| 【発明の名称】 |
移動体通信システム、基地局制御装置及びそれらに用いる無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 和成
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| 【要約】 |
【課題】基地局制御装置におけるユーザデータ送信時間を適切な値に保つことが可能な移動体通信システムを提供する。
【構成】装置間位相差測定実行部10は無線基地局2からのUL Synchronizationを受信すると、同期結果(到着時間差)と到着時間差想定範囲との比較を行い、到着時間差が想定範囲内の場合、装置間位相差測定回路13による装置間位相差の再測定を実施せずに処理を終了する。装置間位相差測定実行部10は到着時間差が想定範囲外の場合、装置間位相差測定回路13による装置間位相差測定を実施し、記憶装置3に保持された装置間位相差の更新を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 無線基地局と基地局制御装置との間においてチャネル確立毎に同期を実施する移動体通信システムであって、 前記基地局制御装置は、前記無線基地局との間の位相差を測定する測定手段と、前記同期結果から前記無線基地局との間の位相差のずれを検出する検出手段と、前記検出手段で前記位相差のずれを検出した時に前記測定手段による前記位相差を再度測定した結果を基に前記位相差のずれの補正を行う手段とを有し、 前記基地局制御装置が前記無線基地局との間の位相差のずれを一定時間内に保つことを特徴とする移動体通信システム。 【請求項2】 前記基地局制御装置は、前記同期結果と予め設定された到着時間差想定範囲との比較を行い、前記同期結果が前記到着時間差想定範囲外の時に前記測定手段による前記位相差の再度測定を行うことを特徴とする請求項1記載の移動体通信システム。 【請求項3】 前記検出手段は、前記位相差のずれの検出回数を計数し、その検出回数が予め設定された位相ずれ検出閾値を上回った時に前記位相差のずれの発生を検出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の移動体通信システム。 【請求項4】 無線基地局との間においてチャネル確立毎に同期を実施する基地局制御装置であって、 前記無線基地局との間の位相差を測定する測定手段と、前記同期結果から前記無線基地局との間の位相差のずれを検出する検出手段と、前記検出手段で前記位相差のずれを検出した時に前記測定手段による前記位相差を再度測定した結果を基に前記位相差のずれの補正を行う手段とを有し、 前記無線基地局との間の位相差のずれを一定時間内に保つことを特徴とする基地局制御装置。 【請求項5】 前記同期結果と予め設定された到着時間差想定範囲との比較を行い、前記同期結果が前記到着時間差想定範囲外の時に前記測定手段による前記位相差の再度測定を行うことを特徴とする請求項4記載の基地局制御装置。 【請求項6】 前記検出手段は、前記位相差のずれの検出回数を計数し、その検出回数が予め設定された位相ずれ検出閾値を上回った時に前記位相差のずれの発生を検出することを特徴とする請求項4または請求項5記載の基地局制御装置。 【請求項7】 無線基地局と基地局制御装置との間においてチャネル確立毎に同期を実施する移動体通信システムに用いる無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法であって、 前記基地局制御装置が、前記無線基地局との間の位相差を測定する測定処理と、前記同期結果から前記無線基地局との間の位相差のずれを検出する検出処理と、前記検出処理で前記位相差のずれを検出した時に前記測定処理による前記位相差を再度測定した結果を基に前記位相差のずれの補正を行う処理とを実行し、 前記基地局制御装置が前記無線基地局との間の位相差のずれを一定時間内に保つことを特徴とする無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法。 【請求項8】 前記基地局制御装置が、前記同期結果と予め設定された到着時間差想定範囲との比較を行い、前記同期結果が前記到着時間差想定範囲外の時に前記測定手段による前記位相差の再度測定を行うことを特徴とする請求項7記載の無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法。 【請求項9】 前記基地局制御装置が、前記検出処理において、前記位相差のずれの検出回数を計数し、その検出回数が予め設定された位相ずれ検出閾値を上回った時に前記位相差のずれの発生を検出することを特徴とする請求項7または請求項8記載の無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法。
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【発明の詳細な説明】【技術分野】 【0001】 本発明は移動体通信システム、基地局制御装置及びそれらに用いる無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法に関し、特に無線基地局と基地局制御装置との間の位相ずれの検出方法に関する。 【背景技術】 【0002】 携帯電話に代表される移動体通信システムは、今日の情報化社会において欠かすことのできない情報伝達手段となっている。この移動体通信システムにおいて、移動体端末から送信される音声・パケット等のユーザデータは無線基地局を経由して基地局制御装置に到達する。その際、1つの無線基地局がデータを受信可能なエリアは限定されるため、複数の無線基地局を設置することによって、あらゆる場所から移動体通信を行うことを可能にしている。 【0003】 したがって、移動体端末が通信中に特定の無線基地局がカバーしているエリアを超えて他の無線基地局がカバーするエリアに移動した場合、移動先の無線基地局を利用して通信を行う必要が生じることとなる。その際、無線基地局が切り換わる瞬間に一時的に通信が途切れてしまうことを回避するために、図7に示すように、移動体端末3が複数の無線基地局2−1,2−2のカバーエリア201,202の境界付近に存在する場合には、複数の無線基地局2−1,2−2と同時に通信することを可能とする手法が用いられている。 【0004】 複数の無線基地局2−1,2−2から基地局制御装置1へ送信されたユーザデータが基地局制御装置1に到達する時刻は、無線基地局−基地局制御装置間の伝送遅延時間に依存するため、基地局制御装置1は各無線基地局2−1,2−2から異なるタイミングでユーザデータを受信することとなる。基地局制御装置1は各無線基地局2−1,2−2からのユーザデータを無線基地局−基地局制御装置間で想定されうる最大の伝送遅延時間の間だけ待ち受け、最大の伝送遅延時間が経過した後にユーザデータをコアネットワーク100へ送信する。 【0005】 この時、上記の最大の伝送遅延時間が経過した後の送信タイミングは、 基地局制御装置送信時刻(C) =無線基地局送信時刻(A) +無線基地局−基地局制御装置間位相差(α) +最大伝送遅延量(β) という式によって算出される(図8参照)。ここで、「無線基地局送信時刻」は無線基地局2−1,2−2が基地局制御装置1に対してユーザデータを送信した時刻であり、ユーザデータとともに基地局制御装置1に対して送信される。「無線基地局−基地局制御装置間位相差」(以下、位相差)は無線基地局2−1,2−2が認識している時刻と基地局制御装置1が認識している時刻との差分であり、システム起動時に同期処理によって測定され、以後、基地局制御装置1が保持するものである。 【0006】 上記のような装置間における伝送遅延によるデータの遅着の影響を除去する方法としては、データの到着時刻の時間的な変動を検出し、この時間的な変動から次回以降のデータの到着予想時刻を推定し、到着予想時刻が受信ウインドウを外れた場合に、データの送信タイミングを早めるように通知する方法もある(例えば、特許文献1参照)。 【0007】 【特許文献1】特開2001−358793号公報 【発明の開示】 【発明が解決しようとする課題】 【0008】 上述した従来の移動体通信システムでは、上記の式の通り、基地局制御装置がコアネットワークへユーザデータを送信する際に位相差を使用し、無線基地局で認識している時刻を基地局制御装置で認識している時刻に換算する処理が行われている。 【0009】 したがって、システム設定時の同期処理失敗やシステム設定後の無線基地局−基地局制御装置間のクロックずれ等の事由によって、基地局制御装置が保持している位相差と実際の位相差との間に差分が生じた場合、基地局制御装置がコアネットワークへのユーザデータの送信タイミングを正しく決定できないという問題が発生する。 【0010】 保持している位相差が実際の位相差よりも小さい場合においては、送信タイミングが早められるため、フレーム受信前に送信タイミングを迎えてしまうという問題が発生する(図9参照)。また、保持している位相差が実際の位相差よりも大きい場合においては、送信タイミングが遅らせられるため、基地局制御装置は必要以上に無線基地局からのデータを待ち受けることになり、転送遅延が発生する(図10参照)。 【0011】 上記の各問題は基地局制御装置における問題であるため、特許文献1記載の技術のように、到着予想時刻が受信ウインドウを外れた場合に、データの送信タイミングを早めるように通知することでは解決することができない。 【0012】 そこで、本発明の目的は上記の問題点を解消し、基地局制御装置におけるユーザデータ送信時間を適切な値に保つことができる移動体通信システム、基地局制御装置及びそれらに用いる無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法を提供することにある。 【課題を解決するための手段】 【0013】 本発明による移動体通信システムは、無線基地局と基地局制御装置との間においてチャネル確立毎に同期を実施する移動体通信システムであって、 前記基地局制御装置は、前記無線基地局との間の位相差を測定する測定手段と、前記同期結果から前記無線基地局との間の位相差のずれを検出する検出手段と、前記検出手段で前記位相差のずれを検出した時に前記測定手段による前記位相差を再度測定した結果を基に前記位相差のずれの補正を行う手段とを備え、 前記基地局制御装置が前記無線基地局との間の位相差のずれを一定時間内に保っている。 【0014】 本発明による基地局制御装置は、無線基地局との間においてチャネル確立毎に同期を実施する基地局制御装置であって、 前記無線基地局との間の位相差を測定する測定手段と、前記同期結果から前記無線基地局との間の位相差のずれを検出する検出手段と、前記検出手段で前記位相差のずれを検出した時に前記測定手段による前記位相差を再度測定した結果を基に前記位相差のずれの補正を行う手段とを備え、 前記無線基地局との間の位相差のずれを一定時間内に保っている。 【0015】 本発明による無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法は、無線基地局と基地局制御装置との間においてチャネル確立毎に同期を実施する移動体通信システムに用いる無線基地局−基地局制御装置間位相ずれ検出方法であって、 前記基地局制御装置が、前記無線基地局との間の位相差を測定する測定処理と、前記同期結果から前記無線基地局との間の位相差のずれを検出する検出処理と、前記検出処理で前記位相差のずれを検出した時に前記測定処理による前記位相差を再度測定した結果を基に前記位相差のずれの補正を行う処理とを実行し、 前記基地局制御装置が前記無線基地局との間の位相差のずれを一定時間内に保っている。 【0016】 すなわち、本発明の移動体通信システムは、無線基地局−基地局制御装置間において、チャネル確立毎に実施される同期(Synchronization)結果から、基地局−基地局制御装置間位相差のずれを検出し、位相ずれを検出した場合、無線基地局−基地局制御装置間位相差測定を再実施することによって、位相ずれの補正を行うことで、無線基地局−基地局制御装置間の位相ずれを一定時間内に保つことが可能となる。 【0017】 また、本発明の移動体通信システムでは、上記の位相ずれ検出方法を適用することによって、無線基地局−基地局制御装置間のクロック精度差分やクロック供給装置の故障等の事由によって、基地局制御装置において無線基地局−基地局制御装置間位相差の認識にずれが発生した場合においても、基地局制御装置におけるユーザデータ送信時間を適切な値に保つことが可能となる。これによって、不要なバッファリングに起因するデータの伝送遅延発生、待ち受け時間短縮に起因するデータ抜けを回避することが可能となり、通信品質を向上させることが可能となる。 【0018】 一方、上記の位相ずれ検出方法を適用しない場合には、基地局制御装置で発生した位相差の認識ずれが増加するに伴い、通信品質の劣化が発生するため、基地局制御装置に対して高いクロック精度が要求される。上記の位相ずれ検出方法では、無線基地局−基地局制御装置間の位相誤差を認識し、自律的に位相差の再測定を実施するため、基地局制御装置に対する高いクロック精度の要求が不要となる。したがって、クロック精度を下げることによる原価低減が可能となる。 【0019】 また、上記の位相ずれ検出方法を適用しない場合には、基地局制御装置で発生した位相差の認識ずれが増加するに伴う通信品質の劣化を予防するために、定期的に無線基地局−基地局制御装置間の位相差測定を実施する必要が生じる。上記の位相ずれ検出方法では無線基地局−基地局制御装置間の位相誤差を認識し、自律的に位相差の再測定を実施するため、定期的な位相差測定が不要となり、位相差測定実施に伴うシステム負荷を軽減することが可能となる。 【0020】 上記のような問題を回避する方法として、無線基地局−基地局制御装置間でチャネル確立毎に実施される同期結果を監視し、同期結果から装置間の位相認識ずれを検出し、再度位相差測定を実施する手法が考えられる。この手法によって、無線基地局−基地局制御装置間の位相認識ずれを一定時間内に保つことが可能となり、基地局制御装置はコアネットワークへのユーザデータ送信タイミングを正しいタイミングに保つことが可能となる。 【発明の効果】 【0021】 本発明は、上記のような構成及び動作とすることで、基地局制御装置におけるユーザデータ送信時間を適切な値に保つことができるという効果が得られる。 【発明を実施するための最良の形態】 【0022】 次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例による移動体通信システムの構成を示すブロック図である。図1において、本発明の一実施例による移動体通信システムは無線基地局2と、基地局制御装置Synchronization/装置間位相差測定実行部(以下、装置間位相差測定実行部とする)10と記憶装置3とクロック生成部4とを含む基地局制御装置とから構成されている。尚、本発明の一実施例では、移動体端末及びコアネットワークが直接関係しないので、それらの図示を省略しており、システム構成としては図7に示す従来のシステム構成と同様である。 【0023】 装置間位相差測定実行部10はUL(UpLink) Synchronization受信部11と、位相ずれ検出回路12と、装置間位相差測定回路13と、位相補正回路14と、DL(DownLink) Synchronization送信部15とから構成されている。 【0024】 DL Synchronization送信部15は無線基地局−基地局制御装置間位相差、最大伝送遅延量、時刻情報からDL Synchronization送信タイミング/目標無線基地局時刻を決定し、DL Synchronizationの送信を行う。 【0025】 UL Synchronization受信部11はUL Synchronizationを受信し、Synchronization結果からDLユーザデータの送信タイミングを決定する。位相ずれ検出回路12はSynchronization結果(到着時間差)と到着時間差想定範囲とから基地局制御装置にて認識している無線基地局−基地局制御装置間位相差と実際の無線基地局−基地局制御装置間位相差との間のずれを検出する。 【0026】 装置間位相差測定回路13は無線基地局−基地局制御装置間の位相差を測定する。位相補正回路14は装置間位相差測定回路の測定結果にしたがって記憶装置3に保持されている装置間位相差の補正を行う。記憶装置3は時刻情報・最大伝送遅延量・装置間位相差・到着時間差想定範囲を保持する。クロック生成部4は時刻情報の更新を行う。 【0027】 図2(a),(b)は本発明の一実施例における無線基地局−基地局制御装置間のチャネルが確立される毎に実施される同期(Synchronization)動作を示す図である。この図2(a),(b)を参照して本発明の一実施例における無線基地局−基地局制御装置間のチャネルが確立される毎に実施される同期動作について説明する。 【0028】 基地局制御装置はチャネル接続時、自身が認識している無線基地局−基地局制御装置間位相差(α)と無線基地局−基地局制御装置間で想定される最大伝送遅延量(β)とを基に目標とする無線基地局時刻(A)から最大伝送遅延量分前のタイミングで、目標無線基地局時刻情報を付与して無線基地局に対してDL Synchronizationを送信する。 【0029】 つまり、基地局制御装置におけるDL Synchronization送信タイミングは、 DL Synchronization送信タイミング =目標無線基地局時刻(A) +無線基地局基地局制御装置間位相差(α) −最大伝送遅延量(β) という式から算出される。 【0030】 DL Synchronizationを受信した無線基地局2はDL Synchronizationに付与された目標無線基地局時刻情報(A)と実際にDL Synchronizationを受信した時刻(B)との差分を計算し、その結果を到着時間差として付与したUL Synchronizationを基地局制御装置に対して送信する。したがって、到着時間差は、 到着時間差=B−A という式から算出される。 【0031】 UL Synchronizationを受信した基地局制御装置は到着時間差から伝送遅延量を算出し、以降のユーザデータ送信時に伝送遅延量を考慮し、目標無線基地局時刻に目標無線時刻情報を付与したユーザデータを送信する。ここで、伝送遅延量は、 伝送遅延量=最大伝送遅延量(β)−到着時間差(B−A) という式から算出される。 【0032】 上記の通り、基地局制御装置は目標基地局時刻から最大伝送遅延量分前のタイミングでDL Synchronizationを送信するため、伝送遅延量が通常想定される範囲内(数μs〜最大伝送遅延量)であれば、UL Synchronizationにて付与される到着時間差は0〜最大伝送遅延量の範囲内となる。ここで、伝送遅延量が数μsであれば、到着時間差≒最大伝送遅延量、伝送遅延量が最大伝送遅延量であれば、到着時間差=0となる。 【0033】 しかしながら、基地局制御装置が認識している無線基地局−基地局制御装置間位相差と実際の無線基地局−基地局制御装置間位相差との間にずれが発生している場合、そのずれが一定量を上回ると、到着時間差は伝送遅延量が通常想定される範囲外となる。 【0034】 図3(a),(b)は本発明の一実施例における位相差認識ずれによって基地局制御装置の位相認識がγ分進んでいる場合を示す図である。この図3(a),(b)を参照して本発明の一実施例における位相差認識ずれによって基地局制御装置の位相認識がγ分進んでいる場合の動作について説明する。 【0035】 この場合、基地局制御装置はγ分早いタイミングでDL Synchronizationを送信することとなる。その結果、無線基地局2への到着タイミングもγ分早まり、到着時間差はγ分大きくなる。特に、γが伝送遅延量より大きい場合には、最大伝送遅延量よりも到着時間差の方が大きくなる。 【0036】 図4(a),(b)は本発明の一実施例における位相差認識ずれによって基地局制御装置の位相認識がγ分遅れている場合を示す図である。この図4(a),(b)を参照して本発明の一実施例における位相差認識ずれによって基地局制御装置の位相認識がγ分遅れている場合の動作について説明する。 【0037】 この場合、基地局制御装置はγ分遅いタイミングでDL Synchronizationを送信することとなる。その結果、無線基地局への到着タイミングもγ分早まり、到着時間差はγ分小さくなる。特に、伝送遅延量とγとの和が最大伝送遅延量よりも大きい場合には、到着時間差が負の値となる。 【0038】 本実施例では、基地局制御装置にて、UL Synchronizationに付与される到着時間差を監視し、到着時間差が想定範囲を超えた場合、基地局制御装置にて認識している無線基地局−基地局制御装置間位相差と実際の無線基地局−基地局制御装置間位相差との間にずれが生じたものと判断し、無線基地局−基地局制御装置間位相差の再測定を実施する。 【0039】 図5は本発明の一実施例における位相ずれ検出/装置間位相差更新処理を示すフローチャートである。これら図1と図5とを参照して本発明の一実施例における位相ずれ検出/装置間位相差更新処理について説明する。 【0040】 装置間位相差測定実行部10は無線基地局2からのUL Synchronizationを受信すると、同期結果(到着時間差)と到着時間差想定範囲との比較を行う(図5ステップS1)。装置間位相差測定実行部10は到着時間差が想定範囲内の場合、装置間位相差測定回路13による装置間位相差の再測定を実施せずに処理を終了する。 【0041】 一方、装置間位相差測定実行部10は到着時間差が想定範囲外の場合、装置間位相差測定回路13による装置間位相差測定を実施し(図5ステップS2)、記憶装置3に保持された装置間位相差の更新を行う(図5ステップS3)。ここで、到着時間差想定範囲は0〜最大伝送遅延量程度とする。 【0042】 想定範囲を狭く設定すると、装置間位相差の認識ずれを少なく保つことが可能となる反面、装置間位相差測定処理の動作頻度が多くなるため、システムにかかる負荷が増加する懸念が生じる。一方、想定範囲を広く設定すると、装置間位相差測定処理の動作頻度が少なくなるため、システムにかかる負荷を軽減することができる反面、位相差認識ずれの検出感度が低下する懸念が生じる。 【0043】 このように、本実施例では、上記の位相ずれ検出方法を適用することによって、無線基地局−基地局制御装置間のクロック精度差分やクロック供給装置の故障等の事由によって、基地局制御装置において無線基地局−基地局制御装置間位相差認識にずれが発生した場合においても、基地局制御装置におけるユーザデータ送信時間を適切な値に保つことができる。 【0044】 これによって、本実施例では、不要なバッファリングに起因するデータの伝送遅延発生、待ち受け時間短縮に起因するデータ抜けを回避することができ、通信品質を向上させることができる。 【0045】 また、上記の位相ずれ検出方法を適用しない場合には、基地局制御装置で発生した位相差認識ずれが増加することに伴い、通信品質の劣化が発生するため、基地局制御装置に対して高いクロック精度が要求される。これに対して、本実施例では、上記の位相ずれ検出方法を適用しているので、無線基地局−基地局制御装置間の位相誤差を認識し、自律的に位相差の再測定を実施するため、基地局制御装置に対して高いクロック精度が不要となる。したがって、本実施例では、クロック精度を下げることによる原価低減が可能となる。 【0046】 さらに、上記の位相ずれ検出方法を適用しない場合には、基地局制御装置で発生した位相差認識ずれが増加することに伴う通信品質の劣化を予防するために、定期的に無線基地局−基地局制御装置間の位相差測定を実施する必要が生じる。これに対して、本実施例では、上記の位相ずれ検出方法を適用しているので、無線基地局−基地局制御装置間の位相誤差を認識し、自律的に位相差の再測定を実施するため、定期的な位相差測定が不要となり、位相差測定実施に伴うシステムの負荷を軽減することができる。 【0047】 図6は本発明の他の実施例における位相ずれ検出/装置間位相差更新処理を示すフローチャートである。本発明の他の実施例による移動体通信システムは上記の図1に示す本発明の一実施例による移動体通信システムと同様の構成となっているので、図1と図6とを参照して本発明の他の実施例における位相ずれ検出/装置間位相差更新処理について説明する。尚、本実施例では、位相ずれ検出回数を計数するとともに、位相ずれ検出閾値を予め設定している。 【0048】 装置間位相差測定実行部10は無線基地局2からのUL Synchronizationを受信すると、同期結果(到着時間差)と到着時間差想定範囲との比較を行う(図6ステップS11)。装置間位相差測定実行部10は到着時間差が想定範囲内の場合、位相ずれ検出回数をクリアし(図6ステップS13)、装置間位相差の再測定を実施せずに処理を終了する。 【0049】 一方、装置間位相差測定実行部10は到着時間差が想定範囲外の場合、位相ずれ検出回数をインクリメントし(図6ステップS12)、位相ずれ検出回数が位相ずれ検出閾値を上回ったかどうかを判定する(図5ステップS14)。装置間位相差測定実行部10は位相ずれ検出回数が位相ずれ検出閾値を上回っていなければ、装置間位相差の再測定を実施せずに処理を終了する。 【0050】 装置間位相差測定実行部10は位相ずれ検出回数が位相ずれ検出閾値を上回っていれば、位相ずれが発生していると判断し、位相ずれ検出回数をクリアしてから(図6ステップS15)、装置間位相差測定を実施し(図6ステップS16)、装置間位相差の更新を行う(図6ステップS17)。ここで、到着時間差想定範囲は0〜最大伝送遅延量程度とする。 【0051】 このように、本実施例では、位相ずれ検出回数を計数するとともに、位相ずれ検出閾値を予め設定しておくことで、位相ずれの誤検出によって装置位相差測定処理が動作することを回避することができる。 【図面の簡単な説明】 【0052】 【図1】本発明の一実施例による移動体通信システムの構成を示すブロック図である。 【図2】(a),(b)は本発明の一実施例における無線基地局−基地局制御装置間のチャネルが確立される毎に実施される同期動作を示す図である。 【図3】(a),(b)は本発明の一実施例における位相差認識ずれによって基地局制御装置の位相認識がγ分進んでいる場合を示す図である。 【図4】(a),(b)は本発明の一実施例における位相差認識ずれによって基地局制御装置の位相認識がγ分遅れている場合を示す図である。 【図5】本発明の一実施例における位相ずれ検出/装置間位相差更新処理を示すフローチャートである。 【図6】本発明の他の実施例における位相ずれ検出/装置間位相差更新処理を示すフローチャートである。 【図7】従来の移動体通信システムにおけるユーザデータの流れを示す図である。 【図8】従来の位相誤りがない場合の基地局制御装置における送信タイミングを示す図である。 【図9】従来の負方向の位相誤りが発生した場合の基地局制御装置における送信タイミングを示す図である。 【図10】従来の正方向の位相誤りが発生した場合の基地局制御装置における送信タイミングを示す図である。 【符号の説明】 【0053】 2 無線基地局 3 記憶装置 4 クロック生成部 10 基地局制御装置Synchronization/装置間位相差測定実行部 11 UL Synchronization受信部 12 位相ずれ検出回路 13 装置間位相差測定回路 14 位相補正回路 15 DL Synchronization送信部
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| 【出願人】 |
【識別番号】000004237 【氏名又は名称】日本電気株式会社
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| 【出願日】 |
平成18年7月5日(2006.7.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100088812 【弁理士】 【氏名又は名称】▲柳▼川 信
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| 【公開番号】 |
特開2008−17073(P2008−17073A) |
| 【公開日】 |
平成20年1月24日(2008.1.24) |
| 【出願番号】 |
特願2006−185053(P2006−185053) |
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