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【発明の名称】 移動無線端末装置
【発明者】 【氏名】永井 剛

【氏名】渡邊 敏明

【要約】 【課題】紛失した場合でも、記憶する情報を失うことがなく、また記憶する情報の漏洩を防止可能な移動無線端末装置を提供する。

【構成】制御部180は、時計部170の経過時間を監視し、一定時間T2が経過すると、記憶部160が記憶するユーザデータをサーバ装置200に送信して退避させた後、記憶部160から上記ユーザデータを消去するようにしたものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信網に収容される基地局と無線通信し、前記移動通信網を通じてサーバ装置と通信する通信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
時間を計測する計測手段と、
この計測手段が計測した時間に基づいて、予め設定した時間となったことを検出する検出手段と、
この検出手段が予め設定した時間となったことを検出した場合に、前記通信手段を制御して、前記記憶手段が記憶するデータを前記サーバ装置に送信して記憶させるとともに、前記データを前記記憶手段から消去する制御手段とを具備することを特徴とする移動無線端末装置。
【請求項2】
移動通信網に収容される基地局と無線通信し、前記移動通信網を通じてサーバ装置と通信する通信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
時間を計測する計測手段と、
この計測手段が計測した時間に基づいて、予め設定した時間となったことを検出する検出手段と、
この検出手段が予め設定した第1の時間となったことを検出した場合に、前記通信手段を制御して、前記記憶手段が記憶するデータを前記サーバ装置に送信して記憶させる第1制御手段と、
前記検出手段が、前記第1の時間以上の予め設定した第2の時間となったことを検出した場合に、前記データを前記記憶手段から消去する第2制御手段とを具備することを特徴とする移動無線端末装置。
【請求項3】
さらに、前記通信手段が前記基地局と通信可能か通信不可能かを検出する通信検出手段と、
暗証コードの入力を受け付ける受付手段とを備え、
前記第2制御手段は、前記検出手段が予め設定した時間となったことを検出し、かつ前記通信検出手段が通信不可能であることを検出した場合に、前記受付手段が予め設定された暗証コードを受け付けると、前記データを前記記憶手段から消去せず、前記受付手段が予め設定された暗証コードを受け付けないと、前記データを前記記憶手段から消去することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動無線端末装置。
【請求項4】
移動通信網に収容される基地局と無線通信し、前記移動通信網を通じてサーバ装置と通信する通信手段と、
ユーザの要求を受け付ける受付手段と、
データを記憶する記憶手段と、
情報を表示する表示手段と、
時間を計測する計測手段と、
この計測手段が計測した時間に基づいて、予め設定した時間となったことを検出する検出手段と、
この検出手段が予め設定した時間となったことを検出した場合に、前記通信手段を制御して、前記記憶手段が記憶するデータを前記サーバ装置に送信して記憶させる第1制御手段と、
前記受付手段を通じたユーザの要求に応じて、前記記憶手段からデータを読み出して、このデータに基づく情報を前記表示手段に表示させるものであって、前記検出手段が予め設定した時間となったことを検出した場合には、前記受付手段を通じてユーザから要求があっても、前記データに基づく情報を前記表示手段に表示させない第2制御手段とを具備することを特徴とする移動無線端末装置。
【請求項5】
移動通信網に収容される基地局と無線通信し、前記移動通信網を通じてサーバ装置と通信する通信手段と、
データを記憶する記憶手段と、
時間を計測する計測手段と、
この計測手段が計測した時間に基づいて、予め設定した時間となったことを検出する検出手段と、
この検出手段が予め設定した第1の時間となったことを検出した場合に、前記通信手段を制御して、前記記憶手段が記憶するデータを前記サーバ装置に送信して記憶させる第1制御手段と、
前記受付手段を通じたユーザの要求に応じて、前記記憶手段からデータを読み出して、このデータに基づく情報を前記表示手段に表示させるものであって、前記検出手段が、前記第1の時間以上の予め設定した第2の時間となったことを検出した場合には、前記受付手段を通じてユーザから要求があっても、前記データに基づく情報を前記表示手段に表示させない第2制御手段とを具備することを特徴とする移動無線端末装置。
【請求項6】
さらに、前記通信手段が前記基地局と通信可能か通信不可能かを検出する通信検出手段と、
前記第2制御手段は、前記検出手段が予め設定した時間となったことを検出し、かつ前記通信検出手段が通信不可能であることを検出した場合には、前記受付手段が予め設定された暗証コードを受け付けると、前記受付手段を通じたユーザの要求に応じて、前記記憶手段からデータを読み出して、このデータに基づく情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の移動無線端末装置。
【発明の詳細な説明】【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば携帯電話機などの移動無線端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機の多機能化に伴い、携帯電話機内に多くの個人情報が蓄積されることが多くなってきた。それに対し、携帯電話機は、その運用形態が持ち歩くものであるため、紛失する危険性や、他人に盗み見られる危険性が多く、情報の保護が必要である。
【0003】
これに対して従来は、紛失した携帯電話機に対して遠隔操作を行って、情報をロックするなどしていた(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この手法では、紛失した携帯電話機が手元に戻らない限り、携帯電話機に記憶される情報を失うことになる。また紛失した携帯電話機が、通信圏外にある場合や電源が切れている場合には、遠隔操作は行えず、記憶される個人情報が漏洩する虞があるという問題があった。
【特許文献1】特開2003−224886公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の移動無線端末装置では、紛失した場合に、記憶する情報も失うばかりか、記憶する情報が漏洩する虞があるという問題があった。
この発明は上記の問題を解決すべくなされたもので、紛失した場合でも、記憶する情報を失うことがなく、また記憶する情報の漏洩を防止可能な移動無線端末装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、この発明は、移動通信網に収容される基地局と無線通信し、移動通信網を通じてサーバ装置と通信する通信手段と、データを記憶する記憶手段と、時間を計測する計測手段と、この計測手段が計測した時間に基づいて、予め設定した時間となったことを検出する検出手段と、この検出手段が予め設定した時間となったことを検出した場合に、通信手段を制御して、記憶手段が記憶するデータをサーバ装置に送信して記憶させるとともに、データを前記記憶手段から消去する制御手段とを具備して構成するようにした。
【発明の効果】
【0006】
以上述べたように、この発明では、予め設定した時間となった場合に、通信手段を制御して、記憶手段が記憶するデータをサーバ装置に送信して記憶させるとともに、上記データを記憶手段から消去するようにしている。
したがって、この発明によれば、紛失した場合でも、サーバ装置にデータを退避させるので、記憶する情報を失うことがなく、また記憶手段から消去するので記憶する情報の漏洩を防止可能な移動無線端末装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態に係わる移動無線端末装置の構成を示すものである。以下の説明では、移動無線端末装置の一例として、携帯電話機100を例に挙げて説明する。この携帯電話機100は、移動通信網NWに収容される公衆基地局BSと無線接続して通信するものであって、通常の音声通信機能の他に、移動通信網NWに収容されるサーバ装置200と通信する機能を有する。
【0008】
この携帯電話機100は、アンテナ101と、通信部110と、音声処理部120と、表示部130と、操作部140と、報知部150と、記憶部160と、時計部170と、制御部180とを備える。
アンテナ101は、公衆基地局BSから送信される無線信号を空間から受信したり、当該携帯電話機100から公衆基地局BSに宛てた無線信号を空間の放射するものである。
【0009】
通信部110は、アンテナ101を通じて公衆基地局BSと無線通信するものである。具体的には、通信部110は、アンテナ101が受信した無線信号をダウンコンバートして復調し、通信相手局から送信された符号化音声データや、電子メールデータ、種々の制御データを得る。また通信部110は、公衆基地局BSから受信した無線信号の強度(例えばRSSI(Received Signal Strength Indicator))を検出する。
【0010】
また通信部110は、制御部180を通じて音声処理部120から与えられる符号化音声データや電子メールデータ、ユーザデータなどを用いてベースバンド信号を変調し、これをアップコンバートして無線信号を生成し、アンテナ101を通じて公衆基地局BSに送信する。
【0011】
音声処理部120は、通信部110にて復調された符号化音声データを復号して音声信号を再生し、内蔵するスピーカ121から拡声出力する。これにより、通話相手局からの送話音声がユーザに伝達される。また音声処理部120は、内蔵するマイクロホン122から入力された音声信号を符号化して符号化音声データを生成し、これを制御部180を通じて通信部110に与える。
【0012】
表示部130は、LCD(Liquid Crystal Display)などを用いた表示装置であって、制御部180の制御により、テキストや画像など種々の視覚的な情報をユーザに映像表示するものである。
【0013】
操作部140は、複数のキースイッチなどを備え、ユーザの要求や、番号情報の入力を受け付けるものである。報知部150は、着信の発生を音と振動によりユーザに報知するものであって、制御部180の制御により、音と振動による報知、音のみによる報知、振動のみによる報知のいずれかを選択的に行うことができる。
【0014】
記憶部160は、制御部180の制御プログラムや制御データを記憶するとともに、電話番号、名称および顔写真などの画像データを対応づけたアドレス帳データなどをユーザデータとして記憶する。なお、ユーザデータには、上記以外にも着信・発信履歴、留守録データ、音声メモ、静止画像や動画像などの画像データ、音声データ、Webアクセス記録、アクセス履歴、ブックマーク、送受信した電子メールデータなど、種々の個人情報を記憶する。
【0015】
時計部170は、時刻を計時する機能を備えるとともに、制御部180の指示にしたがって、時間を計測するタイマ機能を備える。このタイマ機能は、複数の異なる時間を起点として、経過時間を計測することが可能である。時計部170によって計時された時刻および計測された経過時間は、随時、制御部180に通知される。
【0016】
制御部180は、当該携帯電話機100の各部を統括して制御するものである。例えば、制御部180は、音声通信を行うための制御機能として、着信信号を受信するための着信制御機能、ユーザから発信要求が受け付けた場合に発信を行うための発信制御機能、そしてこれら発着信制御時に通話相手と通信リンクを確立して音声データの送受信および音声の入出力を行う通話制御機能を備える。
【0017】
また制御部180は、操作部140を通じたユーザの要求に応じて、記憶部160からユーザデータを読み出し、このユーザデータに基づく個人情報を表示部130に表示させる表示制御機能を備える。
【0018】
さらに制御部180は、記憶部160が記憶するユーザデータをサーバ装置200に退避させるために、移動通信網NWを通じてサーバ装置200に送信する制御機能や、記憶部160が記憶するユーザデータを消去する制御機能など、ユーザデータを管理する制御機能を備える。
【0019】
サーバ装置200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを備える。
通信部210は、移動通信網NWおよび公衆基地局BSを通じて、携帯電話機100と通信する。制御部230は、当該サーバ装置200の各部を統括して制御するものであって、その機能の一例として例えば、通信部210を制御して、携帯電話機100からユーザデータを受信し、これを記憶部220に記憶させる制御機能を備える。また通信部210を通じて接続される通信装置に対して、認証を行い、正当性が認められる通信装置に対して、記憶部220が記憶するユーザデータを送信する制御機能を備える。
【0020】
次に、上記構成の無線通信端末装置の動作について説明する。なお、以下の説明では、通常の音声通信や電子メールの送受信などの周知の制御についての説明は省略し、当該発明に関わるユーザデータを管理する制御機能の説明を中心に行う。図2に示すフローチャートは、記憶部160に記憶される制御プログラムに基づいて制御部180が実行するものであって、この図に示す処理は、当該携帯電話機の電源が投入されると実行される。
【0021】
まず、ステップ2aにおいて制御部180は、時計部170を制御して、2つのタイマt1,t2をそれぞれスタートさせ、ステップ2bに移行する。以下の説明では、タイマt1のカウント値をt1と表し、同様にタイマt2のカウント値をt2として表す。
【0022】
ステップ2bにおいて制御部180は、カウント値t1の値が、予め設定された閾値T1を超えたか否かを判定する。ここで、カウント値t1の値が閾値T1を超えた場合には、ステップ2cに移行し、一方、カウント値t1の値が閾値T1以下の場合には、ステップ2eに移行する。
【0023】
ステップ2cにおいて制御部180は、記憶部160からユーザデータを読み出し、通信部110を制御して、読み出したユーザデータをサーバ装置200に送信し、ステップ2dに移行する。これにより携帯電話機100から送信されたユーザデータは、公衆基地局BSおよび移動通信網NWを通じて、サーバ装置200に送信される。
【0024】
これに対して、サーバ装置200では、通信部210が上記ユーザデータを受信するように制御部230が制御し、制御部230は、受信したユーザデータを携帯電話機100の識別情報(例えば加入者番号)などと対応付けて、記憶部220に記録する。なお、すでに、上記携帯電話機100のユーザデータが記憶部220に記憶されている場合には、受信したユーザデータを上書き保存する。
【0025】
ステップ2dにおいて制御部180は、時計部170を制御して、タイマt1のカウント値をリセットし、タイマt1を再スタートさせ、ステップ2bに移行する。すなわち、タイマt1は、ユーザデータを退避させてからの経過時間をカウントする。
【0026】
一方、ステップ2eにおいて制御部180は、カウント値t2の値が、予め設定された閾値T2を超えたか否かを判定する。ここで、カウント値t2の値が閾値T2を超えた場合には、ステップ2iに移行し、一方、カウント値t2の値が閾値T2以下の場合には、ステップ2fに移行する。
【0027】
ステップ2fにおいて制御部180は、カウント値t3の値が、予め設定された閾値T3を超えたか否かを判定する。ここで、カウント値t3の値が閾値T3を超えた場合には、ステップ2jに移行し、一方、カウント値t3の値が閾値T3以下の場合には、ステップ2gに移行する。なおここで、タイマt3が起動されていない場合には、ステップ2gに移行する。
【0028】
ステップ2gにおいて制御部180は、操作部140を通じたユーザの操作にしたがって、記憶部160が記憶するユーザデータの閲覧や更新、編集などが行われたか否かを判定する。すなわち、ユーザによって、ユーザデータが利用されたか否かを判定する。ここで、ユーザデータが利用されたことを検出した場合には、ステップ2hに移行し、一方、ユーザデータが利用されたことを検出しない場合には、ステップ2bに移行する。
【0029】
ステップ2hにおいて制御部180は、時計部170を制御して、タイマt2のカウント値をリセットし、タイマt2を再スタートさせ、ステップ2bに移行する。すなわち、タイマt2は、ユーザデータの利用がなされたり、後述する処理により、正当な暗証番号が入力されてからの経過時間をカウントする。
【0030】
一方、ステップ2iにおいて制御部180は、通信部110による公衆基地局BSからの無線信号の受信状態(例えば、RSSIなど)を検出し、これに基づいて、通信が不可能な圏外に当該携帯電話機100が位置するか否かを判定する。ここで、通信圏外と判定した場合には、ステップ2jに移行し、一方、通信圏内と判定した場合には、ステップ2mに移行する。
【0031】
なお、通信が不可能との判断は、受信状態による圏外判定以外にも、サーバに対してデータを送信し、これに対する応答がサーバから得られないことを条件として利用することも可能である。例えば、無線リンクを形成しようと試みたが、これに対する応答が得られない場合が該当する。
【0032】
ステップ2jにおいて制御部180は、表示部130を制御して、暗証番号の入力をユーザに促す表示を行い、操作部140を通じて暗証番号の入力を受け付け、ステップ2kに移行する。
【0033】
ステップ2kにおいて制御部180は、記憶部160が記憶する暗証番号と、ステップ2jで受け付けた暗証番号が一致するか否かを判定する。ここで、暗証番号が一致する場合、すなわち正当な暗証番号が入力された場合には、ステップ2lに移行し、ユーザデータは消去されることなく、利用可能な状態が継続する。一方、暗証番号が一致しない場合には、ステップ2nに移行する。
【0034】
ステップ2lにおいて制御部180は、時計部170を制御して、タイマt3をスタートさせ、ステップ2hに移行する。なおここで、タイマt3が既にカウントを行っている場合には、タイマt3のカウント値をリセットし、タイマt3を再スタートさせる。すなわち、タイマt3は、暗証番号の入力がなされ、その認証が完了してからの経過時間をカウントする。
【0035】
一方、ステップ2mにおいて制御部180は、記憶部160からユーザデータを読み出し、通信部110を制御して、読み出したユーザデータをサーバ装置200に送信し、ステップ2nに移行する。これにより携帯電話機100から送信されたユーザデータは、公衆基地局BSおよび移動通信網NWを通じて、サーバ装置200に送信される。
【0036】
これに対して、サーバ装置200では、通信部210が上記ユーザデータを受信するように制御部230が制御し、制御部230は、受信したユーザデータを携帯電話機100の識別情報(例えば加入者番号)などと対応付けて、記憶部220に記録する。なお、すでに、上記携帯電話機100のユーザデータが記憶部220に記憶されている場合には、受信したユーザデータを上書き保存する。
【0037】
ステップ2nにおいて制御部180は、記憶部160が記憶するユーザデータを消去し、当該処理を終了する。なお、タイマの閾値T1,T2,T3の大小関係は、T1<T3<T2が望ましい。また、閾値T1,T2,T3は、ユーザが操作部140を通じて任意に設定してもよく、あるいは通信事業者が予め決めた値や、通信事業者が移動通信網NWを通じて、外部からの遠隔操作により設定するようにしてもよい。
【0038】
以上のように、上記構成の携帯電話機100では、一定時間T2が経過すると、記憶部160が記憶するユーザデータをサーバ装置200に送信して退避させた後、記憶部160から上記ユーザデータを消去するようにしている。
【0039】
したがって、上記構成の携帯電話機100によれば、紛失し、どこかに放置された状態でも、一定時間T2が経過すれば、ユーザデータはサーバ装置200に保存され、なおかつ携帯電話機100内からは消去されるので、ユーザデータを失うことがなく、またユーザデータの漏洩を防止できる。
【0040】
また上記構成の携帯電話機100では、上記一定時間T2が経過しても、携帯電話機100が通信圏外にある場合には、正当な暗証番号を入力することにより、一定時間T3の間だけ、上記ユーザデータを消去することなく、このデータの利用が可能な状態を継続するようにしている。
【0041】
したがって、上記構成の携帯電話機100によれば、通信圏外において不本意にユーザデータが消去されてしまうことを防止できる。また、悪意を持つ者が、通信圏外に移動して当該携帯電話機100からユーザデータが自動消去されることを故意に行っても、暗証番号の入力が必要とされるので、悪意を持つ者がユーザデータの自動消去を阻止することはできない。
【0042】
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0043】
その一例として例えば、上記実施の形態では、タイマのカウント値は、時計部170がカウントするようにしたが、制御部180が通信部100を制御して、公衆基地局BSから通知される時刻情報を受信し、これに基づいてカウント値を求めるようにしてもよい。これによれば、悪意を有する者に、時計部170によるカウント値の改ざんを防止できる。
【0044】
また時計部170の時刻調整は、制御部180が操作部140を通じて、正当な暗証番号が入力された場合に限り、行えるようにしてもよい。さらには、制御部180が通信部100を制御して、公衆基地局BSから通知される時刻情報を取得するようにし、この時刻情報を取得できる場合には、こちらを優先的に用いて各カウント値t1,t2,t3を求め、上記時刻情報が取得できない場合には、時計部170から時刻情報を取得してこれに基づいて各カウント値t1,t2,t3を求めるようにしてもよい。
【0045】
そして上記実施の形態では、ステップ2nにおいてユーザデータを消去するようにしたが、これに代わって例えば、制御部180は、ユーザデータは消去せずそのまま記憶部160に記憶させておき、以後、操作部140を通じたユーザ操作があっても、制御部180は、ユーザデータに基づく個人情報の表示制御を行わないようにしてもよい。そして、図示しない外部機器接続用のインターフェイスに、通信事業者が用いる特殊な端末装置を接続し、この端末装置を通じた外部制御により、ユーザデータを上記端末装置に読み出すようにしてもよい。
【0046】
また上記実施の形態では、一定時間T1が経過した場合や、ユーザデータを消去する前に、ユーザデータをサーバ装置200に退避させるようにしたが、これに代わり、もしくはこれに加えて例えば、通信部110が検出したRSSIなどに基づいて、制御部180が通信回線の状態悪化を検出した場合に、通信部110を制御してユーザデータをサーバ装置200に退避させるようにしてもよい。
【0047】
さらに上記実施の形態では、一定時間T1が経過する毎に、ユーザデータをサーバ装置200に退避させる(ステップ2c)とともに、一定時間T2(>T1)が経過すると、ユーザデータをサーバ装置200に退避させた(ステップ2m)後、ユーザデータを消去するようにしている(ステップ2n)が、上述したようにステップ2cにてユーザデータを退避させているので、ステップ2mによるユーザデータの退避は、必ずしも行わなくてもよい。
【0048】
また、以上に示した例では、経過時間を基準にユーザデータを消去するか否かの判断を行っているが、これに限らず、携帯電話機100の電源オフ操作を行った場合に、電源をオフする処理に着手する前にユーザデータをサーバに退避し、記憶部160からユーザデータを消去するようにしてもよい。更に、携帯電話機100が操作されない状態になったと判断できる場合、即ち、開閉タイプの携帯電話機100である場合は閉じられたことを検出したとき、また、キー操作のない状態が一定時間経過した場合に、同様にユーザデータの退避と消去を行ってもよい。
【0049】
また、経過時間を基準にする場合でも、携帯電話機100の電源がオンにされたときにはカウントをスタートさせず、ユーザ操作が終了したタイミングをカウント開始のトリガにするようにしてもよい。
その他、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形を施しても同様に実施可能であることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】この発明に係わる移動無線端末装置の一実施形態の構成を示す回路ブロック図。
【図2】図1に示した移動無線端末装置のユーザデータの退避や消去に関わる制御動作を説明するためのフローチャート。
【符号の説明】
【0051】
100…携帯電話機、101…アンテナ、110…通信部、120…音声処理部、121…スピーカ、122…マイクロホン、130…表示部、140…操作部、150…報知部、160…記憶部、170…時計部、180…制御部、200…サーバ装置、210…通信部、220…記憶部、230…制御部、BS…公衆基地局、NW…移動通信網。
【出願人】 【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
【出願日】 平成18年7月7日(2006.7.7)
【代理人】 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦

【識別番号】100091351
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 哲

【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠

【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊

【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司

【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘

【識別番号】100084618
【弁理士】
【氏名又は名称】村松 貞男

【識別番号】100092196
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 良郎


【公開番号】 特開2008−17329(P2008−17329A)
【公開日】 平成20年1月24日(2008.1.24)
【出願番号】 特願2006−188356(P2006−188356)