備えている。U−planeの評価は、アップリンク信号に含まれる評価用データと元の評価用データとを比較するために、アップリンク信号のBLER/BER測定を行うものである。RNC制御部116は、UEシミュレータ12および信号発生器13から無線基地局装置10を介してアップリンク信号を受信すると、設定情報にしたがって、評価用データに対して回線毎にアップリンク信号のBLER/BER測定を行う。そして、測定結果を制御装置16に送信する。 【0018】 次に、UEシミュレータ12の構成を説明する。図3はUEシミュレータの一構成例を示すブロック図である。図3に示すようにUEシミュレータ12は、制御装置16とデータを送受信するUE通信部122と、無線基地局装置10とRF信号を送受信するRF信号送受信部123と、UE記憶部124と、UE制御部126とを有する。UE制御部126は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するDSP(不図示)と、プログラムを格納するためのメモリ(不図示)とを有する。UEシミュレータ12はWCDMA方式携帯電話の1つの移動機の機能を擬似的に実行する。UE制御部126は、制御装置16からUE通信部122を介して設定情報を受信すると、設定情報をUE記憶部124に格納する。設定情報には評価用データが含まれている。 【0019】 UE制御部126は、設定情報にしたがって、次のように動作する。UE制御部126は、RF信号送受信部123を介してダウンリンク信号を受信すると、UE記憶部124から評価用データを読み出し、評価用データを含むアップリンク信号を生成して無線基地局装置10にRF信号で送信する。また、ダウンリンク信号から読み出した評価用データとUE記憶部124に格納された評価用データとを用いてBLER/BER測定を行う。そして、測定結果を制御装置16に送信する。 【0020】 次に、信号発生器13の構成を説明する。図4は信号発生器の一構成例を示すブロック図である。図4に示すように信号発生器13は、制御装置16とデータを送受信する通信部132と、無線基地局装置10にRF信号を送出するRF信号発生部133と、信号生成部135とを有する。信号生成部135は処理部136とデータ記憶部134とを有する。処理部136は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するDSP(不図示)と、プログラムを格納するためのメモリ(不図示)とを有する。処理部136は、制御装置16から通信部132を介して設定情報を受信すると、設定情報をデータ記憶部134に格納する。設定情報には評価用データが格納されている。 【0021】 処理部136は、設定情報にしたがって、無線基地局装置10との間で設定される複数回線のうちUEシミュレータ12の分の1回線を除いた回線である残回線のそれぞれについて評価用データを含むアップリンク信号を生成する。そして、これらのアップリンク信号を多重した信号であるアップリンク多重信号をRF信号に変換してRF信号発生部133から無線基地局装置10に送信する。なお、信号発生器13については、特開2003−333642号公報に開示されているため、ここでは、その詳細な説明を省略する。 【0022】 次に、信号受信器14の構成を説明する。図5は信号受信器の一構成例を示すブロック図である。図5に示すように信号受信器14は、制御装置16とデータを送受信する通信部142と、無線基地局装置10からRF信号を受信するRF信号受信部143と、制御部146と、データ記憶部144とを有する。制御部146は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するDSP(不図示)と、プログラムを格納するためのメモリ(不図示)とを有する。 【0023】 制御部146は、制御装置16から通信部142を介して設定情報を受信すると、設定情報をデータ記憶部144に格納する。制御部146は、無線基地局装置10のUu点上のダウンリンク信号をRF信号受信部143を介して受信すると、設定情報にしたがって、ダウンリンク信号をベースバンド信号に復調してデータ記憶部144に保存する。そして、データ記憶部144に保存したベースバンド信号を受信信号デコード装置15に送信する。 【0024】 次に、受信信号デコード装置15の構成を説明する。図6は受信信号デコード装置の一構成例を示すブロック図である。図6に示すように受信信号デコード装置15は、信号受信器14および制御装置16とデータを送受信する通信部152と、記憶部154と、制御部156とを有する。制御部156は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するDSP(不図示)と、プログラムを格納するためのメモリ(不図示)とを有する。 【0025】 制御部156は、制御装置16から通信部152を介して設定情報を受信すると、設定情報を記憶部154に格納する。この設定情報には評価用データが含まれている。制御部156は、残回線分のベースバンド信号を信号受信器14から受信すると、ベースバンド信号を記憶部154に格納する。続いて、設定情報にしたがって、回線毎にベースバンド信号を順次デコードして評価用データに変換する。デコード処理は残回線の回線毎に実行されるため、残回線の数が膨大であると処理に時間がかかることになる。そのため、オフラインでデコード処理を行うようにしてもよい。デコードの処理が終了すると、記憶部154に予め格納された評価用データとベースバンド信号をデコードした評価用データとを比較評価する。評価方法として、BLER/BER測定を行う。そして、測定結果を制御装置16に送信する。 【0026】 次に、制御装置16の構成を説明する。図7は制御装置の一構成例を示すブロック図である。図7に示すように制御装置16は、本システムの他の構成とデータを送受信する通信部162と、記憶部164と、処理部166と、操作者が指示を入力するための操作部169とを有する。処理部166はプログラムにしたがって所定の処理を実行するCPU(Central Processing Unit)167と、プログラムが格納されたプログラムメモリ168とを有する。シミュレーション内容が記述された情報が記憶部164に登録されている。処理部166は、記憶部164に格納されたシミュレーション内容に対応して各部に設定情報を通信部162を介して送信する。また、RNCシミュレータ11および受信信号デコード装置15のそれぞれから測定結果を受信すると、無線基地局装置10に設定した複数回線の回線毎に測定結果を収集して記憶部164に格納する。 【0027】 シミュレーション内容には、無線基地局装置10を評価するための条件を設定してもよい。移動機に特定の動作をさせて、無線基地局装置10の動作を評価することも可能である。特定の動作とは、例えば、移動機にコンプレストモードでハンドオーバさせる場合がある。また、シミュレーション内容が記述された情報とは、本システムの各装置をシミュレーション内容にしたがって動作させるためのプログラムであってもよく、本システムの装置毎に登録されたプログラムに対してシミュレーションに応じた条件を設定するための情報であってもよい。 【0028】 なお、本実施形態では、評価用データのBLER/BER測定を行って、無線基地局装置10のU−plane評価を行っているが、その他の方法であってもよい。 【0029】 次に、本実施形態の無線基地局装置評価システムの動作を説明する。ここでは、無線基地局装置10に設定される回線数をn(nは2以上の正の整数)とする。 【0030】 図8は無線基地局装置評価システムの動作手順を示すフローチャートである。操作者が制御装置16の操作部169を操作してシミュレーション内容が記述された情報を記憶部164に登録する。制御装置16は、シミュレーション内容が記述された情報が登録されると、RNCシミュレータ11、UEシミュレータ12、信号発生器13、信号受信器14および受信信号デコード装置15に設定情報を送信する。各装置は通信部を介して設定情報を受信すると、記憶部に設定情報を格納する。 【0031】 操作者が制御装置16の操作部169を操作してシミュレーションを開始する旨の指示を入力すると、制御装置16はシミュレーションを開始させるための開始信号をRNCシミュレータ11、UEシミュレータ12、信号発生器13および信号受信器14に送信する(ステップ101)。RNCシミュレータ11は、制御装置16から開始信号を受信すると、RNC記憶部114に格納された設定情報にしたがって、U−planeの負荷評価のために無線基地局装置10に対して回線数nの回線設定を行い、回線設定した分のダウンリンク信号の送信を開始する(ステップ102)。このダウンリンク信号には評価用データが含まれている。 【0032】 無線基地局装置10は、Iub点を介してRNCシミュレータ11からダウンリンク信号を受信すると、ダウンリンク信号をRF信号に変換し、Uu点を介してUEシミュレータ12と信号受信器14にダウンリンク信号を送信する(ステップ103)。 【0033】 UEシミュレータ12は、UE記憶部124に格納された設定情報にしたがって、n回線のうち1回線に対して自装置用の回線設定を行い、無線基地局装置10からダウンリンク信号を受信する。そして、ダウンリンク信号を受信すると、UE記憶部124に格納された評価用データを読み出し、読み出した評価用データを含むアップリンク信号をRF信号にしてUu点を介して無線基地局装置10に送信する(ステップ104)。無線基地局装置10は、UEシミュレータ12からアップリンク信号を受信すると、Iub点上のアップリンク信号に変換してRNCシミュレータ11に送信する。また、UEシミュレータ12は、ダウンリンク信号から読み出した評価用データとUE記憶部124に格納された評価用データとのBLER/BER測定を行う(ステップ105)。そして、その測定結果を制御装置16に送信する。 【0034】 一方、信号発生器13は、制御装置16から開始信号を受信すると、データ記憶部134に格納された設定情報にしたがって、n回線のうちUEシミュレータ12用の回線を除いた(n−1)回線分のアップリンク信号を多重したアップリンク多重信号をRF信号に変換し、Uu点を介して無線基地局装置10にRF信号の送信する(ステップ106)。無線基地局装置10は、信号発生器13からアップリンク多重信号のRF信号を受信すると、Iub点上のアップリンク多重信号に変換してRNCシミュレータ11に送信する。 【0035】 RNCシミュレータ11は、無線基地局装置10からIub点を介してUEシミュレータ12のアップリンク信号と信号発生器13のアップリンク多重信号を受信すると、RNC記憶部114に格納された設定情報にしたがって、ステップ102で設定したn回線分のU−planeの負荷評価用アップリンク信号に関して、回線毎にBLER/BER測定を行う(ステップ107)。 【0036】 また、RNCシミュレータ11は、設定情報にしたがって、C−planeの負荷評価用に複数回線に対して回線設定および切断処理を実行し、その処理の履歴についてRNC記憶部114への保存を開始する(ステップ108)。そして、RNCシミュレータ11は、n回線分のU−planeの負荷評価の測定結果を制御装置16に送信する。 【0037】 信号受信器14は、無線基地局装置10からUu点を介して送出されるダウンリンク信号をRF信号として受信すると、データ記憶部144に格納された設定情報にしたがって、ダウンリンク信号をベースバンド信号に復調してデータ記憶部144に保存する(ステップ109)。その後、データ記憶部144に保存したベースバンド信号を受信信号デコード装置15に送信する。 【0038】 受信信号デコード装置15は、信号受信器14からベースバンド信号を受信すると、記憶部154に格納された設定情報にしたがって、ステップ102で設定した(n−1)回線に対してベースバンド信号を回線毎に順次デコードし、評価用データについてBLER/BER測定を行う(ステップ110)。そして、測定結果を制御装置16に送信する。WCDMA方式では、コード多重されているデータを回線毎に設定されているユーザ設定パラメータを使用してデコードすることが可能である。そのため、受信信号デコード装置15におけるデコード処理の際、各回線のデコード処理をリアルタイムで実施せず、オフラインで実施することが可能である。 【0039】 制御装置16は、ステップ107で測定された各U−plane評価用回線のアップリンク信号のBLER/BER判定結果をRNCシミュレータ11より受け取り、ステップ108で測定されたC−plane評価用の回線処理結果をRNCシミュレータ11より収集する。また、ステップ105で測定した1回線分のダウンリンク信号のBLER/BER測定結果をUEシミュレータ12より収集する。また、受信信号デコード装置15より、ステップ108で測定した各回線分のダウンリンク信号のBLER/BER測定結果を収集する(ステップ111)。ステップ111で収集した測定データを解析することで、WCDMA方式携帯電話の無線基地局装置の多回線接続時の動作評価を実施することができる。 【0040】 なお、ステップ103およびステップ106を時系列で異なる時刻に処理するように説明したが、これらの処理をほとんど同時に行うようにしてもよい。また、ステップ103から111の処理は1回に限らず、複数回行ってもよい。 【0041】 本実施形態の無線基地局装置評価システムは、上述したように、UEシミュレータの1回線分を除いた残回線のダウンリンク信号の評価を受信信号デコード装置に実行させることで、無線基地局装置の複数回線接続時のC−planeおよびU−planeの動作を回線毎に評価することを可能にしている。また、無線基地局装置に設定された複数回線のうち1回線と残回線の相互の影響を評価することが可能となる。そして、UEシミュレータを回線数分準備する必要がないため、システムが高価になることを避けられる。 【0042】 また、UEシミュレータを必要最小限に設けることでシステム全体の規模が大きくなることが避けられ、システム内の装置の影響により評価に不確定な要素が入り込むことを抑制できる。 【0043】 また、無線基地局装置に設定される複数回線のうち1回線をUEシミュレータで無線基地局装置と通信接続しているため、移動機に特定の動作を実行させた場合の評価をすることも可能である。UEシミュレータに設定した1回線において特定の動作を実施させることで、その回線以外の他の回線への影響に関して評価することが可能である。また、一部の回線切断状況などを発生させて無線基地局装置の内部処理に負荷をかけた場合、他の回線が影響を受けることなく動作するかなどを評価することも可能である。 【0044】 さらに、回線数分のダウンリンク信号を一旦格納し、シミュレーション実行後にオフラインで評価することが可能である。そのため、回線数が膨大であっても、回線毎に詳しい評価をすることができる。 【実施例1】 【0045】 本実施例は、無線基地局装置と1回線で無線接続される移動機に特定の動作をさせたときに他の回線への影響を評価するものである。特定の動作は、コンプレストモードによるハンドオーバーシーケンスを実行させるものである。 【0046】 コンプレストモードへの切り替えは、本来RNCが無線基地局装置と移動機にそれぞれ別のプロトコルを用いて指定するが、本実施例の無線基地局装置評価システム1では、制御装置16が切り替えを指示するための信号である切替制御信号をRNCシミュレータ11とUEシミュレータ12に送信する。 【0047】 本実施例の無線基地局装置評価システムの動作を図8を参照して説明する。 【0048】 図8に示したステップ102で回線設定を行った後、ステップ103からステップ110までの処理を繰り返す間に、制御装置16がUEシミュレータ12で取得可能なSFN(System Frame Number)値を監視し、タイミングを合わせてRNCシミュレータ11とUEシミュレータ12にコンプレストモードへの切り替え処理を指示するための切替制御信号を送信する。RNCシミュレータ11およびUEシミュレータ12のそれぞれは、制御装置16から切替制御信号を受信すると、コンプレストモードによるハンドオーバーシーケンスを実行する。その後、ステップ111で制御装置16はコンプレストモードへの切り替え前後の測定結果を収集する。 【0049】 本実施例では、無線基地局装置10の複数の回線のうち1回線をUEシミュレータ12と通信接続させ、他の複数の回線が信号受信器14と通信接続された状態にあるとき、コンプレストモードによるハンドオーバーシーケンスなどの特定のシーケンスをUEシミュレータ12で設定した回線に関して実行することで、1回線におけるそのシーケンス実行による他の回線への影響を評価することが可能である。その反対に、特定の動作を実施した1回線について、その他の回線による影響も評価できる。 【実施例2】 【0050】 本実施例は、無線基地局装置のメンテナンス作業による、通信への影響を評価するものである。 【0051】 無線基地局装置10には、複数のセクタに共通な構成部分と、セクタ毎に異なる構成部分とがある。セクタ毎に異なる構成部分における回路基板(以下、カードと称する)に不具合があると、不具合のあるカードを外して新しいカードを装着するカードリセットを管理者が行う必要がある。無線基地局装置10は、このカードリセットを行う間、カード交換対象のセクタの分の処理を他のセクタで実行するように予めプログラムされている。そのため、カードリセットの間、他のセクタの処理負荷が増加する。 【0052】 図8に示したステップ103から106の処理を複数回繰り返す間に、無線基地局装置10でカードリセットを実行することで、このような状況のときに呼制御や評価用データの送受信制御にどのような影響があるかを評価することが可能である。 【0053】 本実施例では、上述のようにして、無線基地局装置の一部を異常状況にし、ある一部の回線が切断されるような状況をシミュレートした際に、その他の回線がどの程度影響を受けるかなどを確認できる。 【図面の簡単な説明】 【0054】 【図1】本実施形態の無線基地局装置評価システムの一構成例を示すブロック図である。 【図2】RNCシミュレータの一構成例を示すブロック図である。 【図3】UEシミュレータの一構成例を示すブロック図である。 【図4】信号発生器の一構成例を示すブロック図である。 【図5】信号受信器の一構成例を示すブロック図である。 【図6】受信信号デコード装置の一構成例を示すブロック図である。 【図7】制御装置の一構成例を示すブロック図である。 【図8】本実施形態の無線基地局装置評価システムの動作手順を示すフローチャートである。 【符号の説明】 【0055】 1 無線基地局装置評価システム 11 RNCシミュレータ 12 UEシミュレータ 13 信号発生器 14 信号受信器 15 受信信号デコード装置 16 制御装置
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年8月16日(2006.8.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100123788 【弁理士】 【氏名又は名称】宮崎 昭夫
【識別番号】100106138 【弁理士】 【氏名又は名称】石橋 政幸
【識別番号】100127454 【弁理士】 【氏名又は名称】緒方 雅昭
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| 【公開番号】 |
特開2008−48159(P2008−48159A) |
| 【公開日】 |
平成20年2月28日(2008.2.28) |
| 【出願番号】 |
特願2006−221834(P2006−221834) |
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